スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
-
観葉・インドアグリーン

暑さに強いおすすめ観葉植物5選! 育て方や涼しげに飾るポイントも
暑さに強い観葉植物とは merrymuuu/Shutterstock.com 観葉植物の耐暑性や耐寒性が強いかどうかは、原産地の気候や自生環境によって変わります。例えば、砂漠地帯では日中は暑くても夜間は気温が下がるため、砂漠地帯原産の植物は耐暑性だけでなく耐寒性も高くなっています。 観葉植物として人気が高いもののグループに熱帯地方原産の植物がありますが、じつは原産地では最高気温が30℃を少し超えるくらいまでしか上がらないことが多く、日本の真夏のように35℃を超えることはほぼありません。そのため、日本の酷暑には耐えられない場合があり、注意が必要です。 暑さに強い観葉植物のおすすめ dropStock/Shutterstock.com それでは、暑さに強い観葉植物にはどのようなものがあるのでしょうか。ここではその中から、育てやすくておすすめの種類をご紹介します。 パキラ Mid Tran Designer/Shutterstock.com パキラは暑さや乾燥に強く、丈夫で育てやすい植物です。販売されている苗はサイズ展開も豊富で、手のひらにのる小さなものから、インテリア・アイテムとして強い存在感がある大株のものまであるので、置き場所に合わせたちょうどいいサイズに出会えます。 育てる際は、カーテン越しに日が当たる程度の明るい場所に置き、直射日光は当てないようにします。水やりは土の表面がしっかり乾いてからたっぷりと。冬は水やりを控えめにします。葉水もすると、より綺麗に保てます。 パキラには「発財樹」という別名があり、縁起がよい観葉植物ともいわれています。 サンスベリア Chavanilla/Shutterstock.com サンスベリアは、熱帯地方・亜熱帯地方が原産で、乾燥に強く、手入れが比較的簡単な植物です。葉は厚みがあり、独特の模様が入ることから、「虎の尾」という別名もあります。葉からマイナスイオンを放出することから空気洗浄効果が期待できるともいわれ、室内栽培に人気の種類です。 最低気温が10℃以下になると休眠状態になるので、寒い日は水やりを控えめにします。ただし、10℃以上のときに水が不足すると葉がシワシワになってしまうので気をつけましょう。 ポトス Khaohom Mali/Shutterstock.com ポトスは熱帯地域原産のつる性植物です。 日当たりのよい場所を好み、冬ならば直射日光に当たっても問題ありません。耐陰性もあるので、日光が当たらない場所でも電球の明るさで育てることができます。 水を好むので葉水なら毎日与えても問題ありませんが、水やりは根腐れを起こさない程度にし、過湿になりすぎないように注意します。土を使わず、水耕栽培で育てることもできます。 モンステラ Maxfluor/Shutterstock.com モンステラは深い切れ込みの入った大きく艶のある葉が特徴的な観葉植物です。 乾燥や日陰、寒さにも強いので置き場所を選びません。ただし、室外で育てる場合は5℃を下回ったら室内へ移動しましょう。販売されている苗は、ミニサイズから2mほどにもなる大型のものまでサイズが豊富にありますので、置き場所に合わせて選べます。 ガジュマル Maxfluor/Shutterstock.com ガジュマルは、沖縄では精霊キジムナーが宿り、幸せを運ぶ観葉植物といわれています。 日光を好むので、日当たりのよい場所に置くとよく育ちますが、耐陰性もあります。 寒さには弱いので、屋外で育てる場合には冬は室内に入れましょう。また、多湿を好むので、乾燥が気になる日にはスプレーなどで葉水をするのも効果的です。 暑さに強い観葉植物を育てるポイント Alliance Images/Shutterstock.com ここからは、暑さに強い観葉植物を上手に育てるためのポイントについて、ご紹介します。 置き場所 Mid Tran Designer/Shutterstock.com 暑さに強い観葉植物であっても、急に直射日光に当ててしまうと葉焼けを起こすことがあるので、暗い場所から日当たりのよい場所に移動させる場合は、徐々に慣らすようにして様子を見ながら移動するとよいでしょう。 室内でも直射日光は避け、カーテンやブラインドで強い日差しを遮ります。ただし、カーテン越しの光でも種類や状況によっては葉焼けしてしまうことがあるので、定期的に葉の状態をチェックすることを心掛けましょう。 葉焼け防止には、風通しのよさも重要なポイントです。定期的に換気して風を通したり、サーキュレーターなどで風を循環させることも葉焼け防止に効果的です。なお、冷たいエアコンの風は直接当たらないようにします。エアコンの風が当たり続けてしまうと、極端な暑さと寒さ、乾燥で弱ってしまいます。 水やり bearmoney/Shutterstock.com 夏は水分が蒸発しやすく、水切れを起こしやすい時期です。 水やりの基本は、土の表面がしっかり乾いたらたっぷりと与えること。量は鉢の底穴から水が流れ出すくらいが目安です。水を与えすぎると根腐れを起こすので、頻度が多すぎないように注意しましょう。時間は涼しい朝か夕方に。土の水分量の見極めが難しい場合は、水分計を使うのもおすすめです。 水やり後に受け皿に溜まった水は、必ず捨てておきましょう。 スプレーで葉に霧吹きをする「葉水(はみず)」も効果的です。これは葉の色艶がよくなるだけでなく、乾燥を好むハダニなどの病害虫を防ぐ効果もあります。 冬越しの注意点 Tatiana Buzmakova/Shutterstock.com 観葉植物は、原産地や自生地によって耐寒性が異なります。 耐寒性が弱い植物をベランダなどの屋外に置いている場合は、冬には室内に移動させます。部屋の中でも窓のすぐ近くは気温が低くなるので、寒さに弱いものは窓から離れた場所に置きます。 観葉植物で涼しさをプラスする飾り方ポイント Ground Picture/Shutterstock.com ここからは、観葉植物によってより涼しく感じさせる夏のインテリアにおすすめな演出方法をご紹介します。 水耕栽培 P_WON/Shutterstock.com 水耕栽培とは、土を使わずに水だけで育てる方法のことです。 ガラスやコップ、花瓶など透明の器に水を入れ、観葉植物の茎を挿せば、水のきらめきに茎や白い根が透けて見えて、とても涼しげです。部屋に土を持ち込むと汚れるのでは、と気になる方にもおすすめの育て方です。 水耕栽培の場合は、水をできるだけ清潔に保つため、1〜3日程度で取り換えましょう。茎から発根したらハイドロボールなどを入れた鉢に移し替え、大きくなったら土で育てるなど、段階的に栽培方法を変え、大きく育てる方法もあります。 ハンギングプランター TippyTortue/Shutterstock.comr ハンギングプランターとは吊り下げたプランターのことです。 部屋の壁面や天井などの空間を有効活用できるうえ、おしゃれな雰囲気が演出できるのも魅力です。つる性の観葉植物は、葉を垂らすと見た目に動きが出て、見栄えもよくなります。 ガラス製のハンギングプランターに入れて窓辺に吊すと、光が透けて部屋に葉影が映し出され、軽やかな雰囲気になります。 空調が効いている室内環境なら、吊すことで風通しがよくなるため、観葉植物の生育環境の改善としてもよい飾り方です。 プランターカバーを使う M88/Shutterstock.com 鉢を隠すためのプランターカバーにもさまざまなデザインのものが増え、選ぶ素材によって涼しさを演出することができます。 籐や藁、竹などを編んだバスケットはナチュラルな雰囲気で、軽やかでカジュアルな印象を与えてくれます。ブリキや鉄、銅などの金属製のものなら、モダンな雰囲気や洗練された印象をプラスすることもできます。カバーによって植物の印象が変わるので、季節や部屋の模様替えのタイミングで取り替えるのもおすすめです。 暑さに強い観葉植物で夏も爽やかな緑のある生活を New Africa/Shutterstock.com 室内に緑があると、爽やかな雰囲気や潤いのあるインテリアの演出ができます。暑さに強い観葉植物を選んで、置き場所や水やりのポイントを押さえ、涼しげな演出を楽しんでみてはいかがでしょうか。
-
おすすめ植物(その他)

猛暑のサマーガーデンを元気に彩る! 7月に咲く人気の花20選
ペチュニアナス科一年草/主な花色:赤・ピンク・青・紫・白・黄・複色/開花期:3~11月 写真/3and garden 開花期間が長く、春から秋にかけて花壇や寄せ植え、ウィンドウボックス、ハンギングバスケットなどを彩ってくれるペチュニアは、夏のガーデンには欠かせない存在。品種のバリエーションが豊富で育てやすく、成長が早くてこんもり茂り、真夏もあふれんばかりにたくさんの花を咲かせてくれます。近年は、より花数が多く、丈夫で育てやすい園芸品種も多数登場しています。本来は多年草ですが、日本では基本的に一年草として扱われます。雨に弱いため、特に梅雨時は直接雨の当たらない場所で育てるとよいでしょう。泥がはねると病気が発生しやすくなるので注意します。植え付けてからしばらくは摘心を繰り返すことでこんもり育ち、花数も増えます。蒸れが苦手なので、梅雨前や株姿が乱れてきたら半分程度まで切り戻して風通しよく育てましょう。開花期間中は適宜花がらを摘み、追肥を行うと長く楽しめます。ペチュニアの花言葉は「あなたと一緒なら心がやわらぐ」「心のやすらぎ」などです。 ●ペチュニアの育て方! 可愛い花をたくさん咲かせよう ●【夏の寄せ植え】耐暑性・耐雨性ペチュニアと寄せ植え実例5選 タチアオイ(ホリホック)アオイ科多年草/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・黄・黒・紫・複色/開花期:6月上旬~8月中旬 JakkriT SomsuK Krit/Shutterstock.com タチアオイは梅雨から夏にかけて、空に向かってまっすぐに伸びる長い茎に、次々に花を咲かせます。草丈は2mほどにもなる大型の植物で、ガーデンでの存在感は抜群。花は一重咲きや八重咲きがあり、下から順に咲き上がります。二年草または短命な多年草とされることが多く、株を更新しながら育てるとよいでしょう。種まきの適期は9~10月、または3~4月。成長の早い植物なので、春まきでも夏前に開花させることができます。根をいじられるのを嫌うので、水はけと日当たりのよい場所で栽培し、移植は控えたほうがよいでしょう。草丈が高くなるのでスペースを確保し、適宜支柱を立てて育てます。タチアオイの花言葉は「豊作」「あなたの美しさは気高い」などです。 ●華やかな花を咲かせるタチアオイの育て方・ポイント・注意点を徹底解説! ムクゲアオイ科低木/主な花色:白・ピンク・紫・複色/開花期:7~9月 Photo/LensTravel/Shutterstock.com ムクゲは高さ3~4mの低木で、庭木や生け垣にも利用されるなじみ深い樹木です。暑い日が続く真夏にも、次々と大きな花を咲かせてくれます。アオイ科らしい整った形の花を、木全体を覆うように咲かせる姿は見事。園芸品種も豊富で、白や紫、ピンクなどの花色に加え、咲き方も一重咲きや八重咲きがあります。丈夫で栽培しやすく、切った枝を土に挿しておけば根付くといわれるほど。ほとんど手がかからず、剪定しなくても樹形がまとまりやすいので、ガーデニング初心者にもおすすめです。生育旺盛でスペースの確保が必要なので、鉢植えよりも地植えのほうが管理しやすいでしょう。ムクゲの花言葉は「信念」「新しい美」などです。 ●盛夏に次々と開く夏の花 ムクゲ ユリユリ科多年草/主な花色:白・ピンク・オレンジ・赤・黄・複色/開花期:5月下旬~7月 Trubaieva Svitlana/Shutterstock.com 大輪で艶やかな花を咲かせるユリは、初夏の花壇の主役花の一つ。日本にもさまざまな自生種があり、広く親しまれてきた球根植物で、ゴージャスな花から可憐なものまで品種も多数あります。種類によって開花期は異なりますが、基本的にスカシユリ系からテッポウユリ系、そしてオリエンタル系へと咲き継ぎます。品種によっても異なりますが、一般に葉の細いユリは日当たりを、葉の広いユリは半日陰を好むとされるので、環境に合わせて植えてもいいですね。地温が高くなるのは嫌うため、風通しのよい場所で育て、地面に強い直射日光が当たらないようにするとよいでしょう。球根は乾燥しないように注意し、10~11月頃に植え付けます。その際、球根と地面の間に伸びる上根のスペースを十分に確保するため、深植えにしましょう。花後は花がら摘みを忘れずに行い、球根を太らせます。ユリの花言葉は「威厳」「純潔」「無垢」などです。 ●ユリの育て方! 