スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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宿根草・多年草

木陰に咲く可憐なたたずまい。茶花としても親しまれるミヤコワスレを育ててみよう
ミヤコワスレってどんな植物? PSPS/Shutterstock.com 4〜6月に紫色や白色、桃色などの可憐な花を咲かせるミヤコワスレは、山地の日陰に自生するミヤマヨメナ(Aster savatieri)の栽培品種です。原種のミヤマヨメナは本州、四国、九州の山地林内に自生する多年草で、野菊の仲間としては珍しく春に咲くことから、六月菊、野春菊の別名もあります。 ミヤコワスレの基本データ tamu1500/Shutterstock.com 学名:Aster savatieri科名:キク科属名:シオン属原産地:東アジア和名:原種はミヤマヨメナ、ノシュンギク、ロクガツギク、園芸品種はミヤコワスレ英名:Gymnaster、Miyamayomena開花期:5~6月花色:原種は薄青紫色がかった白色 園芸品種は白、紫、ピンク草丈:20~50cm花:直径3~4cmの頭状花生育適温:15~20℃ ミヤマヨメナの花は、淡い青紫色を帯びた白色。一方、その園芸品種となるミヤコワスレは、江戸時代末期に多くの品種がつくられ、濃い紫や赤紫、白色、桃色といった花色の品種や、やや花が大きめな品種などが今に受け継がれています。 日本の気候に適応しやすく、栽培・管理は比較的簡単で、数年植えっぱなしでもよく成長します。庭植え、鉢植えはもちろん切り花としても使いやすく、「詫び・寂び」を象徴するような控えめな姿で、茶室に生ける「茶花(ちゃばな)」としても好まれてきました。 原種のミヤマヨメナ。 和名の由来と花言葉 akiyoko/Shutterstock.com 「都忘れ」の名前の由来は、鎌倉時代に遡ります。承久の乱(1221年)に敗れた順徳上皇は北条氏によって佐渡ヶ島に流されます。御所の庭に咲いていた小菊に似た花を流刑の地に見つけた上皇は「いかにして 契りおきけむ 白菊を 都忘れと 名づくるも憂し」との歌を詠んだと言い伝えられています。可憐に咲く小さな花に慰められて、遠い都を思う寂寥を忘れたという由来はなんともロマンチックですが、現在普及しているミヤコワスレが栽培され始めたのは、古くとも江戸時代からのこと。順徳上皇が愛でた小菊は、趣の異なる花だったのかもしれません。 とはいえ、そんなエピソードがあるためか、たくさんある花言葉も“別れ”を連想させるものばかり。「別れ」「短い恋」「忘れ得ぬ人」「また会う日まで」「しばしの憩い」「穏やかさ」「憂いを忘れる」「別離の悲哀」「ひとときの憩い」「短い別れ」などなど、少し切ないものが並びます。 ポイントを押さえて庭や鉢で育てよう ●適した環境 XIAOHANG LUO/Shutterstock.com 夏場の高温と乾燥を嫌います。地植えにする場合は、冬の間はよく日が当たり、晩春から夏の終わり頃までは日陰になるような場所、つまり冬場に葉を落とす落葉樹の下などがおすすめです。とくに強い西日が当たると、生育が極端に悪くなり、「いつのまにか消えてしまった」というようなことも。鉢植えであれば、夏場の高温時期は、風通しがよく半日陰となる場所に移動を。直射日光が当たる所に植えてしまったときは、葦簀(よしず)などで日陰をつくってあげるとよいでしょう。耐寒性はありますが、寒冷地では敷き藁など凍結や霜よけの対策を。 ●用土 排水性がよく、適度に保水性のある土壌を好むので、地植えの場合は、植える場所に腐葉土などの有機質を十分にすきこみ、しっかりと耕しておきましょう。肥料切れを起こさないように緩効性肥料も適量使います。ツツジなどと同じく酸性土壌を好むため、石灰質肥料は与えないように。成長を阻害する原因になります。鉢植えの場合は、市販の培養土も使えますが、保水・排水性のあるものを選ぶように。赤玉土もしくは鹿沼土、桐生砂などを1~2割混ぜるとよいでしょう。 ●植え付け Fiona McDonald/Shutterstock.com 適期は3~5月、もしくは9~10月。暑さに弱いため、秋に植えたほうが失敗しにくいようです。地植えの場合は、よく耕した場所に、苗よりも1~2回り大きな穴を掘り、植え付けます。根を傷つけると弱ってしまうので、根鉢はできるだけ崩さないように。株同士の間隔は10~15cm程度とりましょう。浅植えを避けて、根出葉を埋めてしまわないように丁寧に植え付けます。鉢植えにするなら、4~5号鉢では1株、6号鉢では3株を目安に。通気性にすぐれた駄温鉢を使用するのもおすすめです。 縁にのみ釉薬(ゆうやく)を塗った駄温鉢は、通気性・排水性がよく初心者でも扱いやすい。KO-TORI/Shutterstock.com ●繁殖 不稔性で種ができないため、栄養繁殖で増やします。挿し芽の適期は6月。葉を2~3枚残すように茎や側枝を切って、赤玉土やバーミキュライトなど清潔な用土に挿します。乾燥しないように管理すると数週間で発根してくるので、栄養分を含む培養土に移植します。花後には、株の周りの走出枝の先に新しい芽がつくので、これを取ってポットなどで育苗しても。それぞれ、秋には定植できます。 ●植え替え tamu1500/Shutterstock.com 地植えでは、環境があえば旺盛に育ちますが、原種が持つ“嫌地”の性質を受け継ぐため、数年程度を目安に移植するとよいでしょう。 根が伸びる空間が限られている鉢植えの場合は、根詰まりを起こしやすいので、小まめに植え替えを。花つきが少なく、生育も悪くなってきたら根詰まりを起こしている合図。植え替えの適期は、花が終わった後か、9月下旬~10月。鉢から抜いて、根鉢を1/3くらい崩すように、伸びすぎた根を切りそろえます。ボリュームのある株は、同時に株分けも行います。花茎は切り、芽が数個ずつ残るように切り分けて植え付けます。 ●剪定 1本の花茎に1輪の花をつけるので、花が枯れたら、花茎の付け根から切り取ります。花がらや枯れた葉をこまめに摘み取っておくことで、病気を防ぐ効果も。早春から咲いた株は、一通り花が終わったタイミングで弱剪定しておくと、わき芽が伸びて再び花が楽しめます。6月になり花が終わったら、地際で切り詰めて夏越しさせます。 ●水やり 地植えの場合は、自然の降雨にまかせて、とくに定期的な水やりは必要ありません。鉢植えは、表面の土が乾いたら、たっぷりと与えます。夏場は多湿にならないように、やや乾き気味に管理を。夏場の水やりはとくに、早朝や日暮れ後など、涼しい時間帯に行うようにしましょう。 ●肥料 地植えの場合は特に必要なく、植え付け時に緩効性化成肥料を土に混ぜておけばOK。鉢植えの場合は、花後と秋口に植え付け時と同じ肥料を適量、追肥として与えるとよいでしょう。9月末から12月の花芽分化のタイミングに、液体肥料を定期的に施しておくと翌春の花つきがよくなります。 ●病害虫 春先~初夏と秋に発生するのがアブラムシです。株が弱るだけでなく、葉についた排せつ物がかびて見苦しくなります。オルトラン剤などで予防・防除を。梅雨から夏にかけて多湿な状況が続くとナメクジの活動が活発になり、新芽や花芽が食害されます。ナメクジは夜行性なので、昼間捕獲するのは困難。置き型や差し込み式の駆除剤を使いましょう。またビールの匂いを好むので、ペットボトルなどの容器に入れて置いておくと効率よく捕獲できます。ビール自体には駆除効果はないので、駆除剤を混ぜておくとよいでしょう。ナメクジの体内には寄生虫が潜んでいることもあるので、処理するときは素手で行わないように注意を。 また、湿度と気温の高い時期に発生しやすいのは白絹病です。株元の茎に白い菌糸がつき株を枯らします。大切なのは、風通しと土壌の水はけをよくして、発生しにくい環境を作ること。病気の株は除去し、周辺の株には殺菌剤を散布します。 一輪挿しにしても素敵。初夏のシェードガーデンに 江戸の園芸好きに愛されたミヤコワスレ。控えめな佇まい、可憐な花は、まさに“和”のテイスト。日本に自生していた野菊を改良したものなので、コツさえつかめば、すくすくと育ち、増やすのも簡単です。茶花としても親しまれているだけに、一輪でも様になるのが魅力。手元に一株あると重宝しそうです。初夏を彩る庭の花に加えてみてはいかがでしょう。
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育て方

4月の庭仕事をチェック! ガーデニングカレンダー April
雑草取りは出始めが肝心! Simon Kadula/shutterstock.com あらゆる植物が新葉を展開し始めます。雑草たちもどんどん出てきますが、この春の小さいうちにできるだけ抜いておくと、夏の草取りが楽になります。タネがこぼれると、草取り無限ループが始まってしまいますので、タネがつく前に抜いてしまいましょう。小さいうちは抜きやすく、労力もかかりません。 『草取りで心が折れそうな人へ。除草剤の効果的な使い方』 バラの新葉が枯れたらバラゾウムシを疑おう バラの新葉やツボミがある日突然、クタッと枯れる現象に出合ったら、バラゾウムシチェックを! 詳しくはこちらの記事で紹介しています。 『【春の庭仕事】バラの害虫バラゾウムシバラゾウムシを効率よく捕まえるアイデア公開』 春植え球根の植えどきです 春の庭は美しいのに、夏は見る影もない。というケースはよくあるものですが、今、春植え球根を庭に仕込んでおけば、そんな残念パターンから抜け出せます。グラジオラスをはじめ、グロリオサ、カラー、ネリネ、カンナ、クルクマなど、夏に美しい花を咲かせる球根花はたくさんあります。 花形がユニークなグロリオサ。Photo/Liz Hughes/Shutterstock.com シャープな葉と鮮やかな花色が美しいグラジオラス。Photo/natalia bulatova/Shutterstock.com 夏の一年草のタネ播きをしよう Photo/Tapui/Shutterstock.com 夏の花壇を彩るジニアやマリーゴールド、アスター、アゲラタムやハーブ類は20℃前後の気温で発芽します。タネから育てれば、たくさん苗をつくることができて経済的ですし、愛着もひとしおです。 『播き時をお見逃しなく! タネから育てられるオススメのハーブ7種』『植物に合わせた3つの「タネ播き」の方法』 夏野菜のタネ播き&定植 トマトの発芽。Lexashka/shutterstock.com トマトやナス、キュウリなどの夏野菜のタネを播きましょう。近年は季節の進みが早いことが多いので、平地なら苗を定植してもよいでしょう。 ナーセリーで花苗を購入しよう 園芸店やナーセリーに多くの花苗が並んでいます。人気品種や希少品種はSold outになる前に、早めに入手を。ただし、事前に植え場所の準備をしておきましょう。買ってきたポットのまましばらく置いておくと、この季節は意外と気温が高く、苗が弱ってしまいます。買ってきたらすぐに植えられるようにしておきましょう。スペースが分かっていれば、衝動買いにも抑えが効きます。 紫外線対策をしてガーデニングを これからの季節は紫外線が強くなってきます。ガーデニングをする時は、日焼け止めを塗る、帽子をかぶるなどUV対策を忘れずに。ちょっと水やり、と思っても、意外とあれこれ目について、いつの間にか本格的なガーデニングになってしまうこともあるので、ガーデニングセットとしてひとまとめにしておくとよいでしょう。 鉢植えの水やりを忘れずに 急激に温度が上がり、25℃を越える夏日も度々です。この時期の植物たちは生育旺盛で、水をぐんぐん吸い上げます。冬場と違い、うっかり2〜3日水やりをしないと、鉢植えの植物は水切れで弱ってしまいます。1度か2度なら「腰水」という応急処置で救えますが、度重なると枯れてしまうので気をつけましょう。腰水の方法は、鉢植えごと水を張ったバケツに1/3〜半分ほど浸して、底面からたっぷり水を吸わせます。ダランとしていた枝や茎が復活したら水から上げます。 こまめな花がら摘みで花の寿命を長く パンジー・ビオラなどの一年草がモリモリ茂って華やかな季節です。タネがつくと花を咲かせなくなってくるので、終わった花は摘み取ってタネがつかないようにしましょう。詳しい方法はこちらの記事で。 チューリップやスイセンの花後の手入れ 花が終わったら、葉は残して茎ごと切り取ります。スイセンや原種のチューリップは宿根して来年も花を咲かせてくれるものが多いので、速効性のある、カリ成分が多めの肥料を与えて、球根を太らせましょう。球根を太らせるためには光合成も必要なので、葉っぱは茶色くなって枯れるまで残します。その姿が見えないように、手前に美しい葉っぱを展開するオダマキなどの宿根草を植えるとよいでしょう。 春に花を咲かせた樹木の剪定を ユキヤナギやコデマリ、ジンチョウゲなど春に花を咲かせた樹木は、花が終わった直後に剪定をすると、翌年の花芽に影響が少なくて済みます。ユキヤナギやコデマリなどの自然樹形を保つためには、大きくなりすぎた枝を根元から切り戻し、枝の更新をします。枝の先端を揃えるように切ると、成長した時の姿が不恰好になってしまいます。 ガーデンパーティーはお早めに Photo/Shaiith/Shutterstock.com 春の季節の進みはあっという間。新しい環境へ進む人が多いこともありますが、いつの間にか時が過ぎて、見頃の花を逃してしまうこともよくあります。行きたい場所や見たい花がある人は、早めに開花情報やスケジュールをチェックしておきましょう。近年では花の開花が早まることが多いので、ガーデンパーティーやガーデン巡りを計画している方は、早めのスケジュールがよさそう。
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家庭菜園

おしゃれでフォトジェニックな菜園‘キッチンガーデン’を作ろう!
