スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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キンギョソウの育て方 完全ガイド|初心者でも豪華に咲かせるコツ
キンギョソウの基本情報 Victoria Kurylo/Shutterstock.com 植物名:キンギョソウ学名:Antirrhinum majus英名:Common snapdragon和名:キンギョソウ(金魚草)その他の名前:スナップドラゴン科名:オオバコ科属名:キンギョソウ属(アンティリナム属)原産地:地中海沿岸地方形態:多年草(日本では一年草扱い) キンギョソウは、オオバコ科キンギョソウ属(アンティリナム属)の草花です。原産地は地中海沿岸で、現地では一度植え付ければ、越年して毎年開花する多年草に分類されていますが、日本では高温多湿の夏を乗り切ることは難しいため、一年草として流通しています。一方で、寒さには強いのが特徴です。マイナス5℃まで耐えるので、温暖地なら地植えのままで冬越しできます。環境に合えば、あまり手をかけなくてもよく育ち、ビギナーにもおすすめの草花です。 キンギョソウは草丈が20〜120cmと幅広いのが特徴。品種が多様で、草丈20〜30cmでコンパクトにまとまるミニサイズから、m以上に達する高性種、その中間種があります。花壇の大きさや組み合わせる植物によって、草丈をチェックして購入するとよいでしょう。 キンギョソウの花や葉、実の特徴 PixHound/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:主に4~6月草丈:20~120cm耐寒性:強い耐暑性:弱い花色:ピンク、オレンジ、 白、赤、黄、複色 キンギョソウは、品種によって開花期が異なりますが、春の4〜6月が一番の見頃となります。花色は赤、ピンク、オレンジ、黄色、白、ワインレッド、複色咲きなどで、その色の濃淡にも幅があります。優しい香りも美点の一つ。人気の高い花だけに品種は多様で、咲き姿もさまざま。基本的には花穂を立ち上げて、下から金魚を連想させるふっくらとした花が咲き上がっていきます。花穂を覆うように鈴なりに花がつき、ダイナミックな花姿が魅力です。1つの株から多くの花茎が立ち上がるので、1株植えるだけでも見応えがありますが、群植させるとより豪華な雰囲気を作り出すことができます。庭植えにも鉢植えにもよく、切り花にしてもインテリアを豊かに彩ってくれます。 Nahhana/Shutterstock.com 花の後には、髑髏(どくろ)のような見た目の実を付けます。鈴なりの花がそのまま髑髏が連なっているようなユーモラスな姿になり、美しい花とのギャップに意外性を感じるかもしれません。花が終わった後も、キンギョソウの別の姿を楽しんでみてください。 キンギョソウの名前の由来と花言葉 Phollapat.cheechang/Shutterstock.com キンギョソウは「金魚草」と書き、文字通り金魚がひらひらと尾ひれを優雅に揺らして泳ぐ姿を花姿に重ねて名付けられたものです。英名のスナップドラゴン(Snapdragon)は「かみつきドラゴン」という意味で、竜がかみついたような花姿をしているからとされています。 キンギョソウの花言葉は「おしゃべり」「でしゃばり」「おせっかい」など。金魚が口をパクパクさせて泳いでいる姿から連想されたのかもしれませんね。英語の花言葉には「上品さ」「優雅さ」「ごまかし」などがあります。 キンギョソウの代表的な品種 ‘ロイヤルブライド’ キンギョソウ‘ロイヤルブライド’ Emma C Gaffney/Shutterstock.com ロイヤルブライドは高性品種のため、成長すると90cmほどの草丈になります。花色は「ブライド(花嫁)」の名の通り清々しい白色で、葉は緑色の披針形です。高さを生かして寄せ植えにしても映えますし、切り花用としても人気が高い品種です。 ‘ブラックプリンス’ 花は黒みを帯びた赤い色です。葉は通年深い緑色ですが、気温が低くなると黒味がかってきて光沢を増します。一般的な品種より葉が小さく、草丈も低めです。夏越ししやすい宿根タイプで、耐寒性、耐暑性ともに強い品種です。鉢植え、庭植えともに可能です。 ‘ブロンズドラゴン’ 花色は清楚で可憐な白とピンクのバイカラー、葉色は黒っぽい銅(ブロンズ)色です。花と葉のコントラストが美しく、葉色をアクセントにした寄せ植えや、切り花用にしても楽しめます。耐寒性、耐暑性ともに強く宿根しやすい品種です。 「F1レジェ」シリーズ 鮮やかな花色、密に詰まった花穂、茎が固くて曲がりにくいという特徴をもつレジェ。ゴージャスな雰囲気と、育てやすさから人気が高い品種です。花色が濃い黄色の「レジェゴールド」、純白の「レジェスノー」、淡いピンクの「レジェピンクソーダ」、ライトイエローの「レジェレモネード」などのほか、多数のシリーズがあります。 「F1カリヨン」シリーズ 大きなベル状の花弁が上向きにつき、ゴージャスで見栄えがよいカリヨン。従来品種より10日程開花が早い極早生品種のため、年に2~3回切っても楽しめます。鮮やかな赤色の「カリヨンアンティーク」、アプリコット色の「カリヨンアプリコット」、赤紫色の「カリヨンパープル」などがあります。 「F1ソルティス」シリーズ ソルティスシリーズは、草丈が40〜50cmの中矮性で開花が早く、育てやすい品種です。切り花にもおすすめです。 「F1ツィーニー(トゥイニー)」シリーズ ツィーニー(トゥイニー)は、草丈30~35cm程の中高生品種で、半八重~八重咲きの花形です。エレガントなバタフライ咲きで花もちもよく、さらに分枝性に優れているため株にボリュームが出ます。広めの花壇での寄せ植えなどにおすすめです。 「ソネット」シリーズ キンギョソウ「ソネット」シリーズ Khairil Azhar Junos/Shutterstock.com ソネットは、南ヨーロッパや北アフリカに自生する品種で、草丈が40cm程度の中性種になります。花穂が大きくゴージャスで見栄えがするので、切り花としてもいいですし、寄せ植えにすると立体感を生む演出も楽しめます。 「フローラルシャワー」シリーズ フローラルシャワーは、色幅が広く、バイカラーのバリエーションも豊富な品種です。矮性四季咲き種であり、草丈は20cmほどと短いため、鉢植えに適しています。 キンギョソウの12カ月栽培カレンダー Nualanong/Shutterstock.com 開花時期:4〜6月肥料:3〜5月、9~11月植え付け:3〜5月、9~11月種まき:4~5月、9~10月 キンギョソウの栽培環境 peerayut phuttha/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】 キンギョソウは日当たりと風通しのよい場所を好みます。ただし、真夏の直射日光には弱いので、日よけを作るなどの対策を講じる必要があります。地植えの場合は半日陰を選ぶなど、植える場所を見極めてから植えるとよいでしょう。 耐寒性は強いものの、マイナス10℃以下になる場合は防寒対策をする必要があります。 【日当たり/屋内】 基本的に屋外で育てますが、屋内で育てる場合も、置き場所は日当たりと風通しのよい場所がおすすめです。日当たりがよすぎて気温が上がってきたら、日が当たりすぎない場所に移動させましょう。 【置き場所】 乾燥には強いものの、蒸れやすい場所は苦手です。地植えの場合は間隔を20cm程度とるようにして、風通しよく、湿気をこもらせないように注意しましょう。 耐寒性・耐暑性 キンギョソウは比較的、耐寒性と耐暑性ともに強い植物ですが、高温多湿に弱く、夏越しできずに枯れる場合もあります。温暖な地域であれば、屋外で寒さ対策を施すことなく冬越しできますが、霜が降りるほどの気温になる場合は、地植えであればマルチングし、鉢植えであれば室内へ移動させましょう。 キンギョソウの育て方のポイント Dina da/Shutterstock.com 用土 水はけ、水もちのよい、肥沃な土壌を好みます。また、酸性に傾いた土壌を嫌う性質を持っています。 水やり cam3957/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理しますが、多湿を嫌う性質なので、水の与えすぎに注意します。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチすることが、枯らさないポイントです。 肥料 Singkham/Shutterstock.com 【地植え】 あまり多肥を好まないため、植え付け時に十分な土づくりをしていれば、肥料は不要です。逆に与えすぎると徒長して軟弱になり、倒れやすく病害虫も発生しやすくなります。 【鉢植え】 晩秋〜冬に植え付けた場合は、生育が盛んになる少し前の3月上旬頃に、緩効性化成肥料を施すとよいでしょう。春に植え付けた場合は、元肥を施してあれば十分です。ただし、生育が悪いようなら速効性のある液肥を与えて様子を見ましょう。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 キンギョソウは、灰色かび病や立ち枯れ病が発生することがあります。 灰色かび病は花や葉に発生しやすい病気で、はじめは褐色の斑点ができ、次第に灰色のカビが広がっていきます。多湿で風通しが悪かったり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなります。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合わないよう、間引いて風通しよく管理しましょう。 立ち枯れ病は、種まきして育苗している期間に発生することがあるので注意。種まきする場合は、古い土を使い回さずに、新しい培養土を使うと回避できます。 【害虫】 キンギョソウにつきやすい害虫はアブラムシで、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーではじき落としたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用するのがおすすめです。 キンギョソウの詳しい育て方 pilialoha/Shutterstock.com 苗の選び方 茎や葉が黄色く変色していたり、ひょろひょろしていたりする苗は避け、茎や葉の緑色が濃く、太くしっかりした茎の苗を選びましょう。傷や虫が付いていないかも忘れずにチェックしてください。なお、キンギョソウは種から育てやすいため、欲しい品種の苗が見つからない場合は種から育苗するのもおすすめです。 種まき aniana/Shutterstock.com キンギョソウは、ビギナーでも種まきから育てられます。種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。 キンギョソウの発芽適温は15〜20℃くらいです。種まきの適期は、温暖な地域では10月頃。寒い地域では、3月頃にタネを播いて、7〜10月頃に開花させるとよいでしょう。 キンギョウソウはタネが小さく、好光性種子(発芽に光を必要とする性質)なので、種まき用のトレイを準備。トレイに市販の草花用の培養土を入れ、タネを播きます。土をかぶせず、涼しい半日陰などに置きましょう。上から水やりするとタネが流れ出すので、水を張った受け皿の上にトレイを置き、下から吸水させます。発芽まではフレームか室内の窓辺などに置き、乾燥させないようにしましょう。発芽したら受け皿に張っていた水を捨て、日当たりのよい場所に移動して乾燥気味に管理します。数本が込み合っている部分などがあれば抜き取って、間引きながら育成しましょう。もったいないからといって密になっている部分をそのままにしておくと、ひょろひょろと間のびした徒長苗になってしまうので、ご注意を。 本葉が2〜4枚ついたら、トレイから抜いて鉢上げします。黒ポットに草花用培養土を入れて、苗を周りの土ごと抜き取って植え付けましょう。キンギョソウは根が傷みやすいので、丁寧に取り扱うことがポイントです。日当たりのよい場所に置き、表土が乾いたら水やりして育成します。多湿になると根の張りが悪くなり、徒長苗になったり、病気が発生したりするので注意。適切な水分管理をすることがポイントです。7〜10日に1度を目安に、液肥を与えて生育を促しましょう。本葉が7〜8枚出揃うのを目安に育苗します。 植え付け OlegDoroshin/Shutterstock.com 植え付けは春(3~5月)か秋(9~11月)に行います。植え付ける際は、20cm程度穴を掘り、根を傷つけないように植えましょう。地植えの場合は高植えにすると蒸れにくくなります。なお、品種によっては草丈が高くなるため、必要に応じて支柱を立てるとよいでしょう。 【地植え】 植え付ける1〜2週間前に、酸性土壌を改善するために苦土石灰をまき、さらに腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておくとよいでしょう。土に土壌改良資材や肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 土作りをしておいた場所に、苗を植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、15〜20cmの間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 草花用に配合された培養土を利用すると便利です。鉢の大きさは、入手した苗の2回りほど大きい鉢を準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出して植え付け、水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 日常のお手入れ 開花期間が長いので、終わった花は早めに摘み取りましょう。株周りを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、タネをつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなるので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして長く咲き続けてくれます。 剪定・切り戻し mihalec/Shutterstock.com 茎が増えて過密状態になったり、花姿が乱れたりしている場合は、草丈の半分くらいまで切り戻しましょう。下葉のすぐ上で切ると、新芽が出やすくなり、脇芽も増えます。切り戻したあとに肥料をやると元気になり、より長く花が楽しめるでしょう。 夏越し・冬越し ArliftAtoz2205/Shutterstock.com キンギョソウは高温多湿に弱いため、一年草扱いの品種の多くは、夏越しができずに枯れてしまいます。ただし、夏に強い品種や、宿根タイプなどは、真夏の直射日光が当たらない場所で管理するか、室内に移動させることで夏越しをすると良いでしょう。 夏には弱いキンギョソウですが、耐寒性は優れているため、寒冷地以外であれば寒さ対策なしで冬越しができます。ただし、マイナス10℃以下の低気温や、強い霜により枯れる場合があります。とくに、苗が小さいうちは霜対策が必須となります。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com キンギョソウは、種まきと挿し芽で増やすことができます。種まきは、前述の項目を参照してください。 キンギョソウは、たくさん出てくるわき芽を挿し芽に利用して増やせます。まず、勢いのある茎葉を切り取り、水を張った容器に1時間ほど挿して吸水させておきましょう。市販の草花用培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝葉(挿し穂)を挿します。水切れしないように管理すると、しばらくして発根するので、黒ポットなどに植え替えて育苗しましょう。株が大きくなったら、植えたい場所に定植します。挿し芽のメリットは、採取した株のクローンになることです。 キンギョソウを育てて楽しいガーデニングを! Ursula Page/Shutterstock.com 花茎を長く立ち上げて次々と咲き進み、ゴージャスな雰囲気を持つキンギョソウ。この記事では、その魅力から特性、品種、詳しい育て方まで、幅広くご紹介してきました。種まきからでも育てやすいので、育苗後にガーデンへたくさん植え付けて、春にカラフルな花風景をぜひ楽しんでください。
