スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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ガーデン

都立公園を花の魅力で彩る画期的コンテスト「第3回 東京パークガーデンアワード 砧公園」全国から選ばれた5人のガーデンコンセプト
第3回会場となる「都立砧公園」 芝生が青々としたみんなの広場をはじめ、バラ園、サイクリングコース、‘子供の森’などのエリアがある。秋にはイチョウなどの紅葉・黄葉が楽しめる。 今回のコンテストの舞台となる都立砧公園は、東京世田谷区の成城学園、二子玉川など閑静な住宅街からほど近い場所にあり、昭和32年4月1日に開園しました。総面積は約39万㎡と広く、戦時中は防空緑地、戦後は都営のゴルフ場として開放されていました。のちにその起伏のある地形を生かして、芝生の広場と樹林で構成されたファミリーパークのほか、運動施設や遊具等が設置された広場が整備され、区民みんなが楽しめる公園です。 コンテストのテーマは「みんなのガーデン」 今回のコンテストエリアの向かいに広がる、‘みんなのひろば’。これから育っていく5つのガーデンは多くの人の目を楽しませてくれることでしょう。 天気のよい休日には、家族連れがお弁当を広げる砧公園。‘みんなのひろば’前で開催される「第3回東京パークガーデンアワード」のコンテストテーマは『みんなのガーデン』です。宿根草をメインとして活用しながら、五感を刺激し、見ていて楽しいと感じる要素を取り入れ、ロングライフ・ローメンテナンスなガーデンが制作されます。多数の応募の中から審査を通過した5名の入賞者が作るのは、それぞれ約40㎡のスペース。土壌改良や植え付けなどの作庭は、2024年12月と2025年2月に行われます。その後、11月の最終審査まで、ガーデナーにより必要に応じてメンテナンスが行われ、3回の審査を経てグランプリが決定します。 「持続可能なロングライフ・ローメンテナンス」であることに加え、審査で見る重要なポイント 2024年に3回行われた「第2回 東京パークガーデンアワード神代植物公園」の審査の様子。2025年の審査員は、福岡孝則(東京農業大学地域環境科学部 教授) 正木 覚(環境デザイナー・まちなか緑化士養成講座 講師) 吉谷桂子(ガーデンデザイナー) 佐々木 珠(東京都建設局公園緑地部長)、植村敦子(公益財団法人東京都公園協会 常務理事) 第3回も「持続可能なロングライフ・ローメンテナンス」であることが外せないルール。丈夫で長生きする宿根草・球根植物(=多年草)を中心に季節ごとの植え替えをせず、季節の花が順繰りに咲かせられることが求められています。 ● 公園の景観と調和していること ● 公園利用者の関心が得られる工夫があること●公園利用者が心地よく感じられること● 植物が会場の環境に適応していること ● 造園技術が高いこと● 四季の変化に対応した植物(宿根草など)選びができていること● 「持続可能なガーデン」への配慮がなされていること● メンテナンスがしやすいこと● テーマに即しており、デザイナー独自の提案ができていること ● 総合評価※各審査は別途定める規定に従い、審査委員による採点と協議により行われます。審査は次の視点からも行われます。 昨夏はかつてない酷暑でしたが、昨今の異常気象を乗り切るために、暑さや乾燥に耐えるもの、繁茂しすぎないものの選定が重要となり、成長して倒れたり蒸れて病害虫が発生したりするなどのダメージを回避するための手入れのテクニックも判定されます。メンテナンスはガーデナーの申請によって行われるのが条件ですが、手入れの頻度(回数)も審査の対象となります。 第2回のガーデン内に設けられた堆肥ヤード(Dガーデン)。 また、手入れの際に発生した剪定枝などは、自身のガーデン内で堆肥化させるなどで処理・循環させる考慮も重要です。ゴミとして焼却すれば二酸化炭素が発生しますが、ガーデン内で微生物に分解されるような仕組みが整えられていれば、二酸化炭素を発生させずに、土壌内微生物を多様化させることができます。 全国から選ばれた5人のガーデンコンセプト どのエリアでガーデンを制作するかを決めるため2024年10月中旬に集合した5名のガーデナー。 コンテストのテーマとルールをふまえて制作するそれぞれのガーデンのコンセプトをご紹介します。 コンテストガーデンAGathering of Bouquet 〜庭の花束〜 【作品のテーマ・制作意図】 皆さんの日常に癒やしや潤いを届けたいという願いを込め、プランツ・ギャザリングの視点で、ガーデンをひとつの大きなブーケに見立ててデザインを構成しました。動物たちが次の訪問者のために心遣いを残していく絵本から着想を得て、あらゆる世代の方が見て触れて、香りなどを楽しめるように、花の形や手触りがおもしろいものを用いた植栽計画をしています。ぜひ手に取って、お気に入りの植物を見つけてください。たくさんの感動や気づきが新たな会話を生み、笑顔になるシーンが増えますように。 【植栽計画について】 フラワーデザインの花束を構成する際に考慮する「自然環境の中で成長している植生本来の姿や形を意識すること」を踏まえ、本計画では草花の形状が持つ役割と全体のバランスに気をつけながら配植計画を作成しました。春のガーデンは、ナチュラルなグリーンとパステルカラーの花を中心にして構成。初夏からぐんぐんと葉の旺盛さが増し、夏のガーデンでは花色が分かりやすい鮮やかな植物を中心に構成しました。晩夏から秋では、庭全体がシードヘッドとグラスが中心になり、ナチュラルの中にどこか秋の上品さを感じられるような植栽計画となっています。 【主な植物リスト】 宿根草:エキナセア‘マグナススーペリア’/ペンステモン‘ストリクタス’/アガパンサス‘ピッチュンホワイト’/クラスペディア‘ゴールドスティック’/オルレア・グランディフローラ‘ホワイトレース’ などグラス類:ペニセタム・ビロサム‘銀狐’/メリニス‘サバンナ’/ホルデューム・ジュバタム/カラマグロスティス・ブラキトリカ など低木:コルヌス・ステラピンク/ビルベリー‘ローザスブラッシュ’/ニシキギ・コンパクター/コバノズイナ など球根:チューリップ‘フレーミングピューリシマ’/レウコジャム‘スノーフレーク’/アリウム‘グレイスフルビューティ’ など コンテストガーデンBCircle of living things 〜おいでよ、みんなのにわへ〜 【作品のテーマ・制作意図】 季節によってカラーリングが変化する植物や、実をつけて味わい深い風景を作ってくれる植物に集まる多様な生き物たち。そして各所に配置したサークルネストはそんな生き物たちの拠り所に。命の循環というキーワードをもとに植物だけではなく生きとし生けるものたちの集まる「庭」をテーマにデザインしました。人間だけに限らず、あらゆる生き物たち「みんな」にとっても楽しめる「命を感じられるガーデン」は「みんなのにわ」となり、命を循環させてゆきます。 【植栽計画について】 互い違いに築山をつくり、背丈の高い植物を配置することにより奥の植栽を目隠しする効果を出しています。S字型に配置した窪みは水捌けだけではなく空気の通り道として。区切られた築山・フラットな部分それぞれにテーマカラーを設定して、その色の花を植栽。眺める場所によって違う印象の風景を作ります。植えるのは草木や花だけでなく、味覚や嗅覚でも楽しめる実のなるものやハーブなど。風や、季節、味わいや集まる命を感じられる庭。人間だけに限らず、生き物たちにとっても楽しめるようなガーデンを考えています。 【主な植物リスト】 宿根草:バプティシア‘ブルーベリーサンデー’/アガスター‘シェゴールデンジュビリー’ /糸葉丁子草/スタキス・オフィシナリス などグラス類:カレックス‘プレーリーファイア’/メリニス‘サバンナ’/ぺニセタム・オリエンターレ など低木:ブルーベリー/イチジク/紫式部 など球根:アリウム各種/チューリップ各種 など コンテストガーデンCLadybugs Table 「てんとう虫たちの食卓」 【作品のテーマ・制作意図】 砧公園で暮らす「小さな住人(虫たち)」がこのガーデンを訪れて住みやすいように生態系を意識した植栽のデザインをしています。植栽は、見る場所や角度によって印象が変わるように、カマキリなどの天敵が身を潜められるような複雑さが出るよう工夫しました。植物は、てんとう虫やカマキリの食料となるアブラムシなどが好む「バンカープランツ」や蝶やミツバチたちの蜜源となる植物を植えています。「小さな住人(虫たち)」の生活をそっとのぞき見ることができる場所を目指しています。ここでの小さな体験が、自分の身近な自然環境を考えるきっかけになってもらえたら嬉しいです。 【植栽計画について】 ガーデンは、敷地に高低差をつけて作業通路と大型のグラスがあるブロック植栽で区切り、4つのマトリックスエリアで構成。1.西日や乾燥に強い植栽エリア、2と3.緩やかなミラーボーダーで蝶々やミツバチの蜜源になる植栽エリア、4.半日陰に強い植栽エリア、とそれぞれ特徴は異なります。見る場所や角度によって印象が変わり、より複雑に見えるような視覚効果があり、春から夏は花数が多くてにぎやかな植栽、秋はグラスをメインとした風情のある植栽となっています。 【主な植物リスト】 バンカープランツ:へメロカリス/ユウスゲ/イタリアンパセリ など宿根草:モナルダ・ブリドブリアナ/エキナセア‘メローイエロー’/アスター‘オクトーバースカイ’ などグラス類:スキザキリウム‘ハハトンカ’/ぺニセタム・カシアン/パニカム‘シェナンドア’ など低木:キンカン/アロニア/コバノズイナ など球根:ダッチアイリス‘ブルーマジック’/カマシア/カノコユリ‘ブラックビューティー’ など コンテストガーデンDKINUTA “One Health” Garden 【作品のテーマ・制作意図】 ヒトの健康、生きものの健康、環境の保全を包括的な繋がりとして捉えるワンヘルス (One Health)の概念を軸に、それら3つの主体が密接に関わり合う「ワンヘルスガーデン」をつくります。土壌環境を改善し、植物や微生物を豊かに育て、鳥や虫などの地域の生きものを呼び込む。ガーデンの香りや触れ合いを通し、ヒトの健康と安らぎを生み出すガーデンをつくり、いろいろな生きものがやってくる「みんなのガーデン」を実現します。 【植栽計画について】 みんなのワンヘルスガーデンにするために、植栽計画は見るだけでなく触れる、香るなど五感で楽しめるハーブやカラーリーフやクラフトの素材などを用い、植物に触れるための仕掛けを散りばめます。また、四季を通じて彩りのある品種やシードヘッドの美しいものも使用し、管理が容易で楽しみながら持続できるガーデンを作ります。 【主な植物リスト】 宿根草(蜜源植物):ルドベキア/オミナエシ/モルダナ/アザミ/ガウラ/スミレ/チェリーセージ など宿根草(四季の移ろい):グラス類のフェスツカ/カレックス/イトススキ/フウチソウ/チカラシバ/レモングラス/ミューレンベルギア’カピラリス’ など低木類(鳥類・昆虫類来訪):スモークツリー‘グレース’/ガマズミ/アロニア‘メラノカルパ'’カラーリーフ:カラスバセンリョウ/カリステモン‘リトルジョン’/イリシウム‘フロリダサンシャイン’その他(季節の果実や葉):ビルベリー/コバノギンバイカ/レモンマートル コンテストガーデンE「みんなのガーデン」から「みんなの地球(ほし)」へ 【作品のテーマ・制作意図】 私は「みんなのガーデン」を、来園者だけでなく、花を訪れる虫、土壌菌類などの分解者、そして庭の先につながるこの生きた星「地球」の環境といった全ての「生あるもの」をつなげる庭と捉えました。温暖化する東京の気候に合った植物を差別なく組み合わせ、虫や菌たちによる循環系の形成、見るだけでなく庭づくりに参加もできる「みんなのガーデン」。「みんな」が共に助け合いながら、末長く幸せに暮らす世界、生命共存の尊さ・美しさを伝えたい。この想いが、この庭から未来へ・社会へ・地球へと広がっていけば、と考えています。 【植栽計画について】] 宿根草やカラーリーフの低木類、球根類を中心に、国籍や古今の流行、有名無名を問わず、植物の多様性や季節変化の諸相を楽しめるバラエティ豊かな植物選びで植栽を構成します。また、蜜蜂や蝶などの昆虫が好んで訪れる蜜源植物や香りのよい植物を積極的に使用し、植物の美観だけでなく、生物が共存する世界の美しさや、嗅覚や聴覚(葉ずれや虫の羽音)、味覚(蜜やハーブへの想像)、触覚(植物のテクスチャーからの連想や肌に触れる風が植物の動きを介して理解される)など、五感で楽しめる植栽表現を目指します。 【主な植物リスト】 宿根草:マンガベ ‘マッチョモカ’/アムソニア ‘ストームクラウド’/アガパンサス ‘ブラックマジック’ /アネモネ トメントーサ/ジンジバー(ミョウガ)斑入り/イリス・エンサタ(ハナショウブ)‘バリエガータ’/パトリニア プンクティフローラ/タリクトラム ‘エリン’ /ユーフォルビア ‘ファイアーグロー’/ユーパトリウム ‘リトルレッド’ などグラス類:カラマグロスティス ‘カールフォースター’/モリニア ‘トランスペアレント’ /アンドロポゴン ‘ブラックホークス’ /スキザキリウム ‘ハハトンカ’ /コルタデリア ‘ミニパンパス’/メリニス ‘サバンナ’/ムーレンベルギア/スティパ/ホルデウム など低木:ネリウム(キョウチクトウ)‘ペティットサーモン’/コルヌス(サンゴミズキ)‘ケッセルリンギィ’/ロロペタルム (トキワマンサク) ‘黒雲’ /ブッドレア・ グロボサ など球根:ナルキッスス(スイセン)タリアなど数種/チューリップ(原種、園芸種含めて多品種)/アリウム (開花期をずらして数種)/イキシア・バビアナ・ワトソニアなどの南アフリカ原産種 など コンテストガーデンを見に行こう! Information 都立砧公園「みんなのひろば」前所在地: 東京都世田谷区砧公園1-1電話: 03-3700-0414https://www.tokyo-park.or.jp/park/kinuta/index.html開園時間:常時開園※サービスセンター及び各施設は、年末年始は休業。営業時間等はサービスセンターへお問い合わせ下さい。入園料:無料アクセス:東急田園都市線「用賀」から徒歩20分。または東急コーチバス(美術館行き)「美術館」下車/ 小田急線「千歳船橋」から東急バス(田園調布駅行き)「砧公園緑地入口」下車/小田急線「成城学園前駅」から東急バス(二子玉川駅行き)「区立総合運動場」下車駐車場:有料