キッチンガーデンとは キッチンガーデンは「台所用のお庭」という意味。野菜やハーブ、果物など料理に使う植物を育てるためのガーデンのことです。フランスでは「ポタジェ」とも呼ばれています。日本では家庭菜園に近いイメージですが、キッチンガーデンやポタジェの特徴は、食べることを目的として栽培しながらも、野菜や果物がとても美しく仕立てられているところにあります。色や形、大きさを考えながら、さまざまな野菜が混植され、ときにはアーチやオベリスク、カラフルな支柱などを使って立体的に仕立てられ、花の庭に勝るとも劣らない美しさと面白さがあります。 カラフルでおしゃれ!フォトジェニックな野菜たち Shebeko, siraphat, Jenny Sturm/Shutterstock.com 意識して見てみると、野菜にはカラフルで個性的なものがたくさんあります。赤やピンク、黄色など鮮やかな茎の色が美しいのはスイスチャード(画像左下)。真冬を除けば季節を問わず栽培できるため、ヨーロッパのキッチンガーデンでは定番の葉野菜です。ビート(画像右)という根菜を葉野菜として改良したもので、サラダや炒め物などに使われます。 また、「エアルーム品種」と呼ばれる野菜は、ビジュアルも味も驚くほど個性豊か。画像左上は、エアルーム品種のトマトですが、「赤くて丸い」だけじゃないトマトがいっぱい! 面白いのは見た目だけではありません。エアルーム品種は、その土地で何世代にも渡って良質な品種が選抜されてきた固定種。自然の気候風土と結びついた強さを持ち、気候変動への対応力にも優れ、オーガニック栽培で育てやすいのも魅力です。海外では「エアルーム品種」といえばそのままオーガニックを指し、食への関心が高まる昨今、注目を浴びている野菜です。 美しく効率のよいレイズドベッド Del Boy/Shutterstock.com 海外のキッチンガーデンには、枕木やレンガなどでいくつかの花壇をつくり、その中で異なる複数の野菜を育てるスタイルをよく見かけます。栽培土壌を地面レベルから上げて高く設定する方法は、「レイズドベッド」というガーデニングの手法の一つですが、整理されて美しく見えると同時に、野菜を育てるうえで合理的な利点がいくつもあります。 まず、通路と栽培エリアがはっきり分けられているため作業がしやすいこと。そして、風通しがよく病虫害を招きにくいこと。地面からほんの15cm上がっただけでも、風の抜け方はよくなります。さらに、「輪作(りんさく)」がしやすいこと。野菜は連続して同じ場所で育てると、病虫害にかかりやすくなるものがあります。これを連作障害(れんさくしょうがい)といいますが、ナスなどは一度植えたら4〜5年は同じ場所に植えることができません。連作障害を招かないように、栽培エリアを転々と変えていくのを「輪作」といいますが、レイズドベッドは年ごとに一箇所ずつずらしていけばよいので、輪作がしやすいという利点があります。 コンパニオンプランツを利用しよう Del Boy/Shutterstock.com 人に相性があるのと同様に、野菜にも相性があるのをご存じですか? 一緒に植えるとよく育ったり、病虫害を防いでくれたりする植物を「コンパニオンプランツ」と呼びます。上の写真で野菜の周りを囲んでいる花もその一つ。クリームイエローの花は、マリーゴールド。線虫という植物に寄生して栄養分を吸い取る虫を防除する役目を果たします。赤い花はゼラニウム。これもコンパニオンプランツです。また、野菜同士でも混植すると互いの成長を助け、よく育つものがあります。代表的なのは、トマトとバジル。お皿の上でもしばしば共演しますが、育つうえでもとても相性のよいカップルです。家庭菜園を海外のキッチンガーデンのようにおしゃれにする作り方の一つは、写真のように、プランターごとに一種類の野菜を整列させて植え、周囲にコンパニオンプランツの花で彩ると、畑とは違う雰囲気になります。また、野菜一種類とコンパニオンプランツ2種だけなら、スペースが限られたベランダでもおしゃれな雰囲気が演出できます。 子どもと一緒に育てよう Rawpixel.com/Shutterstock.com キッチンガーデンは子どもの季節感を養い、食への関心を高めるのに最適です。ぜひお子さんと一緒に、キッチンガーデンをつくってみませんか。自分たちの手で育て、成長過程を見守った野菜をいただく喜びはひとしおです。たとえうまくできなかったとしても、プロの農家の技術がいかに素晴らしいかを実感することができます。育てやすく、比較的すぐ収穫が楽しめるのは、ハツカダイコン、ミニトマト、ミニニンジン、イチゴなどです。 水やりに必須のジョウロや植え付けに使うシャベルなどの道具もカラフルでおしゃれなものを用意すれば、お手入れも楽しく、たとえ出しっ放しでも絵になります。ぜひ、我が家流キッチンガーデンをおしゃれに仕上げてください。
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樹木

上品さが魅力的なフクシア! どんな種類がある? 育て方のポイントも徹底解説
フクシアの特徴 Tatiana SG/Shutterstock.com フクシアは、常緑性または落葉性の花木です。花木ではありますが、樹高は30〜50cmにとどまるので、鉢花として楽しむことができます。枝はしなやかでよく伸び、仕立てやすいのが特徴です。樹形は種類によって異なり、枝が硬くてしっかりと直立する「ブッシュ」、枝がしなやかで匍匐するように垂れ下がるタイプの「トレイラー」、ブッシュとトレイラーの中間で、枝が斜め上に立ち上がる「ラックス・ブッシュ」、枝が硬めで下垂するタイプの「ステップトレーラー」があります。樹形の特性に合わせて仕立てるとよいでしょう。 花は、花茎を伸ばした頂部に1輪ずつ下向きに咲きます。がく筒を持つがく片が開いた先に筒状の花弁がつき、数本のおしべが突き出るとともに、おしべよりも長いめしべが1本吊り下がるのが特徴。その美しい花姿から「貴婦人のイヤリング」とも呼ばれ、よく「装飾品のよう」「アクセサリーのよう」と称賛されます。花のサイズは種類によって異なり、1cm以下の「極小輪」、1〜3cmの「小輪」、3〜6cmの「中輪」、6cm以上の「大輪」に分類されます。花姿も一重咲きや八重咲きがあります。花色は赤、ピンク、紫、白、複色など。 フクシアの基本情報 Tohuwabohu1976/Shutterstock.com フクシアは、アカバナ科フクシア属の常緑性または落葉性の低木です。原産地は中南米、西インド諸島、ニュージーランド、タヒチ島など。亜熱帯気候の地域に自生するので、暑さに強く寒さに弱いとイメージしがちですが、じつは寒さにも暑さにも弱いのです。なぜなら、高冷地や深い森などに自生するため。亜熱帯地域の出身ながら涼しい気候を好むのです。ですから、日本の過酷ともいえる真夏や真冬の環境は苦手。庭に地植えするよりも、鉢で栽培して、季節に応じて適した場所に移動しながら管理するほうが無難です。したがって、開花期も4〜7月中旬、10月中旬〜11月で、人間にとっても過ごしやすい時期によく花が咲きます。 フクシアの種類 Cassidy Owens/Shutterstock.com フクシアは、原産地におよそ100種類が分布しています。現在主に流通しているのは、野生種を掛け合わせて作り出された園芸品種です。フクシアは愛好家が多いため、品種改良が進んで、現在では3,000品種以上あるとされています。ここでは、主な種類や品種についてご紹介しましょう。 トリフィラタイプ 学名はフクシア・トリフィラ(Fuchsia triphylla)。原産地は西インド諸島で、比較的暑さに強いとされ、生命力が強くて大株に育ちます。花色は赤で、細長い筒状のがくが特徴的。このトリフィラ種を元にして作出された園芸品種を、総じて「トリフィラタイプ」と呼んでいます。 ‘エンジェルス・イヤリング’シリーズ 日本で作出された代表的な品種シリーズの‘エンジェルス・イヤリング’。花つきが大変よく、夏に強い性質を持つことで知られています。株の横張りは40〜50cmほどで、ボリューム感があります。花色は淡いピンクのピンクオパール、赤と白の複色で八重咲きのデュアルパール、赤と濃い紫の複色となるアメジストがあります。 フクシア‘マリンカ’ がく、花弁ともに深紅の一重咲き。枝ぶりがやわらかく、横方向に伸びて大きく枝垂れるため、ハンギングバスケットに仕立てると迫力が出ます。枝分かれがよく、生育が旺盛で花つきがよい品種です。暑さに強く、比較的育てやすいといえます。 フクシア・マゲラニカ チリ南部〜アルゼンチンが原産地。がくは深紅で、花弁は明るい紫色。この品種を元に、さまざまな園芸品種が作られています。耐寒性はマイナス2℃までと、フクシアの中でも寒さに強いのが特徴。枝を立ち上げて生育し、樹高は70〜90cmと、比較的大型で野趣感があります。 フクシアの育て方のポイント ここまで、フクシアの特徴や基本情報、種類など、幅広くご紹介してきました。でここからはガーデニングの実践編として、フクシアの育て方について詳しく解説していきます。フクシアは日本の真夏や真冬の厳しい気候を苦手とするため、鉢栽培にし、季節に応じた置き場所へ。移動しながら管理しましょう。 栽培に適した環境 Ksenia88/Shutterstock.com 基本的に、過ごしやすい季節には日当たり、風通しのよい場所に置きます。日照不足だと花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりするので注意しましょう。 暑さに弱いので、真夏は明るい半日陰の涼しい場所に移動してください。コンクリートの床などに直置きすると、下から熱が伝わって弱ることがあるので、コンテナスタンドやキャスター付き花台などを利用します。または、エアコンの効いた室内に入れて日当たりのよい場所で管理してもよいでしょう。 冬は、5℃を下回る場所では寒さに耐えられずに枯れてしまうことがあるので、日中は日当たりのよい軒下か、室内の日当たりのよい場所に取り込んで管理します。 用土 imstock/Shutterstock.com 水はけのよい土壌を好みます。市販の山野草用の培養土に、日向土小粒を20%ほど混ぜて、できるだけ水はけのよい土作りをするとよいでしょう。 植え付け・植え替え Sandu Herta/Shutterstock.com 鉢は、入手した苗よりも1〜2回り大きいものを準備しましょう。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら苗をポットから出し、軽く根鉢を崩して植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 鉢栽培の場合、植え付けてから時間が経つと、成長とともに根が詰まって生育が悪くなってしまうので、2年に1度を目安に植え替えましょう。その際は大きな鉢に植え替えて株を大きくしてもいいですし、同じ鉢を用いてサイズ感をキープしてもかまいません。鉢から株を出したら、古い根を切り取って整理し、根鉢を徐々に崩してやや小さくしてから植え直します。 水やり Zoom Team/Shutterstock.com 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、多湿にすると株が弱るので、水の与えすぎには注意。土の表面が乾いてから、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。 成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げ出すと、水を欲しがるようになります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 真夏は気温の高い日中に水やりすると、お湯のようになり、株が弱ってしまうこともあります。真夏の水やりは、気温の低い朝か夕方に行いましょう。 一方で、真冬は夕方に水やりすると、その後どんどん気温が下がっていき、凍結の原因になってしまいます。そのため十分に気温が上がった真昼に水やりをすませておくことがポイントです。 肥料 tanaban chuenchay/Shutterstock.com ●元肥 苗を植え付ける際に施す肥料が、元肥です。元肥は苗の初期生育を助け、茎葉をしっかり茂らせることにつながります。 植え付けの際に、培養土に緩効性化成肥料を加えておきましょう。 ●追肥 植え付けた苗が順調に生育し、元肥の効き目が切れた頃に与えるのが追肥です。鉢栽培の場合は、水やりとともに肥料成分が流亡しやすいので、追肥をして株の勢いを保つようにします。肥料を与える期間は、盛んに生育する4〜6月と9〜10月。月に1度を目安に緩効性化成肥料を表土にばらまき、軽く土になじませます。もしくは10日に1度を目安に、速効性のある液肥を与えてもよいでしょう。開花期は開花促進の効果がある、リン酸やカリ分などを多く含んだ液肥を選ぶと花つきがよくなります。 真夏と冬は、生育が止まって根の活動も落ち着くので、肥料を切らして管理しましょう。 必要な作業 mihalec/Shutterstock.com 【摘心】 生育初期に伸びた枝の先端を切り取る「摘心」をすると、下から茎が分かれて発生します。この摘心を新芽が出るたびに繰り返すと、茎の数が増えて充実した株姿に仕立てることができます。開花期にはその分花数も増えて、たっぷりと咲かせることができます。 【花がら摘み】 花が終わったら、早めに摘み取りましょう。株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして長く咲き続けてくれます。 【切り戻し】 一通り開花して、梅雨頃になると株姿が乱れてきます。この時期に草丈の半分くらいを目安に、株全体を切り戻しましょう。雨が多く、空中湿度も高くなる時期には風通しをよくし、葉からの過度の蒸散を防ぐことで、株の消耗を防ぎます。真夏は生育が止まりますが、秋から再び勢いを取り戻して生育し始め、晩秋まで開花を楽しめます。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com フクシアは、挿し木で増やすことができます。 【挿し木】 挿し木とは、枝葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。たくましい生命力ですね! 植物の中には挿し木ができないものもありますが、フクシアは容易に挿し木で増やせます。 フクシアの挿し木の適期は、3〜4月か9〜10月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚取ります。3号くらいの鉢を用意し、底にゴロ土を入れてから新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に3カ所の穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。十分に育ったら、植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 灰色かび病の発生に注意します。 灰色かび病は、花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。多湿で風通しが悪く、込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなります。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は間引いて風通しよく管理しましょう。症状の出た花や葉はすぐに取り除き、適応する薬剤を散布しておきます。 【害虫】 オンシツコナジラミ、ハダニ、アブラムシの発生に注意します。 オンシツコナジラミは、成虫が2mmほどの白いハエのような虫です。卵、幼虫、サナギ、成虫ともに寄生し、白い成虫が頻繁に飛び交うようになります。主に葉裏などについて吸汁して徐々に弱らせていくので注意。また、ウイルス病を媒介することがあります。白い虫が現れるようになったら葉裏などをチェックし、見つけ次第適応する薬剤を散布して防除しましょう。手軽に使用できるスプレータイプが便利です。 ハダニは、乾燥が続くと発生しやすい小さな虫で、葉裏などについて吸汁します。大発生すると株が弱るので、葉の表や裏にシャワーを勢いよくかけましょう。小さな虫なので、水の勢いで押し流すことができます。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 上品なフクシアで庭を飾ろう JONG 16899/Shutterstock.com 「貴婦人のイヤリング」とも称される美しい花姿のフクシア。品種も多様なため、コレクションする楽しみもあります。また、品種改良の努力が重ねられて、近年では比較的育てやすい品種も生まれています。目を引くアイキャッチともなるフクシアを、ぜひガーデンやベランダに取り入れてはいかがでしょうか。
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一年草

美しいドライフラワーが人気! スターチスの花の特徴・育て方とは?
