小川恭弘 -園芸研究家-
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観葉・インドアグリーン

【プロが解説】憧れの観葉植物「ビカクシダ」初心者でも失敗しない育て方
ビカクシダの基本情報 kragtbti/shutterstock.com 科属:ウラボシ科ビカクシダ属学名:Platycerium bifurcatum 自生地である熱帯の地域では、樹木の幹などにへばりつくように生育する着生のシダです。鹿の角にも例えられるユニークな姿から、コウモリランなどの別名があります。 ビカクシダの仲間は、形と役割が違う2タイプの葉があるのが特徴です。前に長く伸びて目立つ胞子葉(繁殖葉)は、成熟すると繁殖のための胞子が葉裏につきます。株元に張りついているような貯水葉(栄養葉)は、幾重にも重なって落ち葉や雨水を受け、水分と養分を貯め込む独特な性質があります。 Vineyard Perspective/Shutterstock.com ビカクシダの仲間は18種類ほどが知られています。しかし、一般に多く流通するのは、太平洋諸島、インドネシア、オーストラリアが原産で、ビカクシダの和名があるビフルカツムP. bifurcatumです。ちなみにビカクシダの名は、ビカクシダ属の植物の総称として使う場合もあります。 ビフルカツムは他の種類に比べて乾燥や寒さに強いので、一般家庭でも育てやすい植物といえるでしょう。また、他の種類と比べて安価で流通しているものもあるので、初心者が気軽に栽培に挑戦するのに最適です。ここでは、丈夫で育てやすいビフルカツムを中心に解説します。 ビカクシダの入手ポイント ホームセンターや園芸店などで、鉢植えやコケ玉、板付けの株などが販売されています。主な流通時期は春から夏ですが、大型店では季節を問わず、いつでも売られていることも多いようです。葉に枯れた箇所やしみなどがなく、がっしりとした印象の株を選ぶようにしてください。ビフルカツム以外の種類を確実に入手するには、専門店などのネット通販を利用するのもよいでしょう。 適した栽培環境と置き場所 ビフルカツムは環境適応性が比較的高く耐陰性もありますが、本来は日当たりのよい場所を好みます。半日以上は日光に当てるようにしますが、閉め切った室内の日当たりがよい場所は、葉焼けするので注意してください。ただし、暗すぎる日陰に置くとだんだん弱って葉が小さくなり、枯れてしまうので避けましょう。 また、夏に風通しが悪くて温度が上昇しやすい場所でも、葉焼けすることがあります。午前中だけ日光が当たる場所か、30%程度の軽い遮光下に移動させるとよいでしょう。戸外で木の幹などに吊り下げるのが理想的で、適度に風に当たることで株も引き締まって育ちます。 ビフルカツム以外のビカクシダの仲間は、多くの種類が直射日光に当てると葉焼けするので気をつけましょう。遮光カーテンなどを利用したり、木陰のような50%くらいの遮光下に置くとよいでしょう。 湿度に注意 高湿度な環境を好むので、室内でエアコンなどの風が当たるような場所には置かないようにしてください。特に風が直接当たるとすぐに枯れてしまいます。エアコンを作動させている場合も空気が乾燥するので、湿度を保つため、こまめな霧吹きが必要です。 ヘゴや木製の板に着生させた株を湿度が低い場所に置いておくと、乾燥によって生育が悪くなることがあります。その場合、水槽や水瓶などのすぐ上に置くと改善されます。 注意事項のまとめ 暗い場所から急に直射日光が当たる場所に移動すると葉焼けします。ネット情報などで日光浴をすすめる記述を見かけますが、その方法はNGです。移動する場合は、1カ月くらいかけて徐々に葉焼けしにくい朝の日光から慣らすようにしてください。屋外で風当たりの強い場所は、乾燥で葉が著しく傷んだりします。屋外で育てる場合は、台風など強風に当たると葉が傷みやすいので注意してください。 水やりのコツ PhotoLife_Style/Shutterstock.com 鉢植えのビカクシダは、春から秋は用土の表面が乾いたらたっぷり与え、冬は用土が完全に乾燥したら与えます。受け皿に水を貯めたままにすると根腐れします。水やり後に受け皿に貯まった水は、数時間以内に捨ててください。空気中の湿度は高めを好みますが、用土が常に湿ったままだと根腐れするので気をつけましょう。 ヘゴや木製の板などに着生させた株や小さな株は、水切れしやすいので十分注意してください。初心者の方や小さな株を栽培する場合は、鉢植えのほうが水切れにしにくく失敗が少ないのでおすすめです。 板などに着生させた株の水やり Andriana Syvanych/Shutterstock.com 水やりのタイミングは、株と板の間に挟まっているミズゴケが乾いたら、を目安にしてください。季節や天候によってタイミングは変わるので、できるだけ毎日チェックするのがおすすめです。 水やりは、根の部分全体に水がよく浸透するようにたっぷりと与えましょう。また、ミズゴケは乾燥すると水をはじいて1回の水やりでは浸透しないことがよくあるので、数分程度の間隔を空けて複数回水やりするとよいでしょう。 着生させた株の水やりで最も失敗する可能性が高いのは、水不足です。小株ほど乾燥しやすく、また室内では水やりが霧吹きだけだったり、与える回数が少なくなる傾向があります。 一方、水を毎日与えて過湿にしすぎると、根が腐って最悪の場合枯れてしまうことがあります。大株は過湿になりやすい傾向があり、また梅雨時や秋の長雨に当たると腐ることがあるので注意してください。 ビカクシダに施す肥料 4~10月の成長期に、貯水葉の裏に油粕などの肥料を与えると生育が旺盛になります。 ビカクシダの冬越し方法 ビフルカツムは乾かし気味に管理すれば0℃近くまで耐えます。ただし、葉を美しく保つには5℃以上を保つようにしてください。室内の日当たりのよい場所に置き、用土が乾いてから水を与えれば、容易に越冬します。 他の種類は寒さに弱いものが多いので、最低温度を10℃以上に保つようにしてください。 冬の暖房した室内は空気の乾燥が激しいので、前出の置き場所で解説した通り、注意してください。 関東地方南部など、霜がほとんど降りない地域では、屋外で越冬することもあります。ただし、数年間隔の強い寒波でひどく傷むこともあるので、おすすめできません。 手入れ 大株になって葉が混んできたら、混み入った葉や縁が枯れてきたなくなった葉などを間引きして風通しをよくすると、日光が全体に当たって株が引き締まります。