スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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樹木

紅葉を楽しみたい4つの樹木。美しい紅葉が生まれる理由
紅葉の美しい樹木を活かす 四季のある日本だからこそ紅葉を楽しむ 秋になると紅葉をする植物を、もっと活かしましょう。日本は四季がはっきりとしているので、もともと美しく紅葉する植物がたくさんあります。短い期間ですが、ガーデンの秋らしい景色として、花の少ない時期にこの色彩はより楽しさを増すことになります。 紅葉はどのようにしてできる? 秋が深まり、夜と昼間の温度差が大きくなると、葉のつけ根に水分や養分が詰まり、離層ができます。すると、葉に合成された糖分がどんどん蓄積され、この糖分から赤い色素のアントシアンが新たに合成されていきます。そして緑色のクロロフィルは、どんどん分解されてしまいます。結果として、緑色の色素がなくなり、赤い色素が増えていきます。これが一般にモミジなどが色づく「紅葉」とよばれる現象です。 カラーリーフプランツの活用 カラーリーフプランツとは、一般に葉色の美しい植物をさします。欧米ではさらに、葉の形の面白さを楽しむ植物を含めフォリッジプランツと呼び、美しい花とともに組み合わせることが一般的になっています。晩秋より紅葉する植物も、ある意味カラーリーフプランツといえます。 赤・オレンジ色の紅葉が美しい樹木 黄色の紅葉が美しい樹木
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ガーデン&ショップ

花好きさんの旅案内【英国】ロイヤル・ボタニック・ガーデンズ・キュー
ロンドン郊外にあるキュー・ガーデンは、1759年にオーガスタ皇太子妃によって創設された、英国の王立植物園。植物コレクションの多様性においては世界一と言われ、また、植物と菌類に関する最高峰の学術機関として、世界をリードしています。2003年には、ユネスコの世界文化遺産の指定を受けました。 さて、広さ120万㎡、見どころは100を超えるという、広大な園内。一日ですべてを見て回るのは至難の業ですが、とにかく、歩き始めましょう。 地下鉄キュー・ガーデンズ駅からアクセスのよい、ヴィクトリア・ゲートから入場して、まずは、キュー・ガーデンを象徴するガラス温室、〈パーム・ハウス(Palm House)〉へ向かいます。温室前の芝生の広場には、無数のアリウムが列植された季節の花壇が。この花と温室のコンビネーションは、思わずカメラを向けてしまう、絵になる風景でした。 パーム・ハウスは、ヴィクトリア朝時代のプラントハンターが熱帯雨林から持ち帰った植物を育てる場として、1844年に建てられました。建造には当時の造船技術が応用されましたが、鉄製のフレームとガラスによって、こんなにも美しい曲線を描けることに感心します。屋外も汗ばむ初夏の陽気でしたが、温室内は熱帯雨林と同じ環境。入った瞬間から、むわっとした暖かい空気と、360度の熱帯の緑に囲まれました。 パーム・ハウスを出ると、南西側に、ブッシュローズとシュラブローズによるローズガーデンがあります。植物園らしく、それぞれのバラに品種名が書かれたプレートが添えられているので、好みのバラを探すのにもよい庭です。日本でオールドローズがブームになった頃によく耳にした、少し懐かしいオーソドックスな品種にも多々出合えました。 バラは、低く咲くものから、背丈以上に枝を伸ばして、重そうに花首を垂らして咲くものまで、品種ごとの樹形を生かしたナチュラルな仕立てになっていました。バラの茂みとパーム・ハウスの風景も、やっぱり絵になります。 この温室は、ヴィクトリア朝の園芸家を魅了した、アマゾン原産のオオオニバスを育てる目的で、1852年に建てられたというもの。珍しい植物を世界中から集めて栽培しようとする英国人の情熱には、本当に驚いてしまいます。 建物の中は、直径約10mの丸池でほとんど占められていて、池の周りをぐるりと一周しながら、水面に浮かぶスイレンの類や、ふわふわしたパピルス、吊るされたヒョウタンの類といった、熱帯植物を見ることができます。 池では今もオオオニバスが栽培されていますが、葉が大きすぎるため、現在は、それより小ぶりなサンタクルス・ウォーターリリーを多く育てているのだそうです。 道の両側に、ずっと先まで続いていく、ゆったりと幅の広い花壇です。全長320m、3万株の宿根草が植わる花壇は、英国最長のダブル・ハベーシャス・ボーダー(小径を挟んで対になってつくられる宿根草花壇のこと)。この道は元々、パーム・ハウスに至る散歩道でしたが、2016年の春に、現在のような形になりました。 リーガルリリーが今にも咲きそうにつぼみを膨らましていたかと思えば、アルケミラモリスが、まるで絨毯のように広がっています。そして、トリトマやバーバスカム、イヌラ・マグニフィカといった、オレンジや黄色の元気な色の花が、鮮やかに園路を彩ります。花壇に見とれて歩くうちに、あっという間に長い距離を進んでいました。 