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個人邸

【画期的!】庭中に浮かぶパンジー&ビオラ?!新ガーデンツールで変わる冬の庭景色
冬はハンギングバスケット作りにベストな季節 濃いパープルに覆輪が入るパンジー‘横浜セレクション フレアブルー’やハボタン、ネメシアなどを組み合わせたシックなハンギングを玄関前に。 「パンジー&ビオラは毎年、目が釘付けになるような魅惑的な花色が登場するので、創作意欲がかきたてられます」と話すのは、武島由美子さん。ハンギングバスケット協会の理事を務め、これまでたくさんの生徒を育成してきたハンギングバスケットの達人です。 クリスマスを演出した庭へ続くレンガの小径。ガーデンシェッドの壁にもハンギングバスケットを。 ハンギングバスケットとは、植物を立体的に楽しむガーデニング手法の1つで、球体や半球体の容器に植物を植え込み、チェーンやフックを使って吊して飾ります。地面を使わず、玄関先やベランダなど狭い空間を華やかに彩ることができるのが魅力。彩りが寂しくなりがちな冬でも、武島さんの庭ではそこここでパンジー&ビオラのハンギングバスケットが華やかです。 パンジー‘シエルブリエ’を使ったハンギングバスケット。雪をイメージさせるシルバーリーフやイベリスとともに。 「冬の花の代表、パンジー&ビオラはユニークで素敵な色合いが豊富ですが、草丈が低いので、庭植えにするとせっかくのかわいい花が目立たなくなってしまいます。でもハンギングバスケットなら、目線の高さで花の美しさを強調することができるんです」(武島さん) スキミアやパンジー、ハボタンなどを組み合わせたコンテナとハンギングバスケットをコーディネート。 ハンギングバスケットは鉢植えと異なり、目線やそれ以上の高さに飾れるため、まるで絵画を眺めるように花を堪能できるのが魅力。寄せ植えのコンテナを組み合わせれば、さらに華やかな演出も楽しめます。ただし、ハンギングバスケットは引っ掛けるための頑丈な場所が必要になるため、これまでは飾れる場所が限られていました。 庭のどこにでもハンギングバスケットが飾れる「ハンギングスティック」 パンジー&ビオラのハンギングバスケットが連続し、バラのスタンダード仕立てのようなフォーマルな雰囲気も新鮮。 「でも、今年からはハンギングスティックという新たなツールの登場で、庭のどこでもハンギングが楽しめるようになりました。ハンギングスティックは支柱のような直径1.5cmほどの細い棒状で、目立たないのでハンギングの花がすごく映えるんです。シンプルな作りなのに、丈夫で重さのあるバスケットもしっかり支えてくれ、とても気に入っています」(武島さん) ハンギングスティックは二股になった下部30cmを土に挿し、上部の丸い穴にフックでハンギングバスケットを吊り下げて飾ります。庭はもちろん、深さが30cm以上あるコンテナにも使用可能で、どこでも簡単にハンギングバスケットが楽しめる画期的なツールとして、2024JHBS(日本ハンギングバスケット協会)新器材・装飾アイデアコンテスト金賞を受賞しました。 高さ違いのハンギングスティックでリズミカルに小径を彩って。 まるで花が浮かぶように空中を彩るハンギングバスケット。さまざまな植物を組み合わせるハンギングバスケットは作るのにコツが必要ですが、パンジー&ビオラ1種だけに絞ってもこんなに華やか。ハンギングスティックを使えば複数のハンギング鉢を連続して飾ることもでき、これまでにはなかった見応えのある冬の庭景色が作れます。 「庭のような広い空間に連続して飾るときは、パンジーやビオラ1種類だけのほうが印象的かもしれません。昔からある品種ですが、透明感のあるブルーのビオラ‘ビビ ヘブンリーブルー’は、冬中花上がりが素晴らしくおすすめ。大輪の‘ピーチシェード’も庭の中でよく目立ちます。どちらも手に入りやすい品種なのもいいですね」(武島さん)。 左/パンジー‘ピーチシェード’。右/ビオラ ‘ビビ ヘブンリーブルー’。 奥行き30cm程度の花壇でもハンギングスティックが活躍。 ハンギングバスケットは、空間を彩り豊かに演出し、季節感や創造性を楽しむガーデニングテクニックです。設置する場所や植物の選び方で個性を発揮でき、手入れをしながら植物の成長を見守る喜びも得られます。ハンギングスティックのような便利なツールも活用し、新しい冬のガーデンづくりを楽しんでみてはいかがでしょうか?
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果樹

ボケは早春に咲く美しい花が魅力! 育て方のポイントや花言葉を解説
ボケの基本情報 CoinUp/Shutterstock.com 植物名:ボケ学名:Chaenomeles speciosa英名:flowering quince、Chinese quince、Japanese quince和名:ボケ(木瓜)その他の名前:カラボケ(唐木瓜)科名:バラ科属名:ボケ属原産地:中国形態:落葉性低木 ボケはバラ科ボケ属の花木です。学名はChaenomeles speciosa(チェノメレス・スペシオサ)。原産地は中国で、暑さや寒さに強く、一年を通して戸外で栽培できます。樹高は2〜3mの低木で管理しやすいですが、トゲを持っているので剪定などの際はガーデングローブを着用するなど、ケガをしないよう注意が必要です。開花後に実る10cm前後の楕円形の果実は香りがよいので、果実酒やジャムにも利用可能。落葉樹で、冬は葉を落として越冬します。トゲがあり、密に茂るので、侵入防止の生け垣としても利用されています。 crystaldream/Shutterstock.com 日本には平安時代に伝わったとされ、庭木や盆栽、生け垣、切り花として多様に利用されてきました。江戸時代には開花期の長い淀ボケや花弁が多数重なる八重ボケなどの品種が存在し、さらに20世紀に入ると愛好家が増えたため多数の品種が生まれています。 ボケの花や葉の特徴 Robert Buchel/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:3月中旬~5月上旬樹高:2〜3m耐寒性:強い耐暑性:強い花色:白、赤、ピンク、オレンジ、複色など ボケの開花期は3月中旬~5月上旬。品種によって開花期が異なり、特に冬の寒い時期から咲くものを「寒咲き」と呼んでいます。葉が展開する前に花が咲き始め、花色は白、赤、ピンク、オレンジ、複色など。基本は直径2〜5cmほどの5弁花で、花弁は先が丸く優しい印象。半八重咲き、八重咲き種もあります。品種によって、花の色や形はバラエティーに富み、選ぶ楽しみがあります。 葉は長さ3~9cmで、卵形~楕円形、縁には鋸歯があります。枝にはトゲがあるものとないものがあります。 ボケの名前の由来と花言葉 gardenia68/Shutterstock.com 和名のボケは中国名の「木瓜(ボクカ、モクケ、モケ)」が転じたものとされています。果実の形がウリに似ているため、木に実るウリとして「木瓜」の漢字があてられ、その音読みから「モケ」、それがボケに変わったとする説もあります。別名はカラボケ(唐木瓜)。 haraldmuc/Shutterstock.com ボケの花言葉は「早熟」「先駆者」「熱情」「平凡」など。「早熟」は中国での呼び名「放春花(ファンチェンファ)」に由来し、「いち早く春を告げる花」「どの花よりも先に春の香りを漂わせる花」という意味です。「先駆者」や「熱情」はボケの花が戦国武将の織田信長の家紋になっていることから。カリスマ性のある統率力で名を馳せた織田信長をイメージさせる言葉です。「平凡」は生け垣としてポピュラーに利用されていることや、成長しても2~3mとあまり大きくならず、小さな庭に向いていることが由来のようです。 ボケという名前は憎まれ口の「ボケ」と同音ではありますが、これらの花言葉の意味と、春にいち早く華やかな紅白の花をつけることから、縁起のよい花木とされています。贈り物にする際には、誤解を招かないようにメッセージや花言葉を添えて想いを伝えるとよいでしょう。 ボケの品種や近縁の仲間 ikwc_exps/Shutterstock.com ボケは愛好家が多いだけに品種改良が進んでおり、その数は200種を超えています。大輪一重咲きで赤、白、白地に赤の絞りと、1本でさまざまな花色が見られる‘東洋錦’、同じく大輪一重咲きでピンクの地色に紅色または白の絞りが入って咲き分ける‘高根錦’、早咲きで優しいパステルピンクの花‘ゆめ’、遅咲きで上品なオレンジ色の巨大輪八重咲きの‘世界一’、発色の美しい赤の大輪一重咲き‘緋の御旗’などがあります。 近縁の仲間には、カリンやクサボケがあります。カリンはボケ属の中高木で、カリン属に分けられることもあります。赤色の花の後に実る、黄色く硬い果実には咳止め効果があるとされ、カリン酒などに利用されています。クサボケは日本固有種で、中国でも栽培されています。全体に小型で、山野の日当たりのよい斜面などに自生し、地面を這うように枝を伸ばします。ボケの園芸品種にはクサボケとの交配種も多くあります。 カリンの実。Hyejin Kang/Shutterstock.com ボケの実は漢方薬に使われている ElenVik/Shutterstock.com ボケの果実は径10cm前後の楕円形です。10月頃には黄色く熟し、果実の硬さや芳香は同じボケ属のカリンに似ており、苦みや酸味が強いため生のままでは食べられませんが、果実酒やジャムなどに加工できます。また、この果実を乾燥させたものは木瓜(もっか)という生薬になります。 ボケの栽培12カ月カレンダー 開花時期:3月中旬~5月上旬植え付け・植え替え:10〜11月肥料:1〜2月剪定:12月頃 ボケの栽培環境 crystaldream/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たりと風通しがよい場所を好みます。半日陰の環境でも育ちますが、日照不足になると花つきが悪くなり、枝葉が間のびして徒長してしまうので注意してください。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外での栽培が基本です。 【置き場所】低木ではありますが、株立ちタイプで横に広がりやすいので、広めの場所を確保しておくとよいでしょう。トゲがあるので、頻繁に人が出入りする場所の近くには不向きです。また、水もちがよく腐植質に富んだ土壌を好みます。乾燥する時期は、根元にバークチップなどでマルチングをしておくとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 日本の気候に馴染みやすく、暑さ寒さに耐えるので、一年を通して戸外で管理できます。夏越し・冬越し対策などは特に必要ありません。 ボケの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 まず一年を通して日当たり・風通しのよい場所を選びましょう。植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50cm程度の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきましょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の花木用培養土を利用すると手軽です。 水やり Afanasiev Andrii/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に与えると、すぐに水の温度が上がって木が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に行うようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて枝葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただしボケは乾燥が苦手なので、真夏に晴天が続いて過度に乾燥している場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。枝葉がだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は休眠し、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え】 1〜2月に緩効性肥料を与え、土によくなじませましょう。生育期を迎える前に肥料を与えることで、新芽を出すエネルギーとなり旺盛に枝葉を広げることにつながります。 【鉢植え】 1〜2月に緩効性肥料を与え、土によくなじませましょう。生育期を迎える前に肥料を与えることで、新芽を出すエネルギーとなり旺盛に枝葉を広げることにつながります。また、開花後の4〜5月にお礼肥として緩効性肥料を与えて、開花によって消耗した木の体力回復を促してあげましょう。さらには木が充実する10月頃にも緩効性肥料を与えます。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 ボケに発生しやすい病気は、うどんこ病、黒星病などです。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。病気の葉などは摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 黒星病は、カビによる伝染性の病気です。雨が多い18〜20℃の環境を好むため5〜7月に発病しやすく、葉、枝、果実に被害が現れます。黒っぽくて丸い斑点が全体に広がっていくのが特徴です。日当たり・風通しが悪いと発病しやすくなるので、込み合っている枝などはすかすように剪定して予防しましょう。病気にかかった後に剪定した枝や落ち葉は、地中に残らないように処分することも大切です。また、適用のある殺菌剤を散布して防除します。 