またカイガラムシなどの害虫類もつきにくくなります 植え替え 植替えの適期は、5~8月。鉢植えで育てている場合は、根詰まりすると生育が衰えるので、1~2年に1回は植え替えてください。板などに着生させる場合は、植え込み材のミズゴケをしっかり敷いて根が伸びる場所を確保するようにしましょう。 気をつけたい害虫 風通しの悪い室内で管理するとカイガラムシが発生します。一年中室内で楽しむ場合は、こまめに観察するようにしてください。一度発生すると跡が残って葉が汚くなり、観賞価値が下がってしまいます。また、カイガラムシは薬剤が効きにくいので、発生したらブラシなどでこすって落とします。その後に適用のある薬剤を散布してください。 丈夫でおすすめのビカクシダの種類 ウィリンキー 撮影場所:新宿御苑 ジャワ島原産でビフルカツムの亜種とされますが、独立種とする見解もあります。ビフルカツムと比較すると上下に伸ばしたような株姿で、葉はより銀色に近く大型になります。寒さには強くないので注意してください。他の育て方は、ビフルカツムに準じます。 ビーチー lee sayeong/Shutterstock.com オーストラリア東部原産でビフルカツムの亜種とされますが、独立種とする見解もあります。ビフルカツムより日光が当たる場所が適します。銀白色の葉が美しく、日光をよく浴びた株は剣が刺さったような姿になり特徴的です。風通しのよい場所で直射日光に当てて育てるとよいですが、真夏は午後に葉焼けしやすいので注意してください。 ネザーランド ビフルカツムの交配種で、さらに丈夫ともいわれている品種です。ビカクシダには交配種も多く存在します。 初心者でも失敗しない栽培ポイント TippyTortue/Shutterstock.com 栽培が難しい種類に挑戦せず、最も一般的な種類(ビフルカツム)を育てること。大株は過湿による根腐れに注意するが、板付けの株や小株は乾燥に注意すること。小株は鉢植えで育てると水やりの手間が減り、失敗が少ない。暖房や冷房時の空気の乾燥に注意すること。 以上のことをふまえて育てれば、失敗は少ないでしょう。個性的な株姿が魅力のビカクシダを育てて、さまざまに飾って身近に楽しんでください。
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バナナを自宅で育てる方法をプロが解説! 観葉植物として育てて果実も収穫
バナナの基本情報 Meenu Varghese/Shutterstock.com バナナはバショウ科の常緑多年草、東南アジア原産の植物です。多くの植物と違い、一度実をつけた株は枯れてしまうので、根元の子株をまた育てることで、再び実がなる性質です。株分け後1~3年で収穫できますが、収穫時期は不定です。品種によって差はありますが、水を控えれば0℃近くまで耐えます。 バナナは木ではなく、幹に見えるのは葉に由来する偽茎で、生長点は地下に1つしかありません。 スーパーなどで販売されているバナナは、青い未熟状態の果実をフィリピンなどから輸入して追熟させたものです。 家庭で育てるバナナと栽培の魅力 Photoongraphy/Shutterstock.com 3~4mの高さまで育つ品種が主流ですが、家庭で育てるには1~2mで実を付ける矮性品種を選びましょう。実がなるまでもトロピカルムード満点の株姿が目を引き、観葉植物として楽しむことができます。また、つややかな大きな葉は、料理の皿代わりにしたり、ラッピングにも使えるなど実用的な面もあります。樹上で黄色く完熟したバナナは、販売されているものより格段に美味しく、身近に育てている人だけが味わえる特権です。 健康食になるバナナの栄養 Tatjana Baibakova/Shutterstock.com バナナは毎朝食事に加える人も多い果物で、消化がよく、エネルギー源としての即効性に加え、持続性もある効率のよいスタミナ源です。バナナの糖質は吸収がおだやかで腹もちがよいので、ダイエット中の人にもおすすめ。そのほか、整腸作用や免疫力向上、高血圧を抑えるなどの効果があります。食物繊維が豊富で、ビタミン、ミネラルなどの栄養バランスの優れたバナナは、安心して毎日食べられる健康食です。 バナナの苗の購入ポイント New Africa/Shutterstock.com 春から初夏くらいに、ホームセンターや通販で苗が入手できます。茎が太く葉も大きく、がっしりとした印象の株を選んでください。いろいろな品種を育てたい場合は、通販を利用するのがおすすめです。背が高くなる品種も販売されていますが、家庭で鉢栽培する場合は避けたほうがよいでしょう。 置き場所 日当たりのよい場所を好みます。5月からは戸外に出し、十分に日光を当てるようにしてください。また室内に取り込むのは、11月までに済ませると葉が傷まず安心です。 葉が大きく柔らかいので、強風に当たるとビリビリに破けます。建物のそばなど風当たりの弱い場所に置くとよいでしょう。また株の安定が悪く、特に大株は支柱などに固定するなど倒れないように工夫をしてください。台風などが来る場合は、早めに室内に取り込みましょう。 水やり 春から秋の成長期は、表土が乾いてから与えます。7〜9月の暑く晴れた日が続く時期は、水切れしないように毎日与えてください。また水やりするときは、葉全体を洗い流すようにするとよいでしょう。 結実しているとき(青い実がついて膨らんでから)は多くの水分を必要とするので、特に水切れしないように注意してください。冬はやや乾かし気味に管理します。最低温度(0℃近く)が保ちにくい場合は、水やりをかなり控えると、葉が枯れたとしても根が生存する可能性が高くなります。 肥料と用土 肥料は、チッソのほか、カリを多く必要とします。春から秋の成長期には、骨粉が入った発酵済み油粕などの有機肥料を規定量与えます。旺盛に成長しているようなら、やや多めに与えてください。 腐植質を多く含んだ肥沃な土を好みます。草花用の一般的な培養土にくん炭を1割程度混ぜて使うとよいでしょう。くん炭にはカリが多く含まれていて補給源になり、根腐れや病気にも強くなります。 冬越し silvia.cozzi/Shutterstock.com 最低温度を0~3℃以上保てばよいので、室内に置けば比較的容易に冬越しします。ただし、葉を美しく保つには8℃以上を心がけましょう。室内の日当たりのよい窓際に置き、夜間は厚手のカーテンを引いて外からの冷気をシャットアウトしてください。