カモミールなど34種の植物からなるメドウに囲まれて建つのは、17万個のアルミ製パーツと1,000個のLED電球からなる「巣」を、ハチになった気分で体感するという、高さ17mのインスタレーション・アート。2015年ミラノ万博の英国館展示品として、アーティストのウォルフガング・バットレスによって作成されたものが、移築されました。 ハチの研究にインスピレーションを受けてデザインされたというこのアート作品は、人間が食べる食物の受粉を担っているハチの重要性を訴えかけるものです。キュー・ガーデンでは、ハチの食糧となるさまざまな植物を確保するなど、近年危惧されるハチの減少を食い止めようと、対策を試みています。 ロックガーデンは、1882年に、3,000株の高山植物の寄付を受けたことをきっかけにつくられました。ピレネー山脈の生息環境を模して、階段状に砂岩を組んだ花壇の中に、草丈30㎝もないような、小さな高山植物が植えられています。普段なら見落としてしまいそうな、小さな花の繊細な咲き姿が、ここではよく観察できます。綿のような花や針のような花など、これまで見たことのない植物にもたくさん出合えるコーナーです。 ロックガーデンを眺めながら歩くと、いつのまにか、鮮やかなバラに彩られた、ローズパーゴラの入り口に到着していました。長いパーゴラには、数多の花を咲かせるつるバラが何種類も絡んでいて、豪華な回廊を形作っています。 ここは、〈プラント・ファミリー・ベッド(Plant Family Beds)〉と呼ばれる一画。102に区分けされた花壇には、シソ科やナデシコ科というように、さまざまな植物が93の科に仲間分けされ、紹介されています。学術的な花壇ですが、ガーデンとしての見応えも十分の美しい場所です。 その昔、ここはキュー・パレスに住まうジョージ3世のために食物を育てた畑でしたが、現在は、BBCのテレビ番組のためにつくられた、新しいキッチンガーデンがあります。有名フレンチシェフのレイモンド・ブランが案内役となって、250種の野菜や果物を一年を通じて収穫しながら、料理や食の歴史を紹介する番組で、このキッチンガーデンはテレビを通じてとても人気があるのだとか。 小さな実をつけた、エスパリエ仕立てのリンゴやナシの仲間、これから支柱に絡まるであろう、まだ小さな苗のインゲン類、それから、花茎を立ち上げ始めたラベンダー。ハーブも野菜も、花も実も、一緒に楽しめるガーデンになっています。 支柱の先端には、作業中にかがんでも怪我をしないようにと、小さな植木鉢がかぶせてあります。そんなところからも、「本当に庭づくりを長年続けた国の植物園だなぁ」と、実感させられます。 〈プラント・ファミリー・ベッド〉の一角には、デザインの異なるハチの巣箱が3タイプ並んでいました。これは、マルハナバチやミツバチの巣箱。メドウに囲まれていて、近くに寄ることはできません。キュー・ガーデンでは、近年危惧されている、受粉を担うハチの減少を食い止めようと、ハチの好む植物を植えるなど、生育環境を整えています。ここで待っていれば、ころんとした可愛らしいマルハナバチを観察できるそうですよ。 あ、あの花、私が好きな花だ! あ、あんなところにバラが咲いている! なんて言いながら、次から次へと歩くうちに、広い広いガーデンの北の端近くまで来ていました。ヴィクトリア・ゲートを入ってから、あっという間に2時間。今回巡ったのは、植物園の北の方面ですが、まだ敷地の8分の1も見ていないかもしれません。 ゲートまで戻っていくと、パーム・ハウスの南側で、高さ3mほどの大木に絡まった、一重のつるバラが満開となって、驚きの花景色を見せていました。名札には「‘HIMALAYAN MUSK ROSE’ Rosa brunonii」とありました。 さて、これで庭巡りもおしまいです。 またの機会に恵まれたなら、庭の南側にある〈テンペレート・ハウス(Temperate House)〉にもぜひ訪れてみたいもの。パーム・ハウスの2倍の広さを持つ、ヴィクトリア朝に建てられた中で世界最大の温室です。温帯気候の植物が集められていて、その中には、希少種や絶滅危惧種もあるのだとか。現在修復中ですが、2018年に再びオープンの予定です。 もし、春の桜の頃に訪れる機会を得たら、テンペレート・ハウス近くのチェリー・ウォークを歩くのもオススメです。英国に暮らす日本人が故郷を思い出すという、サクラの素晴らしい景色が待っています。 〈ロイヤル・ボタニック・ガーデンズ・キュー〉 庭園情報 ロンドンの中心地から、公共交通機関を使って30分ほどという、旅行者には嬉しい立地にあります。最寄り駅、地下鉄ディストリクト・ラインのキュー・ガーデンズ駅(Kew Gardens)から植物園のヴィクトリア・ゲートまでは徒歩約6分。 12月24日、25日を除いて、毎日10:00に開園。 閉園時間は8月までは、月~木が18:30(最終入場18:00)、金~日、祝日は20:30(最終入場20:00)。9月は、月~木が18:30(最終入場18:00)、金~日、祝日は19:00(最終入場18:30)。 10月以降は、季節によって閉園時間が変わります。冬場はかなり早く閉園するので、詳しくはHPで要確認。入園料は£15.50(寄付込み)。*2017年現在の情報です。
