「ガーランド」という言葉を聞いたことはありますか? 最近ではインテリアでも、旗などを吊るしたガーランドを飾る人が増えています。でも、ここで紹介したいのはガーデンにあるガーランドのこと。つるバラなどを優雅な印象に仕立てる、ガーデンのテクニックの一つです。

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ガーランドとは?

ガーランドとは、つる植物、特につるバラの仕立て方の一つのこと。日本語では花綱と書きます。その名の通り、支柱の間にロープやチェーンなどを渡し、そこにつるバラを絡ませていく、優雅で華やかなガーデンデザインです。

ガーランドは、もともと古代ギリシアの彫刻や建築に見られる装飾模様でした。その後、イタリアやフランス、イギリスなどのヨーロッパ諸国に広まりました。ヨーロッパの町や美術館で、壁や彫刻の台座などに、ガーランド模様が浮き彫りにされているのをご覧になったことがある人もいるでしょう。このような装飾技法をガーデンデザインに持ち込んだものが、写真のようなガーランドです。バラを用いたガーランドは特に美しく、イングリッシュガーデンでもよく登場するデザインです。

キモッコウバラをガーランドに仕立てました。チェーンにつるが絡み、枝垂れるようにたわんで弧を描くガーランドは柔らかい印象を与えます。花つきのよいキモッコウバラを選ぶことで、チェーンが隠れ、ふわふわとした花のロープになります。

ガーランドは大きく仕立てるだけではありません。写真のように、足元の高さになるようにまとめれば、通路とガーデンを区切る華やかな装飾になります。このような小さなガーランドは、ミニバラなど枝が伸びにくいバラでつくることができるのも魅力です。花が咲く前も、チェーンが緑に覆われて柔らかい印象に。

ガーランドの仕立て方

ガーランドを仕立てる時には、まずガーランドの幅を決めて両サイドに支柱やオベリスクを立てます。個人の庭では、あまり大きくせず背丈ほどの高さに花が咲くようにするのがオススメ。枝の誘引や手入れがしやすく、花や香りを間近で楽しむことができます。支柱を立てたら、太めのロープかチェーンを緩めに張りましょう。ガーランドは一つだけでなく、下の写真のように、いくつかつなげてもエレガントな印象になりますよ。

花綱をつくる黄色のバラは、一季咲きのキモッコウバラ。

ガーランドの構造をつくったら、お気に入りのつるバラを両サイドから植えます。ガーランドに向くバラは、つるがしなやかで花つきがよい品種。‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’や‘ランブリング・レクター’、‘エヴァンジェリン’などがオススメです。異なる品種のバラを組み合わせるのも素敵です。枝が伸びてきたら、支柱に沿わせて育て、そこからロープに這わせるように誘引します。ロープから離れて伸びてしまう枝を剪定することで、きれいな形を保てるので、誘引と剪定はきちんと行いましょう。バラの花が完全にロープを覆うまでには数年かかりますが、こぼれるように花が咲くガーランドの美しさは格別です。

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