実がついている場合は最低でも12℃以上を保ち、できるだけ保温に努めてください。 植え替え 果実を実らせるのに最も重要なことは、だんだんと大きな鉢に植え替えることです。 鉢替えの大体の目安としては、3~4号 → 6~8号 → 10~15号 です。 3号鉢から急に10号鉢に植え替えるような、大きな環境の変化は避けてください。かえって成長が遅くなり、根腐れなどのトラブルも多くなります。 次世代の苗を確保する株分け作業 Radovan1/Shutterstock.com よい実を付けさせたい場合は、早めに子株を切ってください。茎の表面の枯れた部分は、虫などの隠れ処になり、見た目も悪くなります。ハサミを使って取り除くとよいでしょう。 株分けで増やしますが、小さなうちに株分けすると失敗しやすいので注意しましょう。 バナナの実がついたら 写真/小川恭弘 房状に実がなって大きくなってくると、株が非常に不安定になります。時間をかけて実った大事な果実ですから、倒れて茎が折れたり、実がとれてしまうなど深刻な被害を受けないよう、しっかりした柱などに固定してください。 垂れ下がった茎に重い果実がつく三尺バナナは、そのままだと茎が途中で折れてしまうことが多いです。丈夫な金属製パイプなどに、茎の上部と中部の2カ所をしっかり固定してください。 収穫と利用のポイント 果皮が黄色くなると、すぐに黒くなって腐るので、収穫のタイミングを逃さないようにしましょう。 果実の保存は、常温の風通しのよい場所に。吊して保存するのが理想的です。 果実の表面が黄色くなり、さらに黒い斑点ができてきたら、最も甘く食べ頃です。食べ切れないときは、レモン汁をかけて冷凍すると黒ずみません。 バナナの品種 Hagen Simon/Shutterstock.com いろいろな品種があり、酸味のあるものや、なめらかでアイスクリームに例えられるものなど、さまざまです。またハワイや日本でもごく少数ですが、リンゴのような風味のあるアップルバナナが近年流通し、高値で取り引きされているようです。 フルーツとしてだけでなく、料理用の品種もあります。幹が赤色を帯び、果実も茶色のレッドバナナなどもユニークです。葉や果実に斑が入る品種もあります。 三尺バナナ Musa acuminata ‘Dwarf Cavendish’ Kolomenskaya Kseniya/Shutterstock.com 1~3mほどの高さで実がなる矮性のバナナで、台風の多い沖縄でよく栽培されています。実は大きくたくさんつくので、実がなりはじめたら早めに丈夫な支柱を立てないと、折れてしまいます。果実は緑色のまま完熟する傾向があるので、収穫には注意が必要です。 ドワーフモンキーバナナ 1mほどで結実する矮性バナナで、鉢栽培に特に適しています。株の先端付近に1~2段ほど、やや少量の小さな実がなります。味はやや酸味があり、さっぱりとしています。 島バナナ KPG-Payless/Shutterstock.com 沖縄などで多く育てられています。モンキーバナナのように実が小さく酸味のあるさっぱりした味で、現地では根強い人気があります。苗が通販などで販売されていますが、3~4mほどまで高く成長し、家庭で育てるには不向きなので注意してください。 ジャイアントキャベンディッシュ 最もよく流通して食べられているバナナで、実は大きく甘味も強い品種です。残念ながら、苗は流通していません。 バナナの近縁種 バショウ(芭蕉) Musa basjoo Wirestock Creators/Shutterstock.com 戸外の庭などでバナナにそっくりの植物があったら、バショウです。バナナとは別種ですが、ジャパニーズバナナとも呼ばれ、近い種類です。耐寒性が強く、地上部が枯れてもまた出てきます。東北の比較的暖かい地方でも栽培が見られるようです。 ほとんどは実がつく前に冬の寒さで枯れてしまいますが、暖かい地域や場所では結実します。果実は種が多いですが、食べると酸味のあるバナナの味がして美味しいそうです。 ピンクバナナ(アケビバナナ) Musa velutina LakedemonPhoto/Shutterstock.com バショウのように寒さに強く、戸外で栽培できます。高さは2~3mで、あまり大きくなりません。果実と花はピンク色で、観賞しても楽しく、実もアケビのように種がいっぱいですが食べられます。 育てて収穫も楽めるバナナ栽培に挑戦してみよう! 室内で容易に冬越しでき、展示効果も抜群なバナナは、観葉植物としてもおすすめです。しっかりと植え替えなどの世話をすれば、実を収穫するのも難しくありません。寒さに強いバナナに近縁の種類なら、戸外でガーデニングにも使えます。ぜひ気軽にバナナの栽培にチャレンジしてみてください。
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育て方

ベンジャミンを増やしたい! 適切な時期と方法、注意点を知っておきましょう
ベンジャミンを育てる前に知っておきたいこと グリーンショップやホームセンターなどで、よく販売されている定番の観葉植物です。艶のある濃い緑色の葉に白っぽい幹が映え、枝は柔軟でさまざまな形に仕立てやすく、強い刈り込みに耐えます。日当たりのよい場所が適しますが、耐陰性があるので、室内の明るい場所で楽しむこともできます。枝先を丸く刈り込んだスタンダード仕立てのものが特徴的ですが、自然風に仕立てたものも流通しています。 ベンジャミンの基本データ 学名:Ficus benjamina 科名:クワ科 属名:フィカス(イチジク)属 原産地: インド、東南アジア、オーストラリア 和名: シダレガジュマル、ベンジャミンゴムノキ 英名:Weeping Fig 生育適温:最低温度5℃ 植物を増やすには、いくつかの方法があります。 ベンジャミンの増やし方を知る前に、植物を増やすための基本的な方法を確認してみましょう。 種まき 種を土にまいて発芽させ、増やします。比較的手軽な場合が多い反面、親と形質の違う苗ができるのが欠点です。特にF1品種(一代交配種)は、親とかなり違う形質をもつ苗ができてしまいます。 挿し木 枝や茎を土に挿して発根させ、苗を作ります。親の形質をそのまま受け継いだ苗を、増やすことができます。一方、挿し木が不可能、または難しい植物もあるので注意してください。 株分け 親株の根元から発生した子株を、根のついた状態で切り分けて増やします。