バラは色ごとに花言葉が異なるのを知っていましたか? バラ色と一口にいっても、バラの花色には実際には赤、ピンク、白、黄色、オレンジ、紫、茶色、黒、緑まであり、花言葉もそれぞれ違います。実は、花屋さんで売られているバラはごく一部で、庭で育てるガーデンローズにはその何千倍もの品種があり、カラーバリエーションは無限大。お庭で育てて、特別な花色と秘められた言葉をプレゼントしてみませんか?

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赤いバラの花言葉は「愛情」「恋」「美」

赤いバラ

花屋さんに並ぶバラは多くてもだいたい10種類ほど。けれども実は、バラには数万種の品種があり、毎年世界各国の育種家によって新しいバラが生まれるため、その数は年々増え続ける一方です。バラの色にも魅力的なものがたくさん! まずは代表的な赤色から見てみましょう。

赤いバラの花言葉は「情熱」「恋」「美」「あなたを愛しています」「強烈な恋」など、熱い胸の内を表すのにぴったりの色です。赤いバラは古今東西、愛や恋の感情を表す代表的な花。イングランドの童謡『マザーグース』の中に「Roses are Red」という詩がありますが、イングランドではこの詩がバレンタイデーのプレゼントに添えるカードの謳い文句として用いられています。

The rose is red.

The violet’s Blue.

Sugar is sweet.

And so are you.

(訳/バラは赤く、スミレは青く、砂糖は甘い。そしてあなたも。)

短く、簡単な英語ですが、なんだかとてもおしゃれでロマンチックな雰囲気がしますね。赤いバラを育てる時のワンポイントは、ちょっと日陰が一番美しく見えるということ。お日様ギラギラの場所よりも、花色がキレイに発色します。庭が日陰になりがちだなぁと残念に思っている方は、赤いバラにチャレンジしてみては。

  1. ‘オデュッセイア’/四季咲き、中輪、強香、樹高約6m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。波打つ花弁のクラシカルな花形と紫がかった深い赤色が美しい。
  2. ‘L.D.ブレスウェイト’/四季咲き、大輪、香りの強さは中程度、樹高約1.5m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。春の花の最盛期以降も四季を通してよく返り咲く。
  3. ‘岳の夢’/四季咲き、小輪、香りは微香、樹高約1.2m、木立ち性、鉢植え・地植えとも可能。花弁の裏が白くなる特徴的な色が魅力。小型で病虫害に強く、初心者にも育てやすい。
  4. ‘ベル・ドゥ・クレシー’/一季咲き、中輪、香りの強さは中程度、樹高約6m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。小型のつるバラとして、鉢植えでオベリスクやアーチなどにしても楽しめる。
  5. ‘スブニール・ドゥ・ドクトル・ジャメイン’/返り咲き、中輪、香りの強さは中程度、樹高約3m、つる性、地植え向き。枝にほとんどトゲがなく扱いやすい。非常によく発色し、バラのジャム作りにも用いられる。
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ピンクのバラの花言葉は「可愛い人」「上品」「美しい少女」

ピンクのバラ

ピンクのバラの花言葉は「可愛い人」「上品」「美しい少女」「しとやか」「幸福」など、どれも可憐な花から連想されるキーワードですね。バラのピンク色は本当にさまざまで、パッと目を引くフューシャピンクから、頬を染めたような温度感のあるピンク、ごく淡くベールをかけたようなピンクなど、バラの中でもピンクの品種は最も豊富にあります。フランス語ではピンクのバラのことを「la rose rose」と呼びますが、2回目のローズは「ピンクの」という意味。つまりフランスではroseはそのまま「ピンク色」を指すのですね。実はドイツ語やイタリア語でも同じようにピンク色のことを「ローザ」といいます。バラを代表する花色から、あなたにぴったりの「la rose rose」を探してくださいね。