スターチスとは? demamiel62/Shutterstock.com スターチスは、イソマツ科イソマツ属の植物です。世界中に150種以上があるとされ、一・二年草、多年草、半低木と、種類によってそのライフサイクルはさまざま。日本でスターチスとして広く普及しているのは、学名でいえばリモニウム・ツアヌツムです。原産地は地中海〜小アジアで、本来は多年草ですが、日本では開花後、夏の暑さに耐えられずに枯死してしまうので一年草として扱われています。しかし、寒冷地などでは、気候に馴染んで越年し、毎年開花することもあるようです。 スターチスは花色が豊富なのが特徴で、赤、ピンク、白、黄色、紫などがあります。華やかな花に見える部分は萼(がく)で、実際の花は萼の中に咲きます。一つひとつは小さい花ですが、まとまって咲くので見映えがよく、フラワーアレンジの添え役として人気があり、切り花店などでは一年中店頭に並んでいます。またドライフラワーにしても色が褪色しづらく、長く飾って楽しめるのも長所の一つです。スターチスの草丈は60〜80cmほどで、花壇では中段〜後段に向いています。 スターチスの花名の由来 zzz555zzz/Shutterstock.com スターチスの花の名前は、ギリシャ語の「statizo」が語源です。「止める」という意味があり、これは下痢の症状をやわらげる薬草として利用されてきたからとされています。和名は「花浜匙(はなはまさじ)」。海の近くに自生し、花姿が匙の形に似ていることから名付けられました。 また、スターチスの学名は、リモニウム・ツアヌツム(Limonium sinuatum)で、最近ではリモニウムという名前で流通することもあるようです。 スターチスの花言葉 zzz555zzz/Shutterstock.co スターチスの花言葉は、「変わらぬ心」「途絶えぬ記憶」「変わらない誓い」など。これは花もちがよく、ドライフラワーにしても褪色しないことに由来します。花色別の花言葉もあり、紫のスターチスは「しとやか」「上品」、黄色は「愛の喜び」「誠実」、ピンクは「永久不変」とされています。花色ごとに花言葉があることから、いかに人気の高い花であるかが分かります。花言葉に合わせて切り花を贈ってみてはいかがでしょうか。 スターチスの見頃 Nikilev/Shutterstock.com スターチスの開花期は、5〜7月。ライフサイクルは以下の通りです。 9月下旬〜10月にタネをトレイに播きます。本葉が2〜3枚展開したら、黒ポットに鉢上げして育苗。10〜11月に育った苗を庭やコンテナなど定植します。冬には生育が止まるのでそのまま越年させると、3〜4月頃から成長期に入って茎葉をどんどん伸ばし始めます。初夏の5〜7月には開花して見頃に。花が一通り終わった後は、日本の夏の暑さに耐えられずに枯死するので、引き抜いて処分します。ただし、寒冷地では夏を越して毎年開花することもあるようです。 ドライフラワーがおすすめ Shigeyoshi Umezu/Shutterstock.com スターチスの花に見える部分は、じつは萼だということを前述しましたが、触ってみるとカサカサとした質感で、ほとんど水分を含んでいないことがわかります。そのため、ドライフラワーに向いており、初心者でも簡単にドライにできるので、ぜひチャレンジしましょう! 花が咲いたら茎を長めにカットし、紐で縛って風通しのよい場所に花を下に、茎を上にして吊り下げます。2週間ほどしてカラカラに乾いたら出来上がり。フラワーベースやバスケットなどに飾って、インテリアに彩りを添えましょう。スターチスは特に花色が褪せにくいので、長く楽しめます。 スターチスの育て方 ここまで、スターチスのプロフィールや性質、種類、見頃、花言葉や利用の仕方などについてご紹介してきました。ここからはガーデニングの実践編として、スターチスの育て方についてじっくりと解説していきます。植え付けから始まり、水やりや肥料、花がら摘みなど日頃の管理、増やし方や気をつけたい病害虫まで、深く掘り下げていきますよ! 適した環境 CuteIdeas/Shutterstock.com スターチスは日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。日当たりが悪い場所では、花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりします。 寒さにはやや弱く、耐寒温度は4〜5℃ほど。暖地なら地植えして越冬できますが、霜が降りない場所または霜柱ができない場所で管理し、株元に寒さ対策としてマルチングを施しておきます。日当たりのよい室内の暖かい場所で越冬させるよりは、ある程度寒さにあわせたほうが丈夫な株になり、越年して春を迎えてからの生育が旺盛になります。寒さが厳しい地域では春まで待ってからタネを播くか、苗を植え付けるほうが無難です。スターチスは夏の高温多湿の気候には弱いので暖地では夏越しできず、夏前にライフサイクルを終えて枯死してしまうことが多く、原産地では多年草でも日本では一年草として扱われる傾向にあります。ただし、寒冷地では越年して毎年開花することもあるようです。また、種類によって耐暑性に差があります。 スターチスは、酸性に傾いた土壌を嫌う性質があるので、植え付け前に苦土石灰をまいて土壌改良しておくとよいでしょう。多湿に弱く、乾燥を好む傾向にあります。 土づくり funnyangel/Shutterstock.com 【庭植え】 植え付ける1〜2週間前に、酸性土壌を改善するために苦土石灰をまき、さらに腐葉土や堆肥などの有機質資材を植え場所に投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきましょう。土に土壌改良資材や肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 植え付け Vasyliuk/Shutterstock.com 秋に種まきして育苗した場合、植え付けの適期は温暖地で10〜11月頃です。フラワーショップで苗を購入してスタートする場合は、苗を入手したらすぐに植え付けます。 【庭植え】 土づくりをしておいた場所に、根を傷めないようにポットから苗を出し、植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、25〜30cmの間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。草丈が高くなる品種には支柱を立てておき、丈が伸びてきたら誘引して倒伏を防ぎましょう。 【鉢植え】 鉢の大きさは、6〜7号鉢を準備します。鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。スターチスの苗を鉢に仮置きして高さを決めてから、根を傷めないように苗をポットから出して植え付けます。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと水が流れ出すまで、十分に水を与えましょう。草丈が高くなる品種には支柱を立てておき、丈が伸びてきたら誘引して倒伏を防ぎましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 水やり cam3957/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、茎葉株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 【地植え】 根づいた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理しますが、多湿を嫌う性質なので、水の与えすぎに注意します。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。冬はあまり乾きにくいので控えめにし、気温の上がる昼頃に与えるようにします。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【庭植え】 あまり多肥を好まないため、植え付け時に十分な土作づくりをしていれば、追肥は不要です。逆に与えすぎると徒長して倒れやすくなり、病害虫も発生しやすくなります。 【鉢植え】 晩秋〜冬に植え付けた場合は、生育が盛んになる少し前の3月上旬頃に、緩効性化成肥料を施すとよいでしょう。春に植え付けた場合は、元肥を施してあれば十分です。ただし、生育が悪いようなら速効性のある液肥を与えて様子を見ましょう。 花がら摘み mihalec/Shutterstock.com 終わった花があれば早めに花茎の元から切り取りましょう。株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、タネをつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして長く咲き続けてくれます。 病害虫 muroPhotographer/Shutterstock.com 【病気】 スターチスに発生しやすい病気は、立ち枯れ病、灰色かび病です。 立ち枯れ病は土壌から感染しやすい病気です。根や地際の茎から発症しやすく、黄色く枯れ込んできて、放置すると茎葉全体が茶色く変色し、やがて立ち枯れてしまいます。多湿の環境で発生しやすい病気です。 灰色かび病は、花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。多湿で風通しが悪く、込み合いすぎていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなります。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合いすぎている場合は間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 スターチスに発生しやすい害虫は、アブラムシです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついてしまうほどに。植物の茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目にも不愉快なので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 増やし方 aniana/Shutterstock.com スターチスは、種まきで増やすことができます。 スターチスの発芽適温は20℃前後です。種まきの適期は、温暖な地域では9月下旬〜10月頃。寒い地域では、4月頃にタネを播いて、7〜8月頃に開花させるとよいでしょう。 スターチスのタネは細かい毛に覆われており、そのまま播くと水を吸水しにくく、発芽率が落ちてしまいます。タネと砂を混ぜてよく揉み、毛を落とす処理をしてから播くとよいでしょう。市販のタネには、あらかじめ毛の除去処分をしてあるものもあります。 スターチスは種まき用のトレイを準備し、市販の草花用の培養土を入れてタネをばらまきます。2mm程度土をかぶせ、たっぷりと水やりをしましょう。発芽までは新聞紙などをかぶせておき、乾燥させないようにしておきます。発芽したら日当たり、風通しのよい場所に置き、多湿にならないように水の管理をしましょう。本葉が2〜3枚ついたら、トレイから抜いて鉢上げします。黒ポットに草花用の培養土を入れて、苗を周りの土ごと抜き取って植え付けましょう。根を傷めないように、丁寧に取り扱うことがポイントです。日当たりのよい場所に置き、多湿にならないように、表土が乾いたら水やりして育成します。1週間〜10日に1度を目安に、液肥を与えて生育を促しましょう。苗が充実したら、10〜11月頃に植えたい場所へ定植します。 美しいドライフラワーを作ろう! Irishasel/Shutterstock.com この記事では、花色が豊富に揃うスターチスについて、その特性や魅力、種類などの基本情報や、庭での育て方などについて、つまびらかにご紹介してきました。一般家庭でも気軽に栽培できるので、ぜひガーデニングの素材として庭やベランダに美しい彩りを添えてはいかがでしょうか。花が咲いたら早めに摘み取って、切り花やドライフラワーにアレンジして、インテリアにも飾ってみてください。