夏花壇の主役、華やかなユリの分類と種類 アガパンサスヒガンバナ科多年草/主な花色:青紫・白・複色/開花期:5月下旬~8月上旬 Roger Driscoll/Shutterstock.com 涼しげなブルーの花と青々とした細葉で夏の庭を彩ってくれるアガパンサス。手毬状に花が集まるボリュームのある咲き姿は、ガーデンの中でも存在感を放ちます。日本の高温多湿の厳しい気候の中でも丈夫に育ち、ほとんど手がかからず植えっぱなしで何年も咲くコストパフォーマンスのよい植物で、ガーデニング初心者にもおすすめ。日当たりと水はけがよい、乾燥気味の環境を好みます。生育旺盛で根は長く深く張るので、地植えのほうが管理しやすいです。鉢植えで栽培する場合は根詰まりしやすいため、6号以上の鉢に植えるとよいでしょう。基本的には日当たりを好み、半日陰で育てると、花つきは悪くなります。アガパンサスの花言葉は「恋の訪れ」「ラブレター」「知的な装い」などです。 ●長寿の宿根草「アガパンサス」【オージーガーデニングのすすめ】 ノウゼンカズラノウゼンカズラ科つる性樹木/主な花色:オレンジ・黄・赤/開花期:7~8月 CoinUp/Shutterstock.com 真夏の暑さにも負けずに、オレンジ色の花をたっぷりと咲かせるノウゼンカズラ。気根を伸ばして自力で這い上り、つるを旺盛に茂らせます。漢字では凌霄花と書くとおり、空に届くかと思うほどつるを伸ばして咲く姿はダイナミックで、サマーガーデンの主役にも。暑さに強く丈夫で放任してもよく開花するので、ビギナーにもおすすめです。植え付け適期は3月中旬〜4月中旬。日当たりと風通しのよい環境を好みます。地植えの場合は根付いてしまえば、ほとんど追肥と剪定のみのメンテナンスでもよく育ちます。ノウゼンカズラの花言葉は「名声」「名誉」などです。 ●【夏の花】ノウゼンカズラの育て方! 知っておきたいポイントを大公開! インパチェンスツリフネソウ科一年草/主な花色:白・ピンク・赤・オレンジ・複色 /開花期:5~11月上旬 Photo/Ole Schoener/Shutterstock.com 開花期間が長く、暑さに負けずに色鮮やかな花をたっぷり咲かせるインパチェンスは、夏を代表する一年草の一つです。酷暑や直射日光に弱い難点もありましたが、高温多湿や陽射しに強い改良品種も登場し、より育てやすくなっています。花色や先姿にもバリエーションがあり、暑さに強く夏によく開花するインパチェンス属の種間雑種「サンパチェンス」や、バラ咲き品種が人気です。日当たりと風通しのよい場所を好みますが、半日陰でも育てられるのも嬉しいところ。水を好むので、特に夏場は水切れしないように注意しましょう。株姿が乱れてきたら切り戻しをすると、成長して再び花を咲かせてくれます。開花期間中は花がら摘みと追肥を忘れずに行いましょう。インパチェンスの花言葉は「鮮やかな人」「強い個性」などです。 ●インパチェンスはどんな花? 特徴や花言葉、育て方について ペンタスアカネ科低木/主な花色:白・赤・ピンク・紫/開花期:5〜10月 写真/小川泰弘 春から秋まで長期間にわたり、整った星形の小花をまとまって咲かせるペンタスは、暑さに負けずによく開花するので、花が少なくなりがちな真夏の花壇や寄せ植えなどで活躍します。寒さに弱く一年草扱いされることが多いですが、掘り上げて室内で管理すれば比較的簡単に越冬し、温度と日当たりに気をつければ冬でも花が咲くことも。植え付けの適期は5~7月で、日当たりと風通しのよい場所を好みます。過湿や蒸れに弱いので、梅雨時など長雨が続くと立ち枯れしやすくなります。鉢植えやプランターは、雨の当たりにくい場所に移動するとよいでしょう。花がら摘みを兼ねて切り詰めると、わき芽が伸びてより多くの花が楽しめます。ペンタスの花言葉は「願い事」「希望が叶う」などです。 ●【夏花】暑さに強く花が長く咲く! ペンタスの育て方や品種、冬越し全解説 マンデビラキョウチクトウ科つる性低木/主な花色:赤・ピンク・白/開花期:5~10月 goumi/Shutterstock.com ぐんぐんつるを伸ばして、トロピカルな雰囲気の存在感ある花を咲かせるマンデビラ。支柱なしでもコンパクトに収まるものから、フェンスやアーチなどに誘引して大きく育てるものまで、さまざまな品種があります。寒さには弱く、冬場は鉢植えにして室内に取り込むなどの作業が必要ですが、上手に管理すれば翌年もまた開花を楽しむことができます。マンデビラの植え付け適期は5~6月。日当たり、風通しのよい環境を好みます。冬越しさせる場合は寒くなる前に室内に取り込み、日当たりがよく暖かい場所で越冬させ、遅霜の心配がなくなった5月頃に屋外に出しましょう。マンデビラの花言葉は「固い友情」「情熱」「危険な恋」などです。 ●【プロが解説】長期開花! トロピカルな花「マンデビラ」の特徴・系統ごとの育て方・楽しみ方●夏のガーデニングにおすすめ! マンデビラの特徴、花言葉、育て方 エキナセアキク科多年草/主な花色:赤・ピンク・オレンジ・黄・白・緑/開花期:6月中旬~8月 badboydt7/Shutterstock.com まん丸でトゲトゲしたイガグリのような大きな花心と細い花びらが特徴のエキナセア。花心は咲き進むにつれて盛り上がり、花びらは徐々に下を向いて、ロケットのようなユニークな姿になります。種類によってはハーブとしても利用され、ドイツでは医薬品としても扱われています。丈夫で育てやすく、花の少なくなる夏に元気に咲いてくれるだけでなく、寒さにも強く容易に冬を越して年々株が太ります。そのためある程度スペースを取って植えるとよいでしょう。花後はイガグリ状の球の形が長く残るので、ドライフラワーとして利用したり、そのまま秋まで残してオーナメンタルな雰囲気を楽しんだりできるため人気上昇中。エキナセアの花言葉は「優しさ」「あなたの痛みを癒やします」などです。 ●【夏の花】丈夫な宿根草エキナセア! ハーブとしても使えるエキナセアの魅力と育て方 ポーチュラカスベリヒユ科一年草/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・黄・紫・複色/開花期:5〜10月 smileimage9/Shutterstock.com ぷくっとした多肉質の茎葉を持つポーチュラカは、暑さや乾燥に非常に強い植物。他の花の元気がなくなる真夏の8月にも、ピンクや黄色など明るい花色で元気に咲いてくれます。基本的に午前中にしか咲きませんが、最近は午後にかけて長く咲く品種も登場。匍匐(ほふく)性なので、グラウンドカバープランツとしてもおすすめです。ちなみに、マツのように細い葉を持つマツバボタンもポーチュラカの仲間です。日当たりの悪い場所や天気の悪い日には花を咲かせないので、日当たりのよい場所で育てましょう。ポーチュラカの花言葉は「いつも元気」です。 ジニア(ヒャクニチソウ)キク科一年草/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・黄・緑・複色/開花期:5~11月 kornnphoto/Shutterstock.com 「百日草」という名でも親しまれるとおり、長い期間次々と花を咲かせるジニア。生育旺盛で育てやすく、夏の厳しい暑さや強い日差しにも負けないので、夏花壇の彩りに使いやすい花です。ヒャクニチソウにはお供え花の印象もあるため、ちょっと敬遠しがちな人もいるかもしれませんが、カラフルな花がガーデニング素材としても人気で、さまざまな花形や草姿の品種が流通しています。ジニアの花言葉は「不在の友を思う」「遠い友を思う」「別れた友への想い」「絆」「いつまでも変わらぬ心」「古き佳き時代」「幸福」「注意を怠るな」などです。 ●初夏から晩秋まで咲き続ける、バリエーション豊富な一年草ジニア ニチニチソウキョウチクトウ科一年草/主な花色:白・赤・ピンク・紫・複色/開花期:5~11月 Photo/ Treetree2016/Shutterstock.com 夏の花壇ではとてもポピュラーなニチニチソウ。高温や直射日光への耐性が強く、排気ガスにも強いので、車道沿いの花壇にも心配なく使える植物です。艶のある葉も美しく、初心者でも育てやすい夏のガーデンで頼れる存在です。矮性や匍匐(ほふく)性などの品種があるほか、近年では小輪の花やフリンジ咲きなど可愛い新品種も多く登場し、バリエーションも豊富です。梅雨入り前に摘心を行い、開花期間中は必要に応じて追肥をすることで、より花付きよく楽しめます。ニチニチソウの花言葉は「楽しい思い出」「生涯の友情」「友情」などです。 ●ニチニチソウ(日々草)の育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介します アゲラタムキク科一年草/主な花色:青・白・ピンク/開花期:5~11月 Khairil Azhar Junos/Shutterstock.com ふわふわとした青や白の花が涼しげなアゲラタム。カッコウアザミという和名でも親しまれ、夏花壇に爽やかさをプラスしてくれる一年草の一つです。他の草花とも合わせやすく、花壇やコンテナガーデンのアクセントとして活躍します。矮性種から高性種まであるので、花壇後方の植栽や縁取り、コンテナ栽培など、シーンに応じて使い分けるとよいでしょう。本来は多年草ですが、寒さに弱く日本では一年草として扱われます。蒸れると株が傷むので、水はけのよい土に植え付け、枯れた花や葉をこまめに摘み、適宜刈り込みながら風通しよく育てます。肥料は控えめにし、大きくなりすぎたら切り戻しをしましょう。アゲラタムの花言葉は「信頼」「安楽」などです。 トレニアアゼトウガラシ科一年草/主な花色:青・紫・ピンク・白・黄・複色/開花期:4~10月 Pseudolithos/Shutterstock.com 「夏すみれ」という和名のとおり、少しスミレに似た雰囲気の愛らしい小花を夏に咲かせるトレニア。初夏から晩秋まで長く咲き継ぎ、他の花とも合わせやすいので、夏のガーデンで広く活躍してくれます。種類によっては這うように広がるタイプもあり、花壇の縁取りやグラウンドカバーにも利用できます。草姿が乱れてきたら、深めに切り戻しをして若返りをはかりましょう。暑さには強いですが、直射日光が当たり続けると弱ってしまうことがあるので、西日が当たる場所は避けたほうが無難です。トレニアの花言葉は「ひらめき」「可憐」「愛嬌」などです。 ●トレニアは初心者向けで長く楽しめる! 育て方・増やし方をご紹介 ハイビスカスアオイ科低木/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・黄・複色/開花期:5~10月 Aygul Sarvarova/Shutterstock.com トロピカルな花といえば、真っ先にイメージされる、真っ赤なハイビスカス。夏が似合う南国の花として人気がありますが、じつは春から秋まで、意外と長期間にわたって咲き続けます。花の美しさに加えて食用やハーブとしても利用され、ビタミンCやカリウムなどを含むことからハーブティーにも人気の植物です。暑さに強いイメージがありますが、品種によっては真夏の猛暑で開花が止まることも。暑さで株が弱るようなら、半日陰に移動するとよいでしょう。寒さには弱いので、冬は室内に取り込んで冬越しさせます。ハイビスカスの花言葉は「繊細な美」「新しい恋」などです。 ●【夏の花】ハイビスカスの育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介 ゼラニウムフウロソウ科多年草/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・紫・複色/開花期:3月~12月上旬 Vika Lilu/Shutterstock.com 乾燥に強く丈夫なゼラニウムは、夏場でも高温多湿になりにくいヨーロッパでは栽培しやすく、プランターや吊り鉢、ウィンドウボックスなどあらゆる場所で活用され、街並みを彩っています。ゼラニウムはペラルゴニウム属の植物の総称で、主に多肉質の茎を持つ四季咲きのゼラニウム、下垂するように育つアイビーゼラニウム、葉に香りのあるセンテッドゼラニウム、ゴージャスな一季咲きのペラルゴニウムという4つのグループに分けられます。どれも丈夫で育てやすい植物です。日光を好み、高温多湿を嫌うので、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。花がらは適宜取り除き、株姿が乱れてきたら新芽を残して切り戻します。凍結すると枯死するので、寒冷地では霜が降りる前に室内に取り込む必要がありますが、暖地では防寒対策をすれば戸外での越冬も可能です。ゼラニウムの花言葉は「尊敬」「信頼」「真の友情」などです。 ●色鮮やかな花が春から秋まで楽しめる! ゼラニウムの特徴や育て方を解説 コレオプシスキク科多年草/主な花色:黄・ピンク・赤・オレンジ・複色/開花期:5~10月 写真/荻原範雄 夏から秋にかけて、明るく豊富な花色で楽しませてくれるコレオプシス。よく分枝してこんもりとしたコンパクトな草姿になります。コスモスにも似た可憐な花が風に揺れる姿も風情があり、ナチュラルガーデンにぴったり。丈夫で育てやすく、公園などの公共緑地でも利用されています。暑さにも寒さにも強い宿根草ですが、一部の品種は寒さに弱く一年草扱いされます。コレオプシスの植え付けの適期は春と秋。日当たりと水はけのよいところであれば、土を選ばず、種類によってはやせ地でもよく育ちます。コレオプシスの花言葉は「夏の思い出」「真心」「一目ぼれ」「上機嫌」などです。 マリーゴールドキク科一年草/主な花色:黄・オレンジ・白・赤・複色/開花期:4~12月 Grigoriy Pil/Shutterstock.com オレンジや黄色などのビタミンカラーが元気をくれるマリーゴールド。春から冬までと開花期がとても長く、一度植え付ければ手をかけずとも元気に育ち、花壇の定番として愛される人気の花です。また、マリーゴールドはセンチュウなど害虫を寄せ付けない効果もあるので、コンパニオンプランツとして家庭菜園に取り入れるのもおすすめ。日本でガーデニング素材として利用されるものは一年草が多いですが、中には多年草の品種もあります。日当たりと風通しのよい場所を好み、種まきからでも簡単に育てることができます。マリーゴールド全般の花言葉は「勇者」「可憐な愛情」などです。 ●ビタミンカラーが鮮やか! いろいろ楽しめるマリーゴールドを育てよう トケイソウトケイソウ科つる性多年草/主な花色:白・赤・ピンク・黄・紫・複色/開花期:5~10月 Esin Deniz/Shutterstock.com トロピカルな雰囲気の個性的な花姿が人気のトケイソウ。夏から秋にかけて繰り返しよく咲きます。パッションフラワーという英名でも呼ばれますが、このパッションは「情熱」ではなく、「キリストの受難」という意味で、花の形を「キリストの受難」に見立てた名称です。ちなみに、トロピカルフルーツのパッションフルーツはトケイソウの一種。つるを絡ませながら成長するので、フェンスや壁面、オベリスクなどに仕立てるとよいでしょう。暑さに強い一方、寒さには弱いので、耐寒性の強い品種以外は鉢植えにして冬越しを。トケイソウの花言葉は「聖なる愛」「信仰」「宗教的熱情」などです。 ●個性的な花を咲かせるトケイソウを育ててみよう! 育て方を詳しくご紹介 7月に見頃を迎える人気の花を育てよう! 今回は、7月に咲くガーデニングで人気の花を20種類ご紹介しました。ここで取り上げた花以外にも、7月に見頃を迎える花はまだまだたくさんあります。ぜひお気に入りの花を見つけて、7月のガーデニングを楽しんでみてくださいね。
-
樹木

はっきりしたカラーが夏らしい熱帯性花木、ブーゲンビリア
陽射しを浴びて輝く夏イメージの花 S.O.E/Shutterstock.com ブーゲンビリア(ブーゲンビレア)はオシロイバナ科のつる性熱帯花木。南国らしい大胆で鮮やかな色合いの魅力的な花です。中南米を原産としますが、丈夫で育てやすく、赤やピンク、白、紫、黄色などの花を長期間咲かせることから、世界各地で親しまれています。ギリシャの家々を背景に咲き誇るブーゲンビリアの写真を見たことがある人も多いのではないでしょうか。ちなみに、名前からして異国情緒を感じさせるブーゲンビリアという名は、発見者であるフランス人探検家・ブーガンヴィルに由来します。 白い壁と水色の扉に、色鮮やかなブーゲンビリアが映えるギリシャのワンシーン。Arkhipenko Olga/Shutterstock.com ASMSmirMax/Shutterstock.com 花、といいましたが、ブーゲンビリアの色鮮やかな部分は実は苞(ほう)で、中心部にある白色の小さな部分が花、筒状の部分がガクになっています。通常は苞の中心に3つの花が集まっています。また、ブーゲンビリアにはトゲがありますが、このトゲは花になれなかった部分の名残。花の咲かない時期に伸びた枝の部分に、花を咲かせようとした痕跡が残っているものです。 オレンジ色のブーゲンビリア。中心に白い花が咲いているのが分かる。Black's Diary/Shutterstock.com 自分らしく仕立てて育てる 枝を水平に誘引するエスパリエ仕立て。tazzymoto/Shutterstock.com つる性の花木であるブーゲンビリアは、仕立て方次第でさまざまな風景をつくることができます。壁に這わせたり、塀から垂らせばダイナミックで華やかな雰囲気に。鉢栽培ならばコンパクトに楽しむこともできます。栽培環境や好みに合わせて仕立てられるのも、つる植物の大きな魅力です。 色彩が映える白壁から枝垂れるブーゲンビリア。仰ぎ見れば、青空から降るような鮮やかな印象に。zefyr/Shutterstock.com lukaszimilena/Shutterstock.com 自然樹形を生かしたダイナミックな景色に。photo stella/Shutterstock.com ブルーの窓に沿って誘引されたブーゲンビリア。周囲の植木鉢などもブルーに揃えられ、統一感がありつつもポップなシーン。NAR studio/Shutterstock.com 支柱やオベリスクなどに絡めても。Natalia Dobryanskaya/Shutterstock.com 刈り込んでコンパクトに栽培してもかわいい。Kedsirin.J/Shutterstock.com このほか、先端の枝を残して脇の枝を落とし、支柱でまっすぐに支えれば、トピアリーでおなじみのスタンダード仕立てに、枝垂れ咲くようにすればハンギングにもできます。 ブーゲンビリアの育て方 Kapustin Igor/Shutterstock.com ブーゲンビリアは日光を好むので、水はけがよく、日当たりのよい場所で育てましょう。鉢植えでも育てやすい樹木です。庭植えにした場合、大きくなりやすく、また、植えてから数年は開花よりも成長を優先させるため、花が咲きにくい傾向がありますが、その分大きくなってからは見事な花つきが楽しめます。蒸れると葉が落ちやすいので、風通しのよい場所で育てます。つる性植物なので、構造物などに絡ませるか、刈り込んでコンパクトに仕立てましょう。 植え付けの適期は4~6月頃。根をいじらないよう、根鉢を崩さずに植え付けます。成長期には、土が乾いてから水をたっぷりと与え、肥料は控えめに施します。水や肥料が多いと、葉や枝は勢いよく育ちますが、花は咲きにくくなります。また、光が当たらないと花つきが悪くなるので、できるだけ中心部にまでしっかりと日光が届くように仕立てます。つるの先端に花芽がつくので、花がらを摘む際などは、つるを切らないように注意しましょう。花が咲き終わった枝は軽く切り詰めて、新しい芽の発生を促します。 剪定は、生育が止まりだした晩秋から冬にかけて行います。あまり強い剪定を行うと、春に伸びるだけの強い芽(シュート芽)が出てしまい、花が咲きにくくなるので気をつけましょう。シュート芽は早めに付け根から切り取ります。 耐寒温度は5℃程度とやや寒さに弱く、特に霜や凍結は大きなダメージとなるため、冬は屋内に取り込んだほうが無難です。地植えの場合は、マルチングをして凍結を防ぐとよいでしょう。ただし、冬の間に日照不足になると、翌年の夏に花が咲きにくくなるので、冬もしっかり日に当てましょう。水やりを控え、乾燥気味に育てます。植え替えは2年に一度程度、根鉢をあまり崩さないようにして一回り大きな鉢に植え替えます。根詰まりを起こしている場合など、根鉢を崩してから植え付けた場合は、新しい根が動き始めるまで半日陰で管理したほうがよいでしょう。植え替えは、最低温度が20℃以上ある6~8月頃に行います。
-
みんなの庭

夏に涼を得る緑陰の美しい和の庭
自然を切り取ったような緑豊かな和の庭 日常からしばし離れて、緑豊かな自然のなかでのんびり過ごしたいと思うことは誰しもあるでしょう。別荘地や避暑地はまさにそんな願いを叶えてくれる場所であり、近年はそうした自然の近くへ住まいを移す人も少なくありません。しかし、気候の厳しさや病院、スーパー、交通手段など社会インフラの問題がハードルとなって断念せざるを得ないケースも多々あります。千葉県習志野市に住むSさんも、そんな1人でした。 「森の中で静かに暮らしてみたいなぁ…なんて考えていたんですが、我が家の場合は引っ越すのは現実的ではありませんでしたし、たびたび1人だけで避暑へ出かけるわけにもいきません。だったら自宅にそういう場所を作って緑を楽しみたいと、日比谷花壇に作庭を依頼しました」(Sさん) 室内から眺めた庭。 日比谷花壇のガーデンデザイナー、保坂悠平さんは、自然を感じて暮らしたいというSさんの思いを聞き、日本に古くからある植物をふんだんに取り入れて庭をつくりました。庭は和室に面しているため、窓から眺めて最も美しい位置にイロハモミジやエゴノキ、マユミなど、花や紅葉が美しく、季節感を感じられる木々を配しました。足元に敷き詰めたタマリュウは常緑多年草で、一年中庭に緑を提供し、緑の量感を高める大事な要素です。 季節の変化が感じられる植物と常緑の草木をバランスよく配置 下草にはベニシダなど葉姿の美しい植物を組み合わせている。 このように、この庭では季節によって姿を変える落葉樹や草花と、姿を変えない常緑の植物がバランスよく配置されています。例えば、シラカシやソヨゴ、ヤブツバキなどの常緑樹は庭の輪郭に沿って配置。近隣の家や電線といった要素を庭景色の中に入れないという目隠しの役目を担います。ただし、常緑樹は一年中緑の葉を茂らせて庭が暗くなりがちなので、株立ちの樹形を選んで軽やかな雰囲気が出るようにしています。 公道に面した場所には落ち葉の心配のない常緑樹を配した。 常緑樹を庭の外周に沿って配置するメリットは、目隠し効果と同時に、道路側や隣家へ落ち葉で迷惑をかけないという効果もあります。じつは、落ち葉はよくあるご近所トラブルの一つ。ですから、住宅街の庭づくりでは近隣へ配慮したデザインや植物選びをすることも、デザイナーの大事な仕事です。さらに、常緑の植物はメンテナンスの労力が少なく済むというメリットもあります。 イロハモミジを愛でる施主のSさん(右)とデザイナーの保坂さん(左)。 「きれいな景色を作るということはもちろんですが、四季の変化やそれに伴うメンテナンスを考慮しながらデザインすることも、施主様に庭を本当に楽しんでいただくうえでとても大事なことです。そうした意味でも、日本の気候風土に馴染んだ常緑の植物はとても重宝します」(保坂さん) 緑の葉物で見頃の長い美しい景色を実現 飛び石にイロハモミジが美しい葉影を落とす。 常緑の木々の緑を背景に、イロハモミジやマユミ、ドウダンツツジといった紅葉の美しい落葉樹を主景木とし、枝先が前後左右触れ合うように配置。庭に奥行きが感じられ、窓からの眺めは、深い緑にすっぽり包まれる万緑の風景です。 敷石が植栽の間に程よい空間を作り、植物の美しさを際立たせる。 庭の中を歩けば、緑陰の心地よさを感じながら敷石の上に描き出された葉影模様が目を楽しませてくれます。下草にも、ツワブキやヤブランといった常緑で葉の美しい植物がたくさん取り入れられており、花のない季節でも庭景色は美しく設計されています。常緑の植物は変化があまりなく景色が単調になりがちですが、この庭のように葉の色合いや形の組み合わせを吟味した植物選びで、見飽きない景色を実現することができます。 ツツジの赤い花と斑入りナルコユリの葉、ギボウシの競演。 花は季節のアクセントとして少量。春はニホンズイセン、初夏はヒメシャガ、夏はユリ、秋から冬はツワブキというように、四季を通じて庭のどこかに花が咲きます。 「ヒメシャガってとても小さく可愛くて、素朴な風情があるんですよ。山の岩場などに咲く山野草ですが、どこか遠くへ出かけなくても、庭に一歩出たらそういう自然の植物を見られるのが嬉しいですよね。季節ごとに何か咲き出すのを発見するのも楽しいんです」とSさん。木漏れ日、葉擦れ、季節の花の色。巡る季節に心を躍らせながら、穏やかな暮らしが紡がれていきます。 美しい庭があることで建物の品格も増す。 街中に住む人ほど、緑への希求は強いもの。自然の一部を切り取ったような和の庭は、その思いを満たしてくれる庭デザインの一つとして人気が高まっています。ただし、多くの人が暮らす街中に自然風の庭をつくるうえでは、この事例のような配慮も大事です。庭のある豊かな暮らしを実現するために、植物を知り尽くしたプロの力を借りるのも有意義な選択の一つです。
-
樹木

修景バラは頻繁な手入れ不要のよく咲く優秀なバラ! おすすめ品種もご紹介