  1. ‘ビエ・ドゥー’/四季咲き、中輪、香りの強さは中程度、樹高約8m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。よく見るとピンクに白色のストライプが入る個性的な色をしている。フランス語でラブレターの意味。
  2. ‘メイヤー・オブ・キャスターブリッジ’/四季咲き、中輪、強香、樹高約5m、つる性、鉢植え・地植えとも可能。豪華な香りとたっぷりとした花びらが魅力的。強風にあおられても、パラパラ花びらが散らないので、掃除が楽。
  3. ‘ホリデー・アイランド・ピオニー’/四季咲き、大輪、微香、樹高約80cm、横張り性、鉢植え・地植えとも可能。花の中央が鮮やかなピンク色に染まり、外側の花弁は白色。そのコントラストが超ユニークだが、グラデーションが美しく見える横顔が最も美しい。ピオニーとはシャクヤクのことで、咲ききった時の絢爛な花姿がシャクヤクの雰囲気。
  4. ‘エグランタイン’(マサコ)/四季咲き、大輪、強香、樹高約3m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。上品なソフトピンクの花は他の草花とも合わせやすく、株姿もコンパクトで花壇の前方の彩りにぴったり。
  5. ‘シャンテ・ロゼ・ミサト’/四季咲き、大輪、強香、樹高約5m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。耐病性に優れ初心者にオススメ。第7回ぎふ国際ローズコンテストベストフレグランス賞を受賞。
  6. ‘ローズ・ポンパドゥール’/四季咲き、大輪、強香、樹高約5m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。鮮やかなピンク色の花は咲き進むにつれ、淡いラベンダー色を帯びていく。耐病性に優れ初心者にもオススメ。
  7. ‘クイーン・オブ・スウェーデン’/四季咲き、中輪、香りの強さは中程度、樹高約3m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。上品なソフトピンクと整った花形が魅力的。摘み取った後も花が日もちするので、フラワーアレンジメント用に育てるのも楽しい。

白色のバラの花言葉は「純潔」「清純」「深い尊敬」「相思相愛」

白いバラ

白いバラにも純白からやさしいアイボリー、クリーム色まで色幅がありますが、いずれも心をすっと浄化してくれるような清らかなイメージがあり、花言葉にもそんなワードが選ばれています。上の花言葉のほかに、「私はあなたにふさわしい」というものもあり、きっぱり言い切る潔い感じは結婚の誓いの場にぴったり。結婚式にウェディングドレスの花嫁が持つブーケとして最も多いのも白バラのブーケですが、花の清楚な雰囲気と合わせて、花言葉もよく似合います。

  1. ‘マダム・アルディ’/一季咲き、大輪、強香、樹高約3m、つる性、地植え向き。「グリーンアイ」と呼ばれる、緑色のボタンのような花心が特徴。
  2. ‘ザ・レディ・ガーデナー’/四季咲き、大輪、香りの強さは中程度、樹高約5m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。ややアプリコットがかったクリーム色から咲き始める。植栽環境によって、ピンクやアプリコットカラーが強く出る。
  3. ‘エゼル’/一季咲き、小輪、微香、樹高約6m、つる性、地植え向き。咲き始めはややピンクを帯び、咲き進むにしたがって透明感のある純白になる。非常に生育旺盛で大型のアーチや広い壁面を彩るのに適している。
  4. ‘ソンブレイユ’/返り咲き、中輪、強香、樹高約4m、つる性、地植え向き。花茎が細くうつむき加減で咲くので、高さを上げて誘引すると花が存分に楽しめる。クリーム色の優しい色合いで豊かな香りが魅力。
  5. ‘ウィンチェスター・キャシードラル’/四季咲き、中輪、強香、樹高約3m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。花弁は多いがふわっと羽毛を重ねたような軽やかさのある花姿。春の最盛期以降もよく咲く。
  6. ロサ・ムルティフローラ/一季咲き、小輪、強香、樹高約5m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。北海道から九州まで日本各地のいたるところで見られる野生種。非常に丈夫で、秋に熟す赤い実はリースづくりにも活躍する。

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黄色の花言葉は「友情」「献身」の一方、「嫉妬」の意味も

黄色いバラ

黄色の花言葉は「友情」「献身」「平和」といったポジティブな言葉の一方で、「嫉妬」や「薄らぐ愛」などの意味もあります。ネガティブな意味の由来は宗教の影響が色濃く、ヨーロッパでは異教徒を迫害する際に黄色を目印として用い、不幸な歴史が繰り返されたためです。一方、日本では『幸せの黄色いハンカチ』などで知られるように、輝くお日様のような黄色は幸せを象徴する色。このように東西では色がもつイメージが大きく変わりますから、花言葉もこちらの都合よく解釈するのがオススメ。でもほら、上の写真を見ても、バラの黄色に限っては、嫉妬や薄らぐ愛というよりは、いたって明るくハッピーな雰囲気だと思いませんか?

  1. ‘グラハム・トーマス’/返り咲き、中輪、香りの強さは中程度、樹高約8m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。温かみのある黄色の花は、イングリッシュローズを代表する名花で、世界バラ会議で殿堂入りを果たした。
  2. ‘マーメイド’/四季咲き、大輪、香りの強さは中程度、樹高約5m、つる性、地植え向き。ほかのバラに比べて開花期が遅く、6月下旬から開花し夏もよく咲く。トゲが鋭いので人が通らない場所など、植え場所に配慮を。画家のモネが愛したバラとしても知られる。
    バラの物語・印象派の画家モネが愛したバラ‘マーメイド’
  3. ‘ベル・ロマンティカ’/四季咲き、中輪、微香、樹高約6m、半つる性、鉢植え・地植えとも可能。やや小ぶりの花を株いっぱいに咲かせて周囲を明るく彩る。小型のつるバラとしてアーチやオベリスクなどに重宝する。
  4. ‘ザ・ピルグリム’/返り咲き、大輪、香りの強さは中程度、樹高約5m、つる性、鉢植え・地植えとも可能。透明感のあるレモンイエローで、大輪の花がたくさん咲くと爽やか。香りの良さを絶賛する人が少なくない。

