「365日庭の美しいクリニック」として、その名を全国的に知られる鳥取県米子市の面谷内科・循環器内科クリニック。5月は最も多くの草花が咲き、美しさ極まる季節。這い上り、枝垂れ咲くつるバラは夢のような景色を展開し、足元で寄り添うように混ざり合う草花たちは、飽くことなく目を楽しませてくれます。この圧倒的な景色は、一体どのように生まれるのか。何を使い、どのような作業をしているのか。その舞台裏に密着し、美しさの秘密を探りました。

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バラと草花が織りなす面谷クリニックの癒やしの庭

ガーデン

5月の庭の主役はバラ。オールドローズ、イングリッシュローズ、フレンチローズ、ジャパンブリーディングローズなどさまざまなバラが咲き、庭をわたる風は甘い香りをのせてクリニックの中にも運ばれます。壁や石の列柱を這い上り枝垂れ咲くバラとともに、小花柄プリントのように混ざり合って咲く草花は、見る人を限りなく癒やしの世界に導いてくれます。庭はクリニックのすべての窓から眺められるようにつくられており、患者さんは待合室でも、診察室でも、点滴室でもこの景色を眺めて過ごすことができます。

バラの庭

「今年のテーマはノスタルジック。バラの開花に合わせてヒナゲシをたくさん植えて、どこか懐かしさを感じる風景にしました」と話すのは、庭づくりを行っている面谷ひとみさん。患者さんを飽きさせないよう、毎年テーマを変えて草花を植え替え、庭作りに情熱を注ぎます。「この庭はエンターテインメントなんです。絶景って見た瞬間、気持ちが高揚して、その一瞬は現実を忘れますよね。病院は心身に辛さや不安を抱えた方がいらっしゃる場所ですから、少しでもそれを忘れられるよう圧倒的な美しさを庭に演出したいんです」(ひとみさん)。

バラを美しく咲かせるには冬の寒肥が大事

庭づくり
庭を歩きながら反省会と作戦会議をする面谷さんと安酸さん。

その景色作りは1年前から着々と準備が始まります。「その年の5月の美しい景色を見ながら、ガーデンデザイナーの安酸友昭さんと一緒に来年は、こうしようああしようと、まずは反省会&作戦会議です。バラも一年ごとに樹勢が異なるので、弱ったものや逆に茂りすぎるものをチェックし、冬の剪定時にコントロールします。つるバラの剪定・誘引は私には難しいので安酸さんにお願いし、私はバラに関してはもっぱら土作りを担当しています」。

ガーデニング
雪が降る前に作業を終わらせるために、冬の雨の日も庭仕事。

バラは冬に与える「寒肥(かんぴ)」が一年の生育を左右する大事な肥料。面谷さんは冬、庭中のバラに1株ずつ寒肥を施していきます。寒肥に使っているのは「バイオマイスター」。植物活力素で有名なメネデール社の新製品です。「長年、液体のメネデールを愛用してきて、植え込みや植え替え時の使用はもちろん、弱ったバラのピンチを何度も救ってもらいました。そうした信頼があったので、土の活力素として『バイオマイスター』が新たに登場した時もすぐに庭に取り入れました」。

バイオマイスターで根の生育を促進し、病害虫被害も克服

バイオマイスター

バイオマイスターは植物の根の生育を徹底的に研究して開発された土壌資材です。根を生育させるための肥料成分だけでなく、土壌中の有害な菌の発生を抑えるバチルス菌や乳酸菌、植物と共生し、その生育を支える菌根菌など多種多様な善玉菌を含んでいます。さらに、厳選した有機物と鉱物をベストバランスで配合することにより、新鮮な空気や水が届く環境を土壌中に作り出し、菌類の活発な活動とともに根の生育を促進します。

面谷内科クリニック
幼虫に根を食べられる被害にあっても、きれいに咲いて看板を愛らしく彩る‘モーティマー・サックラー’。

「どんな植物も根は生育にとても大事ですが、特にバラはコガネムシの幼虫に根をかじられる被害にあいやすいんです。この庭では基本的に消毒をしていないので、なんだか調子が悪いなと思ったら土中から何匹もコガネムシの幼虫が出てきた、ということがよくあったのですが、バイオマイスターを使ってからは被害にあってもちゃんと復活して、何事もなかったように花が咲いてくれるんです。根張りがよくなっていることを実感しています」(面谷さん)。

