スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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家庭菜園

スプラウトの育て方|ブロッコリーにカイワレ…栄養満点スプラウト栽培のコツ
スプラウトとは発芽野菜のこと ルッコラとバジルのスプラウト。Shcherbyna Nataliia/Shutterstock.com スプラウトとは発芽したばかりの植物の新芽、発芽野菜のこと。カイワレダイコンが有名ですが、ほかにもキャベツやブロッコリー、マスタード、チアシードなどいろいろな種類があります。季節を選ばず、土や肥料も必要なく、水と太陽の光だけで育つので、初心者にもおすすめです。しかも、美味しいうえに栄養抜群。 そんなスプラウトの種類や栽培方法をご紹介します。 スプラウトの種類 野菜売り場でもよく見かける豆苗もスプラウトの一つ。Serlena Bessonova/Shutterstock.com まず、スプラウトは、発芽から収穫まで日に当てずに育てる「もやし系」と、発芽したら日に当てて育てる「カイワレ系」の2種類に分かれます。 「もやし系」には、もやしやアルファルファ、白ごまが、「カイワレ系」には、カイワレダイコン、レッドキャベツ、マスタード、ブロッコリー、豆苗、そば、ロケットサラダ(ルッコラ)、赤しその芽、ひまわりなどがあります。 その中でも主な種類をご紹介します。 もやし Amarita/Shutterstock.com もやしの中にも、柔らかい食感の緑豆もやしや、食べ応えのある大豆もやしなどがあります。 90%以上が水分でできているため栄養がないと思われがちですが、じつはカリウム、ビタミンB、ビタミンC、食物繊維などがあり、必須アミノ酸も含まれていて栄養豊富。低カロリーなのも特徴です。 カイワレダイコン Bowonpat Sakaew/Shutterstock.com カイワレダイコンは、大根の新芽。葉の形が二枚貝の開いた姿に似ていることから「貝割れ(カイワレ)」と呼ばれるようになりました。 カイワレダイコンの特徴は、ピリッとした辛み。栄養素では、ビタミンCやビタミンA、葉酸が豊富に含まれています。 ブロッコリースプラウト K321/Shutterstock.com ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの新芽。スルフォラファングルコシノレートという成分が含まれていることで注目されています。 スルフォラファングルコシノレートとは、ブロッコリーに微量に含まれるファイトケミカル(植物由来の化学成分)の前駆体で、それから作られるスルフォラファンには解毒作用、抗酸化作用、抗炎症作用があるとされています。 そのほか、β-カロテンやビタミンE、ビタミンKなどの栄養素も、ブロッコリーそのものより、ブロッコリースプラウトのほうが豊富に含んでいます。 マスタードスプラウト julie deshaies/Shutterstock.com マスタードスプラウトは、からし菜の新芽。ピリッと辛味があって、からしの代用にもなります。栄養素では、ビタミンB群や鉄分、βカロチン、カリウム、ビタミンK、葉酸を豊富に含み、血液の浄化作用、腸内の善玉菌の増殖・活性化、抗菌作用などが期待できます。 レッドキャベツスプラウト Kononov Oleh/Shutterstock.com レッドキャベツスプラウトはレッドキャベツの新芽。茎は鮮やかな赤紫色で、食事に彩りを添えるのにも役立ちます。キャベツに似たほんのり甘い味が特徴です。栄養素では、βカロチン、ビタミンC、ビタミンEなどを豊富に含んでいます。 スプラウトの育て方 どんな種類を育てるか決めたら、早速育て始めましょう。今回は、サンゴカイワレダイコン、レッドキャベツ、マスタードの3種類のスプラウトのタネ(各250円)を用意して、栽培の様子をレポートしながら、育て方のコツをご紹介します。 容器やスポンジを用意 【用意するもの】 スプラウトのタネ 容器(プラスチックでもお皿でも水が張れるものであればOK。100均でも「スプラウトを育てる容器」という商品が販売されています) スポンジかキッチンペーパー、ティッシュペーパー 新聞紙かアルミホイル スプラウトのタネに吸水させて発芽させます タネの袋の裏に育て方が書いてあるので、まずそれをよく読みます。タネは1袋に35ml。スーパーで一般的に販売されているカイワレダイコンのパックが10個くらいできそうな量です。1回で全部播いてしまわずに、消費できる量を数回に分けて育てましょう。 左からサンゴかいわれ大根、レッドキャベツ、マスタードのタネ。 容器に、スポンジやキッチンペーパーを敷いて水をたっぷり張ります。スポンジは厚さ1cm未満のほうが、タネが水を吸って発芽しやすいようです。 1.タネをまんべんなく播きます。 2.種まき後、スプレーでたっぷり水をかけます。 3.タネを播いた後は、新聞紙やアルミホイルなどで覆って光を遮り、暗いところで発芽させます。 栽培のコツは、タネが重ならないように、まんべんなく播き、タネがしっとり濡れるまでスプレーで水をかけること。発芽させるにはタネに十分吸水させる必要があります。マスタードとレッドキャベツのタネは小さいので、スプレーの水でしっとり湿りますが、カイワレダイコンのタネは他と比べて大きいので、一晩水に浸けてから播いたほうが発芽しやすくなります。 発芽するまでは遮光します。箱の中に入れたり、新聞紙やアルミホイルなどで覆って光を遮ります。また、発芽には20〜25℃が適温なので、家の中の暖かいところに置きましょう。タネが乾いてしまうと発芽しないので、冷暖房の風が当たらないところへ。だいたい1〜2日で発芽します。発芽までタネが乾かないように、スプレーで水やりを。 発芽後は日光によく当てて育てましょう 発芽後、日光に当てて1日目でググッと伸びたレッドキャベツ。 発芽後は日当たりのよい窓辺に置きましょう。水は意外と早くなくなるので水切れに注意。なくなっていなくても水は毎日、替えましょう。水を濁らせないことが大切です。 早ければ1週間、遅くても2週間で生え揃い、収穫できます。食べるのも楽しみですが、小さな芽がグングン目に見えて大きく育っていく様子を観察するのも、面白いものです。 種まきから10日。そろそろ収穫どき。 赤い葉が美しいサンゴカイワレダイコン。葉酸がたっぷり含まれています。 マスタードもよく茂りました。ピリッと香ばしくて美味しい! 失敗しないためには? スプラウトを育てる際は、スプラウト専用のタネを使うことが大切です。 その上で、スプラウト栽培で失敗しないためには、発芽前にタネにしっかりと吸水させること、逆に水を与えすぎてタネを腐らせないこと、育てる場所が多湿であったりエアコンの風や直射日光が直接当たるような場所でないことがポイント。発芽前は屋外では日陰、室内では前述のようにエアコンの風が当たらない暖かい場所で管理しましょう。 小さくても栄養たっぷりのスプラウト スプラウトを育てる時には水しか用いませんが、毎日ぐんぐん育つ様子は目を見張るものがあります。この生育のエネルギーは植物自身が持っている栄養によるもので、この状態を体内に取り入れることで健康や美容への効果が期待できます。 窓辺で簡単に育つので、コンスタントに食事に取り入れてヘルシーライフにお役立てください。 スプラウトをたっぷりはさんだサンドイッチ。色も綺麗で食欲が増します。具材はチキン、ニンジン、アボカド、スプラウト、チーズ。
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観葉・インドアグリーン

フィカス・プミラは可愛い葉が魅力の観葉植物! 元気に育てる栽培のポイントや注意点を解説
フィカス・プミラの基本情報 SandyHappy/Shutterstock.com 植物名:フィカス・プミラ学名:Ficus pumila英名:creeping fig、climbing fig和名:オオイタビ科名:クワ科属名:イチジク属(フィカス属)原産地:東南アジア南部分類:常緑つる性低木 フィカス・プミラの学名は、Ficus pumilaで、学名がそのまま流通名になっています。クワ科イチジク属の常緑匍匐(ほふく)性低木で、ゴムの木やガジュマルの仲間です。原産地は東南アジア南部で、暑さに強く、寒さにやや弱い性質です。最低気温が0℃以下になる地域では冬越し対策が必要ですが、関東地方以南の太平洋沿岸などの暖地では、戸外でも越冬できます。 つる性で這うように広がっていくので、壁面緑化などに利用されることも多いようです。斑入り種などは、ハンギングバスケットや鉢物、寄せ植えのアクセントなどにもよく利用されています。 フィカス・プミラの葉や茎の特徴 Reika/Shutterstock.com 園芸分類:観葉植物開花時期:5〜8月樹高:20〜100cm耐寒性:やや弱い耐暑性:強い つるを伸ばして這い広がる性質で、地面ばかりか壁面にも気根(付着根)を出しながら面を覆うように生育します。つるが伸びる性質を生かし、鉢植えをハンギングして流れるようなラインを出しても素敵です。 フィカス・プミラは、小さくて丸い葉を枝に密につけるのが特徴です。白または黄色の斑入り葉に人気があり、葉がカールするものなど、多様な品種が出回っています。園芸品種のフィカス・プミラは、ほとんど花や果実をつけることはありませんが、イチジクと同じように、果実のように膨らむ花軸の中にたくさんの小さな花を咲かせます。 ちなみに、一般に販売されているフィカス・プミラの葉は幼葉の状態がほとんど。成葉になると長さ5~12cmと大きくなりますが、栽培環境では成葉はあまり見られないようです。 フィカス・プミラの名前の由来や花言葉 Skyprayer2005/Shutterstock.com フィカス・プミラは学名で、属名のFicusはラテン語で「イチジク」を、pumilaは「低い」「小さい」を意味します。花言葉は「あなたは私を元気づける」「知識」などです。 フィカス・プミラの人気の品種 natu/Shutterstock.com フィカス・プミラの人気の品種を3つご紹介します。 ‘サニーホワイト’は代表的な人気品種。緑の葉を縁取るように白い斑が入り、愛らしいのが特徴です。 ‘ムーンライト’は、黄緑色の斑が入ります。夏になると斑は消えますが、秋になるとまた斑入り葉が伸びてきます。 ‘ミニマ’は、基本種よりも全体的に小さいのが特徴。葉の大きさは5~10mmほどです。 フィカス属の代表的な仲間 フィカス属(ゴムノキ)の仲間は、枝を傷つけると白い樹液が出てくるのが特徴。トロピカルな雰囲気の姿で人気が高いものが数多く含まれます。ここでは、観葉植物としてよく利用される代表的なフィカスの仲間をいくつかご紹介します。 インドゴムノキ Mid Photographer/Shutterstock.com 観葉植物として人気の高いゴムノキの中でも代表的な種類で、単に「ゴムの木」として販売されているものの多くは、このインドゴムノキです。本来は高木になる種ですが、ミニ観葉から大鉢まで広く流通しています。楕円形で厚く光沢のある葉は大きく、存在感抜群。斑入りの品種も多くあります。観葉植物の中では比較的寒さに強いので、育てやすく初心者にもおすすめです。 フィカス・ベンジャミナ Olga Miltsova/Shutterstock.com 光沢のある葉は長さ10cmほどの卵形楕円形で、インドゴムノキに比べて小さいのが特徴。枝が柔らかく、いろいろな形に仕立てて楽しむこともできます。爽やかな斑入り品種も多く、樹姿も美しい観葉植物です。単にベンジャミンと呼ばれることもあります。 フィカス・ウンベラータ Sayuri I/Shutterstock.com 大きな葉が優雅な印象を与え、インテリアグリーンの代表的な存在でもあるフィカス・ウンベラータ。白っぽい幹とハート形の葉が特徴で、葉はほかのゴムノキの仲間に比べると大きくて薄く、艶がありません。この葉を日傘に見立て、ラテン語の日傘(ウンベラ)に由来して名付けられました。 ガジュマル Olga Miltsova/Shutterstock.com 日本では屋久島・種子島以南に生息するガジュマルも、ゴムノキの仲間です。太い幹が特徴で、自生地では高さ30m程度まで成長する高木ですが、流通するのは根が見える「根上がり」の形に仕立てられた小型の鉢植えがほとんど。複雑に絡み合う独特の姿を楽しむ人が多い観葉植物です。 フィカス・プミラの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜8月植え付け・植え替え:5〜7月肥料:4〜10月(真夏を除く) フィカス・プミラの栽培環境 Rose Marinelli/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日照を好みますが、夏は直射日光と乾燥で葉焼けし、株が傷むので、半日陰~明るい日陰の環境で育てましょう。 【日当たり/屋内】耐陰性が強く、インテリアグリーンとして楽しむこともできます。ただし、日照不足になると間のびしてか弱い姿になり、枯死することも。室内に飾って楽しむ場合は、日差しが入る窓辺などに置いてください。 【置き場所】水はけ・水もちのよい土壌を好みますが、丈夫であまり条件を選ばずよく育ちます。風通しがよく、エアコンの風が直接当たらない窓辺などで管理しましょう。 耐寒性・耐暑性 暑さには強いのですが、寒さにはやや弱い性質です。最低気温が0℃以下になる地域では、鉢栽培にして冬は室内や温室などに移動して管理しましょう。越年して春の生育期を迎えたら、再び戸外に出します。急に強い直射日光を当てると日焼けすることがあるので、徐々に慣らしていくとよいでしょう。 フィカス・プミラの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料少量を混ぜ込んでよく耕してください。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 水やり cam3957/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、茎葉全体にかけるのではなく、基本的には株元の地面を狙って与えてください。ただし、葉が乾燥しやすいので、雨が当たらない場所では時々上から水をかけて葉水をしてやると元気に育ちます。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意しましょう。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 春から秋にかけての生育期に、1カ月に1度を目安に、液体肥料を与えます。ただし、暑さが厳しくなる7月下旬〜9月中旬にかけては施肥を控えましょう。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 フィカス・プミラはほとんど病気の心配はありませんが、褐斑病、すす病が発生することがあります。 褐斑病は、カビによる伝染性の病気です。主に葉に褐色またはくすんだ茶色の斑点が現れ、下葉から枯れ上がっていきます。雨が多い時期に発生しやすいのが特徴です。発症した葉を見つけたら、早々に切り取って処分し、周囲に蔓延するのを防ぎましょう。