トップへ戻る

自然との調和が美しい秋の庭 栃木「コピスガーデン」を訪ねて

自然との調和が美しい秋の庭 栃木「コピスガーデン」を訪ねて

那須の雑木林を背景に、四季折々の花が咲く「Coppice GARDEN (コピスガーデン)」。秋は、シュウメイギクやアスターなどの宿根草が株を覆うほどに咲き誇り、秋が深まると多数のバラが開花します。バラ文化と育成方法研究家で「日本ローズライフコーディネーター協会」の代表を務める元木はるみさんに「コピスガーデン」の秋を案内していただきます。

Print Friendly, PDF & Email

雑木の庭がつくられて約10年になる「コピスガーデン」

コピスガーデン
ナチュラル感いっぱいのエントランス。

9月下旬、栃木県那須町にある「Coppice GARDEN (コピスガーデン)」を訪れました。

「コピス」とは、「雑木林」のこと。那須の雑木林を、まるで魔法をかけたかのように素敵なガーデンにつくり替えたのは、「大森プランツ」の代表、佐々木清志郎さん。

コピスガーデン
池を配した全体像がつかめるガーデンマップ。

「大森プランツ」は、フランス、ギヨー社のバラをはじめ、樹木や宿根草、クレマチス、クリスマスローズなど、苗の卸販売、造園工事の設計施工、各種イベントの企画立案を、長年手掛けています。じつは、2011年の東日本大震災によって、本社のある福島県南相馬市から、ここ那須町に避難され、新たにこの地に美しいガーデンをつくられたという経緯があります。広大な那須の土地に「コピスガーデン」が生まれたのは、2013年春のことでした。

秋の草花が咲き競うガーデンをご案内

コピスガーデン

雑貨ショップとカフェの間を通って入場すると、初秋のガーデンではすでに咲き始めた秋の草花が元気に出迎えてくれました。

コピスガーデン

「季節のガーデン」のエリアでは、夏の名残の宿根フロックスと、残しておいてくださったバラの花が彩りを添えていました。

オミナエシ、アスター、シュウメイギク
「季節のガーデン」エリアに咲くオミナエシ(左)、アスター(中央)、シュウメイギク(右)。

季節毎の宿根草が次々花咲くこちらのエリアでは、秋の七草の一つオミナエシやアスター、シュウメイギクなどの宿根草が、タイミングを待っていたかのように生き生きと花を咲かせていました。

池の鏡に映る木々や空の青さに癒やされて

コピスガーデン

池の周囲の木々も、早くも紅葉が始まりつつあり、秋ならではの景色を見せてくれていました。

コピスガーデン

池の周囲には、時間を忘れてのんびりと腰かけていたいベンチや、癒やしをふりまく愛らしいアヒルの姿も見られて、寛ぎの時間を過ごすことができました。また、芝生広場では、ゆったりと空を流れる雲や風を感じながら、爽やかな秋の空気に身を置くことができました。

コピスガーデン
紫と黄色のコントラストが美しい秋の花々。
秋の宿根草
左から、アスター‘パープルドーム’、ルドベキア‘リトルヘンリー’、クジャクアスター(白孔雀)、コレオプシス‘ムーンビーム’。

こちらでは、アスター‘パープルドーム’やルドベキア‘リトルヘンリー’、クジャクアスター(白孔雀)、コレオプシス‘ムーンビーム’などの宿根草が満開に咲き誇り、秋の光を浴びて美しく輝いていました。

コピスガーデン

グラスも、秋の空に向かって穂を上げ始めていました。

これから見頃の秋バラもお見逃しなく

コピスガーデン

ここまでは、初秋の「コピスガーデン」の表情をご紹介しましたが、これから秋も深まる10月中旬に近づくと、秋バラが満開のシーズンを迎えます。

コピスガーデン

背景の植物も秋色が増し、秋の光をまとったバラの姿は、なんとも言えない美しさです。

春とは全く異なる秋ならではのバラの風景…この世界を、ぜひ多くの皆様に見ていただき、感動を分かち合いたい瞬間です。

コピスガーデン

ガーデン散策のあとは、苗や雑貨のお買い物ができるのも魅力の一つです。「コピスガーデン」の広い苗売り場では、バラはもちろん宿根草やクレマチス、クリスマスローズなど、年間を通して2,000点を超える商品が並び、苗選びも楽しむことができます。

コピスガーデン

また、庭や植物にちなんだ雑貨が並ぶショップや、テラス席を備えたカフェもありますので、お買い物はもちろん、旬の料理やお菓子も味わうことができます。

コピスガーデンの紅葉

秋が深まると、写真のような美しい紅葉をガーデンのいたるところで目にできるようになります。

実りの秋を「コピスガーデン」で過ごしませんか?

コピスガーデン

2022年10月8日(土)、9日(日)は、多数のマルシェが出店する「収穫祭」が開催されます。開催時間は、10:00〜16:00(最終入場:15:30)。

「食」と「芸術」をテーマに、美味しいものを販売するお店や、ハンドメイド作品を販売するお店が大集合。また、楽しいワークショップも企画されています。ぜひ、この機会に秋の風が心地よい「コピスガーデン」を訪れてみてはいかがでしょうか?

コピスガーデン

ウィリアム・モリスの言葉を借りれば、「美しくよいものは自然と調和している」。

まさに、「コピスガーデン」にぴったりな言葉ではないでしょうか。

見事に自然とマッチしたナチュラル感溢れる、美しく心地よいガーデンを、ぜひ、訪れていただきたいと思います。

Information

GREEN&CAFE Coppice GARDEN コピスガーデン

所在地/栃木県那須郡那須町高久甲4453-27

TEL/0120-377-228

http://coppicegarden.info/

車でのアクセス/東北自動車道 那須ICより約10分。「コピスガーデン」看板左折。

営業時間/10:00~17:30(最終入場時間17:00)
(営業時間は季節により変動。詳しくは上記HPをご確認ください)

ガーデン入園料/一般500~800円、中学生以下300円、就学前・乳幼児/無料、ペット200円(2匹目から100円)※料金は季節により変動します
年間パスポート一般2,000円
※苗販売・雑貨販売の売店とカフェは、 通年入場料無料。
※障害者手帳・ミライロID画面をご提示の方は、ご本人様のみ入園料無料。
(ペット入場の際の詳細は、ホームページよりご確認ください。)

写真協力/大森プランツ(*)

Credit


写真&文/元木はるみ
神奈川の庭でバラを育てながら、バラ文化と育成方法の研究を続ける。「日本ローズライフコーディネーター協会」代表。近著に『アフターガーデニングを楽しむバラ庭づくり』(家の光協会刊)、『ときめく薔薇図鑑』(山と渓谷社)著、『バラの物語 いにしえから続く花の女王の運命』、『ちいさな手のひら事典 バラ』(グラフィック社)監修など。TBSテレビ「マツコの知らない世界」で「美しく優雅~バラの世界」を紹介。
元木はるみの「バラとハーブのある暮らしSalon de Roses
Print Friendly, PDF & Email

人気の記事

連載・特集

GardenStoryを
フォローする

ビギナーさん向け!基本のHOW TO