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園芸用品

【初心者必見!】観葉植物が枯れる理由トップ5と枯らさないために今すぐできる新習慣
観葉植物を枯らす主な失敗原因は、次の5つ! vonzur/Shutterstock.com 観葉植物が枯れる原因は、じつはほとんどが共通しています。 「水のあげすぎ?」「光が足りなかった?」──そう、育て方に“あるある”な落とし穴があるんです。まずは、よくある5つの失敗ポイントをチェックしてみましょう。 【観葉植物の失敗原因5つ!】 水やり 根腐れ・根詰まりなど根のトラブル 日当たり 温度・湿度 肥料 じつは“やりすぎ”が危ない!? 観葉植物の正しい水やり DimaBerlin/Shutterstock.com ■ 水やり|「乾いたらたっぷり」が鉄則! 毎日のケアが健康を左右する 観葉植物のお世話で最も大事なのが水やり。でも、意外と「やりすぎ」が失敗の元です。水が足りないと葉がしおれたり落ちたりしますが、毎日ちょこちょこ与え続けると、土が常に湿ったままになり、根が呼吸できなくなってしまいます。 水やりの基本は、「土がしっかり乾いてから、鉢底から流れ出るまでたっぷりと」。そして、受け皿にたまった水は必ず捨てましょう。植物によって好む水分量は違いますが、どれも「乾かす時間」を作ることが元気に育てるコツです。 土の乾き具合は、表面を見るだけでなく、竹串を土に挿して確認するのがおすすめ。引き抜いたときに何もつかなければ、しっかり乾いています。 植物の健康は根から作る! 根腐れ・根詰まりなど根の異変 LeviaUA/Shutterstock.com ■ 根のトラブル|見えない“根詰まり”に注意。定期的な植え替えが大切! 観葉植物の元気がなくなる原因の1つが「根詰まり」です。これは、鉢の中で根がいっぱいになって、土の中を巡るスペースがなくなる状態。そうなると、水も養分もうまく吸えず、葉が黄色くなったり成長が止まってしまいます。 根詰まりのサインは、水の染みこみが悪くなったときや、鉢底から根がはみ出しているとき。1〜2年に1度を目安に、1回り大きな鉢に植え替えると安心です。 また、根詰まりを起こしている鉢の中は土の隙間がなく、水や空気が通りにくくなっています。その結果、根詰まりと併発しやすいのが「根腐れ」。これは、水が多すぎて土がずっと湿ったままの状態が続き、根が傷んで腐る現象です。排水性のよい土を使い、上記の水やり方法を参考に、鉢の中がしっかり乾く時間を取ることが、根腐れ予防につながります。 暗すぎても明るすぎても×! 植物が求める明るさとは? LightAndAir/Shutterstock.com ■ 光は必要! “耐陰性”があっても、暗すぎはNG 観葉植物の中には、暗い場所でもある程度育てられる「耐陰性」のある種類が多くあります。けれども、“暗くても大丈夫”というわけではありません。 光が足りないと光合成ができず、ヒョロヒョロと間のびしたり、元気がなくなる原因に。 健康で全体がバランスよく美しい姿の株に育てるためには、やわらかい自然光が入る明るい場所が理想です。たとえば、レースのカーテン越しに日光が差し込む窓辺などが最適です。 ただし注意したいのは、暗い場所からいきなり強い直射日光に当てると「葉焼け」する可能性があること。葉が茶色く変色し、そのまま落ちてしまうこともあります。植物を明るい場所に移すときは、少しずつ慣らしながら移動させましょう。急な環境の変化は大敵です。 ※葉焼けとは:強い光や高温・乾燥によって、葉の一部が茶色や黒に変色し、傷んでしまう状態。元に戻ることはないため、光の強さや置き場所には注意が必要です。 快適温度は多くが15~25℃! ダメージを防ぐ温度&湿度管理 Svetlyachock/Shutterstock.com ■ 冬の寒さと夏の乾燥が大敵! 温度と湿度は“熱帯気分”を意識して 観葉植物の多くは、東南アジアや南米などの熱帯地域が原産。そのため、寒さと乾燥にはとても弱い傾向があります。 ● 冬の注意点:5~10℃以下で枯れることも! 特に冬は要注意。耐寒性の低い種類は、5~10℃を下回ると弱ったり枯れたりすることもあります。 夜間に冷える窓辺や玄関などに置くのは避け、暖かい場所に移動しましょう。 ● 夏の注意点:エアコンの風で葉がパリパリに… 一方、夏のエアコンも油断禁物。乾いた風が直撃すると、葉がパリパリに乾燥して傷んでしまいます。 風が直接当たらない位置に置き、定期的に「葉水(はみず)」をして葉の潤いを保つのがおすすめです。 肥料の与えすぎは植物を枯らす原因に! New Africa/Shutterstock.com ■ 肥料は薬ではない⁉ 「元気がないとき」の肥料は要注意 「元気がないから肥料をあげよう」と思っていませんか?でもじつは、肥料の与えすぎこそが観葉植物を弱らせる原因になることもあるんです。 観葉植物は鉢という限られた空間で育つため、適度な栄養補給は必要です。ただし、量やタイミングを間違えると、根が傷み、葉がしおれたり色が抜けたりする「肥料焼け」を起こすことがあります。 特に注意したいのが、次のようなケース: 成長期だからといって一度にたっぷり与える 冬の休眠期に肥料を与えてしまう 弱った株を回復させようと肥料を与える これらのケースは植物に大きなストレスを与え、かえって枯れる原因になることも。もし肥料を与えたあとに葉が急にしおれたり変色した場合は、肥料の与えすぎ(=肥料過多)を疑いましょう。 その際はすぐに鉢に残った肥料を取り除き、水をたっぷり与えて土の中の肥料分を洗い流すのが応急処置になります。 初心者が失敗しないコツは、専用資材を使うこと! Followtheflow/Shutterstock.com じつは、観葉植物の栽培を成功させる近道は、植物専用に設計された資材を使うことなんです。 たとえば培養土。水はけがよいか、水もちがよいか、栄養バランスはどうか、pHは適切か……土の性質によって植物の育ち方は大きく変わります。 もちろん、慣れてきたら赤玉土や鹿沼土をブレンドして楽しむこともできますが、初心者にはまず、「観葉植物用」と表示された専用の土を選ぶのがおすすめ。プロが研究して作ったベストな配合だから、初心者でも安心して始められます。 培養土だけでなく、肥料や葉のお手入れグッズも専用アイテムを選べば、「どうすればいいの?」が明確になり、枯らすリスクも減らせます。 そんな初心者の強い味方が「MY PLANTS」シリーズ。おしゃれで出しっぱなしでも気にならないパッケージも魅力で、毎日のケアがぐっとラクになります。 もう枯らさない!「MY PLANTS」シリーズがあなたの味方に 観葉植物を育てていると、「こんなアイテムがあったら便利なのに…」と思うことがありませんか?「MY PLANTS」シリーズは、そんなリアルな悩みに応える観葉植物専用のケアグッズ。初心者にも使いやすく、しかも部屋にそのまま置いておけるおしゃれなデザインも魅力です。 ラインナップは、充実の5種+新商品2つ。 葉や土にスプレーするだけの栄養ミスト/「MY PLANTS すばやく元気を届けるミスト」 扱いやすいタブレット状の肥料/「MY PLANTS 長く丈夫に育てるタブレット」 虫対策に頼れる殺虫ミスト/「MY PLANTS 虫からやさしく守るミスト」 葉を美しく保つ葉面洗浄ミスト/「MY PLANTS 葉をきれいにするミスト」 さらに、新登場の「MY PLANTS 健やかに育てるソイル」と「MY PLANTS 葉をきれいにするシート」 これらを使うだけでお世話の不安が減り、植物もぐんぐん元気に育ちます。 新登場の「MY PLANTS 健やかに育てるソイル」と「MY PLANTS 葉をきれいにするシート」。 発売済みの「MY PLANTS」シリーズ。 「MY PLANTS 健やかに育てるソイル」は、「観葉植物用」(左)と「アガベ・多肉植物・塊根植物用」の2タイプ! 大切な観葉植物を土から元気に!「MY PLANTS 健やかに育てるソイル 観葉植物用」 植物を元気に育てたいなら、“土選び”がカギ。「MY PLANTS 健やかに育てるソイル(観葉植物用)」は、観葉植物にぴったりの配合で作られた専用のプレミアム培養土です。 最大の特徴は、バイオスティミュラント活力液「X-ENERGY」を配合していること。これは植物の生命力を引き出し、環境ストレスに強くする最新技術。不調な株も、植え替えで元気を取り戻すサポートをします。 さらに、 乾くと白っぽく変わって水やりのタイミングが分かる 病害虫が発生しにくい清潔な粒状土 粒の大きさを均一にして、ぐらつかず安定 チャック付きパッケージで保存もラク と、初心者にうれしい工夫が満載。もちろん、水はけ・保水性・通気性のバランスも理想的。植物が心地よく育つ環境を作ってくれます。 【ここがポイント!】 ★バイオスティミュラント成分配合で根張りと生育をサポート★水やりのタイミングが一目で分かる!★粒の大きさが揃って安定感抜群★ちょうどいいサイズ&チャック付きパッケージで使いやすさ◎★いやな虫やコバエが発生しにくい清潔な土★環境にやさしい素材を採用したパッケージ ※保管状態によりカビや藻が生える場合がありますが、使用には問題ありません。※開封後は密封し、直射日光や降雨を避け、涼しく乾燥した場所で保管します。 <使い方> ①鉢底穴が大きい場合は、必要に応じて鉢底ネットを敷きます。 ②鉢に培養土を入れ、株を植え付けます。水が溢れないよう鉢縁から2~3cm下を目安にウォータースペースを取るとよいでしょう。「MY PLANTS 健やかに育てるソイル」には肥料が配合されているので、植え付け時の元肥は不要です。 ③棒などでつついて土をしっかり詰め、根の周囲に隙間ができないようにします。 ④植え付け後は、鉢底から流れ出るまでしっかりと水を与えましょう。 ●「MY PLANTS 健やかに育てるソイル」に配合されている肥料や活力液「X-ENERGY」の効果は、およそ1カ月。その後は必要に応じて追肥を与えましょう。●植え替えの際は、1回り大きな鉢に鉢増しするか、これ以上大きくしたくない場合は、古い根や傷んだ根を整理し、同じ大きさの鉢に植え替えます。 初心者も、こだわるコレクターも満足!「MY PLANTS 健やかに育てるソイル アガベ・多肉植物・塊根植物用」 こだわりが詰まった「MY PLANTS 健やかに育てるソイル」のもう1つのバージョンがこちら、「MY PLANTS 健やかに育てるソイル アガベ・多肉植物・塊根植物用」。この培養土の大きなポイントが、多肉植物だけでなくアガベや塊根植物にも対応していること! ユニークなフォルムが魅力のアガベ(左)と塊根植物(右)。Eadosmos、Emily frost/Shutterstock.com ユニークな姿で人気のアガベや塊根植物。高価でデリケートな植物だからこそ、専用の土で失敗リスクを下げるのが鉄則です。 「MY PLANTS 健やかに育てるソイル アガベ・多肉植物・塊根植物用」は、そうした植物のために排水性・通気性を重視して配合された専用培養土。観葉植物用ソイルと同じくバイオスティミュラント配合・使いやすさも抜群です。 水やりのタイミングが見える 植えた後に安定しやすい チャック付きで保管も簡単 観葉植物初心者からこだわりのコレクターまで、安心して使える専用ソイルです。 左が「観葉植物用」、右が「アガベ・多肉植物・塊根植物用」の「MY PLANTS 健やかに育てるソイル」。 【ここがポイント!】 ★バイオスティミュラント成分配合で根張りと生育をサポート★水やりのタイミングが一目で分かる!★粒の大きさが揃って安定感抜群★アガベや塊根植物にバッチリの専用仕様★ちょうどいいサイズ&チャック付きパッケージで使いやすさ◎★いやな虫やコバエが発生しにくい清潔な土★環境にやさしい素材を採用したパッケージ ※保管状態によりカビや藻が生える場合がありますが、使用には問題ありません。※開封後は密封し、直射日光や降雨を避け、涼しく乾燥した場所で保管します。 <使い方> ①鉢底穴が大きい場合は、必要に応じて鉢底ネットを敷きます。 ②鉢に培養土を入れ、株を植え付けます。水が溢れないよう鉢縁から2~3cm下を目安にウォータースペースを取るとよいでしょう。「MY PLANTS 健やかに育てるソイル」には肥料が配合されているので、植え付け時の元肥は不要です。 ③棒などでつついて土をしっかり詰め、根の周囲に隙間ができないようにします。 ④植え付け後は、鉢底から流れ出るまで、しっかりと水を与えましょう。 ●「MY PLANTS 健やかに育てるソイル」に配合されている肥料や活力液「X-ENERGY」の効果は、およそ1カ月。その後は必要に応じて追肥を与えましょう。●植え替えの際は、1回り大きな鉢に鉢増しするか、これ以上大きくしたくない場合は、古い根や傷んだ根を整理し、同じ大きさの鉢に植え替えます。 サッと拭くだけ!「MY PLANTS 葉をきれいにするシート」 室内に置いていると、観葉植物の葉には意外とホコリが溜まります。そんなときに便利なのが、「MY PLANTS 葉をきれいにするシート」。 1枚ずつ引き出して使えるシートタイプだから、床が濡れる心配もなく、お手入れがとっても簡単! サッと拭くだけでホコリや水垢を除去 すす病やハダニ、カイガラムシ対策にも 無臭で、葉の呼吸も妨げないやさしい仕様 1パック10枚入りで、シート1枚で30cm四方の葉を10枚程度お手入れ可能。準備いらずで、思い立ったらすぐケアできる頼れるアイテムです。 【ここがポイント!】 ★液だれの心配なくいつでも手軽に使える★すす病、ハダニ、カイガラムシ対策にも★葉の艶・輝きアップ!★無臭で、葉の呼吸も邪魔しない★10枚入り ※使用後は、せっけんで手をよく洗いましょう。手荒れが気になる場合や長時間使用する場合は、手袋の着用を。※葉の弱い植物、細かい毛が密生している植物、多肉植物には使用しないでください。※用途以外には使用せず、ほかの葉面洗浄剤との併用は避けましょう。 <使用方法> シートを1枚引き出し、使いやすい大きさに折りたたんで使います。1面が汚れたら、シートを折り返してきれいな面で拭きましょう。 これで安心! 使い方Q&A Q. どこで買える? 「MY PLANTS」シリーズは、お近くのホームセンターや園芸店で購入できます。また、オンラインストアからも購入することができます。 Q.植え替えの目安&コツは? 植え替えの目安は1~2年に1度。植物の生育のスピードや鉢の大きさによっても異なるので、土が固くなって水やりの際に水がしみこみにくくなったり、鉢底から根がはみ出ているなど、根詰まりのサインが見られたら植え替えましょう。植え替えダメージからの回復を早めるため、休眠期に向けての植え替えは避けたほうが無難です。植え替えの数日前から水やりを控え、培養土を乾かしておくと作業がしやすいです。 Q.観葉植物以外に使える? 水はけのよい環境を好む植物の栽培に利用することはできますが、考え抜かれた配合のメリットを最大限に生かすためには、「MY PLANTS 健やかに育てるソイル 観葉植物用」は観葉植物に、「MY PLANTS 健やかに育てるソイル アガベ・多肉植物・塊根植物用」はアガベ・多肉植物・塊根植物に使うのがベストです。 Q.どのくらいの量でどれだけ使える? 「MY PLANTS 健やかに育てるソイル」(観葉植物用、アガベ・多肉植物・塊根植物用ともに)ソイルの容量は2ℓと5ℓの2サイズ。目安として、小さな多肉植物にぴったりの1~2号鉢の容量は0.1~0.15ℓ、テーブルサイズの3~4号鉢の容量は0.3~0.6ℓ、中型サイズの観葉植物に向く7号鉢の容量は3.5ℓ程度です。「MY PLANTS 葉をきれいにするシート」「MY PLANTS 葉をきれいにするシート」は1パック10枚入り。シート1枚で30×30cmの葉を約10枚拭けます。
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ガーデニング

SNSで話題沸騰!「赤い虫」の正体とは? 植物を襲うダニとの違いと、本当に気をつけたいダニ
■ 赤い虫の正体は「タカラダニ」。見た目に反して無害! 春から初夏にかけて、ベランダや外壁、玄関まわりのコンクリートやタイルに、小さな赤い点がちょこまかと動いているのを見かけたら、それは「タカラダニ」かもしれません。国立環境研究所の報告によると、タカラダニは植物の葉を吸汁したりすることはなく、主に花粉や小さな昆虫などをエサとして生活する自由生活性のダニです[¹]。 ◆ 特徴まとめ 大きさ:0.5〜1mm程度の極小サイズ 色:鮮やかな赤。肉眼でもよく目立つ 活動時期:主に4〜6月。雨上がりの晴れた日に活発化 好む場所:コンクリート、鉢受け皿、タイル面、室外機周辺など ◆ 人や植物に害は? かまない・刺さない・病気を媒介しない 植物の葉を吸汁したりもしない 潰すと赤い体液が出てシミになるため、素手で触らないほうが無難 ◆ なぜ赤いの? あの鮮やかな赤は、捕食者への警告色(擬態)とされており、紫外線からの防御にも役立っていると考えられています。 ■ でも本当に注意すべきは…植物の汁を吸う「ハダニ」 リンゴハダニ。Tomasz Klejdysz/Shutterstock.com タカラダニは無害ですが、園芸において警戒すべき“ダニ”がいます。それが「ハダニ」。葉の裏に潜み、植物の汁を吸って弱らせる、ガーデナーの天敵です。 ◆ ハダニの特徴 葉裏に寄生し、吸汁によって植物を枯らす 乾燥した環境で増殖しやすい 体長0.3mmほど。赤・黄・緑など色に個体差あり ◆ 被害のサイン 葉の表面に白いかすれ模様 葉裏にクモの巣のような細糸 成長不良、葉の変色・落葉 ◆ 対処法 葉水で湿度を上げる(ハダニは乾燥が好き) 被害葉を除去 殺ダニ剤を使用(耐性がつきやすいためローテーションで) ■ コラム|“虫が虫を退治する”という発想。ハダニの天敵「ケナガカブリダニ」 dohtor/Shutterstock.com ハダニに悩まされた経験のある方なら、そのしぶとさをご存じかもしれません。乾燥するとどこからともなく現れ、葉裏に隠れて植物をじわじわと弱らせていく…。そんなハダニに対して、薬剤に頼らず“自然の力”で対処する方法があることをご存じでしょうか? その主役となるのが「ケナガカブリダニ」という小さなダニ。けれどこの子は、ハダニとは違い、植物には一切手を出しません。むしろ植物を守る“ボディーガード”のような存在です。 ケナガカブリダニは、ハダニの卵・幼虫・成虫を見つけては食べてくれる捕食性の益虫。1日にハダニの成虫・幼虫・卵を数十個体食べる強力な天敵として、農研機構でもその有効性が確認されています[²]。近年ではプロの農家さんだけでなく、家庭園芸用にも市販されており、バラや観葉植物のハダニ対策として、また環境に配慮した防除手段として注目が集まっています。 捕食性ダニが入ったサシェ。Firn/Shutterstock.com 面白いのは、ちゃんと“探し出して”食べてくれること。葉の裏、隙間、見えにくい場所まで動き回り、ハダニの居場所を突き止めます。 導入のタイミングは「ハダニが出始めた頃」。薬剤とは違い、早めに仕込んでおくのがコツです。そして、農薬との併用はNG。せっかく入れた益虫までやられてしまいます。 こうした天敵を使う「生物農薬(バイオコントロール)」の考え方は、これからのガーデニングや農業にとって、とても重要なキーワード。「害虫を敵対視する」だけでなく、「自然の中のバランスで見守る」という視点は、庭づくりをもっと深く、楽しいものにしてくれます。 目には見えにくいけれど、植物のそばには、こんな頼れる小さなヒーローもいるのです。 ■ 人体に最も危険なのは「マダニ」 shoma81/Shutterstock.com もうひとつ、絶対に見逃せないのが「マダニ」。人や動物にかみついて吸血し、ウイルス感染症(SFTSなど)を媒介する危険なダニです。国立感染症研究所は、マダニが媒介する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」やライム病などのリスクについて警鐘を鳴らしており、草むら作業や犬の散歩後の全身チェックを強く推奨しています[³]。 ◆ マダニの特徴 草地や山林、庭の雑草エリアや植栽地に潜む(庭にもいます) 活動時期:春〜秋にかけて活発化 かまれると数日間、皮膚に張りついて吸血する ◆ 対策と予防 庭作業や草刈り時には、長袖・長ズボン・靴下で肌を覆う 作業後は、着替え・シャワー・ペットの体毛チェック かまれても自力で引き抜かず皮膚科へ(口器が残ると感染リスク大) ■ コラム|庭づくりと“虫との距離感” Natalia Bohren/Shutterstock.com 植物を育てるということは、自然とともに暮らすことでもあります。タカラダニのような無害な虫もいれば、ハダニのように注意が必要な存在も、マダニのように命に関わるものもいます。 特にマダニは、見えにくい密に茂った日陰の花壇や雑草が放置された場所などにも潜む可能性があるので、雑草を適切に管理し、植栽エリアを風通しよく手入れすることも大切な防虫対策の1つ。ペットがいる場合は、庭への出入りはマダニのリスクが少ない芝生などの開けたエリアに限定するといいでしょう。 そして虫よけスプレー(マダニに効果ありと記載されているもの)をして、長袖・長ズボンを着るなど、「虫への備え」を“ガーデニングスタイル”の1つとして加えてみてください。 正しい知識を持って、きちんと準備をすれば、怖がることはありません。虫たちと上手に距離を取りながら、安心して庭時間を楽しみましょう。 Irina Shatilova/Shutterstock.com ■ そもそもダニって何? 身のまわりにこんなにいる! 「ダニ」とひとくちに言っても、その数は膨大。国際ダニ学会(International Congress of Acarology)によれば、世界で記載されているダニは約5万種、未記載を含めれば100万種以上が存在すると推定されています。 ◆ ダニの大きな分類(代表例): 分類主な特徴例自由生活性ダニ自然界で単独生活タカラダニ、コナダニ寄生性ダニ他の生物に寄生マダニ(人や動物に吸血)、ハダニ(植物に寄生)屋内性ダニ人家に生息ヒョウヒダニ(アレルゲン)、コナダニ捕食性ダニ害虫を捕食ケナガカブリダニ(農薬代替として注目) ■ 人の肌にもいる⁉ ニキビダニ(顔ダニ)の話 じつは健康な人の皮膚の毛穴にも、ごく自然に「ニキビダニ(Demodex)」がすんでいます。普段は無害ですが、増えすぎると吹き出物などの肌トラブルにつながることもあります。 「見えないけれど共に生きている」──それがダニの存在。すべてが敵ではなく、私たちと共生しているものも多いのです。 ■ 最後に|知れば不安は減り、備えができる 春から初夏にかけて、「赤い虫が出た!」という不安の声が増える季節。その正体は多くの場合、無害な「タカラダニ」です。 しかし、同じ“ダニ”の仲間にも、植物にとって危険な「ハダニ」、人間にとって深刻な「マダニ」がいることを知っておくことは、安心してガーデンライフを送るための知識の一歩です。 不安な虫が出てきたら、まずは「何者か」を見極めて。“怖がる前に知る”ことで、自然と共に過ごす毎日が、もっと心地よくなるはずです。
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野菜

驚異の成長力「明日葉」を育てよう!栄養満点アシタバ栽培の失敗しないコツ
アシタバの基本情報 Zhane Luk/Shutterstock.com 植物名:アシタバ学名:Angelica keiskei英名:ashitaba和名:アシタバ(明日葉)その他の名前:ハチジョウソウ、アシタグサ科名:セリ科属名:シシウド属原産地:日本形態:多年草(宿根草) アシタバは日本原産のセリ科に属する多年草です。成長が早いうえに長く楽しめる緑黄色野菜で、別名「ハチジョウソウ(八丈草)」などとも呼ばれています。品種は、「青茎系」と「赤茎系」という2つのグループがあり、どちらも食用として幅広く親しまれています。 ある程度まで成長すれば数年間楽しむことができ、育て方のコツをつかめば初心者の方にも育てやすいので、家庭菜園におすすめ。なお、毒性があるとの言説は誤解で、アシタバには毒はありません。 アシタバの葉や花の特徴 tamu1500/Shutterstock.com 園芸分類:野菜開花時期:6〜9月草丈:50〜100cm耐寒性:弱い耐暑性:やや弱い花色:白~淡黄 アシタバの羽状複葉で、小葉の縁にはギザギザした鋸歯(きょし)があります。葉は野菜として利用され、やや苦みのある独特の風味が特徴。茎葉を切ると出る黄色い汁にはカルコンやクマリンなどのポリフェノールが豊富に含まれます。夏から秋にかけて咲く花は散形花序で、白い小花がたくさんつきます。 冬は地上部が枯れますが、暖かな場所に植えて冬越しが成功すれば、翌年以降も芽を出す多年草です。 アシタバの名前の由来と花言葉 アシタバの花。mimi-TOKYO/Shutterstock.com アシタバは漢字では「明日葉」と書きます。これは成長スピードが速く、収穫した翌日には新しい葉が出ることに由来します。 アシタバの花言葉は「旺盛な活動力」「未来への希望」です。 栄養満点でさまざまな食べ方ができるアシタバ Caito/Shutterstock.com アシタバは栄養価が非常に高い野菜で、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。特にカロテンや葉酸、ビタミンKなどが多いとされています。 風味には少しクセがありますが、気になる場合はあく抜きをすることで食べやすくなります。天ぷらやおひたし、炒め物、和え物といった幅広い料理に活用できるほか、葉を乾燥させればお茶として楽しむこともできます。 アシタバは鉢植えでも育てられる! tamu1500/Shutterstock.com アシタバは地植えで育てられることが多い野菜ですが、ポットやプランターで栽培することも可能です。育て方に大きな違いはないため、自分の好みや環境に合わせて好きな方法を選ぶとよいでしょう。 アシタバの栽培12カ月カレンダー 開花時期:6〜9月植え付け・植え替え:4〜6月、10~11月肥料:5〜9月種まき:10~11月(寒冷地は4~5月)株分け:3~4月 アシタバの栽培環境 High Mountain/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たりと風通しのよい環境を好みます。ただし暑さに弱いため、夏は直射日光が強く当たる場所は避けましょう。半日陰程度がベストです。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】土質は特に選びませんが、根腐れを起こしやすいので水のやりすぎには注意が必要。鉢植えの場合は、梅雨どきは雨の当たらない場所に移動するとよいでしょう。