適用のある薬剤を葉の表と裏に散布して、防除します。 すす病は、一年を通して葉や枝などに発生する病気です。葉に発生すると表面につやがなくなり、進行すると黒いススが全体を覆って光合成がうまくできなくなり、樹勢が衰えてしまいます。カイガラムシ、アブラムシ、コナジラミの排泄物が原因なので、これらの害虫を寄せ付けないようにしましょう。込んでいる枝葉があれば、剪定して日当たり・風通しをよくして管理します。 【害虫】 フィカス・プミラに発生しやすい害虫は、ハダニやアブラムシなどです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫で、体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 フィカス・プミラの詳しい育て方 苗の選び方 フィカス・プミラの苗を選ぶ際には、葉色が鮮やかで葉裏にも病害虫の痕跡がないもの。また、茎がしっかりとして姿がよいものを選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com フィカス・プミラの植え付け・植え替えの適期は、5〜7月です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後に、たっぷりと水を与えましょう。 暖地では、環境に合えば植え替える必要はありません。それ以外の地域では、霜が降りる前に掘り上げて鉢に植え替え、室内や温室などに移動して冬越ししましょう。越年して春に生育期を迎えたら、再び戸外に植え直します。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、入手した苗よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、毎年植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくし、地上部の枝葉も切り戻して、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。 日常のお手入れ Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 【葉水】 真夏など乾燥する時期は、ハダニが発生することがあります。予防するには、葉の表と裏に霧吹きで水をかけるのがおすすめです。 【剪定】 つるを旺盛に伸ばして生育するので、株姿が乱れてきたら適宜切り取り、バランスのよい姿を保ちましょう。 【冬越し】 暖地では戸外でも越冬しますが、最低気温が0℃以下になる地域では冬越し対策が必要です。地植えにしている場合は掘り上げて鉢に植え替え、霜が降りる前に室内や温室などに移動しましょう。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com フィカス・プミラは、挿し木で増やすことができます。 【挿し木】 挿し木とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、フィカス・プミラは挿し木で増やせます。 フィカス・プミラの挿し木の適期は、5〜6月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。3号鉢を用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。芽が出て順調に生育し、根が回ってきたら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 フィカス・プミラをハイドロカルチャーで楽しむ方法 DimaBerlin/Shutterstock.com ハイドロカルチャーとは、粘土を高温で焼いて発泡させたハイドロボールを培養土の代わりに用い、植物を植え付ける方法です。無菌で清潔なので、特に室内で栽培したい時に利用するのがおすすめです。 まずは、苗をポットから出して、根を丁寧に洗って土をすべて落とします。ガラス製の容器に根腐れ防止剤を入れ、ハイドロボールを少量入れて土を落とした苗を入れます。ハイドロボールを少しずつ足しながら、苗がぐらつかなくなるまで入れ、最後に容器の底から1/5ほど水を入れます。以降は、容器に水がなくなり、2~3日経った頃に水やりをして管理します。 フィカス・プミラを栽培する場合の注意点 Nigita/Shutterstock.com フィカス・プミラは育てやすい植物ですが、栽培にあたってはいくつかの注意点があるのでご紹介します。 葉がパリパリになることがある フィカス・プミラの葉がパリパリになってしまうのは、乾燥や水不足が原因と考えられます。水不足でない場合は、根詰まりしている可能性があるので、根鉢をくずして植え替えてみてください。 インテリアグリーンとして栽培する場合は、エアコンの風があたらない場所に置きましょう。乾燥しやすい時期はこまめに葉水して、湿度を保つようにしておきます。 樹液でかぶれることがある フィカス・プミラの樹液に触れると、かぶれることがあるので要注意。特に敏感肌やアレルギー体質の方は、剪定時にゴム手袋を着用しておくのが無難です。服についた場合も落ちにくいので、作業の際は十分注意しましょう。 地植えは増えすぎることがある フィカス・プミラは暖地であれば地植えしたままで越冬できます。ただし繁茂力が強いので、放置しているとフェンスや壁を覆ってしまうことも。気根(付着根)を出して這い上がり、壁を傷めることもあるので注意が必要です。繁茂する範囲をコントロールしたい場合は、5~10月の生育期ならどこで切ってもよく、強めに切り戻してもかまいません。 斑入り品種の斑が消えることがある フィカス・プミラは斑入り種が人気ですが、斑が消えて緑葉になることがあります。それは、日光不足か先祖返りが原因。日当たりのよい場所で管理することを心掛けてください。また先祖返りした葉を見つけたら、すぐに切り取りましょう。そのままにしていると緑の葉が増えていく一方になるので、早めに対処しておきます。 フィカス・プミラはインテリアグリーンにも、ガーデニングにもおすすめ Mr.Yotsaran/Shutterstock.com フィカス・プミラは、美しい葉姿を楽しむカラーリーフです。寄せ植えの引き立て役として重宝しますし、壁面を覆い尽くせば十分な存在感を発揮します。庭やベランダ、インテリアに迎え入れてはいかがでしょうか。
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宿根草・多年草

初夏から晩秋まで開花が長い! ガウラの育て方・剪定方法や花言葉は?
ガウラの基本情報 zzz555zzz/Shutterstock.com 植物名:ガウラ学名:Gaura lindheimeri英名:White guara、Bee blossom和名:ヤマモモソウ(山桃草)その他の名前:ハクチョウソウ(白蝶草)科名:アカバナ科属名:ヤマモモソウ(ガウラ)属原産地:北アメリカ形態:宿根草(多年草) ガウラは、アカバナ科ヤマモモソウ(ガウラ)属の半常緑性多年草。初夏から晩秋にかけて長い間咲き継ぎ、環境に合えば常緑のまま越冬しますが、寒さで葉を落とすこともあるようです。冬は生育が止まり、越年して春になると目を覚まして、また生育を始めます。一度植え付ければこれを毎年繰り返す、コストパフォーマンスの高い植物です。 ガウラの原産地は北アメリカ。生育適温は15〜25℃で、暑さにも寒さにも強く、マイナス10℃でも耐えるとされています(一部品種を除く)。こぼれ種でも増えるほど強健な性質で、手をかけなくてもよく育つので、ビギナーにおすすめの植物です。 InfoFlowersPlants/shutterstock.com 草丈は30〜150cmくらい。以前は100〜150cmの高性種がメインでしたが、品種改良が進んで30〜50cmほどの矮性種(コンパクトガウラとも)も出回るようになっています。少しの風にもゆらゆらと揺れる、たおやかな雰囲気が魅力で、花壇なら前面に枝垂れて咲く姿を生かしたり、ナチュラルガーデンに混植しても馴染みやすく、使いやすい宿根草といえます。前述のように、こぼれダネでも増える強健な性質であることから、環境に合うと繁殖しすぎることも。その時は抜き取って全体の調和を図るとよいでしょう。 ガウラの花や葉の特徴 Olivier Tabary/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:5〜11月草丈:30〜150cm耐寒性:強い(半耐寒性の品種もあり)耐暑性:強い花色:白、ピンク、赤、複色 ガウラの開花期は、5〜11月。花色は白、ピンク、赤、複色があります。花径は1.5cmほど。一つひとつは小さい花ですが、花穂を立ち上げて多数の花が縦の空間を埋めるように咲くので、群植するとダイナミックな景色を作ることができます。花穂はか細く、少しの風にもゆらゆらと揺れ、楚々とした繊細な雰囲気。薄い花弁から長いしべを伸ばした姿は、蝶が舞っているようにも見えます。花は3日ほどで散ってしまいますが、次々とつぼみを上げるので、長い期間にわたって開花を楽しむことができます。 ガウラの名前の由来や花言葉 Landrausch/Shutterstock.com ガウラの花名の由来は、ギリシア語の「ガウロス」から。「華麗な」「堂々とした」という意味を持ち、これも多数の花を咲かせる花姿から名付けられたものです。一方、和名では「ハクチョウソウ(白蝶草)」と呼ばれており、これは白い蝶の優美な姿を連想したものとされています。 ガウラの花言葉は、「清楚」「負けず嫌い」「我慢できない」「行きずりの恋」など。「清楚」は、そのまま花のイメージからつけられたのでしょう。「負けず嫌い」「我慢できない」は、たくさんの花を鈴なりにつけ、他の草花と競っても負けない美しさを発揮することから。「行きずりの恋」は、蝶に似た花姿から、花から花へとわたる、移り気な恋を連想したものと考えられます。 ガウラの代表的な品種 footageclips/Shutterstock.com ‘ソーホワイト’(高性種) 草丈100〜120cmになる‘ソーホワイト’はピュアホワイトの花色が魅力で、一般的には赤みを帯びるガクやつぼみも白く、清楚な印象を与えてくれます。直立して倒れにくいのも美点。 ‘小紅’(高性種) 草丈100cmほどの‘小紅’は濃いめのピンクの花が目を引きます。 ‘マイメロディ’(高性種) 草丈100cmほどになる白花の‘マイメロディ’は、葉にクリーム色の斑が入るので、カラーリーフとしても活躍します。 ‘あけぼの’(高性種) 花弁は白とピンクの絞り模様が入る2色咲きで、草丈は60〜100cmほどまで成長します。 ‘イノセントフェアリー’(矮性種) 草丈25〜40cmほどで、赤みの出ない緑葉に純白の花が咲く品種。 ‘サマーエモーション’(矮性種) 草丈40cmほどで、白花にピンクの縁取りが入る品種。 ‘フェアリーズソング’(矮性種) 草丈40cmほどで、ブロンズ色の葉が美しい品種。 ‘ガウディ’(矮性種) 草丈35cmほどで、はっきりとした濃いピンクの花が特徴的な品種。 ‘リリポップピンク’(矮性種) 草丈20~30cmほどでピンクの花を咲かせる、植物の国際ブランド「PW」の品種。 ガウラの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜11月植え付け時期:4〜6月頃肥料(鉢植え):4〜6月、9〜10月植え替え時期(鉢植え):4〜6月 ガウラの栽培環境 Ancha Chiangmai/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】ガウラは日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。明るい半日陰でも生育しますが、花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりします。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】土壌は水はけのよい環境を好みます。乾燥気味の痩せた土地のほうが草姿がまとまるので、特に水やりの必要はありません。根が張ればかなりの乾燥にも耐え、大きく茂りやすいので、かえって乾燥しやすいやせ地のほうがバランスよく育ちます。 耐暑性・耐寒性 暑さに強く、夏越しは特別な作業はありません。品種によって、夏の直射日光に晒されると花色が薄くなることがあるため、気になる場合は真夏は半日陰で育てるとよいでしょう。 比較的寒さに強いほうで(一部半耐寒性品種を除く)、暖地なら一年を通して屋外で管理できます。鉢植えの場合、寒冷地では冬場は室内や軒下に移して管理するとよいでしょう。 ガウラの育て方のポイント Landrausch/Shutterstock.com ここまで、ガウラの基本データや品種、花言葉などについて、幅広くご紹介しました。ガーデンで楚々とした魅力を発揮させてみたくなってきたのではないでしょうか。ここからは、ガーデニングの実践編として、適した栽培環境や植え付け方、水やりや肥料などの日頃の管理、摘心や花がら摘み、切り戻しなど、美しい草姿に仕上げるテクニック、病害虫対策や増やし方など、詳しく解説します。 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておきましょう。土壌改良資材や肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花用に配合された培養土を利用すると便利です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えます。 真夏は、気温の高い昼間に行うと、すぐにぬるま湯になり、株が弱ってしまいます。朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、夕方に水やりをすると、その後どんどん気温が下がって凍結する場合があります。植物にダメージを与えないよう、十分気温が上がってきた昼間に水やりすることがポイントです。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチすることが、枯らさないポイントです。 肥料 Vitalii Stock/Shutterstock.com ビギナーの場合、緩効性化成肥料と速効性のある液肥を常備しておくとよいでしょう。植物への汎用性が高く、においがしないため扱いやすいのがメリット。開花期に与える液肥は、開花促進を目的とした成分配合の製品を選ぶのがおすすめです。 【地植え】 やせ地でも育つほど強健な性質なので、地植えの場合は植え付け時に十分な土作りをしておけば、肥料は不要です。 【鉢植え】 4〜6月と9〜10月に緩効性化成肥料を株の周囲にまいて、株の勢いを保ちましょう。花茎が上がってきた頃から開花が終わるまで、2週間に1度を目安に液肥を与えると、次から次につぼみが上がってきます。 注意する病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 灰色かび病が発生することがあります。