40年以上の歴史を持つ老舗業界専門雑誌『グリーン情報』最新号から最新トピックスをご紹介! 2024年9月号の特集は、「植物の魅力で豊かな暮らしを -六次産品化と地域活性化-」と「地域農業と家庭菜園を支える 野菜種子開発の現場から」。ほかにも、イベントレポート、話題の園芸店や人物紹介、園芸業界で押さえておきたいトピックスなど、注目のテーマが盛りだくさん。業界誌だからこそ発信できる貴重な情報の一部をお見せします。
目次
植物の魅力で豊かな暮らしを -六次産品化と地域活性化-
今号の第一特集は、「植物の魅力で豊かな暮らしを -六次産品化と地域活性化-」。多様な魅力を持っている植物。その魅力が発揮されるのは、園芸・造園の分野に限りません。本特集では、六次産品化や地域交流など、植物を通した豊かな生活づくりを目指す取り組みをご紹介しています。
食香バラを地域ブランドに育てる -登坂園芸-
食香バラとは、観賞用ではなく飲食や香りに特化したバラのこと。食香バラの苗を国内で唯一生産するのが、群馬県中之条町にある株式会社登坂園芸です。
本誌では、中之条ガーデンズでの食香バラの初めての栽培から、「中之条町花ブランド化協議会」への管理委託、そして販路拡大までの経緯や苦労話、滞在型インターンシップの受け入れなど最近の取り組みについてご紹介しています。
オリーブオイルから植木生産の魅力を発信 -天神山須藤園-
昔、天神が祀られていたという「天神山」で300年農業を営んでいる須藤園。東京都三鷹市に3haの農地を持ちます。14代目の須藤金一さんは、植木づくりから始まり、現在はオリーブオイルなども開発。地元で人気を集めています。
本誌では、売れ残った夏ミカンを使ったマーマレードから始まり、オリーブオイル作りを一から学んで商品開発に至るまでの須藤さんの挑戦をご紹介しています。
産学の力を合わせて、ペピーノをブランドに -パナプラス/東京農業大学-
おいしいトマト「こくパリッ」や、ユニークな野菜苗で有名なパナプラス株式会社では、珍しい果実「ぺピーノ」の苗もラインアップしています。このぺピーノは、ペルーのアンデス山脈地帯原産のナス科の植物。パナプラスでは、このぺピーノについて東京農業大学と共同研究しており、農大では神奈川県厚木市の名産品としての活用を目指しています。
本誌では、共同研究に至った経緯や、厚木市にて名産品化するための商品開発の内容、ぺピーノの意外な活用方法などについてご紹介しています。
小さな変化が花業界を大きく変える -Ichido-
お酒の企画・開発・販売などを行うIchido株式会社が2024年4月30日に発売したお酒「Enju(えんじゅ)」。花から採取できる花酵母を使って生まれたお酒で、地域の生産者から原料となる花を購入しています。
本誌では、「花の可能性を広げ、地域を支えていきたい」という想いで開発されたEnjuのブランドヒストリーや生産者を支える仕組み、花選びへのこだわりなどをご紹介しています。
農福連携で被災地の再生を -奥能登元気プロジェクト-
2024年1月1日に起こった能登半島地震は、世界農業遺産の「能登の里山里海」に大きな傷跡を残しました。今も復興どころか復旧さえも進んでいない地区が多いですが、それでも、株式会社奥能登元気プロジェクトのメンバーをはじめ、立ち上がろうとする人たちがいます。
奥能登元気プロジェクトは、石川県輪島市の南志見地区を拠点に活動しています。障害者福祉サービス事業所・奥能登WORKSスタジオの利用者が農林漁業の未利用資源を商品化することで、障がい者の雇用創出と地域の農林水産業者の所得確保を目指す農福連携の事業に取り組む法人です。
本誌では、農家と障がい者双方にとってメリットのある事業の内容や開発商品などについてご紹介しています。
各社の取り組みの詳細や商品内容は、「グリーン情報」本誌をご覧ください。
特集:地域農業と家庭菜園を支える 野菜種子開発の現場から
日本各地には、地域に根ざした品種開発に取り組む野菜種子メーカーがあります。その1社1社は、地域農業を守り、家庭菜園の楽しみを広げてくれる存在です。
その中から、全国へ個性的な品種を提案する4社の開発現場を訪ねました。地域農業と家庭菜園を取り巻く状況、また課題への対応策は…?
渡辺採種場 -宮城県美里町-
宮城県は、国内におけるハクサイのルーツの一つとして知られています。それを成し遂げたのが、1922年創業の株式会社渡辺採種場です。日本三景として有名な松島の地理的な条件を生かして国内での品種開発・採種に成功し、「松島白菜(仙台白菜)」を家庭に普及させました。
同社では、今もそれを守りながら、ミニトマト『CFプチぷよⅡ』をはじめ、ナス『紫紺仙台長』やちぢみこまつ菜など、新たな品種育成に取り組んでいます。
ナント種苗 -奈良県橿原市-
日本の夏といえばスイカ。当たり前のようにそう思うのは、もしかしたら昭和生まれの人たちまでなのかもしれません。夏を象徴する存在だったスイカは、この数十年でマーケットを縮小し続け、苦戦を強いられています。日本の夏からスイカをなくさないために……そんな想いで、今のニーズに沿った品種を開発し、新たなスイカブームを呼び起こす旗手となっているのが、奈良県に本社を置くナント種苗株式会社です。
2018年にはタネごと食べられる小玉スイカ『ピノ・ガール』を発表しました。
北越農事 -新潟市西蒲区-
農業・園芸資材の卸会社である北越農事株式会社は、新潟県の在来種や農業に根ざした個性的な品種育成に取り組んでいます。大手種苗メーカーほど多くの品目はありませんが、看板商品のキャベツ『やひこ』や、ナス『新潟黒
十全』、タマネギ『中華妃』、エダマメ『越の秋姫』などの「北越交配」のオリジナル品種には、家庭菜園と食卓で楽しめそうな野菜が少なくありません。地方の個性派メーカーの品種は、園芸店やホームセンターの売り場で今後活躍するのではないでしょうか。
日本農産種苗 -長野県箕輪町-
「ニチノウのタネ」でおなじみの日本農産種苗株式会社は、長野県の南信地方・箕輪町から全国に向けて、バラエティ多彩な絵袋入り種子を園芸店やホームセンターを通して販売しています。もちろん長野県内各地に根付いてきた野菜のタネもありますが、同社が現在強化するのは「家庭菜園を楽しむ人を減らさない」ための企画商品です。家庭菜園用の少量販売を実現した「選べるシリーズ」や、若い世代に向けて提案している「こども菜園シリーズ」などがその代表です。
植物に親しむ人を減らさないことは、花とみどりの業界全体が考えるべき喫緊の課題といえます。
各社の具体的な取り組みや商品内容については、本誌をご覧ください。
業界の最新情報が盛りだくさんの『グリーン情報』
このほか、『グリーン情報』2024年9月号には、園芸店や生産地紹介、エクステリアガーデンの現場で働く専門家によるハウツー・事例紹介、業界最新ニュース、学べるクイズコーナーなど、園芸・ガーデニング業界の幅広く深い情報が満載。ぜひお手にとってご覧ください。
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Credit
文 / ガーデンストーリー編集部
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