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果樹

ジューンベリーはどんな庭木? 特徴や育て方について
ジューンベリーの特徴について ジューンベリーは持て余すほどに大きくはならず、ほどよいサイズのシンボルツリーとしておすすめの樹木です。和風、洋風、どちらの庭にも馴染みやすい樹姿をしています。春には白い花が満開になり、初夏には赤い実をたわわにつけ、秋が深まると紅葉し、季節の移ろいを感じられる落葉樹です。ここでは、ジューンベリーの特性や品種などについて解説していきます。 ジューンベリーの樹姿と特徴 Beekeepx/Shutterstock.com ジューンベリーの原産地は北アメリカで、バラ科ザイフリボク属の落葉中高木です。近年、家庭果樹として大変人気が高まっています。春の芽吹きの頃に白い5弁花が咲き、一つ一つの花は小さいのですが、花つきがいいので満開時にはとても見応えがあります。ジューンベリーの名の通り、果実が熟すのは6月頃。小さな赤い実がたわわにつき、庭に彩りをもたらしてくれます。完熟の目安は、赤い実が黒みがかって触れると落ちる頃で、甘みがあって生食してもおいしくいただけます。野鳥が大好きな実なので、庭に鳥を呼びたいならぜひ植えてみてください。夏には緑陰をもたらし、秋には紅葉するので、一年を通して楽しめる庭木です。 ジューンベリーの主な品種 weha/Shutterstock.com ジューンベリーの代表的な系統はカナデンシスで、最も多く流通しています。ジューンベリーは種間交雑や品種改良が盛んで、分類が難しくなっている樹種です。そんな中で、おすすめの品種は、他品種に比べて大きな実が魅力の‘バレリーナ’、咲き始めはごく淡いピンクでやがて白花になる‘ロビンヒル’、株立ちの樹形に向く‘ラマルキー’などです。 ジューンベリーはシンボルツリーにおすすめ weha/Shutterstock.com ジューンベリーは、シンボルツリーにとしてもほどよい樹高で、十分な存在感があります。自然樹高は5mほどとやや高めですが、毎年の剪定によって3mほどに抑えることが可能です。新緑、開花、結実、紅葉と、季節が巡るにつれ表情を変えていくので、大きく育ててシンボルツリーとして楽しむのにおすすめ。特に、6月に誕生日が来る家族がいれば記念樹としてうってつけ。ジューンベリーから毎年実りのプレゼントがありますよ! ジューンベリーはジャムや果実酒におすすめ Birgit Bierschenk/Shutterstock.com ジューンベリーの果実は生食できるほか、加工して楽しむのにもおすすめです。 【ジューンベリージャム】 ジューンベリーの実を収穫したら、よく洗って軽く水気を切ります。砂糖は、収穫した量の30%を目安に、好みの甘さに調節するとよいでしょう。鍋に果実と砂糖を入れ、中火にかけます。煮立ってきたらレモン汁を加えて弱火にし、好みのとろみ感に調節します。出来上がったら、煮沸消毒しておいた保存瓶に入れて冷蔵庫で保存。ヨーグルトやアイスクリーム、パンケーキなどに添えておいしくいただけます。 【果実酒】 収穫したジューンベリー600gに対し、氷砂糖100g、ホワイトリカー1,000mlを準備します。果実はよく水洗いして、しっかり水気を拭き取ります。煮沸消毒、またはアルコール消毒しておいた保存容器に、材料を全て入れて保存。2カ月ほど経ったら、中の実を取り出します。3カ月ほど経ったら飲み頃です。 ジューンベリーの実がなる時期 Maksim Lobanov/Shutterstock.com ジューンベリーは、5月頃から実をつけ始めます。最初は真っ赤な色ですが、6月頃になると熟してやや黒ずんできます。触れてぽろっと実がはずれたら食べ頃です。鳥も大好きな実で、目ざとく集まって食べ尽くしてしまいます。収穫を目的にしたい場合は、熟した順にまめに収穫するか、防鳥ネットを張るなど、対策を講じるとよいでしょう。 ジューンベリーの育て方 ここまで、ジューンベリーの特性や品種、庭での取り入れ方、果実の利用の仕方などについて、ご紹介してきました。ではここからは、ガーデニングの実践編として、ジューンベリーの育て方について掘り下げていきましょう。苗木の植え付けから始まり、水やりや肥料、剪定などの管理の仕方、注意したい害虫などについて、ビギナーにも分かりやすく解説していきます。 栽培環境 simona pavan/Shutterstock.com 地植えに向いていますが、鉢で栽培することも可能です。日当たりのよい場所を好みますが、半日陰でも生育します。水はけ、水持ちがよい土壌を好み、極端に乾燥しやすい環境は苦手な傾向。寒さや暑さに強く、暖地では戸外で越冬できます。 植え付け Monkey Business Images/Shutterstock.com ジューンベリーの植え付け適期は、落葉したのちの休眠期にあたる12〜3月です。 【地植え】 日当たりと風通しがよい場所を選びます。また、水はけ、水もちがよく腐植質に富んだ肥沃な土壌を好みます。 植え付けの2〜3週間前に、直径、深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質や砂質、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めに入れるとよいでしょう。肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 土作りをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた培養土を利用すると手軽です。赤玉土(小粒)7、腐葉土3の割合でよく混ぜ、配合土をつくってもよいでしょう。 鉢の大きさは、8〜10号鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引しておくとよいでしょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。一年を通して日当たり、風通しのよい場所に置いて管理しましょう。 鉢植えで楽しむ場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。 水やり Vladimir Gjorgiev/Shutterstock.com 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、真夏に雨が降らず乾燥が続く場合は水やりをして補いましょう。真夏は昼間に水やりすると水の温度が上がり、株が弱ってしますので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチすることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水の温度が上がり、株が弱ってしまうので、朝夕の涼しい時間帯に行うことが大切です。冬は休眠し、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。与える際は、気温が十分に上がった日中に行います。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 地植え、鉢植えともに2月頃に緩効性肥料を与え、土によくなじませましょう。生育期を迎える前に肥料を与えることで、新芽を出すエネルギーとなり旺盛に枝葉を広げることにつながります。 肥料はそれほど欲しがるタイプではありませんが、鉢植えの場合は水やりとともに肥料成分が流亡しやすいので、株に勢いがないようであれば、緩効性肥料を追肥するとよいでしょう。 剪定 mihalec/Shutterstock.com ジューンベリーの剪定適期は、休眠中の12〜2月です。 【主幹仕立て】 購入した苗木が1本の主幹のみが出ているタイプは、卵形の樹形に仕立てます。ジューンベリーは、比較的自然に樹形が整うので、剪定はしやすいほうです。枝が込み合いすぎると光が奥まで通らず花や実がつきにくくなるので、すかし剪定を基本にします。木の内側に向かって伸びている「逆さ枝」、垂直に立ち上がっている「立ち枝」、勢いよく伸びすぎている「徒長枝」も元から切り取ります。地際から立ち上がっている「ひこばえ」が発生しやすい傾向にあるので、これらは元から切り取りましょう。 【株立ち仕立て】 地際から数本の細い幹を立ち上げるように仕立てられた樹形を「株立ち」といいます。株立ちの樹形は細い幹姿が魅力なので、この樹形を保つ剪定が必要です。地際から出ている幹の数は、5本くらいを目安にします。2〜3年実をつけた幹は枝の部分が込み合ってくるので、枝元の分岐点から切り取りましょう。新しく元から出てくる若い枝に更新します。 また、数年経った幹のうち、上部で込み合っている部分があれば、枝を何本か切り取るすかし剪定をして、内側まで光が差し込むようにしましょう。 病気や害虫など注意点 Mircea Costina/Shutterstock.com 【病気】 ほとんど病気の発生はなく、心配の必要はありません。 【害虫】 ジューンベリーにつきやすい虫は、アブラムシ、テッポウムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせてしまいます。見た目にも悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用する方法もあります。しかし、果実の収穫を楽しみたい場合は、薬剤の散布は控えましょう。 テッポウムシは、ゴマダラカミキリの幼虫です。成虫が幹などに産卵し、幼虫は1〜2年にわたって木の内部を食害するので、徐々に樹勢が弱り、枯死することも。木の周囲にオガクズが落ちていたら、内部にテッポウムシがいることが疑われます。発見次第、侵入したと見られる穴に薬剤を注入して駆除しましょう。薬剤を使用する場合は、実の収穫をあきらめて翌年に期待しましょう。 【鳥害】 ジューンベリーの実は、野鳥も大好きなんです! バードウォッチングが目的でジューンベリーを植栽し、鳥が食べにやって来る姿を楽しみにしている方には「鳥害」なんてどうでもいいかもしれません。しかし、毎年果実の収穫を楽しみたい方にとっては、やっかいな競争相手になることに間違いありません。そんな方には、園芸店で取り扱っている「防鳥ネット」をおすすめします。収穫シーズンに入ったら、目の細かいネットを木全体にふわっとかけて、物理的についばめない状態にしておくとよいでしょう。 増やし方 Taras Garkusha/Shutterstock.com ジューンベリーは、挿し木と種まきで増やすことができます。 【挿し木】 挿し木の適期は6月下旬〜7月頃です。春に伸びた若くて勢いのある枝を選んで切り取ります。市販の園芸用の培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝葉を挿しておきます。直射日光の当たらない明るい場所で、水切れしないように管理を。発根したら黒ポットなどに植え替えて育成します。大きく育ったら、植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、採取した株のクローンになることです。 【種まき】 種まきの適期は6月下旬〜7月頃です。果実を採取したら、中からタネを取り出しましょう。よく水洗いをして果肉を落とし、園芸用培養土を入れたトレイに種まきすると、翌年の春に発芽します。成長とともに、鉢増ししながら育成するとよいでしょう。 家庭でジューンベリーを育ててみよう simona pavan/Shutterstock.com 暑さ寒さに強く、育てやすいジューンベリーは、シンボルツリーとしても大変人気の庭木です。和風・洋風どちらの庭にも馴染みやすく、なんといっても果実を収穫してジャムなどに利用できるのが嬉しいですね。新緑・開花・結実・紅葉と、季節が巡るごとに表情の変化を楽しめるジューンベリーを、ぜひ庭に植栽してみてはいかがでしょうか。
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「第2回 東京パークガーデンアワード 神代植物公園」ガーデナー5名の2月の“庭づくり”をレポート!
