スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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果樹

ユスラウメは真っ赤な果実も楽しめる! 上手な栽培方法や収穫時期、活用方法を詳しく解説
ユスラウメの基本情報 LutsenkoLarissa/Shutterstock.com 植物名:ユスラウメ学名:Prunus tomentosa英名:Nanking cherry、downy cherry和名:ユスラウメ(山桜桃梅、桜桃、梅桃、朱桜)その他の名前:ユスラ、ユスラゴ、南京チェリーなど科名:バラ科属名:サクラ属原産地:中国北部、朝鮮半島分類:落葉性低木 ユスラウメの学名はPrunus tomentosa(プルヌス・トメントサ)。漢字では「山桜桃」「桜桃」「梅桃」などと書き、ユスラゴ、南京チェリーなどの別名もあります。バラ科サクラ属の低木で、樹高は2〜3m。比較的コンパクトに生育し、細い幹が複数生じて株立ち状に生育するのが一般的です。小さく仕立てたい場合は、剪定によって樹高をコントロールできます。 ユスラウメの原産地は中国北部、朝鮮半島で、寒さには大変強い性質を持っています。冬になると葉を落とし、越年して春になると芽吹き始めます。開花、新緑、結実、黄葉と、季節によって表情を変えていくので、四季の移ろいを感じることのできる庭木です。 ユスラウメの花・葉・実の特徴 romiri/Shutterstock.com 園芸分類:庭木・果樹開花時期:4月頃樹高:2〜3m耐寒性:強い耐暑性:普通花色:白、ピンク ユスラウメは、4月頃にウメに似た5弁の白または淡いピンクの花を咲かせます。花は葉が展開する前か同じ時期に咲くので、観賞しやすく華やかな姿が楽しめます。花の後にはサクランボに似た、光沢のある赤または白い実がつきます。この果実は生食でき、水分を多く含んで酸味と甘みがほどよいバランスで口に広がります。果実酒やジャムへの加工も可能です。若い枝や葉は柔毛で覆われていて、若い枝は赤褐色、成熟すると暗褐色~灰褐色となり、樹皮が不規則に剥がれ落ちるのが特徴です。 ユスラウメの名前の由来や花言葉 Marija Rutkovska/Shutterstock.com ユスラウメという和名の由来は諸説あり、果実を収穫するために木をゆすったことからという説や、風に揺れる様子から名付けられたという説、移植に強く朝鮮語の移徒楽(いすら)に由来するという説などがあります。ちなみに、現在ではサクランボを意味する桜桃や、サクラを意味する櫻は、もともとユスラウメのことを指していたそうです。 ユスラウメの花言葉は「喜び」「ノスタルジー」「輝き」など。また、4月17日、4月28日、6月23日の誕生花です。 ユスラウメの代表的な種類や似た植物 alexkoral/Shutterstock.com ここでは、ユスラウメの種類や似た植物についてご紹介します。 ユスラウメ Alex Coan/Shutterstock.com ユスラウメの開花期は4月頃で、花色は白〜淡いピンク。葉を展開する前、もしくは同時期に、直径2cmほどの5弁花を咲かせます。葉は3〜5cmの卵形で、表と裏に産毛があるのが特徴です。秋には黄葉し、冬になると落葉します。果実がつくのは6月頃。直径1cmほどの艶やかな球形の赤い実がたくさんつきます。 シロミノユスラウメ(キミノユスラウメ) 花色は白。開花後に白か淡紅色の艶やかな実がつくのが特徴で、果実の色で見分けます。その他の特徴はユスラウメと同じです。ユスラウメ同様に、江戸時代に中国から日本に入ってきたといわれています。 ニワウメ EQRoy/Shutterstock.com バラ科ニワウメ属の落葉樹で、原産地は中国北部。開花期は4月頃で、原種の花色はピンクですが、白花の品種も出回っています。直径1cmほどの5弁花で、多数の雄しべが見られます。葉は5〜7cmほどの卵形で先端が尖り、葉裏に産毛があるのが特徴。秋には紅葉し、冬は落葉します。果実は6〜7月につき、ユスラウメにそっくりな赤い実です。 ユスラウメの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4月頃植え付け・植え替え:12〜翌年3月上旬(真冬を除く)肥料:2月頃、5月下旬〜6月剪定:12〜翌年3月上旬種まき:5月頃 ユスラウメの栽培環境 Marija Rutkovska/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たりと風通しがよい場所を選びます。半日陰でも育ちますが、あまりに暗い場所だと花つきや実つきが著しく悪くなるので注意しましょう。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水はけ・水もちがよく腐植質に富んだ土壌を好みます。西日が当たる乾燥地でも育ちますが、湿り気の土壌は避けましょう。 耐寒性・耐暑性 日本の気候に馴染みやすく、暑さ寒さに耐えるので、一年を通して戸外で管理でき、冬越し対策なども特に必要ありません。 ユスラウメの育て方のポイント 用土 bluedog studio/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50cm程度の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質など水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めに入れるとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 水やり Afanasiev Andrii/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって木が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて枝葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、過度に乾燥が続く場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。枝葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は休眠し、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 開花後の5月下旬〜6月にお礼肥として緩効性肥料を与え、土によくなじませましょう。また、2月頃にも緩効性肥料を与えます。生育期を迎える前に肥料を与えることで、新芽を出すエネルギーとなり、旺盛に枝葉を広げることにつながります。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、灰色かび病、ふくろみ病などです。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすく、ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれます。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 ふくろみ病はカビによる伝染性の病気です。比較的低温下の4〜6月、雨が多い時期に発生しやすくなります。まだ幼い果実に被害が現れ、肥大して変形するのが特徴です。症状が進むと白い粉に覆われたのち茶褐色になって落果します。日当たり・風通しが悪いと発病しやすくなるので、込み合っている枝などはすかすように剪定して予防しましょう。病変を見つけたら、周囲に広がらないようにただちに切り取って処分します。また、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して防除します。 【害虫】 発生しやすい害虫は、アブラムシ、カイガラムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 ユスラウメの詳しい育て方 苗の選び方 ユスラウメの苗木は、時期によっては葉や枝がついていない場合もありますが、落葉中や休眠中のものなので問題ありません。また、ユスラウメは自家結実性があり、1本でも実がつきます。 植え付け・植え替え wavebreakmedia/Shutterstock.com 植え付け・植え替え適期は、休眠期の12月〜翌年3月上旬です。ただし、寒さが特に厳しくなる1〜2月は避けたほうが無難です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘って植え付けます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。 環境に合って健全に育っていれば、植え替えの必要はありません。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、10号くらいの鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れます。苗木をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めてから植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引しておくとよいでしょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。一年を通して日当たり・風通しのよい場所に置いて管理しましょう。 成長とともに根詰まりしてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。 剪定 Opas Chotiphantawanon/Shutterstock.com 剪定適期は、休眠中の12〜翌年3月上旬です。 旺盛に生育し、比較的枝葉をよく伸ばすほうですが、自然に樹形が整います。そのため刈り込んだり、大きく切り戻したりというよりは、込み合っている部分を切り取って風通しをよくすることを目的とした剪定を基本にするとよいでしょう。地際から立ち上がっている「ひこばえ」は元から切り取ります。木の内側に向かって伸びている「逆さ枝」、垂直に立ち上がっている「立ち枝」、勢いよく伸びすぎている「徒長枝」も元から切り取ります。1カ所から3本以上の枝が出ていたら、間引いて枝を透かすとよいでしょう。 あまり大きくしたくない場合は、大体のアウトラインを決めて、そこからはみ出している枝を、分岐点までさかのぼって切り取ります。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com ユスラウメは、種まき、挿し木で増やすことができます。ここでは、それぞれの方法について解説します。 【種まき】 ユスラウメは開花後に果実をつけ、6月頃に熟します。そのタイミングで果実を採取し、種子を取り出して流水でよく洗い流しておきましょう。黒ポットに新しい培養土を入れて十分に水で湿らせ、種を数粒播きます。軽く土をかぶせ、明るい日陰で水切れしないように管理。越年して春の生育期を迎えると発芽するので、その後は日当たりのよい場所に置きましょう。本葉が2〜3枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に植え替えて育苗します。苗木として十分な大きさに育ったら、植えたい場所に定植しましょう。種まきから開花までは数年かかるので、それまでは木の育成に努めます。 【挿し木】 挿し木とは、枝を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、ユスラウメは挿し木で増やすことができます。 挿し木の適期は、7月頃です。その年に伸びた新しくて勢いのある枝を10cmほどの長さで切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて水切れしないように管理します。その後は日当たりのよい場所に置いて育苗し、ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に植え替えて育苗します。苗木として十分な大きさに育ったら、植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 ユスラウメの実の収穫時期と活用法 LapaiIrKrapai/Shutterstock.com ユスラウメの収穫適期は6月頃です。実が赤くなり、ツヤが出たものから摘み取ります。力を入れすぎると潰れることがあるので、丁寧にもぎ取りましょう。果肉にはほどよい酸味と甘味があり、生食できます。実は傷みやすいため、収穫後は早めに食べましょう。ジャムや果実酒などに加工して保存することもできます。 Elena M. Tarasova/Shutterstock.com 初めて果実がなる樹木を育てる人にはユスラウメがおすすめ! JAZ STUDIO/Shutterstock.com ユスラウメは暑さや寒さに強く、放任してもよく育つので、ビギナーにおすすめの果樹です。比較的コンパクトに生育するので、スペースが限られた家庭の庭で育てるホームフルーツにぴったり。春に咲く花はウメに似て美しく、秋には黄葉も楽しめます。四季の移ろいをはっきりと感じられるユスラウメを、庭に植栽してはいかがでしょう。
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ガーデン&ショップ

グランプリ決定!「第2回 東京パークガーデンアワード 神代植物公園」の『ファイナル審査』を迎えた11月の庭と審査の様子をご紹介
