ここ数年、アウトドアでのライフスタイルが注目を集めています。例えば、釣り、ピクニック、キャンプ、BBQに、グランピング…。とはいえ、忙しくて釣りやキャンプはハードルが高いなぁという方もいらっしゃるでしょう。そんな方へ向けて、ここではマンションや戸建住宅でできるアウトドアな生活をご提案。D.I.Y.でもできる内容も掲載しています。ぜひ、ご覧ください!

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マンションはベランダが身近なアウトドアスペース

マンションはベランダが身近なアウトドアスペース

マンションでアウトドアなんてできるの? と思われるかもしれませんが、ベランダは身近なアウトドアスペース。ベランダでガーデニングもできます。もちろん、いろいろな制約はあるのですが、一般に下記の3点を守れば、おおむねクリアできます。

1. 排水溝はゴミがたまって詰まることがないようマメに掃除する。

2. 自宅と隣家の間にある隔て板などの避難通路となる周辺に物を置かない。

3. バルコニーの床や手すり、壁などを塗装するなどの現況を変えることはしない。

また、自宅の管理組合に問い合わせるなどし、管理規約をチェックするようにしましょう。

それでは、ベランダでできるアウトドアライフのアイデアをご紹介します。

市販のスノコを塗装してステキな床をつくる

バルコニーの床はコンクリートで冷たい感じがする場合が多いですよね。ウッドデッキや30cm角の石調、テラコッタ調などの樹脂系素材で床に並べる方法があるのですが…。

オススメはよく、部屋の押入れの床に敷いて使う「スノコ」!

市販のスノコは杉、ヒノキ、桐、SPF材などがありますが、塗装するにはSPF材が適します。SFP材とは米トウヒ、マツ類、もみ類などの針葉樹の総称した木材で、加工が楽な上、安価で手に入ります。塗装剤は昔から定番人気のキシラデコールがオススメです。木材の質感が生きる塗膜をつくらないオイルステイン(油性着色剤)で、茶、グリーン、ベージュ、白系など色も多彩。耐久性が高まるので一度塗りで終わらず、二度塗りにしましょう。

ゴーヤのカーテンで日除けと家庭菜園

沖縄料理でご存じの「ゴーヤチャンプル」。おいしいですよね。ゴーヤは5月中に苗を植えると梅雨明けには実がつき始める育ちの早い野菜で、収穫は7~9月になります。

来年は、ゴーヤで緑のカーテンをつくってみましょう。

まずは10cm角のネットを角材や支柱に絡ませながら、コの字型をつくり床面と上部梁下やバルコニー天井に固定します。物干しや手すりに針金で止めるのもよいでしょう。

ゴーヤは根が広く張るので長さ50cm×幅30cm×高さ30cm程度のプランターに、2~3本程度の苗を植えましょう。日光の照り返しの強いバルコニーでは、朝晩の水やりは必要です。土の上にワラやチップを敷いておくと土の乾燥が防げます。

苗が30cmほど伸びてきたら肥料を足し、葉が増えてきたら上部を剪定すると、左右に葉が広がって育ち、バランスのよい緑のカーテンになっていきます。

じつはゴーヤに限らず、緑のカーテンは普通のカーテンの3倍以上の光を反射するので、室温にもかなり影響し、日除けやクーラーなどの節電効果にも期待できます。また、子どもの夏休みの理科の研究課題にもなります。

実がなったらその都度、収穫しておいしい料理をつくりましょう。

ゴーヤの苦みが気になる方は、刻んだゴーヤを塩もみすると苦みがとれます。それに少し砂糖を加えると、なお気にならなくなりますよ。美味しく食べられて、節電効果もあり、夏休みの研究課題にもってこい! そんな一石三鳥? 以上のメリットがあるなんてスゴイ!! と思いませんか?

ツル植物での目隠しはステキな香りのハゴロモジャスミン

木製のトレリスを設置してツル植物を絡ませれば、ステキでおしゃれな目隠しフェンスにもなります。オススメは4月から5月頃に咲く、淡い桃色がかったような可愛いらしい花を咲かせるハゴロモジャスミンです。中国雲南省が原産で、甘い香りが強いことから昭和50(1975)年代に、行灯(あんどん)仕立ての鉢植え販売が始まったころに人気になったといわれています。生長が極めて早いので、花が咲いた後、ツルの切り戻しや、絡んだツルを間引き剪定する必要があります。また、0度以下の寒さに弱いため、行灯仕立ての鉢物は、冬場には室内に入れましょう。宿根草なので、毎年春にはステキな香りと花で楽しませてくれます。

移動できるプランター

ベランダガーデンの最高のメリットは、簡易的につくるため、「模様替え」がしやすいことです。ハンギングやトレリスの移動は軽いので簡単ですが、鉢が重いと移動が大変です。そんなときはステキなテラコッタの素焼き鉢も移動できる「キャスター付きプランターベース」が役に立ちます。木製・丸型、アイアン・アンティーク仕上げなどのさまざまなデザインから選べますよ。

戸建住宅の庭で楽しむアウトドアライフ!!