根があるので失敗は少なく、親株の形質をそのまま受け継ぎます。ただし、多く増やしたい場合には、不向きな場合が多いです。 ベンジャミンを増やす最適な方法と時期 ベンジャミンは「挿し木」で簡単に増やすことができます。ベンジャミンの挿し木は、適切な時期に行うのが重要です。ベンジャミンを増やすための最適な時期を確認してみましょう。 挿し木の適期 5~8月が適期です。 知りたい! ベンジャミンの増やし方「挿し木」 準備するもの 土に挿して挿し木する場合は、次のものを用意します。 ・増やしたいベンジャミンの株 ・赤玉土(小粒)やバーミキュライト、挿し木専用の土を入れた鉢 ・鉢 ・園芸用のハサミ ・水の入ったバケツ ・水を入れたジョウロ ・発根剤 挿し木の手順 次のような手順で挿し木を行いましょう。 ①増やしたいベンジャミンの株から、10〜15㎝ほどの長さで枝を茎を切ります。 ②茎の先端についている葉3〜4枚を残し、あとの葉は取り除きます。残した先端の葉が4㎝以上ある場合は、半分程度になるようカットします。切り口から白い乳液が出ますが、衣服などに乳液がつくと取れにくくなるので注意してください。 ③これをを60分ほど、バケツの水に浸けて、挿し穂とします。 ④鉢に土を入れて、ジョウロで水やりして土を湿らせます。 ⑤切り口に発根剤の粉を薄く付けます。枝の長さの3分の1を目安に、倒れないように土にしっかり挿しましょう。 ⑥明るめの日陰に置いて、土が乾かないように水やりをしながら管理します。 葉と葉がくっつかなければ、ひとつの鉢に数本の挿し穂を挿しても大丈夫です。1か月ほどで根が出ます。新しい葉が出てきたら新しい土を使って、3号ポットに植えつけましょう。そのあとは、生育するにしたがって植え替えをしていきます。 ベンジャミンの挿し木のコツと注意点は? ハサミやナイフについて 切れ味がよく、清潔なものを使うようにしてください。切れ味の悪い道具を使うと、切断面が潰れて成功率が下がります。また。切り口から雑菌が入らないよう、刃の部分を火で熱したり、消毒液につけて殺菌しましょう。 挿し穂について 挿し穂の挿す部分は、斜めに切るようにしてください。切断面が広くなり、成功率が上がります。挿し穂の葉は、適切な量に調整することが重要です。多すぎると葉からの呼吸で水分が多く失われ、挿し穂が弱ります。一方、葉から成長ホルモンが葉から出るので、葉が少ないと発根が遅くなります。 挿し床について 挿し床の用土は、清潔で肥料分の少ないものを使います。特に、腐葉土や堆肥などは混ぜないようにしてください。
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育て方

ベンジャミンの育て方。コツとお手入れ、植え替えなどを一挙紹介します
ベンジャミンを育てる前に知っておきたいこと グリーンショップやホームセンターなどで、よく販売されている定番の観葉植物です。艶のある濃い緑色の葉に白っぽい幹が映え、枝は柔軟でさまざまな形に仕立てやすく、強い刈り込みに耐えます。日当たりのよい場所が適しますが、耐陰性があるので、室内の明るい場所で楽しむこともできます。枝先を丸く刈り込んだスタンダード仕立てのものが特徴的ですが、自然風に仕立てたものも流通しています。 ベンジャミンの基本データ 学名:Ficus benjamina 科名:クワ科 属名:フィカス(イチジク)属 原産地: インド、東南アジア、オーストラリア 和名: シダレガジュマル、ベンジャミンゴムノキ 英名:Weeping Fig 生育適温:最低温度5℃ ベンジャミンはゴムノキの仲間としても知られ、ガジュマルやゴムノキ、プミラなど多くの近縁の種類が観葉植物として人気があります。高さ20mまでに達する高木で、気根を出しながら横に枝を伸ばします。また、ガジュマルなどと同様に「絞め殺しの木」としても知られ、他の木に巻きつき、最後は全体を覆って枯らしてしまいます。 ベンジャミンのなかで、人気の種類は? ベンジャミンにはいくつかの品種があります。ここでは、入手しやすく人気の品種を紹介します。 ‘スター ライト’ Ficus benjamina ‘Star Light’ 葉に白斑が入った美しい品種です。 ‘バロック’ Ficus benjamina ’Barok’ カールした葉が個性的な品種です。白斑の入った類似品種もあります。 ベンジャミンを育てるときに必要な準備は? 寒さには弱く、地植えには向かないため、鉢植えの観賞植物として育てます。 準備するもの ・ベンジャミンの苗 ・鉢 ・受け皿(鉢サイズにあったもの) ・鉢底ネット(鉢底の穴が一つの場合) ・土 ・肥料(肥料の含まれない土を使う場合に必要) ・土入れ、またはスコップ ・割り箸など細い棒 ・ジョウロ ・園芸用のハサミ アジアン風のものなど、イメージにあった鉢や鉢カバーを用意すると、周囲をさらに雰囲気よく飾ることができます。鉢受け皿も忘れないように用意してください。 適した土作りが、育てるコツの第一歩 比較的、用土を選ばずよく育ちますが、排水のよい用土が適します。鉢花用や観葉植物用の培養土などを使うのが手軽です。ピートモスなどが多く、水もちのよい培養土は、軽石を1~2割加えるとよいでしょう。自分で用土を配合する場合は、室内向きの清潔で軽い用土にしたい場合の例として、赤玉土小粒5、ピートモス3、パーライト2などがあります。 ベンジャミンの育て方には、ポイントがあります。 置き場所 日なたから半日陰の場所が適します。8号鉢以上の枝葉が充実してきた株は、よく日光に当てたほうが株姿が引き締まり、病害虫の被害が少なくなります。 急な環境の変化で葉を落としやすく、置き場所を移動する場合は注意が必要です。3週間くらいかけて徐々に環境にならすようにしてください。 苗の選び方 葉が多く密につき、葉色もよく引き締まった印象の株を選びましょう。暗い場所に置かれていたような、徒長して軟弱ぎみの株は避けてください。 植え替え時期と方法 植え替えをせずに根詰まりすると生育が衰え、葉が少なくなって葉色が悪くなります。1~2年おきに、植え替えてください。適期は5~8月です。 ①ひと回り大きな鉢を用意します。鉢底の穴が中央にひとつだけ空いている場合は、鉢底ネットを穴を塞ぐように敷きます。 ② 鉢土の表面が鉢の7~8割程度の高さになるよう、鉢底部分に土を入れます。 ③底の部分の土を少し落とし、枯れた根は切ってから、新しい土を入れた植えつけ用の鉢に置きます。