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ライフスタイル

バジルのレシピと育て方&世界の料理「オープンサンドとガパオライス」
Menu.1 ペストと卵のオープンサンド ペストはイタリア、ジェノヴァで発祥したバジルを原料とする調味料で、起源は古く9世紀まで遡るといわれています。しばしば‘ペースト’や‘パスタ’と混同されますが、実は「ペスト」という固有の調味料名。さまざまな料理に使われますが、シンプルな食べ方がバジルの風味を味わうには最適です。 How to cook 材料:ペスト(バジルの葉、ニンニク2〜3片、松の実1/4カップ、パルメザンチーズ3/4カップ、塩小さじ1/4、オリーブオイル150cc *全ての分量は味を見ながらお好みで加減してください)、パン、卵 ペストの全ての材料をブレンダーで混ぜます。 卵を茹でます。半熟は7〜8分が目安。 パンにペストを塗り、半分に切った卵をのせて完成。 Menu.2 ガパオライス ガパオライスはタイの食卓の定番メニュー。ひき肉と夏野菜、バジルを炒め、目玉焼きをのせていただく、いわばタイ風炒飯。バジルがたくさん採れる夏に食べたいちょっとスパイシーな料理です。本場タイでは香りの強い‘ホーリーバジル’という品種を用いますが、日本で一般的に栽培されている‘スイートバジル’でも美味しくつくれます。 How to cook 材料(4人分):鶏ひき肉400g、バジルの葉20枚位、パプリカ1〜2個、ピーマン1〜2個、タマネギ1個、ニンニク1片、赤唐辛子3本、調味料(ナンプラー大さじ3、オイスターソース小さじ2、砂糖大さじ1、醤油小さじ2、鶏ガラスープの素小さじ1)、ご飯、卵4個、サラダオイル適量 タマネギ、ピーマン、パプリカを1㎝角位に切ります。赤唐辛子は小口切りに。ニンニクはみじん切りに。調味料は全て混ぜ合わせておきます。 フライパンにサラダオイルを敷き、赤唐辛子とニンニクを炒め、香りが出てきたら、ひき肉を加えて炒めます。 ひき肉におおよそ熱が入ったら野菜を加えてさらに炒め、調味料を入れてよく混ぜます。最後にバジルをちぎって入れたら火を止めます。 目玉焼きを作ります。 お皿にご飯、3のひき肉、目玉焼きの順番で盛りつけ完成。 How to grow バジル栽培にチャレンジ バジルはとても育てやすいハーブの一つ。葉を摘むことで枝が分かれ、そこから新しい葉が再び生えてくるため、夏から晩秋までたっぷり収穫を楽しむことができます。生葉はサラダやピザに。使いきれない分は、レシピで紹介した「ペスト」で保存できます。 調理で使われるバジルには主に、 ‘スイートバジル’と‘ホーリーバジル’の2種類があり、スイートのほうはサラダやペストなど生で食べられることが多いようです。一方、より香りが強く刺激的な‘ホーリーバジル’は魚や肉料理とともに熱を通して使われます。どちらもシソ科メボウキ属の植物ですが、このメボウキは「目箒」と書きます。実は日本に導入されたのは古く江戸時代。種子を水に浸けると水分を吸ってゼリー状になりますが、それで目を洗っていたことに由来しています。現代では「バジルシード」の名にピンとくる方も少なくないでしょう。美容やダイエット効果を期待できるスーパーフードとして女性に大人気です。バジルシードを収穫する場合には、夏以降の花穂を摘まずに残しておきます。しかし、花穂を残すと葉っぱは、それ以上茂らなくなるので、目的に合わせて作業しましょう。 Photo/ 1)sarsmis/2)NC_1/3)ranmaru/4)Kriang kan/ Shutterstock.com
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宿根草・多年草

中世イタリア領主の命を奪った「ジギタリス」の危険な秘密
禁帯出 ガーデン毒草図鑑 ジギタリス William Curtisの植物学雑誌Curtis's Botanical Magazine, Volume 47より 名称:ジギタリス英名・別名:foxglove、キツネノテブクロ学名:Digitalis科:ゴマノハグサ科(APG分類体系:オオバコ科)有毒部位:全草有毒成分:強心配糖体(ジギトキシン、ジゴキシンなど) 征服者を死に追いやった植物 1329年7月22日。中世イタリア、トレヴィーゾの地で、ある有力な領主が死を迎えました。その人の名はカングランデ・デッラ・スカーラ。都市国家・ヴェローナの君主にして、周辺諸国にも影響力を持ち、『神曲』を著した詩人ダンテの有力なパトロンでもあった人物です。カングランデはこのときまだ38歳。ヴィチェンツァ、パドヴァ、トレヴィーゾを征服した僅か数日後、絶頂期にある中での突然の死でした。 この死は長く生水に起因した感染症によると考えられてきました。しかし、2015年に遺体を調査したところ、ある植物毒の成分が検出されたのです。そして死の直前に記録されている発熱を伴う嘔吐や下痢といった症状も、その植物による中毒症状と高い一致を示しました。そのため、現在では、致死量の植物毒を摂取したことによる毒殺の疑いが強まっています。