また寒さに弱いため、霜が降りるような場所での栽培は避ける必要があります。鉢植えで育てる場合は、季節や気温に応じて置き場所を調整するとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 アシタバの生育適温は20℃前後。関東以西の南部に自生し、温暖な気候を好むため、冬は寒さ対策としてマルチングをするとよいでしょう。土が凍るほどの寒冷地では室内に取り入れて冬越しさせるほうが無難です。 アシタバの育て方のポイント tamu1500/Shutterstock.com アシタバは暖かい地域に自生しているように、暖地ではより育てやすい植物です。 ここからは、暖地でのアシタバの育て方について詳しく解説します。寒冷地で育てる場合は種まきの時期などが異なりますので、注意してください。 用土 ABO PHOTOGRAPHY/Shutterstock.com アシタバは比較的どのような土壌でも育ちやすい植物ですが、水はけがよく、弱酸性の土を好む傾向があります。鉢植えの場合は市販の野菜用培養土がおすすめですが、自分で配合する場合は、小粒赤玉土・中粒赤玉土・黒土・腐葉土を同じ割合で混ぜるとよいでしょう。 水やり New Africa/Shutterstock.com アシタバは、過湿に注意が必要です。地植えの場合は、下から水が上がってくるので特に必要ありません。鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷりと与えます。春と秋には4~5日おき、夏には毎日、冬には1週間に1回程度が目安です。ただし、水切れすると葉が傷む原因にもなるため、土の状態を見て頻度を調整しましょう。 肥料 Agenturfotografin/Shutterstock.com アシタバは肥料が多いと傷むことがあるため、控えめに与えます。生育期には月に1回を目安に、少量の追肥を与えるとよいでしょう。おすすめは、効き目がゆっくりな堆肥や油かすなどの有機肥料。土の表面に軽く混ぜるようにして施すとよいでしょう。保水性の高い堆肥などの有機質を土の表面に施すことで、乾燥防止の効果も期待できます。 注意する病害虫 Visual Generation/Shutterstock.com アシタバは、病気や害虫があまり発生しない丈夫な植物ですが、まれにアブラムシやウドノメイガといった害虫が付くことがあります。対策としては、薬剤を使用して駆除するほか、水で洗い流したり、手で取り除いたりするのも効果的です。 アシタバの詳しい育て方 種まき Piyaset/Shutterstock.com アシタバの種まきの適期は10~11月。土に種子をばらまいて、たっぷり水を与えます。アシタバは発芽に光が必要な好光性種子なので、土はかぶせないか、ごく薄くかける程度にとどめます。種まき後は乾燥させないように管理しましょう。 植え付け Ivanova Ksenia/Shutterstock.com 初心者の方や、それほど量が必要ない場合は、市販されている苗を購入して植える方法もおすすめです。植え付けの適期は4~6月。温暖な地域では10~11月にも植え付けが可能です。健康な苗を選ぶポイントとしては、葉が鮮やかで茎がしっかりしていること。また、病害虫の痕跡がないものを選ぶとよいでしょう。 植え付けの際は、茎が5cmほど土に埋まるように、少し深めに植えるのがポイントです。 収穫方法 Nishihama/Shutterstock.com アシタバは成長スピードが非常に速く、通年で収穫を楽しむことができます。 収穫のタイミングは、葉が開いてから2~3日後、草丈が30cmほどになった段階で、葉の根元から切り取るのが理想です。収穫が遅れると風味が悪くなるため、早めに収穫しましょう。こまめに葉を摘んだほうが、株も長生きします。 また、一度にすべての葉を収穫してしまうと育ちが遅くなるため、必ず2~3本程度は残しておくことが大切です。 増やし方 tamu1500/Shutterstock.com アシタバは、種まきと株分けで増やすことができます。 【種まき】 shine.graphics/Shutterstock.com 成長したアシタバから採取した種子で増やすことができます。10~11月に実がなるので、そこから種子を採取して2~3日陰干しします。遅くとも年末までには種まきをし、水やりをしながら管理します。 種まきで増やした株は、基本的に植え付けと同じ育て方でかまいません。 【株分け】 VH-studio/Shutterstock.com アシタバを株分けで増やす場合は、株の生育が活発になる3〜4月が適期です。 作業の際は、根を傷つけないように注意して株を丁寧に掘り起こし、余分な土を落とします。その後、根が均等になるように2つか3つに分けます。分けた株は、新しい用土に植え付けます。 同じ場所で栽培を続けると連作障害が発生する可能性があるため、菜園の場合は、前に育てていた場所とは異なる場所に植えることが重要です。 アシタバを育てる際の注意点 setapic/Shutterstock.com アシタバ栽培には、いくつか押さえておきたいポイントがあります。上手に育てるための注意点をチェックしましょう。 発芽するまでは気長に待つ tamu1500/Shutterstock.com アシタバは成長スピードが速い植物ですが、種まきから芽が出るまでには2週間から2カ月ほどかかることもあります。そのため、こまめに水やりをしながら、気長に見守ることが大切です。また、覆土が厚すぎると発芽しなかったり遅くなることがあるので、土をかぶせすぎないように注意しましょう。 長く育てたい場合は暑さ・寒さ対策を Shaplov Evgeny/Shutterstock.com アシタバは暑さと寒さに弱いため、夏越しや冬越しには適切な対策が必要です。 温暖な地域の山中など、日陰の涼しい場所に自生しているため、夏場は直射日光を避けられる、風通しのよい半日陰の場所が理想です。鉢植えの場合は、熱くなるコンクリートの上などには直置きせず、下に人工芝を敷いたり、湿らせた川砂を入れた1回り大きな鉢の中に入れて二重鉢にするなど工夫しましょう。 一方、冬場は寒さや霜から守るために、防寒対策が必要です。暖地では株元にマルチングをしておけば冬越しできることもあります。寒さが厳しい場合には、株を不織布で覆うとよいでしょう。鉢植えの場合は、室内に取り込みましょう。 寒冷地での種まきは春まき Jon Naustdalslid/Shutterstock.com 寒冷地でアシタバを育てる場合は、4~5月に種まきします。収穫のタイミングは6~9月です。それ以外の栽培方法については、温暖地と大きな違いはありません。 葉が黄色になったら環境の見直しを High Mountain/Shutterstock.com アシタバの葉が黄色くなるのは、乾燥や栄養不足などが原因です。生育環境を見直すとともに、適切な肥料を与えるようにしましょう。 花はこまめに摘み取る アシタバは花が咲くと株が弱りやすいので、つぼみを見つけたらこまめに摘み取りましょう。 アシタバの栽培に挑戦しよう Nishihama/Shutterstock.com アシタバは成長が早く、育て方もそれほど難しくないうえに、病害虫がつきにくいという特徴を持つ、比較的育てやすい植物です。家庭菜園のイメージが強いかもしれませんが、プランターなどスペースが限られた環境でも気軽に育てることができます。野菜作りを楽しみたい方は、ぜひアシタバを育ててみてはいかがでしょうか。
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ガーデン&ショップ

【見頃到来】バラとアジサイの共演! 横浜イングリッシュガーデンで出会う初夏の限定絶景
首都圏屈指の300品種のアジサイが主役になる季節 遅咲きのバラと早咲きのアジサイが一緒に楽しめる2024年5月下旬の横浜イングリッシュガーデン。 2,200品種、2,800株ものバラが4月下旬から咲き継ぎ、2025年も多くの人を魅了してきた横浜イングリッシュガーデン。5月下旬からは、主役が遅咲きのバラから早咲きのアジサイへとバトンタッチして、景色が日々変わっています。 左/ホルトノキに10株のつるバラ‘ローゼンホルム’を絡め、所々にクレマチスやホタルブクロも競演するバラのシーズンのフィナーレを飾る演出。右/8mのオウシュウナラに赤バラ‘ゾマーアーベント’ が咲くダイナミックな風景。5月下旬。 ‘ローゼンホルム’や‘ゾマーアーベント’など最晩生のバラが咲く頃になると、庭のあちこちで存在感が出てくるのがアジサイです。空のように爽やかなブルーや燃えるような真紅、チャーミングなピンク花など、個性溢れる300もの品種が日毎に色づいています。 5月下旬は、遅咲きのバラと咲き始めのアジサイが同時に楽しめる貴重なタイミング。 一度訪れたことがある方は、「あんなにバラが咲いていた、同じガーデンとは思えない!」と驚くほど。日ごとに存在感を増すアジサイは、6月中旬に最盛期を迎えます。 オレンジ色の‘ラ・ドルチェ・ヴィータ’の二番花とクレマチス‘アフロディーテ’がアジサイとコラボする景色(左)や、ライラック・ピンクの‘シスター・エリザベス’の二番花とアジサイがコラボする景色(右)が美しい6月下旬。。 その頃になると、再び花を咲かせるのはバラの二番花です。ひたすらゴージャスだった一番花に比べると少し控えめながら、ガーデンに彩りを添えています。バラからアジサイに主役が移り変わる5月下旬〜6月上旬と、バラの二番花が咲き始める6月中~下旬は、バラとアジサイが一緒に楽しめる贅沢なとき。多くの植物が生き生きと育つ横浜イングリッシュガーデンならではの景色に出会えます。 花の名にも注目したい個性あふれるアジサイの競演 ローズ・トンネルの下に植るアジサイの一つ、‘恋物語’は、白に赤の覆輪が美しい八重手鞠咲き。早咲きで、花付きがよく、育てやすい。完成度の高い品種。 花弁の縁をくっきりと紅に染めるのは‘恋物語’。 花の中に青い十字が浮かび上がる‘水凪鳥(みずなぎどり)’、そして名前のとおり! と言いたくなる花姿の‘ポップコーン’など、どのアジサイも美しく、花名も魅力的。歩を進めるたびに出会う個性あるアジサイの数々をじっくり楽しんでください。 左/花弁(萼片)の縁が丸くカールする‘ポップコーン’。右/花(萼)の中心に青い十字が浮かび上がる‘水凪鳥(みずなぎどり)’。 横浜イングリッシュガーデンに咲くアジサイたち。左上から時計回りに/‘モナリザ’、‘泉鳥’、‘ギャラクシー’、‘てまりてまり’、‘小町’、‘星花火’、‘レッド・エース’、‘メルティ・ラブ’。 夏のガーデンフラワーと咲き競う最高品質のアジサイ 全国各地のアジサイの名所とはひと味違う花景色が評判の横浜イングリッシュガーデン。その理由は、「庭園」という空間でアジサイが咲いているからです。アジサイだけが咲く名所も圧巻ですが、ここでは例えば、6月中旬からデイ・リリー(ヘメロカリス)、ユリ、アカンサスなど、さまざまな花とアジサイの奏でるカラーハーモニーを楽しむことができます。 庭園の権威ある世界大会で優秀庭園賞を受賞している横浜イングリッシュガーデンのガーデナーたちは、アジサイの栽培技術に長け、独自の技術で花を咲かせています。 そのため、ほかでは見られないようなビッグサイズのアジサイが、園内を進むごとに出現。その大きさとともに、圧倒的な花の数にも驚かされます。 映えスポットが出現! 期間限定のアジサイ・ディスプレイ 「アジサイ・フェスティバル」期間中は、毎年“映えフォトスポット”として人気の高いディスプレイがローズトンネルに出現。今年は、虹のようなグラデーションが映えるアンブレラが頭上を彩り、色とりどりのアジサイが園路を飾ります。雨にも色が冴えるアジサイの花風景を、ぜひ園内でご覧ください。 庭散策の後は、冷たい花モチーフのスイーツでクールダウン! 花々の美しさで癒やされたら、併設するカフェ「YEG Original CAFE」でクールダウンがおすすめ。アイスコーヒーやサンドイッチなどのカフェメニューのほか、特に人気なのが、見た目も可愛い「フラワーソフト」。バラとバニラのミックスソフトに、エディブルフラワーをカラフルにトッピングした、ここでしか味わえない美味しさです。パラソルの陰で花々の香りに包まれながら、ガーデン散策の余韻に浸るティータイムを過ごせます。 日が傾く夕方も庭散策におすすめの時間帯です。日陰のベンチに腰掛けて花々に囲まれる贅沢な時間をお過ごしください。左上に雲のようにふわふわの花穂をつけるのは、花木のスモークツリー。 本格的な夏に向けて、アジサイに混じってスモークツリーやヘメロカリス、ユリ、アカンサスが咲き継ぎ、訪れるたびに発見のある名園「横浜イングリッシュガーデン」。庭づくりの参考に、花知識を深めるために、また、大切な人と過ごす癒やしのデートスポットとして、ぜひお出かけください。
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ガーデン&ショップ

【今が絶景】7,000本のバラが咲き乱れる!福山市ばら公園がまるで花の海に