【害虫】 ボケに発生しやすい害虫は、アブラムシ、カイガラムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 ボケの詳しい育て方 苗の選び方 ボケは接ぎ木苗だと台木の性質が現れてしまうことがあるため、挿し木苗から栽培するのが一般的です。ヒョロヒョロと徒長したものや病害虫の痕があるものは避け、幹が太くぐらつきがないもの、葉に枯れや変色がなく、元気のよいものを選ぶとよいでしょう。 植え付け wavebreakmedia/Shutterstock.com ボケの植え付け適期は10〜11月です。ただし、花苗店などではほかの時期でも苗木が出回っていることがあります。入手したら、真夏や真冬を除き、植えたい場所へ早めに定植しましょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って、根を傷めないように植え付けます。苗木がぐらつくようであれば、しっかり根付くまでは支柱を設置してビニールタイや麻ひもなどで誘引し、倒伏を防ぎましょう。最後にたっぷりと水を与えます。 環境に合って順調に育っているようであれば、植え替えの必要はありません。 【鉢植え】 入手した苗木よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから花木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木は根鉢をあまりくずさずに鉢に仮置きし、高さを決めたら、少しずつ培養土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで楽しむ場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して軽く根鉢をくずし、古い根はカットして新しい培養土を使って植え直しましょう。 剪定 Kabar/Shutterstock.com ボケは樹形が乱れやすいので、定期的に剪定をしてコンパクトな姿を保ちましょう。 8月頃に花芽分化し、11月頃に花芽がついて視認できるようになるので、剪定の適期は12月頃です。 ボケは地際から細めの枝を放射状に伸ばす株立ち状の樹形が特徴なので、剪定は「すかし剪定」を基本とします。地際から立ち上がっている枝のうち、太くて古い枝は元から切り取って若い枝に切り替えます。また込み合っている部分は、内側に向かって伸びる枝、下向きに伸びる枝、枯れ枝、他の枝に絡んでいる枝などを選んで分岐部まで遡って切り取りましょう。徒長枝には花がつかないので、5〜6節残して切り取ります。 残す枝のうち長い枝があれば、ふっくらと丸い花芽は残し、花芽の先にできる丸みのない葉芽を1つ残し、そこから先は切り取りましょう。葉芽を1つ残すことで翌年に新しい枝が発生し、その枝に花芽がつきます。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com ボケは、挿し木と種まきで増やすことができます。 【挿し木】 挿し木とは、枝葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、ボケは挿し木で増やせます。 ボケの挿し木の適期は10月頃です。新しく伸びた枝を切り口が斜めになるように10cmほど切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に2時間ほどつけて水あげしておきましょう。3号の黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。挿し穂についた葉は1〜2枚残してほかは取り除き、水の吸い上げと葉からの蒸散のバランスをとっておきましょう。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり・風通しのよい場所に移動しましょう。十分に育ったら、植えたい場所へ定植します。挿し木のメリットは、親株とまったく同じクローンになることです。 【種まき】 ボケは、開花した後、秋にできた種子を採取し、種まきをして増やすことができます。熟した果実を切り取って果肉を落とし、流水で洗って中から種子を取り出します。黒ポットに新しい培養土を入れ、種子を播いて覆土します。日当たり・風通しのよい屋外に置き、表土が乾いたら水やりをしましょう。越年した翌春には発芽が期待できます。十分に育ったら植えたい場所に定植します。ただし、開花までには数年かかりますし、園芸品種の場合は親とまったく同じ花が咲くとは限りません。 ボケの花で季節の移ろいを楽しもう Edita Medeina/Shutterstock.com 愛好家が多いボケは品種改良が進み、花色や花形が多様に揃うため選ぶ楽しみがあります。日本の気候にもよく馴染んで栽培しやすいので、ビギナーにもおすすめ。春の満開時には見応えのあるシーンを作り出すボケを、庭に植栽してはいかがでしょうか。
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果樹

収穫も観賞も楽しめる! キンカン(金柑)の育て方を詳しく解説
キンカン(金柑)の基本情報 NOPPHARAT718/Shutterstock.com 植物名:キンカン学名:Citrus japonica (Fortunella japonica)英名:Kumquat、Cumquat和名:キンカン(金柑)その他の名前:キンキツ(金橘)科名:ミカン科属名:ミカン属(キンカン属)原産地:中国分類:常緑性低木 キンカン(金柑)は、ミカン科ミカン属(キンカン属)の果樹です。原産地は中国で、日本には江戸時代に渡来したとされています。寒さには弱く、耐寒温度はマイナス5℃くらいで、地植えにするなら関東以西の平地に限ります。寒冷地では、鉢栽培にして暖かい場所で冬越しさせるとよいでしょう。低木に分類されており、自然樹形で2mほどにまとまります。毎年の剪定によって1.5m前後の樹高をキープして収穫しやすいように仕立てることをおすすめします。キンカンは自家受粉するので、授粉樹を植える必要がなく、1本植えれば結実します。常緑樹で、冬もみずみずしい葉を保ちます。 キンカンの花・葉・実の特徴 StasiaLuch/Shutterstock.com 園芸分類:果樹開花時期:7〜8月樹高:2m耐寒性:普通耐暑性:強い花色:白 キンカンの開花期は7〜8月で、6〜7mmの白い5弁花を咲かせ、ほのかに甘い香りを漂わせます。開花期間にずっと咲き続けているわけではなく、3〜4回の開花ピークがあるのが特徴です。中でも1番目、2番目に咲いてできた果実が、大きくて品質がよいとされています。葉は厚みがあり、5〜6cmの長楕円形です。 果実は2月〜5月中旬頃が収穫適期です。食用にするほか、観賞用として盆栽などでも楽しまれています。2〜3cmの球形または楕円形の果実は、熟すと黄色〜オレンジ色になります。実の中には小さな種が入っていますが、種なしの品種も出回っています。食感は甘みと酸味のバランスがよく、爽やかな香りが口に広がり、とてもジューシー。果皮はやわらかいので、皮を剥かずに生食できます。近年は糖度の高い品種が登場し、贈答用にも利用されているようです。ジャムやコンポート、果実酒などのほか、ビタミンCを多く含むため、民間療法では氷砂糖を入れた煎汁が風邪予防として用いられてきました。 キンカンの名前の由来と花言葉 R Z Y/Shutterstock.com 中国では「金橘」と書いたことから、日本にもたらされた際には「キンキツ」と呼ばれていたとされています。その後、日本で馴染みのある「ミカン」と合わさって、次第に「キンカン」と呼ばれるようになったようです。 キンカンの花言葉は「感謝」「思い出」です。 キンカンの主な種類 crordx/Shutterstock.com キンカンは品種改良の努力により、種なしや糖度を高めた品種も出回っています。ここでは、主な種や園芸品種についてご紹介します。 ネイハキンカン 別名ニンポウキンカン。甘みがあっておいしく、金柑として流通している種の中で、最もポピュラーです。 マルキンカン 別名ヒメタチバナ。果実は小粒で2〜3cmの球形です。甘酸っぱく、ほろ苦さも残ります。 ‘ぷちまる’ ナガミキンカンに4倍体ネイハキンカンを交雑して生まれた品種。種子が中に入らないため大変食べやすく、糖度が高いのが特徴です。 キンカンの栽培12カ月カレンダー 開花時期:7~8月植え付け・植え替え:3月頃肥料:2月、5月、10月収穫:2月~5月中旬剪定:3〜5月(収穫後) キンカンの栽培環境 Vietnam Stock Images/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所で管理します。日照不足になると葉色が冴えなくなったり、収穫量が少なくなったりするので注意してください。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外での栽培が基本ですが、寒さに弱いため、寒冷地では冬は暖かいところに取り込むとよいでしょう。 【置き場所】水はけ・水もちのバランスがよい、ふかふかとして腐植質に富んだ土壌を好みます。寒さにやや弱く、寒冷地では鉢植えで育てて冬は暖かい場所に移動するのがおすすめ。雨が当たると病気にかかりやすくなるため、鉢栽培では、日当たりがよく雨があまり当たらない軒下などに置くとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 耐寒温度はマイナス5℃くらいまでと寒さにやや弱いので、寒冷地では鉢栽培にして冬は暖かい場所に移動するとよいでしょう。日当たりがよく、雨があまり当たらない軒下などで管理するのがおすすめです。 キンカンの育て方のポイント Nita Corfe/Shutterstock.com キンカンは意外と簡単に栽培することができます。植え付け適期は3月頃なので、この時期から栽培をスタートするのがベスト。気温が上がると旺盛に生育し、開花や摘果を行えば、翌年の2月〜5月中旬頃には収穫できます。ここからは、ポイントごとに基本の育て方を解説します。 用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質や砂質、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めに入れるとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 果樹用にブレンドされた培養土を利用すると手軽です。赤玉土(小粒)7、腐葉土3の割合でよく混ぜ、配合土を作ってもよいでしょう。 水やり topseller/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に与えると、すぐに水の温度が上がって木が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に行うようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いて過度に乾燥する場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は生育が緩慢になるうえ、表土が乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 【地植え・鉢植え共に】 2月、5月、10月頃に有機質肥料を与え、土によくなじませましょう。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 ほとんど病気の心配はありませんが、うどんこ病や炭疽病が発生することがあります。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になります。放置するとどんどん広がり、光合成ができなくなって、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら、ただちに病害部分を摘み取って処分しましょう。 炭疽病は、春や秋の長雨の頃に発生しやすくなります。カビが原因の伝染性の病気で、葉に褐色で円形の斑点ができるのが特徴です。その後、葉に穴があき始め、やがて枯れ込んでいくので早期に対処することが大切です。斑点の部分に胞子ができ、雨の跳ね返りなどで周囲に蔓延していきます。水やり時に株全体に水をかけると、泥の跳ね返りをきっかけに発症しやすくなるので、株元の表土を狙って与えるようにしましょう。 【害虫】 キンカンに発生しやすい害虫は、アブラムシ、カイガラムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 キンカンの詳しい育て方 苗木の選び方 BearFotos/Shutterstock.com 苗木には、春に挿し木して休眠期に掘り上げる1年生苗、さらに1年間育成した2年生苗、2年生苗を1年間育成した3年生苗、実つきの大苗などがあります。1年生苗は最も価格が安いものの育成期間が必要で、数年は収穫を見送ることになります。2年生、3年生と苗が大きくなるほど価格が上がりますが、収穫までの期間が短く手軽に始められるのがメリットです。苗木を入手する際は、幹が太く、がっしりと締まった勢いのあるものを選びましょう。 植え付け・植え替え wavebreakmedia/Shutterstock.com キンカンの植え付け・植え替えの適期は3月頃です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。 幹が1本のみまっすぐに伸びている幼い1年生苗を入手した場合は、地際から40〜50cmの高さで切り取りましょう。すると生育期に入って側枝が出やすくなります。 地植えの場合、順調に育っていれば植え替えは必要ありません。あまり育ちがよくない場合は、日当たりや風通しなどの環境を吟味し、よりよい場所に植え替えてみましょう。 【鉢植え】 8〜10号鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから果樹用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めてから植え付けます。