宿根草は庭や鉢に植えっぱなしで越年して、何年も楽しめる植物です。一年草に比べると花の時期が短い種類もありますが、葉色がきれいな宿根草なら、花期以外の時期も彩りになって、観賞期間が長いのも魅力です。花も葉も楽しめて、しかも長生きするので、お得感があります。ガーデニング愛好家に支持されるショップ「おぎはら植物園」店長の荻原範雄さんに、宿根草の中からオーレア・リーフ(黄金葉)を持つ、育てやすくてオススメの品種を10種、ピックアップしていただきます。

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庭で輝きを放つ、オーレア・リーフの草花

リーフ主体のガーデンには、オーレア・リーフは欠かせない存在。
リーフ主体のガーデンには、オーレア・リーフは欠かせない存在。

さまざまな草花を植えて、風景づくりを楽しむガーデニングでは、カラーリーフを取り入れることでセンスアップしたり、ワンランク上のガーデンに仕上げることができます。そこで今回は、カラーリーフの中でも、パッと目に入る、明るい色合いのオーレア・リーフに注目! 他の草花と一緒に植えて、ガーデンを華やかなイメージに演出しましょう。

ヒューケラ‘ライムリッキー’などのカラーリーフの花壇
ダークカラーに囲まれた花壇の中央で、ひときわ目を引く黄金葉は、ヒューケラ‘ライムリッキー’。オススメの一つ。

葉色が常に美しい草花を植えておけば、春、夏、秋と季節を問わず、長期間、庭をきれいに見せることができます。また、半日陰の庭(シェードガーデン)など、花が咲きにくい場所では、カラーリーフと呼ばれる「葉もの」を組み合わせて、センスよく植栽したいものですが、少し色合いが暗くなりがち。そんなときはオーレア・リーフを入れるとコントラストが効いて、一気に明るい印象に変わります。

毎年楽しめる! オーレア・リーフの宿根草10種

セレクト1
花も葉もきれい! 春らしい草花
イベリス‘ゴールデン・キャンディ’

イベリス‘ゴールデン・キャンディ’

イベリスは植えっぱなしで毎年楽しめるので、花ものグラウンドカバーの定番となりつつあります。性質がとても丈夫で、日向であれば多くの場所で育ち、年々花数が増えるという、育てやすさが人気の理由です。花後に見た目が悪くなるグラウンドカバー向き宿根草は多くありますが、本種は花後も黄金色の葉が生き生きと育ちますので、花期以外も観賞できます。

イベリス‘ゴールデン・キャンディ’

【イベリス‘ゴールデン・キャンディ’ 植物DATA】
■ アブラナ科 宿根草(耐寒性多年草・半常緑性)
■ 草 丈 : 15~20cm前後
■ 花 期 : 春
■ 耐寒性 : 強い(-15℃前後まで)
■ 耐暑性 : 普通
■ 日 照 : 日向

セレクト2
暑さ寒さに強く、とても丈夫!
メドースイート‘オーレア’

メドースイート‘オーレア’

ハーブとしても知られるメドースイート(西洋ナツユキソウ)のオーレアタイプです。ゴールドリーフを持つ多年草は多くありますが、中でも本種は特に色鮮やかに発色し、夏も色が褪せず、美しい葉色を保ちます。夏に咲く、ふわっとしたクリーム色の花とともに柔らかな印象で、辺りがパッと明るく輝くようです。性質が強健で育てやすい植物です。

メドースイート‘オーレア’

【メドースイート‘オーレア’ 植物DATA】 
■ バラ科 宿根草(耐寒性多年草・落葉性)
■ 草 丈 : 60~80cm前後
■ 花 期 : 夏
■ 耐寒性 : 強い(-30℃前後まで)
■ 耐暑性 : 強い
■ 日 照 : 日向~やや半日陰

セレクト3
大型で存在感が抜群!
アラリア‘サンキング’

アラリア‘サンキング’

山菜としても有名なウド。本種はその黄金葉品種です。ウドは、もともと日本の山野に自生する植物なので、日本の気候下でよく育ちます。大きく育つと高さは1mほどになり、明るい黄金葉ですからよく目立ち、存在感があります。日陰でも葉色が鮮やかに出るので、半日陰の場所も一気に明るくしてくれます。

海外でも人気があり、シェードガーデンなどで、他のカラーリーフと組み合わせて、センス良く植栽されていますが、それがウドとは思えないような、おしゃれな雰囲気があります。

アラリア‘サンキング’