戸建住宅の庭で楽しむアウトドアライフ!!
Gorodenkoff/Shutterstock.com

オーストラリアでは、どこの家にも「アウトドアリビング」というスペースがあるのが一般的。「アウトドアリビング」とは室内と庭の間につくった屋外リビングです。

皆さんの庭では、何か楽しい生活を送っていますか?

バラやクレマチス、ミントやラベンダーの美しい花姿や香りで癒されたり、ナスやキュウリなど家庭菜園を楽しんだり、庭先でランチやディナーを楽しんだり…、庭は心をなごませ、うるおいをもたらしてくれるスペースです。

しかし、ガーデンづくりは、高い樹木の枝がお隣さんの敷地に伸びてしまったとか、植物に虫がついて広がってしまったなど、お隣さんに迷惑をかけないように注意が必要です。そのためには、植物の剪定や病虫害の防除は定期的に行うことをオススメします。わからないことはガーデンセンターに出向き、専門担当者に相談しましょう。ステキな庭に愛着がわけば、自然にお手入れをすることも楽しくなってきます。

また、庭でBBQや食事を楽しむときは、お隣さんの洗濯物が臭いと煙で汚れる心配や、大声や物音などで近所にご迷惑をかけないよう、事前に開催日お知らせするなどしておくことが大切です。

日常のご挨拶など、よりよい近所づきあいとモラルを心がけておけば、満足できるBBQパーティーを楽しむことができます。ご家族のことだけでなく、「向こう三軒両隣」のごとく、ご近所の方も一緒に楽しむことがきっかけとなり、街の治安を守ることにもつながります。

「向こう三軒両隣」とは、自分の家の向かい側の3件と左右の2件の家で、日常生活を親しく交際する近所の家を指します。

それでは、ご自宅の庭で楽しむアウトドアライフのアイデアをご提案します。

戸建住宅の庭で楽しむガーデンパーティー

BBQレンガコンロはD.I.Y.

BBQレンガコンロはD.I.Y.で

BBQコンロは、テーブルやイスを配置したテラスの端に設置すると、肉野菜を焼きながら食べられるので便利です。また、D.I.Y.でつくるときは、モルタルでレンガを接着して固定する方法もあるのですが、家族の生活は長い年月が経つごとに変わっていくことを考えると、レンガ積上げ式で接着しない方がガーデンリフォーム時には、簡単に取り壊すことができるというメリットもあります。どちらがよいかは、家族で検討して決めましょう。

レンガは長年使う場合は、火に強い耐火レンガを使いますが、初心者やBBQコンロを使う頻度が低い場合は、普通レンガで十分対応できます。レンガを積み上げるときは、素手で持つと手が荒れたり傷つくので、必ず軍手を着用して作業しましょう。

コの字型を作ってレンガを積んでいく
取り外しが簡単な、積上げ式BBQレンガコンロ

それでは、いよいよ組み立て方を解説です。上のイラストのように、コの字型を作ってレンガを積んでいきます。網を乗せる部分のレンガは少し内側にずらして乗せます。子どもと一緒にBBQを焼く場合は、子どもの顔に火の粉が飛ばないよう、コンロの高さを考えてレンガを積みましょう。火の燃え具合をよくするために、網の下の段はレンガを部分的に半分に割った物を乗せて、四角い穴を2か所程度つくり、風の通りをよくします。