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。根づくまでは、支柱を立てて誘引しておいてください。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。一年を通して日当たり、風通しのよい場所に置いて管理しましょう。 幹が1本のみまっすぐに伸びている幼い1年生苗を入手した場合は、地際から30〜50cmの高さで切り取りましょう。すると生育期に入って側枝が出やすくなります。 鉢植えの場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して軽く根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直しましょう。 摘果 itssurika/Shutterstock.com 摘果とは、果実を間引きする作業です。多く実りすぎて1つの果実が小ぶりになるのを防ぎます。作業は果実が大きくなってきた頃が適期。キンカンの果実は枝の先端にまとまって数個つくので、小さい実やいびつな実、傷がついている実などを選んで摘み取ります。1枝に1〜2個を残すのを目安にするとよいでしょう。 収穫 ajisai13/Shutterstock.com キンカンの収穫適期は2月〜5月中旬です。黄〜オレンジに色づいたものから順に切り取って収穫しましょう。 剪定 Opas Chotiphantawanon/Shutterstock.com キンカンは毎年剪定をして樹高をコントロールし、風通しをよくしましょう。剪定の適期は、収穫後の3〜5月です。 樹高や横への広がりを抑えたい場合、だいたいのアウトラインを決めて、はみ出している枝を分岐部まで遡って切り取ります。 また、木の内側に向かって伸びている「逆さ枝」、垂直に立ち上がっている「立ち枝」、勢いよく伸びすぎている「徒長枝」、ほかの枝に絡んでいる「交差枝」なども元から切り取ります。密集している細い枝があれば、木の内側まで日差しが届くように間引きましょう。さらに20cm以上の長い枝があれば、先端を少し切ります。 収穫用でも観賞用でも楽しい! キンカンの栽培にチャレンジしてみよう Luong Led/Shutterstock.com ビタミンCをたっぷり含むキンカンは生食でき、種なしや糖度を高めた品種など、近年では品種改良が進んで、よりおいしくなっています。授粉樹が不要で、1本で結実するのもいいですね。ぜひ庭に植栽して、極上の完熟果を味わってください。
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観葉・インドアグリーン

セントポーリアの育て方を徹底解説! 可愛い花の特徴から育て方まで
セントポーリアの基本情報 stigmatize/Shutterstock.com 植物名:セントポーリア学名:Saintpaulia英名:African violet和名:アフリカスミレその他の名前:アフリカンバイオレット科名:イワタバコ科属名:アフリカスミレ属(セントポーリア属)原産地:熱帯アフリカ東部の山岳地帯分類:多年草 セントポーリアは、和名をアフリカスミレといいます。イワタバコ科 アフリカスミレ属(セントポーリア属、Saintpaulia 属)の植物で、園芸分類では草花になります。原産地は熱帯アフリカ東部にある山岳地帯です。 耐寒性、耐暑性はどちらもあまりなく、過酷な気温には弱い植物ですが、人が心地よく過ごせる温度であれば、弱い光でも通年元気に育ちます。常緑性で比較的開花期は長く、鉢植えの場合は室内のみで栽培することができる特性から、前述の通り“室内花の女王”と呼ばれています。 茎が短い「ロゼット型」と、茎が這うように伸びて横に広がって育つ「トレイル型」があります。園芸品種ではセントポーリア・イオナンタやセントポーリア・コンフューサなど、ロゼット型を中心に品種改良されてきました。 セントポーリアの花や葉の特徴 Scisetti Alfio/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:9~6月草丈:3~15cm耐寒性:弱い耐暑性:弱い花色:白、赤、ピンク、青、紫、複色など セントポーリアの園芸品種は無数に存在し、花の形や色、葉の形は非常に多様です。花形には大輪のものや、八重咲き、花びらがフリル状のものなどもあり、花色は単色のほか、濃淡のグラデーション、花びらのエッジ部分が白くなるもの、斑入りなどもあります。 人工照明の光でも十分に育つので、室内にワーディアンケースを置き、照明器具を設置して栽培することもできます。 開花時期は盛夏を除く通年で、非常に長い期間花を楽しむことが可能です。品種改良により、さらに花が落ちにくく長く楽しめるようになっています。 セントポーリアの名前の由来と花言葉 Sunny_Smile/Shutterstock.com セントポーリアという名前は、タンザニアのウサンバラ山地でドイツ人のフォン・セントポール・イレール男爵が発見したことから名付けられたそうです。 可愛らしい小さな花を咲かせることから、花言葉には「小さな愛」「細やかな愛」「小さな心」「親しみ深い」「深窓の美女」などがあります。「小さな愛」「細やかな愛」は、小さく可憐で愛らしい花を付けることに由来し、「親しみ深い」は一年中花を付け、広く愛される花であることに由来しています。また、窓から離れた日陰でも美しい花を咲かせる姿に由来して「深窓の美女」という花言葉もあります。 セントポーリアの代表的な種類 Totokzww/Shutterstock.com 最もよく流通している種類に「オプティマラ」という園芸品種群があります。これは広い範囲の品種を一つのグループとして名付けたものなので、数が多くなっています。室内で楽しむために開花株が生産され、セントポーリアの中では比較的大型のタイプです。このグループの原種として有名なものにイオナンタがあります。イオナンタは現在のロゼット型園芸品種のもとになった原種で、タンザニアの丘陵に自生しています。花色は紫で、セントポーリアの中では大型です。 さらに、コンフューサもセントポーリアの原種であり、標高1,050m付近の森林の岩上に自生しています。青紫色の花を持ち、イオナンタとの交雑で生まれたといわれています。 Jana Milin/Shutterstock.com スタンダードな普通種では、濃い青にピンクの斑入りの花が特徴的な‘ロブスアウターオービット(Rob's Outer Orbit)’、濃いピンク色に白いエッジ、花びらがフリル状で大株に育つ‘ストロベリーフィールズ(Strawberry Fields)’、青紫の花びらのエッジに濃い紫が入る大輪品種の‘ブルーアイドロシア’などが知られています。 トレイル種には、濃青紫色の花色にセミダブル咲きの‘ロブスワガワガ’、濃いピンク色に紫の斑入りの花色、セミダブル咲きの‘メリールース’などがあります。 狭い場所でも栽培できるミニ種では、デニムのようなブルーに白いエッジ入り、スミレのような見た目の‘フロステッドデニム(Frosted Denim)’、濃赤の花色にダブル咲きの‘ダンシントレイル’、白にピンクのエッジが入り、紫の斑入りが特徴的な‘ロブススマーティー パンツ(Rob's Smarty Pants) ピンク’などが人気です。 セントポーリアの栽培12か月カレンダー 開花時期: 9~6月植え付け・植え替え:6月下旬肥料:9月~5月 セントポーリアの栽培環境 MintImages/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】耐寒性、耐暑性ともに弱いため、屋外での栽培には適しません。また、強い日差しも葉焼けの原因になるので避けましょう。 【日当たり/屋内】室内での栽培が適しています。室内でも強い日差しが当たる場所は避け、レースのカーテン越しに日が当たる場所が最適です。数値の目安としては6,000~8,000ルクス程度になります。ただし、暗すぎる場所は花付きが悪くなるので、LEDライトや蛍光灯を設置するとよいでしょう。 【置き場所】室内の明るい場所に置き、室温は18~25℃程度、湿度は60%程度に保てる場所が適しています。冬は10℃を下回ることがないように注意しましょう。 耐寒性・耐暑性 セントポーリアが耐えられる寒さは10℃程度までです。10℃以下では成長できず、5℃以下になると枯れてしまいます。冬でも花を咲かせておきたい場合には、15℃以上の気温を保つことが必要です。 耐暑性も弱く、30℃を超すと弱ってしまいます。夏は気温が上がりすぎない、風通しのよい場所で育てましょう。 セントポーリアの育て方のポイント 用土 Irina Burakova/Shutterstock.com 植える用土は、水はけと水持ちのバランスのよい有機質を多く含むものが適しているのですが、有機質を使うとキノコバエが発生することがあります。室内栽培なら、においが少なく軽めの、バーミキュライトとパーライトを1:1で混合した土がおすすめです。パーライトを少し減らして、バーミキュライト5、パーライト4、小粒の鹿沼土1などの配合用土でもよいでしょう。さらに、根腐れ防止に鉢底にケイ酸塩白土を敷いておくと、よりよい環境で育てることができます。 水やり VH-studio/Shutterstock.com 春と秋には、用土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりをします。 夏場は高温で生育が停滞するため、乾燥気味にしておきます。室温が30℃以上になったら水を与えて、その後は鉢が軽くなったら水を与えます。冬場は10℃以下になった場合は夏場と同様に水やりを極力控えて乾燥気味に育てます。しかし、冬場でもさかんに生育している株には水を十分に与えましょう。 水やりの際、葉に水がかかると葉全体に斑点模様ができてしまうことがあるため、注意しましょう。また水が切れた状態が長く続くと、下葉が落ちるようになります。こうしたことを避けるために、鉢受け皿にパーライトを薄く敷いて、水やりの際に鉢が浸からないように気をつけながら、常に鉢受け皿に水がある状態にして、その上に鉢を置いて管理するとよいでしょう。用土が適度な湿度を保ち、葉が落ちるのを避けることができます。 肥料 Chamille White/Shutterstock.com 肥料を与えるタイミングは、真夏と真冬を除いて9~5月の間に液体肥料を月に1~2回を目安に施すのが基本です。株の大きさや成長の程度を見ながら、随時追肥をして生育管理をしましょう。液体肥料は記載されている使用濃度の最も薄めの倍率で、回数を多く与えることがうまく育てるコツです。一般的な液体肥料であれば、水やり代わりに5,000〜1万倍に薄めたものを与えても。さらに、10~11月には緩効性肥料を施すとよいでしょう。 注意する病害虫 Nadiinko/Shutterstock.com 特に注意が必要な病気は、灰色かび病です。これは11~7月にかけて、花びらに水が染みたような斑点が現れる病気です。花がらをこまめに摘み取り、株の隙間に落ちた花弁などもすぐ取って清潔に管理することで予防できます。風通しが悪く湿度の高い環境で発生しやすいので、日ごろから風通しのよい環境で育てるようにしましょう。 また、注意すべき害虫としてアブラムシやホコリダニがいます。 アブラムシは、肥料が多すぎる場合や風通しが悪い場合に発生しやすく、茎葉や新芽に寄生して食害をもたらすので、見つけ次第すぐにガムテープなどを使って駆除しましょう。大量に発生した場合は薬剤を散布します。 ホコリダニは、高温で乾燥した環境が続くと発生しやすい害虫です。発生すると芽や花の柔らかい場所から食害を与え、また非常にサイズが小さいので、実際に被害が出るまで寄生されていることに気づかないこともあります。予防には鉢受け皿にパーライトを薄く敷いた上で水を浅く張るなどして、湿度を保っておくとよいでしょう。 セントポーリアの詳しい育て方 苗の選び方 よい苗を選ぶ際のポイントは、葉の状態の見極めです。葉全体がみずみずしく艶があり、変色していないこと、新しい葉が上を向いていることなどを確認しましょう。また、株全体が締まっていること、花付きの株の場合は花芽がたくさん付いていることなどもよい株の条件です。 植え付け・植え替え Alexey_Arz/Shutterstock.com 植え付けや植え替えの適期は6月下旬です。 入手した株は、すぐに植え替えせず、環境になじむまでは様子を見るようにしましょう。植え替えのタイミングは、花を咲かせ終わった後がおすすめです。 セントポーリアを数年栽培していると、下葉が落ちて、腰高の株になってしまいます。こうなった場合は根を切って挿し芽をし、株を更新するとよいでしょう。また、小さな鉢で栽培していると、土が目詰まりして株に悪影響が出るので、年に2回程度植え替えすると良いでしょう。 根腐れで弱っている株の場合は、腐敗した部分を切り取って挿し芽するか、葉挿しをして仕立て直すようにしましょう。 植え替えをする際は、株の根を広げて古い土を落とします。鉢の幅の半分程度に根を切り、黒くなっている根は切り落とします。新しい鉢に鉢底石、珪酸塩白土を入れた後、根の処理を終えた株を入れ、そこに肥料を混ぜた用土を鉢の縁から2cm程度下まで入れたら、たっぷり水やりを行ってください。 日常のお手入れ nata-lunata/Shutterstock.com 花が咲き終わった後や株の上に落ちた花がらは、早めに摘み取りましょう。花がらを残しておくと、新しい花が付きにくくなり、またカビや病気の原因になることもあります。摘み取る際は、花首の部分を手でひねるようにしましょう。 葉のわきに出るわき芽は、そのままにしておくと、花芽が上がらなくなる場合があります。トレイル種以外は、わき芽は早めに取り除くようにしましょう。 夏越し・冬越し セントポーリアは耐暑性、耐寒性ともに弱いため、夏と冬はとくに注意が必要です。夏は直射日光やエアコンの風が当たらない、風通しのよい場所に置きましょう。冬は10℃を下回らないようにし、適度な湿度を保つようにしましょう。 増やし方 anakondasp/Shutterstock.com セントポーリアの増やし方には、一般に葉挿しと挿し芽の2種類の方法があります。 葉挿しの方法は、しっかりと育った葉を1~2cmほど葉柄を付けたまま切り取ります。葉柄はなくてもかまいません。葉の切り口から1/3のところまでが土に埋まるように、市販の挿し木・タネまき用土に挿します。自分でピートモス、バーミキュライト、パーライトを等量ずつ配合した土を使ってもいいでしょう。葉挿しの際は、少し斜めにして埋めるとよく育ちます。まっすぐ挿すと葉が安定せずに根が出にくいのですが、やや寝かせて挿すことで安定し、根が出やすくなります。適期は3~5月か8~9月です。 花にストライプが入った「縞花」と呼ばれる品種は、葉挿しで増やすと縞の入らない花が咲く株になってしまいます。こうした品種は、挿し芽で増やします。縞花品種の花芽やつぼみが伸びてきたら、葉と花芽、つぼみがつくように茎を切り、用土に挿しておきます。なるべく乾燥しないように、挿し芽をした鉢を容器に入れ、ラップフィルムなどで覆っておくと成功率が高くなります。適期は葉挿しと同様に3~5月か8~9月です。 セントポーリアの栽培に挑戦して一年中楽しもう Kosobu/Shutterstock.com ここまで、セントポーリアの魅力や育て方などについてご紹介しました。セントポーリアを楽しむには、まずは数ある品種の中から好みの種類を探し出すことが大切です。お気に入りの品種が見つかったら、ぜひ栽培にチャレンジしてみましょう。室内でも育てることができ、環境作りが簡単ですので園芸初心者の方にもおすすめです。この記事を参考にしてセントポーリアの美しい花を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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樹木