「第2回 東京パークガーデンアワード」【2月末】第2回作庭 コンテストガーデンの入り口付近には案内板が設置されています。 12月上旬に第1回目の作庭がされたあと、コンテストガーデンのある東京では一度雪が数センチ積もる日があったものの、2月にはこの時期には珍しく25℃に達する暖かな日もありました。年を越し、本格的な春がやってくる前に行われた2月下旬2度目の作庭の様子をご紹介します。 コンテストガーデンAGrasses and Leaves, sometimes Flowers ~草と葉のガーデン〜 ◆今回の作業①除草 抜いた雑草類は花壇後方に設置したバイオネストに。比較的コンパクトなサイズで、鳥の巣のような形が愛らしい。 ②上部残った枯れた部分を切除 主にグラス類の地上部をカット。これもバイオネストにイン。 ③一部球根類の植え込み 1月に届き、家で保管していたユリの球根を植え込み。「芽が伸びてしまっていて、植え付けが遅すぎではないか心配」と古橋さん。 ◆2月下旬のガーデンの様子 ■日向(北側) マルチング材の杉皮バーク堆肥(ガーデンモス)をたっぷり使い表土が覆われていることで、ガーデン全体が明るくやわらかい印象です。リナリア・プルプレアがこんもりと葉を茂らせ、小球根のピンク色のクロッカス‘ホワイトウェルパープル’やスイセン‘ベビームーン’が彩りを添えるなど、一足早い春を迎えています。 ◆日陰(南側) 日向と同じグランドデザインですが、日陰の花壇の方がレベルの起伏がはっきりと浮かび上がっています。ベースの構造が確認できるのは冬の間だからこそ。まだ寒々しさが残っていますが、明るい黄緑葉のカレックス‘エバリロ’や銅葉のティアレラなどのリーフ類が色彩を添えつつ、シラー・ミスクトスケンコアナや、楚々としたバイモユリの花が愛らしさを放っています。 ◆こだわりのプランツタグ プランツタグといえば、イギリスなど海外の植物園で見かける「黒地に白文字」のイメージがあり、日本語による表記とともに学名も記載しています。神代で開催なので植物園らしさを出しつつ、外国の方にも楽しんでいただけるように設置しました。 コンテストガーデンB花鳥風月 命巡る草はら ◆今回の作業①不要な分の雑草取り 宿根草の根元で邪魔になる雑草のみを除去。現時点で愛らしいものや彩りが寂しい場所は残し、草原っぽさを演出している。 ②宿根草苗を追加植栽 アガパンサスやホトトギス、カレックスなど寒さに弱い植物を植栽。 ③カットバック グラス類の切り戻しやノリウツギの花がら取り。刈ったグラスの葉は細かく切ってマルチングとして活用。 ◆2月下旬のガーデンの様子 ■日向(北側) グラス類の枯れ葉の合間で、黄花のスイセン ‘イエローセイルボート’と白い房咲きのスイセン‘ペーパーホワイト’が明るい顔をのぞかせて、早春らしい風景が広がっています。また、宿根アイリスやスイセン類、カレックスの葉が描くアールのフォルムで、春の訪れに浮足立つようなリズミカルさが生まれて、素朴でナチュラルな雰囲気が漂っています。 ◆日陰(南側) 常緑のヤブランやツワブキが瑞々しく育ち、日向のガーデンとは全く異なるシーンが広がっています。中央を横断する作業用の通路には剪定枝やカットした枯れ葉が敷かれ、思わず歩きたくなる小道があるような風景に。青々とした風景の中でカレックス‘エヴァリロ’ (左)が、効果的な明るいアクセントになっています。通常鉢植えで楽しまれるオモトも今回植え付けられましたが、今後どのような効果をもたらすのか楽しみ。 ◆こだわりのプランツタグ 自然な草はらの空気感を壊さないように目立たない細長いプレートを選びました。鉄製で重みがあって何度も使用できます。裏には、学名も記載してあります。 コンテストガーデンC草原は、やがて森へ還る。 ◆今回の作業①雑草取り/溝に資材を投入 抜いた雑草は、小川のように蛇行して設けられた溝に入れる。溝内の腐植にタイムラグをつくるために枯れ枝・炭を溝に足す。 ②苗の追加/微調整 1回目に植えた植物の育ち具合を見ながら、位置を微調整する。 ③カットバック グラス類をメインに枯れた葉を切り戻し。カットした葉は溝に入れる。 ◆2月下旬のガーデンの様子 ■日向(北側) 起伏が大きく、溝となる部分には太い木片が投入され、ワイルドな雰囲気が漂っています。それに対し、溝の傾斜部分に春を告げるクロッカス‘ホワイトウェルパープル’が群れ咲いて、小球根の愛らしさが際立っています。花壇の手前側に植えたチューリップの原種‘アルバコエルレアオクラータ’が。あまり目立つ花ではありませんが、花が少ないこの持期に花を発見する楽しみを提供してくれています。 ◆日陰(南側) 低木はまだ葉を出していませんが、株元では常緑の植物たちが瑞々しく葉を展開。まだ深みのある緑葉が多い中で、ワイルドチャービル(下左)のライムグリーンの葉がひと際明るく存在感を発揮しています。可憐な花を下げるクリスマスローズ(下右)とともに、道行く人の目を引き、ところどころに差す光が林床を思わせています。 ◆こだわりのプランツタグ シンプルで見やすくて主張しすぎない、そして朽ちにくい素材のものとして、黒い金属板のタイプを採用。 コンテストガーデンDfeeling garden ~伝え感じる武蔵野の新しい風景づくり~ ◆今回の作業①雑草取り 除草したものは後方に設置したコンポストの片方に入れる。ある程度積み上がったら、開いている側に切り返し(かき混ぜて空気を取り込む作業)を行い、腐食を促す予定。 ②植物苗追加植栽 年内に入手できなかった植物を追加で植栽(ラナンキュラス・ラックスシリーズ、ユーパトリウム‘ベイビージョー’、ニホンムラサキなど)。福岡のちびっ子も上京して参加(下)。 ③切り戻し(グラス、低木など) アナベルなどの低木類は、生産者のレクチャーの元、花が咲く時期の樹高や花のつき方をイメージして切り戻しの高さを調整しながら剪定。グラス類の中でも、スティパとカレックスは、切り戻さず透かし剪定を行い、ボリュームを調整。剪定くずは雑草同様にコンポストに入れる。 ◆2月下旬のガーデンの様子 ■日向(北側) 細い溝で分けられたいくつかのゾーンに植え込みには、今か今かと待ちわびているさまざまな宿根草が確認できます。ガーデンの手前では、よく道端で見かけるオオイヌノフグリをイメージして、丈が低く華奢なベロニカ‘オックスフォードブルー’を植栽。のどかな風景を連想させています。チューリップがあちこちで芽を出しており、春本番にはぐっとにぎやかになることでしょう。 ◆日陰(南側) まだ枯れ木状態の落葉低木を背景に、一足早く宿根草や球根類が芽を出して成長を始めていいます。その陰陽の対比が、これからの競演を期待させています。また、大きく葉を広げるツワブキやリョウメンシダが、日向のガーデンとはひと味もふた味も異なるダイナミックな野趣を演出しています。 ◆こだわりのプランツタグ 間伐材を加工して作成し、日向・日陰、それぞれの雰囲気に合うように2タイプ用意。日向には木の無垢地に黒文字で、日陰には黒く塗った地に白文字で植物名を表記しています。又どちらもハンギングタイプで高さを出し、植物名が調べられるようQRコードをつけています。 コンテストガーデンE武蔵野の“これから”の原風景 ◆今回の作業①雑草取り/カットバック ススキやフジバカマなど地上に枯れた姿を残していた植物を切り戻し、春の芽吹きを促す。冬季には地上から姿を消す宿根草が大部分を占めており、それぞれの芽吹きを観察できるよう今回は雑草を抜く。 ②苗の補植 12月になかなか思い通りの株が手に入らなかった、クサソテツやフウチソウを植え付け。 ③バイオネスト設置 神代植物公園内で発生した剪定枝を材料にして、日向・日陰それぞれ異なる樹種の枝でガーデン後方に設置。枝のしなり方が違うので、作り方や仕上がりの見え方もやや異なっています。バイオネストの底には、植物ごみの減容、減量を促す自作の基材(モミガラ、落ち葉、コメヌカを発酵管理したもの)を敷き込んでおく。 ④マルチング 昨年末に、完熟バーク堆肥を3cmほどかぶせていましたたが、細かすぎて風で飛んでしまうこと、今後保湿効果が薄いことを懸念して、重みのある腐葉土を追加で2cmほど、全体にかぶせました。 ◆2月下旬のガーデンの様子 ■日向(北側) 選んだ野草類は成長速度が穏やかなものが多く、まだガーデンに大きな動きは見られないですが、土中の見えないところでは、確実に小さな芽は成長しています。部分的に成長が早い植物もあるので、それを見つける楽しい時間です。ガーデンの手前側では、ノアザミ(寺岡アザミ)と原種のチューリップ・トルケスタニカがほかより一足先に成長を進めていました。 ◆日陰(南側) 日陰側も主だった成長はまだまだのようですが、ガーデンの中央高台ではディアネラ‘ブルーストリーム’がオーナメンタルな存在感を放ち、背後ではタマシダがつややかな葉を広げています。また、多くの野草が眠るなか小さなフクジュソウが見頃を迎え、春の到来を告げていました。 ◆こだわりのプランツタグ 木材に植物名と学名をレーザー加工で記したオリジナルのプランツタグです。地域内での資源巡回を目指し、使用した木材は近所のオーダーメイド材木屋『ティンバークルー』で長く使っていなかったサクラ材を用いて製作しました。表記はシンプルに和名と学名のみにして、データを作成し、レーザープリンターで印刷しました。 コンテストガーデンを見に行こう! Information 東京都・神代植物公園を舞台に行われている「第2回 東京パークガーデンアワード」。5人のガーデンデザイナーが日向と日陰のガーデンづくりにチャレンジし、趣の異なる10のガーデンを観賞することができます。いつでも自由に見学可能。日々表情を変えていくプロによる植栽を見に、ぜひ訪れてください。 都立神代植物公園(正門手前プロムナード[無料区域])所在地:東京都調布市深大寺元町5丁目31-10https://www.tokyo-park.or.jp/jindai/電話: 042-483-2300(神代植物公園サービスセンター)開園時間:9:30~17:00(入園は16:00まで)休園日:月曜日(月曜日が祝日の場合、翌日が休園日、年末年始12/29~翌年1/1)アクセス:京王線調布駅、JR中央線三鷹駅・吉祥寺駅からバス「神代植物公園前」下車すぐ。車の場合は、中央自動車道調布ICから約10分弱。
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寄せ植え・花壇

ハンギングバスケット入門ガイド! 初心者でも簡単、失敗しない作り方と管理のコツ
ハンギングバスケットとは Peter Turner Photography/Shutterstock.com ハンギングバスケットとは、植物を植えて吊り下げたり、掛けたりできる花鉢のことをいいます。プランターなどのように地面に置くタイプとは異なり、空間を縦に彩ることもできるのが特徴です。 ハンギングバスケットにはいくつかの種類があります。まず、鉢の縁に3〜4カ所フックを設け、ワイヤーやチェーンをかけて吊るすタイプ。使われる鉢はプラスチック、素焼き、木製などさまざまで、形もボウル型やスクエア型など多様です。吊り鉢タイプは、四方から美しく見えるように草花を植栽することがポイントです。 また、壁に掛けることを前提とした壁掛け鉢もあります。壁側がフラットになるように、バスケットの形は半円やスクエア型になっているのが特徴。中には、側面にも苗を植えられるようにスリットの入ったプラスチック鉢もありますよ! 高い塀やフェンスなど、圧迫感のある場所に壁掛け用ハンギングバスケットを飾ると、瑞々しい空間へと生まれ変わります。こちらは、正面から見ることを前提に草花を植栽するとよいでしょう。 もう一つ、注目しておきたいのが、ワイヤーバスケット。これはワイヤーで作った円形や半円形、長方形などのカゴの中に、水苔またはヤシの実の繊維などを敷いて培養土を入れ、草花を植え付けるものです。側面など、ワイヤーの隙間から植物を植え込むことができるため、より自由な植栽ができ、立体的に仕上げられるのが特徴です。 ハンギングバスケットの起源はイギリス Sun_Shine/Shutterstock.com ハンギングバスケットは、イギリスから広まった草花による空間装飾法の一つです。イギリスは「ガーデニングが国民の趣味」といわれるほど、庭いじりが大好きな人々が暮らす国。ハンギングバスケットも生活に浸透していて、ロンドンでは気候のよい6月になると、花々で彩られたハンギングバスケットが街のあちこちに飾られ、風物詩的な景色が広がります。 日本では、1990年に大阪で開催された「国際花と緑の博覧会」を機に、徐々にハンギングバスケットが普及してきました。ハンギングバスケットを作るワークショップに参加する人々も多く、ガーデニングを始めるのにぴったりのスーターターキットとしても人気があります。マンションが増えて、ガーデンを持つ人が減っている昨今だからこそ、ニーズにマッチしているのかもしれません。 ハンギングバスケットのメリット Andy Poole/Shutterstock.com ハンギングバスケットは、なんといっても手軽さがいいですね。掛けたり吊したりすることで、花壇や庭がなくても、草花たちが元気に咲く姿を身近に楽しめます。花を目の高さに飾れることも、メリットの一つといえるでしょう。草丈の低い植物を近くでじっくり愛でたい時は、しゃがんで覗き込むことになりますが、ハンギングバスケットなら、立ったままでOK。花がら摘みや枯れ葉の整理などのメンテナンスも楽にできます。 また、一般家庭では耐荷重などに配慮して、掛けたり吊したりが簡単にできるサイズで作ることが多いので、好きな場所への移動も楽。気軽に模様替えを楽しむことができます。季節が巡り、アイキャッチにしたい場所が変わっても、空間にディスプレイの強弱をつけやすいのがいいですね。 草花たちにとってもメリットはありますよ! ハンギングすることで、風通しがよく蒸れにくい環境になるので、病害虫も発生しにくくなります。 ハンギングバスケットのデメリット 1000 Words Photos/Shutterstock.com ハンギングバスケットのメリットばかりを挙げても不公平なので、デメリットについても触れておきましょう。ハンギングバスケットは、地面よりも高いところに飾るので、風通しがよくなる分、乾燥しやすいともいえます。そのため水やりの手間が増えがちです。