では、この征服者を死に追いやった植物とは、いったいなんだったのでしょうか? バラの下草としても人気のジギタリスとは この植物こそがジギタリス。そう、一歩ガーデンに出れば無垢な様子で花を咲かせている、あのジギタリスです。美しい花姿からガーデナーに広く愛されているガーデンプランツですが、実は全草にジギトキシンなどの強心作用のある毒性物質を含む危険な有毒植物。口にしてしまった場合、摂取後数時間で嘔吐や胃腸障害、めまい、不整脈などの中毒症状を起こし、最悪の場合は心臓機能が停止して死に至るという恐ろしい猛毒を持っています。近年でも、ジギタリスを口にしたことによる中毒事件は、欧米を中心に発生しており、過去には日本でも、ジギタリスの葉を誤食したことにより心室細動により死亡するというケースが報告されました。 このように毒性の強いジギタリスですが、その葉は長く心臓病の薬として利用されてきた歴史もあります。きれいな姿の下に隠し持つ、人を生かすも殺すもできるほどの毒こそがジギタリスの魅力の根源かもしれません。そして危険な秘密が魅力を生むのは植物も人間も同じ。そんな人、あなたの周りにもいませんか? オーソドックスな紫色からクリーム色まで色鮮やかなジギタリスの花。大型で華やかな人気の高いガーデンプランツです。 ジギタリスの葉。特に芽吹いた直後はほかの植物とも混同しやすいので注意が必要。 併せて読みたい 参考文献/A medieval case of digitalis poisoning: the sudden death of Cangrande della Scala, lord of verona (1291–1329) 『邪悪な植物』エイミー・スチュワート著(山形浩生・守岡 桜訳 朝日出版社刊)
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樹木

日本に上陸! 中国医学理論が認定した美と健康の「食香バラ」
これまで日本で「食べられるバラ」として利用されているのは、観賞用のバラを無農薬で育てたものですが、2017年登場したのは、主に食や薬を目的として中国で改良された平陰玫瑰(へいいんまいかい/平陰県のバラの意)の中の「食香バラ(しょっこうばら)」。直径6㎝前後の鮮やかなピンクの花を咲かせる‘豊華(ホウカ)’と‘紫枝(ズズ)’の2種類があり、ワックス分が少ない花びらは、後味に苦味がないのが特徴です。 この2種のバラは、ヨーロッパ向けにローズオイルを輸出している中国産のバラの原産地、山東省(さんとうしょう)平陰県(へいいんけん)生まれ。唐の時代から1,300年もバラの栽培が続くバラの村「玫瑰鎮(めいくいちん)」の自生種(ハマナスの近縁Rosa maikuwai var.pingyin)が改良されたものです。ハマナスの近縁のため病気に強く、うどんこ病や黒星病にほとんどかからないのも、家庭で栽培するには嬉しい性質です。 食香バラの産地である平陰では、東京ドーム約800個分(面積3,500ヘクタール)の栽培畑で年間9,000トンもの花びらが採取されています。咲き始めの開ききらない頃の花を手で摘み取り、朝のうちに乾燥させてお茶にしたり、高品質のローズウォーターやローズオイル、バラジャム、バラ酒、バラのスキンケア製品など、さまざまに加工しています。加工されているお茶は、日本で4年間、重金属と残留農薬230項目を検査して安全性を確認済み。平陰県バラ鎮の平陰玫瑰は無農薬で栽培され、中国で唯一食用バラとして認定されています。また、2012年には薬食同源の中国医学理論に基づき、中国中央政府衛生部が、食香バラを新資源食品に認定しました。 中国では、バラを暮らしに役立てる歴史が長く、最も古くは唐時代(618-907年)、宮廷での沐浴に使用されていました。また、『本草綱目(食薬学書)』には、気分をほぐし、血行をよくし、肝臓機能を整える薬として紹介されているなど、観賞するだけでなく、薬材や食材として積極的に使われてきました。さらに近年は技術が進み、1960年、中国において水蒸留法での精油の抽出に成功。2013年には香りを劣化させることなく花をドライにする低温焙煎バラ茶技術を成功させるなど、暮らしに取り入れやすい加工技術も進化を続けています。 乾燥させた花は、バラの季節を思い出させてくれる香り高いお茶として楽しんだり、ポプリやサシェにして枕元に置いたりなど、暮らしのさまざまなシーンで生かすことができます。ドライのバラを数輪ティーカップに入れ、そこへ熱いお湯をゆっくり注いだら、花びらのピンク色が湯に移り、同時にやさしいバラの香りが湯気とともに立ち上ります。 数ある芳香性のバラの中でも、食香バラの香りは飛び抜けていて、甘い香りに突き抜ける爽快感があるのです。 農研機構野菜花き研究部門、大久保直美氏の論文「アロマリサーチ(No.62)」によると、平陰バラの香気成分は「β-シトロネール」「ゲラニオール」「2-フェニルエタノール」が主要な成分であると分かっています。成分の一つ「ゲラニオール」には、体臭や口臭を抑えたり、肌のターンオーバーを促進する効果が。古くから健康と美、若さの象徴として愛されてきたバラ。世界三大美女のクレオパトラがバラの香りを味方につけたように、私たちも食香バラでその効果を試さないわけにはいきませんよね。 1,300年の栽培の歴史があるバラの村からやってきた食香バラを庭で育てて、咲きたての香りを胸いっぱい吸ってください。そして、摘んだ花はお風呂に入れてバラ風呂を楽しむのもオススメ。これは、身近に育てて花が開いたその瞬間を見逃さない、育てている人だけが体験できる特権です。