修景バラって何? バラは知っているけれど、「修景バラ」ってどんなバラを指すのかな? そんな疑問を持つビギナーさんは多いかもしれませんね。ここでは、修景バラの基礎知識についてご紹介します。 修景に適したバラ Deanna Oliva Kelly/Shutterstock.com 「修景」という言葉は、「都市計画などで自然の美しさを損なわないように風景を整備する」という意味を持っています。そのことから、「修景バラ」をざっくり説明するならば、「公園などの公共施設や広い敷地の庭の景観を整えるのに適しているバラ」というところでしょうか。もっと具体的にいえば、フェンス仕立てや生け垣として利用したり、アーチやオベリスク、パーゴラなどにバラを仕立てて見どころにしたりと、景観を作る目的に向いているバラということになります。「ランドスケープ・ローズ」や「ローズ・ペイサージュ」と呼ばれることもあります。切り花に向く、一輪の美しさで魅了する大輪のバラというよりは、小中輪のバラが房咲きとなって爛漫と咲き誇り、広い景観の一部となって花の色彩を楽しませてくれるバラ、というと分かりやすいかもしれませんね。 修景バラに分類される基準 Triff/Shutterstock.com ひと口に「修景バラ」といっても、植物の体系学的に分類されているわけではありません。品種改良の際に、広い景色を彩るのに適したバラを目的に作出されたものもあれば、昔からある品種を「修景バラとしても利用できる」と付加価値をつけて販売されることもあります。もっといえば、あるお店では修景バラとして販売されている品種が、別のお店では修景バラとしては販売されていない、なんてことも。主観に左右されやすく、線引きが曖昧なのが修景バラというジャンルです。とにかく「広い面積を彩って魅せることができるバラ」であれば、つるバラも、半つる性も、木立ち性も、ミニバラも、修景バラということになります。 修景バラの特徴 Gary Matuschka/Shutterstock.com 修景バラとして利用されるのは、小〜中輪の花が咲き、枝を横に広げていくつる性や半つる性の品種がほとんどです。中には木立ち性のフロリバンダタイプや、つるを旺盛に伸ばすミニバラも用いられることがあります。 注目しておきたいのは、「修景バラ」としての利用目的で作出された品種についてです。これらは、広い面積を彩ることに特化しているため、いくつかの共通した特性があります。まず、「耐病性」に優れていること。丈夫で病気に強く成長力があり、低農薬でもたくさんの花を咲かせる強健さをもっています。多くは花つきがよいうえに、繰り返しよく咲く四季咲きです。また花が終わると、自ら花弁をパラパラと散らして汚くならず、花がら摘みの手間が省けるように配慮された品種も登場しています。 修景バラの育て方 写真/長田節子 修景バラといっても、適した環境や土壌、水やりは普通のバラと変わりません。修景バラの目的で作出された品種は、病気に強い性質をもっていますが、まったく心配がないわけではないので、春先には予防を目的に薬剤散布をしておくのもよいでしょう。また、花がら摘みをせずとも自然に花弁を落とす品種もありますが、中にはそうでない品種もあるので、花がらがいつまでも木に残ってしまう場合は、病害虫予防のため早めに摘んでください。繰り返しよく咲く四季咲きタイプは、生育期間中は定期的に肥料を与え、株の勢いを保ちます。株が大きくなりすぎた場合は、葉を落として休眠期に入る冬まで待ってから、適宜刈り込みましょう。 修景バラを作出している有名ナーセリー 修景バラの利用を目的に、品種改良をしているナーセリー(新品種を作出したり苗を生産する専門店)はたくさんあります。ここでは、優秀な修景バラをたくさん作出している、国内外の有名ナーセリーについてご紹介します。 京成バラ園芸株式会社 ‘金蓮歩’MasterChefNobu/Shutterstock.com 1950年以来、半世紀を超える歴史を持つ、日本でも老舗のバラ育種・生産会社。1967年に故・鈴木省三さんが第1号の‘聖火’を作出して以来、バラの育種を続けており、これまで数々のバラの品種コンクールの受賞歴があります。自社品種のほか、多数の海外バラ育種会社の総代理店として、日本の気候に馴染みやすいバラを選抜して生産・販売。千葉県には、モデルガーデンとしての「京成バラ園」があり、約1,600種、約1万株のバラが楽しめます。京成バラ園芸が作出した修景バラに向く品種‘金蓮歩(きんれんぽ)’は、ウェーブがかった黄色い花弁の花が房咲きになって四季を通してよく開花。うどんこ病や黒点病などにも強い性質を持っています。 メイアン社 ‘ダブルノックアウト’ bclay29/Shutterstock.com メイアン社はフランスに本拠を置く会社で、世界中で最も有名なバラのナーセリーといえるでしょう。魅力的なバラを作出することで知られ、2023年現在までに「バラの殿堂入り」に選ばれた全14種のうち、‘ピース’、‘パパ・メイアン’、‘ボニカ’82’、‘ピエール・ドゥ・ロンサール’の4種類が同社作出のものです。特に‘ピエール・ドゥ・ロンサール’は日本でも有名で、一度は育ててみたいバラとして憧れの品種です。メイアン社のバラの特徴は、フランスらしく大変華やかで大輪のバラが多いこと、耐病性が高く非常に丈夫な性質をもっていること、飽きのこない普遍的な美しさをまとっていることなどが挙げられます。メイアン社が修景バラとして作出した品種は、‘ピンク・ドリフト’、‘リモンチェッロ’「メイディランド」シリーズ、「ノックアウト」シリーズなどです。 コルデス社 ‘ポンポネッラ’ Alexanderphoto7/Shutterstock.com ドイツ・ハンブルク郊外にある、1887年創立のナーセリーで、育種は5世代続く老舗中の老舗。特に耐病性に優れた機能性の高いバラの作出で知られ、優美さを誇る大輪のバラ、繰り返しよく咲く中輪のバラ、修景に向く強健なバラ、切り花向けなど、オールマイティーに世へ送り出しています。‘クリムゾングローリー’や‘アンジェラ’、‘ジークフリート’、‘ガーデン・オブ・ローゼズ’、‘ノヴァーリス’など、挙げてみれば名花がずらり。中でもピュアホワイトの‘アイスバーグ’は「バラの殿堂入り」に選ばれており、日本でもよく知られているバラです。コルデス社が作出した品種のうち、修景バラに向いているのは、コロンとした花姿が愛らしいピンクの‘ポンポネッラ’、一季咲きだけれど房咲きでピンクの色の塊となって主張してくる‘ジャスミーナ’などです。 タンタウ社 ‘ハンス・ゲーネバイン’ marinatakano/Shutterstock.com タンタウ社は1906年創業で、ドイツのハンブルクを拠点にしているバラのナーセリーです。寒さが厳しいドイツの気候でも育つバラを選抜しており、耐寒性に優れ、病気にも強いものを次々と発表してきました。バラといえば赤やピンク、黄色など鮮やかな花色が主流ですが、タンタウ社では藤色や茶色など珍しい色調のバラの開発にも力を注いでおり、「侘び寂び」が好きな日本人の嗜好に沿う品種も見つかります。よく知られている品種は、強い香りを放つ深い赤の‘ゲーテローズ’、青みの強い紫色で注目を浴びた‘レイニーブルー’、ロマンチックな雰囲気の赤バラ‘ゴスペル’など。タンタウ社が作出した品種のうち、修景バラとしても利用できるのは、丸みのある中輪カップ咲きではんなりピンクの‘ハンス・ゲーネバイン’、波打つ花弁が重なりピンクとアプリコット色が混じる‘アウグスタ・ルイーゼ’などです。 おすすめの修景バラ 修景バラとしての利用を目的に作出された、優秀な品種をご紹介します。旺盛に茂って花つきがよく、病気にも強い、ビギナーにおすすめのバラたちです。 「メイディランド」シリーズ 「メイディランド」シリーズ Galina Bolshakova 69/Shutterstock.com フランスのメイアン社が修景バラとして作出したシリーズのバラです。黒点病やうどんこ病などにも強く、耐暑性・耐寒性にも優れて育てやすいので、ビギナーにぜひおすすめ。たわわな房咲きとなり、たっぷりと咲くため色の塊となって目に飛び込んできます。枝が柔らかく横に這うように伸びるので、仕立てやすいのも特徴。花つきがよく、次から次に開花するのも美点です。赤花で中央に白がのる‘キャンディア・メイディランド’、純白で半八重平咲きになる‘アルバ・メイディランド’、愛らしいラベンダーピンクで小輪丸弁咲きの‘ラベンダー・メイディランド’などがあります。 「ボニカ」シリーズ 「ボニカ」シリーズ Chris Lawrence Travel/Shutterstock.com フランスのメイアン社が作出したシリーズ。樹勢が強く、病気に強い性質で、手をかけずとも旺盛に茂るバラです。名花の誉れ高く、淡いピンクの丸弁半八重咲きの‘ボニカ’82’は「バラの殿堂入り」に選ばれています。‘チェリー・ボニカ’は赤みの強いピンクで、小中輪のカップ咲き。木立樹形で横に広がっていくタイプですが、90〜120cmくらいにまとまるので扱いやすいのも魅力の一つです。‘スカーレット・ボニカ’は燃えるような赤い花。中輪の丸弁平咲きで微香があります。枝を横に伸ばし、株張りは70〜80cmぐらいです。‘バニラ・ボニカ’は、黄色みがかった白色で、その名の通りバニラアイスクリームのような色合い。小輪の半剣弁平咲きで、繰り返しよく咲きます。つる性で株張りは1.5〜1.8mくらい。‘ロイヤル・ ボニカ’は、‘ボニカ’82’の枝変わり種で、より花色が濃く、半つる性になるのが特徴です。中輪の半剣弁高芯咲きで、株張りは1.5mくらい。特にうどんこ病に強い性質をもっています。 ‘ラベンダードリーム’ ‘ラベンダードリーム’ mit_ta_nic/Shutterstock.com オランダのインタープランツ社が作出した修景バラです。淡い紫色で、小輪の丸弁八重咲き。横張りタイプのシュラブ樹形で、樹高は90〜120cmくらいにまとまり、扱いやすい品種です。春から秋まで長く咲く四季咲きで、ほのかに香ります。暑さに強く、生命力旺盛に茂るバラです。 ‘マイナーフェアー’ ‘マイナーフェアー’ zzz555zzz/Shutterstock.com ドイツのコルデス社作出。目にも鮮やかな赤バラで、花径は約7cmほどです。花弁にウェーブがかかる愛らしい花姿が魅力的。四季咲きで、花つきがよく株を覆い隠すほどに開花します。横張りタイプのシュラブ樹形で、樹高は90〜120cmくらい。樹勢が強く、強健でよく茂ります。 「フラワーカーペット」シリーズ 「フラワーカーペット」シリーズ Alex Manders/Shutterstock.com ドイツのノアックローゼン社が作出したシリーズ。高さ60〜80cmのミニバラで、横へよく茂り、株幅は1mくらいになるため、グラウンドカバーローズとも呼ばれています。うどんこ病や黒点病などへの耐病性があるうえに、寒さに強く、マイナス10℃まで耐えるほど。小輪の丸弁平咲きで、春から秋までよく咲きます。国際的なバラの賞を25以上も受賞しており、世界中から愛されるベストセラー品種です。シリーズには、発色の美しい赤バラの‘レッド’、明るい赤バラの‘スカーレット’、インパクトのある桃色の‘ピンク’、優美なパステルピンクの‘アップルブロッサム’、輝くような黄色の‘ゴールド’、オレンジ色の‘アンバー’、眩しいほどに純白の‘ホワイト’、白地に濃いピンクの絞りが入る‘ピンクスプラッシュ’があります。 「ドリフト」シリーズ 「ドリフト」シリーズ Tanya Consaul Photography/Shutterstock.com フランスのメイアン社が修景バラとして作出した品種のシリーズ。病気に強く、春から秋まであふれるように咲く見応えのある品種群で、これまで世界中のバラに関する数々の賞を受賞してきました。‘ピンク・ドリフト’は濃いピンク色で花弁の中央が白く、黄色いしべとのコントラストも目を引きます。小輪の一重咲き。‘スイート・ドリフト’は明るいピンクの八重咲き。1枝に5〜10輪がつく房咲きになり、大変華やかです。‘ピーチ・ドリフト’はオレンジ、イエロー、アプリコット色が混じるようなニュアンスカラーのピンクが魅力。小輪の丸弁半八重咲きで、霜が降りる頃まで長く咲きます。‘アプリコット・ドリフト’は優しいサーモンピンク色で、丸弁八重咲き。開花するとボタンアイがのぞきます。‘ポップコーン・ドリフト’は咲き始めの黄色からクリームホワイトへと色が変化するのが特徴。小輪の丸弁八重咲きで、芳香もあります。‘レッド・ドリフト’は、シリーズの中でも最も小さい花を咲かせ、花径は2cmくらい。スカーレット色で、半剣弁咲き。横に広がる性質で、樹高は45cmくらいでまとまります。 修景バラで手軽に美しい庭づくりを 写真/長田節子 広い面積をバラの花色で彩ることができるのが、修景バラ。旺盛に枝葉を広げてぐんぐん成長する生命力を持ち、花数が多く華やかで、病気に強いという、ビギナー向きの三拍子が揃う優秀なバラです。庭の見せ場として重宝する修景バラを、ぜひ取り入れてみませんか?