ノリウツギはボリュームたっぷりの花が人気! 育てるポイントや特徴、アジサイとの違いも解説
ノリウツギの基本情報 agatchen/Shutterstock.com 植物名:ノリウツギ学名:Hydrangea paniculata英名:Panicled hydrangea和名:ノリウツギ(糊空木)その他の名前:サビタ、ピラミッドアジサイ科名:アジサイ科属名:アジサイ属原産地:中国、樺太、日本分類:落葉性低木 ノリウツギの学名は、Hydrangea paniculata (ハイドランジア・パニキュラータ)。アジサイ科アジサイ属の花木で、ピラミッドアジサイという名でも親しまれ、花が少ない夏に庭を彩ってくれます。原産地は中国東北部や日本など。国内では北海道から九州にかけて自生しています。古くから日本の原野に分布してきたので、暑さや寒さに強く、周年戸外で管理してもかまいません。落葉樹のため冬には葉を落として休眠しますが、越年して春の生育期を迎えると、再び新芽を出して旺盛に生育します。樹高は2〜3mです。 ノリウツギの花や葉の特徴 S.O.E/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:7〜9月中旬樹高:2〜3m耐寒性:強い耐暑性:強い花色:白、赤、ピンク ノリウツギの開花期は7~9月中旬。アジサイに似た花房を多数つけます。花色は白が基本ですが、品種改良によって赤やピンクなども出回るようになり、ドライフラワーやリース素材、アレンジメントの花材としても普及しています。花に見える部分は装飾花の萼片です。 ノリウツギの葉は10cm前後の楕円形。艶や光沢はなく、縁に細かな切れ込みが入っているのが特徴です。 ノリウツギの名前の由来や花言葉 ingehogenbijl/Shutterstock.com ノリウツギを漢字で書くと、「糊空木」。同じアジサイ科のウツギに似ており、和紙を漉くための糊として樹液が使われていたことに由来しています。 ノリウツギの花言葉は「臨機応変」で、開花とともに花色が少しずつ変化していく様子を表現しています。 ノリウツギの代表的な品種 ノリウツギはさまざまな園芸品種が生まれており、以前より人気が高まっています。ここでは、主な品種についてご紹介します。 ‘ミナヅキ’ Razumhelen/Shutterstock.com カシワバアジサイに似た大きな房状の花が咲き、「ピラミッドアジサイ」の別名でも流通しています。淡いクリーム色の花は、寒くなるとピンク色に変化します。樹高は1~3m。 ‘ライムライト’ Natalia Greeske/Shutterstock.com クリーム色で咲き始め、開花が進むにつれライム色に変化。そのまま花を残しておくと、秋にはピンクに色づきます。樹高は1.8~2.5m。矮性品種で樹高1〜1.3mにまとまる‘リトルライム’もあります。 咲き進むとピンクに染まる花。S.O.E/Shutterstock.com ‘ベビーレース’ InfoFlowersPlants/Shutterstock.com 清楚な白い花を咲かせます。一般的なノリウツギに比べて花姿が小ぶりです。茎が強く、開花中もしっかり立ち上がります。樹高は1mほどでコンパクトにまとまり、鉢栽培も容易です。 ノリウツギの栽培12カ月カレンダー 開花時期:7~9月中旬植え付け・植え替え:11〜翌年3月肥料:2月頃剪定:12~翌年2月 ノリウツギの栽培環境 photowind/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。半日陰の環境でも育ちますが、日照不足になると花つきが悪くなってしまうので注意してください。また、西日が照りつける場所は避けたほうが無難です。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水はけ・水もちがよく、有機質に富む肥沃な環境を好みます。水を好むので、土が乾燥する場所は避けたほうがよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 暑さや寒さに強く、一年を通して戸外で管理できます。 ノリウツギの育て方のポイント 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、直径・深さ約50cmの穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで穴に戻しておきます。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の花木用培養土を利用すると手軽です。 水やり Afanasiev Andrii/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温が上がっている昼間に与えると、すぐに水の温度が上がり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に行うようにしましょう。 【地植え】 植え付けから2年目くらいまでは、表土が乾いたら適宜水やりをしましょう。その後しっかり根付いたら、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に開花期や真夏は水を欲しがるので、水切れしないように注意しましょう。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え】 植え付け時には、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 越年後は毎年2月頃に緩効性肥料を株の周囲にばらまき、スコップなどで軽く表土を耕して馴染ませます。その後は、株に勢いがないようであれば、液肥を施して様子を見ましょう。 【鉢植え】 植え付け時には、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 越年後は毎年3月頃に緩効性肥料を株の周囲にばらまき、スコップなどで軽く表土を耕して馴染ませます。その後は、株に勢いがないようであれば、液肥を施して様子を見ましょう。 注意する病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 ほとんど病気の心配はありませんが、まれに褐斑病やうどんこ病が発生することがあります。 褐斑病は、カビによる伝染性の病気です。主に葉に褐色またはくすんだ茶色の斑点が現れ、下葉から枯れ上がっていきます。雨が多い時期に発生しやすいのが特徴です。発症した葉を見つけたら、すぐに切り取って処分し、周囲に蔓延するのを防ぎましょう。適用のある薬剤を葉の表と裏に散布して、防除します。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がるので注意。進行すると光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病害部分を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 ノリウツギの詳しい育て方 苗の選び方 ノリウツギは落葉樹なので、植え付け適期の晩秋~冬の苗は、葉が落ちて地上部が枝のみになっている場合があります。こうした苗も、翌春には新芽が吹いて生育するので心配ありません。 植え付け・植え替え Jurga Jot/Shutterstock.com ノリウツギの植え付け・植え替えの適期は11月〜翌年3月です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗木の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。 根付いて順調に生育していれば植え替える必要はありません。 【鉢植え】 入手した苗木よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから花木用の培養土を半分くらいまで入れます。苗木を鉢の中に仮置きし、高さを決めたら、根鉢を軽くほぐし、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根を軽くくずし、新しい培養土を使って植え直しましょう。 剪定・切り戻し mihalec/Shutterstock.com ノリウツギの剪定適期は、休眠期の12〜翌年2月。開花後から芽吹き前までに行いますが、装飾花の色の変化を楽しんでからで十分間に合います。 枝を切る際は、花が咲いた枝は軽く切り戻し、咲かなかった枝はそのまま残すのが基本です。また、ノリウツギは幹が直立しますが、ひこばえが発生して株立ち状になりやすい特徴があります。株立ちとは、地際から細めの枝を放射状に立ち上げる樹形のことです。自然に樹形が整うのですが、放任していると次々に新しい枝が伸びて込み合い、風通しが悪くなってしまいます。その場合は「すかし剪定」をして枝をすっきりさせてやるとよいでしょう。古い枝や細くて弱々しい枝、生育の邪魔になっている枝を選び、分岐部まで遡って切り取ります。株立ちになって込み合っている部分があれば、いくつかの枝を地際で切り取ってもかまいません。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com ノリウツギは、挿し木と株分けで増やすことができます。ここでは、それぞれの方法について解説します。 【挿し木】 挿し木とは、枝を切り取って土に挿しておくと発根し、生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、ノリウツギは挿し木で増やすことができます。 ノリウツギの挿し木の適期は、3〜4月か、6月下旬〜7月上旬です。その年に伸びた新しい枝を10cmほどの長さで切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。その後は日当たりのよい場所に移し、大きく育ったら植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【株分け】 ノリウツギの株分けの適期は、11〜翌年3月です。寒冷地の場合は3〜4月が適しています。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら「株分け」をして増やせます。株を掘り上げて地際から出ている枝を4〜5本ずつ付けて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 ノリウツギとアジサイの違い 左がアジサイ、右がノリウツギ。Pichchapatr Kamkampol、Flower_Garden/Shutterstock.com ノリウツギはアジサイ科の植物ですが、アジサイとはいくつか違いがあります。 1. ノリウツギは円錐形の花房で大きめの花を咲かせ、花姿はカシワバアジサイに似ています。一方アジサイはてまり状に花をつけ、個々の花は小ぶりです。 2. 開花時期は、ノリウツギが7~9月であるのに対し、アジサイは6~7月。ノリウツギのほうが遅く開花します。 3. アジサイは土壌酸度で花色が変わります。一方、ノリウツギにも花色が変わる品種はあるものの、土壌酸度が影響しているわけではありません。 4. ノリウツギは新しく伸びた枝の先に花を咲かせる新枝咲きで、花後から翌年2月頃までに剪定しても開花します。しかし、アジサイは10月頃に花芽をつけるため、剪定は花後すぐのタイミングで行う必要があります。 ノリウツギで夏の庭を彩ろう Bankiras/Shutterstock.com 白い花で知られるノリウツギですが、品種改良によってピンクや赤、ライムグリーンなどの花色も出回るようになり、近年では花木の中でもホットアイテムとして注目されています。日本原産のため放任してもよく育ち、ほとんど管理の手間がかからずに豪華な咲き姿が楽しめるので、ぜひ庭に植えてみてはいかがでしょうか。
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観葉・インドアグリーン

フィカス・アルテシマは人気の観葉植物! 育て方や自分で仕立てる方法を解説
