植えっぱなしにしていたら、いつの間にか大きくなった植物や、大きく育った割りに元気がない植物はありませんか? そんな時に役立つ栽培テクニックの一つに「株分け」があります。株分けとは、大きく成長した宿根草の株をいくつかに分ける作業のことで、目的は2つあります。一つは植物を増やすこと。もう一つの目的は、株の更新。株分けをすると一株が小さくなり、間がすいて再び生育がよくなります。また、分けたことで株が増えるという嬉しいご褒美も。ここでは、株分けの方法や手順、株分け可能な種類についてご紹介しましょう。
目次
株分けとは? 株分けをする2つの目的

株分けとは、大きく成長した宿根草の株をいくつかに分ける作業です。株分けの目的は2つあります。一つは植物を増やすこと。大きくなった株は3株、5株、10株と分けられるため、一カ所から庭のあちこちへ広げたり、友達にあげたりすることができます。もう一つの目的は、株の更新。株が大きくなりすぎると、密生して風通しが悪くなったり、成長が悪くなったりする場合があります。そんな時、株分けをすると一株が小さくなり、間がすいて再び生育がよくなります。
株分けの方法
では実際の株分けのやり方を見ていきましょう。素材は宿根草のルバーブ。茎を収穫してジャムなどにするタデ科の植物です。栽培をはじめてから3年ほど経ち、大株に育ったので株分けすることにしました。株分けの適期は春と秋ですが、今回は春のルバーブを株分けします。根っこを傷めないようにルバーブの周囲の土にぐるりとシャベルを入れた後、株元を持ってそっと掘り上げます。新芽と根っこのつながりを確認しながら切り分け、移動したいところに定植すれば完了です。誰かにあげるときは、鉢に植えるとよいでしょう。

ルバーブの根は下にまっすぐ伸びる直根性。周囲を深く耕して、根を傷つけないようにそっと掘り上げます。

一株に新芽(or 花芽)が一つはついているようにし、さらに根っことのつながりを見極めながら消毒した刃物やナイフで切り分けます。

一株を4つに切り分けました。一つを元の場所へ戻して植え付けて、たっぷり水やりを。一つは植木鉢に植え付けて、以前から欲しいと言っていた友人にあげます。残りは庭の別の場所へ。こうして、株分けで増えた株は、庭仲間にお裾分けができたり、株が耐えてしまわないように予備の株を育てることができたり。何よりも株が2倍に増えるのですから、花が2倍に増えたり、野菜類ならば、収穫量が増えたりと株分けは、いいことがいっぱい。
株分けができる植物とは?

主に、地中に根塊をもち、地際から葉や枝を伸ばしている植物なら株分けができます。株分けができる主な植物は以下です。
【樹木】シャクナゲ、アジサイ、ブルーベリー、クチナシ、コデマリ、ユキヤナギなど
【草花】クリスマスローズ、アガパンサス、カンナ、アイビー、プリムラ、ラナンキュラス、カラー、ギボウシ、シャクヤク、シンビジウムやカトレアなどのラン類など
【野菜類】ルバーブ、イチゴ、アスパラガス、アヤメ、シバザクラ、オダマキ、ノギクなど
【観葉植物】ポトス、アジアンタム、ストレリチア、シダ類、スパティフィラムなど

なお、チューリップやムスカリ、スイセン、ユリ(百合)などの球根植物も植えっぱなしにしておくと、球根が増えて一見株が増えているように見えます。これは、親株となる球根の脇に1つ、2つと新しい球根ができていて、手で分けることができますが、これは「分球(ぶんきゅう)」と呼びます。
株分けのコツを覚えて、お得に増やしてガーデニングライフを充実させましょう。
Credit
写真&文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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