-
おすすめ植物(その他)

夏の庭にぜひ欲しい花10選! トロピカルなものから涼しげなものまで
夏に見頃になる花の特徴 Bondar Illia/Shutterstock.com 日本の酷暑にも負けず、夏に見頃を迎える植物は、亜熱帯や熱帯地方をふるさとにするものがほとんどです。ビビッドな赤や黄色、オレンジなど鮮やかな色彩の植物が多く、元気いっぱいのサマーガーデンをつくることができます。ただし、あまりに派手やかすぎると「ちょっと暑苦しいな」と感じてしまうこともあるので、白い花やカラーリーフプランツを差し色として添えるのがおすすめです。 夏の花の育て方の注意点 Juriah Mosin/Shutterstock.com 真夏のガーデンのメンテナンスで一番注意したいのは、やはり水やりです。鉢栽培の場合は、高温によって乾燥しやすくなるので、晴れた日は朝夕2回の水やりが欠かせません。真昼に水やりすると、土中が温かいためにお湯が注がれたような状態になり、植物が弱ってしまうので、涼しい時間帯に行いましょう。ガーデニングのために外に出る際は、暑さ対策や虫対策も忘れずに! また、夏は病害虫が発生しやすい時期。花がらや枯れた葉があればまめに取り除いて、株まわりを清潔に保つことが予防につながります。病害虫発生の兆候が見られたら、早期に薬剤を使用するなどして対処を。対処が遅れると、周囲に蔓延してしまう恐れがあります。 また、暑さに負けずに次から次へとつぼみを上げてくる植物は、体力を維持するために液肥を10日に1度を目安に与えて、株の勢いを保つとよいでしょう。 夏の庭に欲しい! 人気の夏の花10選 サマーガーデンで活躍する、人気の植物をピックアップしました。ビビッドな花色で夏も元気いっぱいに咲くものや、涼感をもたらしてくれるものなど、夏の庭に迎えたくなるものばかりです。 夜に香る「月下美人」 N.R.A. Seno Aji/Shutterstock.com 月下美人(ゲッカビジン)は、サボテン科エピフィリム属の常緑性多年草で、多肉植物に分類されています。開花期は7〜11月で、その名前の通り夜に開花し、芳香を放つのが特徴です。花色は白で、赤紫の太い花茎を伸ばした先に約20cmの大きな花が咲き、朝にはしぼんでしまいます。草丈は1〜2mになるので、倒伏を防ぐために支柱が必要です。原産地はメキシコ〜中米で、寒さに弱いので冬は日当たりのよい室内に取り込んで管理します。植え付けの適期は、生育期の5〜11月。冬に室内に取り込む必要があるので、鉢栽培で楽しむとよいでしょう。市販のサボテン・多肉植物用にブレンドされた培養土を利用すると便利です。基本的に日当たりのよい場所で管理しますが、梅雨明けから9月までの真夏は日差しが強すぎて傷むことがあるので、戸外の半日陰に移動しましょう。月下美人のような多肉植物は、体内に水分を蓄える能力があるので、水やりのしすぎに注意して乾燥気味に管理するのがポイント。肥料は、4〜10月に開花を促進するように配合された液肥を、株の状態に合わせて与えます。9月頃に、伸びすぎて邪魔になる枝を整理する程度に切り戻しましょう。5〜9月に挿し芽で増やすことができます。 日本人に馴染み深い「朝顔」 Maljalen/Shutterstock.com 朝顔(アサガオ)は、ヒルガオ科サツマイモ属の一年草で、つる性植物に分類されています。原産地は熱帯〜亜熱帯地域で暑さに大変強く、真夏も元気に次々と開花してくれます。春に種を播くとつるを伸ばして成長し、7月中旬〜9月に開花。種子をつけた後、秋には枯死する、ライフサイクルの短い植物です。草丈は20cm〜6mになり、つるを絡ませながら生育するので、支柱やフェンス、ネットなどを利用して誘引しましょう。花色は白、ピンク、赤、紫、青、複色咲きなどで、ラッパ形の花を咲かせて午後にはしぼんでしまうのが特徴です。昔から栽培されてきた夏の風物詩ともいえる植物で、ビギナーでも簡単に育てることができます。5月下旬〜6月頃に、日当たり・風通しのよい場所に種子を播きます。花苗店などで苗を購入した場合は、早めに植え付けましょう。乾いたら水やりし、真夏は水を欲しがるので水切れしないように管理します。6〜7月に開花を促す液肥を10日に1度を目安に与えましょう。終わった花がらや枯れ葉はまめに摘み取り、株まわりを清潔にしておきます。 明るく元気な印象に!「ヒマワリ」 Mykhailo Baidala/Shutterstock.com ヒマワリは、キク科ヒマワリ属の一年草です。原産地は北アメリカで暑さに強く、真夏も途切れることなくよく開花します。初夏に種子を播くと旺盛に茎葉を伸ばして成長し、7〜9月に開花。種子をつけた後、秋には枯死する、ライフサイクルの短い植物です。草丈は30〜300cmで、草丈に幅があるのは、コンパクトな矮性種、人の背丈ほどになる中高性種、人の背丈を軽々と超える高性種があるからです。また、1茎に1花を咲かせるタイプや、よく枝分かれしてやや小さめの花をたくさん咲かせる多花性タイプがあります。花色は黄色が最もポピュラーですが、オレンジ、茶色、赤、複色もあり、花心は黒のほかにグリーン、オレンジなども。花弁を多数重ねる八重咲きもあり、品種を選ぶ楽しみがあります。種まきの適期は4〜6月頃。日当たり、風通しのよい場所を好みます。ヒマワリは移植を嫌う性質があるので、育てたい場所に直まきするのがおすすめです。苗を購入した場合は、すぐに根鉢を崩さずに植え付けます。乾いたらその都度水やりし、特に真夏は乾燥しやすいので水切れしないように管理しましょう。 個性的な「トケイソウ」 Cezary Wojtkowski/Shutterstock.com トケイソウ(時計草)は、トケイソウ科トケイソウ属の常緑多年草で、つる性植物に分類されています。原産地は熱帯アメリカ、アジア、オーストラリアです。暑さには強いものの寒さには弱いのですが、耐寒性は種類によって幅があり、霜が降りると枯れるものもあれば、マイナス5℃まで耐えるものも。購入時に入手した種類の耐寒性をチェックしておくとよいでしょう。つるは3m以上伸びるので、支柱やフェンス、ネットなどを利用して誘引しましょう。葉のフォルムも美しく、グリーンカーテンとしても利用できます。花色は白、赤、ピンク、黄色、紫などがあり、大変ユニークな花姿に人気があります。4月頃から生育期に入り、開花は5〜10月頃。常緑性のため冬も葉を落としませんが、生育は止まります。苗の植え付け適期は4〜6月で、日当たり、風通しのよい場所を選んで植え付けます。水やりは乾いたら行い、冬は生育が止まるので控えめにしましょう。肥料は春から秋にかけて、株の状態を見て緩効性肥料を施します。10月頃につるを剪定してコンパクトにまとめ、冬は鉢に植えて日当たりのよい室内などで管理しましょう。 梅雨の顔「アジサイ」 Marina Andrejchenko/Shutterstock.com アジサイ(紫陽花)は、アジサイ科アジサイ属(ハイドランジア属)の落葉性低木。原産地は日本で、山野に自生してきた植物なので、気候によく馴染んで放任してもよく育ちます。昔から花木として利用されており、樹高は2m程度ですが、毎年の剪定によってコントロールし、コンパクトにまとめることもできます。4月頃から生育期に入り、葉を旺盛に茂らせたのち、6〜7月頃に開花。晩秋には葉を落として休眠し、越年して再び春が訪れると生育し始める、というライフサイクルをたどります。花色は青、紫、ピンク、白、複色など。日向〜半日陰の場所を選び、やや湿り気を含む肥沃な土壌に植え付けます。乾燥しすぎると花つきが悪くなるので、水切れしないように管理しましょう。肥料は3月頃に緩効性肥料を施し、5月頃に開花を促進するように配合された液肥を与えます。10月頃に翌年に咲く花芽ができるので、深めに切り戻したい場合は9月頃までに剪定を終えましょう。古くなって枯れた枝があれば、元から切り取ります。 トロピカルな「ハイビスカス」 weter 777/Shutterstock.com ハイビスカスは、アオイ科フヨウ属(ハイビスカス属)の常緑性低木です。原産地はハワイ諸島、モーリシャス島で、熱帯植物に分類されています。暑さに強いものの寒さには大変弱いので、鉢栽培にして冬は日当たりがよく暖かい室内に取り込んで管理する必要があります。樹高は0.5〜2mで、毎年の剪定によってコントロールすることが可能です。4月頃から生育が始まり、枝葉を旺盛に伸ばして5〜10月に開花。常緑を保ちますが、冬は生育が止まり、越年して春には再び生育し始める、というライフサイクルをたどります。植え付けの適期は5〜6月。苗木を入手したら1〜2回り大きな鉢に植え付け、日当たり、風通しのよい場所で管理します。水やりは表土が乾いたらたっぷりと与え、冬は生育が止まるので控えめにするとよいでしょう。5〜10月に株の状態を見て、開花を促す液肥を与えて樹勢を保ちます。剪定の適期は4月か10月です。込み合っている部分や樹形を乱す枝などを切り取って風通しをよくします。 花いっぱい! 半日陰もOKな「インパチェンス」 Tanya_Terekhina/Shutterstock.com インパチェンスはツリフネソウ科ツリフネソウ属(インパチェンス属)の春まき一年草です。原産地は熱帯アフリカ。春に種子を播いて育苗すると、5〜11月上旬に開花します。寒さには弱く晩秋には枯死してしまう、ライフサイクルの短い植物です。草丈は15〜40cmほどで、花壇の前面〜中段向き。花色は白、ピンク、赤、複色で、一重咲き、八重咲きがあります。初夏から出回り始める苗を購入して植え付けると手軽ですが、入手したら早めに植え付けましょう。日当たり、風通しのよい場所を好みます。苗が幼いうちに摘心を繰り返して分枝を促すと、こんもりとボリューム感のある草姿に仕立てることが可能です。水やりは表土が乾いたらたっぷりと与え、開花期は真夏を除いて開花を促す成分が配合された液肥を与えて株の勢いを保ちましょう。終わった花がらは適宜摘み取り、株まわりを清潔に保ちます。草姿が乱れてくる真夏に草丈の半分くらいまで切り戻すと、涼しくなる頃に再び旺盛に生育し、秋まで開花を楽しめますよ! 美しく涼しげな「スイレン」 Noemi S Rivera/Shutterstock.com 熱帯性スイレンと温帯性スイレンがあるので、購入時に耐寒温度などを確認し、適した冬越し対策をしましょう。スイレンはスイレン科スイレン属の多年草で、水生植物に分類されています。原産地は熱帯アフリカ、南米、オーストラリア、熱帯アジアほか、世界の温帯地域などです。花色は白、ピンク、赤、紫、青、黄色、複色など。植え付けの適期は、5月下旬〜8月。苗を入手したら、6号鉢に水生植物用の培養土を使って根鉢を崩さずに植え付け、水を張ったスイレン鉢に沈めます。水位は、芽の位置から水面までが10cm以上になるように調整します。肥料は6〜9月頃、月に1度を目安に緩効性肥料を埋め込んで株の勢いを保ちましょう。水鉢にボウフラが発生しやすいので、一緒にメダカを飼うのもおすすめです。終わった花や枯れ葉はまめに処分し、清潔に保つよう心がけてください。 他の花を害虫から守ってくれる「マリーゴールド」 HDesert/Shutterstock.com マリーゴールドは、キク科マンジュギク属(タゲテス属)の春まき一年草です。原産地はメキシコ、中央アメリカ、アフリカ。春に種子を播いて育苗すると4〜11月に開花、寒さには弱く晩秋には枯死します。約50種があるとされますが、日本で主に流通しているのは、花が小さめでたくさんの花が咲くフレンチ・マリーゴールドと、花が大きめで花弁を多数重ねるアフリカン・マリーゴールド。土中に生息するセンチュウを寄せつけない性質があり、センチュウの害にあいやすい植物と一緒に植えるのもおすすめです。草丈は20〜100cmほどで、花壇の中段向き。花色は黄色、オレンジ、赤、白、複色で、一重咲き、八重咲きがあります。初夏から出回り始める苗を購入して植え付けると手軽です。マリーゴールドは日当たり、風通しのよい場所を好みます。苗が幼いうちに摘心を繰り返して分枝を促すと、こんもりとボリューム感のある草姿になります。水やりは表土が乾いたらたっぷりと。開花期は真夏を除いて液肥を与え、株の勢いを保ちましょう。終わった花は適宜摘み取り、株まわりを清潔に保ちます。草姿が乱れてくる真夏に草丈の半分くらいまで切り戻すと、涼しくなる頃に再び旺盛に生育し、秋まで開花を楽しめますよ! 秋口まで長く楽しめる「トルコギキョウ」 nut_foto/Shutterstock.com トルコギキョウは、リンドウ科トルコギキョウ属(ユーストマ属)の秋まき一年草です。原産地は、北アメリカ南西部〜南部、メキシコ、南アメリカ北部。秋に種子を播いて育苗し、越年させると春から旺盛に生育します。開花期は5〜7月、9〜10月で、花が終わると枯死します。草丈は30〜90cmほどで、花壇の中段〜後段向き。花色は白、ピンク、紫、青、黄色、緑、複色で、一重咲き、八重咲き、スプレー咲きなどがあります。トルコギキョウは種まきから育てると時間も手間もかかるので、苗を購入して植え付けると手軽です。日当たり、風通しのよい場所を好みます。苗が幼いうちに摘心を繰り返して分枝を促すと、こんもりとボリューム感のある草姿に仕立てることが可能です。丈が高くなる品種は、早めに支柱を設置して倒伏を防ぎましょう。水やりは表土が乾いたらたっぷりと与え、乾燥させすぎないように注意。開花期は真夏を除いて開花を促す成分が配合された液肥を与えて株の勢いを保ちましょう。終わった花がらは適宜摘み取り、株まわりを清潔に保ちます。真夏前に開花が少なくなって草姿が乱れてきたら、丈の半分くらいまで切り戻すと、涼しくなる頃に勢いを取り戻して再び開花し始めます。 花々と一緒に夏を楽しもう! Thananun Leungchaiya/Shutterstock.com 温帯地域がふるさとの植物が真夏の暑さを苦手とするなかで、亜熱帯、熱帯地域で自生してきた植物たちは、「ここが見せ場!」とばかりに、トロピカルな雰囲気の花々をたっぷりと咲かせてアピールしてくれます。暑さに負けない植物たちの強さ、生命力に、私たちも元気をもらえます。この夏、ご紹介した植物を庭に迎えて、癒やしを得てはいかがでしょうか?
