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タネから育てられるおすすめの春播きハーブ8選

タネから育てられるおすすめの春播きハーブ8選

料理や日々の生活に、ちょっとあると便利なハーブ。ベランダやキッチンの片隅で、ハーブを数種類育てているという人も増えてきました。ハーブ苗を購入して育てるのもいいですが、ハーブをよく使う人なら、タネ播きがオススメ。丈夫で育てやすいハーブなら、タネから育てても失敗が少なく、低コストでたくさん収穫することができます。春に播き時のオススメハーブを8種ご紹介します。

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多くのハーブは春播きです

バジルやタイムなど、暮らしの中でよく活躍する身近なハーブの多くが、春にタネを播く春播きにより栽培できます。播きどきはハーブによって異なりますが、温暖地ではおおむね4~5月頃。手軽で失敗しにくいハーブ苗もいいですが、タネ播きは苗を購入するより経済的で、可愛らしい芽吹きの様子から楽しめます。今年育ててみたいハーブがある人は、播きどきを逃さずタネからハーブを育ててみませんか? それぞれのタネの播きどきや詳しい育て方などは、タネ袋の裏に書いてある情報で確認しましょう。

ここでは、タネからでも育てやすく、春播きに向くオススメのハーブを8種ご紹介します。タネの播き方は『植物に合わせた3つの「タネ播き」の方法』をご覧ください。

バジル

バジル
ulrich22/Shutterstock.com

鮮やかなグリーンと爽やかな香りが、イタリア料理に欠かせないバジル。暑さに強く夏でも旺盛に生育し、トマトとの相性が抜群で夏の食卓で活躍するハーブの一つです。たくさん収穫できたら、ジェノベーゼソースをつくって保存してもいいですね。

バジルの播きどきは4月下旬~5月頃。日当たりのよい場所で育てましょう。大きく茂るので、株間を取って点播きにします。光があると発芽するので、土はごく薄くかけます。発芽後は元気な株を残して間引きをし、伸びてきたら、芽の先を摘む摘心をすることで、脇芽を増やしてたくさん収穫することができます。乾燥に弱いので、水切れしないように注意しましょう。花が咲くと葉がかたくなるので、収穫を長く続けたい場合は花穂を摘み取ります。一年草扱いなので、毎年タネ播きが必要です。

タイム

タイム
STUDIO GRAND OUEST/Shutterstock.com

爽やかな芳香とほろ苦い風味があり、肉・魚料理からハーブティーまで幅広く活躍するタイム。常緑の小さな葉やピンクの小花が可愛らしく、花壇や寄せ植えの花材、這性のものは香りのあるグラウンドカバーとしても利用されます。苗から育てるのが一般的ですが、タネ播きからでも栽培できます。

タイムの播きどきは4~6月中旬頃。タネ播き用のポットや育苗箱に播くほうが育てやすいでしょう。タネは重ならないようにばら播きにし、ごく薄く土をかけます。草丈5㎝ほどに伸びたら、育てたい場所に植え付けます。比較的乾燥した気候を好み、高温多湿が苦手なので、夏場は蒸れに注意しましょう。

ミント

ミント
Hikko.ne/Shutterstock.com

爽やかな香りを持ち、ハーブティーやお菓子の飾り、料理、香料などによく利用される身近なハーブ。ミントはシソ科ハッカ属の植物の総称で、ペパーミントやスペアミント、アップルミントなど、さまざまな種類があります。ミントは交雑しやすいため、苗から栽培するのが一般的ですが、タネからでも育てることができます。

ミントの播きどきは4~5月頃と9月頃。タネが重ならないようばら播きにし、土はごく薄くかけます。ミントのタネは細かいので、水やりの際に流れてしまわないよう、タネ播き後は霧吹きで水やりをするとよいでしょう。発芽後は間引き、摘心をしながら育てます。とても丈夫ですが、やや湿り気のある場所を好むため、水切れしないよう注意しましょう。株姿が乱れてきたら収穫も兼ねて半分ほどに切り戻し、風通しよく育てましょう。非常に生育旺盛で、地下茎でよく増えるので、栽培する際は広がりすぎないように注意が必要。コントロールしやすい鉢植えで育てるのがおすすめですが、根がいっぱいになりやすいので、適宜植え替えや株分けを行いましょう。