紫色のバラは「誇り」「尊敬」「気品」

紫のバラ
Yellow Cat/Shutterstock.com

紫色のバラには「誇り」「尊敬」「気品」という言葉が当てはめられています。紫色のバラは青いバラを作ろうとする過程で生み出されたものも数多く、「ブルー」という名前を冠したものが少なくありません。というのも、バラにはもともと青色の色素がなく、青いバラの作出は世界共通のチャレンジなのです。完全に青いバラはまだこの世に存在しておらず、英語では「Blue Rose」というと「不可能」を意味する言葉としても用いられていますが、その過程で生まれたいくつもの紫色のバラは、人類の飽くなき挑戦と情熱を讃えるように気高く、美しく咲いています。

  • ‘ブルームーン’/返り咲き、大輪、強香、樹高約1.5m、木立ち性、鉢植え・地植えとも可能。つる性の‘つる ブルームーン’もある。トゲが少なく樹勢も強いので、初心者にも育てやすい。

黒バラの花言葉は「貴方はあくまで私のもの」

黒バラ
DeepGreen/Shutterstock.com

「貴方はあくまで私のもの」というように、どこかしら支配感を感じさせる言葉とともに、「決して滅びることのない愛、永遠の愛」という花言葉もあります。絶対的なものを渇望する情念のようなものが、黒バラのイメージのようです。しかし、意外なことに庭で咲かせてみるとその存在感は控えめ。カラフルな華やかさが苦手な方には、黒バラと白バラを用いて色味を抑えた庭づくりもモダンでオススメですよ。

  • ‘ブラック・バカラ’/四季咲き、中輪、微香、樹高約1.5m、木立ち性、鉢植え・地植えとも可能。もともと切り花の品種として生まれた花で、トゲが少なく扱いやすい。

‘ニコル’や‘プランセス・ドゥ・モナコ’に代表される「覆輪」のバラ

覆輪のバラ ニコル

これまで見てきたような単色のほかに、バラにはいくつかの色が混ざったものも多くあります。上の写真は白い花弁の縁がピンク色に染まり、まるで女の子のドレスのような可憐さ。このように縁だけ別の色が入る咲き方を「覆輪(ふくりん)」、または「ピコティー」と呼びますが、バラには覆輪の魅力的な品種が少なくありません。

  • ‘ニコル’/四季咲き、中輪、微香、樹高約90cm、木立ち性、鉢植え・地植えとも可能。開き始めは上の写真のようなくっきりとした覆輪で、咲き進むにしたがって次第に花の中心までピンク色に染まってくる色変わりのさまも魅力。
覆輪のバラ バロン・ジロ・ドゥ・ラン
marinatakano/Shutterstock.com
  • ‘バロン・ジロー・ドゥ・ラン’/返り咲き、中輪、強香、樹高約2m、つる性、鉢植え・地植えとも可能。濃いワインレッドの花弁の縁に、細く白色の覆輪が入る。花形、花色とも個性的で広い庭でも目を引く。

色が混ざり合う「絞り」の品種も魅力的

絞りのバラ ヴァリエガータ・ディ・ボローニャ

ハケでサッと色をつけたようなストライプ状に色が混ざる花色を「絞り」と呼びます。絞り咲きのバラを単色のバラの中に合わせると、目を引くポイントになり楽しいですよ。それにしても、どうしてこんな花色になるのか、自然が見せるアートは本当に魅力的ですね。

  • ‘ヴァリエガータ・ディ・ボローニャ’/一季咲き、中輪、強香、樹高約2〜3m、つる性、鉢植え・地植えとも可能。イタリア生まれの名花で、花つきがよい。個性的な花色のわりには、ピンクや白、赤いバラとも似合い、協調性のよいバラ。
絞りのバラ アブラカダブラ
Life is a Dream/Shutterstock.com
  • ‘アブラカダブラ’/四季咲き、中輪、微香、樹高約1m、木立ち性、鉢植え向き。「アブラカダブラ」と呪文を唱えて生まれてきたような、世にも不思議な花色。黄色と黒に近い赤色の絞り咲き。

今回、ご紹介したバラはすべて庭で育てられるガーデンローズで、まだまだほんの一部の品種です。他にもたくさんのバラを紹介するとともに、育て方や選び方を以下で解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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Credit

文・写真/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

一部写真/竹田正道

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