-
一年草

華やかな花を咲かせるアイスランドポピー! 特徴や育て方のコツ、似た品種もご紹介
アイスランドポピーの主な特徴とは 春にカラフルな花を咲かせるアイスランドポピーは、どんな特徴を持っているのでしょうか。ここでは、基本情報や名前の由来、花言葉、花や葉の特徴について解説します。 基本情報 RockyYan/Shutterstock.com アイスランドポピーは、ケシ科ケシ属の植物です。原産地はシベリアなど寒い地域で、本来は多年草ですが、日本の暑さを乗り越えられないので一年草として流通しています。和名はシベリアヒナゲシで、日本には大正時代に伝わりました。ポピーという名前がつく植物はいくつかありますが、一般にポピーといえばアイスランドポピーを指すことが多く、最もポピュラーに出回っています。草丈は30〜50cmで、花茎を伸ばした頂部で咲くため、花壇の中ほどに配置するのに向いています。 名前の由来や花言葉 EQRoy/Shutterstock.com アイスランドポピーという名前から「故郷はアイスランドなのかな?」と思う方がいるかもしれませんね。でも実際は、シベリアで発見された植物なんです。アイスランドのような厳寒地に自生することが、名前の由来となっています。 色別に花言葉があり、赤は「なぐさめ」「感謝」、オレンジは「思いやり」、黄色は「私が勝つ」、白は「眠り」「忘却」です。 花や葉の特徴 COULANGES/Shutterstock.com アイスランドポピーの開花期は3〜5月。花茎を長く伸ばした先端に、径6〜10cmの花を1輪咲かせます。花色は赤、ピンク、オレンジ、黄色、白など。切れ込みのある葉が株元で放射状に広がります。 アイスランドポピーの育て方のポイント9つ ここまで、アイスランドポピーの基本情報や名前の由来、花言葉、特徴などについてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、植え付けや水やり、施肥、花がら摘みや注意したい病害虫など、育て方について詳しく解説します。 1.栽培環境 David A Litman/Shutterstock.com 日当たり、風通しのよい場所を選びます。日当たりの悪い場所では、花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりするので注意しましょう。 土壌は、水はけ・水もちのよい環境を好みます。地植えする場合は、事前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入してよく耕し、ふかふかの土づくりをしておくとよいでしょう。多湿を苦手とする傾向があるので、土を盛って周囲よりも高くしておくのも一案です。湿り気の多い場所では、川砂やパーライトなどの土壌改良資材を投入しておくとよいでしょう。また、酸性に傾いた土壌を嫌う性質があるので、土づくりの際に苦土石灰を散布して土壌の酸度調整をしておきます。 冬の寒さには強いのですが、霜柱によって根が傷むことがあるので、バークチップなどで株元にマルチングをし、対策をしておいてください。 2.用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 酸性に傾いた土壌を嫌うので、植え付ける3〜4週間前に、苦土石灰を散布して土に混ぜ込んでおきましょう。さらに1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性化成肥料を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施し、周囲より土を盛って土壌改良しておくとよいでしょう。このように土づくりを数週間前に行っておくことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 3.種まき Kunlanan Yarist/Shutterstock.com アイスランドポピーは、ビギナーでも種まきから育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。 ただし、手軽にスタートしたいなら、苗の植え付けからがおすすめです。アイスランドポピーの苗は、春から花苗店に出回り始めます。「1〜2株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方は、後出の「植え付け」の項に進んでください。 ポピーの種まき適期は、一般地で9月下旬〜10月です。ポピーはゴボウのように太く長く伸びる「直根性」の根を持っていて、この根を傷めると後の生育が悪くなるので、「直まき」か「ポットまき」の方法がおすすめです。 【直まき】 土づくりをしておいた場所に、種をばらまきます。アイスランドポピーの種はごく小さく、発芽の際に光を必要とする「光好性種子」のため、土をかぶせる必要はありません。はす口をつけたジョウロで高い位置からやわらかい水流で水やりし、種が流れ出さないようにしましょう。発芽後は間引きながら育てて、最終的に株同士の間隔を20cmほど取ります。密植すると、蒸れたり病気にかかりやすくなったりするので、風通しよく管理しましょう。 【ポットまき】 まず、黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れ、種を数粒ずつ播きます。アイスランドポピーの種はごく小さく、発芽の際に光を必要とする「光好性種子」のため、土をかぶせる必要はありません。最後に浅く水を張った容器に入れて、底から給水します。これは、ジョウロなどで上から水やりすると種が流れ出してしまうことがあるからです。発芽までは明るい半日陰で管理し、乾燥しないように適度に底から給水しましょう。 発芽後は、日当たりのよい場所で管理します。勢いがあって元気のよい苗を1本のみ残し、ほかは間引きましょう。ヒョロヒョロと伸びて弱々しい苗や葉が虫に食われている苗、葉が黄色くなっている苗などを選んで間引きます。本葉が7〜8枚ついたら花壇や鉢などに植え付けます。 4.植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com アイスランドポピーの植え付け適期は種から育苗した場合は10〜11月、花苗店で苗を購入する場合は3〜4月です。購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。 アイスランドポピーは、ゴボウのように太くて長く伸びる「直根性」の根を持っています。この根を傷めると生育が悪くなるので、植え付けの際には根鉢をくずさずに丁寧に扱うのがポイントです。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に苗よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢をくずさずに植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、20cmほどの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 鉢の大きさは、6〜7号鉢を準備しましょう。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きして高さを決めたらポットから出し、根鉢をくずさずに植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 5.水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 【地植え】 地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥し、茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、多湿にすると株が弱るので、水の与えすぎには注意。土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げるようになると、水を欲しがります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。冬は夕方に水やりすると凍結の原因になるので、十分に気温が上がった真昼に水やりしましょう。 6.肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付けの際に肥料を施してあれば、必要ありません(鉢植えで使用する市販の培養土にはほとんどの場合肥料が配合されています)。しかし葉色が冴えず、株に勢いがない場合などには、液体肥料を施して様子を見ましょう。 7.日常のお手入れや注意点 mihalec/Shutterstock.com 【冬越し】 秋に種まきから育てて冬越しさせる場合、霜柱によって幼苗の根が傷むことがあります。バークチップなどを株元に施してマルチングをし、対策をしておいてください。 【花がら摘み】 アイスランドポピーは次から次へと花が咲くので、終わった花は花茎の根元から摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも終わった花を残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 8.増やし方 xpixel/Shutterstock.com アイスランドポピーは種まきで増やせます。その場合は、開花後に種を採取します。開花期が終わりを迎える頃に花がら摘みをやめ、熟したら種子を採取して密閉容器に入れ、種まき適期まで保管しておきましょう。 種まきの方法については、前述の「種まき」の項目を参照してください。 9.注意すべき病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 ポピーの栽培では、苗立ち枯れ病、灰色かび病に注意します。 苗立ち枯れ病は、種まき後のまだ幼い苗に発生しやすい病気で、全体が黒ずんでやがて枯死します。土壌に生息する病原菌が感染原因で、高温多湿の条件下で発症しやすくなります。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下にて発生しやすい病気です。ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 アイスランドポピーの栽培では、アブラムシの発生に注意します。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 アイスランドポピーの仲間 日本でガーデニング用として流通しているポピーは、アイスランドポピー以外にオリエンタルポピー、ヒナゲシ、ナガミヒナゲシなどがあります。ここでは、それぞれの特徴についてご紹介します。 オリエンタルポピー Peter Nadolski/Shutterstock.com 別名オニゲシ、学名はPapaver orientale。原産地はトルコ、イランなどの西南アジアで、寒さには強い一方、高温多湿の環境に弱い性質を持っています。多年草で夏は落葉して休眠しますが、一度植え付ければ毎年開花してくれます。開花期は5〜6月で、花色は赤、オレンジ、ピンク、白、複色など。花姿も一重咲き、半八重咲き、八重咲き、フリンジ咲きがあります。草丈は60〜100cm。 ヒナゲシ May_Chanikran/Shutterstock.com 別名シャーレーポピー、虞美人草(グビジンソウ)といい、学名はPapaver rhoeas。原産地はヨーロッパ中部で、寒さには強い一方で暑さには弱く、夏を乗り越えられずに枯死する一年草です。開花期は4月中旬〜7月中旬で、花色は白、赤、ピンク、複色など。基本は4枚の花弁をもつ一重咲きですが、八重咲きもあります。草丈は15〜80cm。 ナガミヒナゲシ shepherdsatellite/Shutterstock.com ナガミヒナゲシの花は淡いオレンジ色で、繁殖力が非常に強いのが特徴です。根からほかの植物の生育を妨げる物質を出すため、生態系に影響を与えるとして、駆除を推奨する自治体もあります。また、素手で触れるとかぶれることがあるので注意が必要です。 育ててはいけないケシの仲間 アツミゲシ。Esteban Velez Mesa/Shutterstock.com アイスランドポピーが属するケシ科の仲間には、麻薬成分を含むために日本国内では栽培が禁じられている種類があります。ケシ、アツミゲシ、ハカマオニゲシの3種類です。しかし、ガーデニング用の植物としては流通していないので、「間違えて育ててしまって、罰せられることはない?」と心配する必要はありません。 春を彩るアイスランドポピー Jack.Q/Shutterstock.com 種まきから簡単に育てられるアイスランドポピーは、ビギナーでも大変育てやすい草花の一つです。花のサイズが大きいため、色の塊となって目に飛び込み、春の庭を華やかに彩ってくれます。ぜひアイスランドポピーの栽培にチャレンジしてはいかがでしょうか。
-
家庭菜園

野菜とともに人も街も未来も育む東京・青山「ののあおやま」の屋上菜園
青山に生まれた新しい街「ののあおやま」 明治神宮など周辺地域の潜在植生や生態系に基づき、多様な生物が持続的に生息できるよう計画されている「ののもり」。 ケヤキやコナラ、サクラにモミジ。豊かな木々が梢を広げ、重なり合う枝葉の間からキラキラと木漏れ日が射す「ののもり」の木道。足元にはツワブキやシラン、ギボウシ、ジャノヒゲなど日本に古くから自生する植物が緑のタペストリーのように広がり、細く流れる小川の水面は森の緑を鏡のように映し出しています。 さまざまな生き物を育むビオトープ。暑い夏の日も緑陰と水辺のおかげで人も快適。 澄んだ水の上をトンボが軽やかに飛んでいきます。その先に見えるのは、25階建ての高層ビル。街の喧騒から遠く離れた自然の中にいるようですが、ここは東京メトロ表参道駅から徒歩5分。国道246、通称青山通りからわずか100mほどのところにある新しい青山の街「ののあおやま」です。 建物の1階と2階はレストランやインテリアショップ、サロンなどの商業施設。森の中にもくつろげるスペースがたくさん用意されている。 2020年に誕生した「ののあおやま」は、老朽化した都営住宅団地、青山北町アパートを高層・集約化させ、創出した用地に豊かな森を作り、住まいや商業施設と一体化させた複合施設。高台の地形や水脈を活かした約3,500㎡の大規模な緑地空間と、229戸の賃貸マンションやサービス付き高齢者住宅、保育所、地域交流拠点、レストランやショップなどで構成されています。緑地には人が集えるベンチや芝生広場なども設けられており、住民はもちろん、近隣で働く人々やショッピングを楽しむ人もホッと一息つける、まさに都会のオアシスです。 森の木々に囲まれたデッキ「ぶたい」で開催されている定期演奏会「青山音ノ会」。チケットは予約制。 講師による有機栽培レクチャー付きの屋上菜園 9基のベジトラグが並ぶ「ののあおやま おくじょう菜園」。 2022年からは「ののあおやま おくじょう菜園」がスタート。半年を1期間とし、現在2期目9組の参加者が野菜づくりを楽しんでいます。菜園ではレイズドベッドプランター「ベジトラグ」が1組に1基ずつ提供され、個々で作業ができるようになっています。種苗や資材はすべて月9,000円の会費に含まれ、ジョウロやバケツなど必要な道具も貸し出してもらえます。参加者は「ののあおやま」の住民のほか、近隣の人、幼児のいる家族、サービス付き高齢者住宅で暮らす人などさまざま。野菜づくりが初めての人がほとんどですが、月2回の講座で栽培のノウハウを専門家から教えてもらえるので、初心者も安心してチャレンジしています。 誰でも作業しやすいベジトラグ プランターのサイズはW183.5×D76×H80cm。十数種類の夏野菜やハーブが育つ。 野菜を育てているレイズドベッドプランター「ベジトラグ」は、足付きでテーブル状になっているのが特徴です。立ったまま、また椅子に座ったままでも野菜の手入れができ、成長する様子を間近に観察しながら作業できます。プランターの底板は中央に向かって傾斜し深くなっているので、ダイコンなど地中に実る根菜類も栽培できます。6月、プランターの中で育っていたのは、ニラ、シソ、インゲン、枝豆、ニンジン、チャイブ、ルッコラ、バジル、ミニトマト、ハツカダイコン、カブ、甘長トウガラシ、オクラ、モロヘイヤなど十数種類。子どもたちもプランターの中をのぞき込んで興味津々。でも、どちらかというと野菜より、もっぱら土の中をほじくって虫を捕まえるのに夢中です。 ●ベジトラグの詳しい情報はこちら。