年3回審査を行うガーデンコンテスト「東京パークガーデンアワード」 5人のガーデナーが手掛ける日向と日陰の2つのガーデン。最終的な結果が決まるまでに4・7・11月の3回に渡り審査が行われますが、ガーデンの施工から約1年が経過した今回は、最終回となる『ファイナル審査』です。審査日:2024年11月7日。 審査員は以下の6名。福岡孝則(東京農業大学地域環境科学部 教授)、正木覚(環境デザイナー・まちなか緑化士養成講座 講師)、吉谷桂子(ガーデンデザイナー)、佐々木珠(東京都建設局公園緑地部長)、植村敦子(公益財団法人東京都公園協会 常務理事)、松井映樹(神代植物公園園長) 事前に公表されているコンテスト審査基準 公園の景観と調和していること/公園利用者が美しいと感じられること/植物が会場の環境に適応していること/造園技術が高いこと/四季の変化に対応した植物(宿根草など)選びができていること/「持続可能なガーデン」への配慮がなされていること(ロングライフ) /メンテナンスがしやすいこと(ローメンテナンス)/デザイナー独自の提案ができていること/総合評価 ※各審査は別途定める規定に従い、審査委員による採点と協議により行われます。 「ファイナル審査」は、秋の見ごろの観賞性と年間の管理状況を見る審査。これまで行われた審査は、春の見ごろの観賞性を見る4月の「ショーアップ審査」と、梅雨を経て猛暑に向けて植栽と耐久性を見る7月の「サステナブル審査」の2回です。 今回は「ファイナル審査」を含めた全3回の結果を踏まえ、「植物個々の特性・魅力がしっかり見せられていたか」、「葉や花の組み合わせがデザイン的に美しいか」、そして「今回のテーマ=武蔵野の“くさはら”、が表現されているか」などが総合的に審査され、最終的な評価として、グランプリ・準グランプリ・特別審査委員賞も決定しました。※年によって気象条件が変わるため、開花の時期がずれていても評価に影響しません。 11月の審査時期を迎えた5名の授賞ガーデンと一年の振り返りコメントをご紹介 コンテストガーデンA 【グランプリ】Grasses and Leaves, sometimes Flowers ~草と葉のガーデン〜 【日向のエリア】 開花期を迎えていた植物 ルドベキア ‘タカオ’、フロックス‘ブルーパラダイス’、清澄白山菊、サルビア‘ファイヤーセンセーション’ 【日陰のエリア】 開花期を迎えていた植物 シュウメイギク 【今回の庭づくりを振り返って】 日向・日陰どちらの庭も、イメージ図に近い形で育ってくれたので、思い描いていたものから大幅に離れることなく庭づくりができたと思います。日向はグラス類が多めの植栽で、私なりに「華やかさのあるくさはら」をつくりました。切り戻しで花数や株の大きさを調整することで、開花リレーをほぼ途切れることなく続かせることができました。日陰の庭に関しては、アスチルベのシードヘッドがきれいに残ってくれたため、花がない時期でも見どころを提供でき、1年を通して比較的ローメンテナンスですみました。 リーフやグラスで魅せるガーデンに見応えを出してくれたのは、季節感を演出してくれた球根植物。春先のクロッカス、スイセンとバイモ、秋のタマスダレやコルチカムは花が少ない時期に彩りを与え、初夏のアイリス、夏のユリが華やぎを添えてくれました。 病気や読みの甘さから一部枯れ込んだ部分もありましたが、日向と日陰それぞれの環境を活かした美しい庭を提案できました。 コンテストガーデンB 【入賞】花鳥風月 命巡る草はら 【日向のエリア】 開花期を迎えていた植物 コレオプシス‘レッドシフト’、オミナエシ、アスター‘ジンダイ’、ルドベキア‘ゴールドスターム’、ルドベキア‘ブラックジャックゴールド’、ルレリア‘パープルシャワー’、ノコンギク‘夕映え’、ミューレンベルギア・カピラリス 【日陰のエリア】 開花期を迎えていた植物 ホトトギス‘江戸の花’、ホトトギス‘松風’、清澄白山菊、青花フジバカマ、ノコンギク‘夕映え’、ツワブキ、ヒヨドリバナ 【今回の庭づくりを振り返って】 宿根草と球根による「イエロー&ブルー」のカラーコンビネーションを様々なパターンで年間通して計画通り表現することができました。開花が少ない時期はあったものの、途切れることなく何かしらの開花が見られました。また、蜜源や食草を意図的に取り入れたので、スミレに産卵するツマグロヒョウモンの幼虫が日陰の庭の黒葉スミレに何匹もおり、秋には成虫が飛んでいたので、タイトル通り命を巡らせることができました。 想像以上に生育旺盛で、イメージと異なる姿になったりしましたが、切り戻しや間引きなどメンテナンスで何とかカバー。品種ごとに、切り戻しをタイミングよく行うことで倒伏させず、開花を保ちながら株姿をコントロールできました。ほとんどの植物が、株が消えずに残っています。酷暑の夏でしたが、何年も先まで植えっぱなしでこのまま継続維持でき、生きものの住処にもなる、ロングライフ・ローメンテな庭を提示できたと思います。 コンテストガーデンC 【準グランプリ】草原は、やがて森へ還る。 【日向のエリア】 開花期を迎えていた植物 アスター‘アポロ’、ガウラ‘クールブリーズ’、ガイラルディア‘グレープセンセーション’、ルドベキア‘ブラックジャックゴールド’、エキナセア‘ファタルアトラクション’、ノコンギク‘夕映え’、ハゴロモフジバカマ、白花フジバカマ、アオチカラシバ、メリニス‘サバンナ’ 【日陰のエリア】 開花期を迎えていた植物 アガスターシェ‘ブラックアダー’、アスター‘アイデアル’、アスター‘リトルカーロウ’、ヒメケマンソウ、バーベナ‘・オフィシナリス‘ハンプトン’、ミズヒキ 【今回の庭づくりを振り返って】 土中での空気や水の流れ、微生物や菌類の活性化を考え、環境づくりに力を入れたので、想定外のこともありましたが、乾燥や高温等による枯損等もなく初期段階から順調に育ちました。 共通テーマ“武蔵野のくさはら”の私の解釈は、平地ではなく山を背景に広がりさまざまな草花が風に揺れる草原でしたが、今回、自分のタイトルからも関連づけて“武蔵野の森”とも解釈。優しくてノスタルジックで、ジブリ的な世界観をどこかに感じる景色をイメージしました。大小の起伏をつけることで奥行と立体感を出し、その環境に応じた適地適草(木)の配植をしたため、作為的に造られた感が少ない、連続性のあるナチュラルな風景を演出できました。日本在来種を要所に入れつつ多種多様なプランツを組み合わせ、植物たちのドラマティックな「競争」と「協奏」を表現しました。色彩や形重視のデザインプランティングというより、物語を感じる風景ガーデンとして見てほしいと思います。 コンテストガーデンD 【入賞】feeling garden ~伝え感じる武蔵野の新しい風景づくり~ 【日向のエリア】 開花期を迎えていた植物 ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、アスター‘ジンダイ’、ダンギク、ソバ 【日陰のエリア】 開花期を迎えていた植物 シュウメイギク‘クイーンシャルロット’、ホスタ、ユーパトリウム‘チョコレート’ 【今回の庭づくりを振り返って】 温暖化する都市環境に耐えられる在来種と、日本の草原・里山の雰囲気をもったポップな印象を与える植物を組み合わせました。春~初夏にかけてかわいらしかったガーデンが、夏~秋にかけてだんだん落ち着き侘びていくよう、四季を通して移ろうように計画しています。アスター‘ジンダイ’や麦・蕎麦などで地域らしさを出して、植物に興味のない方や子供たちにも興味を持って見てもらえました。 虫や蝶などの生き物を呼ぶことができ、ガーデン内に生態系が生まれました。その反面、食害にあった植物がありましたが、真夏前に花をつけている株を含め切り戻したことで、株が大きなダメージを受けず秋まで宿根草の見栄えを保つことができ、三番花まで咲く種類もありました。とくに日陰側では、低木を骨格にしてツワブキやシダなどのオーナメンタルな宿根草を用いたことで、葉の形や色の重なりを表現できた上に、ローメンテナンスな管理ですみました。 コンテストガーデンE 【審査員特別賞】武蔵野の“これから”の原風景 【日向のエリア】 開花期を迎えていた植物 ハギ、カライトソウ、タムラソウ、シラヤマギク、ヒヨドリバナ 【日陰のエリア】 開花期を迎えていた植物 キバナノアキギリ、ヒヨドリバナ 【今回の庭づくりを振り返って】 武蔵野の“くさはら”の昔の風景を取り入れ、そこに思いを馳せることで、過去と未来をつなぐ新たな視点を提案しました。都市緑化では生物多様性を意識し、都の「在来種選定ガイドライン」に基づいた植栽が数多く計画されていますが、草原のような景観はあまり重視されていないのが現状です。私の理想は、風景の中で目立つ存在ではなく、背景として人々や生き物が共存できる空間を作ることと、それらに愛着を持ちともに語らう人々が増えること。今回、日本の野草の魅力を語る場を設けられたことは、ひとつの成果だと捉えています。 コンセプトを重視して初めて育てる植物を多数導入したため、配置や密度の調整が難しく、イメージ通りの景観を作ることができなかった場所も多くありましたが、メンテナンスは月1回と、計画通りにローメンテナンスで管理できました。これからも東京の風景を模索し続けたいです。
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ガーデンデザイン

庭や寄せ植えで主役になる赤い花! 贈り物にもぜひ使いたい華やかな赤い花を季節ごとにご紹介
ガーデニングや寄せ植えで育てるのにおすすめの赤い花 ガーデニングで色合わせを楽しみたいときに、育てやすく周囲の景色とも調和しやすい赤い花をピックアップしました。鮮やかな深紅からピンクやオレンジを帯びた赤まで、さまざまな色調の赤い花を、季節ごとにご紹介します。中には季節をまたいで長く咲き続けてくれるものもありますよ! 春に見頃を迎える赤い花 【チューリップ】 Lautaro Soto/Shutterstock.com ユリ科チューリップ属の球根植物で、開花期は3月下旬〜5月上旬。花色が豊富で、赤のトーンもブライトトーンからダークトーンまで多彩。草丈は10〜70cm。花茎を伸ばした頂部に花を咲かせるため、足元に背丈の低い花を植えて、配色の妙を楽しむのもおすすめです。 【アネモネ】 Fabrizio Guarisco/Shutterstock.com キンポウゲ科イチリンソウ属(アネモネ属) の球根植物で、開花期は2〜5月上旬。草丈は10〜50cmで、はかなげな薄い花びらが特徴です。 【ラナンキュラス】 Mami Nozaki/Shutterstock.com キンポウゲ科キンポウゲ属(ラナンキュラス属)の球根植物で、開花期は3〜5月。草丈は30〜50cmで、薄い花弁を多数重ねる華やかな雰囲気が魅力です。 【ゼラニウム】 Ihor Hvozdetskyi/Shutterstock.com フウロソウ科テンジクアオイ属(ペラルゴニウム属)の多年草で、開花期は3月〜12月上旬と、非常に長く楽しめるのも魅力です。草丈は20〜100cm。多肉質の葉を持ち、多湿を嫌うので、寄せ植えにするなら同じような環境を好む植物でまとめるのがおすすめ。 【ポピー】 Roschetzky Photography/Shutterstock.com ケシ科ケシ属の一年草・多年草で、開花期は3〜5月。草丈は30〜100cm。花径は8〜10cmとやや大きめなので、主役として存在感を放ちます。群植しても素敵です。 【アマリリス】 Bonnie Taylor Barry/Shutterstock.com ヒガンバナ科アマリリス属(ヒッペアストルム属)の球根植物で、開花期は4月下旬〜6月。草丈は40〜80cmで、太い茎を立ち上げた先端に花径10〜20cmもあるラッパ形の花を咲かせます。 【デージー】 Phill Thornton Photo/Shutterstock.com キク科ヒナギク属の一年草で、開花期は12月下旬〜5月上旬。草丈は15〜40cmとやや低いので、チューリップなどのように株元が寂しくなりがちな草花と合わせるのにおすすめです。 【ストロベリーキャンドル】 Ordasiphoto/Shutterstock.com マメ科シャジクソウ属の多年草で、開花期は4〜5月。草丈は20〜50cm。暑さに弱く、夏を乗り越えられないことが多いので、日本では一年草扱いです。クローバーの仲間で、花茎の先端に細長く愛らしい花を咲かせます。ベニバナツメクサ、クリムゾンクローバーとも呼ばれます。 夏に見頃を迎える赤い花 【バーベナ】 Suchart Boonyavech/Shutterstock.com クマツヅラ科クマツヅラ属(バーベナ属)の一年草・多年草で、開花期は5月中旬〜11月中旬と秋まで楽しむことができます。草丈は20〜150cmで、種類により異なります。種類は多様ですが、国内で最もポピュラーなのは宿根バーベナの‘花手毬’シリーズなどで、ビギナーでも容易に育てられます。 【インパチェンス】 yod67/Shutterstock.com ツリフネソウ科ツリフネソウ属(インパチェンス属)の一年草。開花期は5月〜11月上旬で、草丈は15〜40cm。半日陰の環境でも育つのが特徴。生育初期に摘心を繰り返すと、こんもりと茂ってたくさんの花を咲かせます。 【サルビア】 Yui Yuize/Shutterstock.com 種類が多岐にわたるサルビアのうち、美しい赤い花が人気の代表的なものはスプレンデンス種で、一年草です。開花期は6〜11月で、草丈は20〜50cm。夏の暑さにも負けず、秋まで長く咲きます。 【ダリア】 badbatsumaru/Shutterstock.com キク科テンジクアオイ属(ダリア属)の球根植物。開花期は6月中旬〜7月、8月中旬〜11月で、草丈は20〜200cm。種類が多様で、花のサイズは大輪〜小輪が揃い、花姿も一重咲き、八重咲き、ポンポン咲きなどがあって、選ぶ楽しみがあります。 【グラジオラス】 natalia bulatova/Shutterstock.com アヤメ科トウショウブ属(グラジオラス属)の球根植物。開花期は6〜10月で、草丈は60〜150cm。花穂を長く伸ばし、ラッパ形の大きな花を連ねる様子は、見応えがあります。 【カンナ】 LeoDeKol/Shutterstock.com カンナ科ダンドク属(カンナ属)の球根植物。開花期は6月〜10月中旬で、草丈は40〜160cm。真夏の暑い中でも負けずに開花。花茎を伸ばした先端に、5〜10cmの大きな花を連ねます。 秋に見頃を迎える赤い花 【ビガンバナ】 Oranget/Shutterstock.com ヒガンバナ科ヒガンバナ属(リコリスぞく)の球根植物。開花期は9月下旬〜10月上旬で、草丈は30〜50cm。葉を出すよりも先に花茎を立ち上げ、花弁がくるんと反り返って咲く愛らしい花姿が魅力。放任してもよく育ちます。 【ネリネ】 Alison Bellringer/Shutterstock.com ヒガンバナ科ヒメヒガンバナ属(ネリネ属)の球根植物。開花期は10月中旬〜12月中旬で、草丈は30〜40cm。花弁をよく見ると、ラメのようにキラキラと光っています。切り花としても人気。 【コスモス】 Ivanova Tetyana/Shutterstock.com キク科コスモス属の一年草。開花期は10〜11月で、草丈は50〜120cm。強健な性質で、日当たり・風通しのよい環境であれば、放任して育てても可。群植すると見応えがあります。 【キク】 Nancy Salmon/Shutterstock.com 多様な種類があるキクのうち、ガーデニングで一般に利用しやすいのは、洋ギクのポットマムで、キク科デンドランセマ属の多年草。開花期は9〜11月で、草丈は10〜50cm。大変花つきがよく、秋を彩る草花の代表的な存在です。 【カトレア】 AimurK/Shutterstock.com 洋ランの一種で、ラン科カトレア属の多年草です。種類が多様ですが、秋咲き種の開花期は9〜11月で、草丈は20〜60cm。肉厚な葉を持ち、花茎を伸ばした頂部に優美な花を咲かせます。 冬に見頃を迎える赤い花 【シクラメン】 Africa Studio/Shutterstock.com サクラソウ科シクラメン属の球根植物で、冬の花鉢として人気です。開花期は10〜3月で、草丈は10〜70cm。花のサイズは大輪系、中輪系、小輪系があるほか、八重咲きや花弁にフリルが入るタイプなどもあります。 【カランコエ】 PhotoLife_Style/Shutterstock.com ベンケイソウ科カランコエ属の多年草です。開花期は1〜5月で、草丈は10〜50cm。室内の明るく暖かい場所で管理します。多肉質の厚い葉が特徴的。開花期が長く、花が少なくなる冬も明るく彩ってくれます。 【クリスマスローズ】 Alex Manders/Shutterstock.com キンポウゲ科クリスマスローズ属の多年草です。開花期は1〜3月で、草丈は10〜50cm。耐寒性が強く、半日陰の環境でも育ちます。ブリリアントな赤というよりは、黒赤のシックな色調が魅力です。 【シャコバサボテン】 Elena_Gr/Shutterstock.com サボテン科カニバサボテン属の多年草です。開花期は11〜3月で、草丈は15〜40㎝。肉厚な葉を持つ多肉植物の一種で、冬用の花鉢として好まれています。冬は室内の暖かく明るい場所で管理しましょう。 【ポインセチア】 ZoomTravels/Shutterstock.com トウダイグサ科トウダイグサ属(ユーフォルビア属)の低木ですが、主に鉢花として流通しているためこちらでご紹介します。観賞期は12月~翌年2月で、草丈は10~60cm。小さな花の周囲を飾る鮮やかな苞が美しく、冬の鉢花として親しまれています。メキシコ原産で寒さは苦手なので、冬は室内の暖かく明るい場所で管理しましょう。 庭に華やかな雰囲気を与えてくれる赤い花が咲く木 大きく育った樹木が、赤い花を爛漫に咲かせるシーンは大変見応えがあります。見栄えのよいおすすめの花木を、開花の季節ごとにご紹介しましょう。 春に赤い花が咲く木 【バラ】 toriru/Shutterstock.com バラ科バラ属の落葉性の低木またはつる性植物です。開花は5月中旬〜6月上旬が最盛期で、四季咲き種を選べば秋まで繰り返し咲きます。樹高は品種によって異なり、20cmほどのミニサイズから8〜10mまでつるを伸ばすものもあります。品種が多様で、花色のトーンのほか、花のサイズや花姿など、選ぶ楽しみがあるのも魅力です。 【ハナモモ】 Charlotte Bleijenberg/Shutterstock.com バラ科スモモ属の落葉性高木です。開花期は11月〜翌年3月で、樹高は5〜8m。