咲かせて、眺めて、飾って嬉しい、花のある暮らしにオススメの植物をセレクトしてご紹介。夏に気分をリフレッシュしてくれる心強い味方、ハーブ。小さな庭のある暮らしを楽しむ前田満見さんがお気に入りのハーブの種類をご紹介します。
お気に入りのハーブ「レモンマリーゴールド」
花の少ない夏の庭は、鉢植え栽培の夏野菜やハーブが主役。強い陽射しを浴びて、つやつやに熟していくミニトマトや、グングン伸びる緑鮮やかなバジルやミント、レモンマリーゴールドは、目にするだけで不思議と活力が湧いてきます。また、ハーブの香りは、夏バテ気味の食欲や気分をリフレッシュしてくれる心強い味方。食卓や寛ぎの時間に取り入れて楽しみます。

最近、特に気に入っているのがレモンマリーゴールド。近縁種のマリーゴールドは一年草ですが、こちらは多年草で、冬に落葉し春に芽吹きます。小さな苗を鉢植えにして3年目ですが、既に茎が木質化してきました。調べてみると、成長が早く地植えでは150㎝にもなるのだとか。

どうやら、わが家の小さな庭には、鉢植えが適していたようです。レモンマリーゴールドは、細い楕円形の小葉に強いレモンの香りがあり、9〜11月頃に、3㎝ほどの鮮やかな黄色い小花が咲きます。香りも、キク科らしい素朴で愛らしい花も楽しめる大好きなハーブです。
レモンマリーゴールドの活用法

夏に向かって、暴れ気味に茂るレモンマリーゴールドは、この時季に2、3度、剪定を兼ねて活用します。剪定した葉は、水切りしてガラスのコップに挿し、キッチンカウンターに飾ります。フレッシュな緑が、爽やかなインテリアに。そのうえ、使いたい時にすぐに手に取れるので、とても便利です。

活用する際は、葉を細かく刻み軽く揉んで、香りを引き立てます。お気に入りは、6月に仕込んだ梅酒に、レモンマリーゴールドとミント、レモンやブルーベリーの果実を加えて冷たい炭酸水で割った、モヒート風サマードリンク。ほんのり甘い梅酒にレモンの香りと酸味が爽やかで、アルコールが弱いわたしにピッタリです。

また、冷蔵庫に常備している水出し緑茶にレモンマリーゴールドを入れておくと、清涼感のある色味のグリーンティーが楽しめます。このグリーンティーと合わせて食べたくなるのがエスニック料理。ちょっぴりスパイシーなレモンマリーゴールドの独特の香りと相性がよく、手軽に作れる夏のランチメニューの定番、ナシゴレンやガパオライスに欠かせないドリンクです。
Credit
写真&文 / 前田満見

まえだ・まみ/高知県四万十市出身。マンション暮らしを経て30坪の庭がある神奈川県横浜市に在住し、ガーデニングをスタートして15年。庭では、故郷を思い出す和の植物も育てながら、生け花やリースづくりなどで季節の花を生活に取り入れ、花と緑がそばにある暮らしを楽しむ。小原流いけばな三級家元教授免許。著書に『小さな庭で季節の花あそび』(芸文社)。
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