https://homeuse.takasho.co.jp/vegtrug 生き物と共生しながらの有機栽培 「このお花、食べられるんだよ」とルッコラの花をもらった女の子。育てる野菜は相性や食味の面白さなどを考え講師の鈴木さんがセレクト。 子どもたちの虫取りは、菜園の大事な手入れの一つ。これまで虫が苦手だったという人も、「ここで野菜づくりをしているうちに、もうすっかり慣れました」と、イモムシをヒョイとつまみ上げてバケツへ。「ののあおやま おくじょう菜園」は有機栽培で薬剤を使わずに野菜を育てているので、手で取る以外にも害虫対策として食品由来の手作りスプレーを使ったり、忌避効果のあるハーブと組み合わせたり、さまざまな工夫をしています。講師の鈴木富樹子さんは、小さな子どもにも楽しく理解できるように、野菜ができるまでの過程を絵にまとめて紹介したり、菜園を訪れる昆虫たちの写真をパネルにしたりして、参加者に有機栽培を丁寧にレクチャー。益虫や害虫の種類、目には見えない土壌微生物たちの働きなどについて、理解を深めながら作業をしています。 この日の講座ではミニトマトの生育に合わせて支柱組みを行った。1人1人に丁寧にアドバイスをする鈴木さん。 「ここへ来て、先生に土壌の成分や昆虫のことなどを教えてもらって、とても勉強になっています。マンションのベランダで1人で育てていたときは分からなかったことも、先生のお話を聞いて解決できたりしています」と参加者の1人は話します。また別の参加者は「とにかくできた野菜の味にびっくり。子どもなんかブロッコリーを生でパクパク食べるほど。どれも味が濃くて美味しいんです」と話し、2期連続でこの菜園での野菜づくりを楽しんでいるといいます。 それぞれに畑の名前を命名。ここは、むぎちゃんとご両親がお世話する畑。 野菜づくりを通して知性や感性、コミュニティを育む 野菜ができるまでの絵本を子ども達に読み聞かせる水野さん。「わぁ、トマトが赤くなったよ、どうする?」「食べちゃおう!」「パクパクパクッ!」 「野菜を育てるということを通して、生き物のサイクルを知ってもらうのもこの菜園の目的です。だからこそ有機栽培であることが大事なんです」と話すのは、水野成美さん。「ののあおやま」全体のエリアマネジメントを行っており、菜園は新しい青山の街づくりの中で大切な意味を持っていると言います。 「100年後の未来を見据えて街づくりを考えたとき、自然との共生は不可欠なテーマです。有機栽培で野菜を育てるなかでは、植物そのもの以外にも、いろいろな生き物の存在や働きを知ることができ、それらがすべて私たち人間の暮らしに関わっていることを体験できます。利便性だけを追求する再開発ではなく、学びの場を提供し、知性や感性を育むのも、未来へ続く街づくりにとって大事なことです」(水野さん) 実り始めたばかりのミニトマト。 未来を見据える一方で、「ののあおやま」の街づくりでは過去の記憶も大切にしています。青山北町アパートは、戦後建てられた仮設住宅がその始まり。 「青山というと、おしゃれな都会の街というイメージですが、かつての青山北町アパートの住人にとっては暮らしの場。野菜を育てて季節の実りを住人同士で分け合ったりしながら暮らしていたんです」(水野さん)。そうした暮らしの記憶を今につなぎ、コミュニティを育む場としても、菜園は街づくりに欠かせない役割を担っています。 種まきをする講師の鈴木さんと子どもたち。 この日の講義の終わりに、講師の鈴木さんが子どもたちにポップコーンとスイカの‘シュガーベイビー’のタネを手渡し、一緒に播きました。どちらも固定種という品種です。大量生産に向くF1品種はタネ採りができないのに対し、固定種は自家採種でき、性質を次世代へ受け継ぐのが大きな特徴です。 「ここではなるべく固定種を使うようにしているんです。タネがいっぱいできたら交換会をするつもりです。ここでみんなで育てた野菜が、街へ広がっていったら楽しいですよね」と水野さん。 街へ未来へ、希望のタネがつながっていきます。
-
宿根草・多年草

個性的な花を咲かせるトケイソウを育ててみよう! 育て方を詳しくご紹介
トケイソウの基本情報 Mali lucky/Shutterstock.com トケイソウは、トケイソウ科トケイソウ属(パッシフロラ属)の常緑性多年草。熱帯アメリカ、アジア、オーストラリア原産の熱帯植物で、暑さには強い一方で寒さに弱い性質です。他者につるを絡ませながら成長していくつる性植物で、3m以上伸びるので、フェンスや壁面、オベリスクなどに仕立てると映えるでしょう。開花期は5〜10月で、花色は白、赤、ピンク、黄色、紫、複色などがあります。 トケイソウの名前の由来 R. Maximiliane/Shutterstock.com トケイソウの名前の由来は、花の形が時計に似ていることから。また、別名のパッションフラワーの「パッション」は、「情熱」ではなく、「キリストの受難」という意味です。中央に突き出る大きな雌しべと雄しべを十字架にはりつけにされたキリストに、花弁を後光に見立てて名づけられたものです。 トケイソウの花の特徴は? Suratwadee Rattanajarupak/Shutterstock.com トケイソウは、ユニークな花姿が魅力ですよね! 花は萼片、花弁、副花冠、雌しべ、雄しべからなり、花弁の内側にある、もう一つの花弁のように見える副花冠の形状は、種類によってさまざま。針のように細く放射状につくものや、縮れた糸のように広がるもの、筒状になるものなどがあります。 果実を楽しめる品種もあるほど種類が豊富なトケイソウ Zoltan Major/Shutterstock.com トケイソウの品種は、400〜500種が確認されています。また園芸品種として作出されたものも多数あり、選ぶ楽しみがある花です。それにトロピカルフルーツのパッションフルーツも、じつはトケイソウの一種なんですよ! 初心者でも育てやすい、耐寒性のある品種として国内で主に流通しているのは、カエルレア種(Passiflora caerulea L.)、チャボトケイソウ(インカルナータ種P.incarnata)などです。 トケイソウを上手に育てるには? ここまで、トケイソウの基本情報や名前の由来、特徴、種類などについてご紹介してきました。ここからは、ガーデニングの実践編として、詳しい育て方について、地植え、鉢植えともに掘り下げて解説していきます。 トケイソウの栽培に適した環境 Mr. Witoon Boonchoo/Shutterstock.com 日当たり、風通しのよい場所を好みます。日当たりが悪いとヒョロヒョロと間のびしがちで葉色が冴えず、花つきも悪くなるので、一年を通して日当たりのよい場所を選んで植えてください。 水はけのよい土壌を好むので、粘土質の場合は腐葉土や堆肥を多めにすき込んで土壌改良をしておきます。また、土を盛って周囲より高くし、水はけをよくしておくとよいでしょう。 基本的に暑さには強い一方で寒さには弱く、温暖地に向く植物です。霜が降りる地域で地植えにしている場合は、寒くなる前に鉢に植え替え、日当たりのよい暖かい場所で管理してください。ただし、種類によってはマイナス5℃まで耐えるものもあるので、購入時に耐寒性についてラベルなどで確認しておきましょう。 トケイソウを育てるのに適した土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径、深さともに30〜40cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質や砂質、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めに入れるとよいでしょう。土に肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 トケイソウの植え付けに適した時期と方法 Nataly Studio/Shutterstock.com トケイソウは、花苗店やホームセンターなどで苗を購入してスタートするのが一般的です。苗の植え付け適期は、4〜6月。苗を購入する際は、節間が短くがっしりと締まって、勢いがあるものを選びましょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って、浅めに植え付けます。最後にたっぷりと水を与えます。早めに支柱やフェンス、オベリスクなどを設置し、つるが巻きつくようにしておきます。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、7〜8号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴にネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから果樹用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して鉢に仮置きし、浅植えになるように高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。また、鉢栽培用のオベリスクを設置し、つるを誘引しておきましょう。 一年を通して日当たり、風通しのよい場所に置いて管理しましょう。冬は凍結しない場所に移動して寒さ対策をしておきます。 鉢植えで楽しむ場合は、生命力旺盛で成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。 トケイソウに水やりをするコツ wavebreakmedia/Shutterstock.com 茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。開花する時期は、水切れしないように管理することがポイントです。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、土中で水の温度が上がり、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えましょう。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。また、冬は生育が止まるので、水やりの頻度を控えめにするとよいでしょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は、地植えの場合は地中から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、真夏に晴天が続いて乾燥している場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチすることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。 トケイソウに肥料を与える時期と方法 New Africa/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 4〜10月の生育期に、1カ月に1度を目安に緩効性肥料を株の周囲にばらまき、土によくなじませます。 成長期のトケイソウは剪定や管理が必要 Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 【整枝・剪定】 生育期に茎葉が茂りすぎて日陰になったり、風通しが悪くなったりすると、花つきが悪くなります。込み合いすぎている部分があれば、適宜切り取って枝葉や花に日が当たるように整枝しましょう。 一通り開花が終わった10月頃に、古いつるや伸びすぎているつる、込み合っている部分のつるなどを剪定します。 【花がら摘み】 トケイソウは次から次へと花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株周りを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 トケイソウの栽培で気をつけたい病気と害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 トケイソウがかかりやすい病気は、炭そ病、灰色かび病などです。 炭そ病はカビが原因で、葉に褐色で円形の病斑が現れるのが特徴です。比較的気温が高く、雨の多い時期に発生しやすくなります。枝葉が込み合いすぎていたらすかし剪定をし、風通しよく管理しましょう。病気が広がる前に、早期に発見して適応する殺菌剤を散布して防除します。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができ、やがて灰色のカビが広がっていきます。多湿で風通しが悪く、込み合いすぎていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなります。花がらなどはこまめに取り、茎葉が込み合いすぎている場合は間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 トケイソウに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。 ハダニは、乾燥が続くと発生しやすい小さな虫で、葉裏などについて吸汁します。大発生すると株が弱るので、葉の表や裏にシャワーを勢いよくかけましょう。小さな虫なので、水の勢いで押し流すことができます。 冬越し Ludmila Ivashchenko/Shutterstock.com トケイソウは寒さに弱い植物です。一部耐寒性の強い種類以外は、鉢植えにして冬越しさせましょう。 【地植え】 霜が降りる地域では、鉢に植え替えて、日当たりがよく暖かい場所に移動して管理します。植え替えの方法は、苗の植え付けの項目の【鉢植え】を参照してください。 【鉢植え】 日当たりがよく暖かい場所に移動して管理します。 トケイソウの植え替え時期と方法 Sandu Herta/Shutterstock.com 【地植え】 冬前の鉢上げ以外は必要ありません。 【鉢植え】 トケイソウは生命力旺盛で成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2 年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。根からの水分の吸収と、葉からの水分の蒸散のバランスを保つために、根を小さくしたら地上部の枝葉も切り戻しておきましょう。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢を崩す程度にして植え替えてください。 トケイソウは挿し木で簡単に増やせる Montana Isabella/Shutterstock.com 挿し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木できないものもありますが、トケイソウは挿し木で増やすことができます。 挿し木の適期は4〜9月です。まず、春に伸びた若くて勢いのある枝を2〜3節つけて切り取り、水を入れた器に挿して十分吸水させておきましょう。草花用の培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝葉を挿しておきます。水切れしないように管理し、発根したら黒ポットなどに植え替えて育成を。大きくなったら、植えたい場所に定植します。挿し木のメリットは、採取した株のクローンになることです。 トケイソウの楽しみ方 MaryAnne Campbell/Shutterstock.com トケイソウは、つるを絡ませながら、3m以上成長する植物です。生育初期につるを伸ばしたい方向へ誘引しておけば、その後は自然に枝葉を絡ませて旺盛に伸びていきます。その性質を生かし、フェンスや塀、パーゴラなど広い面を覆うように仕立てると、迫力のある演出ができますよ! 夏の暑さに強いので、グリーンカーテンとして利用してもよいでしょう。ただし、はびこりすぎて他の植物の邪魔になるようなら、適宜カットして全体の調和を図ってください。 鉢植えでは、大鉢に植え込み、デザイン性に優れる鉢栽培用のオベリスクをしつらえてつるを誘引し、アイキャッチにしても素敵です。トケイソウは葉の形が愛らしく花姿もユニークなので、カットして花瓶に挿し、室内に飾って楽しむのもおすすめです。 特徴的なトケイソウの花! よく伸びるつるも生かして育ててみよう Barbara Ash/Shutterstock.com ユニークな花姿が魅力的なトケイソウは、暑さにも負けずに元気に咲き続け、グリーンカーテンにも利用できるつる植物です。この記事では、その基本情報や種類、地植え・鉢植えでの育て方など、多岐にわたってご紹介してきました。庭や塀まわりを個性的に演出してくれるトケイソウを、ぜひ迎え入れてはいかがでしょうか?