チャイブ

ネギの仲間のチャイブは、細長い葉に独特のマイルドな風味があり、西洋料理でよく使われます。サラダやオムレツなどのほか、魚料理やジャガイモ料理などにも相性抜群。5~6月頃には、ポンポンのような赤紫色の花を咲かせ、花壇に植えても可愛いハーブです。

チャイブの播きどきは3月下旬~6月上旬頃と、9~10月頃。タネは嫌光性なので、播いた後はタネが隠れる程度に土をかぶせます。明るい日陰で肥沃な場所を好みます。成長してきたら、地際から3~5cmほどのところで切り取ると、また葉が伸びてきて何度も収穫できますが、収穫を続けると花が咲かないので、花を楽しみたい場合は、収穫用の株と花用の株を分けましょう。タネから育てた場合、花が咲くのは翌年以降になります。多年草なので、冬には地上部が枯れますが、春になるとまた芽を吹きます。

セージ

セージ
ChiccoDodiFC/Shutterstock.com

古代から香辛料や薬草として使われてきたセージ。銀色がかった長楕円形の葉は常緑で、細かい網目状のしわが入ります。すっきりした香りと苦みがあり、肉料理によく合います。初夏から夏にかけて咲く紫色の穂状の花もきれいです。

セージの播きどきは4~5月頃と9~10月上旬頃。タネ播き用のポットや育苗箱にタネが重ならないようにばら播きにし、タネが隠れる程度に薄く土をかけます。本葉が5~6枚出た頃に、日当たりのよい場所に植え付けをします。ある程度成長したら摘心をすると脇目がよく茂ります。乾燥や寒さには強いですが、高温多湿に弱いので、梅雨前には収穫を兼ねて枝を透かし、風通しよく育てましょう。花をメインに楽しむ場合、春に花芽を摘まないよう気をつけます。

イタリアンパセリ

イタリアンパセリ
Stephen Orsillo/Shutterstock.com

イタリアンパセリはパセリの平葉種で、苦みが控えめで風味も柔らかく、使いやすいハーブ。トマトソースとの相性がよく、パスタやスープなどの香りづけや彩りとして、日々の食卓に少しあると便利です。

イタリアンパセリの播きどきは3~5月頃と、9~10月頃。タネが重ならないようにばら播きにし、土はかけないか、ごく薄くかけます。発芽までは2~3週間程度と少し時間がかかるので、乾燥させないようにしましょう。発芽後は間引きをして丈夫な株を選別します。強い日差しに弱いので、夏は半日陰で育て、また水切れにも注意が必要です。収穫の際は、葉を10枚以上残すようにすると、株が弱らず長く楽しめます。花が咲くと葉がかたくなるので、花茎は早めに切り取りましょう。比較的寒さに強い二年草。

レモンバーム

レモンバーム
Vaclav Mach/Shutterstock.com

レモンに似た爽やかな香りがあるレモンバーム。料理の香りづけやハーブティー、ポプリなど幅広く活用されます。初夏に咲く白い小花をミツバチが好むことから、ミツバチを意味する「メリッサ」という名でも呼ばれます。

レモンバームの播きどきは4~5月頃と9月頃。明るい日陰を好みます。タネはばら播きにし、タネが隠れる程度に薄く土をかけます。発芽までやや時間がかかります。発芽後は間引き、摘心をして育てます。湿り気の多い土を好むため、乾燥させすぎないように注意が必要。開花すると香りが弱くなるので、梅雨前頃に収穫も兼ねて半分ほどに切り戻し、風通しもよくします。丈夫で育てやすい多年草で、こぼれダネでもよく増えるので、広がりすぎないよう注意しましょう。

シソ

シソ
Skyprayer2005/Shutterstock.com

ハーブといえば西洋料理の印象が強いですが、大葉とも呼ばれるシソも立派な日本のハーブ。上品でさわやかな香りと味わいは和食で広く利用され、葉、花穂、実が食用になります。青ジソと赤ジソには、それぞれ葉が波打つチリメンの種類があります。

シソの播きどきは4月中旬~5月頃。十分暖かくなってからタネを播きましょう。タネは一晩水につけ、しっかり吸水させてから条間30cmほどの筋播きにし、土はかけないか、ごく薄くかけます。発芽後は間引きをして、株間を広くとって育てましょう。乾燥を嫌うので、水切れに注意します。株が20~30cmほどに育ったら、若い葉から適宜収穫をします。8~9月頃に花穂が伸びてくると、葉の生育が悪くなるので、葉の収穫を続けたい場合は摘み取りましょう。一年草扱いなので、毎年タネ播きが必要です。

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