花を観賞するために作出された花木で、爛漫に咲く姿は大変見応えがあります。 【ウメ】 Steve Jangs/Shutterstock.com バラ科サクラ属の落葉性高木です。開花期は1〜3月で、樹高は5〜10m。奈良時代から栽培されてきたとされる、馴染み深い花木です。 【ツツジ】 Just dance/Shutterstock.com ツツジ科ツツジ属の常緑性または落葉性の低木です。開花期は4月中旬〜5月中旬で、樹高は50〜200cm。満開時には枝葉を覆い尽くすように咲き、色の塊となって美しいシーンを作り出します。 【サツキ】 topimages/Shutterstock.com ツツジ科ツツジ属の常緑性または落葉性の低木です。開花期は4月中旬〜5月中旬で、樹高は50〜200cm。葉や花が比較的大きいツツジに対し、サツキはやや小さめでツツジから遅れて咲くことが多いとされますが、品種によってはこの特徴に当てはまらないものもあります。日本が原産地のため、環境に馴染みやすく育てやすい花木です。 【アセビ】 濃いピンク花のアセビ‘バレーバレンタイン’ Maria Papworth/Shutterstock.com ツツジ科アセビ属の常緑性低木です。開花期は2月下旬〜4月上旬で、樹高は150〜250cm。花径6〜8mmで壺形の花を、鈴なりに咲かせます。アセビの花は、白や桃色が一般的ですが、赤花種と呼ばれる種類もあります。生育するスピードは穏やかで、樹形は自然にまとまります。 【ブラシノキ】 Opachevsky Irina/Shutterstock.com フトモモ科カリステモン属の常緑性低木です。開花期は5月頃で、樹高は110〜300cm。名前のとおり、ブラシのようなユニークな花姿が楽しめます。 【アザレア】 AnnaNel/Shutterstock.com ツシジ科ツツジ属の常緑性低木です。開花期は4月下旬〜5月中旬で、樹高は10〜150cm。日本産などのツツジが西洋に持ち込まれて品種改良され、再び日本に伝わった花木です。西洋ツツジとも呼ばれ、華やかな雰囲気を持っています。 夏に赤い花が咲く木 【ハイビスカス】 marcociannarel/Shutterstock.com アオイ科フヨウ属の常緑性低木です。開花期は5〜10月で、樹高は50〜200cm。夏を代表する花木の1つです。熱帯性の植物で寒さに弱いため、冬は鉢上げして室内で管理します。 【デイゴ】 topimages/Shutterstock.com 日本でよく栽培されているのは、アメリカデイゴ。マメ科デイゴ属の落葉性高木です。開花期は6〜9月で、樹高は5〜7m。寒さに弱いですが、関東以西の暖地なら地植えで栽培できます。 【アジサイ】 ヤマアジサイ scott mirror/Shutterstock.com アジサイ科アジサイ属の落葉性低木です。開花期は6〜7月で、樹高は1.5〜2m。半日陰の環境を好み、花色は土壌酸度に影響を受けますが、近年では品種改良により、条件にかかわらずきれいに発色するものも多くなっています。梅雨時の曇天下、満開の株姿は圧巻です。 【サルスベリ】 Passakorn Umpornmaha/Shutterstock.com ミソハギ科サルスベリ属の落葉性中高木です。開花期は7〜10月で、樹高は10mくらい。暑さに強く、真夏も長く開花し続けます。近年はブロンズ色の葉をもつカラーリーフ種が人気。 【キョウチクトウ】 lialina/Shutterstock.com キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑性中高木です。開花期は6月下旬〜8月で、樹高は3〜6m。暑さに強く、夏の庭を彩ってくれます。樹液に触れるとかぶれやすいので、剪定などの作業の際には注意を。 秋から冬にかけて赤い花が咲く木 【ツバキ】 traction/Shutterstock.com ツバキ科ツバキ属の常緑性高木です。開花期は11〜12月、2〜4月で、樹高は5〜10m。日本が原産なので、環境に馴染みやすく放任してもよく育ちます。品種が多様に揃うので、お気に入りを探すのも楽しいものです。 【サザンカ】 High Mountain/Shutterstock.com ツバキ科ツバキ属の常緑性中高木です。開花期は10〜12月(サザンカ系)、11〜3月(カンツバキ系)、12〜4月(ハルサザンカ系)。樹高は2〜6m。花姿は一重咲き、八重咲き、ラッパ咲きなどがあり、品種はバラエティーに富んでいます。 【ボケ】 Kabar/Shutterstock.com バラ科ボケ属の落葉性低木です。開花期は11〜12月(秋咲き種)、3月中旬〜5月上旬(春咲き種)、樹高は2〜3m。ウメに似た花が枝を覆うほどに咲き、見事な景色を作り出します。 贈り物にも! 花束やフラワーアレンジメントに向く赤い切り花 Maksym Fesenko/Shutterstock.com フラワーアレンジに人気の高い、赤い花をピックアップしました。これらの花をベースにブーケを作ってはいかがでしょうか。 【バラ】 Anett/Shutterstock.com 「花の女王」と称されるほど、色も花姿も美しく、主役として選ばれることがほとんど。バラを好む方は多く、贈り物の定番となっています。 【カーネーション】 lapandr/Shutterstock.com 母の日の贈り物としてポピュラーな花です。カーネーションを主役に、脇役として小花やカラーリーフを選ぶとよいでしょう。 【グロリオサ】 SKY Stock/Shutterstock.com 反り返った花びらが特徴で、個性的なアレンジメントにしたいならおすすめ。つる植物のため、動きを生かして仕上げると素敵です。 【アンスリウム】 ISEN STOCKER/Shutterstock.com 光沢のあるハート形の仏炎苞が特徴です。サイズが大きく、ビビッドな色彩はインパクト大の仕上がりを期待できます。 【ガーベラ】 RDLLD/Shutterstock.com 太い花茎を伸ばした先に、やや大きめの花を咲かせる人気の花。その佇まいは、1輪だけでも十分絵になります。一重咲きのほか、八重咲きなども人気。 【ダリア】 Africa Studio/Shutterstock.com 豪華な花姿が魅力のダリアは、大輪、中輪、小輪とサイズが多様なうえに、一重咲き、八重咲き、デコラティブ咲き、カクタス咲きなど、花姿もさまざま。贈る相手のイメージに合わせて選ぶのもいいですね。 赤い花と合わせるなら何色がいい? 配色に気を配ろう 赤い花を植えたり、フラワーアレンジメントを作ったりするとき、ほかの草花と組み合わせるにはどのような点に配慮したらよいのでしょうか? ここでは、配色のポイントについてご案内します。 同系色でまとめると失敗が少ない! satit_srihin/Shutterstock.com 赤は、暖色系に分類される色です。暖色とは暖かみを感じる色のことで、赤、オレンジ、黄色などがこれに属します。これらの色調でまとめると自然に統一感が出るので、ビギナーさんならこの組み合わせからチャレンジしてはいかがでしょうか。同じ暖色系でも鮮やかな色調のビビッドカラーと、淡くて優しい印象のパステルカラーを組み合わせるとメリハリをつけることができます。また、赤い花とグリーンの葉は反対色(補色)の関係にあるので、ガーデニングでは特に、赤い花1色だけでもインパクトを出しやすいという一面もあります。 寒色を差し色に加えてインパクトを出す! nnattalli/Shutterstock.com 暖色系と対照的なのが寒色系です。冷たさや寒さを感じる色のことで、青、青緑、青紫などがこれに属します。前項のように暖色系でまとめた中に、これらの寒色を差し色として取り入れると、インパクトが出て互いの魅力を引き出すことが可能です。印象の異なる色同士を同じ割合にすると、ケンカしてちぐはぐな印象になることがあるので、あくまでもアクセント程度に留めるとよいでしょう。 慣れてきたら、類似色や3色の組み合わせも試してみよう! stifos/Shutterstock.com 花色によるカラーコーディネートを考えるのは楽しい作業です。慣れてきたら、多色の組み合わせに挑戦してみましょう。同系色、反対色、ビビッドカラー、パステルカラーを組み合わせ、メリハリのある庭の景色やブーケができれば上級者です。色を調和させる役割を果たしてくれるのは、白い花や、斑入りやグリーン系のカラーリーフプランツなどです。ほかに黒い花、黒赤花、黒系やブロンズ系のカラーリーフなどは、差し色として少量でも強いインパクトを発揮してくれます。 華やかな赤い花! 季節に合わせて楽しもう Photo/LeManna/shutterstock.com 赤い花は、茎葉の緑色と反対色(補色)にあたるため、数輪だけでも目立って存在感を放ちます。大輪の花は主役として魅力を発揮し、小輪の花でも華やかな雰囲気をもたらすことでしょう。オレンジやピンク、黄色などの暖色系と相性よくまとまりますが、多色づかいでカラーコーディネートの妙を楽しむのもいいですね。ぜひ赤い花を庭やフラワーアレンジメントに取り入れてはいかがでしょうか。
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ガーデニング

ガーデニングをするなら知っておきたい「すす病」! 原因や治療方法は?
すす病とはどんな病気? かかりやすい時期と症状 Kazakov Maksim/Shutterstock.com すす病は、植物が黒い粉で覆われ、葉や枝がまるですすをかぶったように見える病気です。この黒い粉はカビの胞子です。すす病の原因菌は多数ありますが、主にカプノデウム科に属する糸状菌(しじょうきん)の一種が繁殖して発生します。春から秋にかけて発生しやすく、最初は黒いすす状の斑点が現れます。対処が遅れると、斑点は葉から茎など全体に広がっていきます。すす病は見た目を損ねるだけでなく、葉の表面を覆って光合成を阻害するため、植物の生育が抑制されてしまいます。 すす病になる原因は「腐生性」と「寄生性」の2つ! yuri of yuriyuri/Shutterstock.com すす病の原因はカビで、そのカビが発生する原因には「腐生性」と「寄生性」の2つがあります。腐生性というのはアブラムシやカイガラムシ、コナジラミなどの排泄物に菌が繁殖することです。これらの排泄物には糖分が含まれ、それを養分にして菌類が繁殖します。一方、寄生性は植物に菌が直接付着して繁殖することです。 ガーデニングで問題となるすす病は多くが腐生性で、植物自体が病気にかかっているわけではないことが大きな特徴。植物に付着した排泄物にカビが生えた状態、つまり汚れが葉や幹に付着しているような状態なので、発生初期であればきれいに拭き取ることができ、痕も残りません。 すす病が発生しやすい植物 BearFotos/Shutterstock.com すす病は野菜、果樹、観葉植物など、植物の種類を問わず発生する可能性があります。果樹では、ミカンやレモン、ユズなどの柑橘類に多く見られますが、ブドウやカキ、リンゴなどでも発生します。花木や庭木では、ツバキやサザンカ、オリーブ、サルスベリなどに発生しやすい傾向があります。また、ナスやピーマンなどの野菜や観葉植物にも発生します。 すす病が発生した植物は人体への影響がある? Lesogor_Tatyana/Shutterstock.com すす病にかかった葉や茎、実などには黒いすすのようなものが付着しますが、すす病の原因菌は人体へ影響を及ぼすことはなく、感染した植物に触れても人体には問題ありません。また、果実などは見栄えが悪くなるため商品としての価値は低くなりますが、洗ったり取り除いたりすれば食べることができます。 すす病にかかったときの対処方法や治療方法は? tynyuk/Shutterstock.com 育てている植物がすす病にかかってしまっても、適切に対処すれば治すことができます。 ここでは、すす病の対処方法や治療方法について解説します。 すす病を見つけたときはまずカビの除去を Dikushin Dmitry/Shutterstock.com 症状が軽い段階であれば、まずは黒いすす状の部分を拭き取るか、洗って取り除きます。すす病が出ている葉が少なければ、葉を摘み取るか、病変が広がった部分を剪定します。この作業を行う際は、カビが他の部分に移らないように注意が必要です。摘んだり切ったりした葉や枝はそのままにせず、ビニール袋などに入れて捨てましょう。 殺菌剤や殺虫剤などの薬剤を散布する Federico Magonio/Shutterstock.com 症状が広範囲に出ている場合は、すす病に効果のある殺菌剤として、例えば「トップジンMゾル」や「ベンレート水和剤」などを散布します。殺菌剤の使用により、症状は一時的に治まることが多いですが、薬剤は対症療法的なものなので、再発する可能性があります。また、害虫が原因である場合は、害虫の駆除も必要となります。害虫への対処方法については、後ほど詳しく説明します。 木酢液や竹酢液など無農薬で対処する Iuliia Pilipeichenko/Shutterstock.com できるだけ農薬を使いたくない場合は、木酢液や竹酢液を使うのも一つの選択肢です。木酢液は、炭を製造する過程で発生した煙を冷却して得られる水溶液で、竹を原料としたものは竹酢液と呼ばれます。 これらの液を希釈し、葉や茎に散布することで、カビへの殺菌効果や防虫効果が期待できます。製品によりますが、通常は300~1,000倍程度に薄めて使用します。ただし、化学薬剤に比べると効果はゆるやかです。 すす病にならないための環境を整えるポイント2つ Yganko/Shutterstock.com すす病は高温多湿の環境で発生しやすいため、発生を予防するには、栽培環境や管理方法を見直すことが重要です。すす病の発生を防ぐには、特に次の2つのポイントに注意するとよいでしょう。 1.風通しよく栽培する 植物の病気を予防するためには、風通しよく管理し、菌の繁殖しやすい環境を作らないことが重要です。株の間隔を十分に取って植え付け、風通しや日当たりをよくしましょう。枝を適宜剪定して過密を防ぐことも大切です。また、肥料過多によっても枝葉が込み合い、病気に弱い軟弱な株に育ちやすくなるため、適切な量を与えるよう心がけましょう。 2. アブラムシやカイガラムシなどを防除する すす病の多くは、アブラムシやカイガラムシなどの排泄物に菌が繁殖することで発生します。そのため、原因となる害虫を早期に発見し、駆除することが非常に重要です。アブラムシやカイガラムシなどの害虫の駆除については、次に詳しく解説します。 すす病を予防するためには害虫の駆除が大事! Macrovector/Shutterstock.com 先に解説したとおり、すす病は害虫の排泄物が原因となる場合が多いため、害虫の早期発見・駆除が予防に重要です。ここでは、すす病の原因となるアブラムシとカイガラムシの駆除方法について、それぞれ解説します。 とにかく繁殖力が強いアブラムシの対処方法は? meechai39/Shutterstock.com アブラムシは繁殖力が非常に強く、気がつくと葉の裏などにびっしり付いていることもあります。すす病の原因となるだけでなく、さまざまな病気やウイルスを媒介したり、植物の汁を吸うため、大量に発生すると株を弱らせてしまいます。 アブラムシが発生したら、薬剤を散布して対処するのが手軽で効果的です。有効な殺虫剤は、スミチオン乳剤、オルトラン水和剤、アクテリック乳剤などです。ただし、同じ殺虫剤を使い続けると、抵抗性を持った個体が新たに出現する可能性があるため注意が必要です。 また、アブラムシは黄色に集まる性質を持っているため、黄色いバケツや粘着テープなどを利用して駆除する方法もあります。ほかに光の乱反射を嫌う性質を利用して、キラキラするものを株元に敷くなど、薬剤を使わない方法も併せて取り入れてみるのもおすすめです。 殺虫剤が効きにくいカイガラムシの対処方法は? ViktoriaIvanets/Shutterstock.com カイガラムシは成虫になると硬い殻を持つようになり、殺虫剤が効きにくくなります。成虫になる前であれば、オルトラン水和剤やアクテリック乳剤などの殺虫剤が効果的です。また、卵や幼虫はブラシなどで擦って落とすことが可能ですが、成虫になるとこれが難しくなります。そのため、できるだけ卵や幼虫の段階で駆除することが望ましいです。成虫に対しては、マシン油乳剤(97%)が効果的とされています。カイガラムシは風通しの悪い場所の枝葉などに発生しやすいため、予防としては、適切に剪定をして風通しよく管理することが大切です。 菌に対する予防効果のある殺菌剤を使うのも効果的 KPG-Payless/Shutterstock.com すす病に効果のある薬剤は、すでに発生したすす病に対してだけでなく、予防効果を持つタイプもあります。例えば、「トップジンMゾル」や「ベンレート水和剤」などがその一例です。これらの薬剤は低濃度でも使用可能で、植物への薬害も少ないとされています。ただし、薬剤を散布する際は、手袋やマスクなどを着用しましょう。 冬の間も気を抜かずにしっかり管理しよう Wichitra.W/Shutterstock.com すす病が発生しやすいのは、気温や湿度が上がり、害虫も発生しやすい春から秋の間で、冬になるといったん収まることが多いです。しかし、害虫が越冬している可能性もあるため、冬の間も注意が必要です。温度が安定している室内に置いている観葉植物などは、特に注意しましょう。また冬の間に薬剤を散布しておくと、すす病の予防にも効果的です。 すす病にならないように気をつけて元気な植物を育てよう! ben bryant/Shutterstock.com すす病は放置すると植物の生育不良にもつながるため、葉の剪定や薬剤の散布など適切な対処が必要です。アブラムシやカイガラムシなどが媒介することもあるので、害虫にも目を光らせておく必要があります。 できるだけ病気にならないように栽培環境を整えて、すす病の発生を予防し、元気な植物を育てましょう。