【アラリア‘サンキング’ 植物DATA】 
■ セリ科 宿根草(耐寒性多年草・落葉性)
■ 花 期 : 夏
■ 草 丈 : 1~1.2m前後
■ 耐寒性 : 強い(-30℃前後まで)
■ 耐暑性 : 強い
■ 日 照 : やや半日陰

セレクト4
こぼれダネでよく増える!
アガスターシェ‘ゴールデン・ジュビリー’

アガスターシェ‘ゴールデン・ジュビリー’

宿根タイプのアガスターシェで、明るい黄金色の葉を持ちます。株立ちになり、先端にラベンダー色の可愛い花を咲かせます。葉や茎にはミントに似た爽やかな香りがあるので、ハーブガーデンにも最適。高さは80cm程にまでなる、やや大型種なので、花壇の後方などに植えておくとよいでしょう。

植えっぱなしで毎年出てきて花を咲かせる、丈夫な宿根草です。花後のタネを残しておくと、こぼれたタネでよく増えます。移植も簡単なので、お好みの場所へ移して楽しめます。

アガスターシェ‘ゴールデン・ジュビリー’

【アガスターシェ‘ゴールデン ジュビリー’ 植物DATA】 
■ シソ科 宿根草(耐寒性多年草・落葉性)
■ 草 丈 : 60~80cm前後
■ 花 期 : 初夏
■ 耐寒性 : 強い(-20℃前後まで)
■ 耐暑性 : 強い
■ 日 照 : 日向

セレクト5
美しい黄金色のカーペット!
リシマキア・ヌムラリア‘オーレア’

リシマキア・ヌムラリア‘オーレア’

明るいライムゴールドの葉色で、地面を這うように低く生育します。グラウンドカバーとして使用すると、一年中、葉色が美しいばかりでなく、雑草除けになったり、斜面の土留めなどにも効果的です。他にも寄せ植えで枝垂れさせたり、ハンギングにも使われます。

水草として販売されているほど水分に強く、湿った場所を好みます。逆に乾きすぎる場所では葉焼けしてしまうので、向きません。

リシマキア・ヌムラリア‘オーレア’

【リシマキア・ヌムラリア‘オーレア’ 植物DATA】 
■ サクラソウ科 宿根草(耐寒性多年草・半常緑性)
■ 草 丈 : 3~10cm前後
■ 花 期 : 初夏
■ 耐寒性 : 強い(-30℃前後まで)
■ 耐暑性 : 強い
■ 日 照 : やや半日陰

セレクト6
葉と赤い実のコントラストがきれい!
ワイルドストロベリー‘ゴールデン・アレキサンドリア’

ワイルドストロベリー‘ゴールデン・アレキサンドリア’

ライム色の葉がきれいなだけでなく、白い花、赤い実も春から秋まで続くので、周年楽しむことができます。ワイルドストロベリーはハーブとしても利用される野生のイチゴですが、本種はその野生のイチゴを改良した「アレキサンドリア」というシリーズの品種です。

もともとワイルドストロベリーは実の香りが強く、ティーやお菓子の香りづけにも使われますが、本種はさらに甘みも増しており、そのまま食べても美味しいです。もちろんジャムにも最高です。観賞するだけでなく実用性も兼ねていて、お得感があります。

ワイルドストロベリー‘ゴールデン・アレキサンドリア’
ワイルドストロベリー‘ゴールデン・アレキサンドリア’

【ワイルドストロベリー‘ゴールデン・アレキサンドリア’ 植物DATA】 
■ バラ科 宿根草(耐寒性多年草・半常緑性)
■ 草 丈 : 15~20cm前後
■ 花 期 : 春~秋
■ 耐寒性 : 強い(-25℃前後まで)
■ 耐暑性 : 強い
■ 日 照 : 日向~やや半日陰

セレクト7
ハート形の可愛い黄金葉!
ブルネラ‘ダイアンズ・ゴールド’

ブルネラ‘ダイアンズ・ゴールド’

ブルネラはハート形の葉が特徴の宿根草。寒さに強く、植えっぱなしで毎年出て楽しませてくれます。ブルネラには多くの品種があり、オーレアタイプも数種ありますが、最新の本種が最も葉色が明るく、黄色がハッキリとしています。

少し水分のある木陰などを好みますので、他のカラーリーフと一緒に植えて、半日陰の庭をパッと明るくしてみてはいかがでしょうか。春には忘れな草のような、ブルーの可憐な小花を咲かせて、葉色によく映えます。

ブルネラ‘ダイアンズ・ゴールド’

【ブルネラ‘ダイアンズ・ゴールド’ 植物DATA】 
■ ムラサキ科 宿根草(耐寒性多年草・落葉性)
■ 草 丈 : 3~10cm前後
■ 花 期 : 初夏
■ 耐寒性 : 強い(-30℃前後まで)
■ 耐暑性 : 普通
■ 日 照 : やや半日陰