福山市とバラの歩み ― 公園に込められたまちの物語 花盛りの福山市「ばら公園」。 現在、「第20回 世界バラ会議福山大会」が開催中(5月24日土曜日まで)の広島県福山市。市内のあらゆる場所が満開のバラで彩られており、中でも「ばら公園」はその見どころのひとつとして、連日多くの来場者でにぎわっています。 「ばら公園」開園当初に植えられていたと思われるバラ‘ヴォーグ’。 福山市とバラの関係には深い歴史があります。第二次世界大戦で大きな被害を受けた福山市では、1950年代半ば「荒廃した街に潤いを与え、人々の心に和らぎを取り戻そう」と、近隣住民がバラ苗、約1,000本を植栽。それが「ばら公園」の始まりです。リニューアルした「ばら公園」にも、開園当初から植えられていたと思われるバラを一部残したコーナーや、平和への願いを込めて名付けられたバラのコーナーがあり、人々の記憶と思いが大切に受け継がれています。 福山城下の福山城公園もバラの盛り。 市民が育て、守り続けたバラは、今や福山市のまちづくりの象徴となり、「100万本のばらのまち」を目指すプロジェクトにも発展しています。そして今回、世界バラ会議の開催を機に、「ばら公園」は次の時代へ向けて大きな一歩を踏み出しました。 “バラのある”美しいガーデンへ。新たな混植デザインが見どころ 19基のつるバラ ‘マニントン・モウブ・ランブラー’のアーチとスタンダード仕立ての白バラ‘アイスバーグ’、紫の宿根草ネペタが織りなす見事な花の大回廊。アーチは王冠をイメージ。 今回のリニューアルにあたり迎えたのは、これまでハウステンボスなど多くのローズガーデンを手がけてきたランドスケープアーキテクトの白砂伸夫さん。アーチなどの構造物やスタンダード仕立てのバラを取り入れることで立体的なバラ空間を生み出しています。周囲を住宅や道路に囲まれた立地にもかかわらず、ひとたび公園に足を踏み入れると、花の世界に没入できるのは白砂マジックとも言えます。そして、「バラ+草花」の混植も今回のリニューアルでの大きな変化の1つ。これまでは主にバラが中心の公園でしたが、宿根草や灌木類など多様な植物と組み合わせることで、季節ごとの彩りや立体感がぐっと増しました。 見事な花付きの‘マニントン・モウブ・ランブラー’。 左/スタンダード仕立ての‘アイスバーグ’の株元をネペタとサルビアがさざ波のように彩る。右/一重咲きの‘キューガーデン’とネペタの組み合わせもロマンチック。 特にネペタやサルビア・ネモローサ、アイリスなどブルーの草花とバラとの共演は見事。バラの美しさがよりいっそう引き立ち、草丈や花形の違いを生かしたデザインは、ガーデナーにとって学びと刺激に満ちています。 真紅のバラ‘ムンステッドウッド’とサルビア・ネモローサがドラマチックなワンシーン。 ゆるやかな傾斜とカーブする小道、アーチなどの構造物によって、歩みを進めるたびに新たな景観がドラマチックに展開し、園内のあちこちで小さな歓声が上がります。犬の散歩をする地元の人に話を聞くと、「バラだけじゃなくいろんなお花が入ったおかげで、どこを見ても最高にきれい。ゆっくり歩きたいから、前よりお散歩の時間が長くなりましたね。この景色は街の誇りです」と話していました。 金メギの明るい葉色やネペタの淡い紫花がバラを引き立てる植栽。 約670品種・7,000本!“歩くバラ図鑑”のような公園へ ‘ヴァイオレット’や‘ギスレーヌ・ドゥ・フェリゴンドゥ’が彩るつるバラの小道。 リニューアルを経て、バラの品種は約670種、本数は約7,000本に拡充。以前の約280品種・5,500本から大幅にスケールアップし、アーチやフェンスに誘引されたつるバラやシュラブローズを生かした立体的な演出により、空間全体が奥行きとリズム感のある構成に。視線が自然に誘導され、どこを切り取っても絵になる風景が広がっています。 一重咲きで花心がビビッドピンクになる‘シー・ユー・イン・ピンク’と‘メアリー・レノックス’のロマンチックな共演。 それぞれのバラが持つ個性的な花形・香り・枝ぶりを実際に見て確認できるのも、この公園の大きな価値。プロや愛好家にとっても、品種選びや庭づくりの参考になる“生きたカタログ”ともいえます。 ‘ルイーズ・オディエ’や‘クーペ・デベ’などオールドローズを集めたコーナー。 福山市のバラのコーナー。左上から時計回りに/‘ウルヴァリンFUKUYAMA’、‘ローズ ふくやま’、‘プリンセス ふくやま’、‘アニバーサリー ふくやま’、‘福山城’、‘ビューティフル ふくやま’ 世界に誇る“ばらのまち”から未来へ バラがあふれる福山の街中。 福山市が開催地となる「世界バラ会議2025」は、世界のバラ研究者や愛好家たちが集う一大国際イベント。開催地に選ばれたことは、バラを通じたまちづくりが世界に認められた証でもあります。 その関連イベント「Rose Expo FUKUYAMA2025」(5月17日〜19日、福山通運ローズアリーナにて開催)は豪華なゲストを迎えるステージもあり、連日大盛況。そのほか、市内各所で多彩な展示や催しが行われており、「ばら公園」も中心スポットとして注目の的に。今しか体験できない特別な景観が、来園者を迎えています。 今こそ「ばらのまち福山」へ 国内外からの来園者でにぎわう「ばら公園」。入場は無料。 バラの美しさを超えて、ガーデンの芸術性・育てる楽しさを体感できる場所へと進化した「ばら公園」。景色を堪能できるのはもちろん、「この品種を庭に植えてみたい」「こんな組み合わせ、マネしてみたい」――そんな気づきと発見のある場所です。 バラが最も輝く季節に合わせて今こそ、この特別なバラのまちを訪れてみてください。 公園内に用意された可愛らしいフォトスポット。 【Information】 ばら公園 住所/福山市花園町1-5 営業時間/常時 利用料/無料 アクセス/JR福山駅北口から中心部循環バス・まわローズ青ルートで「ばら公園前」下車 トイレ設備/多目的トイレあり,おむつ交換台あり
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宿根草・多年草

【初心者必見】イソトマの育て方を徹底解説! 可憐な星形の花を長く楽しむ秘訣
イソトマの基本情報 Daria Kho/Shutterstock.com 植物名:イソトマ学名:Isotoma英名:rock isotome、showy isotome、blue star、star flower、laurentia和名:ホシアザミ(星薊)その他の名前:ローレンティア、ブルースター科名:キキョウ科属名:イソトマ属(ローレンティア属)原産地:地中海沿岸、アフリカ、オーストラリア、アメリカ形態:宿根草(多年草)、一年草 イソトマは学名のIsotoma がそのまま流通名になっており、ローレンティアという別名もあります。原産地では多年草ですが、寒さに弱いため、日本では冬越しが難しく、2年目以降は花数も少なくなるので、一年草として扱われています。原産地は地中海沿岸、アフリカ、オーストラリア、アメリカで、高温多湿が苦手です。 イソトマの花や葉の特徴 zzz555zzz/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:5〜10月草丈:20〜40cm耐寒性:弱い耐暑性:やや弱い花色:紫、青、ピンク、白 イソトマの主な開花期は5〜7月で、梅雨頃に切り戻すと9月中旬〜10月中旬にも開花します。葉の付け根から花柄を伸ばし、径3~4cmの花を咲かせます。花色は紫、青、ピンク、白。小さな星形の花は一見すると花弁が5枚あるように見えますが、じつは基部がつながり、先端が深く5裂した筒状花です。ギザギザと切れ込みが入る葉は、繊細で涼しげな印象。草丈は20〜40cmで、地植えにしても鉢植えにしても楽しめます。 イソトマの名前の由来と花言葉 Vincite/Shutterstock.com イソトマという名前は、学名のIsotomaから。ギリシア語の「isos」(等しい)と「tome(分割)」が語源で、筒状の花が放射状に5つに裂ける様子から名付けられたと考えられています。別名のローレンティアは旧属名に由来します。また、星形の花とアザミに似たギザギザの葉を持つことから、ホシアザミ(星薊)という和名もあります。 花言葉は「優しい知らせ」「強烈な誘惑」「猛毒」などです。 イソトマの代表的な品種 ChWeiss/Shutterstock.com イソトマはさまざまな品種が揃います。代表的なものをいくつかご紹介します。 イソトマ・アクシラリス KUMA-MON/Shutterstock.com 多く流通している種類の1つで、一般にイソトマというと、このアクシラリス種を指します。その中でも最もよく植栽される品種が‘ブルースター’で、青紫色の星形の花を株いっぱいに咲かせます。 フィズアンドポップ系 Lee ArtPhotos/Shutterstock.com 交雑種で、普通種に比べ花弁がやや幅広いのが特徴。花色はいくつかあり、暑さに強く夏も花つきが落ちにくいほか、寒さにも強く冬越ししやすい傾向があります。 イソトマ・フルビアティリス knelson20/Shutterstock.com 丸みを帯びた楕円形の葉に、花も丸みがある星形で可愛らしい印象。匍匐(ほふく)性で、茎が立ち上がらず、這うように広がることから、グラウンドカバープランツとしてよく利用されます。スワンプ・イソトマとも。 イソトマ・ロンギフローラ Asrina Henna/Shutterstock.com 日本ではあまり見られませんが、熱帯各地に帰化して広がっています。長い花筒が特徴で、有毒ですが、薬草としても広く活用されています。イソトマの和名ホシアザミは、狭義にはこの花を指します。 これらのほか、咲き始めるのがやや早くて開花期が長いF1アバンギャルド系もポピュラーに出回っています。 ガーデニングのさまざまなシーンで活躍するイソトマ Ole Schoener/Shutterstock.com イソトマは開花期が長く、盛夏は開花が止まりがちなものの涼しげな姿で花つきがよいので、初夏〜秋のガーデンシーンで活躍します。草丈が低くふんわりと生育するため、花壇の前面に植栽するのがおすすめ。株が広がるような草姿を生かし、コンテナやハンギングバスケットにあしらっても素敵です。 アゲラタムとともに植栽の手前を彩るイソトマ。photoPOU/Shutterstock.com イソトマの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜10月植え付け・植え替え:4〜5月肥料:5〜6月、9月下旬〜10月種まき:4月頃 イソトマの栽培環境 JIANG TIANMU/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を選びます。日照が不足すると、花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとしたか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりするので注意。 【日当たり/屋内】基本的に屋外で管理します。冬越しに挑戦する場合は、室内の日当たりのよい場所で管理します。 【置き場所】水はけ・水もちのよい土壌を好みます。日本の高温多湿を嫌うので、水はけのよい環境づくりをしておくことがポイントです。 耐寒性・耐暑性 イソトマは多年草ですが、暑さや寒さの厳しい日本の気候を乗り越えることは難しく、枯れて当たり前、生き残ったらラッキーぐらいに捉えておくとよいでしょう。地植えにしている場合は、暑さ対策として梅雨前に鉢に植え替え、雨の当たらない涼しい場所で管理するのも一案です。耐寒温度は5℃くらいなので、冬越しさせる場合は、鉢に植え替えて室内や温室の日当たりのよい場所で管理しましょう。 イソトマの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 水はけと通気性のよい土壌を好みます。苗を植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性肥料を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Osetrik/Shutterstock.com イソトマは過湿の環境を嫌うため、水やりはやや控えめにし、乾燥気味に管理すると調子よく育ちます。水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い日中に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根付いた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いて乾燥している場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。ただし、イソトマは乾燥気味の環境を好み、じめじめした状態が続くと根腐れすることがあるので注意しましょう。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えます。茎葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。また、生育期である5〜6月と9月下旬〜10月に、2週間に1度を目安に液肥を与えて株の充実をはかります。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 イソトマに発生しやすい病気は、うどんこ病、灰色かび病などです。 うどんこ病はカビによるもので、葉やつぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になります。放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると発病しやすくなります。発見したら病害部を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 灰色かび病は、花や葉に褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすい病気く、ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。茎葉が込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していると発生しやすいので注意。花がらをこまめに摘み取り、込み合っている茎葉は間引いて、風通しよく管理しましょう。 【害虫】 イソトマに発生しやすい害虫は、アブラムシ、アザミウマなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 アザミウマは花や葉について吸汁する虫で、スリップスという別名を持っています。体長は1〜2mmと大変小さく、緑や茶色、黒い姿をしています。群生して植物を弱らせるので注意しましょう。針のような器官を葉などに刺して吸汁する際にウイルスを媒介するので、二次被害が発生することもあります。被害が進んだ花や葉は傷がつき、かすり状になるので、異変がないかよく観察してください。花がらや枯れ葉、雑草などに潜みやすいので、株まわりを清潔に保っておきます。土に混ぜるタイプの粒剤を利用して防除してもよいでしょう。 イソトマの詳しい育て方 苗の選び方 花苗店で苗を購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com イソトマの植え付け適期は4〜5月です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に苗よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢をくずさずに植え付けます。苗が複数の場合は、20〜40cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 5〜7号鉢を準備します。 底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れます。苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら、根鉢を軽くくずして植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えにして越年できた場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。 日常のお手入れ zzz555zzz/Shutterstock.com 【花がら摘み】 イソトマは多数の花が咲くので、終わった花は花茎の元から摘み取りましょう。株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 剪定・切り戻し Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com ひと通り開花が終わり、草姿が乱れてきたら、梅雨前をめどに切り戻して株の若返りをはかります。新芽がついている部分は残し、地際から草丈の半分くらいの高さを目安にカットしましょう。株が込み合っているようなら、数本の茎を地際から切り取って間引き、風通しをよくします。また冬越しする場合は、晩秋に切り戻して鉢上げしましょう。 暑さ対策 Hellebo Photography/Shutterstock.com 【地植え】 イソトマは暑さに強いほうですが、西日が強く照りつける場所は避けましょう。真夏は鉢に植え替えて、風通しがよく涼しい場所で夏越しするのも一案です。 【鉢植え】 西日が照りつけるような暑い環境にさらされると弱るので、風通しのよい涼しい場所に移動して管理しましょう。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com イソトマは種まき、挿し芽で増やすことができます。 【種まき】 イソトマは、ビギナーでも種まきから育てられます。種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなります。 種まきの適期は、一般地で4月頃。発芽適温は15〜20℃です。まず、種まき用のトレイに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れ、種子を播いてごく薄く覆土します。最後に浅く水を張った容器にトレイをのせて、底から給水します。これはジョウロなどで上から水やりすると水流によって種が流れ出してしまうことがあるからです。発芽までは雨の当たらない明るい半日陰で管理し、乾燥しないように適度に底から給水しましょう。発芽までは2週間ほどかかります。 発芽後は、日当たりのよい場所で管理しましょう。本葉が2〜3枚ついたら苗を取り出し、黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れて根を傷めないように植え付けます。育苗を続け、十分に育ったら花壇や鉢などの植えたい場所に植え付けます。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、イソトマは挿し芽で増やせます。 挿し芽の適期は、6月頃です。新しく伸びた茎を6〜8cm、切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。成長して根が回ってきたら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 イソトマを育てる際の注意点 Magnesik/Shutterstock.com イソトマの栽培では、次のような点に注意が必要です。 手入れをする際は手袋をする イソトマを切ると、切り口から白い液体が出てきます。これが肌に触れると皮膚炎を起こすことがあるので注意。植え替えや花がら摘みなど、手入れをする際は、必ずゴム手袋を着用しましょう。特に敏感肌の方は要注意です。また、この白い液は目に入ると失明の恐れもあるので注意しましょう。 冬越しは不可能ではないがおすすめしない イソトマは寒さに弱いので、冬越しに挑戦する場合は晩秋には鉢に植え替え、日当たりのよい室内か温室で管理するとよいでしょう。ただし成功率は低く、成功しても花つきが悪くなることがあるので、一年草扱いにしたほうが気楽に楽しめます。翌年も育てたい場合は、種まきをして更新するとよいでしょう。 イソトマを育ててみよう zzz555zzz/Shutterstock.com 紫やブルー、ピンク、白など、優しい色調の花色が揃うイソトマ。次々に花を上げて長く咲き、病気や害虫に強くて育てやすいので、ビギナーにもおすすめです。ぜひ、庭やベランダに迎え入れてみてください。
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宿根草・多年草

カラーリーフも美しいアマドコロ栽培 植えっぱなしでよく育つ! 水やり・肥料のコツ
アマドコロの基本情報 Daisuke Nishioka JP/Shutterstock.com 植物名:アマドコロ学名:Polygonatum odoratum var. pluriflorum英名:Solomon's seal和名:アマドコロ(甘野老)その他の名前:ナルコラン(鳴子蘭)、キツネノチョウチン、アマナ、イズイなど科名:キジカクシ科(クサスギカズラ科)属名:ナルコユリ属(アマドコロ属)原産地:日本、朝鮮半島、中国形態:多年草(宿根草) アマドコロの学名はPolygonatum odoratum var. pluriflorum。アマドコロは和名で、漢字では「甘野老」と書きます。別名は「ナルコラン(鳴子蘭)」で、ナルコユリと見た目がそっくりなため、ナルコユリの名前で流通することもあり、混同しやすくなっています。 キジカクシ科(クサスギカズラ科)ナルコユリ属(アマドコロ属)の多年草で、原産地は日本、朝鮮半島、中国。各地の野山に自生してきた植物で、暑さや寒さに強く、日本の気候によくなじんで放任しても育ちます。草丈は30〜60cm。冬には地上部を枯らす落葉性多年草で、休眠後は根茎が地中に残って越年し、生育期に入れば再び芽吹いて毎年開花する、息の長い植物です。根茎や新芽は食用にできますが、果実には毒があります。 アマドコロの花や葉の特徴 Iva Vagnerova/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:4〜5月草丈:30〜60cm耐寒性:強い耐暑性:普通花色:白 アマドコロの開花期は、4~5月。葉の付け根から太い茎を伸ばして小さな白い花を連ね、野趣感漂う花姿を楽しめます。花はベル形で、1つの花梗に1~2個つき、白い花弁の先端にはグリーンが入るのが特徴です。 葉の観賞価値も高く、基本種は緑葉ですが、美しい斑が入る園芸品種が出回っており、カラーリーフプランツとしても活躍。整った葉は、フラワーアレンジの花材としても利用できます。 また、春先に出る若芽と、秋に収穫する根茎は食用できます。ただし、花後にできる黒い実は毒を持っているので、幼い子どもやペットのいる家庭では、誤って口に入れることのないように注意しましょう。 毒性のある黒い果実。venars.original/Shutterstock.com アマドコロの名前の由来や花言葉 Kurkul/Shutterstock.com アマドコロという名前は、太い根茎がヤマイモ科のつる植物で食用されるトコロに似ており、甘みを含むことに由来します。学名のPolygonatumは、ギリシア語の「ポリス(多い)」と「ゴヌ(節)」が語源で、地下茎に節が多いことが由来です。 アマドコロの花言葉は「元気を出して」「心の痛みのわかる人」などです。 別名はナルコユリとナルコランのどっち? アマドコロ。Gerry Bishop/Shutterstock.com アマドコロの別名は、ナルコランです。しかし、外見がそっくりのナルコユリと混同されることが多く、実際にナルコユリとして販売されることもあります。なんだかややこしくなっていますが、ナルコランとナルコユリは別種であることは覚えておきたい点です。 アマドコロとナルコユリの大きな違いは、茎と葉の形。アマドコロ(ナルコラン)の茎は角ばっていますが、ナルコユリは丸いので、触るとすぐに分かります。また、アマドコロ(ナルコラン)の葉は長楕円形で、ナルコユリは披針形であることも異なる点です。 ナルコユリ。Lia_Russy/Shutterstock.com アマドコロの代表的な種類とよく似た植物 Maglido Photography/Shutterstock.com アマドコロには基本種となる緑葉品種のほか、ガーデニングではカラーリーフが美しい品種がよく利用されます。特に白覆輪種は主に利用される人気品種で、「斑入りアマドコロ」「ナルコラン」などの名前で流通しています。ちなみに「斑入りナルコユリ」と呼ばれることもありますが、前述のとおり、アマドコロとナルコユリは別種です。 葉の縁に白く斑が入る白覆輪種。Maggie Kuo/Shutterstock.com ナルコユリ High Mountain/Shutterstock.com ナルコユリは、山林や草原に自生するキジカクシ科の多年草。初夏に白色で先端が緑に染まる長いベル形の花を吊り下げます。1つの花梗に咲く花はアマドコロよりも多く、3~5個の花を吊り下げる傾向にあります。日本に自生する植物なので栽培しやすく、環境に合えば特に手入れの必要もありません。若芽や花、地下茎は食用でき、また根茎は生薬として利用されてきた歴史があるなど、食べられる野草の1つとして知られています。 ホウチャクソウ acchity/Shutterstock.com アマドコロは、ホウチャクソウにも見た目がよく似ています。ホウチャクソウは落葉樹林の下などで多く見られるイヌサフラン科の多年草で、緑白色の花が下向きに咲きます。花の形が、堂や塔の四隅の軒先に吊す宝鐸(ほうちゃく)に似ていることからこの名がつきました。 アマドコロは食用できますが、ホウチャクソウは毒性があり、食べるとめまいや吐き気、下痢を起こしてしまうので、誤食に注意が必要です。見分けるポイントは、アマドコロは太い根茎が伸びていますが、ホウチャクソウの根は細かく枝分かれしている点。また、摘んだときに独特の悪臭があるので、参考にしてください。 アマドコロの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4〜5月植え付け・植え替え:3月、10~11月肥料:3月頃 アマドコロの栽培環境 piximage/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日なた〜明るい日陰を好みます。シェードガーデンにも向きますが、日照が不足すると、ひょろひょろと徒長した軟弱な株になり、また花つきも悪くなるので注意。また、真夏の直射日光は避けたほうがよいでしょう。 【日当たり/屋内】1年を通して屋外での栽培が基本です。 【置き場所】適度に水はけ・水もちのよい土壌を好みますが、やせた乾燥地でも生育するほど強健です。真夏は半日陰になる落葉樹の下や、朝のみ日がさす東側で栽培するのがベターです。 耐寒性・耐暑性 アマドコロは寒さに強く、冬でも戸外で問題ありません。むしろ冬の寒さにあわせないと越年後の生育が悪くなるので注意します。また、耐暑性も普通程度にありますが、真夏は直射日光の当たらない風通しがよく涼しい場所で管理するとよいでしょう。 アマドコロの育て方のポイント 用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕してください。乾燥気味の環境を好むので、水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用培養土を利用すると手軽です。または、赤玉土小粒7・腐葉土3の割合でよく混ぜて用います。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い日中に行うと、すぐに水の温度が上がって、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になるので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理しましょう。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。特に生育期に入って旺盛に茎葉を伸ばしている最中は、水切れしないように注意します。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え】 強健な性質なので、植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。しかし、芽出し前の3月頃に緩効性肥料を株の周囲にまき、土になじませておくと株が大きく育ちます。 【鉢植え】 元肥として緩効性肥料を施した後は、毎年3月、6月、9月頃に緩効性化成肥料を少量、株の周囲にまきます。スコップなどで軽く耕し、土になじませておきましょう。 注意する病害虫 Happy_Nati/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、さび病、褐色斑点病などです。 さび病は、カビによる伝染性の病気です。葉にくすんだオレンジ色の斑点が現れます。この斑点は、楕円形でイボ状に突起するのが特徴で、進行すると病斑が破れ、中から粉のように細かい胞子を飛ばします。株が弱り、枯死することもあるので、病葉は見つけ次第切り取って処分し、適応する薬剤を散布して防除します。 褐色斑点病は、20℃前後の雨が多い時期に発生しやすくなります。カビが原因で、葉に5mm前後の褐色の斑点が現れ、やがて大きくなって不揃いの円形の斑点が多発。進行すると、株は枯れてしまいます。予防としては、水はけのよい土づくりをし、チッ素成分の多い肥料を過度に与えないようにしましょう。土壌から感染しやすいので、水やりの際に泥はねして土が茎葉につかないように注意します。 【害虫】 アマドコロに発生しやすい害虫は、コウモリガやヒゲナガクロハバチなどです。 コウモリガは蛾の一種で、秋頃に地上に産卵されて越冬し、孵化した幼虫が草花などを食べて生育します。食害が進むと、株が弱って枯死することもあるほど。春以降、周辺に雑草がはびこらないように草取りをまめにしておくと予防につながります。見つけたらエアゾールタイプの薬剤を散布して駆除しましょう。 ヒゲナガクロハバチは、ハチ目ハバチ科の昆虫です。体長は10〜12mmで、翅も含めて全身が黒いのが特徴です。主な発生時期は、5〜9月。茎葉に産卵した後、孵化した幼虫が寄生し、葉を旺盛に食害します。成虫同様に幼虫も真っ黒で発見しやすいので、葉に穴があいているなど異変が見られたら、葉裏などをチェック。見つけ次第捕殺するか、適応する薬剤を散布して駆除しましょう。 アマドコロの詳しい育て方 苗の選び方 アマドコロのポット苗を購入する際は、葉が厚くハリがあり、節間ががっしりと締まって勢いのあるものを選びます。葉が傷んでいるものや、ヒョロヒョロと間のびしているものは避けましょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com 苗は、1年を通していつ定植してもかまいません。入手したら早めに植え付けましょう。株分けをして植え替える場合は、3月か10〜11月が適期です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後に、たっぷりと水を与えましょう。苗が複数の場合は、20〜30cmの間隔を取ってください。 環境に合えば植え替える必要はありません。しかし、大株になると込み合いすぎて弱ってくることがあるので、4〜5年に1回は掘り上げて株分けし、植え直しましょう。 【鉢植え】 5〜6号の鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 生育旺盛なために根詰まりしやすいので、2〜3年に1回は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取り、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、前よりも大きい号数の鉢を準備し、根鉢を軽くほぐす程度にして植え替えるとよいでしょう。 日常のお手入れ krolya25/Shutterstock.com アマドコロは古くから日本に自生している植物なので、環境に馴染みやすく、放任してもよく育ちます。 夏越し・冬越し Anton Starikov/Shutterstock.com ただし、真夏は直射日光を浴びさせないほうがよく、地植えでは落葉樹の株元や朝のみ日が差す東側などに植えるのがおすすめです。そのような場所がない場合は、遮光ネットなどを張って、半日陰を作ってもよいでしょう。鉢栽培の場合は、半日陰の場所に移動して夏越しさせます。 また冬の寒さにも強いので、特に手をかける必要はありませんが、寒冷地ではバークチップやもみ殻などでマルチングをしておくとよいでしょう。 増やし方 Nataly Studio/Shutterstock.com アマドコロは、株分けをして増やします。株分け適期は、3月か10〜11月です。 株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りをはかります。根茎が分かれていくつかの芽を作って増えているので、分岐部で折り取り、それぞれを再び植え直しましょう。それらの株が大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 アマドコロは食べられる植物 Carmen Rieb/Shutterstock.com アマドコロは、春先に出る若芽や、秋に掘り上げる根茎は食用できます。ここでは、若芽と根茎の食べ方や保存法についてご紹介します。 若芽の選び方と食べ方 若芽を採取する際にはまだ葉が開いておらず、丸く閉じているものを選んでください。掘り上げる際は、毒を含むホウチャクソウなどと間違わないように、根茎があることを確かめましょう。若芽はバター炒めや卵とじ、天ぷらなどに向くほか、ゆでて辛子や酢味噌、マヨネーズで和えるのもおすすめです。 根茎の食べ方 根茎は年中掘り上げてもかまいませんが、秋に成熟したものを採取するのがおすすめです。 煮物や油炒め、天ぷらなどに好適。ヤマイモと一緒にとろろ汁にするほか、短冊切りにしてわさび醤油で食べても美味です。 保存方法 アマドコロは、収穫したら早めに食べ切りましょう。残った場合は密閉袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。 アマドコロの美しい葉と可憐な花を楽しもう weha/Shutterstock.com 可憐な白い花を咲かせるアマドコロは、斑入り種もあってカラーリーフとしての観賞価値も高い植物です。日本の野山に自生していることから、あまり手間がかからずよく増えるので、ビギナーにおすすめ。ぜひ庭やベランダに取り入れてはいかがでしょうか。
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一年草

【初心者さん向け】放任でもOK! こぼれ種で毎年花咲くニゲラ(クロタネソウ)を育ててみよう
ニゲラの基本情報 terra incognita/Shutterstock.com 植物名:ニゲラ学名:Nigella英名:Nigella和名:黒種草(クロタネソウ)科名:キンポウゲ科属名:クロタネソウ属原産地:地中海沿岸~西アジア形態:一年草 ニゲラは、キンポウゲ科クロタネソウ属の秋まき一年草です。ライフサイクルは短いほうで、秋にタネを播いた後に育苗し、冬になると生育が止まってそのまま年を越します。春の生育期になると茎葉を旺盛に伸ばし、4月下旬から7月上旬にかけて開花。開花が一通り終わったら、夏の暑さに耐えられずに枯死します。花苗店には苗が販売されているので、春に買い求めて苗の植え付けからスタートしてもよいでしょう。 ニゲラの学名は、Nigellaと表記します。地中海から西アジアに分布し、約15種あるとされています。日本ではクロタネソウの別名で親しまれており、これはニゲラ・ダマスケナ(Nigella damascena)で、主に南ヨーロッパに分布している種類です。 ニゲラの花や葉、実の特徴 KazarinaSofiia/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:4月下旬~7月上旬草丈:40~100cm耐寒性:強い耐暑性:弱い花色:青、紫、ピンク、白、複色 ニゲラの葉は糸のように細く、裂けて広がるような形で展開します。一見するとトゲトゲしいのですが、触ってみると柔らかいので扱いにくくはありません。花は、花茎を伸ばした先端に1輪つきます。花径は3〜5cmほどで、花色は白、ブルー、ピンクなど。花弁に見える部分は萼片で、トゲのように見える糸状の総苞片(そうほうへん)が周囲を覆うようにつく、独特の花姿をしています。花がら摘みをせずに開花後そのままにしておくと、ふっくらとしたラグビーボールのような実がつきます。グリーンの実には縦に茶色のストライプが入り、トゲのような総苞片が残る個性的な実姿にも観賞価値があります。この実はドライフラワーにしやすく、インテリアの素材にしても素敵です。 ニゲラの草丈は30〜80cmで、花壇の中段〜後段に向いています。細い枝や針のような葉は、少しの風でもゆらゆらと揺れ、繊細な佇まいを見せてくれます。適度に花つきがよく、野草のように楚々とした雰囲気を持っているので、ナチュラルガーデンなどに向いています。 ニゲラの名前の由来・花言葉 Sarah2/Shutterstock.com ニゲラの花の名前はラテン語の「niger」(黒いという意味)から来ており、真っ黒な種に由来しているとされています。和名の黒種草(クロタネソウ)も同様に、タネが黒いことから名付けられました。英名には、「Love in a mist(ラブ・イン・ア・ミスト/霧の中の恋人)」や「Devil in a bush(デビル・イン・ア・ブッシュ/茂みの中の悪魔)」があります。これらは花や姿の独特の造形から名付けられたようです。 ニゲラの花言葉は、「当惑」「困惑」「不屈の精神」「夢の中の恋」「ひそかな喜び」「夢の中で会いましょう」など。いずれもトゲを絡めた中で、ひそやかに美しい花を咲かせる姿をイメージさせるものばかりです。 ニゲラの代表的な種類 ‘マルベリーローズ’ ニゲラ‘マルベリーローズ’ Walter Erhardt/Shutterstock.com 八重咲きの愛らしいピンクの花がつきます。濃いめのピンクがでたり、ピンクと白の2色咲きになったり、その色幅やグラデーションを観賞する楽しさもあり、群植すると迫力が出ます。草丈は50cm前後。 ‘ペルシャンジュエル’ 花径が4〜5cmで、紫、青、白、ピンクの色が揃います。華やかな八重咲きの花姿が魅力です。 ‘ブルーイスタンブール’ その名の通り澄んだブルーの花色が目を引く品種。花径は6cmほどとやや大きめで、花もちがいい性質があります。草丈は120cmほどになるので、花壇の後段などに。 ニゲラ・パピローサ‘アフリカンブライド’ ニゲラ・パピローサ‘アフリカンブライド’ Ole Schoener/Shutterstock.com 人気の白花種。真っ白な5弁花に黒みを帯びた雌しべや雄しべのコントラストが美しいのが特徴です。草丈は50cmほど。 ‘グリーンマジック’ ニゲラ‘グリーンマジック’ InfoFlowersPlants/Shutterstock.com 花弁と萼片がなく、グリーンに白がほんのりのる爽やかな総苞を観賞する品種です。 ‘ミッドナイト’ ニゲラ‘ミッドナイト’ Alex Manders/Shutterstock.com 濃いブルーと黒い花心が、その名の通り深い夜の色を思わせる品種。珍しい花色なので、花壇やフラワーアレンジメントのアクセントとして用いられます。花茎の分岐が多く、花数が多いため、ボリュームも出しやすい花です。 ‘ミスジーキル’ ニゲラ‘ミスジーキル’の白花。Alex Manders/Shutterstock.com 淡い青、濃い青、白など清涼感のある花色が特徴。草丈が約45cmと小ぶりな‘ミスジーキル’は、可憐な佇まいから、フラワーアレンジメントでも人気の高い品種です。 ニゲラ・オリエンタリス‘トランスフォーマー’ ニゲラ・オリエンタリス‘トランスフォーマー’ rontav/Shutterstock.com 天に向かって真っすぐに伸びる緑の花心が特徴的な品種。茎が太く、しっかりとしています。枯れ姿もおしゃれで、ドライフラワーのアレンジメントにもよく用いられます。 ニゲラの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4月下旬~7月上旬肥料:3月中旬~4月、10月~11月植え付け:10月上旬~11月下旬、3月中旬〜4月下旬種まき:9月上旬~10月下旬 ニゲラの栽培環境 iMarzi/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 ニゲラを栽培する際には、日当たりや風通し、水はけが大切なポイントです。日当たりがよく、風がよく通り、水はけのよい環境で育てましょう。 日陰ではニゲラが育たず、茎だけが細くヒョロヒョロと伸びる、徒長の状態になってしまう恐れがあるので注意します。 また、水はけにも注意が必要です。ニゲラは過湿を嫌うので、土の水はけが悪かったり、水やりをしすぎたりすると弱ってしまいます。 耐寒性・耐暑性 ニゲラは寒さに強く、暑さに弱い植物です。暑さに耐えられず夏には枯れてしまいますが、冬は特に対策を必要としません。 ただし、凍結や霜で傷んでしまうことがあるので、不織布やマルチングなどで覆って寒さから防ぎましょう。 ニゲラの育て方のポイント 用土 bluedog studio/Shutterstock.com 【地植え】 酸性に傾いた土壌を嫌う傾向にあるため、植え付ける1〜2週間前に苦土石灰をまいて、酸性土壌を中和しておきます。さらに腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておきましょう。土に土壌改良資材や肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、ジョウロのハス口を外して、株元の地面を狙って与えてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチすることが、枯らさないポイントです。冬は乾きにくいので水やりは控えめにし、気温の上がる昼頃に与えるようにします。 肥料 Singkham/Shutterstock.com 【地植え】 あまり多肥を好まないため、植え付け時に十分な土づくりをしていれば、追肥は不要です。逆に与えすぎると徒長して倒れやすくなり、病害虫も発生しやすくなります。 【鉢植え】 晩秋〜冬に植え付けた場合は、生育が盛んになる少し前の3月上旬頃に、緩効性化成肥料を施すとよいでしょう。春に植え付けた場合は、元肥を施してあれば十分です。ただし、生育が悪いようなら速効性のある液肥を与えて様子を見ましょう。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 病気の発生はほとんど心配ありません。 【害虫】 ニゲラに発生しやすい害虫は、アブラムシです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目にも悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ニゲラの詳しい育て方 ABO PHOTOGRAPHY/Shutterstock.com 苗の選び方 ニゲラの苗を選ぶ際は、節間が間のびしておらず、がっしりと締まって勢いのあるものを選びましょう。株の根元まで葉がついた元気なものがおすすめです。まだ花が咲き始めていない若い苗を選べば、花を長く楽しめます。 なお、ニゲラは種子からでも育てられます。種まきについては次項で解説します。 種まき spline_x/Shutterstock.com ニゲラは、ビギナーでも種まきから育てられます。種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広く、たくさんの苗を植え付けたい場合は、コストカットにもなりますね。 ニゲラの発芽適温は20℃前後。種まきの適期は、暖地では9月下旬〜10月頃です。寒冷地では、春まで待ってから播くのがよく、4月中旬〜5月中旬が適期。すると6月下旬〜8月上旬に開花します。 ニゲラは嫌光性種子(発芽に光を必要としない種の性質)で、しっかりと覆土することが、種まきの最大のポイントです。また、植え替えると根づきにくい性質があるので、庭に直まきするか、黒ポットに種を播き、苗を育てます。育った苗は、根鉢を崩さずに丁寧に植え付けるとよいでしょう。 庭に直まきする場合、間隔は20cmほど取ります。明るいと発芽しないので5mmほどの穴に2〜3粒ずつタネを播き、しっかり覆土しておきます。最後にはす口をつけたジョウロで、高い位置から優しい水流でたっぷりと水やりしておきましょう。 黒ポットに播く場合は、黒ポットに市販の草花用培養土を入れ、5mmほどの穴にタネを2〜3粒ずつ播き、しっかり覆土しておきます。最後にはす口をつけたジョウロで高い位置から優しい水流でたっぷりと水やりしておきましょう。風通しのよい場所に置き、乾燥させないように水の管理をします。 直まき、ポットまきともに、15〜20日ほどで発芽します。発芽後はしっかりと日光に当てて管理し、幼苗のうちに1本を残して他は間引きましょう。ポットまきにした場合は、7〜10日に1度を目安に液肥を与えて生育を促し、植え付け適期まで育苗します。 植え付け AlenKadr/Shutterstock.com 黒ポットに種まきして育てた場合、植え付けの適期は温暖地で11〜4月頃、寒冷地で6月頃です。フラワーショップで苗を購入してスタートする場合は、春先に苗が出回っているので、入手次第植え付けます。 【地植え】 土作りをしておいた場所に、苗を植え付けます。ニゲラは植え替えを嫌う性質があるため、ポットから苗を出した時に根鉢を崩さずにそのまま植え付けるのがポイントです。複数の苗を植え付ける場合は、約20㎝の間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。霜が降りる場所や乾燥しやすい場所では、表土にバークチップなどをまいてマルチングをしておきましょう。 【鉢植え】 鉢の大きさは、6〜7号を準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットのまま鉢に仮置きし、高さを決めます。ニゲラは植え替えを嫌う性質があるため、ポットから苗を出した時に根鉢を崩さずにそのまま植え付けるのがポイントです。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 日常のお手入れ Golden Shark 2/Shutterstock.com ニゲラは、自然と花びらが散るので花がら摘みは基本的に必要ありません。 ただし、株全体が過密になると風通しが悪くなり、病害虫を招くことがあります。茂りすぎていると感じたら、適宜花がら摘みや間引くような剪定を行ってもよいでしょう。 なお、花が終わった後に放置していると、種子がこぼれて芽吹くことがあります。こぼれ種を防ぎたい場合は、花がらは摘んでおきましょう。 増やし方 ニゲラの種まき時期は春、もしくは秋です。暖かい地域の場合は秋、寒い地域の場合は春に種まきをするのがおすすめです。 ニゲラの種はポット、土への直まきどちらでも芽吹きますが、明るい場所では発芽しにくい性質があります。そのため、まいた種の上から土をかぶせて、暗い環境を保つことが重要です。 種をまいた後は、土が乾かないように水やりを行いましょう。種まきから15日ほどで発芽するので、その後は明るい場所に置きます。 ニゲラの活用方法 ニゲラは花を楽しむほか、ドライフラワーやスパイスとしても活用されています。 ドライフラワー Natalia Dralova/Shutterstock.com ニゲラはドライフラワーにしても楽しめる花です。 花が終わった後には風船のようなユニークな形の実をつけます。この状態でドライフラワーにすると、独特な趣のある姿になります。 ドライフラワーを作る手段としてもっとも簡単なのは、花瓶に挿した切り花の水を少しずつ減らす方法です。水が腐らないように花瓶の水を替えつつ、徐々に水の量を減らしていきましょう。 切り花を干してもドライフラワーにできます。風通しのよい環境で逆さに吊るし、1~2週間ほどで完成です。 完成したニゲラのドライフラワーは、ほかのドライフラワーと合わせてブーケやリースに活用できます。花瓶に挿したり、束ねて壁やドアに吊るしたりと、シンプルに飾ってもおしゃれですよ。 スパイス Tatevosian Yana/Shutterstock.com ニゲラの一種であるニゲラ・サティバ(Nigella sativa)は、別名ブラッククミンシード、あるいはカロンジ、和名ではニオイクロタネソウなどと呼ばれ、スパイスとして世界各地で食用されています。 ブラッククミンシードには鎮痛や抗菌・抗炎症、抗酸化、肝臓保護、気管支拡張、降圧などさまざまな効能があります。そのため高血圧や喘息、糖尿病などへの効果が期待されており、スーパーフードとして注目されています。 ただし、一般的な園芸品種であるニゲラ・ダマスケナには毒性があります。同じニゲラでも、品種によって食べてはいけないものがあるので注意が必要です。 なお、食用であるニゲラ・サティバも、わずかに毒を含んでいます。少量なら体への影響はありませんが、大量に摂取すると中毒を起こす可能性があるので気をつけましょう。 ニゲラを育ててみよう! vov4ikIV/Shutterstock.com ニゲラは、ユニークな花を咲かせ、実姿にも観賞価値がある草花です。こぼれ種でも増えるほど強健で、病気にも強い性質のため、初心者でも育てやすいのもいいですね。花壇にもコンテナ栽培にも向いているので、ぜひガーデンやベランダに迎えてみてはいかがでしょうか。
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ハルジオンとヒメジョオンの見分け方5選!「貧乏草」と呼ばれる意外な理由とは?
ハルジオンとヒメジョオンは嫌われもの? 貧乏草と呼ばれる理由 Hank Asia/Shutterstock.com ハルジオンやヒメジョオンは生命力が強くあちこちに生えており、雑草として扱われることが多い草花です。「貧乏草」と呼んだことがある人も多いかもしれません。 「貧乏草」と呼ばれる理由は、地域によって異なります。ある地域では、ハルジオンやヒメジョオンを摘んだり茎を折ったりすると貧乏になるからといわれ、別の地域では、庭の手入れができないような貧乏な家に咲くからといわれます。 ヒメジオンは間違い! 正しくはヒメジョオン olko1975/Shutterstock.com ちなみに、ハルジオンと混同して「ヒメジオン」と呼ぶ人もいますが、正しくは「ヒメジョオン」。漢字にすると分かりやすく、ハルジオンは「春紫苑」、ヒメジョオンは「姫女苑」と書きます。ヒメジョオンの名前の由来は、中国の「ジョオン(女苑)」という花に似ていることからという説や、もともとは「姫紫苑」と名付けられたものの、すでにヒメシオンという花があったことから「姫女苑」に変えられたという説などがあります。なお、ヒメシオンはキク科の多年草で、ヒメジョオンとは別種です。 ハルジオンとヒメジョオンの基本情報 tamu1500/Shutterstock.com ハルジオンとは Paul Reeves Photogr/Shutterstock.com 植物名:ハルジオン学名:Erigeron philadelphicus英名:Philadelphia fleabane和名:ハルジオン(春紫苑)その他の名前:ハルジョオン、ビンボウグサ、ビンボウギク、カンザシグサ科名:キク科属名:ムカシヨモギ属原産地:北アメリカ形態:宿根草(多年草)開花時期:4〜6月草丈:30〜100cm耐寒性:強い耐暑性:強い花色:白、ピンク ハルジオンの学名はErigeron philadelphicusで、キク科ムカシヨモギ属の多年草です。北アメリカが原産で、開花期は4~6月。ピンクを帯びた白い花を咲かせます。花言葉は「追想の愛」です。 草丈は30〜100cmで、繁殖力が非常に強く、根っこが残っていれば抜いても再び生えてきます。環境省の生態系被害防止外来種リスト(旧 要注意外来生物)には選定されていませんが、その繁殖力の強さは広く知られています。 ヒメジョオンとは olko1975/Shutterstock.com 植物名:ヒメジョオン学名:Erigeron annuus英名:annual fleabane、daisy fleabane、eastern daisy fleabane和名:ヒメジョオン(姫女苑)その他の名前:ヤナギバヒメギク、テツドウグサ科名:キク科属名:ムカシヨモギ属原産地:北アメリカ形態:一年草開花時期:6〜10月草丈:30〜150cm耐寒性:強い耐暑性:強い花色:白、薄紫 ヒメジョオンは、キク科ムカシヨモギ属の一年草で、学名はErigeron annuusです。北アメリカが原産地で、開花期は6~10月。白または薄紫の花を咲かせます。そのかわいらしい見た目から、花言葉は「素朴で清楚」とされています。 草丈は30〜150cmで、環境省の生態系被害防止外来種リスト(旧 要注意外来生物)に選定されています。 ハルジオンとヒメジョオンの5つの見分け方ポイント mm140/Shutterstock.com 一見するとよく似ているハルジオンとヒメジョオンですが、見た目や特徴を押さえれば簡単に区別することができます。 ここからは、ハルジオンとヒメジョオンの見分け方についてご紹介します。 ① 咲いている季節を確認する FrentaN/Shutterstock.com ハルジオンとヒメジョオンは、咲く季節が異なります。4〜6月の春から初夏に咲いているのがハルジオンで、6〜10月の夏から秋にかけて咲いているのがヒメジョオンです。 ただし、6月頃は両者の開花期間が重なるため、花や葉、茎などの特徴を観察して見分ける必要があります。 ② 花びらの形を観察する ハルジオン(左)とヒメジョオン(右)。Tack-Ma、Stijnvh/Shutterstock.com ハルジオンとヒメジョオンの花は色も形もよく似ていますが、よく観察すると花びらに違いがあります。 ハルジオンの花びらはヒメジョオンよりも細かく、数が多いです。また、ハルジオンの花びらは少し下向きに付き、ヒメジョオンの花びらは少し上向きに付きます。これらの違いはわずかであるため、2つを見比べてみないと分からないこともあります。 ③ つぼみを観察する ハルジオン(左)とヒメジョオン(右)のつぼみと開花。F_studio 、Doikanoy/Shutterstock.com ハルジオンとヒメジョオンは、つぼみの付き方も異なります。ハルジオンのつぼみは下に垂れ下がっていることが多いのに対し、ヒメジョオンのつぼみは上を向いているものが多く、下がり方も小さい傾向にあります。また、ハルジオンは茎ごと下に垂れていることが多いです。ただし、ヒメジョオンのつぼみもまったく垂れ下がらないわけではないため、注意が必要です。 ④ 葉の付き方を観察する ハルジオン(左)とヒメジョオン(右)の葉。Gerry Bishop 、Valery Prokhozhy/Shutterstock.com ハルジオンとヒメジョオンは、茎に付く葉の根元が大きく異なるため、ここを見れば一目でどちらかを判断することができます。ハルジオンの葉は、根元が茎を抱くように丸まって付いています。一方、ヒメジョオンの葉はストレートに茎についており、根元が細くなっています。 また、ハルジオンは開花期間でも地表付近の根生葉が枯れず、葉を広げていますが、ヒメジョオンは花期には根生葉が枯れたり葉が落ちたりしていて、株元がすっきりとしています。 ⑤ 茎を折ってみる ANGHI/Shutterstock.com 茎にも大きな違いがあり、花を摘んでみると簡単に見分けることができます。ハルジオンの茎の中は空洞になっていて緑色。一方、ヒメジョオンの茎の中は、スポンジ状の白い組織が詰まっています。 ハルジオンやヒメジョオンは雑草? 庭に咲いていたら抜くべき? lightrain/Shutterstock.com ハルジオンやヒメジョオンは、マーガレットのようなかわいらしい花を咲かせますが、非常に繁殖力が強く、近くに咲いている植物の成長を妨げてしまいます。開花の時期には花粉を飛散させ、花粉症の原因となることもあります。 茎を抜いても根が残っていれば再び生えてくるため、処分する場合は根ごと抜き取る必要があり、駆除が難しいです。ヒメジョオンは生態系被害防止外来種として、またハルジオンは侵略的外来種としてリストアップされるほどなので、庭に大切な植物がある場合は雑草として対処し、生息範囲をコントロールしたほうがよいでしょう。 ハルジオンやヒメジョオンを駆除・予防する方法 愛らしい花が咲くハルジオンやヒメジョオンですが、繁殖力が強いため、必要に応じて雑草対策をしましょう。ここでは退治したり繁殖を予防するための方法を、いくつかご紹介します。 根まで枯らす除草剤を使う Virrage Image/Shutterstock.com 根が成長する前の若いうちに抜いてしまうのが理想ですが、繁殖力が強いため、あっという間に根が深くなってしまうことも多いです。根を引き抜くことができない場合は、根まで枯らすタイプの除草剤を使うのが効果的です。ただし、中には除草剤に耐性がある個体もあるといわれています。また、除草剤を使用する場合は、育てている植物を枯らしてしまわないよう、使用方法をよく確認してから散布しましょう。 防草シートで繁殖を防ぐ grandbrothers/Shutterstock.com 除草剤に耐性があるハルジオンやヒメジョオンには、駆除するよりも発生を抑制する対策をするのがおすすめです。防草シートを張り、日光を遮断すれば種子の発芽を抑えることができます。 防草シートは、コンクリートで地面の露出を抑えるよりも安価に施工できるのもメリットです。防草シートの目が粗いと隙間から雑草が生えてしまうことがあるため、目が細かいものを選ぶようにしましょう。 ポイントを押さえてハルジオンやヒメジョオンを見分けてみよう goodmoments/Shutterstock.com ハルジオンやヒメジョオンは道端などにもたくさん生えており、雑草とは思えないほどかわいらしい花を咲かせます。ぜひこの記事でご紹介したポイントを覚えて、ハルジオンかヒメジョオンか、見分けてみてはいかがでしょうか?



