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家庭菜園

スプラウトの育て方|ブロッコリーにカイワレ…栄養満点スプラウト栽培のコツ
スプラウトとは発芽野菜のこと ルッコラとバジルのスプラウト。Shcherbyna Nataliia/Shutterstock.com スプラウトとは発芽したばかりの植物の新芽、発芽野菜のこと。カイワレダイコンが有名ですが、ほかにもキャベツやブロッコリー、マスタード、チアシードなどいろいろな種類があります。季節を選ばず、土や肥料も必要なく、水と太陽の光だけで育つので、初心者にもおすすめです。しかも、美味しいうえに栄養抜群。 そんなスプラウトの種類や栽培方法をご紹介します。 スプラウトの種類 野菜売り場でもよく見かける豆苗もスプラウトの一つ。Serlena Bessonova/Shutterstock.com まず、スプラウトは、発芽から収穫まで日に当てずに育てる「もやし系」と、発芽したら日に当てて育てる「カイワレ系」の2種類に分かれます。 「もやし系」には、もやしやアルファルファ、白ごまが、「カイワレ系」には、カイワレダイコン、レッドキャベツ、マスタード、ブロッコリー、豆苗、そば、ロケットサラダ(ルッコラ)、赤しその芽、ひまわりなどがあります。 その中でも主な種類をご紹介します。 もやし Amarita/Shutterstock.com もやしの中にも、柔らかい食感の緑豆もやしや、食べ応えのある大豆もやしなどがあります。 90%以上が水分でできているため栄養がないと思われがちですが、じつはカリウム、ビタミンB、ビタミンC、食物繊維などがあり、必須アミノ酸も含まれていて栄養豊富。低カロリーなのも特徴です。 カイワレダイコン Bowonpat Sakaew/Shutterstock.com カイワレダイコンは、大根の新芽。葉の形が二枚貝の開いた姿に似ていることから「貝割れ(カイワレ)」と呼ばれるようになりました。 カイワレダイコンの特徴は、ピリッとした辛み。栄養素では、ビタミンCやビタミンA、葉酸が豊富に含まれています。 ブロッコリースプラウト K321/Shutterstock.com ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの新芽。スルフォラファングルコシノレートという成分が含まれていることで注目されています。 スルフォラファングルコシノレートとは、ブロッコリーに微量に含まれるファイトケミカル(植物由来の化学成分)の前駆体で、それから作られるスルフォラファンには解毒作用、抗酸化作用、抗炎症作用があるとされています。 そのほか、β-カロテンやビタミンE、ビタミンKなどの栄養素も、ブロッコリーそのものより、ブロッコリースプラウトのほうが豊富に含んでいます。 マスタードスプラウト julie deshaies/Shutterstock.com マスタードスプラウトは、からし菜の新芽。ピリッと辛味があって、からしの代用にもなります。栄養素では、ビタミンB群や鉄分、βカロチン、カリウム、ビタミンK、葉酸を豊富に含み、血液の浄化作用、腸内の善玉菌の増殖・活性化、抗菌作用などが期待できます。 レッドキャベツスプラウト Kononov Oleh/Shutterstock.com レッドキャベツスプラウトはレッドキャベツの新芽。茎は鮮やかな赤紫色で、食事に彩りを添えるのにも役立ちます。キャベツに似たほんのり甘い味が特徴です。栄養素では、βカロチン、ビタミンC、ビタミンEなどを豊富に含んでいます。 スプラウトの育て方 どんな種類を育てるか決めたら、早速育て始めましょう。今回は、サンゴカイワレダイコン、レッドキャベツ、マスタードの3種類のスプラウトのタネ(各250円)を用意して、栽培の様子をレポートしながら、育て方のコツをご紹介します。 容器やスポンジを用意 【用意するもの】 スプラウトのタネ 容器(プラスチックでもお皿でも水が張れるものであればOK。100均でも「スプラウトを育てる容器」という商品が販売されています) スポンジかキッチンペーパー、ティッシュペーパー 新聞紙かアルミホイル スプラウトのタネに吸水させて発芽させます タネの袋の裏に育て方が書いてあるので、まずそれをよく読みます。タネは1袋に35ml。スーパーで一般的に販売されているカイワレダイコンのパックが10個くらいできそうな量です。1回で全部播いてしまわずに、消費できる量を数回に分けて育てましょう。 左からサンゴかいわれ大根、レッドキャベツ、マスタードのタネ。 容器に、スポンジやキッチンペーパーを敷いて水をたっぷり張ります。スポンジは厚さ1cm未満のほうが、タネが水を吸って発芽しやすいようです。 1.タネをまんべんなく播きます。 2.種まき後、スプレーでたっぷり水をかけます。 3.タネを播いた後は、新聞紙やアルミホイルなどで覆って光を遮り、暗いところで発芽させます。 栽培のコツは、タネが重ならないように、まんべんなく播き、タネがしっとり濡れるまでスプレーで水をかけること。発芽させるにはタネに十分吸水させる必要があります。マスタードとレッドキャベツのタネは小さいので、スプレーの水でしっとり湿りますが、カイワレダイコンのタネは他と比べて大きいので、一晩水に浸けてから播いたほうが発芽しやすくなります。 発芽するまでは遮光します。箱の中に入れたり、新聞紙やアルミホイルなどで覆って光を遮ります。また、発芽には20〜25℃が適温なので、家の中の暖かいところに置きましょう。タネが乾いてしまうと発芽しないので、冷暖房の風が当たらないところへ。だいたい1〜2日で発芽します。発芽までタネが乾かないように、スプレーで水やりを。 発芽後は日光によく当てて育てましょう 発芽後、日光に当てて1日目でググッと伸びたレッドキャベツ。 発芽後は日当たりのよい窓辺に置きましょう。水は意外と早くなくなるので水切れに注意。なくなっていなくても水は毎日、替えましょう。水を濁らせないことが大切です。 早ければ1週間、遅くても2週間で生え揃い、収穫できます。食べるのも楽しみですが、小さな芽がグングン目に見えて大きく育っていく様子を観察するのも、面白いものです。 種まきから10日。そろそろ収穫どき。 赤い葉が美しいサンゴカイワレダイコン。葉酸がたっぷり含まれています。 マスタードもよく茂りました。ピリッと香ばしくて美味しい! 失敗しないためには? スプラウトを育てる際は、スプラウト専用のタネを使うことが大切です。 その上で、スプラウト栽培で失敗しないためには、発芽前にタネにしっかりと吸水させること、逆に水を与えすぎてタネを腐らせないこと、育てる場所が多湿であったりエアコンの風や直射日光が直接当たるような場所でないことがポイント。発芽前は屋外では日陰、室内では前述のようにエアコンの風が当たらない暖かい場所で管理しましょう。 小さくても栄養たっぷりのスプラウト スプラウトを育てる時には水しか用いませんが、毎日ぐんぐん育つ様子は目を見張るものがあります。この生育のエネルギーは植物自身が持っている栄養によるもので、この状態を体内に取り入れることで健康や美容への効果が期待できます。 窓辺で簡単に育つので、コンスタントに食事に取り入れてヘルシーライフにお役立てください。 スプラウトをたっぷりはさんだサンドイッチ。色も綺麗で食欲が増します。具材はチキン、ニンジン、アボカド、スプラウト、チーズ。
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観葉・インドアグリーン

フィカス・プミラは可愛い葉が魅力の観葉植物! 元気に育てる栽培のポイントや注意点を解説
フィカス・プミラの基本情報 SandyHappy/Shutterstock.com 植物名:フィカス・プミラ学名:Ficus pumila英名:creeping fig、climbing fig和名:オオイタビ科名:クワ科属名:イチジク属(フィカス属)原産地:東南アジア南部分類:常緑つる性低木 フィカス・プミラの学名は、Ficus pumilaで、学名がそのまま流通名になっています。クワ科イチジク属の常緑匍匐(ほふく)性低木で、ゴムの木やガジュマルの仲間です。原産地は東南アジア南部で、暑さに強く、寒さにやや弱い性質です。最低気温が0℃以下になる地域では冬越し対策が必要ですが、関東地方以南の太平洋沿岸などの暖地では、戸外でも越冬できます。 つる性で這うように広がっていくので、壁面緑化などに利用されることも多いようです。斑入り種などは、ハンギングバスケットや鉢物、寄せ植えのアクセントなどにもよく利用されています。 フィカス・プミラの葉や茎の特徴 Reika/Shutterstock.com 園芸分類:観葉植物開花時期:5〜8月樹高:20〜100cm耐寒性:やや弱い耐暑性:強い つるを伸ばして這い広がる性質で、地面ばかりか壁面にも気根(付着根)を出しながら面を覆うように生育します。つるが伸びる性質を生かし、鉢植えをハンギングして流れるようなラインを出しても素敵です。 フィカス・プミラは、小さくて丸い葉を枝に密につけるのが特徴です。白または黄色の斑入り葉に人気があり、葉がカールするものなど、多様な品種が出回っています。園芸品種のフィカス・プミラは、ほとんど花や果実をつけることはありませんが、イチジクと同じように、果実のように膨らむ花軸の中にたくさんの小さな花を咲かせます。 ちなみに、一般に販売されているフィカス・プミラの葉は幼葉の状態がほとんど。成葉になると長さ5~12cmと大きくなりますが、栽培環境では成葉はあまり見られないようです。 フィカス・プミラの名前の由来や花言葉 Skyprayer2005/Shutterstock.com フィカス・プミラは学名で、属名のFicusはラテン語で「イチジク」を、pumilaは「低い」「小さい」を意味します。花言葉は「あなたは私を元気づける」「知識」などです。 フィカス・プミラの人気の品種 natu/Shutterstock.com フィカス・プミラの人気の品種を3つご紹介します。 ‘サニーホワイト’は代表的な人気品種。緑の葉を縁取るように白い斑が入り、愛らしいのが特徴です。 ‘ムーンライト’は、黄緑色の斑が入ります。夏になると斑は消えますが、秋になるとまた斑入り葉が伸びてきます。 ‘ミニマ’は、基本種よりも全体的に小さいのが特徴。葉の大きさは5~10mmほどです。 フィカス属の代表的な仲間 フィカス属(ゴムノキ)の仲間は、枝を傷つけると白い樹液が出てくるのが特徴。トロピカルな雰囲気の姿で人気が高いものが数多く含まれます。ここでは、観葉植物としてよく利用される代表的なフィカスの仲間をいくつかご紹介します。 インドゴムノキ Mid Photographer/Shutterstock.com 観葉植物として人気の高いゴムノキの中でも代表的な種類で、単に「ゴムの木」として販売されているものの多くは、このインドゴムノキです。本来は高木になる種ですが、ミニ観葉から大鉢まで広く流通しています。楕円形で厚く光沢のある葉は大きく、存在感抜群。斑入りの品種も多くあります。観葉植物の中では比較的寒さに強いので、育てやすく初心者にもおすすめです。 フィカス・ベンジャミナ Olga Miltsova/Shutterstock.com 光沢のある葉は長さ10cmほどの卵形楕円形で、インドゴムノキに比べて小さいのが特徴。枝が柔らかく、いろいろな形に仕立てて楽しむこともできます。爽やかな斑入り品種も多く、樹姿も美しい観葉植物です。単にベンジャミンと呼ばれることもあります。 フィカス・ウンベラータ Sayuri I/Shutterstock.com 大きな葉が優雅な印象を与え、インテリアグリーンの代表的な存在でもあるフィカス・ウンベラータ。白っぽい幹とハート形の葉が特徴で、葉はほかのゴムノキの仲間に比べると大きくて薄く、艶がありません。この葉を日傘に見立て、ラテン語の日傘(ウンベラ)に由来して名付けられました。 ガジュマル Olga Miltsova/Shutterstock.com 日本では屋久島・種子島以南に生息するガジュマルも、ゴムノキの仲間です。太い幹が特徴で、自生地では高さ30m程度まで成長する高木ですが、流通するのは根が見える「根上がり」の形に仕立てられた小型の鉢植えがほとんど。複雑に絡み合う独特の姿を楽しむ人が多い観葉植物です。 フィカス・プミラの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜8月植え付け・植え替え:5〜7月肥料:4〜10月(真夏を除く) フィカス・プミラの栽培環境 Rose Marinelli/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日照を好みますが、夏は直射日光と乾燥で葉焼けし、株が傷むので、半日陰~明るい日陰の環境で育てましょう。 【日当たり/屋内】耐陰性が強く、インテリアグリーンとして楽しむこともできます。ただし、日照不足になると間のびしてか弱い姿になり、枯死することも。室内に飾って楽しむ場合は、日差しが入る窓辺などに置いてください。 【置き場所】水はけ・水もちのよい土壌を好みますが、丈夫であまり条件を選ばずよく育ちます。風通しがよく、エアコンの風が直接当たらない窓辺などで管理しましょう。 耐寒性・耐暑性 暑さには強いのですが、寒さにはやや弱い性質です。最低気温が0℃以下になる地域では、鉢栽培にして冬は室内や温室などに移動して管理しましょう。越年して春の生育期を迎えたら、再び戸外に出します。急に強い直射日光を当てると日焼けすることがあるので、徐々に慣らしていくとよいでしょう。 フィカス・プミラの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料少量を混ぜ込んでよく耕してください。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 水やり cam3957/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、茎葉全体にかけるのではなく、基本的には株元の地面を狙って与えてください。ただし、葉が乾燥しやすいので、雨が当たらない場所では時々上から水をかけて葉水をしてやると元気に育ちます。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意しましょう。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 春から秋にかけての生育期に、1カ月に1度を目安に、液体肥料を与えます。