種から育てよう! 夏の料理にヘビロテ必至のハーブ3種【動画解説付き】
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バジル、パクチー、大葉の3種は料理を時短で美味しくしてくれる夏のハーブ。6月中も種まきがまだ間に合うので、庭やベランダで栽培しておくのがおすすめです。これらのハーブは丈夫で生育旺盛なので、初心者も簡単に種子から育てられます。種まきのコツを動画でも解説します。
目次
世界に多くの品種があるバジル
バジルは、世界に60以上の品種があります。ヨーロッパで主に料理に使われるのは、スイートバジルと呼ばれる品種。風味が豊かでピリッとした辛味と甘味が同居しています。一方、アジアでもバジルは料理に欠かせないハーブの一つで、こちらでは主にホーリーバジルを使います。スイートバジルよりも香りが強いのが特徴で、ガパオライスなどの代表メニューがあります。また、タイではタイバジルをアイスクリームやチョコレート菓子に添えることもあり、種子を水に浸してゼリー状にしたバジルシードは、ドリンクやシャーベットなどでも活躍します。

誰でも料理上手にしてくれる魔法のハーブ「バジル」

バジルは、フランスのシェフたちに「エルブ・ロワイヤル(ハーブの王様)」と称賛されるキッチンハーブの代表。料理に入れれば、たちまち味をグレードアップさせてくれる魔法のハーブなのです。ペストソースと呼ばれるバジルを使った緑色のソースは、イタリアでもフランスでも、よく作られます。昔ながらの方法は、ニンニクとパルメザンチーズ、松の実、オリーブオイルとバジルをミキサーで混ぜて作りますが、このペストソースを作っておけば、パスタはもちろん肉や魚の料理、サンドイッチなどが「混ぜるだけ」、「かけるだけ」で美味しさが格段にアップします。
バジルの種まき方法
バジルは地温が十分高くなってから種まきをすると、発芽率が高くなります。種子袋の裏などにしばしば発芽適温は20〜25℃、適期は4〜6月と記載されていますが、私の経験上、6月になってからのほうが格段に発芽率は上がります。
1.土づくりをしておく
畑に直播きする場合は、2〜3週間前に土づくりをしておきましょう。バジルは酸性土を嫌いますが、日本の土は放っておくと酸性に偏りがちなので、苦土石灰をまいて中和します。また、堆肥も混ぜておきます。堆肥は土中の微生物を増やしてその活動を活発化させるので、土がフカフカに柔らかくなり、植物の根に新鮮な空気や水を送りやすくなります。さらに、化成肥料も混ぜておきます。化成肥料は植物の初期生育に必要な栄養素を与える役割です。プランターで栽培する場合は、これらの成分があらかじめ配合されている専用の培養土を使うと便利です。
2.播き溝をつける

畑にタネを播くための播き溝をつけます。シャベルで土の表面をなぞって溝をつけますが、あまり深くなりすぎないように注意。約1cmの深さくらいにしたら、播き溝に沿ってたっぷり水をかけ、土に十分水分を吸収させておきます。
3.タネをすじまきにする

バジルのタネは非常に細かいので、1粒ずつ播くのは効率的ではありません。片方の手のひらにバジルのタネをまとめてとり、もう片方の指で適当な量をつまんでパラパラ播いていきます。この時、なるべく重ならないようにずらしながら播きます。でもあまり神経質にならなくても、発芽後に2〜3回間引きをして、重なった分は抜きながら育てていくので大丈夫です。

4.タネを土と圧着させる

バジルのタネの上から拳(こぶし)を押し付け、タネと土をよく圧着させます。ささいな作業ですが、タネが流されたりしないようにする大事なポイントです。
5.土をかける

上からごく薄く土をかけます。シャベルなどを使って埋めるというより、手で土をつまんでパラパラとまく程度です。あまり厚く土をかけすぎると発芽しないので、ごく薄くかけるようにします。種子の中には「好光性」と「嫌光性」という2種類のタイプがあり、「好光性」は発芽に光を必要とするため土をかけません。バジルは「嫌光性」で発芽に闇を必要とするので、上からごく薄く土をかけます。
6.もみ殻をまく

もみ殻をまくと水の蒸散が抑えられるので、まいておくと安心ですが、なくてもOK。もみ殻は、ホームセンターやガーデンセンターなどで入手できます。
7.水をまいて完了

水をやって完了です。水はタネが流されないように、はす口のついたジョウロかホースのシャワーでごくやさしくふんわりとやるようにします。天気のよい日が続く時は、タネが乾かないよう毎日水やりします。発芽までは乾かさないことがポイントです。
パクチーの種まき

パクチーはコリアンダーやシャンツァイとも呼ばれ、アジアンテイストの料理には欠かせないセリ科のハーブ。独特の味と香りがあり、麺料理や海鮮・肉料理などで活躍します。

パクチーの種まきも、おおむねバジルと同様ですが、パクチーの種子は少し大きいので、すじまきではなく、点まきにします。点まきとは1カ所に3〜4粒種子を播くやり方です。10cm程度離して点まきにしていきます。そして、パクチーの場合は発芽して混み合っていても、間引きません。しばらくの間はそのまま混み合った状態で育てます。セリ科の植物は倒れやすく、何本かが一緒に育つことで互いを支え合うからです。一株ひと株が大きくなって、いよいよ窮屈だなと思う段階で間引けばOKです。

大葉の種まき

大葉は日本でも古くから利用されてきた和ハーブです。冷奴やそうめんなど、夏の食卓で薬味として活躍してくれますね。大葉も順調に育てば大株になり、薬味として2〜3枚使う程度では消費しきれなくなってくるので、ジュースにするのがおすすめです。ジュースの作り方は、大株になる頃に改めてご紹介しようと思います。大葉の種子は外皮が固いので、播く前の晩から水に浸けておきます。こうすることで発芽しやすくなります。その後の作業はバジルとほぼ同じですが、タネの上から土をかけないのが大きな違いです。大葉のタネは好光性で発芽に光を必要とするので、土ももみ殼もかけず、土の上に播いたタネを拳で押し付けたら作業完了です。大葉も、生育過程で2〜3回間引きながら大きくしていきます。
自分で種子から植物を育てるのはとても面白い作業です。種まきの成功の最大のポイントは、適期に播くということ。今なら地温が十分に上がって、とても発芽率がよいはずなので、ぜひチャレンジしてみてください。
Credit
文 / 岡崎英生 - 文筆家/園芸家 -

おかざき・ひでお/早稲田大学文学部フランス文学科卒業。編集者から漫画の原作者、文筆家へ。1996年より長野県松本市内四賀地区にあるクラインガルテン(滞在型市民農園)に通い、この地域に古くから伝わる有機栽培法を学びながら畑づくりを楽しむ。ラベンダーにも造詣が深く、著書に『芳香の大地 ラベンダーと北海道』(ラベンダークラブ刊)、訳書に『ラベンダーとラバンジン』(クリスティアーヌ・ムニエ著、フレグランスジャーナル社刊)など。
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