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ガーデン

花好きさんの旅案内【英国】チェニーズ・マナー・ハウス・アンド・ガーデンズ
チェニーズ・マナーは隣接するチェニー村とともに、中世から存在するとても古い場所です。マナーは12世紀から350年の間、村の名の由来となっているチェイン家の所有であり、16世紀に入ると、ヘンリー8世の廷臣、ジョン・ラッセルの手に渡って、その後400年ほど、ラッセルの子孫となるベッドフォード伯爵(のちに侯爵)家の屋敷として使われました。 さて、まずは15世紀から16世紀にかけて建てられたという、歴史あるレンガ造りのお屋敷の中を、現オーナーのマシューズ夫妻に案内していただきました。 屋敷にヘンリー8世やエリザベス1世が訪れたという話を聞きながら、大小の部屋を20分ほどかけて巡ります。はるか昔の王様や女王様が登場する話は、想像を超える歴史物語ですが、当時の建物が今もそのまま残され、また、数々の逸話が語り継がれていることに、驚かされました。 屋敷では、時に階段を降りる不気味な足音が聞こえるという幽霊話もあって、それは、足の悪いヘンリー8世が、妻キャサリン・ハワードの不貞を探る足音なのだとか……。英国人は本当に幽霊話が好きです。 さて、庭巡りに移りましょう。 チューダー朝の頃から屋敷の周りには庭があって、16世紀末に暮らした第3代ベッドフォード伯爵夫人のルーシーは園芸が得意だったといわれています。 しかし、長い歴史の中で庭は変わり続け、半世紀ほど前には修復が必要な状態になっていました。 現在の庭は、1950年代後半から現オーナーの母であったエリザベス・マックレオド・マシューズ夫人が手をかけて整えたものです。夫人はチューダー朝のレイアウトを基に庭を修復し、また、新しい庭を創作しました。 屋敷の外壁にはつるアジサイが隙間なく伝い、柔らかい印象です。訪れた7月中旬は、どの庭でもつるアジサイが花盛りでした。 屋敷に面したローズ・ローン(Rose Lawn)。美しい芝生の緑を囲むように、ユーモラスな形に刈り込まれたツゲのトピアリーがポイントとなって植わり、その間をスタンダード仕立てのバラが彩ります。株元には、ふわふわと軽やかな小花が咲いていました。 その昔はチェニーズ・パレスと呼ばれ、歴史の舞台ともなった2階建ての屋敷。立派な胸壁や塔、煙突があります。 装飾性の高い煙突は、ヘンリー8世の城、ハンプトン・コート・パレスにあるのと同様のもの。16世紀、ヘンリー8世の廷臣であったジョン・ラッセルは、城の豪華な煙突とまったく同じように、おそらくは同じ職人を使って、これらの煙突をつくらせたといわれています。 屋敷に沿った細長い芝生の庭は、一見平らな大地に見えていましたが、奥まで行くと、実は少し傾斜地だったと判明。傾斜の途中には、まるでだまし絵のように3段の階段があります。苔むした石造りの階段にアルケミラモリスが茂って、さりげなく可愛いコーナーになっていました。 屋敷の周りの庭をぐるりと眺め、生け垣や柵に仕切られた区画をいくつか通ると、開けた区画にたどり着きました。ここは敷地の中心付近に位置するサンクンガーデン(Sunken Garden / 沈床庭園)です。中世の頃に流行りはじめたデザインスタイルだとか。春はチューリップがカラフルに咲いていましたが、訪れた頃はアルケミラモリスやギボウシが生き生きと茂り、ゲラニウムの花は終わりかけていました。ちょうど端境期で、庭のあちこちで何人ものガーデナーが植え替え作業をする様子を見ることができました。 ティールームの前には芝生の広場があって、庭を堪能しながらお茶や軽食が楽しめるよう用意されています。なんとも贅沢なティータイムです。 ティールームに面したボーダー花壇には、赤系や青系に色分けされた宿根草が混ざり咲いていました。ちょうど大輪の八重咲きピオニー(シャクヤク)が花盛り。花火のように放射状に花が咲くアリウム・シューベルティと美しい競演を見せています。 ナーセリーやショップを見るのも庭巡りの楽しみの一つです。庭ごとにオススメの植物やディスプレイの方法が違って、それを見比べるのも新鮮です。日本でもお馴染みの植物を見つけると、英国でも親しまれているのね、と嬉しくなります。 チェニーズ・マナーのショップには、ハサミや靴の泥落とし、オーナメントなどのガーデングッズのほか、小鳥や草花が描かれたマグカップなどのオリジナル製品や、庭で採取された手作り感のある種子袋なども並んでいました。 キッチンガーデンの手前で、芝生の中に道が浮かび上がる、ラビリンス(迷宮)が見えてきました。かつてこの庭にあったと思われるものを再現したラビリンスで、道に沿って中心に向かって歩いていると、いつのまにか円の外側へ向かい、通り抜けてしまいます。