乾燥する季節には手放せないハンドクリーム。せっかくなら材料にこだわって、手作りしてみませんか? 必要な材料は、ベースとなるオイル・蜜蝋(みつろう)・精油の3つだけ! 簡単に作れる上に、余分なものは入っておらず、お肌にやさしいので、敏感肌の方にもオススメです。天然100%の香料である精油のふんわりとした優しい香りも楽しめて、作っている時から幸せ気分に…。ここではレシピをご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
目次
ハンドクリームを作ってみよう
精油の用途は、香りを嗅いで楽しむだけではありません。石けんや化粧水、ルームスプレーなど日用品を手作りする際に使用すれば、香りが肌や心にもプラスの作用をもたらしてくれます。私はもともと敏感肌で、市販のものが肌に合わなかったこともあり、今では、ほぼすべての日用品は手作りしています。季節や心身のバランスによって分量を調整したり、テクスチャーを変えたり、香りを変えたり…精油を使った手作りアイテムを楽しんでいます。
今回ご紹介するハンドクリームも、その一つ。冬だけでなく、一年を通してよく作っています。作るといってもとっても簡単! 10分もあればできますので、ぜひお試しください。
手作りハンドクリームの材料は?
とても簡単に作れるハンドクリームですが、材料も3つだけと、とってもシンプル。これらの材料は、他のアロマグッズを作る際にもよく使うものなので、常備しておくと重宝するでしょう。
オイル
植物油と呼ばれるオイルを準備します。化粧品やオイルクレンジング、アロマトリートメントの施術を受ける際にも使われる油で、スイートアーモンドオイル、ホホバオイル、オリーブオイルなどさまざまな種類があります。それぞれのオイルには特徴があって、乾燥肌に向くもの、脂性肌に向くものなど、悩みや使用感の好みに合わせて選ぶのも、また楽しい作業です。
ハンドクリームを作る場合に私がよく使うのは、「ホホバオイル」。オイルは種類によっては、開封したら1週間で使い切りたいくらい酸化が早いものもあります。ホホバオイルはその点優秀で、開封してから1年ほどは品質が持つといわれています。油っぽい感じもなく使用感もよいため、私が愛用しているオイルです。
蜜蝋
蜜蝋とは、ミツバチが巣を作るときに分泌するろうの成分。ビーワックスとも呼ばれます。人の皮脂にも含まれる成分なので、肌馴染みもよく、保湿作用に優れています。
手作りアロマグッズではよく材料として登場するアイテムで、軟膏やハンドクリームを作る際に使います。脱臭や漂白をしているものは白く、それを行っていない未精製のものは黄色い状態で売られています。未精製の蜜蝋には、ほんのりハチミツの香りが残っています。
精油
アロマテラピーに欠かせないのが、香りのもととなる精油。ハンドクリームの場合は、あまり精油の効能を考えすぎず、自分が心地よいな、好きだな、と思う香りをセレクトして作るのがオススメです。自然の恵みが詰まった精油ですが、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質等の心配がある方は、使用できない種類もあります。使用する前に、かかりつけの医師にご相談くださいね。
簡単! ハンドクリームの作り方
それでは、作っていきましょう。
<材料>
- ホホバオイル 25g
- 蜜蝋 4g
- 精油 5滴
- ガラスやアルミ缶など耐熱容器 30g用
- ビーカー
- 竹串
上記の材料はすべてアロマ専門店で購入可能です。インターネット通販でも購入できますが、慣れないうちは専門家がいるアロマショップなどで相談しながら購入するとよいでしょう。
<作り方>
1. ホホバオイルと蜜蝋を一つのビーカーに入れて、湯せんにかけます。
2. 蜜蝋が溶けたら火から下ろし、粗熱が取れるのを待ちます。
3. 粗熱が取れたら、精油を入れて、竹串でよくかき混ぜます。
その際、精油は振らず、自然にポタポタと垂れてくるのを待ちましょう。精油は量が多ければいいというものではありません。適量を守らないと、逆に皮膚刺激になってしまうことも。オイルの量に対して、精油の濃度は全体の1%程度になるように、私は決めています。今回は、5滴使用します。精油を振ってしまうと、この濃度が不正確になるので、垂れるまでゆっくり待ってくださいね。
4. 容器に移し替えて、固まったら完成です。
精油を加えたらすぐに固まり始めます。手早く容器に移しましょう。
作ったハンドクリームを使用する前に
作ったハンドクリームの保存期間は2カ月程度です。「ハンドクリーム」とうたっていますが、ハンドだけに限らず、全身どこでも安心して使えますので、なるべく早く使い切りましょう。少々手間ではありますが、一度に大量に作るのではなく、2カ月で使い切る量をこまめに作ることも、アロマグッズを手作りするうえでは大切です。
また、ご紹介したレシピの作用や反応には、個人差があります。ご利用の際には、身体に合うかどうかパッチテストを行い、違和感がある場合にはすぐ使用を中止するなど、ご自身で責任を持って試していただくようお願いします。
併せて読みたい
・風邪予防に! 精油を使ってアロマスプレーを作ろう
・おうちでアロマテラピー ちょっとぜいたく、ネロリのしあわせボディオイル
・気に入った香りを使おう!アロマハンドソープの作り方
Credit
写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)
花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/
新着記事
-
ガーデン&ショップ
都立公園を新たな花の魅力で彩る「第2回 東京パークガーデンアワード 神代植物公園」1年の取り組み
新しい発想を生かした花壇デザインを競うコンテスト「東京パークガーデンアワード」。第2回のコンテストは、都立神代植物公園(調布市深大寺)が舞台となり、2023年12月からコンテストガーデンが一般公開され、日…
-
園芸用品
【冬のうちに庭の悩みを一挙解決】生育、花つき、実つきを変える土壌資材とは⁈PR
庭づくりで最も多い「花が咲かない」、「実がつかない」といった生育不良。花であふれる景色や収穫を夢見て、時間をかけ、愛情もかけて手入れをしているのに、それが叶わないときは本当にガッカリするもの。でも大…
-
植物の効能
冬はこれでポカポカ! 自家製チリオイルで食べる、生姜たっぷり餃子
冬の到来と共に身体をあたためてくれる物が食べたくなりますね。温まる食材の代名詞と言えば「唐辛子」と「生姜」。香りが良く薬味としても大活躍で、薬効もある身体に嬉しいスパイスです。今回は採りたてのフレッ…