入手したばかりの苗は、土を落とさずそのまま置いてよいでしょう。 ④鉢のあいた部分に土を入れます。鉢と根の間に隙間なく土が入るよう、棒などでつついて入れ込みます。 ⑤鉢底から水が流れ出すまで、たっぷり水をやって終了です。 同じ鉢に植え替える場合は、古い土や根を3分の1程度落とし、枝葉も同様に3分の1程度剪定します。作業後は、直射日光を避けた場所に置いてください。 ベンジャミンと仲よくなる日々のお手入れ 水やりのタイミング 春~秋の生育期は、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水やりします。鉢底から水があふれるまで与えてください。鉢受け皿にたまった水は、必ず捨てます。そのままにしておくと、根腐れの原因になります。 冬の生育を停止している時期は、乾かしぎみに管理します。鉢土の表面が乾いてから、数日待って水やりをしてください。 肥料の施し方 5~10月の成長期に、窒素が多めか、NPKの3要素が等量含まれた緩効性化成肥料を規定量与えてください。また室内では、油粕などの有機肥料は匂いや虫の発生元になるので、注意が必要です。 剪定を行うときは、時期に注意しましょう。 枝葉が混み合って風通しが悪くなると、カイガラムシなどの害虫が発生しやすくなります。枝葉が混みすぎた部分の枝を付け根から切る、間引き剪定を行うと予防効果があります。間引き剪定はいつ行っても大丈夫です。 葉がまったくくなくなるほどバッサリと剪定する場合は、5~6月の生育期の初期に行うとよいでしょう。 大きく育ちすぎ、見苦しくなった株の仕立て直しは? 大きく育ちすぎた株は、バッサリと株元付近から切り戻し剪定をして、仕立て直すことができます。葉がまったくなくなってしまっても大丈夫なので、株元から10㎝以上の好きな位置で切ってください。 また植え替えも同時に行ってください。根鉢を半分程度まで落とし、同じ鉢かひと回り小さな鉢に植え替えます。 知りたい! ベンジャミンの増やし方 「挿し木」で増やすことができます。5~8月頃に、枝を10㎝ほど切り、葉を2~3枚ほど残して挿し穂とします。赤玉土やバーミキュライトなどの清潔な用土に挿してください。 毎日の観察が、病気や害虫を防ぐコツです 育てる時に注意したい害虫 カイガラムシ 白いロウ状の物質が、枝などについていたらカイガラムシが発生しています。枝葉が密に茂り、風通しの悪い室内に置くと発生しやすくなります。カイガラムシが発生すると、排泄物で黒っぽい汚れが、葉や枝に目立つようになり、触るとベタベタします。樹液を吸われて生育も衰えるので、早めに防除してください。 カイガラムシはロウ状の物質のために薬剤が効きにくいので、ブラシなどでこすり落とすのがいちばん早く効果的です。ブラシなどでこすり落としたあと、薬剤をかけます。 ベンジャミンを元気に冬超しさせるには? 室内で5℃以上保てば越冬します。葉やけの心配がないので、窓際の日当たりのよい場所に置くとよいでしょう。ただし窓際付近は冷え込みやすいので、夜間は厚手のカーテンを引くようにしてください。 寒さなどで冬に葉を落としても、春に新葉が出てくる可能性が高いです。落葉してもあきらめず、1か月に数回は水を与えて様子を見てください。
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育て方

コーヒーノキ(コーヒーの木)の水やり方法。元気に育てるための適切なタイミングと間隔
コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てる前に知っておきたいこと コーヒーノキは主に鉢植えで育てますが、水やりは最も多く行う作業です。簡単と思われがちですが、じつはとても奥が深く、水やりが原因で植物がうまく育てられない初心者も多いようです。植物が生育し生きていくために重要な水やりについて、正しく知ることが植物を育てるうえで大切です。水やりについて知る前に、まずコーヒーノキの基本情報を知っておきましょう。 コーヒーノキの基本データ 学名:Coffea arabica 科名:アカネ科 属名:コーヒーノキ属 原産地: エチオピア 和名:コーヒーノキ 英名:Arabian Coffee 生育適温:15〜25℃ 艶のある緑の葉が美しい常緑低木で、剪定せずに樹形が自然に整います。園芸店だけでなく雑貨店や100円ショップまで広く販売され、株は簡単に入手できます。また日光不足によく耐えるため、室内で育てられる観葉植物として人気があります。本来は日光を好みますが、暑い夏の強光線に当たると葉が傷んで茶色く枯れます。寒さには弱いですが、中サイズ以上の株なら室内で容易に越冬します。家庭でも適切に管理すればコーヒーの実をならせて収穫できるので、自家製コーヒーを作って味わうのも十分可能でしょう。 種子がコーヒー豆として利用される種類はいくつかありますが、アラビアコーヒーノキから収穫されるコーヒー豆が、流通量の7割を占めます。一般に観葉植物として流通するのもアラビアコーヒーノキです。 白い芳香のある花は葉の付け根にまとまってつき、一度花がついた部分には再度花は咲きません。きれいな赤い果実はチェリービーンズと呼ばれ、果肉には甘味があります。果実の中に2つのタネがあり、コーヒー豆として利用されます。 水やりの方法とそのタイミング よく育っていた株も、1回の水やりの失敗で枯れてしまうこともあります。植物を育てるうえで最も基本的で重要な作業なので、たかが水やりと思わないようにしてください。 用土の水分量は、水やりする間隔で調整します 水やりしすぎても植物は生育が衰え、また枯れる原因になります。主な原因は水やり時の水の量ではなく、与える間隔によります。植物の種類にもよりますが、多くの場合は鉢土の表面が乾いてから水やりするのが基本となります。常に用土が湿っていると、根が呼吸できなくなってしまい、根腐れを起こします。根が呼吸して健全に活動、生育するためには、用土の乾燥と濡れた状態が適度に繰り返されることが大切です。 用土の乾き具合は、温度や風通し、日光の当たり具合などの環境的要因と、用土や鉢の質、株の大きさや生育状態などによって変わります。水やりは「何日ごとに1回」などと書かれていることが多いですが、あくまでおおよその目安です。日々の観察で用土の乾き具合を把握することが、水やりの基本です。 