中世では祈りや懺悔の場として使われていました。 この庭にはほかに、高さ2mのイチイの生け垣が幾何学模様に刈り込まれた、立派なメイズ(迷路)もあります。20年ほど前、ハンプトン・コート・パレスの有名なメイズの100周年を祝ってデザインコンペが行われ、それを基につくられたものです。17世紀に編み出された数学の定理にのっとってデザインされたという幾何学模様は、とても複雑。入ってみたいけれど迷ってしまいそうで、忙しい庭巡りの旅の途中ではチャレンジし難い迷路でした。 ダイナミックに絡むライムグリーンのつる植物がアーチを彩るキッチンガーデンの入り口。キャットミントの紫花に縁取られた小道を進みます。 スグリやリンゴ、洋ナシの木がぐるりと囲むキッチンガーデンの中には、これからぐんぐん大きくなりそうなナスタチウムやレタス、スイートコーンの若い芽がびっしりと育っていました。 ここで全てのコーナーをお見せできないのは残念ですが、植物名と効用がひとつずつ表示されているフィジック・ガーデン(薬草園)や、女王が木陰で休んだ際に宝石を無くしたという逸話から〈エリザベス1世のオーク〉と呼ばれる、樹齢千年を超えるオークの巨木など、チェニーズ・マナーの見どころはたくさんあります。きれいに形づくられたたくさんのトピアリーなども大変よく手入れされていて、庭での散策はとても気持ちがよいものでした。 チェニーズ・マナーでは、室内から外の緑や花の風景を見て楽しむことができるように、母屋の近くには美しいガーデンが広がっています。一方、敷地の奥では、キッチンガーデンや薬草園で、食べたり利用したりする植物をたくさん育てていて、広大な敷地を活用していることが分かりました。 チューダー朝の暮らしが感じられる、歴史あるチェニーズ・マナーをぜひ楽しんでください。 〈チェニーズ・マナー・ハウス・アンド・ガーデンズ〉 庭園情報 ロンドンから車でも電車でも1時間ほど。電車の場合、ロンドン・メリルボン駅からチャルフォント&ラティマー(chalfont & Latimer)駅に向かい、駅からはミニキャブで15分ほどです。 開園は、4月から10月の水、木、祝日、14:00~17:00。 4月末から5月初めにかけて、数千球のチューリップが一斉に咲くチューリップ祭が、また、8月の終わりにはダリア祭が行われます。 入場料(屋敷と庭)は£8。*2017年現在の情報です。
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観葉・インドアグリーン

シックで大人っぽい「ブルーシクラメン」を育てよう
10〜3月ごろまで花が咲き、冬の窓辺を彩るシクラメン。シクラメンには、寒さにあまり強くなく、鉢植えにして室内で楽しむタイプと、耐寒性が比較的強く、地植えにできるガーデンシクラメンがあります。室内で楽しむシクラメンの花色には、これまで白、赤、ピンクなど赤系のバリエーションが多く登場してきましたが、2017 年にはブルーのシクラメン‘セレナーディア’で有名なサントリーフラワーズから、新たなブルーシリーズが仲間入り。「まだ誰も見たことがないシクラメンで、世界を驚かせたい」と千葉・成田のシクラメンクリエーター、高橋康弘さんがつくり出したニューフェイス、ブルーシクラメンに注目です。 江戸ノ青/細く伸びるシャープな花びら全体がブルーに染まるシクラメン。花数も多く、株姿のバランスがとてもよい。 胡蝶/丸みを帯びた花びらが白く縁取られ、まるで蝶が舞っているような愛らしいシクラメン。白斑が入ることで、よりブルーが際立って見える。 月下/月光を受けた雪のようにブルーの花を際立たせる銀葉がたっぷり茂る。落ち着いた大人シックなカラーが楽しめる。 冬化粧/下垂するブルーの花びらに、白みがかった萼がかぶさっているように見える個性的な花。その様子は、冬の富士山のように美しい。 瑠璃玉/丸みを帯びた花びらがふんわりと重なり合い、花のボリュームがやさしい印象のシクラメン。 以上5種の苗販売元はサントリーフラワーズ http://suntory.jp/FLOWER/ ご紹介の「江戸ノ青」をはじめ、美しい姿を長く楽しめるブルーのシクラメンをつくる高橋康弘さん。日々、絵の具を混ぜ合わせるように膨大な品種を掛け合わせ、これまで数々の新しいシクラメンを世に送り出してきました。生産者としても全国トップクラスの技術を持ち、農林水産大臣賞をはじめ、受賞歴も多い実力派。高橋さんの手を離れ、花好きの方々の手に届いてからも、長く美しい姿を保つように育てられたブルーのシクラメンを身近に育ててみませんか? 併せて読みたい ・今年も新品種登場! 春まで咲かせる「シクラメン」品種12選&育て方のコツ ・マストバイ‘おしゃれプランツ’丈夫で、よく咲く、小さな庭のベスト9 ・きれいをロングキープ! 冬こそ楽しみたいミニバラが主役の寄せ植え Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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ガーデンデザイン

クレマチスのスクリーン仕立てで小さな庭も花いっぱい!
小さな庭も花いっぱいを実現する“フラワースクリーン”とは “フラワースクリーン”とは花をフェンスや壁面に這い上らせて、絵画のような立体的な花風景をつくる方法。茎や枝を数m伸ばす「つる性」の植物を使います。写真は紫色で花形の異なる2種のクレマチスをフェンスに絡ませた例。手前の黄色い花はクレマチスと開花期が重なるバラです。 花スクリーンにおすすめなのはつる植物「クレマチス」 クレマチスはたった1株で畳1枚以上の立体的な花風景をつくり出し、一度植えれば翌年も花を咲かせてくれる宿根草です。品種数も300~400あり、色も形もバリエーション豊富。クレマチスは細いヒゲ状のつるをコイル状にクルクル絡ませながら上へ上へと勝手に這い上っていきます。トゲもなく、誰にも簡単に育てることができます。例えば、高く上に伸びている樹木のそばに植えれば、上に登っていきますが、花が高い位置に咲いて鑑賞しにくいので、以下で紹介するような“縦横に幅広いフェンス”に這わせれば、目の高さに花が咲く風景を作ることができます。 格子型フェンスに最適 左:トレメッシュ®フェンス 右:トレメッシュ®シングル/タカショー クレマチスのつるは、絡む場所さえあれば自身で這い上っていきます。メッシュ状になったフェンスはクレマチスの誘引に最適の構造物。形を整えるために、成長とともに途中でつるを数カ所留めつけるだけでOKです。クレマチスが全体を覆えば、プライバシーを守りつつ、周囲の目も楽しませてくれる花と緑のフェンスが完成します。 鉢植えでも花がたっぷり咲くクレマチス クレマチスの根は下に向かって真っすぐ伸びる直根性。植栽スペースは40㎤もあれば十分なので、小さな庭に取り入れやすい花です。鉢植えの場合には10号鉢(※鉢の選び方参照)以上が適しています。写真は万重咲きと言われる豪華な花を球状に仕立てた鉢植え。つるが柔らかいので、仕立て方も自由自在です。 コツいらずのクレマチス「新枝咲き」 Photo/Tovstenko/Shutterstock.com 常緑性や落葉性、冬咲く品種や春〜初秋まで咲く品種など、品種数の多いクレマチス。花選びに迷ったら「新枝咲き」から選ぶことをおすすめします。クレマチスはその年に出た新しい枝にしか花を咲かせない「新枝咲き」、前年の枝にしか花を咲かせない「旧枝咲き」、どちらにも咲かせる「新旧両枝咲き」の3つのタイプがあります。新枝咲きはどの枝に花が咲くのか考えずに、地際からばっさりつるを剪定すればよいのでビギナーにもおすすめです。 クレマチスのつるの長さと咲き方をチェック Photo/Kevinr4/Shutterstock.com クレマチスはすべての品種が大きく育つわけではなく、比較的コンパクトなものやつるで伸びずに直立性のタイプのものもあります。広い面積を彩りたい場合には、つるが旺盛に伸びるタイプがおすすめ。新枝咲きには「ビチセラ系」「ビオルナ系」「テキセンシス系」「オリエンタリス系」「タングチカ系」などがあります。 完成が早いクレマチスの「大苗」 Photo/kuni---ka/Shutterstock.com フラワー・スクリーンの完成を早く望むなら、「大苗」を選びましょう。大苗はすでに3~4年育った株で、根が充実しているため春からの枝の伸びや花付きがよいのです。ゆっくり庭づくりを楽しみたい、また予算を抑えたい方は「新苗」を選ぶとよいでしょう。 ●クレマチスの詳しい「植え付け」と「育て方」は、『クレマチスの育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介します』をご覧ください。
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おすすめ植物(その他)

ドライフラワーに適した花6選!育てて美しい色を残す、作り方のコツ
冬の部屋飾りとして、イギリスで研究が進んだドライフラワー作り 庭の花の彩りを、ドライフラワーにして残しましょう。ドライフラワーは、古く北ヨーロッパで室内装飾のために作られたのが始まりです。夏の間、ガーデンで咲き誇る花々を集め、乾燥させて保存し、冬の間は生花の代わりにドライフラワーで室内を彩っていました。冬が長く、多くの時間を室内で過ごす生活をおくる人々にとって、ドライフラワーは彩り溢れる季節への渇望を満たしてくれるささやかな癒やしでもありました。 ヴィクトリア王朝時代のイギリスでは、多くの外来植物がもたらされたことによってフラワーアレンジメントが盛んになり、それに伴ってドライフラワーの研究も進みました。どの花が色を残しやすくドライフラワーに向いているか、また乾燥・保存の方法が模索され、次第に婦人たちの間で人気になっていきました。 ドライフラワー成功のコツは色を美しく残すこと ドライフラワーを作るうえで最も重要なことは、色を美しく残すことです。庭に咲いているときと同じように鮮やかな色を残すには、いかに水分を早く抜くかがコツ。ですから、もともと水分をあまり含んでいない花の方が、ドライフラワーには向いているということ。以下にご紹介するのは、ドライフラワーに適した植物です。 ドライフラワーに適した植物6選 センニチコウ 夏から秋に咲く一年草。紫や赤、ピンク、白などのカラーバリエーションがあります。鮮やかな色の品種は特に色がキレイに残りやすい。 ノゲイトウ 秋の庭を彩る一年草。ビロードのような触り心地の花は、よく色を残してくれます。 エキノプス(ルリタマアザミ) 和名はルリタマアザミ。夏の庭に咲く宿根草で、シルバーがかった青色と花姿が神秘的。庭でもドライでも存在感があります。 