フィカス・アルテシマの基本情報 Oat_Natchawal/Shutterstock.com 植物名:フィカス・アルテシマ学名:Ficus altissima英名:Ficus altissima、council tree、lofty fig和名:フィカス・アルテシマその他の名前:フィカス・アルティシマ科名:クワ科属名:フィカス属(イチジク属)原産地:インド、東南アジア分類:常緑性高木 フィカス・アルテシマの学名はFicus altissimaで、学名がそのまま流通名になっています。クワ科フィカス属の常緑高木で、昔から観葉植物として人気の高いゴムノキの仲間です。原産地はインド、東南アジア。暑さには強いものの、寒さには弱くて耐寒温度は5〜8℃。冬は暖かい場所で越冬させる必要があるので、庭に地植えするのは避け、鉢栽培を基本としましょう。冬は必ず室内や温室に入れて冬越しさせる必要がありますが、春から秋までの生育期はベランダやテラスなどの屋外に置いてもOK。季節に応じて適した場所に移動しながら管理するとよいでしょう。 フィカス・アルテシマは、自生地では30mほどに達することもあるほどの高木です。しかし、日本では気候が異なるので樹高はそれほど大きくはなりません。基本的に室内に置きたいという場合は、定期的な剪定で樹高をコントロールするとよいでしょう。生育期であればどこで切ってもよいので、手に負えなくなるような心配はほとんどありません。 フィカス・アルテシマの葉や幹の特徴 InfoFlowersPlants/Shutterstock.com 園芸分類:観葉植物開花時期:ほとんど咲かない樹高:30m耐寒性:弱い耐暑性:強い花色:黄 ゴムノキの仲間のフィカス・アルテシマは、大きな楕円形の葉を展開します。表面には光沢があり、明るいグリーンで軽やかな印象。また黄色い斑が入るのが特徴です。品種改良によって園芸品種が多数生まれており、斑の入り方などは品種によってさまざま。インテリアの雰囲気に合うものを選ぶとよいでしょう。幹や枝は、自然な状態では上に向かって伸びていきますが、幹がやわらかいのであえて曲がった樹形に仕立てることもできます。少しくねらせて、インテリアに映える樹形にできることも、人気の理由の1つです。 フィカス・アルテシマの名前の由来や花言葉 pisitpong2017/Shutterstock.com 「アルテシマ」はラテン語で「最も背が高い」という意味。前述のように、自生地では樹高が30mにも達することが名前の由来です。 フィカス・アルテシマの花言葉は、「永遠の幸福」。縁起がよいことから、新築や引っ越し、開店などのギフトにもよく選ばれています。 フィカス属の代表的な仲間 フィカス属(ゴムノキ)の仲間は、枝を傷つけると白い樹液が出てくるのが特徴。トロピカルな雰囲気で、観葉植物として人気が高いものが数多く含まれます。ここでは、観葉植物としてよく利用される代表的なフィカスの仲間をいくつかご紹介します。 インドゴムノキ Mid Photographer/Shutterstock.com 観葉植物として人気の高いゴムノキの中でも代表的な種類で、単に「ゴムの木」として販売されているものの多くは、このインドゴムノキです。本来は高木になる種ですが、ミニ観葉から大鉢まで広く流通しています。葉は楕円形で厚く光沢があり、大きくて存在感抜群。斑入りの品種も多くあります。観葉植物の中では比較的寒さに強いので、育てやすく初心者にもおすすめの種類です。 フィカス・ベンジャミナ Olga Miltsova/Shutterstock.com 光沢のある葉は長さ10cmの卵形楕円形で、インドゴムノキに比べて小さいのが特徴。枝が柔らかく、いろいろな形に仕立てて楽しむこともできます。爽やかな斑入り品種も多く、樹姿も美しい観葉植物です。単にベンジャミンと呼ばれることもあります。 フィカス・ウンベラータ Sayuri I/Shutterstock.com 大きな葉が優雅な印象を与え、インテリアグリーンの代表ともいえるフィカス・ウンベラータ。白っぽい幹とハート形の葉が特徴で、葉は他のゴムノキの仲間に比べると大きくて薄く、艶がありません。この葉を日傘(ラテン語でウンベラ)見立てたのが名前の由来です。 フィカス・プミラ DimaBerlin/Shutterstock.com 小さくて丸い葉が愛らしいフィカス・プミラは、つるを伸ばして這うように枝葉を広げる匍匐(ほふく)性低木。暖地では戸外でも越冬でき、観葉植物としてはもちろん、ハンギングバスケットや鉢物、寄せ植えのアクセントなどにもよく利用されています。 ガジュマル Olga Miltsova/Shutterstock.com 日本では屋久島・種子島以南に生息するガジュマルも、ゴムノキの仲間です。太い幹が特徴で、自生地では高さ30m程度まで成長する高木ですが、流通しているのは根が見える「根上がり」の形に仕立てられた小型の鉢植えがほとんど。複雑に絡み合う独特の姿を楽しむ人が多い観葉植物です。 フィカス・アルテシマの栽培12カ月カレンダー 開花時期:ほとんど開花しない植え付け・植え替え:5〜8月(真夏を除く)肥料:4〜10月剪定:5~10月 フィカス・アルテシマの栽培環境 nlinnlin/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】基本的には日当たり・風通しのよい場所を好みます。耐陰性があるため半日陰や明るい室内でも生育しますが、極端に日当たりが悪いと、葉色が冴えずに樹勢が衰えてくるので注意しましょう。直射日光にも強いですが、強い真夏の直射日光に当たると葉焼けすることもあります。その場合は遮光するか半日陰に移動するとよいでしょう。寒さに弱いため、冬は室内に取り込んで管理します。 【日当たり/屋内】耐陰性があるため明るい室内でも育てられます。あまりに日当たりが悪いと生育に影響が出るので、暗い場所を避け、光が差し込む窓辺などに置きましょう。 【置き場所】風通しがよく、エアコンの風が直接当たらない窓辺などで管理しましょう。 耐寒性・耐暑性 暑さに強い一方で寒さには弱く、耐寒温度は5〜8℃です。庭やベランダに鉢を置いている場合は、10℃を下回る時期になったら、室内の窓辺や温室などに移して冬越しさせましょう。暖かくなって室内から外へ出す際に、強い日差しをいきなり浴びると葉が傷むことがありますが、徐々に慣らしていくとうまく順応します。 フィカス・アルテシマの育て方のポイント フィカス・アルテシマは、寒さに弱いので地植えにはせず、鉢植えにして栽培するのが基本です。季節に応じて適した場所に移動しながら管理しましょう。ここでは、鉢植えのフィカス・アルテシマの育て方を解説します。 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 水はけ、水もちのよいフカフカの用土を好みます。観葉植物の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Ivanko80/Shutterstock.com 日頃の水やりを忘れずに管理します。乾燥しやすい真夏は水を欲しがるので、水切れには注意しましょう。ただし、いつもジメジメとした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の表土を狙って与えましょう。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 4〜10月の生育期間に、2カ月に1度を目安に、緩効性肥料を株の周囲に施し、軽く耕して土に馴染ませます。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、炭疽病、すす病などです。 炭疽病は、春や秋の長雨の頃に発生しやすくなります。カビが原因で発生する伝染性の病気で、葉に褐色で円形の斑点ができるのが特徴です。その後、葉に穴があき始め、やがて枯れ込んでいくので早期に対処することが大切です。斑点の部分に胞子ができ、雨の跳ね返りなどで周囲に蔓延していくので、被害を見つけたらすぐに除去して土ごと処分しておきましょう。密生すると発生しやすくなるので、茂りすぎたら葉を間引いて風通しよく管理してください。水やり時に株全体に水をかけると、泥の跳ね返りをきっかけに発生しやすくなるので、株元の表土を狙って与えるようにしましょう。 すす病は、一年を通して葉や枝などに発生する病気です。葉に発生すると表面につやがなくなり、病状が進むと黒いすす状のものが全体を覆っていき、見た目が悪いだけでなく、光合成がうまくできなくなって樹勢が衰えてしまいます。カイガラムシ、アブラムシ、コナジラミの排泄物が原因で発生するので、これらの害虫を寄せつけないようにしましょう。込んでいる枝葉があれば剪定して、日当たり・風通しよく管理します。 【害虫】 発生しやすい害虫は、ハダニ、カイガラムシなどです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁します。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 フィカス・アルテシマの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、葉色が濃く鮮やかで、幹が太く全体にがっしりしたものを。また、好みの姿のものを選ぶことも大切です。 植え付け・植え替え laenon/Shutterstock.com 植え付け適期は、5〜8月です。ただし、猛暑日になりやすい7月下旬〜8月下旬は避けたほうが無難です。 入手した苗木よりも1〜2回り大きいサイズの鉢を準備します。 鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木を鉢に仮置きして高さを決めたらポットから出し、根鉢を軽くくずして植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えの場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直しましょう。 日常のお手入れ Bowonpat Sakaew/Shutterstock.com 【葉の手入れ】 フィカス・アルテシマは湿度が高い地域に自生する植物なので、年間を通して霧吹きで葉に水をかける葉水をしてやると機嫌よく生育し、ハダニの予防にもつながります。上からシャワーをかけてもよいでしょう。生育が鈍る冬は水やりを控えますが、空気が乾燥するため、忘れずに葉水は行います。 また、観葉植物として室内で栽培している場合、大きな葉にホコリがたまりやすくなります。葉が汚れていたら、適宜拭き取り、みずみずしい姿を保つとよいでしょう。 剪定 Opas Chotiphantawanon/Shutterstock.com 剪定適期は、5〜10月です。ただし、7月下旬〜8月下旬の猛暑期は木に負担がかかることがあるので避けたほうが無難です。 フィカス・アルテシマは枝を切ると樹液が出てきます。この樹液に触れるとかぶれることがあるので、ゴム手袋を着用して作業しましょう。皮膚についた場合は、流水でよく洗い流してください。切り口から樹液がたくさん出て床を汚すことがあるので、切り口にキッチンペーパーをかぶせておくのをおすすめします。 剪定の際は、生育期であればどこで切ってもかまいません。込み合って風通しが悪くなっている場所があれば、内側に向かって伸びている枝や交差している枝、弱々しくなっている枝などを選び、分岐している部分まで遡って切り取ります。大きくなりすぎて持て余すようであれば、思いきって小さくしたい高さまで切り戻してもOKです。剪定した枝は挿し木に利用できます。 冬越し Katrina Era/Shutterstock.com フィカス・アルテシマは寒さに弱いので、ベランダやテラスなどの屋外に置いている場合は、気温が10℃を下回るようになったら室内に取り込みましょう。日が差し込む窓辺などに置いて管理します。越冬して生育期に入ったら、再び外に出してもかまいませんが、いきなり直射日光にさらすと葉焼けすることがあるので、徐々に光に慣らすようにしてください。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com フィカス・アルテシマは、挿し木で増やすことができます。ここでは、その方法について詳しくガイドします。 【挿し木】 挿し木とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、フィカス・アルテシマは挿し木で増やせます。 挿し木の適期は、5月中旬〜9月です。新しく伸びた枝を10cmほど、切り口が斜めになるように切り取ります(挿し穂)。水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために挿し穂の下葉を半分くらい切り取りましょう。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。明るい日陰に置いて適宜水やりをしながら管理し、発根して十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 フィカス・アルテシマを好みの形に仕立てる方法 RealAleem/Shutterstock.com フィカス・アルテシマは、幹をうねらせてスタイリッシュに仕立てたものに人気があります。幹がやわらかく、曲げやすい特性があるため、自身でくねらすように仕立てることも可能です。ここでは、準備するものや仕立て方についてご紹介します。 準備するもの フィカス・アルテシマを好みの形に仕立てるのに必要なものは、支柱、紐かビニールタイ、剪定バサミなどです。幹を仕立てる前に、どのような形にするか前もって明確にしておくことも大切です。螺旋状に曲げるスタイルや、ゆるくS字に曲げるスタイルなどがあります。 曲げ方 まず、植木鉢の左右に支柱を1本ずつ立てます。上部で支柱同士を交差させ、ビニールタイや紐で結び、山形にしてください。幹をゆっくりと曲げて、ビニールタイや紐で支柱に固定し、螺旋にするなら支柱の外側に巻きつけ、S字にするなら内側でカーブをつけて曲げます。そのまま日当たりのよい場所で1年ほど管理しましょう。その後はビニールタイや紐と支柱を外してもOK。曲げているときに折れても、生命力が強いためまた芽が出て伸びてくるので、ほとんど心配は不要です。 フィカス・アルテシマの幹を太くする方法 banyan tree in a pot green common fig leaf scientific name "ficus altissima" フィカス・アルテシマの幹を太くするには、生育期に日当たりと風通しのよい戸外に置くのがポイントです。戸外に置けない場合は、なるべく明るい窓際に置き、生育期は窓を開けて風通しをよくしましょう。また、生育期には定期的に肥料を与えて木の充実をはかります。根詰まりすると生育が悪くなるので、1~2年に1度は植え替えましょう。幹が太くなるまでには、ある程度の年数がかかることも知っておいてください。 フィカス・アルテシマは樹液に注意 Myname irwansyah/Shutterstock.com フィカス・アルテシマの樹液に触れると、皮膚炎や蕁麻疹を起こすことがあります。剪定をする際はゴム手袋をはめ、樹液を触らないようにしましょう。特に敏感肌の方は注意が必要です。もし皮膚に触れたときは、すぐに流水できれいに洗い流してください。 フィカス・アルテシマをインテリアのアイテムとして部屋で育てよう ANUCHA PALAMA/Shutterstock.com フィカス・アルテシマは、特に広いリビングに映えるとして人気があります。一般的なゴムノキより葉が色鮮やかなので、お部屋を明るくしてくれますよ。寒さにだけ気をつけてあげれば、特に手がかかることもありません。ぜひリビングやテラス、ベランダなどに迎え入れてはいかがでしょうか。