花や葉に発生しやすい病気で、褐色の斑点ができ、灰色のカビが広がっていきます。多湿で込み合いすぎていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなります。花がらはこまめに摘み取り、茎葉は適宜間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーではじき落としたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用するのがおすすめです。 ガウラの詳しい育て方 ここからは、実際にガウラを育て始める際に知っておきたい苗の選び方や植え付け方法、花がら摘みや剪定といった日々のお手入れ、長く楽しむためのガウラの増やし方などを解説します。 苗の選び方 茎がしっかりと力強く、葉に傷みがなく葉色が青々ときれいなものを選びましょう。 植え付け OlegDoroshin/Shutterstock.com 植え付けの適期は温暖地で4〜6月頃です。園芸店で苗を購入してスタートする場合は、手に入り次第植え付けます。高性種は横にも広がるので、植え付ける際はある程度スペースを確保するようにしましょう。 【地植え】 土作りをしておいた場所に、ポットから苗を出して植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、30〜40cmの間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 鉢の大きさは、入手した苗の2回りほど大きいものを準備します。鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。ガウラの苗を鉢に仮置きして高さを決めてから、根を傷めないように苗をポットから出して植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 摘心 mihalec/Shutterstock.com 「摘心(摘芯とも)」とは、「芯摘み」「ピンチ」ともいい、苗の最先端の芽を摘み取る作業のことをいいます。すると摘み取った芽の下の葉からわき芽が出て、枝数を増えるのです。この「摘心」を何度か繰り返すことでこんもりと茂り、草丈も抑えられて充実した株になりますよ。 花がら摘み 開花期間が長いので、終わった花は早めに取り除きましょう。花穂の頂部まで咲き終えた花茎は、元から切り取ります。 花がらを処分して株周りを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなるので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして長く咲き続けてくれます。 種まき 種まきの適期は5月頃です。こぼれ種で増えるほど丈夫なので育苗の必要はなく、花壇や鉢に直接播いて、薄く土をかぶせればOK。込み合っている部分があれば適宜間引き、バランスのよい株間を取って育成します。 支柱立て 高性種は成長すると倒れやすく、姿も乱れがちになるので、支柱を立てるとよいでしょう。 剪定・切り戻し 生育期に株が込み合い、風通しが悪くなると、蒸れて枯れ上がってきたり、病気にかかりやすくなったりするので注意。一通り花が咲いて草姿が乱れてきたら、草丈の半分~1/3くらいまでを目安に、切り戻してスッキリとさせましょう。すると再び枝葉を伸ばして、つぼみを上げてきます。 また、冬前には地際から10cmほどのところで刈り取り、冬越しさせます。 植え替え・鉢替え Sandu Herta/Shutterstock.com 【地植え】 基本的に植え替えは不要です。しかし数年経って大株に育ち、窮屈そうになっていたら掘り上げて株分けし、植え直すとよいでしょう。 【鉢植え】 生育が旺盛で根詰まりしやすいので、1年に1度は植え替えましょう。植え替えの適期は4〜6月です。鉢から出して根鉢を崩し、古い根は整理して1/3くらいまで小さくして植え直します。 夏越し 耐暑性に優れ、夏越しは特別な作業はありません。ただし、品種によって夏の直射日光に晒されると花色が薄くなることがあるため、気になる場合は真夏は半日陰で育てるとよいでしょう。 冬越し 比較的耐暑性があり、暖地なら一年を通して屋外で管理できます。冬前には地際から10cmほどのところで刈り取り、冬越しさせます。 北海道などの寒冷地では、地植えであれば冬越しが可能です。鉢植えの場合は屋内や軒下に移して管理するとよいでしょう。 増やし方 Vladyslav Lehir/Shutterstock.com ガウラは、挿し芽、株分け、種まきで増やすことができます。 【挿し芽(挿し木)】 挿し芽(挿し木とも)の適期は5月頃です。まず、勢いのある枝葉を約5cmの長さで切り取り、水を張った容器に1時間ほどつけて吸水させておきます。市販の草花用培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝葉(挿し穂)を挿します。摘心や切り戻しをした茎葉を使ってもOKです。水切れしないように管理すると、しばらくして発根するので、黒ポットなどに植え替えて育苗しましょう。株が大きくなったら、植えたい場所に定植します。挿し木のメリットは、採取した株のクローンになることです。 【株分け】 株分けの適期は、3月頃です。大株に育っていたら株を掘り上げ、2〜3芽つけて根を切り分けると、株が若返ってその後の生育がよくなります。株数が増える分、数カ所に植え直してもいいですね。新しい植え場所に根鉢より一回り大きな穴を掘り、腐葉土をすき込んで水はけをよくしておきます。元肥として緩効性化成肥料を用土によく混ぜ込んでから植え直すとよいでしょう。 【種まき】 ガウラは発芽率が高く、こぼれ種でも発芽します。ただし品種によっては種子ができにくいこともあるので、その場合は挿し芽や株分けで増やしましょう。 4〜5月、もしくは9〜10月に種まきを行います。晩秋に種まきをすると、次の年の春に花を咲かせます。 楚々とした繊細な雰囲気が魅力のガウラを育てよう! Tagetes/Shutterstock.com ガウラは蝶に似た花を多数咲かせ、楚々とした風情が魅力の草花です。高性種は花壇なら中〜後段に向き、ナチュラルな雰囲気づくりに一役買ってくれ、矮性種は低い位置で花を咲かせて花壇の縁取りや寄せ植えにも活躍するなど、ガウラは品種によって鉢植え・庭植えの両方で楽しむことができます。ぜひここでご紹介したガウラの育て方を参考に、あなたも庭に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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一年草

プリムラ・ジュリアンをきれいに咲かせる育て方と、元気がないときの対処法
プリムラ・ジュリアンの基本情報 Gardens by Design/Shutterstock.com 植物名:プリムラ・ジュリアン学名:Primula Polyanthus Group英名:Polyanthus primrose和名:セイヨウサクラソウ(西洋桜草)その他の名前:プリムラ・ポリアンサ科名:サクラソウ科属名:サクラソウ属(プリムラ属)原産地:ヨーロッパ形態:多年草(一年草扱い) プリムラ・ジュリアンの学名は、Primula Polyanthus Group (プリムラ・ポリアンサス・グループ)。プリムラ・ポリアンサとコーカサス地方原産のプリムラ・ジュリエを交配し、日本で作出された品種群です。ジュリアンのほうがポリアンサより花が小さいのが見分けるポイントでしたが、近年は交配が進んでポリアンサとジュリアンの交配種もあり、見分けがつかなくなってきています。サクラソウ科サクラソウ属(プリムラ属)で、本来は多年草ですが、暑さに弱く日本の酷暑を乗り越えられないことが多いため、国内では一年草として扱われています。草丈は10~20cmです。 プリムラ・ジュリアンの花や葉の特徴 Nahhana/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:11〜4月草丈:10〜20cm耐寒性:弱い耐暑性:やや弱い花色:紫、黄色、オレンジ、赤、ピンク、青、紺など プリムラ・ジュリアンの開花期は11~翌年4月頃。花色は紫、黄、オレンジ、赤、ピンク、青、紺など、ない色がないといわれるほどバラエティーに富んでいます。花姿も一重咲きや八重咲き、バラ咲きなどが揃い、選ぶ楽しみがあります。花つきがよく、最盛期には花で葉が見えないほどの咲き姿を楽しめるのが魅力です。また、花もちもよく、開花後長く楽しむことができます。草姿はロゼット状で、根元から放射状に広がる葉には皺や産毛があります。 プリムラ・ジュリアンの名前の由来や花言葉 Mali lucky/Shutterstock.com 学名のPrimulaは、ラテン語で「最初の」という意味のプリムラ・べリスという種が、ほかの花よりもひと足早い早春に咲くことが由来となっています。プリムラ・ジュリアンは、交配親のプリムラ・ジュリエとプリムラ・ポリアンサの名前の一部を合わせてつけられた園芸品種名です。 プリムラ・ジュリアンの花言葉は「青春の喜びと悲しみ」。寒さの厳しい冬に花を咲かせ、夏前に枯れることに由来します。 プリムラの代表的な種類 プリムラの仲間は500~600種もあるとされ、観賞価値の高いものが多いグループです。そんな多様なプリムラ属の中でも、ガーデニングでよく使われる代表的な種類をいくつかご紹介します。 プリムラ・マラコイデス Wuttichok Panichiwarapun/Shutterstock.com 中国原産のマラコイデスは、ガクや葉の裏などに白い粉をつけるため、和名でケショウザクラ(化粧桜)とも呼ばれます。色はピンク、白、青紫、紫など。小さな花が段を作るようにたくさん開花します。耐寒性は強い一方、日本の高温多湿な夏に弱いことから、一年草として扱われます。 プリムラ・シネンシス KPG-Payless2/Shutterstock.com 中国原産のシネンシスは、葉の裏側が赤みを帯びた銅葉となるのが特徴。色は赤、白、青などがあり、特にサクラのような花を咲かせるステラタ系の品種が人気です。冬の寒さにも夏の暑さにも強く、育てやすいプリムラです。 プリムラ・オブコニカ Esin Deniz/Shutterstock.com オブコニカは、ほかのプリムラよりもやや大ぶりな花が、葉の間から伸びる茎に咲きます。ピンク、アプリコット、白など、淡く可愛らしい花色が多く揃います。耐陰性が強く、日当たりが悪い場所でも花を咲かせてくれます。かぶれを引き起こすプリミンというアルカロイドを多く含むので、お手入れの際には注意が必要。かぶれにくい園芸種も登場しています。和名はトキワザクラ(常盤桜)。 プリムラ・ブルガリス Kabar/Shutterstock.com 庭植え向きの原種系プリムラで、別名はプリムローズ。ヨーロッパに自生し、明るいクリームイエローの花が一斉に咲く姿は、春を告げる目印のような存在として広く親しまれています。花や葉を食用にするエディブルフラワーとしても知られています。寒さ、暑さに強く、湿気の多い場所は避けて水はけがよい日なたに植えれば、植えっぱなしで育つ多年草です。 プリムラ・ジュリアンの栽培12カ月カレンダー 開花時期:11〜翌年4月植え付け:10月〜11月上旬肥料:11〜翌年4月種まき:5〜6月、10月頃 プリムラ・ジュリアンの栽培環境 MikhailBerkut/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。日照が不足するとヒョロヒョロと茎葉が間のびして軟弱な株になったり、花つきが悪くなったりするので注意しましょう。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水はけ・水もちのよい環境を好みます。冷たい風が吹きつける場所を避けましょう。霜が降りる場所では株元にバークチップやワラを敷きつめ、マルチングを施しておきます。夏越しに挑戦する場合は、半日陰の涼しい場所に移動します。 耐寒性・耐暑性 寒さには強いですが、寒風には注意が必要。また、霜が降りる場所ではマルチングなどの防寒対策を施すとよいでしょう。暑さには弱いので、基本的には一年草扱いとなります。夏越しは難しいですが、チャレンジするなら半日陰の涼しい場所に移して、水やりを控えめにして管理します。 プリムラ・ジュリアンの育て方のポイント 用土 bluedog studio/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕しておきます。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用培養土を利用すると手軽です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に行うようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面がしっかり乾いてから、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。生育期に入り、旺盛に茎葉を茂らせて花をたくさん咲かせるようになると、水を欲しがるようになるので水切れには注意してください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付け時に、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 開花期を迎えたら、月に1度を目安に緩効性化成肥料をばらまき、スコップで軽く耕して土に馴染ませます。または、10日に1度を目安に液体肥料を与えてもよいでしょう。 夏越しにチャレンジする場合、夏場は肥料を与えないでください。鉢栽培で夏越しできたら、涼しくなった頃に液肥を与え、株を回復させます。 注意する病害虫 devil79sd/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、灰色かび病、うどんこ病などです。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下にて発生しやすく、ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれます。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉やつぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がるので注意。進行すると光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素分が多い肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適応する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫は、アブラムシ、ナメクジなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ナメクジは花やつぼみ、新芽、新葉、果実などを食害します。