ただし、暑さが厳しくなる7月下旬〜9月中旬にかけては施肥を控えましょう。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 フィカス・プミラはほとんど病気の心配はありませんが、褐斑病、すす病が発生することがあります。 褐斑病は、カビによる伝染性の病気です。主に葉に褐色またはくすんだ茶色の斑点が現れ、下葉から枯れ上がっていきます。雨が多い時期に発生しやすいのが特徴です。発症した葉を見つけたら、早々に切り取って処分し、周囲に蔓延するのを防ぎましょう。適用のある薬剤を葉の表と裏に散布して、防除します。 すす病は、一年を通して葉や枝などに発生する病気です。葉に発生すると表面につやがなくなり、進行すると黒いススが全体を覆って光合成がうまくできなくなり、樹勢が衰えてしまいます。カイガラムシ、アブラムシ、コナジラミの排泄物が原因なので、これらの害虫を寄せ付けないようにしましょう。込んでいる枝葉があれば、剪定して日当たり・風通しをよくして管理します。 【害虫】 フィカス・プミラに発生しやすい害虫は、ハダニやアブラムシなどです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫で、体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 フィカス・プミラの詳しい育て方 苗の選び方 フィカス・プミラの苗を選ぶ際には、葉色が鮮やかで葉裏にも病害虫の痕跡がないもの。また、茎がしっかりとして姿がよいものを選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com フィカス・プミラの植え付け・植え替えの適期は、5〜7月です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後に、たっぷりと水を与えましょう。 暖地では、環境に合えば植え替える必要はありません。それ以外の地域では、霜が降りる前に掘り上げて鉢に植え替え、室内や温室などに移動して冬越ししましょう。越年して春に生育期を迎えたら、再び戸外に植え直します。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、入手した苗よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、毎年植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくし、地上部の枝葉も切り戻して、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。 日常のお手入れ Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 【葉水】 真夏など乾燥する時期は、ハダニが発生することがあります。予防するには、葉の表と裏に霧吹きで水をかけるのがおすすめです。 【剪定】 つるを旺盛に伸ばして生育するので、株姿が乱れてきたら適宜切り取り、バランスのよい姿を保ちましょう。 【冬越し】 暖地では戸外でも越冬しますが、最低気温が0℃以下になる地域では冬越し対策が必要です。地植えにしている場合は掘り上げて鉢に植え替え、霜が降りる前に室内や温室などに移動しましょう。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com フィカス・プミラは、挿し木で増やすことができます。 【挿し木】 挿し木とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、フィカス・プミラは挿し木で増やせます。 フィカス・プミラの挿し木の適期は、5〜6月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。3号鉢を用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。芽が出て順調に生育し、根が回ってきたら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 フィカス・プミラをハイドロカルチャーで楽しむ方法 DimaBerlin/Shutterstock.com ハイドロカルチャーとは、粘土を高温で焼いて発泡させたハイドロボールを培養土の代わりに用い、植物を植え付ける方法です。無菌で清潔なので、特に室内で栽培したい時に利用するのがおすすめです。 まずは、苗をポットから出して、根を丁寧に洗って土をすべて落とします。ガラス製の容器に根腐れ防止剤を入れ、ハイドロボールを少量入れて土を落とした苗を入れます。ハイドロボールを少しずつ足しながら、苗がぐらつかなくなるまで入れ、最後に容器の底から1/5ほど水を入れます。以降は、容器に水がなくなり、2~3日経った頃に水やりをして管理します。 フィカス・プミラを栽培する場合の注意点 Nigita/Shutterstock.com フィカス・プミラは育てやすい植物ですが、栽培にあたってはいくつかの注意点があるのでご紹介します。 葉がパリパリになることがある フィカス・プミラの葉がパリパリになってしまうのは、乾燥や水不足が原因と考えられます。水不足でない場合は、根詰まりしている可能性があるので、根鉢をくずして植え替えてみてください。 インテリアグリーンとして栽培する場合は、エアコンの風があたらない場所に置きましょう。乾燥しやすい時期はこまめに葉水して、湿度を保つようにしておきます。 樹液でかぶれることがある フィカス・プミラの樹液に触れると、かぶれることがあるので要注意。特に敏感肌やアレルギー体質の方は、剪定時にゴム手袋を着用しておくのが無難です。服についた場合も落ちにくいので、作業の際は十分注意しましょう。 地植えは増えすぎることがある フィカス・プミラは暖地であれば地植えしたままで越冬できます。ただし繁茂力が強いので、放置しているとフェンスや壁を覆ってしまうことも。気根(付着根)を出して這い上がり、壁を傷めることもあるので注意が必要です。繁茂する範囲をコントロールしたい場合は、5~10月の生育期ならどこで切ってもよく、強めに切り戻してもかまいません。 斑入り品種の斑が消えることがある フィカス・プミラは斑入り種が人気ですが、斑が消えて緑葉になることがあります。それは、日光不足か先祖返りが原因。日当たりのよい場所で管理することを心掛けてください。また先祖返りした葉を見つけたら、すぐに切り取りましょう。そのままにしていると緑の葉が増えていく一方になるので、早めに対処しておきます。 フィカス・プミラはインテリアグリーンにも、ガーデニングにもおすすめ Mr.Yotsaran/Shutterstock.com フィカス・プミラは、美しい葉姿を楽しむカラーリーフです。寄せ植えの引き立て役として重宝しますし、壁面を覆い尽くせば十分な存在感を発揮します。庭やベランダ、インテリアに迎え入れてはいかがでしょうか。
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宿根草・多年草

初夏から晩秋まで開花が長い! ガウラの育て方・剪定方法や花言葉は?
ガウラの基本情報 zzz555zzz/Shutterstock.com 植物名:ガウラ学名:Gaura lindheimeri英名:White guara、Bee blossom和名:ヤマモモソウ(山桃草)その他の名前:ハクチョウソウ(白蝶草)科名:アカバナ科属名:ヤマモモソウ(ガウラ)属原産地:北アメリカ形態:宿根草(多年草) ガウラは、アカバナ科ヤマモモソウ(ガウラ)属の半常緑性多年草。初夏から晩秋にかけて長い間咲き継ぎ、環境に合えば常緑のまま越冬しますが、寒さで葉を落とすこともあるようです。冬は生育が止まり、越年して春になると目を覚まして、また生育を始めます。一度植え付ければこれを毎年繰り返す、コストパフォーマンスの高い植物です。 ガウラの原産地は北アメリカ。生育適温は15〜25℃で、暑さにも寒さにも強く、マイナス10℃でも耐えるとされています(一部品種を除く)。こぼれ種でも増えるほど強健な性質で、手をかけなくてもよく育つので、ビギナーにおすすめの植物です。 InfoFlowersPlants/shutterstock.com 草丈は30〜150cmくらい。以前は100〜150cmの高性種がメインでしたが、品種改良が進んで30〜50cmほどの矮性種(コンパクトガウラとも)も出回るようになっています。少しの風にもゆらゆらと揺れる、たおやかな雰囲気が魅力で、花壇なら前面に枝垂れて咲く姿を生かしたり、ナチュラルガーデンに混植しても馴染みやすく、使いやすい宿根草といえます。前述のように、こぼれダネでも増える強健な性質であることから、環境に合うと繁殖しすぎることも。その時は抜き取って全体の調和を図るとよいでしょう。 ガウラの花や葉の特徴 Olivier Tabary/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:5〜11月草丈:30〜150cm耐寒性:強い(半耐寒性の品種もあり)耐暑性:強い花色:白、ピンク、赤、複色 ガウラの開花期は、5〜11月。花色は白、ピンク、赤、複色があります。花径は1.5cmほど。一つひとつは小さい花ですが、花穂を立ち上げて多数の花が縦の空間を埋めるように咲くので、群植するとダイナミックな景色を作ることができます。花穂はか細く、少しの風にもゆらゆらと揺れ、楚々とした繊細な雰囲気。薄い花弁から長いしべを伸ばした姿は、蝶が舞っているようにも見えます。花は3日ほどで散ってしまいますが、次々とつぼみを上げるので、長い期間にわたって開花を楽しむことができます。 ガウラの名前の由来や花言葉 Landrausch/Shutterstock.com ガウラの花名の由来は、ギリシア語の「ガウロス」から。「華麗な」「堂々とした」という意味を持ち、これも多数の花を咲かせる花姿から名付けられたものです。一方、和名では「ハクチョウソウ(白蝶草)」と呼ばれており、これは白い蝶の優美な姿を連想したものとされています。 ガウラの花言葉は、「清楚」「負けず嫌い」「我慢できない」「行きずりの恋」など。「清楚」は、そのまま花のイメージからつけられたのでしょう。「負けず嫌い」「我慢できない」は、たくさんの花を鈴なりにつけ、他の草花と競っても負けない美しさを発揮することから。「行きずりの恋」は、蝶に似た花姿から、花から花へとわたる、移り気な恋を連想したものと考えられます。 ガウラの代表的な品種 footageclips/Shutterstock.com ‘ソーホワイト’(高性種) 草丈100〜120cmになる‘ソーホワイト’はピュアホワイトの花色が魅力で、一般的には赤みを帯びるガクやつぼみも白く、清楚な印象を与えてくれます。直立して倒れにくいのも美点。 ‘小紅’(高性種) 草丈100cmほどの‘小紅’は濃いめのピンクの花が目を引きます。 ‘マイメロディ’(高性種) 草丈100cmほどになる白花の‘マイメロディ’は、葉にクリーム色の斑が入るので、カラーリーフとしても活躍します。 ‘あけぼの’(高性種) 花弁は白とピンクの絞り模様が入る2色咲きで、草丈は60〜100cmほどまで成長します。 ‘イノセントフェアリー’(矮性種) 草丈25〜40cmほどで、赤みの出ない緑葉に純白の花が咲く品種。 ‘サマーエモーション’(矮性種) 草丈40cmほどで、白花にピンクの縁取りが入る品種。 ‘フェアリーズソング’(矮性種) 草丈40cmほどで、ブロンズ色の葉が美しい品種。 ‘ガウディ’(矮性種) 草丈35cmほどで、はっきりとした濃いピンクの花が特徴的な品種。 ‘リリポップピンク’(矮性種) 草丈20~30cmほどでピンクの花を咲かせる、植物の国際ブランド「PW」の品種。 ガウラの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜11月植え付け時期:4〜6月頃肥料(鉢植え):4〜6月、9〜10月植え替え時期(鉢植え):4〜6月 ガウラの栽培環境 Ancha Chiangmai/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】ガウラは日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。明るい半日陰でも生育しますが、花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりします。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】土壌は水はけのよい環境を好みます。乾燥気味の痩せた土地のほうが草姿がまとまるので、特に水やりの必要はありません。根が張ればかなりの乾燥にも耐え、大きく茂りやすいので、かえって乾燥しやすいやせ地のほうがバランスよく育ちます。 耐暑性・耐寒性 暑さに強く、夏越しは特別な作業はありません。品種によって、夏の直射日光に晒されると花色が薄くなることがあるため、気になる場合は真夏は半日陰で育てるとよいでしょう。 比較的寒さに強いほうで(一部半耐寒性品種を除く)、暖地なら一年を通して屋外で管理できます。鉢植えの場合、寒冷地では冬場は室内や軒下に移して管理するとよいでしょう。 ガウラの育て方のポイント Landrausch/Shutterstock.com ここまで、ガウラの基本データや品種、花言葉などについて、幅広くご紹介しました。ガーデンで楚々とした魅力を発揮させてみたくなってきたのではないでしょうか。ここからは、ガーデニングの実践編として、適した栽培環境や植え付け方、水やりや肥料などの日頃の管理、摘心や花がら摘み、切り戻しなど、美しい草姿に仕上げるテクニック、病害虫対策や増やし方など、詳しく解説します。 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておきましょう。土壌改良資材や肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花用に配合された培養土を利用すると便利です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えます。 真夏は、気温の高い昼間に行うと、すぐにぬるま湯になり、株が弱ってしまいます。朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、夕方に水やりをすると、その後どんどん気温が下がって凍結する場合があります。植物にダメージを与えないよう、十分気温が上がってきた昼間に水やりすることがポイントです。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチすることが、枯らさないポイントです。 肥料 Vitalii Stock/Shutterstock.com ビギナーの場合、緩効性化成肥料と速効性のある液肥を常備しておくとよいでしょう。植物への汎用性が高く、においがしないため扱いやすいのがメリット。開花期に与える液肥は、開花促進を目的とした成分配合の製品を選ぶのがおすすめです。 【地植え】 やせ地でも育つほど強健な性質なので、地植えの場合は植え付け時に十分な土作りをしておけば、肥料は不要です。 【鉢植え】 4〜6月と9〜10月に緩効性化成肥料を株の周囲にまいて、株の勢いを保ちましょう。花茎が上がってきた頃から開花が終わるまで、2週間に1度を目安に液肥を与えると、次から次につぼみが上がってきます。 注意する病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 灰色かび病が発生することがあります。花や葉に発生しやすい病気で、褐色の斑点ができ、灰色のカビが広がっていきます。多湿で込み合いすぎていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなります。花がらはこまめに摘み取り、茎葉は適宜間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーではじき落としたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用するのがおすすめです。 ガウラの詳しい育て方 ここからは、実際にガウラを育て始める際に知っておきたい苗の選び方や植え付け方法、花がら摘みや剪定といった日々のお手入れ、長く楽しむためのガウラの増やし方などを解説します。 苗の選び方 茎がしっかりと力強く、葉に傷みがなく葉色が青々ときれいなものを選びましょう。 植え付け OlegDoroshin/Shutterstock.com 植え付けの適期は温暖地で4〜6月頃です。園芸店で苗を購入してスタートする場合は、手に入り次第植え付けます。高性種は横にも広がるので、植え付ける際はある程度スペースを確保するようにしましょう。 【地植え】 土作りをしておいた場所に、ポットから苗を出して植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、30〜40cmの間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 鉢の大きさは、入手した苗の2回りほど大きいものを準備します。鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。ガウラの苗を鉢に仮置きして高さを決めてから、根を傷めないように苗をポットから出して植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 摘心 mihalec/Shutterstock.com 「摘心(摘芯とも)」とは、「芯摘み」「ピンチ」ともいい、苗の最先端の芽を摘み取る作業のことをいいます。すると摘み取った芽の下の葉からわき芽が出て、枝数を増えるのです。この「摘心」を何度か繰り返すことでこんもりと茂り、草丈も抑えられて充実した株になりますよ。 花がら摘み 開花期間が長いので、終わった花は早めに取り除きましょう。花穂の頂部まで咲き終えた花茎は、元から切り取ります。 花がらを処分して株周りを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなるので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして長く咲き続けてくれます。 種まき 種まきの適期は5月頃です。こぼれ種で増えるほど丈夫なので育苗の必要はなく、花壇や鉢に直接播いて、薄く土をかぶせればOK。込み合っている部分があれば適宜間引き、バランスのよい株間を取って育成します。 支柱立て 高性種は成長すると倒れやすく、姿も乱れがちになるので、支柱を立てるとよいでしょう。 剪定・切り戻し 生育期に株が込み合い、風通しが悪くなると、蒸れて枯れ上がってきたり、病気にかかりやすくなったりするので注意。一通り花が咲いて草姿が乱れてきたら、草丈の半分~1/3くらいまでを目安に、切り戻してスッキリとさせましょう。すると再び枝葉を伸ばして、つぼみを上げてきます。 また、冬前には地際から10cmほどのところで刈り取り、冬越しさせます。 植え替え・鉢替え Sandu Herta/Shutterstock.com 【地植え】 基本的に植え替えは不要です。しかし数年経って大株に育ち、窮屈そうになっていたら掘り上げて株分けし、植え直すとよいでしょう。 【鉢植え】 生育が旺盛で根詰まりしやすいので、1年に1度は植え替えましょう。植え替えの適期は4〜6月です。鉢から出して根鉢を崩し、古い根は整理して1/3くらいまで小さくして植え直します。 夏越し 耐暑性に優れ、夏越しは特別な作業はありません。ただし、品種によって夏の直射日光に晒されると花色が薄くなることがあるため、気になる場合は真夏は半日陰で育てるとよいでしょう。 冬越し 比較的耐暑性があり、暖地なら一年を通して屋外で管理できます。冬前には地際から10cmほどのところで刈り取り、冬越しさせます。 北海道などの寒冷地では、地植えであれば冬越しが可能です。鉢植えの場合は屋内や軒下に移して管理するとよいでしょう。 増やし方 Vladyslav Lehir/Shutterstock.com ガウラは、挿し芽、株分け、種まきで増やすことができます。 【挿し芽(挿し木)】 挿し芽(挿し木とも)の適期は5月頃です。まず、勢いのある枝葉を約5cmの長さで切り取り、水を張った容器に1時間ほどつけて吸水させておきます。市販の草花用培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝葉(挿し穂)を挿します。摘心や切り戻しをした茎葉を使ってもOKです。水切れしないように管理すると、しばらくして発根するので、黒ポットなどに植え替えて育苗しましょう。株が大きくなったら、植えたい場所に定植します。挿し木のメリットは、採取した株のクローンになることです。 【株分け】 株分けの適期は、3月頃です。大株に育っていたら株を掘り上げ、2〜3芽つけて根を切り分けると、株が若返ってその後の生育がよくなります。株数が増える分、数カ所に植え直してもいいですね。新しい植え場所に根鉢より一回り大きな穴を掘り、腐葉土をすき込んで水はけをよくしておきます。元肥として緩効性化成肥料を用土によく混ぜ込んでから植え直すとよいでしょう。 【種まき】 ガウラは発芽率が高く、こぼれ種でも発芽します。ただし品種によっては種子ができにくいこともあるので、その場合は挿し芽や株分けで増やしましょう。 4〜5月、もしくは9〜10月に種まきを行います。晩秋に種まきをすると、次の年の春に花を咲かせます。 楚々とした繊細な雰囲気が魅力のガウラを育てよう! Tagetes/Shutterstock.com ガウラは蝶に似た花を多数咲かせ、楚々とした風情が魅力の草花です。高性種は花壇なら中〜後段に向き、ナチュラルな雰囲気づくりに一役買ってくれ、矮性種は低い位置で花を咲かせて花壇の縁取りや寄せ植えにも活躍するなど、ガウラは品種によって鉢植え・庭植えの両方で楽しむことができます。ぜひここでご紹介したガウラの育て方を参考に、あなたも庭に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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一・二年草

プリムラ・ジュリアンをきれいに咲かせる育て方と、元気がないときの対処法
プリムラ・ジュリアンの基本情報 Gardens by Design/Shutterstock.com 植物名:プリムラ・ジュリアン学名:Primula Polyanthus Group英名:Polyanthus primrose和名:セイヨウサクラソウ(西洋桜草)その他の名前:プリムラ・ポリアンサ科名:サクラソウ科属名:サクラソウ属(プリムラ属)原産地:ヨーロッパ形態:多年草(一年草扱い) プリムラ・ジュリアンの学名は、Primula Polyanthus Group (プリムラ・ポリアンサス・グループ)。プリムラ・ポリアンサとコーカサス地方原産のプリムラ・ジュリエを交配し、日本で作出された品種群です。ジュリアンのほうがポリアンサより花が小さいのが見分けるポイントでしたが、近年は交配が進んでポリアンサとジュリアンの交配種もあり、見分けがつかなくなってきています。サクラソウ科サクラソウ属(プリムラ属)で、本来は多年草ですが、暑さに弱く日本の酷暑を乗り越えられないことが多いため、国内では一年草として扱われています。草丈は10~20cmです。 プリムラ・ジュリアンの花や葉の特徴 Nahhana/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:11〜4月草丈:10〜20cm耐寒性:弱い耐暑性:やや弱い花色:紫、黄色、オレンジ、赤、ピンク、青、紺など プリムラ・ジュリアンの開花期は11~翌年4月頃。花色は紫、黄、オレンジ、赤、ピンク、青、紺など、ない色がないといわれるほどバラエティーに富んでいます。花姿も一重咲きや八重咲き、バラ咲きなどが揃い、選ぶ楽しみがあります。花つきがよく、最盛期には花で葉が見えないほどの咲き姿を楽しめるのが魅力です。また、花もちもよく、開花後長く楽しむことができます。草姿はロゼット状で、根元から放射状に広がる葉には皺や産毛があります。 プリムラ・ジュリアンの名前の由来や花言葉 Mali lucky/Shutterstock.com 学名のPrimulaは、ラテン語で「最初の」という意味のプリムラ・べリスという種が、ほかの花よりもひと足早い早春に咲くことが由来となっています。プリムラ・ジュリアンは、交配親のプリムラ・ジュリエとプリムラ・ポリアンサの名前の一部を合わせてつけられた園芸品種名です。 プリムラ・ジュリアンの花言葉は「青春の喜びと悲しみ」。寒さの厳しい冬に花を咲かせ、夏前に枯れることに由来します。 プリムラの代表的な種類 プリムラの仲間は500~600種もあるとされ、観賞価値の高いものが多いグループです。そんな多様なプリムラ属の中でも、ガーデニングでよく使われる代表的な種類をいくつかご紹介します。 プリムラ・マラコイデス Wuttichok Panichiwarapun/Shutterstock.com 中国原産のマラコイデスは、ガクや葉の裏などに白い粉をつけるため、和名でケショウザクラ(化粧桜)とも呼ばれます。色はピンク、白、青紫、紫など。小さな花が段を作るようにたくさん開花します。耐寒性は強い一方、日本の高温多湿な夏に弱いことから、一年草として扱われます。 プリムラ・シネンシス KPG-Payless2/Shutterstock.com 中国原産のシネンシスは、葉の裏側が赤みを帯びた銅葉となるのが特徴。色は赤、白、青などがあり、特にサクラのような花を咲かせるステラタ系の品種が人気です。冬の寒さにも夏の暑さにも強く、育てやすいプリムラです。 プリムラ・オブコニカ Esin Deniz/Shutterstock.com オブコニカは、ほかのプリムラよりもやや大ぶりな花が、葉の間から伸びる茎に咲きます。ピンク、アプリコット、白など、淡く可愛らしい花色が多く揃います。耐陰性が強く、日当たりが悪い場所でも花を咲かせてくれます。かぶれを引き起こすプリミンというアルカロイドを多く含むので、お手入れの際には注意が必要。かぶれにくい園芸種も登場しています。和名はトキワザクラ(常盤桜)。 プリムラ・ブルガリス Kabar/Shutterstock.com 庭植え向きの原種系プリムラで、別名はプリムローズ。ヨーロッパに自生し、明るいクリームイエローの花が一斉に咲く姿は、春を告げる目印のような存在として広く親しまれています。花や葉を食用にするエディブルフラワーとしても知られています。寒さ、暑さに強く、湿気の多い場所は避けて水はけがよい日なたに植えれば、植えっぱなしで育つ多年草です。 プリムラ・ジュリアンの栽培12カ月カレンダー 開花時期:11〜翌年4月植え付け:10月〜11月上旬肥料:11〜翌年4月種まき:5〜6月、10月頃 プリムラ・ジュリアンの栽培環境 MikhailBerkut/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。日照が不足するとヒョロヒョロと茎葉が間のびして軟弱な株になったり、花つきが悪くなったりするので注意しましょう。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水はけ・水もちのよい環境を好みます。冷たい風が吹きつける場所を避けましょう。霜が降りる場所では株元にバークチップやワラを敷きつめ、マルチングを施しておきます。夏越しに挑戦する場合は、半日陰の涼しい場所に移動します。 耐寒性・耐暑性 寒さには強いですが、寒風には注意が必要。また、霜が降りる場所ではマルチングなどの防寒対策を施すとよいでしょう。暑さには弱いので、基本的には一年草扱いとなります。夏越しは難しいですが、チャレンジするなら半日陰の涼しい場所に移して、水やりを控えめにして管理します。 プリムラ・ジュリアンの育て方のポイント 用土 bluedog studio/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕しておきます。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用培養土を利用すると手軽です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に行うようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面がしっかり乾いてから、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。生育期に入り、旺盛に茎葉を茂らせて花をたくさん咲かせるようになると、水を欲しがるようになるので水切れには注意してください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付け時に、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 開花期を迎えたら、月に1度を目安に緩効性化成肥料をばらまき、スコップで軽く耕して土に馴染ませます。または、10日に1度を目安に液体肥料を与えてもよいでしょう。 夏越しにチャレンジする場合、夏場は肥料を与えないでください。鉢栽培で夏越しできたら、涼しくなった頃に液肥を与え、株を回復させます。 注意する病害虫 devil79sd/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、灰色かび病、うどんこ病などです。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下にて発生しやすく、ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれます。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉やつぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がるので注意。進行すると光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素分が多い肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適応する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫は、アブラムシ、ナメクジなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ナメクジは花やつぼみ、新芽、新葉、果実などを食害します。体長は40〜50mmで、頭にツノが2つあり、茶色でぬらぬらとした粘液に覆われているのが特徴。昼間は鉢底や落ち葉の下などに潜んで姿を現しませんが、夜に活動します。植物に不快な粘液がついていたら、ナメクジの疑いがあるので夜にパトロールして捕殺してください。または、ナメクジ用の駆除剤を利用して防除してもよいでしょう。多湿を好むので風通しをよくし、落ち葉などは整理して清潔に保っておきます。 プリムラ・ジュリアンの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際のポイントは、株が大きく根や株元がしっかりしていること。幼くても節間が短くがっしりとまとまっており、ヒョロヒョロと間のびしていないものを選びましょう。また、葉の変色や病害虫の痕がなく、生き生きとした葉がたくさんついている苗がおすすめです。 植え付け・植え替え Nataly Studio/Shutterstock.com 植え付け適期は、10月〜11月上旬です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢をくずして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、10〜15㎝くらいの間隔を取っておきます。 