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宿根草・多年草

レースラベンダーは葉も花も楽しめる! 栽培ポイントやアレンジ法を解説
レースラベンダーの基本情報 N.Stertz/Shutterstock.com 植物名:レースラベンダー学名:Lavandula pinnata英名:fernleaf lavender、jagged lavender和名:レースラベンダーその他の名前:ピナータラベンダー科名:シソ科属名:ラバンデュラ属原産地:カナリア諸島分類:常緑性小低木 レースラベンダーの学名はLavandula pinnata (ラバンデュラ・ピナータ)。シソ科ラバンデュラ属の常緑性小低木で、原産地はカナリア諸島。ラベンダーの中では、比較的耐暑性がある反面、寒さに弱い性質を持っています。樹高は30〜60cm。冬でもみずみずしい葉を保つため、エバーグリーンとして利用できます。花に芳香はありますが、それほど強くはなく、観賞用として楽しまれることが多いです。 レースラベンダーの花や葉の特徴 peterpanTW/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:4〜7月、9~11月樹高:30〜60cm耐寒性:やや弱い耐暑性:やや弱い花色:紫 レースラベンダーの開花期は4~7月、9~11月です。よく返り咲く性質があり、環境が合えば真冬に咲くこともあります。花色は紫色で、花穂を立ち上げて下から上に咲き上がっていきます。 葉には細かい切れ込みが入り、レースのような繊細な質感が印象的。また、表面に産毛が密生していることから涼しげなシルバーリーフに見え、常緑性のため一年を通してカラーリーフプランツとして楽しめます。 レースラベンダーの名前の由来や花言葉 N.Stertz/Shutterstock.com 「ラベンダー」という名前はラテン語の「lavare」から来ています。「洗う」という意味を持ち、ラベンダーが沐浴や洗濯に利用されたり傷口を洗うのに使われたりしたことが由来です。レースラベンダーという名前は、葉に細かい切れ込みが入り、レースのようなフォルムを持つことに由来します。 花言葉は「あなたを待っています」「沈黙」「繊細」など。ラベンダーという名の少女が愛を告白できず1輪の花になってしまったというストーリーがもとになっています。「沈黙」はラベンダーの香りにリラックス効果があることが由来のようです。 ラベンダーの主な品種 JeanLucIchard/Shutterstock.com 香りがよく、ハーブとしても利用されるラベンダーには、レースラベンダーのほかにもさまざまな種類があります。ここでは代表的な品種をいくつかご紹介します。 イングリッシュラベンダー(コモンラベンダー) Iva Vagnerova/Shutterstock.com フランスのプロバンス地方が原産。ラベンダーの中でも特にかぐわしい芳香を持ち、鮮やかな紫色の花も美しく人気の高い代表的な種類。高温多湿に弱く、寒さに強いため、冷涼な地域での栽培に向きます。トゥルーラベンダーとも呼ばれ、香水などの原料にも主にこの品種の精油が使われます。 ラバンディン ラバンディン‘グロッソ’。tamu1500/Shutterstock.com スパイクラベンダーとイングリッシュラベンダーの交配種。比較的耐暑性があり、寒さにも強く育てやすい種類です。イングリッシュラベンダーの栽培が難しい温暖な地域でも栽培できます。ポピュラーな品種に、生育旺盛で香りがよく、花も美しい‘グロッソ’があります。 フレンチラベンダー High Mountain/Shutterstock.com 主に花を楽しむラベンダーで、ウサギの耳のような苞が特徴の可愛らしい品種。耐寒性はやや弱いものの耐暑性に富み、夏越ししやすい反面が楽で、栽培しやすい種類です。 レースラベンダーの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4〜7月、9~11月植え付け・植え替え:3月下旬〜4月、10月頃肥料:3月下旬〜4月、10月頃種まき:5月頃 レースラベンダーの栽培環境 Burning Bright/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。日照が不足すると花つきが悪くなり、ひょろひょろと徒長ぎみに伸びて軟弱な株になるので注意しましょう。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外での栽培が基本ですが、地域によっては冬は室内に取り込んで冬越しさせます。 【置き場所】高温多湿が苦手で、水はけのよい環境を好むため、土を盛って周囲より高くしたり、レイズドベッドや傾斜地に植え付けたりするのも一案です。夏は午前のみ日がさす東側などに植え、鉢植えの場合は雨が当たらない、風通しのよい涼しい半日陰に移動して管理するとよいでしょう。軒下やベランダに置くと花が傷みにくく、長く楽しめます。 耐寒性・耐暑性 耐暑性はありますが過湿に弱く、日本の高温多湿な夏は苦手。鉢植えの場合は、雨が当たらない風通しのよい半日陰に移動して夏越しさせるとよいでしょう。地植えの場合は、開花後には鉢に植え替えるのも一案です。また、ラベンダーの中では寒さに弱く、霜や凍結によって枯れてしまうため、霜が降りる地域では軒下などに置くか、室内に取り込んで越冬させるとよいでしょう。 レースラベンダーの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約1カ月前に、苦土石灰を散布してよく耕しておきます。2週間前に腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕し、有機質に富んで水はけ・水もちのよい土壌をつくります。水はけをよくするために、周囲より土を盛っておくのもおすすめです。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販のハーブ用培養土を利用すると手軽です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 過湿が苦手なので、乾燥気味に管理します。水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に与えると、すぐに水の温度が上がり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に行いましょう。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らず乾燥が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え・鉢植え共に】 植え付けの際に元肥を施しておけば、1年目の追肥は必要ありません。ただし、株に勢いがないようであれば、液肥を与えて様子を見ましょう。 越年後は、3月下旬〜4月上旬と10月頃に、緩効性化成肥料を少量施します。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、うどんこ病、灰色かび病などです。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすく、ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 レースラベンダーに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。 レースラベンダーの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、葉色がよく、節間が詰まって間のびしていないしっかりとしたものを選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com レースラベンダーの植え付け・植え替えの適期は、3月下旬〜4月か、10月頃です。ただし、植え付け適期以外にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、20〜30cmの間隔を取っておきます。水やりや降雨時の泥はねによって病気が発生するのを防ぐために、表土にバークチップなどを敷いておくとよいでしょう。 地植えにしている場合は、数年は植えたままにしてもかまいません。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、5〜6号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてからハーブ用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢の中に仮置きして高さを決めたら、根鉢を軽くほぐし、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。水やりや降雨時の泥はねによって病気が発生するのを防ぐために、表土にバークチップなどを敷いておくとよいでしょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、前よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 日常のお手入れ Reallyice/Shutterstock.com 【花がら摘み】 株の消耗を防ぎ、蒸れを防ぐためにも、終わった花は早めに切り取ります。花がらを切り取る際は、花茎をたどってわき芽の上でカットするとよいでしょう。特に株が弱りやすい夏は、花が咲いたら早めに収穫し、切り花やドライフラワーとして楽しむのがおすすめです。 剪定・切り戻し Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 【切り戻し】 開花がひと通り終わった頃に、草丈の半分くらいまで切り戻すと、高温多湿による蒸れを防いで夏越ししやすくなります。また9〜10月に、夏を乗り切って草姿が乱れていたら、再び切り戻すとよいでしょう。 【透かし剪定】 レースラベンダーは蒸れに弱いため、株が茂りすぎて込み合っている部分があれば、間引き剪定をします。枝葉を透かすのが目的で、込み合っている部分の枝のうち、弱々しい枝を選んで地際で切り取りましょう。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com レースラベンダーは、種まきや挿し木で増やすことができます。ここでは、それぞれの方法についてご紹介します。 【種まき】 種まきから増やしたい場合、開花後に種子を採取します。開花期が終わりを迎える頃に花がら摘みをやめ、熟したら採種して密閉容器に入れ、翌春まで保管しておきましょう。ただし、品種改良された園芸品種の場合は、親と同じ性質になるとは限りません。 種まき適期は、3〜4月です。 種まき用のトレイに水で湿らせた草花用培養土を入れて種子を播き、ごく薄く覆土してください。種子が流れ出すことがないように、トレイより1回り大きな容器に浅く水を張り、トレイを入れて底面から吸水させます。乾燥しないように管理すると、2週間ほどで発芽します。 発芽したら日当たりがよく、風通しのよい場所で管理しましょう。本葉が2〜3枚出始めたら、黒ポットに植え替えて育苗します。しっかりした株に育ったら、植えたい場所に定植しましょう。 【挿し木】 挿し木とは、枝葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、レースラベンダーは挿し木で増やすことができます。 レースラベンダーの挿し木の適期は、5〜6月か、9月下旬〜10月です。新しく伸びた枝を10㎝くらいつけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり・風通しのよい場所に移動し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 レースラベンダーのアレンジ roollooralla/Shutterstock.com レースラベンダーは、花が咲いたら早めにカットすると、種子をつけるためのエネルギーを省力して株への負担を減らすことができます。カットした花は切り花として楽しんだり、ドライフラワー、クラフトなどにも利用できます。 切り花 切った花を室内に飾って楽しむ場合は、花瓶、花切りバサミ、水をたっぷり張れる深さのある容器を用意しましょう。採取したラベンダーは、活けたときに水につかる部分の葉を取り除いておきます。容器にたっぷり水を入れて、水の中で茎の先端を斜めに切ります。1時間ほどそのまま休ませた後、水を少なめに入れた花瓶に飾ります。水は毎日こまめに替えましょう。 ドライフラワー ドライフラワーにする場合は、あらかじめ紐とハサミを用意しておきます。ラベンダーは開花後に乾燥させると花びらが落ちるので、開花前に摘み取るのがおすすめです。つぼみのついた茎葉を採取した後、葉を取り除いて束ね、きつめに結びます。風通しのよい日陰に逆さに吊しておくと、1週間ほどで水分が抜けてドライフラワーになります。 ラベンダースティック(ラベンダーバンドルズ) Photo/萩尾昌美 ラベンダースティックとは、切り花のラベンダーとリボンで作るクラフト品です。一般に香りの強いイングリッシュラベンダーやラバンディンが使われますが、香りは弱いもののレースラベンダーでも作ることができます。 まず、花穂がしっかりついた切り花を9~13本と、糸、細めのリボン約150cmを用意しておきます。 切り花は1日水を抜いてしんなりさせ、虫がいれば取り除いておきます。先端の花穂以外の花穂や葉を取り除いて束ね、枝の下部は切り揃えておきましょう。花穂の下を糸で縛って固定し、花穂に向かって枝を折り返します。折り返した部分を上に持ってリボンを差し、編み込んでいきましょう。花穂を編み込み終えたら、束ねた枝もリボンで巻いてスティック状にします。 レースラベンダーでさまざまなアレンジを楽しもう Yuri Kara/Shutterstock.com 花も葉も美しく、繊細な表情を持つレースラベンダー。ほどよい芳香を持ち、切り花やドライフラワー、クラフトなどにも利用できます。暑さや寒さにはやや弱いものの、きちんとケアすれば、よく返り咲いてくれます。ぜひ庭やベランダに迎え入れてみてください。