まくだけのスタイルでバラの寒肥作業を大幅軽減

バラの植え付け

また、通常、寒肥はバラの株元に30〜40cmの穴を掘り、穴の中に肥料をあげるやり方をしますが、面谷さんは穴を掘らず株元にバイオマイスターをまく方法で寒肥を施します。「以前はスコップで一株ずつ穴を掘って肥料をあげていましたが、庭には何十本もバラがあるので本当に一苦労でした。善玉菌を含んだバイオマイスターは土の上に敷き詰めると、土壌表面の有害菌を抑えて病害を低減する効果もあるというので、せっかくなので掘らずに使っています。肥料成分は雨とともに土に浸透していってくれますし、病気は防げるし、作業は楽だし、助かっています」(面谷さん)。

バラのフェンス

バイオマイスター&メネデールで草花もスタートダッシュ成功

ガーデニング

バラとともに咲くさまざまな草花は、苗を養生しておき3月に植え込みをします。「宿根草は秋に植え込むという方も多いと思いますが、この庭では一年草も宿根草も混ざり合うように植えるので、全部苗が揃った段階で植え込んだほうが景色を作りやすいんです。でも、この頃の山陰はものすごく強い風が一日中吹くことがあって、植えたばかりの苗が次の日にはクタっとなっていることも少なくありませんでした。一度弱ってしまうと、回復してから生育するまでに時間がかかって、バラとの共演がいまいちずれることもあるんです。そこで、いろいろ試した結果、メネデールとバイオマイスターの合わせ技にたどりつきました」。

ガーデニング

まず植え込み予定地にバイオマイスターをばらまいておきます。次に液体のメネデールを溶かした水をバケツに張り、その中にポットごと苗をしばらく浸します。養生しておいた苗はポット内で根がパンパンに回っていることも多いので、ほぐしてから定植します。「この方法にしてから強風にさらされても苗が弱ることがなくなりました。スタートダッシュに成功していろいろな花が一斉に咲き揃うと、本当にうれしいです」。

ガーデン

寄せ植えにもバイオマイスター

ガーデニング

クリニックの庭には寄せ植えの鉢も多く置いてあります。玄関前など地面がないところではもちろん、庭の中にもフォーカルポイントとして大鉢を置くのが面谷さんと安酸さんの庭づくりのスタイルです。鉢の高さがある分、小さな一年草の草花を目立たせて景色に添える効果があります。こうした鉢植えの植物の植え替え時にも、バイオマイスターが重宝します。

ガーデニング

「前の植物を抜いた鉢では、土は肥料分がなくなり連作障害のリスクもあるので、そのまま次の植物を植えることはできません。といって、大鉢の土をそっくり入れ替えるのは大変な作業です。バイオマイスターはこれだけで土壌改良と元肥の役目を果たしてくれるので、1/3程度土を入れ替えるだけで済みます」。

バイオマイスターとメネデール
バラの鉢植えにもバイオマイスターとメネデールをセットで使用。

悪条件下でも植物が本来の魅力を発揮するために強力サポート

庭

さまざまな場面でバイオマイスターやメネデールなどの資材を駆使する面谷さんですが、それには山陰特有の気候も少なからず影響しています。「山陰はその名の通り、本当に陰になることが多くて、特に冬から春まではほとんど雨続き。岡山や広島の山陽と比べたら、米子の日照時間は半分くらいしかありません。植物にとって、お日様は光合成をして生育するのに欠かせないものですが、これはどうやっても人はコントロールできません。だからこそ、日照不足を補ってくれる土の栄養や、それを効率的に取り入れられる健全な根がとても大事で、バイオマイスターやメネデールのような資材は不可欠です。でも、逆に考えれば資材をうまく活用すれば、悪条件でも美しい庭を実現できるということです」。

バイオマイスター

美しい庭は、植物の健全な生育なくしては始まりません。しかし、面谷さんのように、どの庭も必ずしも植物がスクスク生育できる好環境とは限りません。そんな時にこそバイオマイスター。植物が本来の美しさを発揮するのを強力にサポートし、思い描いた庭風景に近づけてくれます。

Information

バイオマイスターは園芸店およびネット通販などで購入できます。

製品の詳細はこちら。

https://www.menedael.co.jp/products/standard_culture_series/biomaster/

Credit

写真・文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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