2018年は観測史上、最も早く梅雨明けし、夏の始まりが例年より22日も前倒しになっています。だったら、秋も早く来るのね、と思いきや、3カ月予報では「9月は平年並み、もしくは平年より気温が高い」とのこと。そんな長〜い夏を乗り切り、暑さに負けずに可愛くよく咲く一年草の花々をご紹介します。

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日本の夏は熱帯地方以上に暑い!

近年の日本の夏は35℃以上を記録することが珍しくなく、40℃を超えたというニュースを耳にして改めてグッタリなんてことも。この温度は、実はインドネシアやマレーシアといった熱帯地方の気温よりずっと高く、もはやサハラ沙漠に接する町の気温に近いのです。日陰や室内へ移動できる人間はまだよいものの、直射日光を浴び続ける植物にとって、日本の夏は年々、過酷な環境になっています。そんな酷暑にも耐え、夏中可愛らしく咲き続けてくれる草花も登場しています。

1<スーパーチュニア>

スーパーチュニアとロベリア(濃い紫の小花)、ユーフォルビア‘ダイアモンド・フロスト’(白いレースのような花)の寄せ植え。

夏の一年草の代表といえばペチュニアですが、このスーパーチュニアは一般的なペチュニアと比較し、強光線に強く、真夏の直射日光下で暑さ・蒸れもものともせず咲き続けるという強健種。たとえ株が傷んだとしても回復力に優れ、すぐに復活します。また、一般的なペチュニアは摘心をしないと長く伸びた茎の先にしか花が咲かなくなりますが、スーパーチュニアは勝手に枝分かれし、摘心をしなくてもこんもりと株全体を覆うように花が咲いてくれるので株姿もキレイ。さらに低温にも強く、早春から晩秋まで半年以上咲き続けるという驚異的な開花期の長さ! まさしくタダモノではない‘スーパー’なペチュニア、スーパーチュニアなのです。草丈30㎝前後。

2<サンブリテニア>

ゴマノハグサ科ジャメスブリテニア属の一品種で、写真は‘スカーレット’。花径2.5〜3㎝ほどの小花ながら、冴え渡る赤色の五弁と花心の黄色のコントラストが美しく、庭の中で抜群に目を引きます。従来のジャメスブリタニアより耐暑性に優れ、夏中鮮やかな色で庭を彩ってくれます。横に咲き広がるように生育するので、庭植えはもちろん、鉢植えやハンギングでも鉢からはみ出すようにボリュームたっぷりに咲きます。株姿が乱れてきたら、適度に剪定すると分枝が伸びて短期間で再びきれいな姿に。草丈20〜40㎝。

3<イソトマ>

イソトマ、ロベリア、スーパーチュニアのブルーの寄せ植え。

小さな星のような花と細い葉が軽やかな印象の夏の一年草です。花色は写真の水色のほかに白、ピンク、紫、青などがあります。初夏から咲き始め、横に広がるように生育し、真夏はいったん花つきが鈍ることがありますが、そのタイミングで切り戻しをすると、9〜11月まで再び咲き続けます。草丈20〜40㎝。

4<ロベリア>

上の花弁が2つに、下の花弁が3つに切れ込む小さな花は、蝶のような姿。宿根草タイプと一年草タイプがありますが、ロベリア・アズーロ・コンパクトなどの一年草タイプは暑さに強く、3月下旬から11月まで株いっぱいにこんもり咲き続けます。草丈20㎝前後。

5<ポーチュラカ>

ポーチュラカ、小輪ニチニチソウ、スーパーチュニアの寄せ植え。

鮮やかなピンクと白の斑入り葉は、ポーチュラカ‘マジカルキューティー’という品種です。スベリヒユ科で肉厚の葉は暑さに大変強く、直射日光が大好き。葉色のピンクは乾燥気味に管理すると色が濃くなります。茎の先に2〜3㎝ほどのピンク色の小さな花を咲かせます。草丈20㎝前後。

6<小輪ニチニチソウ>

従来のニチニチソウも暑さに強いのですが、近年各メーカーが新しく品種改良している小輪、極小輪のニチニチソウはさらに暑さにも強く改良されており、とても丈夫。サントリーフラワーズ社からは「フェアリスター」、エム・アンド・ビー・フローラ社からは「ミニナツ」が過去に日本フラワー・オブ・ザ・イヤーに選ばれており、そのパフォーマンスは折り紙つき。小花なので、夏の寄せ植え花材としても重宝します。草丈20㎝前後。

7<ブルーサルビア>

学名はサルビア・ファリナセア。ラベンダーに似た青紫の花穂状の花が初夏から秋いっぱいまで庭を涼しげに彩ってくれます。花色は写真よりもっと淡い水色や白色もあります。開花期間が長く、途中花つきがやや衰えてくることがありますが、切り戻すと花の勢いも復活し、晩秋まで楽しめます。草丈60㎝前後。

8<アンゲロニア>

Photo/Simplylove/Shutterstock.com

初夏から秋まで休むことなく延々と咲き続け、コストパフォーマンス抜群の一年草です。暑さと直射日光にも乾燥にも強く、また日陰でもよく育ち、場所を選ばないので重宝します。花色は紫、白、ピンクがあります。草丈は品種によって30〜100㎝。

9<ジニア>

ジニアは「百日草(ヒャクニチソウ)」とも呼ばれ、夏の暑い時期に長期間咲いてくれる花です。さまざまな品種群がありますが、なかでもプロフュージョン(上の写真)は暑さに強く、よく分枝してこんもり花が咲きます。花殻摘みの必要もないので、ローメンテナンスな点も魅力。草丈が20㎝程度と低いので、花壇の縁などで使うと、長い間、彩りを保てます。

一方、草丈が70㎝と高くなる種類もあります。絵筆の絵の具を飛ばしたような個性的でオシャレな絞り咲きの花は、ジニア・エレガンス‘ペパーミントスティック’。斑の入り方が一つひとつ異なり、咲くたびにワクワクする面白さがあります。大きいものだと花径が10㎝ほどにもなり、庭での存在感抜群。個性を演出したい場合にオススメですが、花苗の流通が少ないので、4〜5月にタネを播いて育てるとよいでしょう。エレガンスは花後に花殼摘みをすると、脇芽が育って繰り返し咲きます。

10<ユーフォルビア‘ダイアモンド・フロスト’>

春から霜が降りるまで、ほとんど一年中ふわふわと白い花を咲かせながら大きくなっていきます。花殻摘みや摘心などの必要はなく、手入れは水やりだけ。本当に手がかからないのによく咲き、他のどんな花とも調和します。花壇の手前などで土を見せたくないときなどにも重宝します。草丈40㎝前後。

定期的に施肥をしながら育てましょう

ここでご紹介した一年草は、半年以上、花を咲かせ続けるものがほとんどです。花が咲くと株はとても体力を使うので、緩効性肥料の置き肥を月1回、液体肥料を週1回ほどのペースで与えると、きれいに咲き続けてくれます。鉢植えの場合は特に忘れずに施肥しましょう。ただし真夏は株が弱るので、与えません。

ここでご紹介した花々のほとんどは、まだまだホームセンターや園芸店などで、花苗が入手できるものばかりです。ぜひお庭や花壇に取り入れて、長い夏を可愛い花とお過ごしください。

協力/面谷内科循環器内科クリニック
ラブリーガーデン http://www.lovely-garden.jp

Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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