一般的な観葉植物は、屋外で育てる草花よりも、水やりの回数が少なくて済むので、手間いらずで助かりますよね。でも、かえってどのくらいの間隔で水やりすればよいのか分かりづらく、間隔があきすぎて極度の水切れを起こしてしまったり、逆に水が多すぎて根腐れで枯らしてしまうことも。今回ご紹介するのは、その水やりの目安がとても分かりやすい「タンクブロメリア」という観葉植物です。

タンクブロメリアとは?

ガーデニングがお好きで草花を育てるのが上手な人ほど、観葉植物は健康状態が表面に現れにくく、苦手だという声をしばしばお聞きします。そんな方にもオススメなのが「タンクブロメリア」。水やりが簡単で、ビジュアル的にもお洒落なので、最近、人気が出てきている観葉植物です。

タンクブロメリアは、‘タンク’という名の通り、貯水することができる植物の総称です。ブロメリア科に分類される着生植物で、葉の構造が筒状になっています。中心部と葉と葉の隙間に水を貯めるという、まさにタンク状の個性的な姿をしていて、そこから水分や養分を吸収するのです。

特徴的な立ち姿と個性的な葉のスポットが素敵で、特に縞模様の品種は自然の不思議さと美しさを感じます。主に葉を観賞する植物ですが、花も素敵な品種が多いのも特徴。育てていると株元から新しい株が生まれることがあり、その可愛らしい姿も私は大好きです。

水やりが簡単な、その育て方とは?

写真のように中心部が筒状になっており、水やりではここに水を貯めます。このタンクが空にならないように、水やりの頻度は週に1回、もしくは2回程度。水をあげる時は、筒の中の古い水を全て入れ替えるように、溢れるほどたっぷりとあげます。溢れた水で用土にも水を含めば完了です!

通常の植物のように用土の乾きだけでなく、タンクの水の減り具合を目で確認できるので、多いか少ないか迷うことなく、ハッキリと判断がつくわけです。また、このタンクには水が常に溜まっているのが通常の状態。たとえ水やりが多くても、新鮮な水を入れ替えていることになるので安心です。

根からも水を吸い上げますが、着生植物なので一般的な観葉植物よりもその割合は少なめ。どちらかというと、根は株そのものを自立させるために支える役目のほうが大きいです。

植え込む鉢の大きさや用土は?

根の成長はゆっくりなので、植え込む鉢は小さめが適しています。大きめだと用土の量が多くなり、水が乾くスピードが遅くなります。そして結果的にそれが、根腐れの原因となってしまいます。用土は軽石や赤玉土など水はけのよい土や、乾きやすい多肉植物用の土などがオススメです。

また、用土がなくても育てられるので、根を水苔で巻いて着生蘭のように流木に括りつけると、また違った表情で楽しむことができ、吊り下げて飾ることもできます。

適した置き場所は?

屋外では半日陰ほどの光を好みます。20~40%ほどの遮光が適度で、屋内では明るい窓辺や日差しが射し込むような場所が適しています。

硬葉系のタンクブロメリアは、光が少ないと色がくすんでしまうことがありますが、逆に強すぎても緑色が強く出てしまうので、その品種の葉色が一番キレイに出てくれる場所を探すとよいでしょう。

軟葉系はやや育て方も難しくなり、こちらは硬葉系よりも強い光を避けて管理します。

私が実際に育てているのは、硬葉系の丈夫で育てやすい品種です。長く一緒に生活し、育てるのに自信がついたら軟葉系にもチャレンジしたいなと思っています。

お気に入りの品種をご紹介

育てているのは、タンクブロメリアの中でもエクメアという品種だけですが、比較的大きくて存在感があり、手に入れやすい価格で流通しているので、初めての方にもオススメです。

私のファースト・タンクブロメリアになったのが、エクメア・チャンティニー『ブラックゾンビ』と『ブラックエボニー』。グレーとブラックの縞模様が美しい品種です。インテリアにも溶け込みやすく、好きな色がグレーという私には、外せない品種でした!

女性らしいエクメア 『ブロメリフォリア』。
男性の愛好者が多いタンクブロメリアですが、やっぱり私はその中でも女性らしさに惹かれます。色気のある曲線と、その何ともいえない色が大のお気に入りです!

ダークグレーが恰好いいエクメア『ステマニー・ルブラ・アダルト』。
グレー好きには堪らなかった大株のエクメア。葉が粉を吹いたようになっており、マットな質感が素敵です。この粉は強く触ったり、こすったりすると取れてしまいますので、そっと触らず見つめています!

斑入りのエクメア 『オーランディアーナ・バリエガータ』。
一番個性的でカラフルな色合いの品種です。葉が上に立つというより、ふんわりと広がるように育ち、優雅な雰囲気があります。

今回は、タンクブロメリアの魅力をお伝えしました。たった一株だけでも、とても存在感があり、空間をお洒落に演出してくれる植物です。インテリアに合ったお好きな色の品種を探してみてはいかがでしょうか?

Credit

写真&文/槇谷桜子
‘大人可愛い’をテーマにした「Junk sweet Garden tef*tef*」とクールでスタイリッシュな観葉を扱う「BOTANICAL GREEN」、2つのWebプランツショップのオーナー。高校1年生の娘と小学校4年生の息子がいるアラフォー。花好きが高じてショップを始め10年、仕事と家庭の両立をしながらショップを展開中。繊細で絵画的な寄せ植えにファン多数。
「Junk sweet Garden tef*tef*」http://teftef.biz
「BOTANICAL GREEN」http://botanical-green.teftef.garden