-
樹木

【おすすめ】キョウチクトウ(夾竹桃)の育て方! 毒があるって本当?
キョウチクトウ(夾竹桃)の特徴・基本データ Peter Maerky/Shutterstock.com キョウチクトウは、キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑樹です。原産地はインド、中近東で、暑さに強い性質を持っています。樹高は3〜6mに達しますが、剪定によってコントロールでき、一般家庭では3mまでの大きさでキープしておきたいところです。生命力旺盛で成長は早いので、樹形が乱れないよう、剪定は毎年行う必要があります。 キョウチクトウのライフサイクルは、以下の通りです。4月頃から旺盛に新芽を出して生育期に入り、7〜8月に開花。冬でもみずみずしい枝葉を保ちますが、生育は止まります。越年してまた春になると生育し始める……という繰り返しです。 花径は4〜5cm。一つひとつの花は小さいのですが、開花期には株を覆うほどにたわわに咲くので、大変見応えがあります。花色はピンク、白、赤、オレンジ、クリームなど。多くは一重咲きですが、八重咲きも出回っています。 キョウチクトウには毒がある? Honki Kumanyan/Shutterstock.com キョウチクトウの栽培で注意したいのは、毒を持っている特性についてです。葉、茎、根、花、種子のすべてに、命に関わるほどの有毒成分を含んでいます。生木を燃やしても有毒成分が発生するとされているので注意が必要です。幼児やペットのいる家庭では、誤って口に入れることのないようにしてください。剪定などの手入れをする場合も、ガーデニング用の手袋をはめておくなどの対策が必要です。しかし、毒があることを把握した上で十分注意して取り扱えば、それほど恐れる必要はありません。 キョウチクトウの花言葉とその由来 LifeCollectionPhotography/Shutterstock.com キョウチクトウの花言葉は、「注意」「危険」「用心」など。やはり木全体に毒を持っている性質から、このような言葉があてられたようです。 キョウチクトウの品種 S.O.E/Shutterstock.com キョウチクトウは、中国経由で18世紀頃に日本にもたらされました。他に地中海沿岸に分布する西洋キョウチクトウや、パキスタン、イラン、アフガニスタンに分布するイスラムキョウチクトウ、葉に黄色の斑が入る斑入りキョウチクトウなどがあります。園芸品種では、赤色の花が咲く‘カーディナル’、サーモンピンクで八重咲きの‘ミセス・ローディング’、クリーム色で八重咲きの‘ダブルイエロー’などが作出されています。 【超入門】キョウチクトウを育てよう ここからは、ガーデニングの実践編として、キョウチクトウの育て方を解説していきます。まずはスタートとなる、栽培に適した環境、苗木の植え付け、日頃の管理についてご紹介しましょう。 栽培環境 Botond Horvath/Shutterstock.com 日当たり、風通しのよい場所を選びます。日照が足りないと葉色が冴えず、生育も花つきも悪くなります。丈夫で潮風や大気汚染にも耐えるので、海に近いエリアや道路沿いにもよく植えられています。 暑さには強いのですが、寒さには弱い傾向にあります。大きく育つとある程度耐寒性が強まりますが、それでも生育適地は東北南部以南の温暖地です。木が幼いうちは、バークチップや腐葉土などでマルチングをし、寒さ対策をしておきましょう。 土質は特に選びませんが、水はけの悪い場所が苦手です。植え場所が粘土質の場合は腐葉土や堆肥を多めにすき込んで土壌改良をしておきます。また、周囲より土を盛って高くし、水はけを改善しておくとよいでしょう。 キョウチクトウは、他の植物の枝と交差すると枝が枯れてしまう性質があるので、できるだけ広いスペースを取って植えるようにします。 土作り DedovStock/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径、深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質や砂質、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めに入れるとよいでしょう。肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた培養土を利用すると手軽です。 植え付け Monkey Business Images/Shutterstock.com 真夏を除いた生育期に植え付けると、根付きやすくなります。4〜6月か9月が植え付けの適期です。 【地植え】 土作りをしておいた場所に、苗木の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。しっかり根づくまでは支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、10号以上の大鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引しておくとよいでしょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 一年を通して日当たり、風通しのよい場所に置いて管理しましょう。冬は凍結しない場所に移動して寒さ対策をしておきます。 生命力旺盛で成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。 水やり Afanasiev Andrii/Shutterstock.com 木の幹や枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、土中の水がすぐにぬるま湯になって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は、地中深くから水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いて乾燥している場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は生育が止まり、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 地植え、鉢植えともに2月頃に緩効性肥料を与え、土によくなじませましょう。生育期を迎える前に肥料を与えると、新芽を出すエネルギーとなり、旺盛に枝葉を広げることにつながります。 肥料はそれほど欲しがるタイプではありませんが、鉢植えの場合は水やりとともに肥料成分が流失しやすいので、株に勢いがないようであれば、緩効性肥料を追肥して様子を見るとよいでしょう。 【基本のお手入れ】キョウチクトウを育てよう ここからは、キョウチクトウの栽培について知っておきたい基本の手入れ方法をご案内。美しい木姿をキープするためのメンテナンスや増やし方について深掘りします。 剪定(せんてい) mihalec/Shutterstock.com 夾竹桃は枝が込み合っていると奥まで日差しが届かず花数が少なくなるので、毎年の剪定を心がけてください。また、生命力旺盛で枝葉をよく茂らせるので、放任すると樹形が乱れて見栄えが悪くなります。適切な剪定で樹高を抑え、スマートな姿をキープするようにしましょう。太い枝も切り取れる、剪定バサミと、怪我や手荒れを防ぐためのガーデニング用の手袋を準備してください。 剪定の適期は、十分に気温が上がって生育し始める4月頃です。休眠期が剪定適期の落葉樹とは異なり、常緑樹のキョウチクトウは寒い時期に剪定すると木が傷みやすくなるので注意しましょう。また花芽は5〜6月にでき、この後に剪定すると花がつかなくなるので、タイミングを逃さないようにしてください。 キョウチクトウは、「すかし剪定」が基本です。込み合っている部分の枝のうち、木の内側に向かって伸びている「逆さ枝」、垂直に立ち上がっている「立ち枝」、勢いよく伸びすぎている「徒長枝」などを切り取ります。枝を途中で切ると、そこからたくさんの新芽が出て四方に伸び出し、かえってバランスが崩れる原因になるので、必ず枝分かれしている元の部分から切り取りましょう。地際からたくさんの幹を出す性質があるので、3〜5年経った古い幹は地際で切り取り、新しく出た幹に切り替えます。樹高を抑えたい場合は、高く伸びすぎている枝を元の枝分かれしている部分まで切り戻しましょう。 病気・害虫 Happy_Nati/Shutterstock.com 【病気】 キョウチクトウの栽培で注意したい病気は、うどんこ病、炭そ病です。 うどんこ病は葉の表面に白い粉が吹いたようなカビが発生し、光合成を阻害されたり、葉から養分を吸収されたりして、生育が悪くなります。放任してひどくなると枯れてしまうこともあるので注意。木の勢いがなくなり、見た目も悪いので、兆候が見られたら早期に殺菌剤などを散布して対処しましょう。梅雨の時期に発生しやすい傾向にあるので、水もち、水はけのよい土壌作りと、適切な水やりの管理が回避のカギです。窒素成分の多い肥料を与えすぎるのも、発症のきっかけになります。 炭そ病はカビが原因で発生する病気で、葉に褐色で円形の病斑が現れるのが特徴です。比較的気温が高く、雨の多い時期に発生しやすくなります。枝が茂りすぎるのを避け、風通しよく管理しましょう。早期のうちに発見して、適応する殺菌剤を散布して防除します。 【害虫】 キョウチクトウの栽培で注意したい害虫は、アブラムシ、カイガラムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると植物の茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用するのがおすすめです。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫です。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせます。硬い殻に覆われて薬剤の効果が限られるので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com キョウチクトウは、挿し木、取り木、株分けで増やすことができます。 【挿し木】 挿し木の適期は6〜7月です。まず、春に伸びた若くて勢いのある枝を10〜20cmほどの長さで切り取り、水を入れた器で十分吸水させておきましょう。清潔な挿し木用の培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝葉を挿しておきます。水切れしないように管理し、発根したら黒ポットなどに植えて育成を。大きくなったら、植えたい場所に定植します。挿し木のメリットは、採取した株のクローンになることです。 【取り木】 取り木の適期は6〜7月です。前年に伸びた枝の表皮を剥ぎ取り、そこに水で戻して軽く絞った水苔を巻いてビニタイなどで固定。さらに乾燥しないようにビニールで巻いて、しばらくおきます。表皮から発根したら枝から切り取って、清潔な挿し木用の培養土を入れた鉢に植え付けます。取り木でも、採取した株のクローンになります。 【株分け】 株立ち状に育っているキョウチクトウは、株分けして増やすことができます。適期は5〜6月です。株を掘り上げ、4〜5本の枝をつけて根をノコギリなどで切り分けて、植え直します。 美しいキョウチクトウを育ててみよう! Monika Valachovic/Shutterstock.com ここまで、夏に開花期を迎えるキョウチクトウの性質や種類、育て方などについてご紹介しました。近年は温暖化が進み、真夏に開花する植物の種類は少なくなってきましたが、キョウチクトウは元気いっぱいに開花するので、夏の庭に重宝する存在です。ぜひキョウチクトウをガーデンに取り入れて、寂しくなりがちな夏の庭を彩ってみてはいかがでしょうか?



