セレクト8
組み合わせにも使いやすい!
ヒューケラ‘ライムリッキー’

ヒューケラ‘ライムリッキー’

ヒューケラの和名はツボサンゴ。古くから日本でも親しまれている多年草です。寒さ、暑さに耐える丈夫な多年草で、日陰でも生育がよく、花もよく咲くため、半日陰の庭に最適です。冬も常緑で葉が残るため、周年楽しめます。寄せ植えにも人気です。

本種はヒューケラの中では数少ない黄金葉の品種で、フリルの入る葉が可愛らしい、やや小型の品種です。他のブロンズ色や赤い葉色の品種と組み合わせるとコントラストが楽しめて、シェードガーデンを明るく演出できます。黄色の葉に似合う、爽やかな白花をたくさん咲かせます。

ヒューケラ‘ライムリッキー’

【ヒューケラ‘ライムリッキー’ 植物DATA】 
■ ユキノシタ科 宿根草(耐寒性多年草・常緑性)
■ 草 丈 : 40~50cm前後(花の高さを含む)
■ 花 期 : 初夏
■ 耐寒性 : 強い(-20℃前後まで)
■ 耐暑性 : 強い
■ 日 照 : やや半日陰

セレクト9
風にそよぐ様子が美しい!
黄金フウチソウ

黄金フウチソウ

古くから親しまれる日本の植物です。「風知草」という名の通り、風にサラサラとそよぐ様子に風情があり、美しいシーンづくりができます。斑入り種もありますが、本種は縞模様の入らない、すっきりとした黄金葉で、海外名は「オール・ゴールド」と呼ばれています。ナチュラルな雰囲気の庭によく似合います。

性質は極めて丈夫で、まとまりのよい草姿です。生育はゆっくりですが、時間さえかければ立派な株に育ちます。庭植えはもちろん、素焼きの鉢に植えて飾ってあるだけでも趣きがあり、センスを感じさせます。

黄金フウチソウ

【黄金フウチソウ 植物DATA】
■ イネ科 宿根草(耐寒性多年草・落葉性)
■ 草 丈 : 40~50cm前後
■ 花 期 : 夏~秋
■ 耐寒性 : 強い(-30℃前後まで)
■ 耐暑性 : 強い
■ 日 照 : やや半日陰

セレクト10
最も黄色が鮮やかな品種!
ギボウシ‘ファイヤーアイランド’

ギボウシ‘ファイヤーアイランド’

今まで300種類を超えるギボウシを栽培してきましたが、その中でも本種‘ファイヤーアイランド’が最も明るい黄色の葉をしています。輝くような春の芽吹きから始まり、赤い軸、ラベンダーピンクの花も魅力です。やや生育は遅いのですが、着実に年々芽数を増やし、見事な大株に育ってくれます。ブルー系、グリーン系のギボウシと組み合わせると、また美しさが際立ちます。日射しが強すぎると葉焼けするので、やや半日陰に植えましょう。

ギボウシ‘ファイヤーアイランド’
芽吹きの頃は、こんなに鮮やか!

 

ギボウシ‘ファイヤーアイランド’
色も明るく美しい花も。
ギボウシ‘ファイヤーアイランド’
植栽の組み合わせ例。

【ギボウシ‘ファイヤーアイランド’ 植物DATA】 
■ ユリ科(キジカクシ科)宿根草(耐寒性多年草・落葉性)
■ 草 丈 : 40~50cm前後(花の高さを含む)
■ 花 期 : 夏
■ 耐寒性 : 強い(-30℃前後まで)
■ 耐暑性 : 強い
■ 日 照 : やや半日陰

宿根草には多彩なバリエーションがあり、ガーデンに変化やプラスの効果をもたらしてくれる種類がまだまだあります。聞きなれない品種であっても、育ててみれば思いがけない喜びをくれるのが宿根草のグループです。ぜひ身近に育てて、ガーデニングライフを楽しんでください。

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Credit

写真&文/「おぎはら植物園」荻原範雄
長野県上田市にある宿根草と山野草を扱う植物専門店「おぎはら植物園」の店長。1979年から植物の栽培と販売をスタートさせた「おぎはら植物園」では、現在、取り扱う宿根草と山野草は4千種を超える。全国に苗生産者のネットワークを持ち、海外からの新品種の導入なども積極的に行う。近著に『四季の宿根草図鑑 決定版』(講談社)。
「おぎはら植物園」 https://www.rakuten.co.jp/ogis/

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