レンガを半分に割るには以下の手順で作業します。

1. 長手方向の中心に、グルっと4面に鉛筆で線を入れる。

2. 板を敷いた上にレンガを乗せ、レンガタガネ(鋼鉄製のへらみたいなもの)を鉛筆の線に沿わせハンマーで軽くたたいて溝をつくる。

3. 溝の上からハンマーで何度か強くたたいて割る。

レンガタガネはホームセンターで手に入れることができます。レンガに限らず金属や岩石の加工にも使えるので、D.I.Y.の好きな人には持っていてもよい道具です。

七輪(しちりん)の炭火焼で鳥モモやモツ焼きがうまい

七輪(しちりん)の炭火焼で鳥モモやモツ焼きがうまい
Y.S graphic/Shutterstock.com

もっと簡単にBBQを楽しみたい方には、七輪がいいですね!まずは、七輪、金網、木炭、トング、火消し坪を用意しましょう。七輪は数千円で手に入れられます。

それでは、炭の火おこしからです。火おこしは難しいですよね。着火剤は固形や液体があり、パックに直接火をつけられるので、手が汚れず便利です。

しっかりと炭火になるには、数十分かかるので野菜サラダをつまみに一杯やりながら、気長に火おこししましょう。

炭火がおきたら、鳥モモやモツを焼いて食べると塩コショウのみを軽く振るだけで十分おいしくいただけます。炭火は赤外線が出ていて、グルタミン酸という「うまみ成分」をつくる働きがあり、食材のおいしさを引きたてるため、いっそうおいしくなります。特に備長炭は飲料水やお風呂に入れるとまろやかで柔らかいお水や湯になります。

野菜やハーブづくりを楽しむ

ナスやトマト、ジャガイモ…家庭菜園の連作障害を防ぐ

ナスやミニトマトは初心者には育てやすいのですが、地植えでは毎年同じ場所に同じ野菜を続けて育てると収穫が半減したり、葉がぐったりとして元気がなくなり、青枯れするなどの“連作障害”を起こします。プランター栽培で土を入れ替えればその心配はありません。

また、野菜づくりでは後作に相性のよい野菜を組み合わせることで、病害虫の発生が軽減できます。ナスの後作はカボチャや枝豆、トマトはキャベツやブロッコリー、玉ネギはトマト、大根、キャベツなどが相性がよいとされています。地植えの場合は育てたい野菜の相性を研究し、3~5年のローテーションを組んで育てると、じょうずに収穫できる近道になるでしょう。長い経験が、おいしい野菜づくりにつながります。

ラベンダーの虫除けやバジルを料理に…ハーブガーデン

ラベンダーの虫除けやバジルを料理に…ハーブガーデン
Nelli Syrotynska/Shutterstock.com

家庭菜園から採れる野菜だけでなく、ハーブも料理に貢献します。例えば、バジルでつくるジェノベーゼソースは、パスタはもちろん、鶏肉のソテーや白身魚のソースに最適です! それでは、簡単レシピをご紹介しましょう!

1. バジルひとつかみ、松の実少々、ニンニク1片、塩少々、オリーブオイル100ccを用意します。

2. 1のすべてを入れてハンドミキサーにかけます。ハンドミキサーがない方は、すり鉢ですります。バジルは包丁で刻んでおくと、すりやすくなります。

ハイ! これで出来上がりです。お好みで、黒コショーやカシューナッツを入れてもおいしくなります。

ハーブは、比較的手間がかからず育てることができるのでオススメです。ミントはお茶に、ラベンダーはハーブの香りの中でも最もフローラル感があり、蚊の虫よけにもなります。生長が早いのでここであげたラベンダーやミント、バジルは「切り戻し」や「摘心(てきしん) 」などのお手入れをしましょう。

「切り戻し」は根元、または、根元から1/3程度を残して全体的にカットすることをいいます。新芽が増えて葉が若返り、元気になります。

「摘心」は本葉が揃うころの若いうちに先端の葉をカットする作業です。新しい茎がどんどん増え、上に向かって真っすぐ伸びます。

バジルなどは料理をするたびに「摘心」を兼ねて葉を摘んでいけば、キリがなく葉が出てきます。

 

見た目にも美しく、なおかつ香りで癒されるツル植物や、育てておいしい野菜やハーブを活かし、庭での暮らしを楽しみましょう。移動や取り外し簡単なBBQレンガコンロづくりをD.I.Y.で挑戦してみましょう。また、マンションでも、コンクリートの無機質なベランダを簡単なD.I.Y.で、ステキに変身させることが可能です。研究と工夫を重ね、それぞれのアウトドアライフを楽しみましょう!

Credit

文:松下高弘

文&イラスト/松下高弘(まつしたたかひろ)

長野県飯田市生まれ。元東京デザイン専門学校講師。株式会社タカショー発行の『エクステリア&ガーデンテキストブック』監修。ガーデンセラピーコーディネーター1級所持。建築・エクステリアの企画事務所「エムデザインファクトリー」を主宰し、手描きパース・イラスト・CG・模型等のプレゼンテーションや大手ハウスメーカー社員研修、エクステリア業の研修講師およびセミナープロデュースを行う。

著書には、『エクステリアの色とデザイン(グリーン情報)』、『住宅エクステリアのパース・スケッチ・プレゼンが上達する本(彰国社)』など。新刊『気持ちをつかむ住宅インテリアパース(彰国社)』、大手書店に続々登場!!

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