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園芸用品

ガーデニングの成功体験に導いてくれる「メネデール」70周年記念プレゼントキャンペーン
「メネデール」愛用者の声 「メネデール」とは植物の生長に欠かせない鉄を、根から吸収されやすいイオンの形で含む活力剤。発根を促し、さし木や種まき、植え付け、植え替え、弱った時の活力アップまで、あらゆる場面で活躍する植物のサプリメントです。肥料でも農薬でもないので、与えるタイミングや希釈倍率をあまり気にせず使えるから初心者でも安心。そんなメネデールを愛用し、さまざまな植物を育てる人の声を集めました。 丸裸になったウンベラータが青々と復活! リビングの窓辺で育てていた観葉植物のウンベラータの葉が次第に黄色くなり、パラパラと落葉するようになってしまいました。鉢から掘り上げてみると、120cmほどの木の大きさに比べて、根っこは片手に収まるくらいにしか成長していませんでした。そこで、ウンベラータの根をしっかり伸ばすために、新しく直径40cmほどの大きな鉢に植え替え、3日に1度メネデールをやったところ、植え替え後約40日で青々とした葉が茂り、見事復活! 「メネデール」の芽が出る、根が出る、を実感しました。その後、水やりの際には定期的にメネデールを使い、植え替えの際にも必ず使うようにしています。肥料はあげる時期によって肥料やけなどを起こしてしまうため、使い方に気を付ける必要がありますが、メネデールはそうした心配がないので、初心者の私でも安心して使えるところが気に入っています。(東京都・Tさん) バラのピンチにはいつもメネデール 丈夫なシュートを伸ばし、たわわに咲いた‘プリュム’の鉢植え。 春先の強風で、鉢植えのバラの大事なシュートがぽきりと折れてしまったことがありました。今年は花が少ないかなとガッカリしたのですが、ダメもとでメネデール希釈液をやり続けたところ、新しいシュートが発生し2〜3週間で急成長。5月の開花に間に合い、たくさんの花を咲かせ本当にうれしかったです。その後も水やりの際に定期的にメネデールをやり、晩秋まで何度も花が楽しめました。以来、バラ以外にも植物が弱ったときはいつもメネデールにピンチを救ってもらっています。(鳥取県・Oさん) 果樹の挿し木に成功! 引越しの際、庭の植物をすべて持っていきたかったのですが、レッドカラント(フサスグリ)は掘り上げて移動することができない大株になっていました。何年も大事に育ててきたので、新居の庭でもどうしても植えたいと思い、初めての挿し木に挑戦してみることにしました。メネデールを使うと挿し木の成功率が上がると友人から聞き、切った枝をしばらくメネデールの100倍希釈液につけて鉢に挿し、定期的にメネデール希釈液で水やりをしたところ、見事発根に成功! 鉢植えから去年地植えにし、再び実が楽しめるようになりました。庭の歴史をつないでくれたメネデールに感謝です。また、切り花にもメネデールをあげると花が長もちすると聞き、花瓶にメネデールを入れたら切り花からも発根し、びっくりしました!(長野県・Oさん) 赤い艶々の実をつけたレッドカラント。 プロの農家も信頼を寄せるバイオマイスター 畑の移設によって土壌環境の問題と病害虫の発生が重なり、年間収量が以前の10分の1にまで激減してしまったレモン農家「Clover Farm」。そんな畑の存続危機に直面しているときに、メネデール社のモニター企画を見つけて連絡したことが切っ掛けで土壌分析と栽培アドバイスを受けられることに。診断の結果を踏まえて、根の張りが悪かった木にメネデールをかん注、葉面散布するとともに土壌改良を行いました。さらに、バイオマイスターという土壌資材をマルチングすることで、土壌環境のさらなる改善や病気の発生低減などを狙うことになりました。その結果、収穫量は過去最高時の1.5倍にまで増え、果実の大きさも過去最高になりました。納入先である洋菓子店や顧客からも果汁が多くて甘みも素晴らしいと、とても嬉しい評価をいただきました! *かん注(灌注)とは、薄めた液剤を土中に染み込ませて効果を発揮させる処理方法。 *バイオマイスターは根が生息する根圏の環境を良好に整えるために作られた、メネデール社が販売している土壌資材。配合している素材の組み合わせと含有微生物や各種栄養素の働きにより、新鮮な空気と水分を根圏に確保します。 メネデール70周年記念キャンペーンに応募しよう! メネデール社では70周年の感謝の気持ちを込めて、プレゼントキャンペーンを実施中。植物活力素「メネデール」やオリジナルキャラクター「葉っぴー」のぬいぐるみなどが抽選で当たります。また、生産者の方限定で土壌診断を抽選で3名様にプレゼント。専門機関での土壌診断とともに、現地に伺って土壌改良等のアドバイスを行います。収穫量などでお悩みの方は、ぜひこの機会にご応募ください。 ■応募期間:12月1日(日)〜12月31日(火)まで *プレゼントキャンペーンと生産者限定土壌診断は各フォームからご応募ください。
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育て方

【冬の庭仕事15選】剪定、寄せ植え、ペインティング…冬のTO DOリスト!
【1】まだまだ球根の植えどき! 来春咲くチューリップやスイセンなどの球根を植える時期は、一般的には10〜11月と言われていますが、雪で地面が覆われていない限り、まだまだこの時期も植えどきです。園芸店の端っこには、球根のセールワゴンを見つけることもしばしば。大量買いでお買い得に素敵な球根ガーデンができるかもしれません。 【2】木製の構造物のメンテナンス Edgars Berzins/Shutterstock.com 門扉や塀、ガーデンシェッド、デッキなど木製の構造物は、塗り直しすることで劣化を遅らせることができます。塗装作業は空気が乾燥する冬期が最適。天気予報と相談して行いましょう。 【3】鉢・ポットの整理 FoxglovesAndStockings/Shutterstock.com 植物が増えるとともに、いつの間にか増えてしまっているのが鉢。使わないのに積み上げられた鉢が庭の片隅でタワーになっていませんか? そのタワーが虫の温床になることもあります。来年も確実に鉢は増えるので、使わないものは整理して捨てましょう。 【4】落ち葉掃除 maxbelchenko/Shutterstock.com 11〜12月は枯葉や落ち葉が多くなるので、掃き掃除を意識的に行いましょう。雨の直後を避け、なおかつ風がない日を狙うと効率的に掃除ができますよ。また、木を揺らして落ちそうな葉を事前に落としておくのも手です。落ち葉が風に舞って飛び広がると隣接する住宅の敷地内に入る場合もあるため、場合によっては近隣へ声かけのうえ掃除を申し出ることも検討するとよいでしょう。 【5】土壌改良 36106/Shutterstock.com 冬の園芸作業に、「天地返し」と呼ぶものがあります。土を深く掘り起こして2週間ほど寒風にさらし、土中の害虫や病原菌を駆除するための作業です。前年度に使用した鉢の土も含めて天地返しをしましょう。腐葉土や油かすなどの堆肥を混ぜれば、再びふっくらとした土に生まれ変わります。 【6】施肥 庭の肥料分は植物が生育していく過程で消費されるので、シーズンごとに追加する必要があります。冬は来春の芽生えのために宿根草やバラなどに施肥を行います。多くの植物が休眠中の冬季に与えるため、ゆっくり効いて土壌改良にもなる遅効性の有機質肥料が向いています。春先以降に効果が出るものとしては、堆肥を主体に肥料分の多い油粕(あぶらかす)や鶏ふんを組み合わせるのがおすすめです。 【7】マルチング AntonSAN/Shutterstock.com 地面が凍り付いて霜柱ができると、根や球根が持ち上げられ植物が傷むことがあります。強い霜が降りそうなときは、植物の株元の表土をバーク堆肥や腐葉土などで覆う「マルチング」をすると、霜害を防ぐことができます。 【8】落葉広葉樹の剪定 12~2月は落葉広葉樹の剪定適期です。アオハダやアオダモ、ヤマボウシ、ハナミズキ、ジューンベリーなど、よく庭木に用いられる樹木が該当します。大きくなりすぎると台風や雪の影響を受けやすいので、定期的に剪定してサイズをコントロールしておきましょう。ノコギリや剪定バサミなどの刃物を使う際は、手袋が必須です。 【9】常緑針葉樹の軽い剪定 マツやモミの木などの常緑針葉樹は、冬にかけて軽く剪定して枯れ枝を整理しておきましょう。雪の重みがかかると折れて、一気に落雪する危険があります。剪定枝はクリスマスリースやお正月飾りなどのアレンジに使うといいでしょう。針葉樹は触れるとチクチクするので、手袋をはめての作業がおすすめ。 【10】クリスマスローズの古葉取り クリスマスローズはこの時期、株の中心部に花芽ができ、それに押し広げられるように古葉は横に開いて倒れてきます。この古葉を取り除くと株元によく日が当たるようになり、地温も上昇して花芽の生育を促進します。病気の発生を防ぐ効果もあるので、株元から5cm以上残して茎を切りましょう。 【11】冬の花の寄せ植え 園芸店にはパンジー、ビオラ、ガーデンシクラメン、スイートアリッサム、チェッカーベリーなど愛らしい花が多数並んでいます。冬は植物の生育がゆっくりで蒸れの心配もないので、ギュッと植え込む寄せ植えが楽しめます。クリスマスやお正月に玄関を飾る寄せ植えを作ってみましょう。 【12】室内での観葉植物の管理 Okrasiuk/Shutterstock.com 熱帯や亜熱帯といった暖かい地域を原産地とするものが多い観葉植物を上手に冬越しさせるには、それぞれの最低温度に達しないように管理することが重要です。また、成長が止まる冬は、春から秋とは育て方も変わります。育てている観葉植物の性質や耐寒性を正しく把握して、適した環境で管理しましょう。また、室内ではエアコンやファンヒーターなどの暖かい風によって高温になったり、乾燥することで観葉植物がダメージを受けるので注意が必要です。 【13】冬の水やり DEWI-Stockphotos/Shutterstock.com 冬はほとんどの植物が休眠期に入り生育がゆるやかになるため、水やりの頻度を減らすのが基本です。一般的に冬の水やりは、地植えならほとんど不要。もし極端な乾燥で水やりが必要と判断した場合は、霜が降りる朝晩や夜間は、土中に残った水分で根も一緒に凍ってしまう恐れがあるので、日が出ているうちに水やりを終えるようにします。 また、鉢植えの宿根草や球根植物への水やりはお忘れなく! 地上部に何もないと水やりを忘れがちですが、極度に乾燥させると枯れてしまうので、週に1回は水やりをしましょう。 【14】冬から育てる野菜 Marian Salabai/Shutterstock.com ホウレンソウやコマツナ、ネギ、カブなどは、冬の時期に種まきから栽培することができます。種まきから1〜2カ月で収穫できるもの、来春に収穫できるものとさまざまあるので、収穫のタイミングが異なる野菜を栽培して楽しむのもよいでしょう。冬季の野菜栽培のメリットは、病害虫の発生が少ないこと。ただし、環境によっては被害に遭うことがあるので、水やり時などにパトロールをしながら、気温や天候にも注意して栽培しましょう。もし、冬季は屋外での栽培が叶わない地域では、窓辺を利用した栽培方法もあるので、以下記事を参考に。 【15】ライトアップを楽しもう Photo/3and garden 冬のシーズンは、春に比べて庭の彩りが少なくなったり、落葉樹が葉を落として寂しい印象になりがちですが、光の演出があれば、この季節ならではの楽しみが生まれます。植物やガーデンオーナメントを浮かび上がらせるライトアップや、つる植物や樹木に絡めるイルミネーション、ツリー形の明かりなどを使えば、庭やベランダに華やかな世界が広がりますよ。 春に向けて庭仕事を計画的に進めよう! Svetlana Gorbacheva/Shutterstock.com この時期の庭の手入れによって春の景色にも違いが出てきます。この記事でご紹介した庭仕事を、自分の庭に当てはめてリスト化し、天気予報で気温や天候を確認しながら計画的に庭仕事を進めましょう。春に美しい庭が広がることを想像すると、冬の庭仕事も楽しくできそうですね。



















