スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
3and gardenの記事
-
花と緑

季節の花の3択クイズ! イングリッシュガーデンに欠かせないジギタリスは次のうちどれ?
初夏を彩る美しい花!「ジギタリス」は次の3つのどれ? Fumeezz/Shutterstock.com 5~6月、すらりと伸ばした花穂にベル形の花を咲かせ、見ごたえのある景色を演出するジギタリス。ヨーロッパや北アフリカ、中央アジアなどを原産とし、花が美しいことから観賞用として特に洋風の庭で人気があります。園芸品種が多く、草丈や花色のバリエーションが豊富。耐暑性が弱く、日本では夏に枯死することが多いため、基本的に二年草として扱われますが、近年では暑さに強く本来の宿根草として楽しめる品種も登場しています。日本ではキツネノテブクロ(狐の手袋)という名でも親しまれていますね。 さて、そんなジギタリスには、よく似た花がいくつかあります。今回は、正しいジギタリスの写真を選ぶ3択クイズ! ジギタリスは、次のA~Cのどれでしょう? A Oliver Xiao/Shutterstock.com B fotografiko eugen/Shutterstock.com C Joe Kuis/Shutterstock.com ヒント いずれも初夏に開花期を迎え、長い花穂を伸ばしてたくさんの花を咲かせる宿根草ですが、花姿や斑点の有無などに違いがあります。 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ C Joe Kuis/Shutterstock.com ジギタリスの基本データ 学名:Digitalis科名:オオバコ科属名:ジギタリス属(キツネノテブクロ属)原産地:ヨーロッパ、北東アフリカ~中央アジア和名:キツネノテブクロ(狐の手袋)別名:フォックスグローブ英名:foxglove開花期:5~6月花色:白、ピンク、紫、黄、オレンジ、茶、複色形態:二年草・宿根草草丈:30~200cm 長いすらっとした花穂に釣り鐘形の花が咲き上がるジギタリス。その独特で優美な花姿は、開花期が重なるバラとともにイングリッシュガーデンを彩る初夏の花として高い人気があります。草丈が高く存在感のある大型のガーデンプランツで、花壇の後方に配置するのにもおすすめです。 ヨーロッパでは古くから親しまれてきた身近な花で、花色や草丈のバリエーションも豊富にあります。園芸店などで多く出回っているのは、ジギタリス・プルプレアの園芸品種。近年では暑さに強く翌年以降も楽しめる丈夫な交配種も多く登場しています。 ジギタリスの和名キツネノテブクロは、英名のfoxgloveをそのまま訳したという説が一般的です。 Oliver Hoffmann /Shutterstock.com ジギタリスは長い花穂をつけ、釣り鐘形の花が下から上へと螺旋状に咲き進みます。草丈は30~200cmと幅があります。花の内側には白く縁取りされた濃色の特徴的な斑点が入るものが多いですが、品種によっては斑点がないものもあります。冬や1年目のジギタリスは下葉のみのロゼット状の姿で、暖かくなると茎を伸ばして花を咲かせます。葉は卵状の長楕円形で、株元や茎下部の葉には葉柄がありますが、茎上部の葉は小さく葉柄がありません。 Wirestock Collection/Shutterstock.com ジギタリスは日当たりと水はけ・風通しのよい場所で管理します。酸性土を嫌うため、植え付けの際は苦土石灰などで中和しておくとよいでしょう。また植え付け時に根を傷めないように注意します。高温多湿に弱く、夏越しに挑戦する場合は半日陰の涼しい場所に移動するとよいでしょう。ただし、温暖な地域では対策をしても夏を越せずに枯れてしまうことが多いため、基本的には夏に枯れる二年草として扱うのが気軽です。 Kristen Prahl/Shutterstock.com ジギタリスはジギトキシンなどの強心配糖体を含む有毒植物で、毒草としてもよく知られています。全草に毒性があるため、取り扱いには注意が必要。特に若葉が、健康被害が報告される以前は食用とされていたコンフリーに似ているため、誤食による死亡事故も発生しています。栽培する際は、食用の植物とは離して植えるなど配慮しましょう。 Job Narinnate/Shutterstock.com 残りの選択肢の花は… A デルフィニウム Oliver Xiao/Shutterstock.com キンポウゲ科の多年草。5~6月に、花穂を長く伸ばして、青や紫、白、ピンクの花を咲かせます。大きく分けて、びっしりと咲いて華やかなエラータム系と、まばらに花がついて華奢な印象のシネンセ系、中間的なベラドンナ系の3タイプがあります。ジギタリスの花が釣り鐘形になるのに対し、デルフィニウムの花は一重~八重で平らに開き、後ろに距があるのが特徴。また、デルフィニウムに多い鮮やかな青の花色は、ジギタリスにはほとんどありません。 B バーバスカム fotografiko eugen/Shutterstock.com ゴマノハグサ科の多年草。6~7月に花穂を伸ばして花を咲かせます。1本の花茎を伸ばすジギタリスに対し、花穂が分枝することもあり、また花も平開して中心が濃い色合いになるのが特徴。日本各地に野生化しているビロードモウズイカの仲間で、大輪で華やかな種類もあり、ガーデニングでもよく利用されます。 クイズ一覧はこちら!
-
樹木

まるで黄金のシャワー、「エニシダ」の育て方| 甘い香りと蝶のような花を毎年楽しむ剪定のコツ
エニシダの基本情報 LFRabanedo/Shutterstock.com 植物名:エニシダ学名:Cytisus scoparius英名:Scotch Broom、the common broom和名:エニシダ(金雀枝)その他の名前:エニスダ科名:マメ科属名:エニシダ属原産地:ヨーロッパ、北アフリカ、カナリア諸島、アジア形態:常緑性低木 エニシダは漢字で「金雀枝」と書き、学名はCytisus scoparius。マメ科エニシダ属の花木です。原産地はヨーロッパ、北アフリカ、カナリア諸島、アジア。暑さや寒さに強いほうですが、地植えにするなら東北以南の平地で、寒冷地では冬越し対策が必要です。開花を充実させるためには日当たり・風通しのよい場所に植えることが大切。水はけのよい環境を好み、根が粗いので移植を嫌います。 エニシダの花や葉の特徴 Marek Mierzejewski/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:5〜6月樹高:2〜3m耐寒性:強い耐暑性:強い花色:黄 エニシダの開花期は5〜6月。細い枝にチョウのような形の黄色い花を多数連ね、甘い香りを放ちます。前年の枝に花を咲かせますが、古い枝は花付きが悪くなりやすいため、タイミングを見計らって剪定し枝を更新することが大切です。個々の花は径1〜2cmほどと小さいのですが、枝葉を覆い尽くすように咲くので、満開時には見応えがあります。花後の8~10月にはマメ科らしい莢ができ、熟すと自然に弾けて種子が飛んでいきます。 Furiarossa/Shutterstock.com エニシダは常緑性~半常緑性の低木で、寒冷地など環境によっては冬に葉を落とすこともあります。高さは2〜3mで、地際から多数の幹を立ち上げて生育する株立ちの樹形になります。低木ながらも株幅にボリュームが出るので、庭に植えるならある程度のスペースを確保しておく必要があります。毎年の剪定によって、コンパクトな樹形を保つことも可能です。 エニシダの名前の由来と花言葉 MacBen/Shutterstock.com エニシダという名前はラテン語の「genista(ゲニスタ)」に由来し、それが日本に伝わった際に訛ってエニシダになったとされています。漢字では金雀枝と書き、小さな黄色い花が群れ咲く様子を、金の雀にたとえたもの。エニシダの英名はScotch broomやthe common broomで、broomは「ほうき」という意味です。ヨーロッパでは、昔はエニシダの枝を使ってほうきを作っていたとされ、魔女がまたがって飛ぶほうきもエニシダで作られているという伝承があります。 エニシダの花言葉は「博愛」「謙虚」「謙遜」「清楚」「清潔」「豊穣」「卑下」などです。 エニシダとミモザの違い 左がエニシダ、右がミモザ。bykot photo、artifex.orlova/Shutterstock.com エニシダとミモザはどちらも黄色い花を咲かせることから、混同されることもあるようですが、ここで違いを整理しておきましょう。エニシダはマメ科エニシダ属の常緑低木で、5〜6月にチョウに似た形の花を咲かせ、株立ちの樹形が特徴です。ミモザはマメ科アカシア属の常緑樹で、3月頃にポンポンのような小さな丸い花を咲かせます。樹高は5〜10mの高木です。 エニシダの代表的な種類 国内で流通している、エニシダの種類についてご紹介します。 ヒメエニシダ Wut_Moppie/Shutterstock.com エニシダよりも樹形がコンパクトにまとまる矮性種で、地植えでは樹高1mほど。鉢栽培にしても十分楽しめ、園芸店にもよく流通しています。エニシダよりも寒さに弱いので、冬は鉢上げして凍結しない場所で越冬させるとよいでしょう。 シロバナエニシダ シロバナエニシダ。LFRabanedo/Shutterstock.com 白い花を咲かせるのが特徴で、樹高は3〜4m。落葉性のため、冬には葉を落とすのがエニシダと異なります。 エニシダの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜6月植え付け・植え替え:3月中旬~4月肥料:2~3月剪定:6月中旬~7月中旬 エニシダの栽培環境 tamu1500/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たりと風通しがよい場所を選びます。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本ですが、寒冷地では冬は室内に取り込むとよいでしょう。 【置き場所】低木ですが、株立ちになって横に広がりやすいので、広めの場所を確保しておくとよいでしょう。多湿を嫌うので、水はけのよい場所を選ぶのがポイント。移植を嫌うため、植え場所は事前に十分吟味しておきましょう。 耐寒性・耐暑性 耐寒温度はマイナス5~マイナス10℃と寒さに耐えるほうですが、栽培適地は東北地方以南の平地です。寒冷地では鉢栽培にして冬は暖かい場所に移動して管理するとよいでしょう。耐暑性もあり、日本の夏の暑さにも比較的耐えますが、真夏は西日を避けた半日陰で管理するのが無難です。 エニシダの育て方のポイント 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 【地植え】 まず1年を通して日当たり・風通しのよい場所を選びましょう。植え付けの2〜3週間前に直径・深さともに50cm程度の穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 花木用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 水やり topseller/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって木が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて枝葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いて乾燥している場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理しますが、エニシダは多湿を嫌うので与えすぎに注意。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。枝葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、水切れしないように注意します。冬は休眠し、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付け時には、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 越年後は、毎年生育が旺盛になる前の2〜3月に緩効性肥料を与え、土によくなじませます。生育期を迎える前に肥料を与えることで、新芽を出すエネルギーとなり旺盛に枝葉を広げることにつながります。 追肥はほとんど必要ありませんが、生育期に葉色が冴えず、木に勢いがないようであれば、液肥を与えて様子を見るとよいでしょう。 注意する病害虫 【病気】 特に病気の心配はありません。 【害虫】 発生しやすい害虫は、コガネムシやアブラムシなどです。 コガネムシは主に5〜8月に発生しやすく、成虫の体長は2〜3cm。主に葉を旺盛に食害するので、網目状態になっていたら近くにいることが疑われます。外部から飛来してくるので防除しにくく、見つけたらすぐに捕殺しましょう。また、土中に産卵されると、今度は幼虫が根を食い荒らして株を弱らせます。幼虫も食欲旺盛で、根のほとんどを食い尽くすため、枯死に至ることもあるので注意が必要です。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 エニシダの詳しい育て方 苗木の選び方 葉色が鮮やかで、変色や病害虫の痕がないもの、また幹がぐらつかず、しっかりとしたものを選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え Jurga Jot/Shutterstock.com 植え付けの適期は、3月中旬〜4月です。ただし、ほかの時期にも苗木が出回っていることがあります。入手したら、植えたい場所へ早めに定植しましょう(真夏と真冬を除く)。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘って、根を傷めないように植え付けます。苗木がぐらつくようであれば、しっかり根付くまでは支柱を設置してビニタイや麻ひもなどで誘引し、倒伏を防ぎましょう。最後にたっぷりと水を与えます。 環境に合って順調に育っているようであれば、植え替えの必要はありません。 【鉢植え】 10号以上の鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから花木用の培養土を半分くらいまで入れます。苗木をポットから取り出して根鉢をあまりくずさずに鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。苗木がぐらつくようであれば、しっかり根付くまでは支柱を設置してビニタイや麻ひもなどで誘引し、倒伏を防ぎましょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切で、適期は3月中旬〜4月です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。エニシダは根が粗く移植を嫌うので、鉢から株を取り出したら根鉢をあまりくずさずに、新しい培養土を使って植え直しましょう。 剪定 Opas Chotiphantawanon/Shutterstock.com エニシダの剪定適期は6月中旬〜7月中旬です。花芽は7月下旬頃から形成されるので、タイミングを逃して遅い時期に切ると、翌年の開花が望めなくなってしまいます。「剪定は花後すぐに行う」と覚えておくとよいでしょう。 エニシダは地際から細めの枝を放射状に伸ばす株立ち樹形が特徴なので、「すかし剪定」を基本とします。古い枝や細くて弱々しい枝、生育の邪魔になっている枝を選び、枝の途中で切らずに分岐部まで遡るか、地際から切り取って整理しましょう。 冬越し xpixel/Shutterstock.com 【地植え】 エニシダは寒さに強いほうですが、寒さが厳しい地域では株元にワラやバークチップなどを厚めにマルチングしておくとよいでしょう。 【鉢植え】 寒い地域では寒風が吹きつける場所を避け、日当たりのよい場所などに移動しておきます。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com エニシダは、挿し木や種まきで増やせます。ここでは、それぞれの方法について解説します。 【挿し木】 挿し木とは、枝葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、エニシダは挿し木で増やせます。 挿し木の適期は、6月下旬〜7月上旬です。新しく伸びた枝を10cm以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて、水あげしておきましょう。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり・風通しのよい場所に移動して育苗します。苗木の生育とともに鉢増しし、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じクローンになることです。 【種まき】 種まきの適期は、3月中旬〜下旬です。自家採種する場合は、10月頃に莢を採取して種子を取り出し、春まで保管しておきましょう。 黒ポットに新しい培養土を入れて十分に水で湿らせ、種子を数粒播いて2〜3cm土をかぶせます。明るい日陰で管理し、発芽した後は日当たりのよい場所に置きます。本葉が2〜3枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引きます。ポットに根が回るまでに成長したら少し大きな鉢に植え替え、鉢増ししながら育苗します。苗木として十分な大きさに育ったら、植えたい場所に定植しましょう。 エニシダの栽培でよくあるQ&A przemyslaw lesniarek/Shutterstock.com エニシダは毒性がありますか エニシダは全草にアルカロイド系のスパルテインなどの有毒成分を含んでいます。誤って口に入れると頭痛、嘔吐、血圧降下、呼吸困難を引き起こすとされているので、幼い子どもやペットのいる家庭では、誤食のないように取り扱ってください。 エニシダを「植えてはいけない」と言われる理由は? エニシダは寿命が短いことや、樹形が乱れやすく持て余しやすいこと、毒性があることなどが原因だとされています。しかし、適切な管理をすれば庭木として十分楽しめます。 エニシダが大きくなりすぎたのですが、どうしたらいいですか エニシダは株元から多数の幹を出して成長するので、株幅が大きくなりやすい特性を持っています。茂りすぎると見栄えがよくないばかりか、風通しが悪いことで病害虫が発生するリスクも大きくなるので、適宜剪定してコンパクトにまとめましょう。古い枝や細い枝、風通しを悪くしている枝などを地際から切り取って、株幅を小さくします。 エニシダが枯れる原因は何ですか 水やりの過多・不足、日照不足、病害虫の発生などが考えられます。日当たり・風通しがよく、水はけのよい環境に植え付け、適した水管理が大切です。枝が込み合うと病害虫が発生しやすくなるので、適宜透かし剪定を行い、風通しよく管理しましょう。 エニシダの輝く花を身近に愛でて、季節感を豊かに Kazakov Maksim/Shutterstock.com 輝くような黄色い花を咲かせるエニシダは甘い香りも魅力で、人気の高い花木の1つです。株立ちの樹形を生かして、ボリューム感を出すこともできます。剪定で適した大きさにコントロールし、庭やベランダで美しい花姿を楽しんではいかがでしょうか。
-
雑草対策

見つけた雑草を逃さない! 4月下旬、伸び始めた草の「速効撃退」を目指す除草剤の賢い使い分け
4月下旬、ぐんぐん伸びる雑草はピンポイントで狙って枯らす 雑草がみっしりと生え始めた住宅周囲の犬走りのスペース。 夏が近づくにつれ、勢いを増す雑草たち。雑草対策の定番といえば、準備がいらない草むしりですが、むしってもむしっても1週間後には元通り……というしぶとい雑草による負のループに悩まされる方も多いことでしょう。特に、夏は雑草の勢いが強く、酷暑の中での草むしりは体への負担も大きいものです。 伸び始めた雑草にかけて除草ができる「草退治STRONGシリーズ シャワータイプ草退治ストロングシャワーGT」。 炎天下での草むしりを回避するために、まくだけで手軽に雑草対策ができる除草剤が頼れる相棒になります。すでに伸び始めた雑草には、雑草にかけることで直接攻撃できる「茎葉処理剤」というタイプがおすすめ! 主にシャワータイプや濃縮タイプなどの液体タイプの除草剤で、雑草の茎葉から有効成分が吸収され、素早く枯らす速効性の高さが特長です。この時期、まだ雑草が生い茂らないうちに使うことが、その効力を100%発揮させるコツ。雑草が伸び始めるいまが対処のベストタイミングです! 根までしっかり枯らしたい場所に! 一度まけば来年の春まで手入れ不要な「草退治STRONG」シリーズ 「草退治STRONG」シリーズ。粒タイプ、シャワータイプ、濃縮タイプが容量別にラインナップ。 除草剤には特徴ある多くの製品がありますが、中でも「二度と雑草が生えないでほしい」「雑草との戦いはもうたくさん!」という声に応えて開発された草退治シリーズ史上最強の除草剤が、KINCHO園芸の「草退治STRONG」シリーズ。粒タイプ、シャワータイプ、濃縮タイプが揃い、いずれも草退治シリーズの除草剤では、それぞれのタイプ内において効果の持続期間が最長。対応する雑草の種類も多く、一度散布すれば、最長1年間まきなおす必要なく長く雑草対策をしてくれるスグレモノです。 セイタカアワダチソウにシャワータイプの「草退治メガロングシャワーGT」を使用して約1カ月後の様子。根までしっかり枯れているのが分かります。 これだけ守れば安心! 「草退治STRONG」シリーズ使用の鉄則5箇条 ① 「絶対に生やしたくない」場所の最終兵器 コンパクトな容器ながら広い範囲をカバーできる濃縮タイプ「草退治メガロングFL」。 草退治シリーズ史上最強の「草退治STRONG」シリーズは、植物を徹底的に長く枯らすため、植栽予定地には使用できません※。ガーデンや家庭菜園で使いたい場合は、草退治セーフシリーズ シャワータイプ「グリーンスキットシャワー」など、植栽地に適した製品を選びましょう。 ※濃縮タイプ「草退治メガロングFL」は樹木の足元の下草除草には使用できます。 ② 傾斜地や強風時などはNG 傾斜地や強風時など、予定外の場所に流れてしまうような場所での使用は避けましょう。隣家の敷地や植栽帯の近くなど、近くに枯らしたくない植物がある場合も避けたほうが無難です。 ③ 散布後1日は立ち入り禁止 candysartistry、Jayzyeap/Shutterstock.com 子どもやペットがいる場合、除草剤の散布当日はまいた場所に立ち入らないように注意が必要。翌日以降は散布場所に入っても大丈夫です。また、作業する際は手袋・マスクを着用し、長袖・長ズボンで肌に付着しないような恰好で作業を。ラベルなどに記載の注意事項を守って安全に使用しましょう。 ④ 一度にまききらないのがコツ 「縦に散布」と「横に散布」を数回繰り返すのがコツ。 一度の作業で全部まこうとすると、途中で足りなくなったりムラができたりと失敗しがち。1回で終わらせたい気持ちを少し我慢し、縦横の往復を繰り返して散布することで、失敗なく均一にまくことができます。 ⑤ 「天気がいい日」がチャンス! ARNIK PRATAMA/Shutterstock.com シャワータイプ、濃縮タイプの除草剤は、どちらも雑草の茎葉から直接有効成分が吸収されることで枯れるため、薬剤が洗い流されてしまう雨の日に使っても十分な効果を発揮できません。少なくとも、散布当日は雨が降らない日に散布するのが、せっかくの作業をムダにしない秘訣です。 雑草が成長し始める4月下旬からは“液体タイプ”の「草退治メガロングシャワーGT」&「草退治メガロングFL」が特におすすめ! Boris_Kyiv/Shutterstock.com 「草退治STRONG」シリーズの中でも、雑草が伸び始めたこれからの季節に特に効果絶大なのが、茎葉から直接有効成分が浸透するシャワータイプの「草退治メガロングシャワーGT」と、薄めて使う濃縮タイプの「草退治メガロングFL」。粒タイプでは対応しにくいつる性の雑草や枯らしにくいドクダミにもしっかり対応します。 雑草が成長しすぎると効きにくいことがあるので、まだ小さなこの時期に対処するのが“雑草フリー”のポイント! 大きく成長した雑草がある場合、刈りはらってから使用するひと手間が除草剤の効果をぐっと高めます。 【シャワー vs 濃縮】あなたにピッタリなのはどっち? 失敗しない「除草剤」選び シャワータイプ「草退治メガロングシャワーGT」手軽さ&速効性抜群! 気づいた時にサッと使えて根までしっかり退治 サイズは2L、4.2L、ソフトパック入3Lの3サイズ。 キャップを開ければすぐに使えるシャワータイプは、圧倒的な手軽さがメリット。駐車場などはもちろん、玄関前や道路脇といった小さなスペースで使うにもぴったりです。最短翌日から効果が見え始める速効性に加え、散布後は成分が土壌に移行。「今ある草を枯らす」だけでなく「次の草を生やさない」ダブルの力で、最長11カ月の雑草フリーを実現します。 キャップを開けてすぐまける口付き容器。 計算された持ち手(グリップ)で、重たいボトルでもまきやすい。 枯らしにくいドクダミ・スギナ・ササ・ヤブガラシ・ゼニゴケなどに キャップを開けてそのまままくだけ! 使いやすい無臭タイプ 最速翌日から効き始め、最長11カ月雑草フリーに 1Lあたり最大100㎡をカバー 持ちやすいグリップの2L、徳用サイズの4.2L、ゴミが少ないエコなソフトパック3Lの3サイズ 濃縮タイプ「草退治メガロングFL」草退治シリーズ史上コスパ最強! 広い面積を一網打尽にしたいなら 必要な分量だけを希釈して使え、コンパクトサイズで収納や廃棄もラクラク。 濃縮タイプは希釈のひと手間が必要なので、手軽さではシャワータイプに劣りますが、自分で希釈して使う分、コストを抑えつつ広い面積全体をしっかりカバーできるコスパのよさが特長。小さな容器で広範囲をカバーするので持ち運びやすく、家から離れた広い空き地や駐車場などの雑草を一掃するのに最適です。 濃縮タイプは希釈して使用するため、たっぷり使えます。沈殿を防ぐため、計量は容器を振ってから。 ドクダミ・スギナ・ササ・クズ・ゼニゴケなどに 最速2~3日後に効き始め、最長9カ月効果が持続 樹木の足元の除草にも使える 250mL入りで最大2500㎡をカバー 希釈容器&散布容器(ジョウロなど)が必要。普段の水やり用とは別に用意を 近くに水道がある場所で使いやすい 4月下旬に雑草を撃退すれば、今年の夏はもう怖くない! Anastasija Vujic/Shutterstock.com 雑草の成長スピードが上がる4月下旬。はびこる前のこの時期に先手を打っておくことが、夏の“雑草退治タイム”を趣味や家族で過ごす楽しい時間に変える秘訣です。 今ある草を素早く枯らすだけでなく、その後の発生もしっかり抑えてくれる「草退治STRONG」シリーズなら、何度も繰り返していた面倒な草むしりからあなたを解放してくれます。 手軽に今すぐ始めたいなら「シャワータイプ」 広い範囲をまとめてお得に管理したいなら「濃縮タイプ」 庭の広さやライフスタイルに合わせて最適な1本を選び、今年は雑草知らずの状態をキープし、「雑草に振り回されない夏」を手に入れませんか? 今なら購入者限定でキャンペーン実施中! 現在、KINCHO園芸では「草退治STRONG」シリーズの購入レシートによる応募で旅行カタログやリカバリーウェアが当たるキャンペーンを実施中! ぜひこの機会にご応募ください。 対象商品:「草退治STRONG」シリーズ全商品 応募期間:2026/3/1(日)~2026/6/7(日) ※レシート対象期間は5/31(日)まで 散布場所のBefore/Afterの写真応募で当選確率UP! △効果は環境により異なります。
-
ガーデン&ショップ

特別な時間を過ごせる英国式庭園「横浜イングリッシュガーデン」 ローズ・フェスティバル開催
横浜イングリッシュガーデンが「一年で最も美しい季節」到来 入口からおよそ50mにわたりバラを這わせた大型アーチが連なる「ローズ・トンネル」。淡いピンクの‘マニントン・マウブ・ランブラー’やサーモンピンクの‘フランソワ・ジュランヴィル’、紫の‘アイヴァンホー’などが頭上を埋め尽くします。写真は、昨年5月中旬の様子。現在の庭の様子やバラの開花状況は、InstagramやHPでご確認ください。 4月中旬から日々花開くバラが増えている「横浜イングリッシュガーデン」に、一年で最も美しい季節がやってきました! 園内に一歩足を踏み入れれば、目の前には無数のバラが大アーチを縁取る、夢のようなローズトンネルが皆さまをお迎えします。そして右に進めば、ワインレッドやパープル、ダークレッドのバラとクレマチスが混ざり咲き、足元にはブロンズリーフの植物がコラボするシックな印象の「ローズ&クレマチスガーデン」です。 2026年横浜イングリッシュガーデン バラの開花予想 2026年4月22日見頃となった‘エンジェル・フェイス’。周囲の株は、つぼみがいっぱい! 3月下旬に‘カナリーバード’の開花から始まり、‘リージャン・ロード・クライマー’などの極早生品種に続けて、早生品種の‘アイズ・フォー・ユー’や‘禅’などのバラが続々と咲き継ぐ園内は、バラに彩られるエリアばかり。今年のバラの開花は、例年より早いペースとなる見込みで、5月のゴールデンウィーク後半~明けてすぐ頃が園内全体の最盛期を迎えそうです(ローズトンネルは、連休明け位からが見頃の予想です)。*現在の庭の様子やバラの開花状況は、InstagramやHPでご確認ください。 「ローズ&クレマチスガーデン」に植栽されている多くのバラは、素晴らしいダマスク香を放ちます。 ‘ラプソディー・イン・ブルー’や‘ベルベティ・トワイライト’、‘真夜’……。ぜひ豊かな香りを確かめて。 圧倒的な花に包まれて時間を忘れる癒やしの庭 枝垂れるように仕立てられた‘プレッツァ’やアーチ仕立ての‘マリー・キュリー IYC2011’をはじめ、‘パーパ・ジョン・ポールⅡ’、‘プリンセス・オブ・ウェールズ’、‘アイズバーグ’、‘グラミス・キャッスル’など多数の白バラを主役に、白色の宿根草、白斑入りの植物を組み合わせた「ローズ&ペレニアルガーデン」。白花に囲まれるホワイトガーデンが時を忘れさせてくれます。 さらに先へ進み、アーチを抜けると、白バラが眩しく輝く別世界に迷い込んだり……。どこも見渡す限りバラが咲き、贅沢な時間が過ごせるガーデンです。 この季節は、バラだけでなく株元に茂る宿根草などの草花も美しい花々を咲かせています。バラに寄り添うように咲くオルレア、思わず触りたくなるふわふわなラグラスの穂、風に揺れるたおやかなアグロステンマ、お互いを引き立て合うクレマチスの花々……。バラの開花とぴったり合う草花が選ばれており、庭づくりのヒントもいっぱい見つかります。 世界最高水準の管理下で育つバラたち 「横浜イングリッシュガーデン」に咲くバラは、約2,200品種 2,800株に上り、国内外でも屈指のコレクション数を誇ります。今では希少な古い品種をはじめ、よそでは見ることができない国産品種、さらには最新の品種まで多彩なセレクション。これら多くのバラたちを最高のパフォーマンスで咲かせるには、管理のテクニックが必要です。 スーパーバイザーの河合伸志さん率いる「横浜イングリッシュガーデン」のガーデナーたちによるバラの管理水準の高さは、世界的にもトップクラスと評され、海外の専門家が見ても驚くようなレベル。最高品質のバラが、それぞれの品種本来の特性を発揮し、景色として楽しめるだけでなく、一つひとつの品種をじっくり観賞できるのも、この庭の大きな特徴です。 情熱的な赤いバラが主役のエリア「ときめきガーデン」。 通常閉じられている「ときめきガーデン」がバラの時期限定でオープン。ときめく縁結びのガーデンになればと願いを込めてつくられた、情熱的な赤いバラが主役のエリアです。‘恋心’や‘ラスティング・ラブ’など、恋愛にまつわるバラが多数植えられています。思い出に残るデートスポットとしておすすめです。 バラの時期限定「早朝プレミアム開園」のお楽しみも! 例年好評の「早朝プレミアム開園」も開催します。時に露をまとい、シャキッとした新鮮な朝のバラは、ひと際美しい表情を見せます。また品種によっては、朝と日中では異なる印象の香りを放つ花があります。じっくりとバラの聞香をするのも通の楽しみ方。 朝の光は日中の光に比べると写真撮影に適していて、混み合わない早朝プレミアム開園タイムのみ三脚の使用も可能です。美しい写真をカメラに収めたい方には見逃せない期間、ぜひ早起きをして出かけましょう。 「早朝プレミアム開園」の開催は、4/25(土)~5/17(日)の期間限定で、通常の開園時間より2時間早く入園いただけます。朝8:00開園~9:30受付終了(10:00より通常開園)。料金は、大人2,600円/小中学生1,300円(通常入園料+「早朝プレミアム開園」イベント料金(大人800円/小中学生400円)年間会員は無料。 ※10時より通常開園となります(9:30~10:00の時間帯にはご入園いただけません)。「早朝プレミアム開園」にご入園された方は、そのまま通常営業時間帯もご滞在いただけます。 ●「早朝プレミアム開園」のチケット販売は、事前予約(電子チケット)のみとなります。当園窓口での当日入園券の販売はございません。電子チケット(楽天・アソビュー・じゃらん)のみ販売です。コチラから購入いただけます。 <特別展示>Imperial Roses 〜皇室ゆかりのバラ展示〜 4/23より開花期間中、ガーデン出口付近「ヨコハマくらし館」入り口横に展示いたします。2022年の展示の様子。 例年人気の企画、皇室に由来するバラ「エンペラーズ・ローズ」が、本年も期間限定で展示します。美智子上皇后のバラ‘プリンセス・ミチコ’と‘エンプレス・ミチコ’、‘プリンセス・アイコ’など、全12品種の展示を今年は、ガーデン出口付近「ヨコハマくらし館」入り口横に展示。豪華な花々を一堂に観賞できる貴重なこの機会をお見逃しなく。 上段左から/‘ハイネス・雅’、‘ハイネス・愛’、‘プリンセス・アイコ’、‘プリンセス・ヒサコ’ 中段左から/‘プリンセス・サヤコ’、‘プリンセス・チチブ、‘プリンセス・ミチコ’、’プリンセス・ミカサ’ 下段左から/’プリンセス・ナガコ’、‘エンプレス・ミチコ’、‘プリンセス・ハナコ’、‘プリンセス・タカマツ’。ガーデン出口を出て右手奥「ヨコハマくらし館」入り口付近に開花期間中展示されます。 園内でお気に入りの香りを探そう! 豊潤な香りはバラの醍醐味 芝生エリアに植るブルガリアンローズ。昨年より枝数も増え、今年も開花が始まっています。顔を近づけて芳醇な香りを確かめよう! 2023年に駐日ブルガリア共和国大使館より譲り受けた「ブルガリアンローズ」は、香りのバラの代表ともいうべき存在であり、最も上質な香りのバラの一つです。その香りは、華やかでいわゆるバラらしい香り。花に顔を近づけて香りを深く吸い込めば、体全体がバラに包まれたかのよう。人々を幸福にするバラの香りに見せられて、バラの虜になる人も多くいます。横浜イングリッシュガーデンに咲くバラのなかにも、香りがよい品種が数々あり、咲き立ての香りを自由に味わえます。ぜひ、お気に入りのバラの香りを見つけてください。 スーパーバイザー河合伸志が選ぶ「横浜イングリッシュガーデン」に咲く香りのバラ5選 芳純(ほうじゅん) モダン・ローズで最もよい香りのバラの一つとされ、その名の通り豊潤なローズの香りがあり、同時に爽やかさも奥底に感じられる。化粧品会社によってこの香りをイメージした商品が誕生している。 アンブリッジ・ローズ 柔らかな色彩に豊満な印象のカップ咲きの花には、強いアニス(ハーブの一種)のような香りがある。やや薬臭い印象の個性的な香りのため、好き嫌いがはっきりと分かれる。 シルバー・シャドウズ グレーの陰影を感じる薄紫の花には、甘さと爽やかさを兼ね備えた香りがある。目を瞑りその香りを深く吸い込むと、新緑の森の中にたたずんでいるかのように思えてくる。 アンヌ=マリ・ドゥ・モランヴィル パールのような小さな花には不思議な香りがある。香りの研究者いわく「カメムシの香り」とのこと。怖い物見たさで、ぜひ嗅いでみるのも一興。まさかバラにこんな香りがあるとはと驚くかもしれない。 ドゥフトボルケ ボリュームのある大きな花には、熱帯の果実を思わすような濃厚な香りがあり、その強さに思わず頭がくらくらしそうになる。古くより香りの名花として知られる品種で、品種名は「香りの雲」の意味。 何度も訪れたくなるバラの開花リレー 淡いピンクやモーヴカラーのバラを主役に、ピンク、青、紫などのハーブ類、ライムリーフの植物などを組み合わせた明るい色相の「ローズ&ハーブガーデン」。 2026年の横浜イングリッシュガーデンでは、3月下旬に極早生のバラが咲き始めました。今年のバラの開花は例年より早いペースとなる見込みで、5月のゴールデンウィーク後半~明け頃より全体の最盛期を迎える予想です。ゴールデンウィーク前後は気温がまださほど高くないため、花色がしっかりと発色し、また最も力のある房の中央のつぼみが開く時期。一輪の花をじっくり眺めたり、クローズアップして写真を撮るのに最適なタイミングです。 毎年、新しいバラが追加植栽され、進化した景色が楽しめます。左は、ホルトノキに10株のつるバラ‘ローゼンホルム’を絡め、所々にクレマチスやホタルブクロも競演するバラのシーズンのフィナーレを飾る演出♪ 右は、ローズトンネルの最後のバラと‘ローゼンホルム’の壁、アジサイディスプレイが同時に楽しめました(2025年5月下旬)。 5月下旬になると最晩生のバラが咲き始めます。この頃にはローズトンネルの突き当たりにピンクのバラの壁が現れ、池の脇には赤いバラの柱が出現。8mの高木に絡むバラや白花がふわりと咲くアーチなど、訪れる度に景色が変化し、見どころが絶えません。そして同時期に、庭の主役の座はそっとアジサイたちに引き継がれ、季節は巡ります。バラとアジサイが一緒に楽しめる貴重な時期もお見逃しなく。 バラ満開の園内で優雅な時間を過ごそう 約2,200品種 2,800株のバラが咲く「横浜イングリッシュガーデン」に一歩入れば、そこは非日常の癒やしの空間。咲き立てのバラの香りを嗅いだり、日に照らされて輝く花々に出会った感動を写真に撮ったり、木陰のベンチで家族や友人、恋人と語らったり……。一年で最も美しいガーデンで、ぜひ今年一番の素敵な思い出を作ってください。 日が傾く夕方も庭散策におすすめの時間帯です。ベンチに腰掛け、バラ咲く風景を存分に眺める贅沢な時間をお過ごしください。 ‘バラの国’ブルガリアの魅力を知る2日間!「ブリガリア・フェア」※会期は終りました 左・中/香料を取るためにブルガリアで古くより栽培されている本家本元のブルガリアン・ローズ(写真は今年4月22日の様子)。駐日ブルガリア共和国大使館マリエタ・アラバジエヴァ大使を通し、ブルガリア国立バラ研究所から寄贈された貴重な1株が横浜イングリッシュガーデンに植樹されています。右/4月28日(火)15:30(予定)から、駐日ブルガリア共和国大使のお名前にちなみ命名されたバラ「Marieta」(マリエタ)の記念植式を、「ローズ&シュラブガーデン」芝地にて行います。 2023年、駐日ブルガリア大使館より寄贈された「ブルガリアン・ローズ(ロサ・ダマスケナ、トリギンティペタラ、カザンラク)」の株が植樹されて4年目を迎える今年は、4/28(火)・29(水祝)に「ブルガリア・フェア」を開催! 駐日ブルガリア共和国大使館の後援により、見て・聞いて・食べて・買って、ブルガリアを満喫できる貴重な2日間です。ぜひ横浜イングリッシュガーデンで、ブルガリアを旅する気分で体験してください。 ブルガリアン・ローズが植る芝生のエリアでは、ブルガリアの民族衣装をまとったダンサーが「ブルガリア・フォークダンス」を披露するほか、ブルガリアの魅力を紹介する講演会、伝統的なブルガリア刺繍のワークショップなど、‘バラの国’ブルガリアの魅力を堪能するイベントです。併設の「YEG Original SHOP」では、ブルガリアンローズを用いたジャムやエリキシール、フレグランスなどのブルガリアン関連雑貨を販売するほか、エントランス付近では、ブルガリア産ワインやブルガリア伝統陶器、ブルガリアの魅力が詰まった書籍の出張販売、ブルガリア料理のキッチンカーもやって来ます! 併せてお楽しみください。 2023年に初開催となった「ブルガリア・フェア」イベント報告記事はこちら『至高のバラ「ブルガリアン・ローズ」が横浜イングリッシュガーデンに登場』 民族衣装をまとったダンサーが「ブルガリア・フォークダンス」を披露 園内「ローズ&シュラブガーデン」芝生エリアにて、色鮮やかな民族衣装をまとったダンサーが軽快なリズムと華麗なステップの「ブルガリア・フォークダンス」を披露します。日時:4/28(火) 11:00、13:00、14:00頃予定 4/29(水祝) 11:00、13:00、14:00、15:00頃予定 4/28(火)13:30〜 「バラの国の歴史・文化を紐解く〜『日本とブルガリア 交流の歴史』〜」 さまざまな魅力を持つバラの国・ブルガリアの知られざる文化やその歴史、日本との関わりなどについて、駐日ブルガリア共和国大使館 文化部 コストヴァ・イリヤナ氏が講演する貴重な機会。 *参加費無料。横浜イングリッシュガーデンに隣接する「ヨコハマくらし館」イベントスペースにて座席数20席ほどで行います。 ブルガリア刺繍のワークショップや民族衣装・パネル展示ほか ◾️美しい色と伝統的な模様のブルガリア刺繍を体験していただけるワークショップを開催します。講師:山美イレン氏(エンブロダリスタジオ羅美那)日時:4/28(火)・29(水祝)各日2回 11:00〜12:00/13:00〜14:00場所:「ヨコハマくらし館」イベントスペース参加費:500円(税込)*事前予約制(4/14より予約受付開始) tel.0120-1849-29までお電話にてご予約ください。◾️ブルガリア語で使用される文字「キリル文字」のスタンプを作って自分の名前を表してみよう!日時:4/28(火)・29(水祝)*予約不要・参加自由場所:「ヨコハマくらし館」イベントスペース *ヨコハマくらし館イベントスペースでは、ブルガリアの歴史や文化を紹介する展示パネルやブルガリアの民族衣装の展示もお見逃しなく。
-
樹木

今が一番美しい!「藤の花」の見頃時期と自宅で育てるための豆知識と種類まとめ
藤(フジ)の基本情報 Marina Andrejchenko/Shutterstock.com 植物名:フジ学名:Wisteria floribunda英名:Japanese wisteria和名:藤その他の名前:ノダフジ科名:マメ科属名:フジ属原産地:日本形態:落葉性つる植物 藤はマメ科フジ属に分類される植物で、学名は Wisteria floribundaです。英語での名前はJapanese wisteriaで、日本原産の落葉つる性木本です。 花は蝶のような小花が房状に垂れ下げるように咲きます。つる植物である特性を生かして、公園や観光地などで日除けのために藤棚が作られることが多い植物です。 藤(フジ)の花や葉の特徴 MartinKr/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:4月下旬~5月中旬樹高: 50cm〜10m以上耐寒性:普通耐暑性:普通花色:紫、白、ピンク、黄 藤の花の花序は約100cm。花をよく見ると、上に1枚、下に4枚の花弁がついている蝶形花と呼ばれる形をしています。中央から下に向かっておしべとめしべがついており、下の花弁から顔をのぞかせています。 葉は先が尖った楕円形をしており、左右対称に並んでいる奇数羽状複葉です。一般的に緑一色ですが、品種によっては黄色の斑が入っているものもあります。 藤(フジ)の名前の由来や花言葉、贈るときの注意点 Ursula Page/Shutterstock.com フジの名前の由来には諸説ありますが、多くはその見た目を指す言葉が変化したというものです。たとえば、花が風に吹かれて舞い散る様子から「吹き散る」が変化して「ふじ」となったという説や、花穂が垂れる様子をあらわした房垂花(ふさたりはな)が変化したという説が有名です。また、茎に節があることから「ふし」と呼ばれ「ふじ」に変化したという説もあります。 フジの用途を名前の由来とする説もあります。フジのつるが鞭の材料であったことから「ムチ」「ブチ」が変化したという説、つるの皮を加工して布を織る際に使用したことから「綜打ち(ふうち)」が変化したという説などが代表的です。 なお、学名・英名のWisteriaはアメリカ人の医師Caspar Wisteriaが由来だとされています。 Inna Giliarova/Shutterstock.com 藤の花言葉は「優しさ」「歓迎」「決して離れない」「恋に酔う」「忠実な」など。藤の花は女性を象徴する花とされてきたため、女性らしい言葉が多くなっています。日本ではかつて藤を女性、松を男性に見立てて、2つを並べて植える風習もありました。 見た目の美しさから贈り物にもぴったりの藤の花は、「ふじ」という音の響きが「不死」を連想させて縁起もよいとされています。しかし、「不治の病」を連想させることもあるため、病気の方への贈り物にはあまり好ましくないともいわれています。 紫だけじゃない! 藤(フジ)の花色 Aleksandra_Iarosh/Shutterstock.com 藤の花といえば紫色を思い浮かべる方が多いと思いますが、じつは他にもさまざまな花色があり、淡い紫や淡い赤紫、ピンク、淡いピンク、白、黄などが知られています。色によって花言葉が異なり、紫では「君の愛に酔う」、白色では「可憐」などがあります。 花全体は白色で、花弁の先端のみが淡い紅色に染まっているアケボノフジも、よく知られている園芸品種です。花色の濃い部分が紅を差した唇のように見えることから、口紅藤とも呼ばれています。 ノダナガフジは淡い紫色と濃い紫色の2色で構成されている花です。フジのなかでも花穂が長く、濃淡のある紫色の花が垂れ下がる姿には迫力があります。 藤(フジ)の花が見頃を迎える季節 segawa7/Shutterstock.com 藤の花の開花時期は、4~5月。最も見頃となるのは5月で、ゴールデンウィークには各所で藤まつりなどが開催されます。 色によって若干開花時期が異なり、薄紅、紫、白、黄の順に開花していきます。 同じ頃にはツツジやシャクナゲなども見頃を迎えます。 藤(フジ)の花の代表的な種類 Gringoann/Shutterstock.com じつは藤にはさまざまな種類があります。 ここからは藤の代表的な品種についてご紹介します。 ヤマフジ(山藤) KO-TORI/Shutterstock.com ヤマフジは日本原産の藤で、本州や四国、九州に自生しています。 花序と呼ばれる房状の花の部分は10~20cm、木の全長は20mを超すほどの大きさになります。つるが右肩上がりの右巻きになっているところで、後述のノダフジと見分けられます。 ノダフジ(野田藤) nnattalli/Shutterstock.com ノダフジは日本原産の藤で、本州を中心に山野に自生しています。 花序は30~60cmでヤマフジよりもやや長く、木の全長はヤマフジと同じく20mを超すほどの大きさになります。つるはヤマフジとは逆の、左肩上がりの左巻きです。 シナフジ(支那藤) Paolo Bona/Shutterstock.com シナフジは中国原産の藤で、中国では「紫藤」と呼ばれています。花序は15~30cm、全長は10~20mになります。シナフジは別名ニオイフジとも呼ばれ、バニラのような甘い香りがあるのが特徴です。 アメリカフジ MaryAnne Campbell/Shutterstock.com アメリカフジはアメリカ原産の藤です。花序は10cm程度、全長も5m未満と、他の藤と比較すると小ぶりなのが特徴です。つるがそれほど長く伸びないので、棚づくりにせずー般的な樹木のような育て方もできます。 藤(フジ)を自宅で育てることはできる? Sally B/Shutterstock.com 花が頭上から降り注ぐような、美しい藤の花を自宅で楽しみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。 じつは藤棚を作るスペースがなくても、鉢植えや庭植えで育てることができます。鉢植えのほうが根の成長が制限されて花つきがよくなり、何もしなくても咲くといわれるほど育てやすいのが藤の特徴です。盆栽仕立てにして楽しむこともできます。 藤(フジ)の栽培12カ月カレンダー 開花時期:4月下旬~5月中旬植え替え適期:2~4月肥料:1月下旬~2月、5月中旬~6月上旬植え付け:2~4月 藤(フジ)の栽培環境 nnattalli/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 藤は日当たりのよい場所を好む植物です。日なた~半日陰に置いて、十分に日を当てながら育てましょう。 植える場所は水はけがよく、適度に土の湿度が保たれる場所がよいでしょう。土が乾燥すると生育に悪影響が及ぶので注意が必要です。 耐寒性・耐暑性 ある程度の耐暑性、耐寒性があります。成長期にあたる夏は、高い気温で土壌が乾燥し、水切れしやすいので気を付けましょう。 冬は休眠期に入り落葉しますが、基本的に冬越しは必要ありません。 藤(フジ)の育て方のポイント では、藤の花を自宅で咲かせるにはどのように育てればよいのでしょうか。 藤の花は、ポイントを押さえれば綺麗に咲かせることができます。ここからは藤の花を育てる方法について、詳しく解説します。 用土 Piyaset/Shutterstock.com 用土は、水はけがよく適度に保水性を有したものが適しています。 市販品なら園芸用培養土で問題ありません。自作する場合は、赤玉土と腐葉土を7:3で配合しましょう。 地植えする場合は、土を手で軽く握って土壌チェックを行います。手を開いても土が崩れず、指でつつくと崩れる程度がちょうどよいバランスです。 手を開いたときに土が崩れる場合は乾燥しすぎなので、保水性の高い黒土などを混ぜ込みましょう。指でつついても土が崩れない場合は水はけが悪いので、川砂などで調節します。 水やり ITP Media/Shutterstock.com 生育や花付きを悪くしないために、水切れしないよう注意が必要です。鉢植えの場合は土の表面が乾いてからたっぷりと水やりをします。目安として春や秋は1~2日に1回、夏は1日に1~2回、冬は土が乾いたら水やりをしましょう。 肥料 Singkham/Shutterstock.com 肥料は、株の周りに施肥のための溝を掘り、冬には寒肥として堆肥などの有機物に草木灰を混ぜたものを施します。花後にはお礼肥として同じように施肥溝を作り、油かすなどを施します。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 藤に発生しやすい病気は、斑点病やさび病、こぶ病(がんしゅ病)などがあります。 斑点病は葉に茶色っぽい斑点が出る病気です。さび病はカビの仲間で、金属に発生するさびのような物体が葉につきます。 こぶ病(がんしゅ病)は幹や枝にこぶのような突起ができる病気です。接ぎ木をした部分に発生することもあります。 いずれも風通しが悪いことが発生の原因になるので、生育環境に注意しましょう。 【害虫】 藤につきやすい害虫は、カイガラムシやカメムシ、フジノキクイムシ、マメコガネ、マメドクガなど。 カイガラムシやカメムシは葉や茎について、樹液を吸って植物を弱らせます。フジノキクイムシは幹を、マメコガネやマメドクガは葉をかじる害虫です。 藤(フジ)の詳しい育て方 苗の選び方 苗を選ぶ際に大切なのは、どのように増やした苗かという点です。フジの苗には種から育てた実生苗と、接ぎ木から育てた接ぎ木苗があります。 藤は成長がゆっくりで、芽吹いてから花をつけるまでにかなりの年数を要する植物です。そのため、成熟した木の枝から枝を採った接ぎ木苗の方が花つきや成長が早く、早く開花を楽しめます。 花色や花の咲き方、樹形なども品種によって異なるので、好みのものを選びましょう。 植え付け・植え替え Susan Law Cain/Shutterstock.com 藤は種子と苗から育てられますが、新品種を作るのでない限り、種子からはまず育てません。花が咲くまでに早くて3年はかかるからです。通常は育てやすく、早く花を楽しめる苗から育てます。 苗を植える場合、植え付けの適期は11~3月です。鉢植えでも地植えでも育てられますが、地植えの場合は日当たりのよい場所を選びましょう。 鉢植えの場合、植え付け後は2~3年に1度植え替えをします。 仕立て方 nnattalli/Shutterstock.com 藤の仕立て方はさまざまな種類があります。 王道なのは藤棚です。地植えのフジをネットや紐などで誘引し、藤棚の天井に達するまで伸ばします。その後は自然と藤棚につるが広がるのにまかせましょう。 ネットや木製のトレリスを設置した壁に這わせる壁面仕立てもあります。一見立ち木のようにも見える、おしゃれな仕立て方です。 途中まで支柱を立てて、つるが木の幹のようにしっかりとしてきたら支柱を外せば、立木仕立てになります。 鉢植えの場合も同様です。支柱や紐に這わせたり、立木仕立てにしたりして楽しめます。 日常のお手入れ 花が咲き終わった後は、花がら摘みを行いましょう。そのままにしておくと実をつけるため、エネルギーを消耗して株が弱ってしまいます。 株を元気なまま保ち、次の開花期にもたくさん花をつけるためには、こまめな花がら摘みが大切です。 剪定・切り戻し Richard Griffin/Shutterstock.com フジは初夏の花後と冬の落葉後に剪定が必要です。つるがどんどん伸びていくため、剪定せずそのままにしてしまうと幹に日が当たらず、花が咲かなくなってしまいます。 初夏の花後剪定では、混み合っている不要な枝や、伸びすぎた枝の先端を切ります。この際、花房の付け根から2cmほどの茎を残すか、2~3つの芽を残しておくと花つきが良くなります。葉は残しておきましょう。 冬の剪定では、花芽がついていない不要な枝や、枯れた枝、伸びすぎた枝、内向きに生えている枝などを切ります。長さを調節する選定では、1本の枝につき3~5つほどの花芽を残しておきましょう。根元から生えている「ひこばえ」も剪定します。 初夏の花後剪定から冬の剪定までの間は、一切剪定をしません。つるが邪魔になった場合は、つるを巻いてまとめておきましょう。 増やし方 Maverick76/Shutterstock.com 藤は挿し木や接ぎ木で増やすことができます。 挿し木や接ぎ木には春の3~4月か、秋の9月頃が適しています。 挿し木の場合は、太くて元気のよい枝を15~20cm切り取って挿し穂とします。植えてから1カ月ほどで発根するので、根が育ったら鉢上げ、または定植しましょう。 接ぎ木は種子から2~3年育てた藤の苗を台木として行いますが、さまざまな技術が必要なので、一般家庭ではあまり行われない方法です。 藤(フジ)の花の名所 境内に50株以上の藤が咲く「亀戸天神社」。kavram/Shutterstock.com 藤の花の名所は日本各地にあります。代表的な名所には次のような場所があります。 藤島体育館周辺(山形県・鶴岡市) あしかがフラワーパーク(栃木県・足利市) 亀戸天神社(東京都・江東区) 岡崎城公園(愛知県・岡崎市) 平等院 鳳凰堂(京都府・京都市) 才ノ神の藤(京都府・福知山市) 春日大社 萬葉植物園(奈良県・奈良市) 白毫寺(兵庫県・丹波市) 藤公園(岡山県・和気町) 和気公園(鹿児島県・霧島市) など。 世界遺産「平等院」の藤棚。ryota.www/Shutterstock.com 規模の大きさや花の美しさ、歴史の長さなど、それぞれに魅力があります。藤の花が咲く頃に、ぜひ足を運んでみましょう。 名所の感動をあなたのお家にも。意外とカンタンな藤(フジ)の栽培に挑戦しよう CrispyPork/Shutterstock.com 4〜5月にかけて見頃を迎える藤の花。全国各地の名所で、頭上から降り注ぐような満開の藤棚を見上げるのは素晴らしい体験です。その幻想的な美しさを、ご自宅で身近に楽しめたらもっと素敵だと思いませんか? 「大きな藤棚を作るスペースがない…」と諦める必要はありません。藤は鉢植えでも十分に育てることができ、むしろ鉢植えの方が根の成長が制限されて花つきがよくなるため、初心者でも育てやすい植物です。日当たりの良い場所に置き、水切れに注意しながら適切な剪定を行えば、毎年美しい花を咲かせてくれます。 今年の春は名所へ出かけて藤の魅力に触れるとともに、ぜひご自宅のベランダや庭に藤の苗を迎えて、あなただけの可憐な花を育ててみてくださいね。
-
樹木

【今が植え時】日陰でも育つ? 庭の主役にしたい「西洋アジサイ&アナベル」正しい選び方と育て方
季節の変わり目を華やかに伝える花、アジサイ Photo/Julia Lototskaya/Shutterstock.com 庭の植物たちが一斉に目を覚ます季節がやってきました。バラも咲き始め、庭の彩りが増えるこの時期に、ぜひ栽培の準備を始めたいのが、初夏の主役花「アジサイ」です。 しとしとと降る雨の中、青やピンクの花を咲かせるアジサイ(Hydrangea)は、梅雨の季節の風物詩。かつては「雨の中に咲く控えめな花」という印象が強かったアジサイですが、近年の品種改良は目覚ましく、バラのように華やかな八重咲きや、アンティークな色合いに変化するものなど、そのバリエーションは驚くほど豊かになっています。 日本古来の奥ゆかしさを湛える「ガクアジサイ(Hydrangea macrophylla f. normalis)」、手まり状のボリュームが愛らしい「西洋アジサイ(Hydrangea macrophylla)」、円錐形の花を咲かせる「ノリウツギ(Hydrangea paniculata)」の仲間。それぞれの個性に合わせて場所を選んだり、鉢植えでコンパクトに仕立てたりと、日本の住環境に寄り添ってくれる育てやすさも人気の秘密です。 地植えはもちろん鉢植えでも楽しめて、近年では母の日のプレゼントとしてもカーネーションに次ぐ人気の鉢花となっています。 植える場所で色が変わる? 知っておきたいアジサイの特性 Photo/Marina Andrijchenko/Shutterstock.com アジサイといえば、大きな特徴の一つが、土壌の酸性度による色変わり。酸性の土壌では青い花を、アルカリ性の土壌ではピンクの花を咲かせます。これは、花の持つアントシアニンという色素と、土壌に含まれるアルミニウムの作用によるものだそう。酸性土壌ではアルミニウムが溶け出して根から吸収されやすくなり、アントシアニンと結合して青色を発色、アルカリ性土壌ではアルミニウムが溶け出しにくくなるため、花弁のアントシアニンは赤色を発色します。 Photo/hasetetsu/Shutterstock.com 土壌の酸性度と花色との関連は品種によっても異なり、アントシアニンを持たない白花品種のアメリカアジサイ‘アナベル’などは常に白い花を咲かせますし、土壌に関係なくきれいに発色する品種もありますが、花色と異なる色を発色させる土壌に植えると、紫色に近い色合いになることがほとんどです。ちなみに、雨は弱酸性のため、雨が多い日本の土壌は弱酸性の場所が多く、日本で見られるアジサイは青系のものが多いのだそうですよ。 ヨーロッパに渡って生まれた西洋アジサイ Photo/DenisProduction.com/Shutterstock.com 日本に自生するアジサイは、古くは万葉集にも見られますが、書物への登場は意外と少ない花。食用にも薬用にもならず、場所によって花の色が変化する様子から「化け花」「七変化」などと呼ばれ、移り気でネガティブなイメージを持たれていた時代もあったようです。そんなアジサイでしたが、日本を訪れた外国人にとっては魅力的な花であり、オランダ人医師のシーボルトをはじめ、多くの西洋人が日本のアジサイをヨーロッパへ紹介しました。西洋で改良の進んだアジサイは、西洋アジサイとして日本に逆輸入され、現在ではガーデンプランツとして広く人気を博しています。 西洋アジサイと‘アナベル’の異なる特徴 Bloodberry/vm2002/shutterstock.com アントシアニンを持たない‘アナベルは’、北アメリカ原産のアジサイ。別名アメリカアジサイとも呼ばれる、アメリカノリノキ(Hydrangea arborescens)の園芸品種です。姿も西洋アジサイとは異なり直立性の低木で、風にそよぐ草姿も魅力。また、花言葉も異なり、アナベルの花言葉は「ひたむきな愛」「辛抱強い愛情」。アナベルは、愛を伝えるのにもぴったりな花です。 さらには、‘アナベル’は他のアジサイと比べて水分が少ないため、花を摘み取らずそのままにしておくと純白からセピア色へと変わり、天然のドライフラワーになります。自分で育てていれば、剪定時期を気にせず好きなタイミングで花を摘み取れるため、好きなだけ部屋に飾ったり、押し花やプリザーブドフラワーなどのクラフトワークを楽しむのにも最高の素材です。 切り花を都度買い求めなくても、手軽にいつでも摘んで使うことができます。 色変わりが美しい‘アナベル’6選 アナベルには、やさしいピンク色に染まる品種も最近登場しています。純白の花を咲かせるアナベルを隣に植えれば、淡いピンクが混在するやさしいグラデーションとなって、とても美しく、そのコントラストは見事の一言。すでに基本種のアナベルを育てている人にも、ぜひ仲間に加えてほしいおすすめ品種をご紹介します。 ピコティ・シャルマン 咲き始めの淡いグリーンから、白へと変化しながら徐々にピンクが現れてくる、色変わりが楽しめる品種。ピンク系アナベルには珍しく、大輪の花を咲かせます。 ル・マニフィーク ライムグリーンの花が咲き進むと、まるで桜のように、ほんのりピンク色に色づくピンク系アナベル。可愛いパウダーピンクは、主張しすぎずナチュラルな庭にもぴったり。 ル・パルフェ 咲き始めのソフトピンクから、セピアがかったアンティークカラーへと変化していきます。春の新芽から出た脇芽にも花が咲く嬉しい特徴も。とても長く観賞できます。 光(キラリ) 「光(キラリ)」は従来種のアナベルよりも新芽に花芽がつきやすいタイプで、草姿もコンパクトで扱いやすいのが特徴です。 まだ流通が少ない希少品種です。 ミニルビー アメリカアジサイの中で、最も濃い赤色の花が咲く品種です。つぼみは濃い赤紫色で、明るい赤とシルバーピンクのバイカラーの花が美しく、濃く深い緑葉とのコントラストが魅力です。花色は咲き進むと、グリーンへと変化します。Bronze Medal, Plantarium 2016 、Green Thumb award, Direct Gardening Association 受賞品種です。 ミディライム 青々とした緑色の花を咲かせ、丸みを帯びたコンパクトな樹形と濃い緑色の葉が大変美しいアジサイです。花色はライムグリーンからグリーンがかった白色になり、その後またグリーン色へ変化します。 世界基準の育てやすさ「PW」ブランドのノリウツギ ノリウツギ4種。左上から時計回りに、「ミニホイップ」「ミニファイヤーライト」「グランデライムパンチ」「マキシファイヤーライト」。 多種多様なアジサイの中でも、少し変わった魅力で注目を集めているのが「ノリウツギ(ピラミッドアジサイ)」です。一見すると別種のように見え、名前もアジサイとついていませんが、じつは日本にも自生する立派なアジサイの仲間。梅雨どきに咲く一般的なアジサイより少し遅れて、7月から8月の盛夏に花を咲かせる「夏のアジサイ」として親しまれています。 ノリウツギ4種の花房。左上から時計回りに、「ミニホイップ」「ミニファイヤーライト」「グランデライムパンチ」「マキシファイヤーライト」。 最大の特徴は、その花の形。手まり状ではなく、円錐形(ピラミッド形)に花が連なるダイナミックな姿が特徴です。また、‘アナベル’同様に春の枝に花がつく「新枝咲き」のため、冬にどこで切っても失敗なく咲かせられます。さらに、アジサイの中では珍しく直射日光に非常に強いため、日当たりのよい庭の主役にも最適です。 秋に向けて花色が変わるノリウツギ4種。左上から時計回りに、「ミニホイップ」「ミニファイヤーライト」「グランデライムパンチ」「マキシファイヤーライト」。 中でも「ミニファイヤーライト」は、シリーズ最小級のサイズながら、ライムグリーンから濃いピンクへ劇的に色づくドラマチックな品種。一方の「ミニホイップ」は、株を覆い尽くすほど大きな花穂が魅力で、秋にはアンティークな淡いピンクへと移ろいます。 この4種のノリウツギは、世界各地で厳しい試験栽培をクリアし、「育てやすさ」と「美しさ」が実証された高品質な園芸ブランドとして、近年注目されている「PW(Proven Winners)」ブランドの苗というのも、注目ポイントです。 【PWブランドの苗の特徴】• 日本の気候に強い 病気や蒸れなどの環境ストレスに強く、日本の高温多湿な気候でも元気に育ちます。• 手間いらずで美しい 自然に草姿が整うため、難しい切り戻しなどの手入れが少なくて済みます。• 抜群の開花パフォーマンス 根張りがよく、植え付け後の成長がスピーディー。花付き・花もちもよく、次々と咲く花を長期間楽しめます。 母の日のギフトにもおすすめ! 個性花アジサイ5選 万華鏡 贈り物として圧倒的な憧れの的を集めているのが島根県産のアジサイ「万華鏡」です。島根県のアジサイ研究会が開発し、県内の限られた生産者のみが栽培を許されている「島根県限定生産」の希少ブランド。2012年に日本一の称号を得たその姿は、繊細な覆輪(ふくりん)が重なり合い、まさに万華鏡のような幻想的な美しさです 星あつめ 「万華鏡」と同じく島根県のアジサイ研究会が歳月をかけて生み出したブランドアジサイ「星あつめ」。最大の特徴は、名前の通り、夜空に輝く星々をかき集めて花束にしたような、繊細な八重咲きの装飾花です。一つひとつの花びらが小さく、それらが密集して大きな手まり状になる姿は、まるでジュエリーのような気品を漂わせます。 この品種も島根県内の限られた生産者のみが栽培を許されている「限定生産」の希少品。その希少性と美しさから、母の日の特別な贈り物として近年人気が急上昇しています。 咲き始めから終わりにかけて、色がゆっくりと移ろう様子は、季節の歩みを教えてくれるかのよう。鉢植えとしてコンパクトに楽しめるため、ベランダや玄関先の限られたスペースでも、自分だけの「小さな宇宙」を愛でることができます。 月虹(ムーンボウ) 「月虹(げっこう)」ピンク系とブルー系。 今、特別な物語を秘めた品種として注目されているのが、福岡・久留米産の「月虹(げっこう)」です。名の由来は、ハワイで語り継がれる「ムーンボウ(夜の虹)」の伝説にあります。満月の前後、特定の条件が揃った夜にだけ現れるこの虹は、現地で「最高の祝福」「先祖の霊からのメッセージ」と信じられ、「見た者には人生最大の幸運が訪れる」と言い伝えられています。 「月虹(げっこう)」ピンク系とブルー系。 そんな奇跡の虹を映したかのように、咲き始めから終わりまで刻一刻と色彩を変え、ガク咲きから手まり咲きへと変化する姿は、まさに生命の輝きそのもの。大切な人への「幸せを願う贈り物」として、これ以上のものはありません。 黒軸アジサイ「ブラックスチールゼブラ」 洗練された都会的な表情を持つ、黒軸アジサイ「ブラックスチール・ゼブラ」は、名にもある通り、漆黒(ブラックスチール)の茎が特徴。一般的なアジサイの茎は緑色ですが、このゼブラは光沢のある深い黒色で、純白の花びらや鮮やかな緑の葉との鮮烈なコントラストを生み出します。まるでモノトーンのインテリアのような佇まいは、「可愛らしいアジサイ」のイメージを覆すスタイリッシュさです。 また、花が進むにつれて白から淡いグリーンへと変化していく様子も美しく、その過程でも黒い茎との対比が常に際立ちます。 アジサイの育て方ポイント Marina Andrejchenko/Shutterstock.com アジサイは、病害虫にも強く、庭植えにすれば特別な手入れを必要としません。耐陰性もありますが、花つきや発色をよくするためには日当たりのよい場所に植えたほうがよいでしょう。やや湿った土壌を好み、水をよく吸い上げるので、鉢植えにする場合は水切れに注意を。水が不足すると、花つきや生育に影響が出ることがあります。庭植えの場合も、晴天が続いて土が乾きすぎているようであれば水やりをします。植え付けは、葉が落ちている時期に行います。鉢植えの場合は、数年に一度植え替えをしましょう。 アジサイの剪定はタイミングに注意 Natallia Ustsinava/Shutterstock.com アジサイは生育がよく、年々大きくなるため、株の大きさを保ったり、花の咲く高さを抑えるには剪定が必要です。剪定の際には、翌年の花芽を落としてしまわないよう、花後すぐに、花から2節ほど下の部分で切り戻しましょう。9月中旬以降に切り戻しをすると、花芽を落としてしまい、翌年の花の数が減ってしまうことがあります。秋色アジサイなど、秋まで花を観賞できる種類の場合は、剪定の際に花芽を落としてしまわないよう特に注意しましょう。 大きくなりすぎたり樹形が乱れたりして仕立て直したい場合、休眠期に思い切って株元近くから強剪定を行うと、しばらくして新しい芽が吹いてきます。ただし、花芽を落としてしまうため、翌年は花が咲かないこともあります。 失敗知らず! 自由自在な剪定ができるアナベル OlgaPonomarenko/Shutterstock.com 多くのアジサイは秋までに翌年の花芽ができるため、7月中旬までに剪定を終えないと花が咲かなくなるリスクがあります。しかし、‘アナベル’は春に伸びた新しい枝に花芽がつくため、2~3月までに剪定すればよく、時期を急ぐ必要がありません。どこから切っても花芽ができるため失敗がなく、深く切れば直径20〜30cmの大きな花を、浅く切ればたくさんの小ぶりな花を楽しめるなど、好みに合わせた剪定が可能です。 アジサイを丈夫に育てるお手入れ【植え替え】手順を動画で解説 <準備するもの> ・苗・鉢(6~7号)・GOOD SOILバラの土・元肥として「オール・パーパス」・元肥として「野菜花実の有機肥料プラス」・土のお守り・ウッドチップやベラボン ① 「GOOD SOILバラの土」に、元肥として「オール・パーパス」と「野菜花実の有機肥料プラス」、発根を促し土を長期間健全に保つ「土のお守り」をよく混ぜ、土作りをします。② 苗の根鉢を軽くほぐします(葉が付いている生育期は根鉢は崩さずそのまま植えます)。③ ほぐした根に、「土のお守り」を軽く振りかけ、用意した①の土で植え付けます。④ 夏の乾燥や土の高温化を防ぐために、表土をウッドチップやベラボンなどで覆ってマルチングし、植え付け完了です。 植え替え作業をラクにする庭道具「燕三条のハンドスコップ&ハンドフォーク」 とことん使いやすさを追求した庭道具、ハンドスコップとハンドフォーク。製作しているのは、金物で世界的にも有名な新潟県燕三条です。柄の角度や刃のつくりなど各所に職人のこだわりが詰まったこのガーデンツールは、苗の植え替え時に、土をほぐす・穴を掘る・株分けなど、さまざまなシーンで活躍します。また、深く根を張った雑草を抜くのにも便利です。 ガーデニング初心者からプロまで、どんな方にも選ばれるツールで、プレゼントにもぴったり。刃はお手入れしやすいステンレス製。刃全体の硬度を上げるために徹底して温度管理された真空状態の炉内で焼入れ処理を行っているので、歪みにくい・折れにくい頑丈なスコップ&フォークです。 あなたのお庭にぴったりなアジサイを見つけよう! Khomulo Anna/shutterstock.com アジサイは病害虫にも強く、ガーデニング初心者でも安心して育てられるのが大きな魅力です。日陰がちな場所でも育ちやすく、地植えはもちろん、鉢植えでコンパクトに楽しむこともできる品種があるので、住環境に合わせて無理なく取り入れられます。 ぜひこの記事を参考に、あなたのお庭やベランダの環境に合ったお気に入りの品種を見つけて、初夏のガーデン風景や花のクラフトづくりなど楽しんでみてくださいね。
-
ガーデンデザイン

春の庭がぐっと美しくなる理由 白い花木と草花をつなぐ木漏れ日の力
庭に春を知らせる白い花木たち 光の色が変わったことで、私は春の到来を感じます。米子の冬は、晴れの日が本当に少なく、曇りか雨のことがほとんど。ときには雷まで鳴って、空全体が重たく低く垂れこめるような日も珍しくありません。庭に出ても、土も枝も空気もどこか湿り気を帯びていて、色彩まで眠っているように見えます。だからこそ、長い冬のあとにようやく青空がのぞく日が来ると、それだけで胸がふっと軽くなります。 刷毛のようなウワミズザクラの花。樹高は10m以上になるので、庭木としては定期的な剪定が必須。 その青空を背景にして、庭の花木に白い花が咲き始めると、春が目に見える形で立ち上がってきます。たとえばウワミズザクラ。枝先にふわりと立ち上がる白い花穂は、桜のような華やかな塊ではなく、細かな花が集まって、光を含んだ刷毛のよう。若葉のやわらかな緑のあいだから、こぼれるように咲いている姿には、どこか野の木らしい素朴さがあります。でも、その素朴さが春の空にはとてもよく似合うのです。 10年近く庭を彩ってくれたプルヌス・バージニアナ‘ベイリーズセレクト’。近年、虫の被害によりやむなく別の樹木に変更した。自然樹形で樹高7m前後。 今はもうこの庭にはなくなってしまったプルヌス・バージニアナ‘ベイリーズセレクト’の花もまた、この季節ならではの美しさがあります。銅葉の印象が強い木ですが、春の若葉はやわらかな緑色で、白い花との対比はとても印象的です。 そうした花木の株元には、小さな春の草花たちが咲いています。原種のチューリップやスイセン、アネモネ、フリチラリア、ムスカリ、クロッカスなどの球根類、そしてビオラやイオノプシジウム、イングリッシュデージーなどの小さな花々。ことさらに主張するわけではないのに、木の下のやわらかな光の中で、それらが入り混じって咲く様子は、小花柄のリバティプリントを広げたかのようです。 赤いしべが愛らしいアロニア。2m前後で樹高が止まる低木。 木の形ではなく、木の下に落ちる光まで考える 時間の流れとともに模様を変えていく木漏れ日の小道。 春の庭が美しいのは、ただいろいろな花が咲くからだけではありません。小道の土の上に葉の影が揺れ、草花のあいだに光の粒がこぼれ、風が通るたびにその模様が静かに動いていく。その様子を見ていると、庭の美しさは花の色だけではないのだと、改めて感じます。 ブ〜ンという羽音も庭の楽しいBGM。 この庭をつくってくださったガーデンデザイナーの安酸友昭さんは、庭の魅力や心地よさをつくっているのは、植物の色や形だけではなく、光や影、草花が風に揺れる風情、香り、そこに訪れる虫たちの気配まで含めたものだとおっしゃいます。植物を人の手で植え、整えることはできても、その瞬間の木漏れ日や、風にそよぐ枝葉の動きまでは留めておけません。でも、留めておけないからこそ、心に残る景色になるのだと思います。 樹木の剪定はすべて安酸さんにお願いしていますが、その剪定は単なる管理作業ではなく、庭の体験そのものを形づくる大切なデザインなのだと思います。枝をどう残し、どこを透かし、どこに抜けをつくるか。その判断一つひとつが、春の光のやわらかさにも、夏の涼しさにも、冬の日だまりにもつながっていくのです。 木の姿は見上げれば分かりますが、その木が本当に庭にもたらしている価値は、見上げた姿だけでは測れません。木の下に立ったときにどんな光が落ちるのか。そこにどんな空気が流れるのか。安酸さんは、その木が庭全体に生み出す気配も含めて剪定してくれているのではないかと思うのです。 樹木は景色であると同時に、草花のための環境でもある 庭の入り口に咲くジューンベリーの花。自然樹形で5m前後で、剪定で樹高をコントロール。 この庭の樹木の多くは落葉樹で、春に花を咲かせてくれるのはプルヌス・バージニアナ‘ベイリーズセレクト’、ウワミズザクラ、ジューンベリー、アロニア。すべて白い花が咲きます。落葉樹のよさは、季節ごとにその役割を変えてくれるところにあります。春、まだ葉が出そろう前には、枝のあいだからやわらかな日差しがたっぷりと差し込みます。その光を受けて、木の下では原種の球根類や原種シクラメン、クリスマスローズ、ビオラたちが、いちばんよいタイミングで花を見せてくれます。 ジューンベリーの株元に咲く原種チューリップ。 夏になると葉が茂り、今度は強い日差しを遮って、地面の乾きすぎも防いでくれます。秋になり落葉してくると、地面に日が当たるようになって、原種シクラメンが咲き出します。冬にはすべて落葉して、ふたたび低い日差しを地表に届けてくれる。樹木は、季節を通して庭の環境を調整するという大切な役目を果たしてくれています。 ウワミズザクラの株元に咲く、へスペランサ・ククラータやクリスマスローズ。どちらも夏は休眠するので、落葉樹の下が適地。 私は、庭の植物が無理なく育っている景色が好きです。がんばって咲かせている、という感じではなく、その場所に合った植物が、その場所に合った姿で自然に咲いている庭に心惹かれます。こうした景色は、花だけを選んでいても生まれないのだと思います。どこに木を置くか、その木が何年か後にどのくらい枝を広げるか、葉を落としたときに冬の光がどう入るか、春の木漏れ日が足元にどう届くか。そういう時間の流れまで含めて考えられているからこそ、草花が心地よさそうに見える環境ができるのだと思います。 春の球根花、クロッカスと一年草のイオノプシジウム。一年草ですが、この木漏れ日の環境が合っているようで、こぼれ種で増える。 安酸さんは、花を飾るように並べるのではなく、植物同士が支え合う関係をつくっておられるのだと思います。樹木は上の層で光を整え、その下で草花が季節を受けとめる。さらにその足元には、虫たちが訪れ、風が通り、影が落ちる。庭は平面的な花壇ではなく、上から下まで、時間も含めて重なり合う空間なのだと感じます。 樹木は、花を引き立て、庭の外をやわらかく隠す この庭の木々を見ていると、樹木には本当にいくつもの役割があるのだと感じます。春には白い花を咲かせ、足元の草花が育つ環境を整え、木漏れ日をつくってくれますが、それだけではありません。私にとって木々は、ほかの植物を美しく見せる背景でもあり、庭の外にある現実の風景をやわらかく受け止めてくれる存在でもあります。 ウワミズザクラの爽やかな緑を背景に、淡いピンクのつるバラがよく映える。 私は淡いピンクのつるバラが好きなのですが、その色合いは繊細なぶん、背景によって印象が大きく変わると感じています。やさしく、夢のある色ですが、一歩間違えると輪郭があいまいになったり、甘く見えすぎたりもします。そんなときに、樹木の葉や枝の存在が本当に大きいのです。 プルヌス・バージニアナ‘ベイリーズセレクト’の銅葉が、つるバラ‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’の桜のように淡い色を浮き立たせてくれる。 特に、プルヌス・バージニアナ‘ベイリーズセレクト’の銅葉は、この庭の中でとても大切な役割を果たしてくれていました。銅色を帯びた葉は、深く落ち着いた色を持ちながら、春の光の中では重く沈みすぎず、むしろ景色にほどよい奥行きを与えてくれます。その前に淡いピンクのバラが咲くと、花色がふわっと浮かび上がるように見えるのです。主役として前に出すのではなく、そっと支えるような背景。その控えめな力が、私はとても好きです。 庭づくりをしていると、つい花そのものの美しさに目が向きますが、じつは花をどう見せるかは、その後ろに何があるかで大きく変わるのだと思います。花色、葉色、枝の線、光の当たり方。そうしたものが重なって、はじめて風景の印象が決まる。この庭の樹木は、ただそこに立っているのではなく、ほかの植物の美しさまで計算に入れたうえで、景色の後ろ側を支えてくれているのだと感じます。 そしてもうひとつ、私がこの庭でありがたいと思っているのは、木々が庭の外の景色をやわらかく隠してくれることです。ここは両側を道路に挟まれた場所で、一方は車通りが多く、もう一方は民家が並ぶ生活道路です。小道の先には駐車場もあり、少し視線が抜けるだけで、どうしても日常の生活感が目に入ってきます。けれど安酸さんは、その“見えてしまう先”をとても丁寧に扱ってくださいました。 アーチ仕立てのつるバラとウワミズザクラの枝葉が庭の向こうの道路を隠してくれる。 庭の端に立つ木々や植栽は、目隠しのようにただ遮るのではなく、視線を自然に受け止めてくれます。向こう側にあるものを完全に断ち切るのではなく、木の幹や枝葉の重なりによって少しずつ遠ざけ、庭の空気の中に溶かしていくような感じです。コンビニの看板や行き交う車がまったく見えなくなるわけではないのに、庭の中に立つと不思議と気にならない。その感覚は、単に植物が多いからではなく、どこに何を置けば景色が落ち着くのかを、安酸さんがよく見極めておられるからだと思います。 ウワミズザクラが光を受けて輝く午後。ベンチも木陰に置くと絵になる風景に。 私はこの働きを、庭の“フレーム”のようなものだと感じています。絵でも額縁があることで視線が定まり、ひとつの世界として見えてくるように、庭もまた、どこまでを景色として感じさせるかがとても大事なのだと思います。細長いこの庭が、実際の広さ以上に奥行きを持って感じられるのも、木々が空間の輪郭を整えてくれているからです。見せたい方向は開き、見せたくない方向はそっとやわらげる。その加減が絶妙で、だからこそ庭に入ると、周囲の現実から少し離れたような気持ちになれます。 こうして考えると、樹木は本当に多層的な存在です。花を咲かせて春を知らせ、木漏れ日をつくり、足元の草花を育て、バラを引き立て、外の景色を整える。そのどれかひとつだけでも庭にとって大切ですが、それらが同時に働いているからこそ、この場所には奥行きが生まれているのだと思います。 木漏れ日を感じさせる安酸さんの寄せ植え。 私がこの庭で心地よいと感じる理由も、きっとそこにあります。花がきれい、木が美しい、というだけではなく、それぞれが支え合いながら景色をつくっている。その重なりがあるから、庭がひとつの完成された風景として感じられるのだと思うのです。 庭を美しくするのは留めておけないもの 光を受けて輝くラナンキュラス・ラックス。 こうして振り返ると、この庭には本当にたくさんの工夫が重ねられているのだと感じます。けれど、その一方で、庭の美しさは人の手でつくった部分だけでは完成しないのだという安酸さんの言葉にとても共感します。どれほど植栽を考え、光の入り方を整え、景色を構成したとしても、最後にその場を生きた風景にしてくれるのは、やはり人には留めておけないものだからです。 光が若葉を透って小道に落ちるときのやわらかな明るさ。風が吹いて枝先がそよぎ、そのたびに地面の影がほどけたり重なったりする様子。花のまわりを虫がふっと横切り、気づけばどこかへ飛んでいく、その一瞬。そうしたものは、待っていても同じ形では二度と現れません。きれいだなと思う瞬間の多くが、じつはそういう“決めきれないもの”の中にあることに気づかされます。花がたくさん咲いていること自体もうれしいのですが、それだけではなく、偶然のような一瞬が重なって、庭はただ整った空間ではなく、心がほどける場所になるのだと思います。庭は、人の手ですべてを支配する場所ではなく、自然の働きがきちんと生きるように整える場所なのかもしれません。春の花木が咲くたびに、そのことをまた新しく感じている今日この頃。そんな庭を、私はとても愛おしく思っています。
-
花と緑

「鬱金香」ってどんな花? 正解できたらすごい難読植物漢字クイズ
春の花といえば!「鬱金香」ってどんな植物? Fumeezz/Shutterstock.com 実際に育てていても、漢字で表記されると案外分からない植物が多いもの。普段呼んでいるのとは違う名前だったり、意外な漢字が使われていたりと、なかなか面白い世界です。 そんな難読表記の中から、身近な植物に関するものをクイズで出題! 今回のお題は「鬱金香」。あなたはこの漢字が表す植物が分かりますか? ヒント 春をイメージさせるカラフル&キュートな親しみやすい花は、子どもから大人まで大人気。誰もが一度は育てたことがあるのでは? 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ チューリップ(うこんこう) Neirfy/Shutterstock.com チューリップの基本データ 学名:Tulipa科名:ユリ科属名:チューリップ属原産地:中央アジア~北アフリカ和名:うこんこう、うっこんこう(鬱金香)別名:ボタンユリ(牡丹百合)英名:Tulip開花期:3月中旬~5月上旬花色:白、赤、ピンク、黄、オレンジ、紫、緑、黒、複色形態:多年草(球根)草丈:10~70cm すっきりとしたシンプルな姿に、幅広い花色が揃うカラフルなチューリップは、春を代表する花の1つ。ユリ科チューリップ属の球根植物で、世界中で人気があり、数えきれないほどの品種があります。園芸品種の花姿は、一般的にイメージしやすい一重咲きのほか、八重咲き、ユリ咲き、フリンジ咲き、パーロット咲きなどさまざま。近年はナチュラルな印象で毎年咲く原種系チューリップの人気も高まっています。 原種系チューリップのツリパ・クルシアナ・シンシア。photoPOU/Shutterstock.com チューリップは、花壇はもちろんプランターや鉢植えでも咲かせることができ、ガーデンの春らしい演出にぴったり。色彩が鮮やかなものが多く、色の組み合わせを考えながら球根を植え込むのも楽しいものです。 開花期間は1~2週間ほどですが、早咲きの種類は主に3月下旬から、中生咲き種は4月中旬から、そして遅咲き種は4月下旬からと、開花期に1カ月近い差があるので、種類を選べば開花リレーも楽しめます。 Neirfy/Shutterstock.com チューリップは日当たりと水はけのよい場所で育てます。一定の低温にさらされることで花が咲くため、しっかり寒さにあてるよう屋外で育てるとよいでしょう。 チューリップなどの秋植え球根は、球根の中で花を咲かす準備や栄養が蓄えられているため、植え付け時期を守れば失敗が少なく初心者にもおすすめ! 植え付けの目安は、イチョウが黄葉になる時期です。園芸品種の場合は、翌年以降も同じような花が咲くとは限りませんが、原種系は丈夫で毎年繰り返し咲いてくれます。 Michael Warwick/Shutterstock.com 鉢植えにする場合、まずチューリップの球根を仕込み、その上にパンジー&ビオラなどの秋から冬にかけて咲く花を一緒に植えるダブルデッカーという植え方をすれば、秋冬の寄せ植えとして楽しんだ後、春にはチューリップが咲いて変化が生まれ、植え替えなしでも春の寄せ植えにチェンジします。 草丈の違う種類を組み合わせても。Alexander Narraina/Shutterstock.com 「鬱金香」の由来とは? Jirasak Chaon/Shutterstock.com チューリップの漢字「鬱金香」は、中国語表記が由来とされています。中国での「鬱金」は、カレーのスパイス・ターメリックとして、また肝臓ケアの健康食品としてもおなじみのウコンの塊根から取れる生薬や染料、香料のこと。その香りに似ていることから、「鬱金」+「香」で名づけられたといわれます。ただし、現代の園芸品種のチューリップは香りが控えめなものが多いため、実際に嗅いでみて「カレーの匂いがする!」と感じることは、まずありません。 ちなみに、「チューリップ」という名前の由来は諸説ありますが、トルコ語でターバン(頭に巻く布)を意味する「tulipan(チュリパン)」からという説が一般的。トルコ人に「この花はなにか」と尋ねたところ、花の形が「ターバン」に似ていると答えたのを花の名前と勘違いしたというエピソードもあります。 tomo_terad/Shutterstock.com クイズ一覧はこちら!
-
雑草対策

【決定版】春の1回の散布で最長1年間「草むしり」から解放される! 草退治史上※最強除草剤で叶える“タイパ抜群”雑草知らずの庭管理
「抜く」から「抑える」へ 一度の作業で「雑草ゼロ」がずっと続く除草剤 伸び放題に茂った雑草は荒れた印象の元。Ganesa27/Shutterstock.com 炎天下の草むしりは熱中症の危険もあり、負担は相当なもの。腰が痛くなる、手足が痛くなる、むしった草を捨てる際にもまた一苦労……。しかも、根っこを頑張って引き抜く際、じつは地中に埋まっていた雑草のタネを地表付近に移動させてしまっており、新たな雑草が発生するきっかけを自ら与えていることをご存知ですか?つまり、雑草をむしってもむしっても、すぐに次の雑草が生えてくる――という負のループに。この終わりなき戦いに疲れ果ててしまう人も多いことでしょう。 そこで、雑草が生える前にできる「予防」という対策を始めてみませんか? 伸びてからの除草は重労働。Helen Sushitskaya/Shutterstock.com 先手を打って除草剤を使用し、雑草が生えてくるのを予防できれば、生えてしまってから草むしりをするよりも圧倒的に労力も時間も節約になります。「予防」は「対処」よりはるかに “タイパ”が良いのです!効果期間が長い除草剤を4月に使用すれば、夏中しっかり効果が続き、炎天下での草むしりにサヨナラして、その時間を趣味や家族にあてることができます。この時期はまさに、除草剤の効果を最も発揮しやすい「ボーナスタイム」なのです。 この時期にイチオシ! 効果期間が最長1年続く草退治史上最強※除草剤「草退治STRONGシリーズ粒タイプクサノンGT粒剤」。※KINCHO園芸の除草剤ブランド草退治シリーズにおいて 中の人に聞く! 除草剤の疑問Q&A―除草剤って本当に安全? 効果的な使い方のポイントは?― 除草剤が効果的なのは分かっていても、「使い方がよく分からない」「安全性が心配……」となかなか除草剤の使用に踏み切れない人もいるかもしれません。 そこで、家庭園芸用資材を開発・販売するKINCHO園芸のガーデンドクター“牛ちゃん”こと牛迫正秀さんに、よくある除草剤の疑問と、効果的な使い方を伺います。 アドバイスをいただいたKINCHO園芸の牛迫さん。 除草剤は子どもやペットにも安全? Jarun Ontakrai/Shutterstock.com はい、使用方法を守れば安全です。 除草剤は、雑草を枯らす効果がありますが、人間や動物には影響の少ない成分です。というのも、光合成や植物ホルモンといった、人や動物にはない、植物固有の機能を阻害することで枯らしているためです。また、屋外での使用を想定し、環境面でも安全性が高くかつ効果のある成分のみが選び抜かれ、農薬取締法に定められた基準を公的機関の試験でクリアした製品だけが販売されるため、安心してください。 使用の際の注意は、犬猫などのペットや子供に対して直接散布液がかからないようにすること、散布した場所には少なくともその日の内には立ち入らせないこと。翌日以降は立ち入っても問題ありません。また、散布する人も手袋やマスクを着用して肌が露出しない格好で作業し、目や口に入らないように対策しましょう。製品には必ず安全使用に関する注意事項が記載されているので、その記載に従って使用してください。 除草剤の効果的な散布時期は? 住宅横で伸び始めた4月の雑草。 除草剤は「雑草が大きくなる前」に使用するのが効果を最大化するポイント。散布のベストタイミングは、除草剤のタイプにより、主に「雑草が生える前」と「雑草の伸び始め」、さらに「雑草が伸びる時期」に分けられます。 「雑草が生える前」:土壌処理剤粒タイプの除草剤で土に散布することで土壌表面に薬剤の処理層を作り、芽や根から吸収させて効果を発揮。将来の雑草予防に。 「雑草の伸び始め」:土壌処理剤or茎葉処理剤土に散布して根から吸収(粒タイプ)、あるいは濃縮タイプやシャワータイプを直接雑草に散布して茎葉から有効成分が吸収されて作用。雑草が茂る前に伸び始めた雑草を枯らしたい時に。「効きめ長もち」が優先なら土壌処理剤が、「とにかく早く枯らしたい」が優先なら茎葉処理剤がおすすめ。 「雑草が伸びる時期」:茎葉兼土壌処理剤濃縮タイプ、シャワータイプなどで成分が茎葉からも根からもすばやく吸収され、しかも土壌に留まり効果が持続する除草剤。早く枯らして効きめ長もち。粒と液のいいとこどり。 粒タイプの土壌処理剤は、春先や秋口など、まだ雑草がまばらで地面まで粒が届きやすい状態に使用するのが効果的。発芽を抑制する効果が数カ月持続するので、年間の除草作業が楽になります。 茎葉処理剤には希釈して使う濃縮タイプやシャワータイプが多く、伸びてきた雑草の除草に有効。ただし液体のタイプでも、土壌に残る成分が配合されている製品(茎葉兼土壌処理剤)は、春先や秋口の雑草発生前に散布しても効果を発揮します。 いずれの場合も、大きくなりすぎた雑草には効果が薄いことがあるので、早めの対処がベストです。 除草剤の効果が出るまでの期間はどれくらい? smtd4/Shutterstock.com 翌日~数週間まで幅があります。 除草剤はタイプによって雑草が枯れ始めるまでの期間は異なり、速効性が高いのはシャワータイプや濃縮タイプ。散布翌日ぐらいからすぐに効果が現れます。一方ゆっくり効く粒タイプは、枯れるまで数週間かかることもあります。 NG使用例を教えて! FOTOGRIN/Shutterstock.com <失敗しがちな散布実例3選> 傾斜地や強風時の使用 1回でまききろうとする 天候に合わない使用 まず、散布時の条件として、傾斜地や強風時など、予定外の場所に流れ出やすいケースには使用しないこと。また、散布当日は散布区域に人が立ち入らないようロープを張るなど、対策しておくと安心です。 図のように「縦に散布」と「横に散布」を数回繰り返すのが、まんべんなく均一に散布するコツ。 使用時のコツは、一度にまききろうしないこと。一度に全部まききろうとすると後半に散布液が足りなくなり、ムラができやすいので、「縦に散布」「横に散布」の往復を繰り返して散布するのがおすすめです。 また、散布時の天候も重要。シャワータイプや濃縮タイプは、散布直後の降雨により有効成分が流される恐れがあるため、少なくとも散布当日は雨の降らない日に作業しましょう。一方粒タイプは、有効成分の浸透に土壌中の水分が必要とするため、雨の後が狙い目。乾燥しているときは事前に水をまいておきましょう。 家庭菜園でも使える? JoannaTkaczuk/Shutterstock.com 家庭菜園で使用できる除草剤を選びましょう。 家庭菜園で使用する場合、栽培している作物で登録がある除草剤※であれば使用可能。例えばKINCHO園芸の製品では、多くの畑作物で適用がある「草退治セーフシリーズ シャワータイプ グリーンスキットシャワー」がおすすめです。作物に直接かかるとその部分が枯れるため、雑草にピンポイントで散布し、作物にはかからないように注意が必要です。ただし散布液がかかってしまっても、適用がある作物であれば安全性が確認されているため、収穫して食べても大丈夫です。 ※登録の有無は製品ラベルなどで確認できます。 除草剤でも枯れにくい雑草の対処法は? 枯れにくい雑草の1つ、ススキ。ShineRinnMoka/Shutterstock.com 一度で枯らしきろうとせず、複数回使用して根気よく枯らします。 数年経過したススキの大株や、はびこって地下茎が縦横無尽に伸びきったスギナなどは枯れにくいです。こうした枯れにくい雑草は、一度の散布で枯らしきろうとするのではなく、使用回数の範囲内で年に数回使用しながら徐々に雑草の勢いを弱くし、最終的に枯れるまで日数をかけるとよいでしょう。 <タイプ別>目的に合わせた効果的な除草剤の選び方 雑草との戦いに終止符を!絶対に雑草を生やしたくない場所に使いたい「草退治STRONG」シリーズ 「草退治STRONGシリーズ粒タイプクサノンGT粒剤」の3kg、5kgの大容量タイプは散布容器&手袋付き。 雑草対策にできるだけ手をかけたくないときの強い味方となる除草剤。であれば、一度散布したらしっかり枯れて、その後はほったらかしにできたほうが嬉しいですよね。実際にKINCHO園芸によるアンケートでも、除草剤に求めることは「とにかく根までしっかり枯らしたい」「散布回数を減らしたい」という声が圧倒的。 そんな手軽な雑草対策を求めるニーズに応えるべく、牛迫さんが自信を持っておすすめするのが、「より長く、より強力に、そしてより速く」をテーマに、KINCHO園芸が本気で作った除草剤「草退治STRONG」シリーズです。 赤と黒を基調としたインパクトのあるパッケージが、いかにも効きそうな「草退治STRONG」シリーズ。粒タイプ、シャワータイプ、濃縮タイプが容量別にラインナップ。 「『草退治STRONG』シリーズは、複数の成分を配合することで幅広い雑草に対応。従来の除草剤では物足りないユーザーなど、これまで雑草と戦い続けてきた方々の、雑草との戦いに終止符を打つべく開発したものです。その一押しポイントは、なんといっても効果期間の長さ。『草退治STRONG』シリーズには粒タイプ(1年持続)、シャワータイプ(11カ月持続)、濃縮タイプ(9カ月持続)がありますが、それぞれのタイプごとに、家庭用の除草剤製品の中では効果の持続期間が最長(※2026年現在)なので、“雑草ゼロ”の実感が長く続きます」(牛迫さん) 雑草が生え始める4月の時期に粒タイプが特におすすめ! 「草退治STRONGシリーズ粒タイプクサノンGT粒剤」 中でも今の時期に使いたいのが、雑草の育ち始めの季節に最も効果を発揮する粒タイプの「草退治STRONGシリーズ粒タイプクサノンGT粒剤」。「草退治STRONG」製品内でも最長の1年という効果期間を誇り、いま散布すれば雑草の生育が旺盛な夏はもちろん、意外と雑草が繁茂する秋、近年の気温上昇で雑草の元気が続く冬まで丸ごとカバーしてくれます。 ただし、「草退治STRONG」シリーズは効果が高いがゆえに、植栽のない場所での使用が前提。使用後は花も野菜も育てられないと思っておきましょう。庭や家庭菜園など、近くに育てたい植物がある場所には原則使用できません。逆に言えば、それほどまでに雑草の生命力を根絶やしにするということ。「植物を育てる前段階として雑草を枯らしたい」などの場合には向きませんが、「空き地や駐車場など、とにかく根こそぎ雑草を枯らしたい!」というお悩みにはうってつけです。 散布後の様子。除草剤が効きにくいササも長くしっかり枯らします。 <使用時期の目安> Illust/s.dali/Shutterstock.com 「草退治STRONGシリーズ粒タイプクサノンGT粒剤」の効果的な使い方 800g入り、1.5kg入りの容器はキャップを開ければそのまま使える口付きで、ラクラク散布可能(写真は800g入り)。 粒が細かくまんべんなく散布しやすい。 扱いやすい無臭タイプでまくだけ簡単。一度の散布で最長1年効果が持続 ササなど枯れにくいタフな雑草にも効果アリ 土壌に残る成分は最終的に微生物が分解するので安心 使用量の目安は1㎡あたり約30g 「縦に散布」と「横に散布」を繰り返すことでムラなくまける 800g入り・1.5kg入りはそのまままける散布機能付き。3kg入り・5kg入りは手袋&散布容器つきで準備いらず 散布時には手袋・マスクを着用 ゴミが少なく捨てやすいエコなラクまきパック(1.5kg入り)。 <ここがポイント! 効果を最大化するコツ> 散布のベストタイミング:雑草がまだ小さく、地面が見える時期(5月まで)にまくのがベスト 天気を味方に:雨上がりなど、土が湿っているときがチャンス! 乾燥しているときは十分に水をまいて準備を 雑草は膝より低く:地面に除草剤が届くよう、膝より高い雑草があれば事前に刈って準備を <忘れずチェック! 後悔しないためのNGケース> 育てたい植物に近づけない:効果が非常に強力で長期間続くため、植栽に影響が及ばないよう植栽の近くは避けたほうが無難。樹木の根が伸びている範囲にも注意! 傾斜地や隣家の近くでは使用しない:予定外の場所や隣家の庭に流れ出さないよう、これらの場所での使用は控えて。強風時の使用もNG。 もう二度と、酷暑の炎天下での草むしりに戻りたくない――そう願うなら、ぜひ4月の今、この『草退治STRONG粒剤』を手に取ってみてください。駐車場や空き地、家の裏手など、「とにかく1年中、草の姿を見たくない場所」のお守りになってくれます。 夏にはきっと「春にまいておいて本当によかった!」と実感しているはずです。 今なら購入者限定でキャンペーン実施中! 現在、KINCHO園芸では「草退治STRONG」シリーズの購入レシートによる応募で旅行カタログやリカバリーウェア、デジタルPayが当たるキャンペーンを実施中! ぜひこの機会にご応募ください。 対象商品:「草退治STRONG」シリーズ全商品 応募期間:2026/3/1(日)~2026/6/7(日) ※レシート対象期間は5/31(日)まで 散布場所のBefore/Afterの写真応募で当選確率UP!
-
宿根草・多年草

ツルニチニチソウの育て方|半日陰も明るく彩る強健グラウンドカバー! 失敗しないコツや注意点を解説
ツルニチニチソウの基本情報 Masayuki/Shutterstock.com 植物名:ツルニチニチソウ学名:Vinca major英名:bigleaf periwinkle、large periwinkle、greater periwinkleなど和名:ツルニチニチソウ(蔓日々草)その他の名前:ツルビンカ科名:キョウチクトウ科属名:ツルニチニチソウ属(ビンカ属)原産地:南ヨーロッパ~北アフリカ形態:多年草(または亜低木) ツルニチニチソウの学名はVinca major。キョウチクトウ科ツルニチニチソウ属(ビンカ属)の多年草または亜低木で、原産地は南ヨーロッパから北アフリカにかけて。つる性で匍匐(ほふく)するようによく広がり、グラウンドカバーやハンギングバスケットなどで活躍します。暑さや寒さには強く、一般地では周年戸外で管理できます。 ツルニチニチソウの花や葉の特徴 haris M/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:3月下旬〜6月上旬草丈:数メートル耐寒性:普通耐暑性:強い花色:青紫 開花期は3月下旬〜6月上旬。筒状で花びらが5つに分かれた風車のような青紫の花を咲かせます。卵形の葉は先端が細くなって鈍く尖ります。数メートルと旺盛に伸びるつるは地表を這うように成長し、節から根を下ろしてよく増えます。常緑性のため冬でもみずみずしい葉姿を楽しめ、斑入り種はカラーリーフプランツとしても人気です。 ツルニチニチソウが人気の理由 Snezana Milosevic/Shutterstock.com ツルニチニチソウは強健な性質で放任してもよく育ち、病害虫の心配もほとんどありません。常緑性の多年草または亜低木で、1年を通して美しい葉姿を保ち、またいったん根付けば毎年の開花を楽しめるのが特徴です。半日陰でも生育し、葉にクリーム色が散る斑入り種を選べば、北側の庭などを明るく彩ってくれるので人気があります。 ツルニチニチソウの名前の由来と花言葉 Kabar/Shutterstock.com ツルニチニチソウは漢字で書くと「蔓日々草」。つる性で、同じくキョウチクトウ科のニチニチソウに似た花を咲かせることから名づけられました。ちなみに、ニチニチソウは「ビンカ」という別名もありますが、ビンカはツルニチニチソウの学名。ラテン語で「結ぶ」を意味し、つるを花輪に利用したことに由来します。なぜニチニチソウの学名からではないのか疑問に思うかもしれませんが、以前はニチニチソウの学名がVinca rosea(現学名はCatharanthus roseus)であったことが理由です。 ツルニチニチソウの花言葉は「楽しき思い出」「生涯の友情」など。楚々とした花姿ながらも強健な性質が、これらの花言葉の背景にあるようです。 ツルニチニチソウの代表的な種類 日本でよく流通している種類には、ツルニチニチソウと、それよりも小型のヒメツルニチニチソウの2種類があります。 ツルニチニチソウ Vinca major Gabriela Beres/Shutterstock.com 花径約5cmの一般的なツルニチニチソウ。学名の「major」は「大きい」を意味します。耐寒性は普通程度にあり、耐暑性が強いため、温暖な地域での栽培に向きます。成長スピードが速く、広い範囲をカバーします。 ヒメツルニチニチソウ Vinca minor MNStudio/Shutterstock.com 花径は約2cmと、ツルニチニチソウよりも花や葉が1回り小さいのが特徴で、寄せ植えなどにも使いやすいです。学名の「minor」は「小さい」を意味します。ツルニチニチソウよりも耐寒性や耐陰性が強い一方、耐暑性は普通程度とやや弱めで、寒冷地での植栽に適しています。生育もツルニチニチソウよりはゆっくりで、比較的コンパクトにまとまります。薄紫や赤紫、白などの花色があり、八重咲き品種もあります。 N.Stertz/Shutterstock.com 斑入り品種 Ihor Hvozdetskyi/Shutterstock.com ツルニチニチソウの斑入り品種は人気が高く、カラーリーフのグラウンドカバーとしても活躍します。斑には中斑や覆輪などのタイプがあり、斑入り品種は花が少ない傾向にあります。 葉の中央に入るゴールドの斑が明るい印象のヒメツルニチニチソウ‘イルミネーション’。N.Stertz/Shutterstock.com ツルニチニチソウの栽培12カ月カレンダー 開花時期:3月下旬~6月上旬植え付け・植え替え:3月下旬〜5月上旬、10月頃肥料:3月下旬〜5月上旬(元肥)、6月上旬(鉢植え) ツルニチニチソウの栽培環境 Wiert nieuman/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】基本的に日当たりと風通しのよい場所を好みますが、半日陰の環境でもよく育ちます。斑入り品種は真夏に強い日差しを浴びると葉焼けすることがあるため、午前だけ日が差すような東側か、木漏れ日がチラチラと差す落葉樹の株元など、半日陰の涼しい場所で夏越しさせるとよいでしょう。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本ですが、耐陰性があるため室内でも栽培できます。ただし、日照が不足すると花が咲かなくなるため、窓辺など明るい環境で育てましょう。 【置き場所】水はけのよい土壌を好みます。腐葉土や堆肥を多めにすき込み、有機質に富んでふかふかとした土づくりをしておくとよいでしょう。ヒメツルニチニチソウや斑入り品種は、夏は半日陰で管理するのが無難です。 耐寒性・耐暑性 ツルニチニチソウの耐寒温度はマイナス5℃程度と耐寒性はありますが、寒冷地では落葉することがあります。耐暑性は強く、特に夏越しの対策は必要ありませんが、斑入り品種は葉焼けに注意が必要です。ヒメツルニチニチソウはツルニチニチソウよりも寒さに強く、耐寒温度はマイナス10~マイナス15℃です。 ツルニチニチソウの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕しておいてください。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用の培養土を利用すると手軽です。自身でブレンドする場合は、赤玉土小粒5:腐葉土4:砂1の割合で配合し、水はけのよい土を作るのがおすすめです。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元周辺の表土を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、早朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。その後の追肥は不要です。 【鉢植え】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。その後は6月上旬に、緩効性肥料を株の周囲にばらまき、軽く耕して周囲の土になじませます。 注意する病害虫 Catherine Eckert/Shutterstock.com 【病気】 病気の心配はほとんどありませんが、まれに立ち枯れ病が発生することがあります。 根や地際の茎から感染し、だんだん生育が悪くなります。進行すると葉が黄色くなって株全体に広がり、やがて腐って枯れてしまいます。発生初期に適用のある殺菌剤をかけて防除しましょう。病気が広がるようなら、抜き取って処分します。 【害虫】 害虫の心配はほとんどありませんが、まれにハダニやカイガラムシが発生することがあります。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁します。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 カイガラムシの体長は2〜10mm。茎などについて吸汁し、株を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。発見したら、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 ツルニチニチソウの詳しい育て方 苗の選び方 葉の色艶がよく、株元からつるが多く出ているもの。また節間が詰まって間のびしていない、がっしりとした苗を選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え Vasyliuk/Shutterstock.com ツルニチニチソウの植え付け適期は、3月下旬〜5月上旬、10月頃です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢をくずさずに植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。苗が複数植える場合は、40〜60cmの間隔を取って植え付けます。 毎年植え替える必要はありませんが、3〜4年植えっ放しにしていると大株に育ち、根が込んで株が老化してくるので、株分けして植え替えるとよいでしょう。 【鉢植え】 入手した苗の根鉢よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れます。苗を仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。大きな鉢を準備し、ほかの草花と寄せ植えにしてもOKです。 成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1回は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して古い根を整理し、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、前よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 剪定と刈り込み Aleksei Golovanov/Shutterstock.com 密に茂って風通しが悪いと病害虫が発生しやすくなるため、適宜剪定しましょう。つるを伸ばして旺盛に生育するので、繁茂しすぎていたら間引くように透かし剪定をします。どこで切っても再び茎葉を伸ばすので、強めに切り戻してもかまいません。斑入りの品種から緑葉が発生したら、根元から切り取りましょう。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com ツルニチニチソウは、茎伏せや挿し芽、株分けなどで増やすことができます。この章では、それぞれの方法についてご紹介します。 【茎伏せ】 茎伏せとは、茎を地面に誘引して土をかぶせ、発根したら切り離して新しい株を作るという増やし方。ツルニチニチソウは勝手に発根して増えるほど生育旺盛なので、伸びたつるを横に寝かせ、葉のない部分に土をかぶせて動かないように固定しておくだけで、発根して簡単に増やすことができます。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、ツルニチニチソウは挿し芽で増やすことができます。 挿し芽の適期は、5〜6月です。その年に伸びた新しくて勢いのある茎を10〜15㎝の長さで切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置き、乾燥させないように管理します。その後は日当たりのよい場所に移して育苗し、ポットに根が回るまでに成長したら、植えたい場所に定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【株分け】 株分けの適期は3月下旬〜5月上旬か、10月頃です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら老化が進むので、株分けをして若返りをはかります。株を掘り上げて、数芽ずつ付けて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 ツルニチニチソウ栽培の注意点とトラブル対策 Gosia1982/Shutterstock.com ツルニチニチソウの栽培では、繁茂しすぎて困るなどの相談が寄せられます。この章では、栽培の注意点とトラブル対策についてガイドします。 繁殖力が強すぎる場合の対処法 ツルニチニチソウは、旺盛に生育するので「繁茂しすぎて困る」という声がよく上がります。地植えの場合は追肥をせずに管理し、定期的につるを剪定して広がりすぎないようにしましょう。生育範囲を制限したい場合は、波板状の根止めシートなどを埋めて囲うなど、園芸資材の利用もおすすめです。 枯れる・元気がないときの原因と対策 ツルニチニチソウは、半日陰でも生育しますが、あまりに日当たりが悪い環境下では株が弱ってしまうので、日照不足ではないか、チェックしてみてください。また多湿を嫌うので、水はけのよい土づくりも大切です。水辺に近い場所や低い場所、粘土質で水はけが悪い土壌には向いていません。植え付けの際は周囲よりも少し高い場所を選び、水はけが悪い場合は腐葉土や堆肥、川砂を混ぜるなどの土壌改良もしておきましょう。 植える場所の注意 ツルニチニチソウは繁茂力が強いため、花壇に植えると勢力を広げすぎてほかの植物との調和を乱すことがあります。混植する場合には、波板状の根止めシートなどを埋めて囲い、生育範囲を制限しておくとよいでしょう。 毒性に注意 ツルニチニチソウは全草にアルカロイド系の有毒成分を含みます。口にしなければ問題はありませんが、子どもやペットの誤食には注意が必要です。また、肌が弱い人は剪定時の樹液にかぶれることがあるので、手袋を着用して作業すると安心です。 外来種としての扱いと地域での注意点 ツルニチニチソウは、重点対策外来種に指定されています。特に規制はありませんが、お住まいの地域の条例や自治体のガイドラインを確認しておきましょう。自宅の敷地外に持ち出して野生化させないことも大切です。非常に強健で、ちぎれたつるからも根付くため、剪定したつるや抜いた株も不用意に捨てないようにしましょう。 ツルニチニチソウを育ててみよう Nahhana/Shutterstock.com 涼しげな青紫や白い花を咲かせるツルニチニチソウは、強健な性質で放任してもよく育つのでビギナーにもおすすめ。半日陰でもよく育つので、斑入り種を選べばカラーリーフプランツとして暗めの場所を明るく見せる役割も果たしてくれます。ぜひ庭やベランダに迎え入れてみてください。




