真夏は特に乾燥しやすく、朝夕2回の水やりを忘れると、しなびた状態になることも。でも、手間をかける分だけ、愛情も深まるかもしれませんね。 ハンギングバスケットの花選び Zandria Mazzaferro/Shutterstock.com ハンギングバスケットに向いている植物は、草丈が10〜20cmくらいに収まるコンパクトサイズのものです。ただし、つる性や半つる性、下垂するタイプのものなら、やや長めに伸びてもOK。さらにおすすめなのは、よく分枝してこんもりと茂るタイプ。幼苗のうちに切り詰めて摘心しておくと、茎葉の数が増えてボリュームを出すことができます。一方で、草丈が高くなる植物はNG。バランスが崩れやすく、落下の原因にもなります。 また、組み合わせる植物の開花期を揃えるのが、華やかに見せるポイント。あらかじめ花が咲く時期のほか、互いに好む環境などの相性も調べておきましょう。開花期が長い植物なら、仕立て直しの手間が省けるので、よりベターです。 そして、草花に主役と脇役の役割を持たせることが大切。主役級の花ばかりを盛り込むと、煩雑でまとまりのないハンギングバスケットになってしまいます。脇役の植物として、シルバー、ブロンズ、斑入りなどの葉色が美しいカラーリーフプランツを取り入れるのもいいでしょう。 おすすめの草花は、春はデージーやネモフィラ、初夏はペチュニアやベゴニア、夏はインパチェンスやニチニチソウ、秋はパンジーやビオラ、冬はプリムラやガーデンシクラメンなど。カラーリーフプランツでは、アイビーやハツユキカズラが使いやすい素材です。 手づくりハンギングバスケットが人気! 一鉢飾るだけで、ゴージャスな雰囲気を演出してくれるハンギングバスケット。「でも、お高いんでしょう?」と思っている方も多いのではないでしょうか。ハンギングバスケットは簡単に手作りできますよ! ネット通販でも手頃な価格で材料は揃うので、ぜひチャレンジしてはいかがでしょうか。 ハンギングバスケット作りに必要なもの FotoHelin/Shutterstock.com ハンギングバスケット ハンギングバスケットの種類はさまざまですが、初心者でも簡単に作れる、スリット入りのプラスチック製壁掛けハンギングバスケットからスタートするのがおすすめです。ハンギングバスケット専用の製品の場合、土留め用のスポンジがセットされていて、扱いやすいように工夫されています。 ハンギング用培養土 ハンギングバスケット用にピートモスやバーミキュライト、パーライトなどがブレンドされた、軽量かつ保水性に優れる市販の培養土を使うと便利です。 元肥 植栽する草花が長く咲き続けるように、穏やかにゆっくり効く、緩効性肥料を準備。ニオイがしない化成肥料を使うと便利です。 水苔 直置きのプランター栽培では、水はけをよくするために鉢底にゴロ石や軽石などを敷きますが、ハンギングバスケットの場合、軽量化のために水苔を用います。 花苗 開花期や配色など、組み合わせを考えて花苗を準備しましょう。ビギナーの場合は、2〜3種類でまとめるのがおすすめです。 いずれもネット通販で手に入るものばかりです。 ハンギングバスケットの作り方 右端がハンギングバスケット専用のスリット入り鉢。ここでは、このスリット鉢への植え付けをご紹介します。 ここでは、このスリット鉢への植え付けをご紹介します。 用意した花苗を、ハンギングバスケットのどこに植え付けるか、あらかじめ配置を決めておきましょう。土留め用のスポンジが付属しているハンギングバスケット専用の鉢を使用する場合には、まずスポンジを鉢の内側に真ん中から貼り付けていきます。鉢上部の縁からスポンジがはみ出ないように貼るのが、美しく仕上げるポイントです。スポンジを貼ることでスリット部分の土留めになり、後の作業がしやすくなります。ただ、表側から苗を植え付ける際、スポンジについているノリに茎葉が張り付きやすく煩わしいので、植え込む前に土を全体にかけておきましょう。スリット部分のノリがベタつかず、作業がしやすくなります。鉢底に水苔を敷き詰めた後、ハンギングバスケット用の培養土を深さ1cmくらいを目安に入れます。花苗の植え付けは、まず側面のスリットからスタート。用意した花苗をポットから出し、根鉢を崩して一番下から差し込んで植え付けていきます。一番下の苗は、根鉢のお尻を上げてやや下向きに植え、中央は正面、上段は上向きにするとバランスよく仕上がりますよ! 1段植え付けるごとに培養土を足して、スリット部分の植え込みを仕上げていきましょう。次に、頂部に苗を植え付けていきます。苗と苗の間に培養土を割り箸などでしっかりと詰めていきましょう。最後に頂部の土に水苔を置いていきます。土の流出と乾燥を防ぐだけでなく、水やりの際の泥はねを防いで病気を予防する効果があるので、この一手間を忘れずに。最後に頂部に植えた草花の株元をねらって水やりをしましょう。培養土は乾燥しているので、底から水が流れ出すまでたっぷりと与えます。 植える時のポイント Stephanie Frey/Shutterstock.com スリットの入ったハンギングバスケットや、ヤシマットなど、サイドに穴を開けて苗を植え込むことができる場合は、鉢の頂部よりも側面に視線が集まりやすいことを考慮して、主役・脇役のバランスを整えるとよいでしょう。植え付け後も植物は成長するので、最初から密に植えすぎずに、ゆとりを持たせておきます。ビオラやパンジー、クリサンセマム、ネモフィラ、ペチュニアなど、多花性の草花は、最初に摘心しておくと、分枝が促されて株張りがよくなり、隙間を埋めていってくれます。 草丈の高さが異なる植物を組み合わせる場合は、背が高くなるものを奥に、低いものを手前に、が鉄則。枝垂れる植物やつる性植物を入れて動きを出したい場合は、脇役として縁のほうに加えるとよいでしょう。 ハンギングバスケットを作る場合、吊り鉢タイプのものは四方どこから見ても美しいように、壁掛けタイプのものは、正面から見て美しいように植栽するのがポイントです。鉢の種類によって、また飾る場所や高さによって視線を集めるポイントが異なってくるので、どこがすぐに目に飛び込んでくるスポットかを意識して、草花の配置を決めましょう。 管理のポイント Trevor Jones/Shutterstock.com ハンギングバスケットは、空中花壇として楽しませてくれる分、風にさらされて乾燥しやすいのが難点。まめに水やりをして、健やかな草花の状態をキープしましょう。茎葉がくたっとして下向きになっていたら、水を欲しがっているサインです。日々観察していると、植物たちのメッセージが分かるようになり、愛情もいっそう増しますよ! ハンギングバスケットには、開花期が長く、花つきのよい植物が選ばれることが多いもの。終わった花がらや枯れ葉は早めに摘み取って、株まわりを清潔に保ちましょう。タネをつけると、そちらに養分が取られて株が消耗し、花が咲かなくなります。早めに花がらを摘むと、子孫を残そうとして長く花が咲き続ける効果もあります。 また、あまりに繁茂しすぎて込み合っているようなら、適宜間引き剪定をして整理し、蒸れるのを防いでください。草花の寄せ植えでは、日光の奪い合いになってバランスが崩れてしまいがち。美しい草花のハーモニーを長くキープするには、人の手によるパワーバランスの調整が大切です。 飾る場所 Lighttraveler/Shutterstock.com 大きめのハンキングバスケットは華やかで、一鉢でアイキャッチとなる効果があるので、門扉まわりや玄関先などに飾って、お客様にウェルカムのサインを送ってはいかがでしょう。小さめのハンギングバスケットは、境界線の塀などに外向きにリズミカルに飾ってもおしゃれです。ベランダやテラスなどでは、専用のスタンドやフックで固定して楽しむとよいでしょう。 ハンギングバスケットの注意点 Darryl Brooks/Shutterstock.com ハンギングバスケットは、土や植物の重さに、含んだ水分の重さが加わるので、サイズによっては4㎏以上になります。そのため、落下しないよう、十分な注意が必要です。特にマンション上階のベランダや高い塀まわりに吊るしたものが、落下すると、人に当たったりして大事故を引き起こす可能性が。設置器具の安全性を確認しておくとともに、周囲への配慮が必要です。台風や春の嵐など強風の天気予報が出ている場合は、下ろして避難させておきましょう。 でき上がったハンギングバスケットは、安全な場所であればどこに飾っても構いませんが、植物の生育をよくするためにも、日当たりと風通しのよい場所を選ぶことが大切です。 園芸を諦めてしまったあなたに Artazum/Shutterstock.com 庭がなくてもガーデニングを楽しめる、「ハンギングバスケット」についてご紹介してきました。広い庭を望めず、ガーデニングを諦めかけていた方には、一歩踏み出すきっかけになるのではないでしょうか。一鉢だけでも抜群の存在感を発揮してくれるハンギングバスケットを飾って、ぜひ瑞々しい植物のある暮らしを楽しんでください。
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一年草

春に可憐な花が咲くシノグロッサム! 特徴や育て方を詳しく解説
シノグロッサムの基本情報 Dark Egg/Shutterstock.com 植物名:シノグロッサム学名:Cynoglossum amabile英名:Chinese forget-me-not、Chinese hound's tongue和名:シナワスレナグサ(支那勿忘草)科名:ムラサキ科属名:オオルリソウ属原産地:東アジア分類:一年草 シノグロッサムの学名はCynoglossum amabile(シノグロッサム・アマビレ)、和名はシナワスレナグサ。ムラサキ科オオルリソウ属の一年草です。原産地は中国南西部などで、寒さにやや強い性質を持っていますが、寒冷地では冬越しが難しいので、春に種まきして育てるとよいでしょう。草丈は50〜70cmで、花壇では中段〜後段に向いています。 シノグロッサムの花や葉の特徴 JIANG TIANMU/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:4〜6月草丈:50〜70cm耐寒性:強い耐暑性:弱い花色:青、ピンク、白、紫 シノグロッサムの開花期は4〜6月です。花色は青、ピンク、白、紫。花径1cmほどの5弁花で、楚々とした小さな花ですが、花つきがよく満開時は見応えがあります。開花後には実がつき、種の採取が可能です。シノグロッサムの葉は、先がややとがる楕円形で対生につき、表面に細かい産毛を持っています。 シノグロッサムの名前の由来や花言葉 Kymme/Shutterstock.com 学名Cynoglossum amabileの「Cynoglossum」は「犬の舌」という意味で、葉の形が犬の舌に似ていることから。「amabile」は「かわいい」という意味です。 和名のシナワスレナグサは、ワスレナグサに似た中国原産の花という意味合いから名付けられたとされています。シノグロッサムの花言葉は「真の愛情」です。 シノグロッサムの園芸品種 シノグロッサムは、いくつかの園芸品種が流通しています。ブルーの発色が美しく、切り花にも向く‘メモリーマリンブルー’や、優美なパステルピンクの花を咲かせる‘ミステリーローズ’、清楚な白花が魅力のホワイトなどがポピュラーです。 シノグロッサムに似た花 シノグロッサムによく似た花がいくつかあるので、ここでは主なものをご紹介します。 ワスレナグサ Oksana Shufrych/Shutterstock.com ワスレナグサの学名はMyosotis(ミオソティス)。ムラサキ科ワスレナグサ属の一年草です。原産地は世界中の温帯地域で、やや湿り気のある環境を好み、極端に乾燥すると葉が黄色く枯れ込んだり、しおれたりすることがあります。草丈は10〜50cm。一般に出回っている種類は10〜20cmですが、中には40〜50cmにまで成長する高性種もあります。開花期は3月下旬〜5月。花色はパステルブルーが最もポピュラーですが、ピンク、白、紫などもあります。 ブルンネラ Fox Traveler/Shutterstock.com ブルンネラの学名はBrunnera macrophylla(ブルンネラ・マクロフィラ)。ムラサキ科 ブルンネラ属の多年草です。原産地は東ヨーロッパ、西アジア、西シベリアで、寒さに強い性質です。草丈は30〜40cm。開花期は4〜5月で、花色は青、白があります。葉はやや大きくぽってりとした楕円形で、白い斑入り葉がポピュラーです。 アンチューサ Carol La Rosa/Shutterstock.com アンチューサの学名はAnchusa。ムラサキ科アンチューサ属で、種類によって一年草、二年草、多年草に分類されています。原産地はヨーロッパ、アジア、アフリカなどで、寒さに強い一方で高温多湿に弱い特徴があります。開花期は4〜6月、花色は青紫、水色、ピンク、白。草丈は20〜100cmで、種類によって異なります。 シノグロッサムの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4〜6月植え付け・植え替え:10月下旬〜11月上旬、3月頃肥料:3月上旬種まき:10月頃 シノグロッサムの栽培環境 Sari ONeal/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たりがよい場所で管理します。半日陰の環境でも育ちますが、極端に日照不足になると、葉色が冴えなくなったり、茎葉が間のびしたりするので注意しましょう。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】風通しのよい場所を好みます。水はけ・水もちのバランスがよい、ふかふかとして腐植質に富んだ土壌で育てましょう。 耐寒性・耐暑性 耐寒性は強いため、特に寒さ対策の必要はありません。耐暑性はなく、夏に枯れる一年草なので、夏には抜き取って処分しましょう。 シノグロッサムの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておくとよいでしょう。 【鉢植え】 草花用にブレンドされた市販の培養土を利用すると便利です。自身で配合土を作る場合は、赤玉土7、腐葉土3の割合で混ぜ合わせるとよいでしょう。