プリムラ・ジュリアンは、日本の暑さに耐えられずに、ほとんどが夏前に枯死します。枯れたら抜き取って処分し、夏の花に切り替えましょう。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、5〜6号鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れます。苗を鉢の中に仮置きし、高さを決めたら、根鉢を軽くほぐし、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。培養土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。大きな鉢にほかの植物と一緒に植え込んで、寄せ植えを作ってもOKです。 プリムラ・ジュリアンは暑さに弱く、夏前に枯死することがほとんどです。枯れたら抜き取って処分しましょう。涼しい半日陰などで夏越しすると、越年できることがあります。夏を乗り切れたら、秋に新しい培養土を使って植え直すとよいでしょう。 日常のお手入れ Early Spring/Shutterstock.com プリムラ・ジュリアンは次々に花が咲くので、終わった花は摘み取りましょう。花首の下ではなく、花茎の元から切り取ってください。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。種子を採取したい場合は、開花が終わりそうな頃に花がら摘みをやめて、種子をつけさせましょう。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com プリムラ・ジュリアンは、種まき、株分けで増やすことができます。ここでは、それぞれの方法について解説します。 【種まき】 発芽適温は15〜20℃くらい。種まきの適期は5〜6月か10月頃です。 種子は大変小さいので、種まき用のセルトレイを準備してください。トレイに市販の培養土を入れて十分に湿らせ、1穴当たり数粒ずつ播きます。プリムラ・ジュリアンは発芽に光を必要とする好光性種子のため、土をかぶせる必要はありません。タネが流出しないよう、浅く水を張った容器にセルトレイを置いて鉢底から吸水させます。発芽までは涼しい場所に置き、乾燥しないように適度な水管理をしてください。 双葉が出揃ったら、弱々しい苗を間引いて1本立ちにしましょう。残す苗の根を傷めないように、株元を押さえて抜き取ってください。5〜6月頃に播いた場合は、夏越しの際に風通しのよい涼しい場所で管理し、暑い日は葉水を与えるとよいでしょう。10月頃に播いた場合は、日当たりがよく、風通しのよい場所で管理します。 本葉が4〜5枚出始めたら、セルトレイから鉢上げするタイミングです。3号の黒ポットに草花用の培養土を入れ、セルトレイから苗を抜き取って根鉢をくずさずにそのまま植え付けます。日当たり・風通しのよい場所で育苗しましょう。10月中旬〜下旬頃、根が回るほどに十分育ったら、植えたい場所に定植します。 【株分け】 夏越しできたプリムラ・ジュリアンが大株に育っていたら、株分けして増やすことができます。株分けの適期は10月頃です。株を掘り上げて数芽ずつ付けて根を切り分け、植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。あまり小分けにすると弱るので注意してください。 プリムラ・ジュリアンを寄せ植えする際のポイント iMarzi/Shutterstock.com 寄せ植えとは、鉢やハンギングバスケットなどに異なる種類の植物を複数植え込み、ブーケのようにデザインする仕立て方のことをいいます。プリムラ・ジュリアンは草丈が低く、株幅もコンパクトにまとまるうえ、開花期間が長いので、寄せ植えの素材として人気です。冬に寄せ植えするときは、株間を詰めて植えるのがポイント。寒い時期はほとんど生育が止まるので、成長する余地を残すのではなく、少し間を詰めると土が見えずきれいに仕上がります。寄せ植えの素材には、開花期が同じビオラやパンジー、ハボタン、スイートアリッサムなどと相性がよいでしょう。花だけでなく、シロタエギクなどのカラーリーフも添えるとセンスアップします。 プリムラ・ジュリアンの元気がないときの原因と対処法 Chaykoi/Shutterstock.com プリムラ・ジュリアンがうまく育たない場合、原因はいくつか考えられます。ここでは、それぞれの対処法についてご紹介します。 水切れした・水やりをしすぎた 水やりを忘れると、茎葉がしんなりとすることがあります。気づいたらすぐに、たっぷりと水やりをすれば、ほとんどの場合は回復します。反対に、 水やりしすぎると根腐れを起こして株が弱ることがあるので注意しましょう。土が乾いてから水やりすることが基本で、乾きすぎたり、湿った状態が続いたりと、土壌の水分量の極端な変化を繰り返すのはタブー。乾きすぎず、湿りすぎず、適した水分管理が大切です。 寒さにあたった プリムラ・ジュリアンは寒さに強いものの、霜や寒風にあたると弱ることがあります。特に購入したばかりの幼苗には注意したいもの。寒さが厳しい地域では、冬は室内に取り込むのも選択肢の1つです。温暖地では戸外で管理できますが、霜が降りない場所に移動するか、表土をバークチップなどでマルチングをしておきます。 暑すぎる 日本の夏の高温多湿に弱く、5月頃から元気がなくなって、夏前には枯れることがほとんどです。夏越しさせるなら、直射日光が当たらず、風通しのよい涼しい場所に置きましょう。地植えの場合は遮光するのも一案です。ただし、夏越しは手がかかるので、一年草と割り切って楽しむのもよいでしょう。 また、冬に室内に取り込んだ場合、暖かすぎても元気がなくなります。暖房のない場所に移動するとよいでしょう。 プリムラ・ジュリアンの育て方のポイントを知ってきれいに咲かせよう Kamrad71/shutterstock.com プリムラ・ジュリアンは人気の高い草花だけに品種改良も進み、毎年魅力的な新品種が登場しています。名花や流通量が少ないレアな品種をコレクションする楽しみもありますね。ぜひ庭やベランダに迎え入れてみてください。
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家庭菜園

【イチゴは秋が植えどき!】花も激カワの新品種 初心者でも成功する栽培のコツとおすすめ品種紹介
イチゴには実がなる時期の異なる2種類があります イチゴには、秋に苗を植え付けて翌年の初夏に収穫する「一季なりイチゴ」と、春から秋にかけて長く収穫できる「四季なりイチゴ」の2種類があります。 「一季なりイチゴ」の特徴 店頭に並ぶ一季なりイチゴの新品種‘キューピットドロップ’。 今まさに苗が出回り、植えどきを迎えている「一季なりイチゴ」は、毎年、春になると花を咲かせて実をつける多年草です。秋に植え、冬の寒さにあたることでググッと甘みが増し、おいしいのが大きな特徴。‘とちおとめ’や‘紅ほっぺ’など、スーパーでよく見かけるイチゴは、一季なりイチゴです。秋にしか苗が出回らないので、今の時期は、店頭を要チェック! 「四季なりイチゴ」の特徴 四季なりイチゴは、温度や日照などの条件にあまり左右されずに、4〜11月まで繰り返し花を咲かせ実をつけるのが特徴です。植え付け時期は秋と春の2回あり、苗もその頃に出回ります。 ガーデンの彩りに大活躍する花も激カワのイチゴ紹介 そんなちょっと珍しいイチゴの中でも、注目はイチゴの花。イチゴはバラ科の植物で、野バラを小さくしたようなかわいい花が咲きます。通常は白い一重の花ですが、赤やピンク、はたまたふりっふりの八重咲きピンクも新登場! 花も実も楽しめるイチゴをご紹介します。 ピンクの八重咲きの花にキュン!‘キューピットドロップ’ ■一季なり ■植えどき/秋 ■開花期/4〜5月■収穫期/5〜6月 ‘キューピットドロップ’は、かわいらしいピンク色の完全八重咲き花の一季なりイチゴです。ラベルには「観賞用」と書いてありますが、他品種と一緒に栽培して受粉させると、愛らしい丸い果実を収穫できます。 秋が苗の植えどきで、冬の寒さにあたって、春はググッと株が大きく生育します。5月に開花期を迎える頃には八重咲きのピンクの花がタランと枝垂れるようにたくさん咲き、その可憐な姿にキュン! とする人が激増中。 甘みが強い‘ベリーポップあまいろは’ ■一季なり ■植えどき/秋 ■開花期/4〜5月■収穫期/5〜6月 イチゴの甘さと品種が愛されることを願ってつけられた、名前もかわいい‘ベリーポップあまいろは’。野バラに似た白の一重の花が咲き、その後に大粒で糖度12〜13度の甘い果実が実ります。‘ベリーポップあまいろは’は、1株でも実をつける自家結実性ですが、‘キューピットドロップ’の授粉株としてもおすすめ。 濃いローズピンクの花がかわいい‘トスカーナ’ ■四季なり ■植えどき/秋と春 ■開花期/4〜9月■収穫期/5〜10月 ヨーロッパで賞を受賞した多収穫の四季なりイチゴです。ローズピンクのよく目立つ花が繰り返し咲き、花と赤い実が同時に1株につく姿は、ガーデンや鉢植えの彩りとしてもおすすめです。糖度は8~10度。ハンギングバスケットで育てると、ほふく枝が最大1mまで伸びて圧巻! ルビーレッドの花が際立つ‘ルビーアン’ ■四季なり ■植えどき/秋と春 ■開花期/4〜9月■収穫期/5〜10月 目を引く鮮やかなルビーレッドの花が楽しめる、四季なりイチゴです。実はキレイな円錐形。ランナーが出にくい性質なので、花壇や鉢、ハンギングバスケットなどで観賞をメインで楽しむのがおすすめ。 鮮やかな花が魅力。 イチゴを上手に育てるためのコツ 一季なりイチゴは低温にあうことで花芽ができるので、苗は秋に植え付けます。茎の根元(クラウン)を埋めないように植えることが大切です。 イチゴを育てる土を用意します ■最も手軽なのは、市販の野菜用培養土を使うことです。生育に必要な肥料(元肥)があらかじめ入っており、イチゴをはじめ、さまざまな野菜に幅広く使えます。培養土の中には、イチゴに特化して肥料のバランスなどを調整した専用の土もあるので、そちらもおすすめ。 ■自分で土をブレンドする場合は、【赤玉土(小粒)6〜7:腐葉土3〜4】の割合で混ぜたものをベースにし、日当たりがよく、土の乾きやすいベランダでは、ここに水分や肥料分を蓄えやすいバーミキュライトを加えます。反対に水はけが悪い場合は、多孔質で排水性や通気性の高いパーライトを加えます。さらに、効き目が緩やかで長く持続する緩効性の肥料を元肥として加えます。「野菜用」と書かれたものであれば、元肥にも栽培の途中で与える追肥にも向いています。 よいイチゴ苗を選びましょう 植え付けに適しているのは、本葉が3〜4枚以上出ていて、葉にハリがありきれいな緑色のものです。葉が黄色っぽく変色していたり、茶色い斑点が出ていたりするものは、病気や害虫の心配があり、うまく育たない可能性があります。 イチゴ苗の植え付けのポイント Lipatova Maryna/Shutterstock.com 2株以上植える場合は、苗どうしの間隔を20cmほどあけます。イチゴの苗には、ランナーと呼ばれる茎を切り離した跡があります。株元から斜めに出た短い茎がランナーで、その反対側に花や実がつくので、向きをそろえます。植える際は、株の中心の新芽が集まった部分(クラウン)を埋めないように気をつけましょう。ジョウロでたっぷりと水やりして、植え付けは完了です。 イチゴのお手入れ ■置き場所/日当たりのよい場所にプランターを置いて育てましょう。 ■水やり/多すぎても、少なすぎてもよくないので、こまめに土の状態をチェックして、表土が乾いていたらプランターの底から流れ出るまでたっぷりと与えるようにします。冬の間も、水やりは忘れずに続けましょう。 ■追肥/イチゴが成長を始める2月中旬に、固形の緩効性肥料、または液体肥料を追肥します。最初の花が咲いたら同様に2回目の追肥を行い、その後は収穫が終わる時期まで定期的に追肥を続けましょう。追肥の量や頻度は製品によって異なるので、パッケージに記載されているとおりに与えます。 ■ランナーの処理/イチゴの株から伸びてくる細いヒモのような枝を「ランナー」といいます。ランナーの先には新芽が育ち、それが土に根付くと、新しい株になります。畑で育てている場合は、周りの地面に勝手に根付いて成長することもあります。ただし、実がなり始めるころにランナーを伸ばし放題にしておくと、ランナーのほうに養分をとられて実つきが悪くなることがあるので、収穫期の間は株元からランナーをハサミでカットしましょう。収穫が終わる6月中旬になったら、ランナーを伸ばし小苗を育てます。 イチゴの人工授粉 Alexander Knyazhinsky/Shutterstock.com イチゴは花の中心にある雌しべに雄しべの花粉が付き、受粉することで、実が大きくなります。イチゴの雌しべは、花の中心の黄色い三角形の部分にたくさん集まっていて、雄しべはそれを取り囲むように並んでいます。花粉のたくさん出る朝のうちに、毛のやわらかい筆などで花の中心をそっとなでて、雌しべに雄しべの花粉をまんべんなく付けます。一つひとつの雌しべに花粉が付くことで実が大きくなるので、筆や梵天の先を花の中心にそっと当て、くるくるとなでるようにして授粉を行います。授粉にムラがあると実がうまく育たないので、まんべんなくていねいに行います。特に自家結実性のない‘キューピットドロップ’は、他の品種の雄しべを授粉させる必要があります。 イチゴの収穫 Igor Borodin/Shutterstock.com 開花から収穫までは、30〜50日ほどかかります。へたのすぐ下まで赤く色づくと完熟の印。ジャムなどにする場合は、熟れたものから収穫して冷凍保存し、十分な量になったら調理します。 イチゴの増やし方 Kazakova Maryia/Shutterstock.com 収穫期が過ぎたら、ランナーを伸ばします。ランナーには間隔をあけていくつかの子株が付きます。親株に最も近い子株は、その後の成長が不安定になりやすいので、次の新しい苗候補には向きません。親株から数えて2番目以降の子株を選びます。培養土を入れた3号ポリポットの上にランナーを付けたまま子株を置き、株元をUピンなどで押さえて土に固定します。水やりをしながら1週間ほど経つと、子株から根が伸びて土に根付きます。根付いたらランナーを切り離します。子株は日当たりと風通しのよい場所に置き、水やりを続けながら、秋の植え付けまで育てます。 イチゴの夏越し イチゴの生育に適した温度は18〜25℃で、暑さにはあまり強くありません。真夏は直射日光を避け、半日陰に移動させるなどの対策をしましょう。特にマンションなどのベランダで育てている場合、日差しの照り返しで高温になりがちなので、半日陰に移動させるか、すだれやシェードを設置し日差しをやわらげます。 また、床のコンクリートの熱はポットの土にも伝わり、根を傷める原因になるので、すのこを敷いたり、ガーデンラックにのせたりして、地面からの熱を遮るようにしましょう。乾きにも注意し、水やりは朝夕の涼しい時間帯に。 気をつけたいイチゴの病害虫 アブラムシ 春先になると現れます。やわらかい新芽などに集まって植物の汁を吸い、病気を媒介します。新芽の内側や葉の裏側などに隠れていることが多いので、ときどきチェックし、見つけたら手で取ります。 ハダニ さまざまな植物につくダニの一種で、体の大きさが0.5mmほどと小さく、肉眼では見つけにくい害虫です。葉の裏側について植物の汁を吸い、吸汁された葉は表面に白い斑点が現れます。ときどき葉裏に霧吹きで勢いよく水をかけると防げます。気温が高く乾燥する時期や、軒下やベランダなどの雨の当たらない場所は要注意。 ナメクジ 葉や茎、花、果実などを食害します。じめじめと湿った環境を好み、日中は落ち葉の下やプランターの裏側などに隠れて、夜や雨の日に活動します。ナメクジが這った跡を見つけたら、周囲を探して割り箸などで取り除きましょう。寄生虫を持っている場合があるので、駆除するときは素手で触らないようにしてください。防除薬のほか、ハンギングで栽培することでも被害が防げます。 うどんこ病 葉の表面にうどんこ(小麦粉)を振りまいたような白い斑点ができ、進行すると葉が枯れてしまいます。症状の出た葉を見つけたら早めに取り除きましょう。風通しのよい環境を作ることで防除できます。 灰色かび病 湿気の多い環境や、水やりによる泥の跳ね返りなどで出やすい病気で、初期は葉や花びら、果実が、水がしみたように変色します。進行すると灰色がかったカビが発生します。見つけたらすぐに取り除きましょう。これも、風通しのよい環境を作ることで防除できます。また、水やりのときは上からかけず、株元の土にそっと与えることが大切です。熟した実を放置するのも病気の原因になるので、実はこまめに収穫しましょう。