水を与える量は、たっぷり与えるのが基本です 鉢底から水が多く流れ出るまで、たっぷりと与えます。初心者に多い失敗が、表面だけ濡らす程度の水やりで終わってしまう事です。下の根の部分まで水がいかないので水不足になり、いつも繰り返していると生育が衰え、葉数も少なくなります。 また水が流れ出るまで与えても、水が浸透していないことがあります。根詰まりなどで固くなってしまった用土やピートモスの多い土は、乾燥すると水をはじくようになります。そのような場合は、数分程度時間をあけて2~3回水やりすると、だいたいの場合は水が浸透します。 さらに確実なのは腰水と言われる方法です。バケツなどに鉢植えを入れてから鉢の半分程度の高さまで水を貯め、1~2時間水に漬けます。 水やりする時間は? 朝に水やりするのが基本です。温度が上がる昼に最も多く水分を必要とするので、昼までに水分を吸収するようにします。種類によっても違いますが、夕方の水やりは水分過多によって軟弱になったり、根が傷む原因にもなります。 夏の暑い時期は、日中の水やりを避けてください。鉢内の水が温度上昇してお湯のようになり、鉢内が蒸れて根腐れを起こします。またひどく高温乾燥が続く時は、1日2回、朝夕の水やりが必要なときがあります。 水切れでしおれていたら? 葉がしおれているのを発見したら、日中でもすぐに水やりしたほうがよいです。暑い時期に日当たりのよい場所に置いてある鉢植えは、日陰の涼しい場所に移してから水やりしてください。またその場合は鉢内の土が熱くなっている場合が多いので、鉢底から流れ出す水が冷たくなるまでたっぷりと与えるとよいでしょう。 植物の性質に合った水やり 園芸植物の原産地は、ジャングルのような熱帯雨林や湿地、砂漠のような乾燥地、雨季と乾季がはっきりした地域、夏涼しく冬温暖な地域など様々です。多くの植物は鉢土の表面が乾いたら水やりしますが、湿地の植物は乾かさないようにほぼ毎日、乾燥地の植物は鉢土が完全に乾いてから水やりします。植物の種類によって水やりも変わるので、植物の性質を把握して水やりすることが大切です。また原産地の環境を知ることで、より適切な水やりをすることができます。 調子が悪い時の水やりは? 葉が落葉するなど、株の調子が悪い時は根が傷んでいる可能性が高いです。そのようなときに水を多く与えると、ますます根が傷んでさらに株が弱ることが多いので注意してください。ただし水が用土に浸透していないために株が弱っている時は、不完全な水やりが原因です。鉢から根鉢を抜き、底の部分まで水が浸透しているか確認すると確実です。 調子が悪い時は休眠期の管理と同様に、水やりを控え気味にするとよいでしょう。鉢土の表面が乾いてもすぐに水やりせず、数日待ってから水を与えます。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の水やり 水やりの頻度 コーヒーノキも多くの植物と同様に、鉢土の表面が白っぽく乾いてから水やりします。ただし小さいサイズの株は乾きやすく、水やりの回数が多くなります。また水切れで深刻な被害になりやすいので、特に注意してください 水やりのコツ 水やりの際は、鉢底から水が多く流れ出るまでたっぷりと与えてください。不必要な成分が溶けた古い水が洗い流され、新鮮な酸素も供給されます。 よく生育した葉の多い株はほこりもたまりやすく、またダニやカイガラムシなどの病害虫も発生します。生育期は室内にある株も戸外や浴室に移動し、葉の裏まで株全体に水がよくかかるように水やりしてください。ほこりも洗い流され、病害虫の予防にもなります。ただし暗い場所に置いてある株を急に日光がよく当たる場所に置くと、葉が茶色くなって枯れる葉焼けを起こすので注意してください。 水やりの確認方法 鉢土の表面が白っぽく乾いてから水やりするのが基本です。ただし用土の種類によっては、よく分からないことがあります。指先で触って確かめるのもよいでしょう。 確実なのは、鉢の重さで判断することです。用土が湿っている場合の重さを鉢を持ち上げて確認しておき、比較して軽くなったと感じたら用土が乾いています。 水やりは季節によって変わります 春・秋 生育期に入ったコーヒーノキは、鉢土の表面が乾いてから水やりします。4月と11月は急に冷え込む時がありますが、そのような場合はできるだけ水やりは控え、与えたときは保温に注意すると安全です。 夏 高温乾燥が激しく、毎日の水やりが必要になる場合があります。置き場や株の状況によって乾き具合が異なりますが、毎日用土の乾き具合をチェックするようにしてください。 小株を日当たりのよい場所に置く場合は乾燥が激しいため、毎日水やりしたほうがよいでしょう。また厳しい暑さと乾燥が続く時は、朝夕2回の水やりが必要な場合があります。 冬 11月から12月に最低温度が10℃を下回るようになると、株の生育が止まり休眠期に入ります。休眠期は水やりを控えるようにします。鉢土の表面が乾き、さらに3日ほど経過したら水やりしてください。また寒い時期の水やりは、早朝より温度が少し上がった10時から11時くらいがよいでしょう。水も冷たい水道水をそのまま使うのではなく、20℃くらいに少し温めてから与えると理想的です。 暖房が入った室内は、意外と用土が乾燥する場合があります。鉢土の乾き具合のチェックを怠らないようにして、水切れさせないよう注意してください。また暖房で空気が乾燥しやすいので、こまめに葉に霧吹きして湿度を保つとようにしてください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の水やりの注意点が知りたい 水やりするときは鉢底から水が十分あふれ出すまで与えますが、鉢皿に貯まった水をそのままにすると、根腐れの原因になります。コーヒーノキは排水のよい状態を好み、水分が停滞するのを嫌います。受け皿に水が貯まっていると、与えた水が長く乾かずに停滞します。受け皿の水はすぐに捨てるようにしてください。 コーヒーノキはピートモスを使った用土でよく植えるほか、購入した鉢植えがピートモスだけの用土が使われていることもあります。ピートモスは乾くと水を弾くので、1回の水やりでは用土に浸透していない可能性が高く、注意が必要です。
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コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てるのに適した環境。置き場所と冬越しは?
コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てる前に知っておきたいこと コーヒーノキは主に鉢植えの観葉植物として楽しみます。ただし置き場所を誤ると、葉が部分的に枯れたり、下葉が落ちたりして美しい姿が保てなくなり、最悪枯れてしまうことにもなります。植物の性質を理解し、適切な場所に置くことが植物を育てるうえで大切です。適した環境や置き場所について知る前に、まずコーヒーノキの基本情報を知っておきましょう。 コーヒーノキの基本データ 学名:Coffea arabica 科名:アカネ科 属名:コーヒーノキ属 原産地: エチオピア 和名:コーヒーの木 英名:Arabian Coffee 生育適温:15〜25℃ 艶のある緑の葉が美しい常緑低木で、樹形が自然に整います。園芸店だけでなく雑貨店や100円ショップまで広く販売され、株は簡単に入手できます。また日光不足によく耐えるため、室内で育てる観葉植物として人気があります。本来は日光を好みますが、暑い夏の強い日光に当たると葉が傷んで茶色く枯れます。寒さには弱いですが、中サイズ以上の株なら室内で容易に越冬します。家庭でも適切に管理すればコーヒーの実をならせて収穫できるので、自家製コーヒーを作って味わうのも十分可能でしょう。 種子がコーヒー豆として利用される種類はいくつかの種類がありますが、アラビアコーヒーノキから収穫されるコーヒー豆が、流通量の7割を占めます。一般に観葉植物として流通するのもアラビアコーヒーノキです。 白い芳香のある花は葉の付け根にまとまってつき、一度花がついた部分には再度花は咲きません。きれいな赤い果実はチェリービーンズと呼ばれ、果肉には甘味があります。果実の中に2つのタネがあり、コーヒー豆として利用されます。 置き場所の環境を知ることが、適した場所を決める近道 植物を育てる際には、場所ごとの環境や特性を知ることが大切です。室内の置き場について、その特徴や注意点を解説します。 暗すぎる場所 植物は太陽の光を受けて光合成を行い、生育に必要な多くの養分やエネルギーを得ています。そのため肥料不足には耐えることができても、光がないと生育することができません。窓がない暗すぎる部屋やスペースでは、植物を育てるには適しません。 窓際 日光を好む種類には最適です。ただし夏と冬は温度変化が激しいので、注意が必要です。夏の閉め切った部屋の南側や西側の窓際は、すべての植物がすぐに枯れるほどの高い温度まで上昇することが多いです。窓の外側によしずを張ると温度が上昇せず、手間がかかりますが効果的です。それ以外の方法としては、朝だけ日光が当たる東側の窓際か北側の窓際、またはやや薄いカーテン越しの日光が当たる場所に移動してください。冬は窓のすぐ近くの場所は、戸外と同じくらい温度が低下します。厚手のカーテンを間に引くか、寒さに弱い種類は部屋の中央部などに移動してください。 家具や棚の上 冷たい空気は下に沈むため、高い場所は冬の冷え込みが和らぎます。寒さに弱い種類には適した場所です。ただし日光が不足しがちで、目線より高い位置では鉢土の乾燥が見えず、注意が必要です。 部屋の中央部、窓から離れた場所 温度変化が比較的ゆるやかで、冬も冷え込みにくい場所です。ただし日光不足には注意が必要です。また冬は明るくても、夏は光の入射角度が変わり、窓から離れた場所に光が入りにくくなります。 冷暖房機器 冷暖房機の近くや風がよく当たる場所は、植物を置くのは厳禁です。特に暖房の風が当たると1日で枯れてしまいます。できるだけ離した場所に置くのが基本です。 浴室 湿度が高いので、シダなどの空中の湿度を好む種類に適します。ただし造りや環境によっては、冬に温度が低下しやすい場合があるので、注意して下さい。また窓が小さいなど暗すぎる場合は、植物の置き場所に適しません。鉢植えがカビの発生源になりやすいので、ハイドロボールやセラミスなどの人工の土で植えると安心です。 トイレ 窓があれば、窓付近に小~中サイズの植物を置くことができます。種類は窓の向きによって変わります。日光が強い南や西向きの窓なら日光を好む種類、北側や東側なら日陰向きの種類が適します。冬は温度が低下しやすいので、寒さに強い植物を選ぶようにしてください。 植物の性質に合った場所を選ぶことが大切です 植物は種類が多く、それぞれに異なった性質を持っています。植物の性質を知り、その条件にあった場所を選ぶようにしましょう。 日照条件 種類によって日光がよく当たる明るい場所を好むものから、日陰を好むものもあります。明るい場所を好む種類を暗い場所に置くと、生育が衰えて株が弱ってしまいます。一方、日陰を好む種類を日光がよく当たる場所に置くと、葉が茶色く焼けたようになって枯れ込む「葉焼け」を起こし、株がひどく傷んで枯れる結果になります。また日光を好む反面、夏の強い直射日光に当てると葉焼けする植物もあります。置き場所を誤ると生育が衰えて鑑賞価値が下がり、最終的には枯れてしまいます。 生育の最低温度 無事に冬越しするのに必要な最低温度も、植物の種類によって異なります。特に観葉植物などは熱帯、亜熱帯が原産のものが多く、冬に戸外に出したままだと枯れてしまう種類が多いです。 植物を耐寒性別におおまかに分けると、暖房の入る部屋で可能な限り保温するタイプ、室内に入れればよいタイプ、戸外でも越冬するタイプがあります。一般によく流通する種類の多くはこの3タイプに属するので、どのタイプに属するか把握するようにしてください。 また生育の最低温度はあくまで植物が枯れない目安の温度で、ギリギリの最低温度では葉が傷んでしまうことがあります。