スターチス 紫や白、ピンクなど、さまざまな色合いがありますが、カラフルな部分は実は萼。散らないのでドライフラワーに最適。 ジプソフィラ(かすみ草) かすみ草です。茎と花が強く、花も小さいので乾燥させやすい花材です。夏の庭に咲きます。 ローダンセ(ハナカンザシ) 咲いている時からカサカサした質感の一年草。花びらに見える部分は萼。夏に開花します。 刈り取りと乾かし方 庭に咲いた花を集めるときは、開花の全盛期を過ぎてしまう前に刈り取りましょう。晴れの日の午前中を選んで、7〜10時までの間に刈り終えるのがベストです。刈り取り後は余分な葉を落とします。ここにご紹介した花はすべて、逆さにして自然乾燥させる方法で十分色がキレイに残ります。直射日光に当たらない、風通しのよい場所に吊るして2〜3週間もすれば、ドライフラワーが完成しますよ。 これらの花を集めてバスケットにたっぷり入れると豪華なインテリア飾りに。ご紹介した花は、どれもとても育てやすいものばかりなので、咲かせてみるところから始めてみてはいかがですか。 ドライフラワーを使ったクラフトを『花で模様を描く「ボタニカルキャンドル」を作ろう』でご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。 Photo/ 1)JP Chretien/ 2)Skyprayer2005/ 3)pic0000/ 4)Sophie McAulay/ 5)Latte Art/ 6)iLight photo/ 7)Darkydoors/ Shutterstock.com
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寄せ植え・花壇

ガーデンデザイナーが教える「寄せ植え上手」のコツ
ごく普通の花をエレガントに変身させる「葉使い」 テーマカラーをイエローにした、輝くような明るい色の寄せ植えです。白い花はペチュニアで、近づいてみるとライムグリーンとホワイトの2色になっています。黄色の八重咲きの花はマリーゴールド。ペチュニアもマリーゴールドも暑い最中によく咲いてくれる夏の一年草。カスミソウのような白い小花はユーフォルビア‘ダイアモンド・フロスト’。ライムイエローの葉を茂らせているのはメギ。花と花の間をチラチラとした小さな葉がつなぎ、寄せ植えに繊細で複雑な印象を生み出しています。ちょっと指でメギを隠してみてください。急に平凡に見えませんか? 花だけを合わせるよりも、このように葉の美しい植物を加えることで、一気に完成度が高くなることが分かります。使われている花はどれも特別珍しいものではありませんが、合わせ方次第でこんなに素敵な寄せ植えができるのですね。 ふんわり優しい雰囲気に「個性をプラス」する花のチョイス 淡い紫色でまとめた優しい印象の寄せ植えです。手前の丸い紫色の小花はブラキカム、ふんわり全体を覆うように咲くのはペラルゴニウム‘ラベンダーラス’、春から咲き残っているネメシアも入っています。鉢からあふれ咲く群花の中からスッと茎を伸ばし、星を散りばめたような花を咲かせているのはアリウム・クリストフィー。ネギ科の球根花です。この花がなくても十分キレイな寄せ植えですが、この2輪が入ることによって個性と変化が生まれ、寄せ植えに見応えを与えています。玄関ポーチに置かれていますが、お客様を迎えるのにふさわしい上品な一鉢に仕上がっています。 寄せ植えを置いた「空間の完成度」へのこだわり セージグリーンのロングポットは英国の王立植物園キューガーデンでつくられているオリジナルポットで、日本でも手に入ります。自然の花色に似合うように微妙なカラーリングが特徴の陶器鉢で、サイズもカラーもいろいろあります。背後の壁のモーブ色に合わせて鉢も花色も選ばれているため、一鉢を置いたワンシーンとして美しく完結しています。寄せ植えをつくる際は、まず置き場所をよく観察し、周囲の色や素材との調和を考えるようにすると、一鉢でも美しい風景を生み出すことができます。八重咲きの花はペチュニア、星型の小花はイソトマ、白い花はミニバラの‘グリーンアイス’、明るい緑の葉を枝垂れさせているのはキイチゴの仲間のルブス。ロングポットの長さを生かして、エレガントな雰囲気を演出する植栽です。 寄せ植えを複数置いた「コンテナガーデン」の提案 寄せ植えの鉢を並べた玄関ポーチ。土のない場所では、こんな風にいくつかの鉢植えを並べることで花と緑で空間を彩ることができます。こうしたスタイルを「コンテナガーデン」と呼びます。コンテナガーデンの利点は、地植えにできない場所にも庭をつくれることと、レイアウトを自由に変えて楽しめることです。鉢植えの高さに変化をつけることで、奥行きのある風景をつくることができます。テラコッタの鉢は英国ウィッチフォード・ポタリー製。台座に載せた鉢は、クラシックなデザインの「アーン」を復刻させたものです。台座と組み合わせて使うことで、より格式高い雰囲気が生まれます。 <今回ご紹介した寄せ植えをつくった人> 寄せ植えデザインはガーデンデザイナーの安酸友昭さん。鳥取県米子市の面谷内科・循環器内科クリニックと面谷邸の庭用に制作しました。日々の水やりや花殻摘みなどは、面谷ひとみさんが行っています。熱心な手入れのおかげで、寄せ植えはいつもきれいな姿を維持しています。 安酸友昭さんのお店「ラブリーガーデン」の店内。ご紹介したキューガーデンのオリジナルプランターやウィッチフォード・ポタリーの鉢以外にも、素敵な植木鉢やガーデングッズ、おしゃれな寄せ植えがつくれる季節の花苗が揃っています。





