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。その際は、株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、ジョウロのハス口を外して、株元の地面を狙って与えてください。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、ジョウロのハス口を外して、株元の地面を狙って与えてください。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com ●元肥 苗を植え付ける際に施す肥料が、元肥です。元肥を施すことで苗の初期生育を助け、茎葉をしっかり茂らせることにつながります。 【地植え】 植え付ける前に腐葉土や堆肥などの有機質肥料を施しておきましょう。 【鉢植え】 鉢植えの場合、市販の培養土には肥料が含まれていることが多いので、元肥を施す必要があるかどうか確認し、必要な場合は緩効性化成肥料を施しておきます。 ●追肥 植え付けた苗が順調に生育し、元肥の効き目が切れた頃に与えるのが追肥です。 【地植え】 秋に植え付けた場合は、生育が盛んになる少し前の3月上旬に、緩効性化成肥料を施すとよいでしょう。春に植え付けた場合は、元肥を施してあれば十分。あまり与えすぎると、茎葉ばかりが旺盛に茂ってかえって花つきが悪くなることもあるので注意します。ただし、生育が悪いようなら速効性のある液肥を与えて様子を見ましょう。 【鉢植え】 鉢栽培の場合は、水やりとともに肥料成分が流失しやすいので、追肥をして株の勢いを保つようにします。春から生育が盛んになるので、月に1度を目安に緩効性化成肥料を表土にばらまき、軽く土になじませます。もしくは10日に1度を目安に、速効性のある液肥を与えてもよいでしょう。開花期は開花促進の効果がある、リン酸やカリ分などを多く含んだ液肥を選ぶと花つきがよくなります。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 シノグロッサムに発生しやすい病気は、うどんこ病、モザイク病などです。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がるので注意。症状が進むと光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 モザイク病はウイルス性の病気で、アブラムシやアザミウマ、コナジラミなどの虫が媒介となって発生します。したがって、発症しやすい時期はアブラムシなどの活動が活発な春から秋にかけて。主に花や葉にモザイク模様が現れます。症状が進むとウイルスの種類によっては葉などが縮れてきたり、湾曲して変形したりし、株の生育が著しく悪くなります。治療効果のある薬剤はないので、発生したら抜き取って土ごと処分し、周囲に蔓延するのを防ぎましょう。アブラムシ対策をしておくことが、抑制につながります。 【害虫】 シノグロッサムに発生しやすい害虫は、アブラムシです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 シノグロッサムの詳しい育て方 種まき Kunlanan Yarist/Shutterstock.com シノグロッサムの種まきの適期は10月頃で、発芽適温は15℃前後です。種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなります。 ただし、シノグロッサムの苗は春から花苗店に出回り始めます。手軽に栽培したいなら、苗の植え付けからのスタートがおすすめです。「1〜2株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方は、後ろの「苗の選び方」の項に進んでください。 【直まき】 ポットなどで育苗せずに、花壇に直接種を播くことを「直まき」といいます。日当たり・風通しのよい場所を選び、種まきの1〜2週間前に腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで、ふかふかの土壌づくりをしておきましょう。種は、播く前日に、一晩水に浸けて吸水させておきます。花壇に種をばらまきし、ごく薄く土をかぶせて手で押さえます。発芽したら、苗が重なっているところや、込み合っている部分を間引いて調整します。間引く際は、ヒョロヒョロと伸びたか弱い苗や、傷がついている苗など、生育が悪いものを選ぶとよいでしょう。最終的に苗の間隔は20〜30cm取ります。 【ポットまき】 ビニール製の黒ポットに種を播いて育苗することを「ポットまき」といいます。培養土は、赤玉土7、腐葉土3の割合で混ぜ合わせた配合土を準備しましょう。市販の種まき用にブレンドされた培養土を用いてもかまいません。種は、播く前日に、一晩水に浸けて吸水させておきましょう。黒ポットに用土を入れ、2〜3粒ずつ種を播き、ごく薄く土をかぶせて手で押さえます。発芽後、弱々しい苗は間引いて最終的に1本残します。日当たりがよく暖かい場所に置き、適切に水やりをして管理しましょう。 苗の選び方 シノグロッサムは、種まきから育てることが多いですが、苗も出回っています。苗から育てる際は、黄色くなった葉や病害虫の痕がなく、株元がしっかりしていて間のびしていないものを選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え Vlyaks/Shutterstock.com 植え付けの適期は、10月下旬〜11月上旬か、翌年の3月頃です。ポットに種まきして育てた苗、または花苗店で入手した苗を植え付けます。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗を植え付けます。こんもりと茂るので、複数の苗を植え付ける場合は、20〜30cmの間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。 シノグロッサムは越年できない一年草で、暑くなると枯れてしまうので、植え替えの必要はありません。草姿が衰えたら、早めに抜き取って次のシーズンの草花を植えるとよいでしょう。 【鉢植え】 鉢の大きさは、5〜6号鉢に1株を目安にします。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと水が流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 シノグロッサムは越年できない一年草で、暑くなると枯れてしまうので、植え替えの必要はありません。草姿が衰えたら、早めに抜き取って次のシーズンの草花を植えるとよいでしょう。 日常のお手入れ mihalec/Shutterstock.com 【花がら摘み】 シノグロッサムは次から次へと花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながります。また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【枯れ葉の整理】 葉が茂りすぎると、蒸れて茎葉が傷むことがあります。枯れ込んだ葉があれば、早めに摘み取って風通しをよくし、株まわりを清潔にしておきましょう。 【育苗中の冬越し】 シノグロッサムは寒さに強いので戸外で越冬できますが、苗が幼いうちは株元にバークチップなどを敷き詰めておくとよいでしょう。冬に水やりする際は、夕方に行うと凍結の原因になるので、気温が十分に上がった昼間に与えるようにしてください。 増やし方 aniana/Shutterstock.com シノグロッサムは、開花した後につけた種を採取し、種まきして増やすことができます。そろそろ開花期が終わるという頃に花がら摘みをやめて結実させ、完熟したら種を取ります。採取した種は密閉できる保存袋に入れて、種まきの適期まで涼しい場所で保管しておきましょう。 シノグロッサムの美しいブルーを庭に取り入れよう Burhan Oral GUDU/Shutterstock.com 発色の美しいブルーの花が魅力的なシノグロッサム。小花を次々と咲かせる姿は、楚々としてナチュラルスタイルの庭で活躍します。ガーデンやベランダに迎えて、優しい花姿を愛でてはいかがでしょうか。
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観葉・インドアグリーン

【緑を育てるおしゃれな暮らし】初めての観葉植物に選びたい! 育てやすい&おすすめBest7
観葉植物を育てるのはメリットがたくさん 観葉植物はインドアグリーンとも呼ばれ、おしゃれな部屋のインテリアには欠かせない人気のアイテム。休日の朝に、お気に入りの観葉植物をゆったり眺めて楽しみ、手入れをする…そんな時間を持つ人が近頃急増中。ちなみに、「観葉植物」とは特定の種類を指すのではなく、主に葉の形や色が美しい植物を総称した言葉で、特に熱帯や亜熱帯を原産とする植物を呼ぶことも多くあります。そのため一口に観葉植物といっても、葉の色や形、樹形、大きさなどさまざま。部屋のテイストによく似合うお気に入りの種類を選べば、簡単にセンスアップが叶います。 また、植物は葉から水分を蒸散させているため、天然の加湿器として、乾燥しがちな部屋に潤いをプラスしてくれる効果も。ストレスの軽減やリラックス効果が得られるという研究もあり、健康面でも期待できるかもしれませんね。 そしてなにより、育てる楽しみが味わえることが魅力です。園芸店などで吟味したお気に入りの一鉢は、水やりや剪定などの手をかけることでさらに愛着が生まれ、その成長がいとおしくなってくるはず。一人暮らしで、ペットを飼うのが難しい方にも、観葉植物であれば手入れがしやすく、お世話をする中で日々の生活に素敵な楽しみが生まれることでしょう。 観葉植物が初心者でも育てやすい理由 Photographee.eu/Shutterstock.com 観葉植物は、初心者さんが初めて育てるのにもおすすめです。一般に販売されている観葉植物の多くは熱帯や亜熱帯を原産とし、室内で育てることを前提にした鉢植えです。そのため、多くは耐陰性が強い(日陰に強い)品種で、屋外にガーデニングスペースがなくても、手軽に栽培をスタートすることができます。また、強健な品種が多く、病虫害によって枯れてしまうことが少ないのも特徴。乾燥にも強く、頻繁に水やりをしなくても丈夫に育ちます。 CLICKMANIS/Shutterstock.com 基本的に花ではなく葉を楽しむため、花が咲いたり実がなったりといった大きな変化は少ないですが、一年を通して観賞することができ、手入れが簡単。また、観葉植物は花屋やホームセンターはもちろん、さまざまな場所で販売されているので、お気に入りの植物と出合いやすいのも、初心者さんにおすすめの理由の一つです。実際に株を購入する時には、店頭に並んでいる株が状態よく管理されていて、質問にも答えてもらえるような専門の知識をもった店員さんのいるお店を選ぶとよいでしょう。 観葉植物の中には、原産地では大木に成長するものもあるので、栽培に慣れてきたら成長に合わせて剪定、更には挿し木なども行うと、より栽培が楽しくなりますよ。 ●こちらの記事も参考に『観葉植物が伸びすぎた! 剪定して1株増やす2つの方法』 観葉植物の育て方【基本の3つのポイント】 観葉植物の栽培の際に押さえておきたい基本のポイントは、次の3つ。これだけ注意すれば、栽培も難しくありません。それでは早速、3つのポイントをご紹介します。 基本ポイント1:置く場所 Imnoom/Shutterstock.com 観葉植物を育てるにあたって、まずポイントとなるのが鉢を置く場所です。初めて植物を育てる場合、ついインテリアデザインを意識して場所を決めてしまいがちですが、これはNG。観葉植物は当たり前ですが生き物ですので、合わない環境に置かれると、元気がなくなったり、最悪の場合は枯れてしまうこともあります。観葉植物を室内で栽培する際には、次のような点に注意しながら置き場所をチェックしてみましょう。 【明るさ】 観葉植物は耐陰性が強く、直射日光の当たらない場所でも生育するものが多いです。しかしながら、原産地ではもちろん屋外で生育するので、太陽の光が一切届かないような場所ではうまく育たないことがほとんど。照明の明るさは太陽光に比べると意外と暗いため、日光が不足しないよう注意しましょう。一般に観葉植物の生育に必要な光量は800luxほどといわれますが、この必要な光量に足りないと、徒長といって茎や葉がヒョロヒョロと伸びてしまったり、生育に支障が出る場合があります。かといって、常に光が当たっていればよいというわけではありません。強い日差しを当て続けると、葉焼けして枯れてしまうこともあるため、注意が必要。レースのカーテン越しに日が当たる窓辺など、直射日光の当たらないできるだけ明るい場所に置きましょう。植物によっては、春や秋など日差しが柔らかく、外気温の高い成長期には、屋外に出して十分に日光を当ててやるのもよいでしょう。 また、多くの場合、室内では光は一方向からしか当たりません。そのため、時々鉢の向きを変えてやると、まんべんなく成長させることができます。また、夏と冬では太陽の高さが異なるため、季節によっては同じ場所に置いてあっても光が届かないことがありますので、光量不足に陥らないように注意しましょう。 ●こちらの記事も参考に『[半日陰]ってどんな感じ? 植物に必要な光の量とは』 【気温】 多くが熱帯や亜熱帯を原産とする観葉植物は、暑さには強い反面、寒さに弱いものがほとんどです。基本的には、室内の温度が10℃を下回らないようにすれば、多くの場合は問題ありません。冬の窓辺は意外と気温が下がるため、少し窓から離しておくとよいでしょう。また、急激な温度変化のある場所は、植物へのダメージとなりますので避けましょう。 【風通し】 室内で栽培する場合も、カビや害虫の発生を防ぐためには風通しよく育てることが大切です。しかし、エアコンなどの風は非常に乾燥していることが多く、植物に大きなダメージになりかねません。室内で植物を育てる場合には、エアコンの風が直接当たらない場所に置きましょう。 【用土】 置き場所とは少し異なりますが、観葉植物の用土も重要な要素。多くは基本的に水はけのよい土を好むので、ガーデニング初心者の場合は、市販の観葉植物の土を利用するのがおすすめです。ほとんどの観葉植物はこの土でOK。ガーデニングに慣れている人は、赤玉土やバーミキュライトを組み合わせて自分で配合してもよいでしょう。 植物の種類によって、好む光の強さや気温などは異なりますので、それぞれの性質を確認しながら置き場所を決める必要があります。鉢植えは移動できるのが大きな利点なので、季節によって置き場所を変えるのもいいですよ。その際、急激な環境変化は植物にとってストレスとなることもありますので、少しずつ環境に慣らしながら移動させるようにしましょう。 基本ポイント2:水やり Taras Garkusha/Shutterstock.com 植物の手入れで欠かせないのが水やりです。これはインドアグリーンであっても同じこと。植物の種類や季節によって異なりますが、一般に水やりは、鉢土の表面が乾燥したら行うとよいとされています。夏は植物がよく成長し、土からの蒸発も多いので、早朝か夕方に1日1~2回、春秋は土の表面が乾いたら行います。冬は植物の成長が止まり、また土中の水分が凍って根を傷めないよう夜は避けて控えめに、土の表面が乾いてから2~3日後に行うとよいでしょう。植物の種類によっては、休眠期には水やりをストップするものもあります。 観葉植物を枯らしてしまうケースにありがちなのが、毎日手入れしなくてはと思い、毎日少しずつ水をやること。土が常に湿った状態だと、根腐れの原因になり、株を傷めてしまうこともあります。また、少しずつ水を与えると、一部の土には水が行き届かず、乾いたままの状態になることがあるので、水をやる際は鉢の底から溢れ出るくらいたっぷりと。受け皿や鉢カバーにたまった水は、そのままにしておくと根腐れや虫の発生原因になるので、水やり後には捨てることを忘れずに。 また、水やりには成長に必要な水分を補給するほか、土の中に含まれる老廃物や古い水を押し流し、根に新鮮な空気を補給するという側面もあります。そのため、普段は底面吸水鉢を使って水を与えているという人も、時々土の上からたっぷり水をかけてやるとよいでしょう。 基本ポイント3:葉の状態 hiroshi teshigawara/Shutterstock.com 観葉植物を上手に育てるには、株の状態を把握して、それに応じた世話をしてやるのが大切。そのためには、葉の状態をよく観察するとよいでしょう。といっても、難しいことはありません。毎日、育てている植物を見て癒やされながら、変化がないかチェックしてみてください。 【症状】葉色が薄かったり、葉が黄色くなってくる 【対策】土の栄養が足りてないサイン。即効性のある液体肥料を1/2~1/3程度に希釈し、水と一緒に与えてみましょう。また、植物の成長に応じて追肥を施すことも忘れずに。 【症状】葉の色が抜けてしまったり、茶色くなる 【対策】この症状は「葉焼け」といい、一度なってしまったら元には戻りません。強い日差しを浴び続けたり、急に浴びることで起こるため、特に寒い季節から温かい季節への変わり目は置き場所に注意し、徐々に光が当たるようにしましょう。 【症状】葉が枯れていく 【対策】根の異常を疑ってみましょう。鉢の中で根が育ちすぎて根詰まりを起こしているか、水やりのしすぎで根腐れを起こしている可能性があります。根詰まりを起こしている場合は、鉢から出し、一回り大きい鉢に植え替えましょう。根腐れを起こしている場合は、鉢から出して傷んだ部分を取り除き、土を入れ替えて植え直します。その際、肥料を与えると更にダメージを受けることもあるので、追肥は控えましょう。 また、室内で植物を育てていると、忘れがちなのが植物の葉への水やりです。水分を吸収するのは根ですが、葉が乾燥すると、葉ダニや葉焼けの原因にもなるので、時々霧吹きなどで水を吹きかけてやるとよいでしょう。お風呂場でシャワーなどを掛けて洗うのもおすすめです。室内で栽培していると、いつの間にか葉にホコリがたまっていたりもするので、時々水をやったり、濡れたタオルで拭いたりすることで、より色艶のよい葉を観賞することができますよ。 ●こちらの記事も参考に『ウンベラータの不調を改善する植え替え方法と症状』 観葉植物栽培に揃えると安心な! 便利な資材 観葉植物専用ケアシリーズ「MY PLANTS」。 鉢1つからスタートできる観葉植物栽培ですが、より元気に育てたいなら、肥料や殺虫剤などの資材を揃えると安心です。室内で栽培する観葉植物用の資材は、収納しやすくインテリアに馴染むコンパクト&おしゃれなパッケージのものもいろいろありますよ。いつでもサッと使いやすく、管理の手間をなるべく減らすことで、観葉植物のお手入れを長く楽しく続けられます。 植物の生育アップに欠かせない肥料 日々の水やりはしていても、肥料を与えるのはつい忘れがち。肥料が不足すると、葉色が薄くなったり、元気がなくなったりして、せっかくの観葉植物の見た目もイマイチになってしまいます。美しい見た目をキープするには、肥料を与えて必要な養分を補ってあげることが大切。観葉植物専用の肥料を選べば、肥料成分や各種ミネラルをバランスよく供給し、植物の元気な生育をサポートしてくれます。 即効性が高いスプレータイプや液肥も。 害虫対策に便利な殺虫剤 観葉植物の栽培で発生しやすいカイガラムシやハダニ、アブラムシなどの対策に、1本持っておくと安心なのが植物用の殺虫剤。早めに対処することで、害虫による被害を最小限に食い止めることができます。また、屋内で鉢植えの植物を育てていると、時にコバエが発生してしまうことがあります。癒やしを与えてくれる観葉植物ですが、その周りをプーンとコバエが飛び回っていたら、かえってストレスになりかねません。暮らしの中の緑を楽しむためにも、虫の発生に注意し、清潔な環境を維持しましょう。 一段上の美しさを目指す葉面洗浄剤 美しい葉を楽しむ観葉植物ですが、お部屋に飾っていると、大きな葉にホコリがたまるなどして、本来の葉色や艶がくすんでしまうケースが意外と多いもの。そんなときは、水拭きや霧吹きで掃除するのもいいですが、効果抜群なのが、葉の汚れ対策に特化した専用の葉面洗浄剤を使うことです。積もったホコリや水では落ちにくい葉の汚れをすっきりきれいに落とし、生き生きとした艶や輝きが蘇ります。 手入れが簡単!初めて購入する際におすすめの観葉植物7選 さまざまな種類がある観葉植物ですが、その中でも手入れが簡単で育てやすく、手に入りやすい、初めて購入する方に最適な観葉植物を厳選して7種類ご紹介します。 1:サンセベリア(サンスベリア)Sansevieria Aquarius Studio/Shutterstock.com 多肉質の葉に横縞や覆輪などの模様が入るサンセベリア。その特徴的な縞模様の葉から別名「トラノオ(虎の尾)」とも呼ばれ、古くから観葉植物として親しまれています。多肉質の葉で乾燥に強い反面、過湿には弱いので、水は鉢土が乾いてから与えるようにしましょう。また、寒さには非常に弱いので注意が必要。最低温度が10℃以下になってから水を与えると、葉が凍傷になり、地際が腐って倒れてしまいます。冬は完全に水を切り、暖かい場所で休眠させましょう。葉が乾燥してシワがよることがありますが、気温が高くなって水やりを再開すれば元に戻るため、心配する必要はありません。 サンセベリアは日当たりのよい場所を好むので、直射日光の当たらない窓辺などで栽培しましょう。春や秋には屋外に出して光に当てるのもいいですが、夏は直射日光に当てないように気を付けましょう。生育旺盛な5~9月頃には、月1回程度追肥をするとよいでしょう。 2:パキラPachira glabra Atsushi Hirao/Shutterstock.com 耐陰性・耐寒性に優れ、インテリアグリーンの中でも代表的な存在。別名「発財樹」といわれるように、お金がたまる木として風水的にもよい観葉植物とされています。室内のどこに置いても育てられますが、光量が不足すると徒長して間延びしがちなので、春から秋は光にたっぷりと当てて育てるとよいでしょう。冬は5℃程度で越冬するので、明るい室内で育てます。水を好むほうなので、鉢土が乾いてきたら水を与えましょう。また、空中湿度を求めるので、こまめに葉水を行うとよいでしょう。 原産地では20mを超す大木に成長する植物なので、栽培しているうちに大きく育つことがあります。購入前にスペースを確保しておくか、剪定をしながら樹形をコントロールするとよいでしょう。 3:ゴムの木(インドゴムノキ)Ficus elastica Sandeep.Mishra/Shutterstock.com 名前の通り、その樹液からゴムを作ることができるゴムの木ですが、日陰や乾燥に強く丈夫で、光沢のある美しい葉を持ち、観葉植物としても非常に人気の高い植物です。ゴムの原料となる白い樹液は、触るとかぶれたり、服につくとシミになったりすることがあるので、手入れの際は手袋やエプロンをするとよいでしょう。 耐陰性はありますが、茎葉が軟弱にならないよう、よく光に当て、充実した株に育てます。葉が大きい分汚れやすいので、時々葉水をやったり、拭き取ってやるとよいでしょう。また、基本的に斑入りの種は緑葉のものに比べ、寒さにやや弱いので注意しましょう。 観葉植物としてポピュラーなゴムの木は、種類も豊富で、葉も大きなものや小さなもの、斑入りや覆輪が入るものまでさまざま。そんなゴムの木の仲間の中でも、特に観葉植物としてよく栽培されるものをいくつかご紹介します。 3-1:ガジュマルFicus microcarpa Axel Bueckert/Shutterstock.com 日本では屋久島・種子島以南に生息する亜熱帯~熱帯植物で、太い幹が特徴。複雑に絡み合うように育てた独特の姿を楽しむ人が多い観葉植物です。暑さや日差しに強い反面、霜や寒さに弱いので、冬は暖かい場所で管理し、寒さに当てないように注意しましょう。 3-2:ウンベラータ(フィカス・ウンベラータ)Ficus umbellate patchii/Shutterstock.com ほどよい大きさでハート形の葉は、やや薄めでインテリアとも調和させやすく、人気の高い観葉植物。熱帯アフリカを原産とし、寒さに弱いので、室内でも10℃以上の場所で管理するとよいでしょう。 3-3:ベンジャミンFicus benjamina loflo69/Shutterstock.com ゴムの木の仲間の中では小さめの、肉厚な葉が特徴のベンジャミン。現地では高さ20mにも達する高木になり、生育がよいので、根詰まりしないように株の状態に合わせて植え替えを行うとよいでしょう。 4:モンステラMonstera deliciosa Mirage_studio/Shutterstock.com 葉に穴があいていたり、深い切れ込みがあったりと、その独特な姿形の面白さから、インドアグリーンとして人気の高いモンステラ。寒さにも強く、5℃あれば越冬するので、育てやすい観葉植物です。強い光線に当てると生育が悪くなることがあるので、春秋はレースのカーテン越しの光に当て、夏は半日陰に置くとよいでしょう。乾燥には強いので、鉢土が完全に乾いてから水を与えるようにし、冬は控えめに水をやりましょう。根詰まりや株の老化により、株元がスカスカになりやすいので、生育に応じて鉢増しをしましょう。あまり大きくしたくない場合は、肥料を控えてコンパクトに生育させます。 5:シェフレラSchefflera Totokzww/Shutterstock.com シェフレラは耐陰性が強いため、室内で育てるインドアグリーンにぴったり。葉の形がカポックに似ているので、ホンコンカポックやカポックという名で流通していることもありますが、まったくの別種です。 暗い場所でも枯れることはありませんが、光が必要ないという訳ではありません。健全な生育を保つには、十分に光を当てたほうがよいでしょう。長期間光量の少ない場所で育てると、下葉が落ちたり株が徒長するため、時々日光浴を。また、今まで明るい場所に置いていた株を急に暗い場所へ移動すると、下葉が落ちることがあるので注意しましょう。水を好みますが、乾燥にも強く、水が多いと徒長しがちなので、水やりは鉢土が乾いてからで大丈夫。寒さにも強く、2~3℃あれば越冬するので、5℃以上であれば屋外での冬越しも可能です。 6:エバーフレッシュCojoba arborea var. angustifolia SomeSense/Shutterstock.com エバーフレッシュはコヨバ属の植物で、鳥の羽のような繊細な羽状複葉を持つ観葉植物。オジギソウのように、夜になると葉が閉じる就眠運動をすることから、昼と夜の姿の違いが楽しめることでも人気があります。4~9月頃に黄色の花を咲かせた後、真っ赤なサヤを実らせることから、アカサヤネムノキという和名も持っています。 乾燥にやや弱く、水切れすると葉が落ちることがあるので、鉢土の表面が乾いたら水やりを。昼間に葉が閉じているようなら、水不足のサインかもしれません。また、乾燥する時期には葉水も行うとよいでしょう。寒さには弱いので、冬はできるだけ日光の当たる10℃以上の暖かい場所で、水を控えて管理します。春から秋は戸外で直射日光に当てるとよく育ちますが、霜に当てると枯れてしまうので注意しましょう。 7:コーヒーの木Coffea arabica Sharaf Maksumov/Shutterstock.com 光沢のある濃い緑の葉を持つコーヒーの木。数年栽培して株が大きくなると、5~6月頃に白い星形の花を咲かせ、真紅のコーヒーの実をつけることから、果樹としても人気が高く、育てる楽しみのある観葉植物です。徒長させず、艶のある葉を育てるには、十分に日光に当てましょう。寒さには弱いので、越冬には10℃以上が必要です。冬は明るく暖かい室内に置き、水やりを控えて寒さへの耐性を高めましょう。 新生活の相棒に! お気に入りの観葉植物を育てよう! 観葉植物は室内で育てることができ、水やりも頻繁に行う必要がないことから、育てやすく初心者にもおすすめの植物です。仕事などで夜しか家にいない人も、自宅の室内で手軽に緑が楽しめるのが嬉しいですね。フレッシュなグリーンがあれば、新しい暮らしの中でも潤いが感じられますよ。ここでご紹介した7種類の観葉植物は特に育てやすいため、気に入った種類が見つかったら、早速購入して楽しんでみてはいかがでしょうか?





