体長は40〜50mmで、頭にツノが2つあり、茶色でぬらぬらとした粘液に覆われているのが特徴。昼間は鉢底や落ち葉の下などに潜んで姿を現しませんが、夜に活動します。植物に不快な粘液がついていたら、ナメクジの疑いがあるので夜にパトロールして捕殺してください。または、ナメクジ用の駆除剤を利用して防除してもよいでしょう。多湿を好むので風通しをよくし、落ち葉などは整理して清潔に保っておきます。 プリムラ・ジュリアンの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際のポイントは、株が大きく根や株元がしっかりしていること。幼くても節間が短くがっしりとまとまっており、ヒョロヒョロと間のびしていないものを選びましょう。また、葉の変色や病害虫の痕がなく、生き生きとした葉がたくさんついている苗がおすすめです。 植え付け・植え替え Nataly Studio/Shutterstock.com 植え付け適期は、10月〜11月上旬です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢をくずして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、10〜15㎝くらいの間隔を取っておきます。 プリムラ・ジュリアンは、日本の暑さに耐えられずに、ほとんどが夏前に枯死します。枯れたら抜き取って処分し、夏の花に切り替えましょう。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、5〜6号鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れます。苗を鉢の中に仮置きし、高さを決めたら、根鉢を軽くほぐし、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。培養土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。大きな鉢にほかの植物と一緒に植え込んで、寄せ植えを作ってもOKです。 プリムラ・ジュリアンは暑さに弱く、夏前に枯死することがほとんどです。枯れたら抜き取って処分しましょう。涼しい半日陰などで夏越しすると、越年できることがあります。夏を乗り切れたら、秋に新しい培養土を使って植え直すとよいでしょう。 日常のお手入れ Early Spring/Shutterstock.com プリムラ・ジュリアンは次々に花が咲くので、終わった花は摘み取りましょう。花首の下ではなく、花茎の元から切り取ってください。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。種子を採取したい場合は、開花が終わりそうな頃に花がら摘みをやめて、種子をつけさせましょう。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com プリムラ・ジュリアンは、種まき、株分けで増やすことができます。ここでは、それぞれの方法について解説します。 【種まき】 発芽適温は15〜20℃くらい。種まきの適期は5〜6月か10月頃です。 種子は大変小さいので、種まき用のセルトレイを準備してください。トレイに市販の培養土を入れて十分に湿らせ、1穴当たり数粒ずつ播きます。プリムラ・ジュリアンは発芽に光を必要とする好光性種子のため、土をかぶせる必要はありません。タネが流出しないよう、浅く水を張った容器にセルトレイを置いて鉢底から吸水させます。発芽までは涼しい場所に置き、乾燥しないように適度な水管理をしてください。 双葉が出揃ったら、弱々しい苗を間引いて1本立ちにしましょう。残す苗の根を傷めないように、株元を押さえて抜き取ってください。5〜6月頃に播いた場合は、夏越しの際に風通しのよい涼しい場所で管理し、暑い日は葉水を与えるとよいでしょう。10月頃に播いた場合は、日当たりがよく、風通しのよい場所で管理します。 本葉が4〜5枚出始めたら、セルトレイから鉢上げするタイミングです。3号の黒ポットに草花用の培養土を入れ、セルトレイから苗を抜き取って根鉢をくずさずにそのまま植え付けます。日当たり・風通しのよい場所で育苗しましょう。10月中旬〜下旬頃、根が回るほどに十分育ったら、植えたい場所に定植します。 【株分け】 夏越しできたプリムラ・ジュリアンが大株に育っていたら、株分けして増やすことができます。株分けの適期は10月頃です。株を掘り上げて数芽ずつ付けて根を切り分け、植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。あまり小分けにすると弱るので注意してください。 プリムラ・ジュリアンを寄せ植えする際のポイント iMarzi/Shutterstock.com 寄せ植えとは、鉢やハンギングバスケットなどに異なる種類の植物を複数植え込み、ブーケのようにデザインする仕立て方のことをいいます。プリムラ・ジュリアンは草丈が低く、株幅もコンパクトにまとまるうえ、開花期間が長いので、寄せ植えの素材として人気です。冬に寄せ植えするときは、株間を詰めて植えるのがポイント。寒い時期はほとんど生育が止まるので、成長する余地を残すのではなく、少し間を詰めると土が見えずきれいに仕上がります。寄せ植えの素材には、開花期が同じビオラやパンジー、ハボタン、スイートアリッサムなどと相性がよいでしょう。花だけでなく、シロタエギクなどのカラーリーフも添えるとセンスアップします。 プリムラ・ジュリアンの元気がないときの原因と対処法 Chaykoi/Shutterstock.com プリムラ・ジュリアンがうまく育たない場合、原因はいくつか考えられます。ここでは、それぞれの対処法についてご紹介します。 水切れした・水やりをしすぎた 水やりを忘れると、茎葉がしんなりとすることがあります。気づいたらすぐに、たっぷりと水やりをすれば、ほとんどの場合は回復します。反対に、 水やりしすぎると根腐れを起こして株が弱ることがあるので注意しましょう。土が乾いてから水やりすることが基本で、乾きすぎたり、湿った状態が続いたりと、土壌の水分量の極端な変化を繰り返すのはタブー。乾きすぎず、湿りすぎず、適した水分管理が大切です。 寒さにあたった プリムラ・ジュリアンは寒さに強いものの、霜や寒風にあたると弱ることがあります。特に購入したばかりの幼苗には注意したいもの。寒さが厳しい地域では、冬は室内に取り込むのも選択肢の1つです。温暖地では戸外で管理できますが、霜が降りない場所に移動するか、表土をバークチップなどでマルチングをしておきます。 暑すぎる 日本の夏の高温多湿に弱く、5月頃から元気がなくなって、夏前には枯れることがほとんどです。夏越しさせるなら、直射日光が当たらず、風通しのよい涼しい場所に置きましょう。地植えの場合は遮光するのも一案です。ただし、夏越しは手がかかるので、一年草と割り切って楽しむのもよいでしょう。 また、冬に室内に取り込んだ場合、暖かすぎても元気がなくなります。暖房のない場所に移動するとよいでしょう。 プリムラ・ジュリアンの育て方のポイントを知ってきれいに咲かせよう Kamrad71/shutterstock.com プリムラ・ジュリアンは人気の高い草花だけに品種改良も進み、毎年魅力的な新品種が登場しています。名花や流通量が少ないレアな品種をコレクションする楽しみもありますね。ぜひ庭やベランダに迎え入れてみてください。
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家庭菜園

【イチゴは秋が植えどき!】花も激カワの新品種 初心者でも成功する栽培のコツとおすすめ品種紹介
イチゴには実がなる時期の異なる2種類があります イチゴには、秋に苗を植え付けて翌年の初夏に収穫する「一季なりイチゴ」と、春から秋にかけて長く収穫できる「四季なりイチゴ」の2種類があります。 「一季なりイチゴ」の特徴 店頭に並ぶ一季なりイチゴの新品種‘キューピットドロップ’。 今まさに苗が出回り、植えどきを迎えている「一季なりイチゴ」は、毎年、春になると花を咲かせて実をつける多年草です。秋に植え、冬の寒さにあたることでググッと甘みが増し、おいしいのが大きな特徴。‘とちおとめ’や‘紅ほっぺ’など、スーパーでよく見かけるイチゴは、一季なりイチゴです。秋にしか苗が出回らないので、今の時期は、店頭を要チェック! 「四季なりイチゴ」の特徴 四季なりイチゴは、温度や日照などの条件にあまり左右されずに、4〜11月まで繰り返し花を咲かせ実をつけるのが特徴です。植え付け時期は秋と春の2回あり、苗もその頃に出回ります。 ガーデンの彩りに大活躍する花も激カワのイチゴ紹介 そんなちょっと珍しいイチゴの中でも、注目はイチゴの花。イチゴはバラ科の植物で、野バラを小さくしたようなかわいい花が咲きます。通常は白い一重の花ですが、赤やピンク、はたまたふりっふりの八重咲きピンクも新登場! 花も実も楽しめるイチゴをご紹介します。 ピンクの八重咲きの花にキュン!‘キューピットドロップ’ ■一季なり ■植えどき/秋 ■開花期/4〜5月■収穫期/5〜6月 ‘キューピットドロップ’は、かわいらしいピンク色の完全八重咲き花の一季なりイチゴです。ラベルには「観賞用」と書いてありますが、他品種と一緒に栽培して受粉させると、愛らしい丸い果実を収穫できます。 秋が苗の植えどきで、冬の寒さにあたって、春はググッと株が大きく生育します。5月に開花期を迎える頃には八重咲きのピンクの花がタランと枝垂れるようにたくさん咲き、その可憐な姿にキュン! とする人が激増中。 甘みが強い‘ベリーポップあまいろは’ ■一季なり ■植えどき/秋 ■開花期/4〜5月■収穫期/5〜6月 イチゴの甘さと品種が愛されることを願ってつけられた、名前もかわいい‘ベリーポップあまいろは’。野バラに似た白の一重の花が咲き、その後に大粒で糖度12〜13度の甘い果実が実ります。‘ベリーポップあまいろは’は、1株でも実をつける自家結実性ですが、‘キューピットドロップ’の授粉株としてもおすすめ。 濃いローズピンクの花がかわいい‘トスカーナ’ ■四季なり ■植えどき/秋と春 ■開花期/4〜9月■収穫期/5〜10月 ヨーロッパで賞を受賞した多収穫の四季なりイチゴです。ローズピンクのよく目立つ花が繰り返し咲き、花と赤い実が同時に1株につく姿は、ガーデンや鉢植えの彩りとしてもおすすめです。糖度は8~10度。ハンギングバスケットで育てると、ほふく枝が最大1mまで伸びて圧巻! ルビーレッドの花が際立つ‘ルビーアン’ ■四季なり ■植えどき/秋と春 ■開花期/4〜9月■収穫期/5〜10月 目を引く鮮やかなルビーレッドの花が楽しめる、四季なりイチゴです。実はキレイな円錐形。ランナーが出にくい性質なので、花壇や鉢、ハンギングバスケットなどで観賞をメインで楽しむのがおすすめ。 鮮やかな花が魅力。 イチゴを上手に育てるためのコツ 一季なりイチゴは低温にあうことで花芽ができるので、苗は秋に植え付けます。茎の根元(クラウン)を埋めないように植えることが大切です。 イチゴを育てる土を用意します ■最も手軽なのは、市販の野菜用培養土を使うことです。生育に必要な肥料(元肥)があらかじめ入っており、イチゴをはじめ、さまざまな野菜に幅広く使えます。培養土の中には、イチゴに特化して肥料のバランスなどを調整した専用の土もあるので、そちらもおすすめ。 ■自分で土をブレンドする場合は、【赤玉土(小粒)6〜7:腐葉土3〜4】の割合で混ぜたものをベースにし、日当たりがよく、土の乾きやすいベランダでは、ここに水分や肥料分を蓄えやすいバーミキュライトを加えます。反対に水はけが悪い場合は、多孔質で排水性や通気性の高いパーライトを加えます。さらに、効き目が緩やかで長く持続する緩効性の肥料を元肥として加えます。「野菜用」と書かれたものであれば、元肥にも栽培の途中で与える追肥にも向いています。 よいイチゴ苗を選びましょう 植え付けに適しているのは、本葉が3〜4枚以上出ていて、葉にハリがありきれいな緑色のものです。葉が黄色っぽく変色していたり、茶色い斑点が出ていたりするものは、病気や害虫の心配があり、うまく育たない可能性があります。 イチゴ苗の植え付けのポイント Lipatova Maryna/Shutterstock.com 2株以上植える場合は、苗どうしの間隔を20cmほどあけます。イチゴの苗には、ランナーと呼ばれる茎を切り離した跡があります。株元から斜めに出た短い茎がランナーで、その反対側に花や実がつくので、向きをそろえます。植える際は、株の中心の新芽が集まった部分(クラウン)を埋めないように気をつけましょう。ジョウロでたっぷりと水やりして、植え付けは完了です。 イチゴのお手入れ ■置き場所/日当たりのよい場所にプランターを置いて育てましょう。 ■水やり/多すぎても、少なすぎてもよくないので、こまめに土の状態をチェックして、表土が乾いていたらプランターの底から流れ出るまでたっぷりと与えるようにします。冬の間も、水やりは忘れずに続けましょう。 ■追肥/イチゴが成長を始める2月中旬に、固形の緩効性肥料、または液体肥料を追肥します。最初の花が咲いたら同様に2回目の追肥を行い、その後は収穫が終わる時期まで定期的に追肥を続けましょう。追肥の量や頻度は製品によって異なるので、パッケージに記載されているとおりに与えます。 ■ランナーの処理/イチゴの株から伸びてくる細いヒモのような枝を「ランナー」といいます。ランナーの先には新芽が育ち、それが土に根付くと、新しい株になります。畑で育てている場合は、周りの地面に勝手に根付いて成長することもあります。ただし、実がなり始めるころにランナーを伸ばし放題にしておくと、ランナーのほうに養分をとられて実つきが悪くなることがあるので、収穫期の間は株元からランナーをハサミでカットしましょう。収穫が終わる6月中旬になったら、ランナーを伸ばし小苗を育てます。 イチゴの人工授粉 Alexander Knyazhinsky/Shutterstock.com イチゴは花の中心にある雌しべに雄しべの花粉が付き、受粉することで、実が大きくなります。イチゴの雌しべは、花の中心の黄色い三角形の部分にたくさん集まっていて、雄しべはそれを取り囲むように並んでいます。花粉のたくさん出る朝のうちに、毛のやわらかい筆などで花の中心をそっとなでて、雌しべに雄しべの花粉をまんべんなく付けます。一つひとつの雌しべに花粉が付くことで実が大きくなるので、筆や梵天の先を花の中心にそっと当て、くるくるとなでるようにして授粉を行います。授粉にムラがあると実がうまく育たないので、まんべんなくていねいに行います。特に自家結実性のない‘キューピットドロップ’は、他の品種の雄しべを授粉させる必要があります。 イチゴの収穫 Igor Borodin/Shutterstock.com 開花から収穫までは、30〜50日ほどかかります。へたのすぐ下まで赤く色づくと完熟の印。ジャムなどにする場合は、熟れたものから収穫して冷凍保存し、十分な量になったら調理します。 イチゴの増やし方 Kazakova Maryia/Shutterstock.com 収穫期が過ぎたら、ランナーを伸ばします。ランナーには間隔をあけていくつかの子株が付きます。