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樹木

常緑ヤマボウシはシンボルツリーとしても人気! 特徴や育て方を詳しく解説
常緑ヤマボウシの基本情報 F_studio/Shutterstock.com 植物名:常緑ヤマボウシ学名:Cornus hongkongensis英名:Hong Kong dogwood和名:トキワヤマボウシ(常盤山法師)その他の名前:ホンコンエンシス科名:ミズキ科属名:ミズキ属原産地:中国南部からインドネシア半島分類:常緑性小高木 常緑ヤマボウシの学名はCornus hongkongensis(コルヌス・ホンコンエンシス)。ミズキ科ミズキ属の花木です。原産地は中国南部からインドネシア半島。暑さに強い一方で寒さには弱く、耐寒温度はマイナス8℃くらいなので、地植えは関東地方以南の太平洋側などの暖地に限られます。自然樹高は3〜5mで旺盛に生育しますが、毎年の剪定によってほどよい樹高にコントロールすることが可能です。日本に自生するヤマボウシは落葉樹ですが、常緑ヤマボウシは冬でもみずみずしい葉姿を楽しめます。 常緑ヤマボウシの花・葉・実の特徴 F_studio/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:6〜8月樹高:3〜5m耐寒性:普通耐暑性:強い花色:白、ピンク 常緑ヤマボウシの開花期は6~8月。落葉性のヤマボウシによく似た白い花が、木を覆い尽くすほどに咲く姿は見応えがあります。花弁に見える部分は総苞片で、真ん中の球状のものが本来の花です。 光沢のある葉は常緑ですが、寒くなると赤みがかったり、さらには葉を落としてしまうこともあります。しかし枯れたと判断するのは時期尚早で、冬を越した後、生育期に入って芽吹くか否かを見守ってください。 10〜11月には赤くて丸い実をつけます。この実は、収穫すれば食材として利用できます。 樹形は2種類 Delpixel/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシの仕立て方には、株立ちと単幹の2つがあります。 【株立ち】 株立ちは、地際から数本の幹を出すように仕立てる樹形です。幹が数本になるため生育が緩やかで、華奢な姿を楽しめます。購入時の株立ちの姿のままで放置すると、すべての幹が太くなっていかつくなるので、華奢な姿を楽しみたいなら、定期的な更新が必要です。太くなってきた幹は地際で切り取り、株元からたくさん出るひこばえのうち1〜2本を残して次世代の幹として育成します。この更新を繰り返せば、細い幹を維持することができます。 【単幹】 単幹とは、1本の幹を伸ばした樹形のことです。養分が1本に集中するので、旺盛に枝葉を伸ばして生育します。単幹の常緑ヤマボウシは、左右対称に綺麗に整える仕立て方ができ、端正な姿を楽しめます。 常緑ヤマボウシの名前の由来やヤマボウシの花言葉 F_studio/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシやトキワヤマボウシという名前は、特性をそのまま樹木名に冠したもの。ヤマボウシ(山法師)は、中央の球状の花のかたまりを僧の頭に、白い総苞片を頭巾に見立てたもので、「山」に咲く「法師」が由来だとされています。ヤマボウシの花言葉は「友情」です。 常緑ヤマボウシの園芸品種 F_studio/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシにはいくつかの園芸品種があるのでご紹介しましょう。‘月光’は、常緑ヤマボウシの中でも特に人気のある品種です。花つき、実つきともに素晴らしく、葉には光沢があります。主にまっすぐに伸びる直幹性が出回っており、樹形が整いやすいほうです。‘リトルルビー’は、赤い花が咲く品種。葉は新芽が赤く、初夏になると次第に緑色になり、秋に紅葉し、一年を通して葉色の変化が楽しめます。 常緑ヤマボウシと似た木との違い 常緑ヤマボウシは、ヤマボウシやハナミズキと見た目がそっくりで、見分けがつかないという方も多いことでしょう。ここでは、それぞれの違いについてご紹介します。 ヤマボウシとの違い ヤマボウシ。Mike Russell/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシは中国南部〜インドネシア半島原産で、国内での流通量はそれほど多くはありません。ヤマボウシは日本、朝鮮半島、中国原産で、日本の山野に自生している身近な樹木です。常緑ヤマボウシの葉は厚く光沢があり、強い寒さにあわなければ年間を通して葉姿を保ちます。一方ヤマボウシは丸みのある葉の縁には細かくウェーブが入り、冬は葉を落とします。また、常緑ヤマボウシの花はヤマボウシよりやや小さめで、全体にびっしりと咲かせます。耐寒性は常緑ヤマボウシよりも落葉性のヤマボウシのほうが強いという違いもあります。 ヒマラヤヤマボウシとの違い ヒマラヤヤマボウシ。Robert Buchel/Shutterstock.com ヒマラヤヤマボウシは、中国からヒマラヤ山脈周辺、ベトナム、ミャンマーなどを原産とする常緑~半常緑のヤマボウシの仲間です。暖地ではほとんど葉を落とさずに越冬しますが、寒冷地では冬季に落葉します。葉は細長い形でやや黄緑色に近く、花はヤマボウシよりも1回り小さく黄色がかっていることが特徴。そのため、別名キバナヤマボウシとも呼ばれます。常緑ヤマボウシに比べると樹高が高くなりやすい樹種です。 ハナミズキとの違い ハナミズキ。Kabar/Shutterstock.com ヤマボウシとハナミズキは、外見がそっくり。じつは、ハナミズキの和名は「アメリカヤマボウシ」といいます。ヤマボウシは日本原産で、ハナミズキはアメリカ原産の外来種と覚えておくとよいでしょう。また、ヤマボウシは苞の先端が少し尖っており、ハナミズキの苞は全体に丸みを帯びているので、じっくりと苞を見比べるとその違いが見えてきます。開花期もヤマボウシは6〜7月で、4月中旬〜5月中旬に咲くハナミズキよりも遅いので、花が咲く時期によって見分けることもできます。 常緑ヤマボウシの栽培12カ月カレンダー 開花時期:6〜8月植え付け・植え替え:10〜11月、3〜5月肥料:2〜3月剪定:11〜翌年2月(厳寒期を除く)種まき:10~11月 常緑ヤマボウシの栽培環境 F_studio/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所で管理します。半日陰の場所でも育ちますが、日照不足になると葉色が冴えなくなったり、花数が少なくなったりするので注意してください。 【日当たり/屋内】基本的には一年を通して屋外で管理します。ただし、マイナス8℃以下になる寒冷地では、冬は室内の窓辺や温室などで管理するとよいでしょう。 【置き場所】水はけ・水もちのバランスがよい、ふかふかとして腐植質に富んだ土壌を好みます。強い日差しを浴びると葉焼けすることがあるので、西日が照りつけない場所を選ぶとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 夏の暑さには強いのですが、強い直射日光による葉焼けには注意が必要です。冬の寒さは苦手で、耐寒温度はマイナス8℃くらいまで。関東以南の太平洋側などの暖地では地植えにしても冬越しできますが、マイナス8℃以下になる寒い地域では、鉢栽培にして季節によって移動できるようにし、冬は室内の窓辺や温室などに置いて越年させましょう。 常緑ヤマボウシの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質や砂質、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めに入れるとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた培養土を利用すると手軽です。赤玉土(小粒)7、腐葉土3の割合でよく混ぜ、配合土を作ってもよいでしょう。 水やり topseller/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって木が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、過度に乾燥が続く場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は生育が緩慢になるうえ、表土が乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え、鉢植えともに】 2〜3月に緩効性化成肥料を与え、土によくなじませましょう。生育期を迎える前に肥料を与えることで、新芽を出すエネルギーとなり、旺盛に枝葉を広げることにつながります。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、うどんこ病です。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がるので注意。進行すると光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫は、アブラムシです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 常緑ヤマボウシの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、株立ちと単幹の2種の樹形があるので、植え場所の環境や好みに合わせて選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え Jurga Jot/Shutterstock.com 植え付け適期は10〜11月、3〜5月です。寒さにやや弱いので、12〜翌年2月には行わないようにしてください。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘って植え付けます。しっかりと根づくまでは支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、8〜10号鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れます。苗木をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めてから植え付けます。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。根づくまでは、支柱を立てて誘引しておいてください。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。一年を通して日当たり・風通しのよい場所に置いて管理しましょう。 鉢植えで楽しむ場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。 剪定 mihalec/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシは毎年の剪定をして、樹高をコントロールし、風通しをよくしましょう。 剪定の適期は11〜翌年2月ですが、厳寒期の1月頃は避けたほうが無難です。 【単幹の樹形】 単幹とは、1本の幹のみを大きく育てる樹形のことです。地際から立ち上がっている「ひこばえ」は元から切り取ります。木の内側に向かって伸びている「逆さ枝」、垂直に立ち上がっている「立ち枝」、勢いよく伸びすぎている「徒長枝」も元から切り取ります。1カ所から3本以上の枝が出ていたら、間引いて枝を透かすとよいでしょう。 あまり大きくしたくない場合は、大体のアウトラインを決めて、そこからはみ出している枝を、分岐点までさかのぼって切り取ります。 【株立ちの樹形】 株立ちとは、地際から数本の幹が伸びるように仕立てられた樹形です。単幹と比べて、華奢な雰囲気で人気がありますが、放置するとそれぞれの幹が太く大きくなって、手に負えなくなりがちです。そこで、株元から出てくるひこばえを1〜2本残して上に伸ばすようにし、数年経って太くなった幹は地際から切り取ります。切り口には癒合剤を塗っておいてください。こうして数年ごとに幹を切り替えるようにメンテナンスすると、細い幹のまま楽しむことができます。常に3〜4本の細い幹をキープするとよいでしょう。 株立ちの樹形を維持する目的以外の剪定では、地際から立ち上がっている「ひこばえ」は、不要なものを元から切り取ります。木の内側に向かって伸びている「逆さ枝」、垂直に立ち上がっている「立ち枝」、勢いよく伸びすぎている「徒長枝」も元から切り取ります。1カ所から3本以上の枝が出ていたら、間引いて枝を透かすとよいでしょう。 あまり大きくしたくない場合は、大体のアウトラインを決めて、そこからはみ出している枝を、分岐点までさかのぼって切り取ります。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシは、種まき、挿し木で増やすことができます。ここでは、それぞれの方法について解説します。 【種まき】 常緑ヤマボウシの種子は、秋に実った果実から採取できます。種子が乾燥すると発芽率が下がるので、採取したらすぐに播きましょう。 黒ポットに新しい培養土を入れて十分に水で湿らせ、常緑ヤマボウシの種子を黒ポットに数粒播きます。軽く土をかぶせて明るい日陰で管理し、発芽した後は日当たりのよい場所に置きましょう。本葉が2〜3枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に植え替えて育苗します。苗木として十分な大きさに育ったら、植えたい場所に定植しましょう。なお、種まきから育てる場合、開花までには7〜8年かかります。 【挿し木】 挿し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、常緑ヤマボウシは挿し木で増やすことができます。 挿し木の適期は、6〜7月です。その年に伸びた新しくて勢いのある枝を10cmほどの長さで切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。3号くらいの鉢を用意して、ゴロ土の上に新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。その後は日当たりのよい場所で育苗し、ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に植え替えます。苗木として十分な大きさに育ったら、植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 常緑ヤマボウシの実は食べられる F_studio/Shutterstock.com 常緑ヤマボウシは10〜11月に小さな赤い果実をつけ、この実は十分に熟したら食べることができます。生で食べてもよく、乾燥させてドライフルーツとして楽しんでもOK。また、ジャムや果実酒に加工しても美味しくいただけます。たくさんの種子が入った果肉は、香りがよく甘みがあり、マンゴーやバナナのような風味が特徴です。 常緑ヤマボウシで庭に彩りを与えよう JIANG TIANMU/Shutterstock.com 白い花が満開になる時期は壮観で、花木としての人気が高い常緑ヤマボウシ。秋には果実をつけ、冬にみずみずしい葉を保つのもいいですね。シンボルツリーとして、庭やベランダに迎え入れてはいかがでしょうか。






















