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ビビッドな実が特徴の有毒植物! 身近なこの野草の名前は?【Let’s Try! 植物クイズ】

2026.10.10
ビビッドな実が特徴の有毒植物! 身近なこの野草の名前は?【Let’s Try! 植物クイズ】

Brian Woolman/Shutterstock.com

野原や空き地、道端でけなげに育つ野草たち。普段それらの名前を意識することはあまりないかもしれませんが、「雑草という草はない」という植物学者・牧野富太郎の言葉がよく知られているように、どんな草花にもそれぞれ名前があります。そして、野草の花も、よく見ると意外とかわいらしいものですよ。今回は、雑草として扱われる身近な花をクローズアップでご紹介。どこかで目にしたこの植物の名前は分かりますか?

花よりも秋につく果実が目立つ野草

白~淡紅色の小さな花が咲くこちらの野草。北アメリカを原産とし、全国に帰化している身近な花です。花は直径5mmほどで、6~9月に枝先に伸ばした花穂に咲き、可愛らしいですが、あまり目立ちません。花弁のように見えるガク片が5枚あり、中央には丸い緑色の子房があります。子房の先にはよく見ると花柱が伸び、その周りに10~12本の雄しべがあります。

もう少し離れて全体の様子を見てみましょう。

野草の花
Uunal/Shutterstock.com

花序は長さ10~30cm、株の高さは100~200cmになり、赤みのある茎は上部で分枝して広がります。葉は卵形~楕円形で互生し、無毛。そしてなんといっても特徴的なのが、秋につく果実です。

野草の実
Kathy Clark/Shutterstock.com

1cmほどの黒紫色の艶のある液果に、マゼンタ色の軸というカラフルな姿に見覚えのある人も多いのでは? 果実はつぶすと鮮やかな赤紫色の果汁が出ます。

野草
dingdaeryu/Shutterstock.com

さて、この野草はなんでしょう?

正解は…

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ヨウシュヤマゴボウ

ヨウシュヤマゴボウ
Olga Ilinich/Shutterstock.com

ヨウシュヤマゴボウの基本データ

学名:Phytolacca americana L.
科名:ヤマゴボウ科
属名:ヤマゴボウ属
原産地:北アメリカ
和名:ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)
別名:アメリカヤマゴボウ
英名:American pokeweed、pokeweed、polk salad、inkberry、dragonberriesなど
形態:宿根草(多年草)
草丈:1~2m

ヨウシュヤマゴボウはヤマゴボウ科の大型の多年草。北アメリカ原産ですが、日本には明治初期に伝わり、現在では日本全国の道端や空き地、林縁などのさまざまな環境で普通に見られる帰化植物です。花は6~9月に開花しますがあまり目立たず、秋に赤紫色の軸に黒紫色の果実が実るカラフルな姿がよく知られています。その実の美しさから、切り花やガーデンプランツとして利用されることもあります。気温が下がると地上部は枯れますが、地中の太い根は残り、翌春に芽を出して再び成長を始めます。

ヨウシュヤマゴボウの実
未熟な緑の実。ccaligiuri/Shutterstock.com

花序は長く、実がつく頃には弓なりや下向きに垂れ下がります。未熟な実は緑色ですが、熟すと黒紫色になり、果軸も次第に赤紫色になります。実は扁球形のジューシーな液果で柔らかく、つぶすと赤紫色の果汁が出ます。英名ではインクベリー(ink berry)とも呼ばれ、染料として利用されることもありますが、有毒なので口にしたりしないよう注意しましょう。

ヨウシュヤマゴボウの花
花穂は直立または垂れ下がるように伸びます。KSCHiLI/Shutterstock.com

5弁の白い花びらのように見える部分はじつはガクで、花弁はありません。花の中央にある緑色の丸い子房には、短い花柱が10本あります。子房や未熟な実には、よく見るとカボチャのような溝がありますが、熟すとふっくらと丸みを帯びるため、溝は分かりにくくなります。

ヨウシュヤマゴボウの実
ピンクの軸に緑色の未熟果がユニークな色合い。Nandi Estevez/Shutterstock.com
熟したヨウシュヤマゴボウの実
黒紫色に熟した果実。Pavel105/Shutterstock.com

ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)という名前は、海外(西洋)から来た植物で、太い根がゴボウに似ていることに由来します。別名はアメリカヤマゴボウ。ゴボウという名が付きますが、根も有毒なので誤って食べないよう注意しましょう。

ヨウシュヤマゴボウ
ccaligiuri/Shutterstock.com

ヨウシュヤマゴボウは全草が有毒

ヨウシュヤマゴボウ
Kabar/Shutterstock.com

ヨウシュヤマゴボウは全草にフィトラッカサポニンなどの有毒成分を含む有毒植物。食べると腹痛や嘔吐、下痢などの症状が出るほか、重症化すると痙攣を起こして、最悪の場合には死亡することもあります。皮膚に対しても刺激作用があるとされます。特にブドウやブルーベリーに似た、ジューシーで美味しそうな実は、子どもが誤って口にしてしまわないよう注意が必要。

ヨウシュヤマゴボウの根
ヨウシュヤマゴボウの根Manfred Ruckszio/Shutterstock.com

また、山菜に「やまごぼう」の漬物などがありますが、この「やまごぼう」は山菜名でモリアザミのこと。「ヤマゴボウ」という名前からゴボウや「やまごぼう」のように食用になると誤認し、食中毒を起こしてしまった事例もあるため根も食用しないよう注意しましょう。

モリアザミ
やまごぼうという山菜名でも知られるモリアザミの花。F_studio/Shutterstock.com

ヨウシュヤマゴボウに似た花

ヤマゴボウの花
ヤマゴボウの花。oldchap/Shutterstock.com

ヨウシュヤマゴボウに似た花には、中国や朝鮮半島などの東アジアを原産とするヤマゴボウや、在来種のマルミノヤマゴボウなどがあり、いずれも有毒です。

ヤマゴボウの実
ヤマゴボウの実。KlavdiyaV/Shutterstock.com

ヤマゴボウは日本には古い時代に伝わったとされ、現在では北海道南西部から九州まで野生化している姿が見られます。ヨウシュヤマゴボウとは違い、花序や果軸が垂れ下がらずに直立するのが大きな特徴。また熟した果実が丸くならず、8つに分割されているという違いもあります。

マルミノヤマゴボウ

マルミノヤマゴボウは関東地方以西の本州・四国・九州に分布する在来種で、ヤマゴボウ同様に花序が直立します。花は淡紅色や白で、次第に花柄とともに濃紅色になります。実は基本的にヨウシュヤマゴボウのように丸くなり、溝は目立ちません。

クイズ一覧はこちら!

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