親株に最も近い子株は、その後の成長が不安定になりやすいので、次の新しい苗候補には向きません。親株から数えて2番目以降の子株を選びます。培養土を入れた3号ポリポットの上にランナーを付けたまま子株を置き、株元をUピンなどで押さえて土に固定します。水やりをしながら1週間ほど経つと、子株から根が伸びて土に根付きます。根付いたらランナーを切り離します。子株は日当たりと風通しのよい場所に置き、水やりを続けながら、秋の植え付けまで育てます。 イチゴの夏越し イチゴの生育に適した温度は18〜25℃で、暑さにはあまり強くありません。真夏は直射日光を避け、半日陰に移動させるなどの対策をしましょう。特にマンションなどのベランダで育てている場合、日差しの照り返しで高温になりがちなので、半日陰に移動させるか、すだれやシェードを設置し日差しをやわらげます。 また、床のコンクリートの熱はポットの土にも伝わり、根を傷める原因になるので、すのこを敷いたり、ガーデンラックにのせたりして、地面からの熱を遮るようにしましょう。乾きにも注意し、水やりは朝夕の涼しい時間帯に。 気をつけたいイチゴの病害虫 アブラムシ 春先になると現れます。やわらかい新芽などに集まって植物の汁を吸い、病気を媒介します。新芽の内側や葉の裏側などに隠れていることが多いので、ときどきチェックし、見つけたら手で取ります。 ハダニ さまざまな植物につくダニの一種で、体の大きさが0.5mmほどと小さく、肉眼では見つけにくい害虫です。葉の裏側について植物の汁を吸い、吸汁された葉は表面に白い斑点が現れます。ときどき葉裏に霧吹きで勢いよく水をかけると防げます。気温が高く乾燥する時期や、軒下やベランダなどの雨の当たらない場所は要注意。 ナメクジ 葉や茎、花、果実などを食害します。じめじめと湿った環境を好み、日中は落ち葉の下やプランターの裏側などに隠れて、夜や雨の日に活動します。ナメクジが這った跡を見つけたら、周囲を探して割り箸などで取り除きましょう。寄生虫を持っている場合があるので、駆除するときは素手で触らないようにしてください。防除薬のほか、ハンギングで栽培することでも被害が防げます。 うどんこ病 葉の表面にうどんこ(小麦粉)を振りまいたような白い斑点ができ、進行すると葉が枯れてしまいます。症状の出た葉を見つけたら早めに取り除きましょう。風通しのよい環境を作ることで防除できます。 灰色かび病 湿気の多い環境や、水やりによる泥の跳ね返りなどで出やすい病気で、初期は葉や花びら、果実が、水がしみたように変色します。進行すると灰色がかったカビが発生します。見つけたらすぐに取り除きましょう。これも、風通しのよい環境を作ることで防除できます。また、水やりのときは上からかけず、株元の土にそっと与えることが大切です。熟した実を放置するのも病気の原因になるので、実はこまめに収穫しましょう。
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樹木

常緑ヤマボウシはシンボルツリーとしても人気! 特徴や育て方を詳しく解説
常緑ヤマボウシの基本情報 F_studio/Shutterstock.com 植物名:常緑ヤマボウシ学名:Cornus hongkongensis英名:Hong Kong dogwood和名:トキワヤマボウシ(常盤山法師)その他の名前:ホンコンエンシス科名:ミズキ科属名:ミズキ属原産地:中国南部からインドネシア半島分類:常緑性小高木 常緑ヤマボウシの学名はCornus hongkongensis(コルヌス・ホンコンエンシス)。ミズキ科ミズキ属の花木です。原産地は中国南部からインドネシア半島。暑さに強い一方で寒さには弱く、耐寒温度はマイナス8℃くらいなので、地植えは関東地方以南の太平洋側などの暖地に限られます。自然樹高は3〜5mで旺盛に生育しますが、毎年の剪定によってほどよい樹高にコントロールすることが可能です。日本に自生するヤマボウシは落葉樹ですが、常緑ヤマボウシは冬でもみずみずしい葉姿を楽しめます。 常緑ヤマボウシの花・葉・実の特徴 F_studio/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:6〜8月樹高:3〜5m耐寒性:普通耐暑性:強い花色:白、ピンク 常緑ヤマボウシの開花期は6~8月。落葉性のヤマボウシによく似た白い花が、木を覆い尽くすほどに咲く姿は見応えがあります。花弁に見える部分は総苞片で、真ん中の球状のものが本来の花です。 光沢のある葉は常緑ですが、寒くなると赤みがかったり、さらには葉を落としてしまうこともあります。しかし枯れたと判断するのは時期尚早で、冬を越した後、生育期に入って芽吹くか否かを見守ってください。 10〜11月には赤くて丸い実をつけます。この実は、収穫すれば食材として利用できます。 樹形は2種類 Delpixel/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシの仕立て方には、株立ちと単幹の2つがあります。 【株立ち】 株立ちは、地際から数本の幹を出すように仕立てる樹形です。幹が数本になるため生育が緩やかで、華奢な姿を楽しめます。購入時の株立ちの姿のままで放置すると、すべての幹が太くなっていかつくなるので、華奢な姿を楽しみたいなら、定期的な更新が必要です。太くなってきた幹は地際で切り取り、株元からたくさん出るひこばえのうち1〜2本を残して次世代の幹として育成します。この更新を繰り返せば、細い幹を維持することができます。 【単幹】 単幹とは、1本の幹を伸ばした樹形のことです。養分が1本に集中するので、旺盛に枝葉を伸ばして生育します。単幹の常緑ヤマボウシは、左右対称に綺麗に整える仕立て方ができ、端正な姿を楽しめます。 常緑ヤマボウシの名前の由来やヤマボウシの花言葉 F_studio/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシやトキワヤマボウシという名前は、特性をそのまま樹木名に冠したもの。ヤマボウシ(山法師)は、中央の球状の花のかたまりを僧の頭に、白い総苞片を頭巾に見立てたもので、「山」に咲く「法師」が由来だとされています。ヤマボウシの花言葉は「友情」です。 常緑ヤマボウシの園芸品種 F_studio/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシにはいくつかの園芸品種があるのでご紹介しましょう。‘月光’は、常緑ヤマボウシの中でも特に人気のある品種です。花つき、実つきともに素晴らしく、葉には光沢があります。主にまっすぐに伸びる直幹性が出回っており、樹形が整いやすいほうです。‘リトルルビー’は、赤い花が咲く品種。葉は新芽が赤く、初夏になると次第に緑色になり、秋に紅葉し、一年を通して葉色の変化が楽しめます。 常緑ヤマボウシと似た木との違い 常緑ヤマボウシは、ヤマボウシやハナミズキと見た目がそっくりで、見分けがつかないという方も多いことでしょう。ここでは、それぞれの違いについてご紹介します。 ヤマボウシとの違い ヤマボウシ。Mike Russell/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシは中国南部〜インドネシア半島原産で、国内での流通量はそれほど多くはありません。ヤマボウシは日本、朝鮮半島、中国原産で、日本の山野に自生している身近な樹木です。常緑ヤマボウシの葉は厚く光沢があり、強い寒さにあわなければ年間を通して葉姿を保ちます。一方ヤマボウシは丸みのある葉の縁には細かくウェーブが入り、冬は葉を落とします。また、常緑ヤマボウシの花はヤマボウシよりやや小さめで、全体にびっしりと咲かせます。耐寒性は常緑ヤマボウシよりも落葉性のヤマボウシのほうが強いという違いもあります。 ヒマラヤヤマボウシとの違い ヒマラヤヤマボウシ。Robert Buchel/Shutterstock.com ヒマラヤヤマボウシは、中国からヒマラヤ山脈周辺、ベトナム、ミャンマーなどを原産とする常緑~半常緑のヤマボウシの仲間です。暖地ではほとんど葉を落とさずに越冬しますが、寒冷地では冬季に落葉します。葉は細長い形でやや黄緑色に近く、花はヤマボウシよりも1回り小さく黄色がかっていることが特徴。そのため、別名キバナヤマボウシとも呼ばれます。常緑ヤマボウシに比べると樹高が高くなりやすい樹種です。 ハナミズキとの違い ハナミズキ。Kabar/Shutterstock.com ヤマボウシとハナミズキは、外見がそっくり。じつは、ハナミズキの和名は「アメリカヤマボウシ」といいます。ヤマボウシは日本原産で、ハナミズキはアメリカ原産の外来種と覚えておくとよいでしょう。また、ヤマボウシは苞の先端が少し尖っており、ハナミズキの苞は全体に丸みを帯びているので、じっくりと苞を見比べるとその違いが見えてきます。開花期もヤマボウシは6〜7月で、4月中旬〜5月中旬に咲くハナミズキよりも遅いので、花が咲く時期によって見分けることもできます。 常緑ヤマボウシの栽培12カ月カレンダー 開花時期:6〜8月植え付け・植え替え:10〜11月、3〜5月肥料:2〜3月剪定:11〜翌年2月(厳寒期を除く)種まき:10~11月 常緑ヤマボウシの栽培環境 F_studio/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所で管理します。半日陰の場所でも育ちますが、日照不足になると葉色が冴えなくなったり、花数が少なくなったりするので注意してください。 【日当たり/屋内】基本的には一年を通して屋外で管理します。ただし、マイナス8℃以下になる寒冷地では、冬は室内の窓辺や温室などで管理するとよいでしょう。 【置き場所】水はけ・水もちのバランスがよい、ふかふかとして腐植質に富んだ土壌を好みます。強い日差しを浴びると葉焼けすることがあるので、西日が照りつけない場所を選ぶとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 夏の暑さには強いのですが、強い直射日光による葉焼けには注意が必要です。冬の寒さは苦手で、耐寒温度はマイナス8℃くらいまで。関東以南の太平洋側などの暖地では地植えにしても冬越しできますが、マイナス8℃以下になる寒い地域では、鉢栽培にして季節によって移動できるようにし、冬は室内の窓辺や温室などに置いて越年させましょう。 常緑ヤマボウシの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質や砂質、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めに入れるとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた培養土を利用すると手軽です。赤玉土(小粒)7、腐葉土3の割合でよく混ぜ、配合土を作ってもよいでしょう。 水やり topseller/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって木が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、過度に乾燥が続く場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は生育が緩慢になるうえ、表土が乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え、鉢植えともに】 2〜3月に緩効性化成肥料を与え、土によくなじませましょう。生育期を迎える前に肥料を与えることで、新芽を出すエネルギーとなり、旺盛に枝葉を広げることにつながります。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、うどんこ病です。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がるので注意。進行すると光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫は、アブラムシです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 常緑ヤマボウシの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、株立ちと単幹の2種の樹形があるので、植え場所の環境や好みに合わせて選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え Jurga Jot/Shutterstock.com 植え付け適期は10〜11月、3〜5月です。寒さにやや弱いので、12〜翌年2月には行わないようにしてください。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘って植え付けます。しっかりと根づくまでは支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、8〜10号鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れます。苗木をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めてから植え付けます。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。根づくまでは、支柱を立てて誘引しておいてください。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。一年を通して日当たり・風通しのよい場所に置いて管理しましょう。 鉢植えで楽しむ場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。 剪定 mihalec/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシは毎年の剪定をして、樹高をコントロールし、風通しをよくしましょう。 剪定の適期は11〜翌年2月ですが、厳寒期の1月頃は避けたほうが無難です。 【単幹の樹形】 単幹とは、1本の幹のみを大きく育てる樹形のことです。地際から立ち上がっている「ひこばえ」は元から切り取ります。木の内側に向かって伸びている「逆さ枝」、垂直に立ち上がっている「立ち枝」、勢いよく伸びすぎている「徒長枝」も元から切り取ります。1カ所から3本以上の枝が出ていたら、間引いて枝を透かすとよいでしょう。 あまり大きくしたくない場合は、大体のアウトラインを決めて、そこからはみ出している枝を、分岐点までさかのぼって切り取ります。 【株立ちの樹形】 株立ちとは、地際から数本の幹が伸びるように仕立てられた樹形です。単幹と比べて、華奢な雰囲気で人気がありますが、放置するとそれぞれの幹が太く大きくなって、手に負えなくなりがちです。そこで、株元から出てくるひこばえを1〜2本残して上に伸ばすようにし、数年経って太くなった幹は地際から切り取ります。切り口には癒合剤を塗っておいてください。こうして数年ごとに幹を切り替えるようにメンテナンスすると、細い幹のまま楽しむことができます。常に3〜4本の細い幹をキープするとよいでしょう。 株立ちの樹形を維持する目的以外の剪定では、地際から立ち上がっている「ひこばえ」は、不要なものを元から切り取ります。木の内側に向かって伸びている「逆さ枝」、垂直に立ち上がっている「立ち枝」、勢いよく伸びすぎている「徒長枝」も元から切り取ります。1カ所から3本以上の枝が出ていたら、間引いて枝を透かすとよいでしょう。 あまり大きくしたくない場合は、大体のアウトラインを決めて、そこからはみ出している枝を、分岐点までさかのぼって切り取ります。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシは、種まき、挿し木で増やすことができます。ここでは、それぞれの方法について解説します。 【種まき】 常緑ヤマボウシの種子は、秋に実った果実から採取できます。種子が乾燥すると発芽率が下がるので、採取したらすぐに播きましょう。 黒ポットに新しい培養土を入れて十分に水で湿らせ、常緑ヤマボウシの種子を黒ポットに数粒播きます。軽く土をかぶせて明るい日陰で管理し、発芽した後は日当たりのよい場所に置きましょう。本葉が2〜3枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に植え替えて育苗します。苗木として十分な大きさに育ったら、植えたい場所に定植しましょう。なお、種まきから育てる場合、開花までには7〜8年かかります。 【挿し木】 挿し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、常緑ヤマボウシは挿し木で増やすことができます。 挿し木の適期は、6〜7月です。その年に伸びた新しくて勢いのある枝を10cmほどの長さで切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。3号くらいの鉢を用意して、ゴロ土の上に新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。その後は日当たりのよい場所で育苗し、ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に植え替えます。苗木として十分な大きさに育ったら、植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 常緑ヤマボウシの実は食べられる F_studio/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシは10〜11月に小さな赤い果実をつけ、この実は十分に熟したら食べることができます。生で食べてもよく、乾燥させてドライフルーツとして楽しんでもOK。また、ジャムや果実酒に加工しても美味しくいただけます。たくさんの種子が入った果肉は、香りがよく甘みがあり、マンゴーやバナナのような風味が特徴です。 常緑ヤマボウシで庭に彩りを与えよう JIANG TIANMU/Shutterstock.com 白い花が満開になる時期は壮観で、花木としての人気が高い常緑ヤマボウシ。秋には果実をつけ、冬にみずみずしい葉を保つのもいいですね。シンボルツリーとして、庭やベランダに迎え入れてはいかがでしょうか。
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宿根草・多年草

ソープワート(サポナリア)は優しい咲き姿が魅力! 活用方法から育て方、増やし方、注意点まで詳しく解説
ソープワートの基本情報 aga7ta/Shutterstock.com 植物名:サポナリア学名:Saponaria英名:soapwort、bouncing-bet、soapweed和名:シャボンソウその他の名前:ソープワート、サボンソウ、セッケンソウ科名:ナデシコ科属名:シャボンソウ属(サポナリア属)原産地:ヨーロッパ~西南アジア、北アフリカ分類:宿根草(多年草)・一年草 ソープワートの学名はSaponaria(サポナリア)。シャボンソウとも呼ばれています。ナデシコ科シャボンソウ属(サポナリア属)の落葉性多年草・一年草です。原産地はヨーロッパ〜西南アジア、北アフリカ。冬の寒さには大変強く、マイナス15℃くらいまで耐えるので、温暖地では戸外で越冬できます。丈夫で初心者でも育てやすく、多くは多年草で一度植え付ければ毎年開花する、コストパフォーマンスの高い植物です。自生地では20〜30種ほどが確認されており、草丈も5〜100cmと種によって幅があるので、購入する際は、ラベルなどで草丈を確認しておくとよいでしょう。やせた土地でもよく生育する強健な性質で、地植えにしても、鉢植えにしてもOK。地下茎を伸ばして増え広がるため、環境に合えば繁茂しすぎるケースもあるようです。 ソープワートの花や葉の特徴 Tom Meaker/Shutterstock.com 園芸分類:草花・ハーブ開花時期:4〜8月草丈:5〜100cm耐寒性:強い耐暑性:強い~普通花色:ピンク、白、黄 ソープワートの開花期は種によって異なりますが、基本的に4〜8月。花色はピンク、白、黄で、一重咲きと八重咲きがあります。花には甘い香りがあり、1つの花の寿命は短いものの、次々と小花を咲かせるので長く楽しむことができます。葉は対生し、3~5本の脈が縦に入ります。 ソープワートは全草にサポニンという成分を含み、葉を水に浸してもむと泡立つという特徴があります。 ソープワートの名前の由来や花言葉 olko1975/Shutterstock.com ソープワートの属名サポナリアは、ラテン語のサポ(sapo:石けん)に由来します。ソープワートという名前や、和名のシャボンソウも、古くから天然石けんとして利用されてきたことがその由来となっています。ソープワートの花言葉は「清廉」「優しさ」「友の思い出」など。 ソープワートの主な品種 NataFrank/Shutterstock.com ソープワートには20〜30品種があり、園芸品種もあります。ここでは、代表的な品種をいくつかご紹介します。 オフィシナリス FatimeBarut/Shutterstock.com 国内で最もポピュラーなのは、コモン・ソープワートとも呼ばれるサポナリア・オフィシナリスです。単にサポナリアやソープワートといった場合は、基本的にこの品種を指します。草丈は70〜90cmで、開花期は春から初夏にかけて。パステルピンクの優美な咲き姿を見せてくれます。 オキモイデス Elena Krivorotova/Shutterstock.com ツルコザクラの別名でも知られるオキモイデスは、匍匐(ほふく)して広がっていく性質が特徴。花つきが大変よく、開花期は株を覆い尽くすほどにびっしりと咲き、ピンクのカーペットのように見えます。 ‘アルバプレナ’ ‘アルバプレナ’は白花の八重咲きの園芸品種。清楚な雰囲気が魅力的です。草丈は60〜90cm。別名‘ベティ・アーノルド’。 ‘ロゼアプレナ’ KanphotoSS/Shutterstock.com ‘ロゼアプレナ’はパステルピンクの八重咲きで、豪華な花姿が楽しめます。草丈は60〜90cmです。 ソープワートの活用方法 ソープワートは、ガーデニングで育てるのはもちろん、収穫して暮らしを豊かにする楽しみも味わえます。ここでは、ソープワートの活用法についてご紹介します。 ガーデンプランツとして楽しむ Mcajan/Shutterstock.com ソープワートは楚々とした咲き姿が愛らしく、ナチュラルガーデンなどで魅力を発揮します。草丈が70〜90cmと高くなる種は、花壇の中段から後段に向きます。白花は個性の強い植物同士を調和する役割も果たしてくれることでしょう。匍匐するように広がる種は、ロックガーデンや花壇の縁取り、グラウンドカバーなどに向いています。 石けん代わりに使う 13Smile/Shutterstock.com ソープワートは全草にサポニンが含まれており、古い時代から天然の石けんとして用いられてきました。枝や葉、根茎を水に入れて20分ほど煮出すと洗剤ができます。洗濯に用いるほか、シャンプーとして利用することも可能です。 ドライフラワーにして飾る ソープワートは、ドライフラワーにして楽しむこともできます。枝を束ねて風通しのよい日陰に逆さに吊しておくと、3週間ほどでドライフラワーに。手作りのリースやスワッグの材料として用いてもよいでしょう。 ソープワートの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4〜8月植え付け・植え替え:3〜5月、10〜11月肥料:特になし種まき:4月頃、10月頃 ソープワートの栽培環境 LFRabanedo/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】基本的には日当たり・風通しのよい場所を好みます。半日陰の環境でも育ちますが、日照不足になると、ヒョロヒョロと間のびしたり、花が咲きにくくなったりするので注意してください。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外での栽培が基本です。 【置き場所】高温多湿の環境は苦手となので、夏は風通しよく管理し、水を与えすぎないようにしましょう。 耐寒性・耐暑性 寒さには強く、マイナス15℃程度まで耐えるので、一般地なら戸外で越冬させても特に防寒の必要はありません。夏は蒸れに注意しましょう。 ソープワートの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んでよく耕してください。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。乾燥ぎみで水はけのよい土壌を好むので、植える場所は斜面なら高い位置に、または土を盛って周囲より少し高くした場所に植えるとよいでしょう。 【鉢植え】 ハーブ用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com ソープワートは蒸れに弱いため、やや乾燥気味に管理します。水やりは毎日行うのではなく、表土が乾いてから行うようにしましょう。また、水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつもジメジメとした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬に地上部が枯れても、カラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 強健な性質でやせ地でもよく育つので、1年目は植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。 2年目以降は、切り戻しや収穫をした後、株の生育に勢いがないときなどに液肥を与えておくとよいでしょう。夏は肥料が残っていると株にダメージを与えやすいので注意し、施肥する場合は早春か秋に与えるようにします。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 ソープワートは病気が発生することはほとんどありませんが、まれに白絹病にかかることがあります。 白絹病はカビが原因の周囲に伝染しやすい病気です。根や茎に発生しやすく、発生初期は地際あたりに褐色の斑点が見つかります。進行すると株元の土に白いカビがはびこり、やがて枯れてしまうので注意が必要。病株を発見したら、周囲に蔓延させないためにただちに抜き取り、土ごと処分してください。土づくりの際に、水はけのよい環境に整えることが予防につながります。 【害虫】 ソープワートに発生しやすい害虫は、アブラムシ、マメコガネなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 マメコガネは小型のコガネムシで、成虫の体長は8〜15mm。6月下旬〜8月中旬に発生しやすく、主に葉を旺盛に食害するので、網目状態になっていたら近くにいることが疑われます。外部から飛来してくるので防除しにくく、見つけたらすぐに捕殺しましょう。また、土中に産卵されると、今度は幼虫が根を食い荒らして株を弱らせます。幼虫は食欲旺盛で、根のほとんどを食い尽くし、枯死に至らせることもあるので注意が必要です。 ソープワートの詳しい育て方 苗の選び方 葉がきれいで、株元がぐらつかず、しっかりした苗を選びましょう。 植え付け Vlyaks/Shutterstock.com ソープワートの植え付け適期は、3〜5月か、10〜11月です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、30〜50cmの間隔を取ってください。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、6〜7号の鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてからハーブ用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 植え替えは状況に応じて行う Nataly Studio/Shutterstock.com 【地植え】 庭で育てている場合、環境に合えば植え替える必要はありません。 【鉢植え】 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、前よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 日常のお手入れ Kabar/Shutterstock.com 開花期は次々に花が咲くので、花がら摘みが必要です。種子を取らない場合は、咲き終わった花は適宜摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも花がらを残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com ソープワートは、種まきのほか、株分け、挿し芽で増やすことが可能です。ここでは、それぞれの作業の仕方についてご紹介します。 【種まき】 種まきのメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなります。ソープワートはこぼれ種で増えるほどに強健な性質なので、種まきは容易です。 ソープワートの種まきの適期は4月または10月頃で、発芽適温は15〜20℃。黒ポットに市販の種まき用の培養土を入れ、1穴当たり2〜3粒ずつ播きます。軽く覆土して、種と土が密着するように手で押さえておきましょう。発芽までは乾燥しないように適度な水管理をしてください。発芽後は弱々しい苗を間引いて1本立ちにし、日当たり・風通しのよい場所で管理します。ポットに根が回るまで育ったら、植えたい場所に定植します。 【株分け】 ソープワートの株分けの適期は3〜5月か、10〜11月です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りを図ります。株を掘り上げて数芽ずつ付けて根を切り分け、植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、株が増えていくというわけです。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、ソープワートは挿し芽で増やせます。 ソープワートの挿し芽の適期は、5〜7月です。新しく伸びた茎葉を10〜15cmほど、切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。根が回ってきたら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 ソープワートを育てる際の注意点 FatimeBarut/Shutterstock.com 強健な性質であまり手のかからないソープワートですが、ここでは栽培について、また洗剤やシャンプーとして利用する場合に注意しておきたいことについてご紹介します。 増えすぎたときは地下茎を取り除く ソープワートは地下茎を伸ばして増えていく性質があります。強健な性質でやせ地でも育つため、環境に合うと繁茂しすぎて手を焼くこともあるようです。あまりに増えすぎた場合は、掘り上げて地下茎を取り除くとよいでしょう。増えすぎを防ぐには、地植えにせずに鉢栽培にすることも一案。範囲を制限したい場合は、周囲に波板を埋め込んで対策するのもよいでしょう。 シャンプーとして使う場合はパッチテストを ソープワートを洗剤やシャンプーとして利用してみたいと考えている方もいるのではないでしょうか。しかし、人によっては肌に合わないこともあるので、使用する前にはパッチテストをおすすめします。洗濯に使う場合も、布によっては色移りすることがあるので注意しましょう。 ソープワートを育ててみよう mcajan/Shuttertstock.com 寒さに強く、強健な性質で放任してもよく育つソープワートは、ビギナーに成功体験をもたらしてくれる植物の1つです。ナチュラルな咲き姿は美しく、ほかの草花とも調和しやすいので、ぜひ庭に植栽してみてください。
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樹木

アオキは鮮やかな緑の葉と赤い実のコントラストが魅力! 特徴や育て方を詳しく解説
アオキの基本情報 Wiert nieuman/Shutterstock.com 植物名:アオキ学名:Aucuba japonica英名:Japanese aucuba、Japanese laurel、spotted laurel、gold dust plant和名:アオキ(青木)その他の名前:アオキバ、ヤマタケ、ヒロハノアオキ科名:アオキ科(ガリア科)属名:アオキ属原産地:日本分類:常緑性低木 アオキの学名はAucuba japonica(アウクバ・ジャポニカ)。アオキ科(ガリア科)アオキ属の低木です。自然樹高は2〜3mですが、毎年の剪定によってコンパクトな樹形を維持することもできます。冬もみずみずしい葉を保つ常緑樹で、寒さにも耐えるので北国などで重宝されてきました。冬に赤い実をつけるので、寂しくなりがちな庭に彩りをもたらすことも、古くから好まれてきた理由です。 アオキは日陰に強い代表的な陰樹で、半日陰の場所を好むため、日当たりの悪い庭などで活躍します。葉に白や黄色の斑が入るものや、美しい黄緑色のものなど品種も多様で、日陰を彩るカラーリーフプランツとして人気です。 明るい印象の黄色の斑入り品種。David Jalda/Shutterstock.com アオキの花や葉の特徴 MacBen/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:3〜5月樹高:2〜3m耐寒性:強い耐暑性:強い花色:紫褐色、赤褐色 アオキの最大の魅力は、冬も瑞々しい姿を保つ常緑の葉。厚く青々として艶がある葉の先のほうは、縁が波打つような鋸歯となっています。乾くと黒くなるのが特徴です。白や黄色の斑が入るものも多くあります。また、幹も緑色で光合成をします。 雌雄異株で雄木と雌木があり、冬に赤い実をつけて目立つのは雌木のみ。初夏に円錐状の花序をつけますが、雄花・雌花ともに花は目立たず、主に艶やかな葉と赤い実を観賞します。 実をつけるには雄木と雌木が必要 Jason Britton/Shutterstock.com 前述のとおりアオキは雌雄異株で、雄木と雌木があります。実をつけるには、両方を植栽して受粉させる必要がありますが、昆虫が花粉を媒介するので、雌雄それぞれの木は隣同士に植栽する必要はなく、ある程度距離があってもかまいません。 アオキは江戸時代にヨーロッパに渡ったものの、なかなか結実には至らなかったようですが、研究が進んで今ではヨーロッパでもアオキのカラーリーフと赤い実を楽しめるようになっています。 アオキの名前の由来と花言葉 dadalia/Shutterstock.com 学名Aucuba japonica(アウクバ・ジャポニカ)の「ジャポニカ」は、原産地が日本であることからつけられたもの。また、「アウクバ」もアオキの別名であるアオキバに由来します。和名のアオキという名前は、一年を通して常緑で、葉だけでなく枝も常に緑色(青い)を保つことに由来するとされています。 アオキの花言葉は「若く美しく」「初志貫徹」「変わらぬ愛」「永遠の愛」など。冬も美しい葉姿を保つことが由来となっているようです。 主なアオキの品種 Wanzhima/Shutterstock.com 古くから愛好されてきたアオキは、さまざまな品種があります。ここでは、主な品種についてご紹介します。 本種のアオキ Fabrizio Guarisco/Shutterstock.com 人の手によって品種改良されていない本種のアオキの葉は、グリーン1色です。冬に赤い実をつけます。 ゴールドストライク グリーンの葉全体に黄色い斑が入る品種です。斑の割合のほうが多いように見え、大変明るい印象をもたらしてくれます。 ピクツラタ InfoFlowersPlants/Shutterstock.com グリーンの葉の中央あたりに黄色い斑が入る品種です。また霧吹きで吹いたような細かい斑も入り、カラーリーフプランツとして重宝します。 サルフレア・マルギナタ グリーンの葉を縁取るように、黄色い斑が入る品種です。半日陰の場所に明るい雰囲気をもたらしてくれます。 アオキの栽培12カ月カレンダー 開花時期:3〜5月植え付け・植え替え:2月下旬〜4月上旬、10月〜12月上旬肥料:3月頃種まき:3月〜6月中旬剪定:3月下旬〜4月上旬 アオキの栽培環境 Art by Im/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】半日陰を好み、日当たりの悪い庭で活躍します。日なたでも育ちますが、真夏などに強い直射日光を浴びると葉焼けして、観賞価値が低くなります。ただし、あまりに日当たりが悪い場所では枝葉がヒョロヒョロと間のびした樹形になったり、実つきが悪くなることがあります。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外での栽培が基本です。 【置き場所】土壌はやや湿り気があって、腐植質に富んだふかふかとした状態を好みます。暑さには強いのですが、西日が照りつけたり乾燥しやすい場所は避けましょう。地植えの場合、朝のみ光が差す東側や、チラチラと木漏れ日が差す落葉樹の足元などがおすすめです。鉢植えの場合は、光が強くなる真夏は明るい半日陰に、冬は日当たりがよく寒風が強く吹きつけない場所に置くなど、季節によって適した場所に移動して管理するとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 暑さにも寒さにも強く、屋外で越冬できます。 アオキの育て方のポイント 用土 DedovStock/Shutterstock.com 【地植え】 まず一年を通して半日陰で、風通しのよい場所を選びましょう。植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50cm程度の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきましょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の樹木用の培養土を利用すると手軽です。自身でブレンドする場合は、赤玉土小粒7、腐葉土3の割合にするとよいでしょう。 水やり Afanasiev Andrii/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。アオキは乾燥に弱いので、水切れに注意してください。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬もカラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 生育期に入る少し前の3月頃、生育を促すために緩効性化成肥料を株の周囲にまき、軽く耕して土に馴染ませましょう。あまり肥料を多く与えると枝葉が茂りすぎて樹形が乱れやすくなるので、与えすぎには注意してください。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 アオキに発生しやるい病気は、褐斑病、炭疽病などです。 褐斑病は、カビによる伝染性の病気で、主に葉に褐色またはくすんだ茶色の斑点が現れ、下葉から枯れ上がっていきます。雨が多い時期に発生しやすいのが特徴です。発症した葉を見つけたら、早々に切り取って処分し、周囲に蔓延するのを防ぎましょう。適用のある薬剤を葉の表と裏に散布して、防除します。 炭疽病は、春や秋の長雨の頃に発生しやすくなります。カビが原因の伝染性の病気で、葉に褐色で円形の斑点ができるのが特徴です。その後、葉に穴があき始め、やがて枯れ込んでいくので、早期に対処することが大切です。斑点の部分に胞子ができ、雨の跳ね返りなどで周囲に蔓延していくので注意しましょう。密になると発病しやすくなるので、茂りすぎたら葉を間引いて風通しよく管理してください。水やり時に株全体に水をかけると、泥の跳ね返りをきっかけに発症しやすくなるので、株元の表土を狙って与えるようにしましょう。 【害虫】 アオキに発生しやすい害虫は、カイガラムシやアブラムシなどです。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 アオキの詳しい育て方 苗の選び方 アオキは個体差が大きいので、品種の特徴がはっきり出ているものを選ぶとよいでしょう。斑入りの品種の場合は、斑点がきれいに入っているものを選びます。また、雌雄異株なので、赤い実を楽しみたい方は、忘れずに雌株を手に入れるようにしましょう。 植え付け・植え替え Jurga Jot/Shutterstock.com アオキの植え付け・植え替えの適期は、2月下旬〜4月上旬、10月〜12月上旬です。 ただしほかの時期にも苗木は出回っているので、花苗店などで入手したら真夏と真冬を除いて早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。 地植えで育てる場合は、環境に合えば植え替える必要はありません。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、入手した苗よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木を鉢の中に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、前よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 剪定・切り戻し mihalec/Shutterstock.com アオキの剪定適期は、3月下旬〜4月上旬です。花や実を楽しみたい場合は、夏頃に翌年に花を咲かせるための花芽が作られるので、剪定のタイミングを逃さないようにしましょう。 アオキは自然に樹形が整うので、若木のうちはあまり刈り込んだり強く切り戻したりする必要はありません。木が大きくなって枝葉が込み合っている部分があれば、不要な枝を付け根で切り取って風通しをよくします。不要な枝とは、古くなった枝、勢いよく伸びすぎている枝、ほかの枝に絡んでいる枝、内側に向かって伸びる枝、下に向かって伸びる枝などです。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com アオキは挿し木と種まきで増やすことができます。それぞれの方法についてご紹介します。 【挿し木】 挿し木とは、枝を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、アオキは挿し木で増やすことができます。 アオキの挿し木の適期は、6月〜7月中旬です。その年に伸びた新しい枝を10〜15cmほどの長さで切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。その後は日当たりのよい場所に移して育苗し、大きく育ったら植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【種まき】 アオキの実は3月〜6月中旬に完熟するので、そのタイミングで果実から種子を採取して種を播きます。取り出した種子は、流水でよく洗っておきましょう。黒ポットに新しい培養土を入れて十分に湿らせ、種子を数粒播きます。軽く土をかぶせ、明るい日陰で管理。発芽した後は日当たりのよい場所に置きましょう。本葉が2〜3枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に植え替えます。苗木として十分な大きさに育ったら、植えたい場所に定植しましょう。 手軽に栽培できるアオキを育ててみよう A Nature Lover/Shuttertstock.com 半日陰を好むアオキは、シェードガーデンを彩るカラーリーフプランツとして、人気の高い庭木です。斑の入り方が品種によってさまざまなので、選ぶ楽しみもあります。一年を通してみずみずしい葉姿を楽しめるアオキを、庭に取り入れてはいかがでしょうか。
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ガマズミは花・葉・実と1年を通して楽しめる樹木! 特徴や育て方のポイントを解説
ガマズミの基本情報 sarurun/Shutterstock.com 植物名:ガマズミ学名:Viburnum dilatatum英名:linden arrowwood、linden viburnum和名:ガマズミ(莢蒾)その他の名前:ビバーナム、蒲染、イヨゾメ、カメガラ、シモフリなど科名:ガマズミ科属名:ガマズミ属原産地:日本、朝鮮半島、中国分類:落葉性低木 ガマズミの学名は、Viburnum dilatatum(ビバーナム・ディラタツム)。ガマズミ科ガマズミ属(ビバーナム属)の落葉性低木です。分類体系によってはレンプクソウ科に分類されることもあります。原産地は日本、朝鮮半島、中国。暑さや寒さに耐え、育てやすい庭木の1つです。樹高は2〜3mですが、毎年の剪定によって程よい樹高にコントロールすることができます。春に白い花を咲かせるほか、秋には可愛らしい赤い実をつけるとともに紅葉も美しく、四季の移ろいによって表情の変化を楽しめる花木です。 ガマズミの花・葉・実の特徴 tamu1500/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:5〜6月樹高:2〜3m耐寒性:強い耐暑性:強い花色:白 ガマズミの開花は5〜6月。花茎を伸ばした頂部に、たくさんの白い小さな花が密集して咲き、見応えがあります。秋になると5mmほどの赤い実を多数つける美しい姿にも観賞価値があるほか、庭に野鳥を呼び込みます。長さ13〜14cmの葉は楕円形。縁には細かく切れ込みが入り、対生につきます。 秋に実る赤い実。High Mountain/Shutterstock.com ガマズミの名前の由来や花言葉 tamu1500/Shutterstock.com ガマズミの名前の由来は諸説あり、よく鎌の柄に加工されていたことから「ガマ」、酸味の強い実であることから「酢味」が転じて「ズミ」と呼ばれるようになったという説が有力です。また、マタギが狩りに出た山の中で食べ物がなくなったときに、この実で命をつないだという言い伝えから、山の神様からのいただきものとして「神の実」がなまってガマズミになったという説もあるようです。東北方面には「ゾウミ」「ジュミ」といった別名もあります。ガマズミの花言葉は「結合」「愛は死よりも強し」「私を見て」など。 ガマズミの代表的な種類 トキワガマズミ。Khun Ta/Shutterstock.com 日本ではガマズミの仲間が15種ほど確認されています。ここでは、ガマズミの仲間についていくつかご紹介します。 ミヤマガマズミ ガマズミよりも標高の高い山奥に自生することから、名前に深山(みやま)がついています。花や実姿はガマズミと似ていますが、花は1回り小さく、実はやや大きいもののガマズミほどたわわには付きません。葉はやや細長い楕円形で、葉柄に細長い産毛があります。 トキワガマズミ ガマズミは落葉樹ですが、常葉(ときわ)という名前のとおり、トキワガマズミは常緑樹です。原産地は地中海沿岸のヨーロッパや北アフリカ。3〜5月頃に開花し、頂部に白い花が集まって咲きます。ガマズミが赤い実をつけるのと異なり、実の色は濃紺。葉の縁に細かな切れ込みは入りません。 キミノガマズミ ガマズミの園芸品種で、黄色い実をつけるのが特徴です。葉の形はガマズミに似ていますが、それほど紅葉しません。5〜6月に開花する白い花の姿はガマズミとほとんど同じです。庭木として人気があります。 ガマズミの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜6月植え付け・植え替え:12〜翌年3月(真冬を除く)肥料:5月下旬〜6月種まき:10月〜11月中旬剪定:12〜翌年3月上旬 ガマズミの栽培環境 mizy/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たりと風通しがよい場所を選びます。半日陰でも育ちますが、あまりに暗い場所だと花つきや実つきが著しく悪くなるので注意しましょう。 【日当たり/屋内】1年を通して屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水はけ・水もちがよく腐植質に富んだ土壌を好みます。乾燥する時期は、根元にバークチップなどでマルチングをしておくとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 日本の気候に馴染みやすく、暑さ寒さに耐えるので、1年を通して戸外で管理でき、冬越し対策なども特に必要ありません。 ガマズミの育て方のポイント 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質など水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めに入れるとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 水やり topseller/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって木が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて枝葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、過度に乾燥が続く場合は、水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。枝葉がだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は休眠し、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 開花後の5月下旬〜6月にお礼肥として、リン酸、カリ成分を多く含んだ緩効性肥料を与え、土によくなじませましょう。また、2〜3月には緩効性肥料を与えます。生育期を迎える前に肥料を与えることで、新芽を出すエネルギーとなり旺盛に枝葉を広げることにつながります。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、褐斑病、うどんこ病などです。 褐斑病は、カビによる伝染性の病気です。主に葉に褐色またはくすんだ茶色の斑点が現れ、下葉から枯れ上がっていきます。雨が多い時期に発生しやすいのが特徴です。発症した葉を見つけたら、早々に切り取って処分し、周囲に蔓延するのを防ぎましょう。適応する薬剤を葉の表と裏に散布して、防除します。 うどんこ病も、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がるので注意。進行すると光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適応する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫は、カイガラムシ、テッポウムシなどです。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落とすとよいでしょう。 テッポウムシは、ゴマダラカミキリの幼虫です。成虫が幹などに産卵し、木の内部に入って食害します。幼虫は1〜2年にわたって木の内部を食害し、木は徐々に樹勢が弱って枯死することも。木の周囲にオガクズが落ちていたら、内部にテッポウムシがいることが疑われます。発見次第、侵入したと見られる穴に薬剤を注入して駆除しましょう。 ガマズミの詳しい育て方 苗の選び方 ガマズミの苗木を購入する際は、葉が生き生きとして傷みがなく、幹がしっかりとしたものを選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え wavebreakmedia/Shutterstock.com ガマズミの植え付け・植え替えの適期は、休眠期の12月〜翌年3月です。ただし、寒さが特に厳しくなる1〜2月は避けたほうが無難です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘って植え付けます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。 庭植えの場合、環境に合って健全に育っていれば、植え替えの必要はありません。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、10号くらいの鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れます。苗木をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めたら植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3㎝ほど下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内まで行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引しておくとよいでしょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。1年を通して日当たり、風通しのよい場所に置いて管理しましょう。 鉢植えで楽しむ場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。 剪定・切り戻し mihalec/Shutterstock.com 剪定適期は、休眠中の12月〜翌年3月上旬です。 旺盛に生育し、比較的枝葉をよく伸ばす樹木ですが、樹形は自然に整います。そのため刈り込んだり大きく切り戻したりというよりは、込み合いっている部分を切り取って風通しよくすることを目的とした剪定を基本にするとよいでしょう。地際から立ち上がっている「ひこばえ」は元から切り取ります。木の内側に向かって伸びている「逆さ枝」、垂直に立ち上がっている「立ち枝」、勢いよく伸びすぎている「徒長枝」も元から切り取ります。1カ所から3本以上の枝が出ていたら、間引いて枝を透かすとよいでしょう。 あまり大きくしたくない場合は、大体のアウトラインを決めて、そこからはみ出している枝を、分岐点までさかのぼって切り取ります。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com ガマズミは、種まき、挿し木で増やすことができます。ここでは、それぞれの方法について解説していきます。 【種まき】 ガマズミは開花後に果実をつけ、10月〜11月中旬に熟します。そのタイミングで果実を採取し、種子を取り出して流水でよく洗い流しておきましょう。黒ポットに新しい培養土を入れて十分に水で湿らせ、種子を数粒播きます。軽く土をかぶせ、明るい日陰で管理。越年して春の生育期を迎えると発芽するので、その後は日当たりのよい場所に置きましょう。本葉が2〜3枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に植え替えて育苗します。苗木として十分な大きさに育ったら、植えたい場所に定植しましょう。種まきから3〜4年すると開花し始めるので、それまでは木の育成に努めます。 【挿し木】 挿し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、ガマズミは挿し木で増やすことができます。 挿し木の適期は、6月中旬〜7月中旬です。その年に伸びた新しくて勢いのある枝を10㎝ほどの長さで切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。その後は日当たりのよい場所に置いて育苗し、ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に植え替えて育苗します。苗木として十分な大きさに育ったら、植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 ガマズミの実の栄養や食べ方 Picmin/Shutterstock.com ガマズミの赤い実は、ほとんど生食されることはありません。ただし、完熟して白い粉をふくようになった頃には、若干の甘みが感じられるようです。果実にはポリフェノールやクエン酸、ピタミンCなどが含まれ、一般家庭では果実酒などに利用できます。 ガマズミで庭を一年中彩ろう tamu1500/Shutterstock.com ガマズミは日本に自生してきただけに、暑さ寒さに強く放任してもよく育つので、ビギナーにも育てやすい庭木といえます。開花や新緑、結実、紅葉と、季節によって表情を変えていくのも魅力です。ぜひ庭に取り入れてみてください。
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育て方

11月の庭仕事をチェック! ガーデニングカレンダー November
落ち葉の掃除 maxbelchenko/shutterstock.com 芝生の上に降り積もった落ち葉を集めるなら、熊手やガーデンレーキを使うのがおすすめ。掃き取りにくい場所は、ブロアーを使うと効率よく作業ができます。病害虫などを翌年に持ち越さないために、掃除はとても大切な作業の一つです。 雨どいの中など、日頃見えていない場所も落ち葉が積もっていないかチェックしよう! Ground Picture/shutterstock.com バラの植え付け&植え替え 購入時、鉢に植え込まれた大苗(右)は春の開花までこのまま育てることができますが、ロングポット苗(中央)や裸苗(左)は、植え付けが必要。 バラの苗が流通する時期です。新しく買った苗は、2月までに庭や鉢に植え付けましょう。鉢植えで育てている株は根鉢を抜き、古い土を軽く取って、同じ鉢か一回り大きい鉢に植え替えをしましょう。植え替えは年内が理想的です。 宿根草や球根類の枯れ枝の整理 左/初夏に庭を鮮やかに彩ってくれたサルビア・ネモローサ‘カラドンナ’。中&右/9月中旬は茎がまばらに残っていましたが、秋が深まると葉が茶色くなってくるので、カットします。 宿根草や球根は冬に地上部がなくなっていくものがほとんどですが、11月くらいまでは茎が残っているものも多々あります。春から伸びている茎は、曲がったり葉の縁が茶色くなっていたり。そのまま残しておくと庭にくたびれた感じが出てしまうので、秋にはカットしてすっきりさせましょう。遅かれ早かれ冬には寒さで枯れてしまうので、美しくないなと思ったときが切りどきです。 茎を除去したら、すでに芽生えてきた新芽だけが残ってスッキリしました。 ユリなどの球根類は、葉が光合成をして球根に栄養を送ります。球根を太らせるために、葉は黄変するまで残しておきます。黄色くなったら、株元で切って大丈夫。 花木の剪定 Marcel Paschertz/shutterstock.com ツバキやキンモクセイの枝を剪定しましょう。一度に多くの枝を切ると反動でおかしなところから勢いよく枝が出てきてしまいます。一度に切らず、毎年少しずつ切るのが樹形を保つコツです。 樹木の移植 BLGKV/shutterstock.com 落葉樹の移動ができる時期です。庭のレイアウトを変えたいならこの時期がチャンス。大きな木の場合は、専門家に依頼したほうが安全です。 冬咲く花苗の購入 ビオラやパンジー、ガーデンシクラメンなど、春まで楽しめる冬咲きの苗が園芸店に並び始めます。毎年新品種が登場する個人育種家の苗は、数が限られている場合が多く、早く売り切れてしまいます。お気に入りの花を見つけたら、早めに入手しましょう。 ローズヒップの収穫 日本に自生するハマナス(ロサ・ルゴサ)の白花種、ロサ・ルゴサ‘アルバ’の実は大きく、果肉は食用にもなります。 ローズヒップ(バラの実)の収穫をしましょう。スワッグにしたり、リースにして飾ったり。束ねて置いておくだけでも絵になります。お茶にできるのは、ロサ・カニ(ドッグ・ローズ)やロサ・ルゴサなど。中身のタネと細かい毛は、よく取り除きましょう。残っているとお腹をこわすことがあります。




