よい状態で冬超しさせるには、最低温度を5℃以上くらい上回った程度の温度を保つようにしてください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の栽培地の環境 冬は暖かく、夏は避暑地のよう快適な場所が、コーヒー栽培の理想的な適地とされます。そのような場所では1年中日光によく当たって育ち、実は時間をかけて熟して上質のコーヒー豆となります。 日本でも冬温暖な沖縄や小笠原で、コーヒーノキの栽培が行われています。ただし沖縄など夏に暑くなる地域では、強い日光を遮るために高い木の下などに植えたり、遮光ネットなどを張って栽培されています。ただし台風などの被害も大変なため、生産者は少ないです。 以上のことからコーヒーノキの性質が推測できますが、日光を好む反面、高温時では遮光する必要があります。また冬は暖かい場所に置き、寒さから守るようにします。 葉焼けとは? 起こる原因と対処法 人間も日焼けしすぎると皮膚がやけどのようになりますが、植物の葉焼けも基本的には同様です。ただし植物は動けないので、ひどく悪化しやすいです。 コーヒーノキは日光を好みつつ葉焼けも起こしやすいので、コーヒーノキを栽培する上で大きな問題です。葉焼けは夏の気温が高く、風のない日に起こりやすいです。また1日の間では気温が低い朝のうちは比較的問題ないですが、午前11時くらいから午後4時くらいまでに葉焼けが多く起こります。葉焼けを起こさないためには、夏は遮光ネットの下に置くか、朝だけ日光が当たる場所に置きます。 また暑さが特に厳しい地域や風通しの悪い場所では、葉焼けする可能性がさらに高くなります。そのような場合は、60~70%程度の強い遮光下に置くと安心です。 急な移動に注意 涼しい季節でも、暗い場所から急に日光がよく当たる場所に移動すると葉焼けを起こします。3週間くらいかけて徐々に日光に馴らす、順化という作業が必要です。初めは柔らかな朝の日光だけ当てるようにし、徐々に当てる時間を伸ばすようにするとよいでしょう。また日光がよく当たる場所から暗い場所へ移す場合も、同様に少しずつ移動したほうがよいです。急に移動すると激しい環境変化で株が弱り、葉が落葉することがあります。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の季節ごとの置き場所 コーヒーノキは、季節ごとに適した置き場が変わります。適した場所に置くことで美しい姿を保ち、トラブルが少なく育てることができます。 春 温度の上昇とともに新芽が伸びだし、生育期に入ります。冷え込みの心配がない5月以降は外に出してもよいでしょう。日光がよく当たる場所に置きます。ただし急に夏のように温度が上昇する日がある場合は、葉焼けに注意して下さい。 また室内の窓際で光線が強すぎる場合もあります。そのような場合はレースなどの薄いカーテンを引くとよいでしょう。葉焼けしない範囲でよく日光に当てたほうが、花や実がつく可能性が高くなります。 夏 国内のほとんどの地域でも、夏は沖縄などの南国に匹敵する暑さになります。戸外の場合は、遮光下や日差しの弱い朝だけ日光が当たる場所に置いて下さい。風通しの悪い場所や暑さの厳しい場所は、6月から遮光下に置くと安心です。 戸外で鉢をコンクリートなどの上に直接置くと、照り返しで鉢内が高温で蒸れます。台の上など高い位置に置くと照り返しを防ぎ、涼しい環境になります。 室内では南や西側の窓際は、光線が強く気温が非常に上昇しやすいです。朝だけ日光が当たる東側の窓際か、北側の窓際に置くとよいでしょう。 秋 10月になってすごしやすい日が続くようになったら、徐々に日光に当てるようにします。戸外で育てていた鉢植えは、11月までには室内に入れるようにしてください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の冬越し。最低温度は? 寒さに弱いので、冬は室内で越冬させます。最低温度は5℃以上で越冬しますが、よい状態で冬越しするには10℃以上に保つと理想的です。室内に入れる際は、害虫類を室内に持ち込まないよう、株全体を葉の裏側までよくチェックして下さい。室内の窓際付近に置き、できるだけ日光に当てるようにすると株が引き締まります。小苗は寒さに弱いので、最低温度を10℃以上に保つとよいでしょう。多少は暗くても、窓際からやや離れた高い位置などに置くと安心です。
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コーヒーノキ(コーヒーの木)の植え替え。時期と方法、適した土は?
コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てる前に知っておきたいこと コーヒーノキは主に鉢植えで育てますが、植え替えせずに根詰まりしてしまうと、生育が衰えて下の葉も落ちてしまい、見苦しい姿になってしまいます。植物の生育に大きく影響するのが土です。土について正しく知ることが、植物を育てるうえで大切です。植え替えや土について知る前に、まずコーヒーノキの基本情報を知っておきましょう。 コーヒーノキの基本データ 学名:Coffea arabica 科名:アカネ科 属名:コーヒーノキ属 原産地: エチオピア 和名:コーヒーの木 英名:Arabian Coffee 生育適温:15〜25℃ 艶のある緑の葉が美しい常緑低木で、樹形が自然に整い、観葉植物として最適です。園芸店だけでなく雑貨店や100円ショップまで広く販売され、株は簡単に入手できます。また日光不足によく耐えるため、室内でよく育てられる人気の植物です。本来は日光を好みますが、暑い夏の強光線に当たると葉が傷んで茶色く枯れます。寒さには弱く戸外では越冬しませんが、中サイズ以上の株なら室内で容易に越冬します。家庭でも適切に管理すればコーヒーの実をならせて収穫できるので、自家製コーