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スプラウトの育て方|ブロッコリーにカイワレ…栄養満点スプラウト栽培のコツ

スプラウトの育て方|ブロッコリーにカイワレ…栄養満点スプラウト栽培のコツ

Anna Hoychuk/Shutterstock.com

皆さんはスプラウトを育てたこと、ありますか? じつはスーパーなどで売っている栄養満点で注目のスプラウトは、自宅の室内でも手軽に栽培できます。初心者でも簡単で手軽に育つスプラウト栽培について、おすすめの種類や方法を解説します。すくすく育つスプラウト栽培、今日から始めてみませんか?

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スプラウトとは発芽野菜のこと

ルッコラとバジルのスプラウト
ルッコラとバジルのスプラウト。Shcherbyna Nataliia/Shutterstock.com

スプラウトとは発芽したばかりの植物の新芽、発芽野菜のこと。カイワレダイコンが有名ですが、ほかにもキャベツやブロッコリー、マスタード、チアシードなどいろいろな種類があります。季節を選ばず、土や肥料も必要なく、水と太陽の光だけで育つので、初心者にもおすすめです。しかも、美味しいうえに栄養抜群。

そんなスプラウトの種類や栽培方法をご紹介します。 

スプラウトの種類

豆苗
野菜売り場でもよく見かける豆苗もスプラウトの一つ。Serlena Bessonova/Shutterstock.com

まず、スプラウトは、発芽から収穫まで日に当てずに育てる「もやし系」と、発芽したら日に当てて育てる「カイワレ系」の2種類に分かれます。

「もやし系」には、もやしやアルファルファ、白ごまが、「カイワレ系」には、カイワレダイコン、レッドキャベツ、マスタード、ブロッコリー、豆苗、そば、ロケットサラダ(ルッコラ)、赤しその芽、ひまわりなどがあります。

その中でも主な種類をご紹介します。

もやし

もやし
Amarita/Shutterstock.com

もやしの中にも、柔らかい食感の緑豆もやしや、食べ応えのある大豆もやしなどがあります。

90%以上が水分でできているため栄養がないと思われがちですが、じつはカリウム、ビタミンB、ビタミンC、食物繊維などがあり、必須アミノ酸も含まれていて栄養豊富。低カロリーなのも特徴です。

カイワレダイコン

カイワレダイコン
Bowonpat Sakaew/Shutterstock.com

カイワレダイコンは、大根の新芽。葉の形が二枚貝の開いた姿に似ていることから「貝割れ(カイワレ)」と呼ばれるようになりました。

カイワレダイコンの特徴は、ピリッとした辛み。栄養素では、ビタミンCやビタミンA、葉酸が豊富に含まれています。

ブロッコリースプラウト

ブロッコリースプラウト
K321/Shutterstock.com

ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの新芽。スルフォラファングルコシノレートという成分が含まれていることで注目されています。

スルフォラファングルコシノレートとは、ブロッコリーに微量に含まれるファイトケミカル(植物由来の化学成分)の前駆体で、それから作られるスルフォラファンには解毒作用、抗酸化作用、抗炎症作用があるとされています。

そのほか、β-カロテンやビタミンE、ビタミンKなどの栄養素も、ブロッコリーそのものより、ブロッコリースプラウトのほうが豊富に含んでいます。

マスタードスプラウト

マスタードスプラウト
julie deshaies/Shutterstock.com

マスタードスプラウトは、からし菜の新芽。ピリッと辛味があって、からしの代用にもなります。栄養素では、ビタミンB群や鉄分、βカロチン、カリウム、ビタミンK、葉酸を豊富に含み、血液の浄化作用、腸内の善玉菌の増殖・活性化、抗菌作用などが期待できます。

レッドキャベツスプラウト

レッドキャベツスプラウト
Kononov Oleh/Shutterstock.com

レッドキャベツスプラウトはレッドキャベツの新芽。茎は鮮やかな赤紫色で、食事に彩りを添えるのにも役立ちます。キャベツに似たほんのり甘い味が特徴です。栄養素では、βカロチン、ビタミンC、ビタミンEなどを豊富に含んでいます。

スプラウトの育て方

どんな種類を育てるか決めたら、早速育て始めましょう。今回は、サンゴカイワレダイコン、レッドキャベツ、マスタードの3種類のスプラウトのタネ(各250円)を用意して、栽培の様子をレポートしながら、育て方のコツをご紹介します。

容器やスポンジを用意

【用意するもの】

  • スプラウトのタネ
  • 容器(プラスチックでもお皿でも水が張れるものであればOK。100均でも「スプラウトを育てる容器」という商品が販売されています)
  • スポンジかキッチンペーパー、ティッシュペーパー
  • 新聞紙かアルミホイル

スプラウトのタネに吸水させて発芽させます

タネの袋の裏に育て方が書いてあるので、まずそれをよく読みます。タネは1袋に35ml。スーパーで一般的に販売されているカイワレダイコンのパックが10個くらいできそうな量です。1回で全部播いてしまわずに、消費できる量を数回に分けて育てましょう。

左からサンゴかいわれ大根、レッドキャベツ、マスタードのタネ。

容器に、スポンジやキッチンペーパーを敷いて水をたっぷり張ります。スポンジは厚さ1cm未満のほうが、タネが水を吸って発芽しやすいようです。

1.タネをまんべんなく播きます。

2.種まき後、スプレーでたっぷり水をかけます。

3.タネを播いた後は、新聞紙やアルミホイルなどで覆って光を遮り、暗いところで発芽させます。

栽培のコツは、タネが重ならないように、まんべんなく播き、タネがしっとり濡れるまでスプレーで水をかけること。発芽させるにはタネに十分吸水させる必要があります。マスタードとレッドキャベツのタネは小さいので、スプレーの水でしっとり湿りますが、カイワレダイコンのタネは他と比べて大きいので、一晩水に浸けてから播いたほうが発芽しやすくなります。

発芽するまでは遮光します。箱の中に入れたり、新聞紙やアルミホイルなどで覆って光を遮ります。また、発芽には20〜25℃が適温なので、家の中の暖かいところに置きましょう。タネが乾いてしまうと発芽しないので、冷暖房の風が当たらないところへ。だいたい1〜2日で発芽します。発芽までタネが乾かないように、スプレーで水やりを。

発芽後は日光によく当てて育てましょう

発芽後、日光に当てて1日目でググッと伸びたレッドキャベツ。

発芽後は日当たりのよい窓辺に置きましょう。水は意外と早くなくなるので水切れに注意。なくなっていなくても水は毎日、替えましょう。水を濁らせないことが大切です。

早ければ1週間、遅くても2週間で生え揃い、収穫できます。食べるのも楽しみですが、小さな芽がグングン目に見えて大きく育っていく様子を観察するのも、面白いものです。

種まきから10日。そろそろ収穫どき。
赤い葉が美しいサンゴカイワレダイコン。葉酸がたっぷり含まれています。
マスタードもよく茂りました。ピリッと香ばしくて美味しい!

失敗しないためには?

スプラウトを育てる際は、スプラウト専用のタネを使うことが大切です。

その上で、スプラウト栽培で失敗しないためには、発芽前にタネにしっかりと吸水させること、逆に水を与えすぎてタネを腐らせないこと、育てる場所が多湿であったりエアコンの風や直射日光が直接当たるような場所でないことがポイント。発芽前は屋外では日陰、室内では前述のようにエアコンの風が当たらない暖かい場所で管理しましょう。

小さくても栄養たっぷりのスプラウト

スプラウト

スプラウトを育てる時には水しか用いませんが、毎日ぐんぐん育つ様子は目を見張るものがあります。この生育のエネルギーは植物自身が持っている栄養によるもので、この状態を体内に取り入れることで健康や美容への効果が期待できます。

窓辺で簡単に育つので、コンスタントに食事に取り入れてヘルシーライフにお役立てください。

スプラウトをたっぷりはさんだサンドイッチ。色も綺麗で食欲が増します。
具材はチキン、ニンジン、アボカド、スプラウト、チーズ。
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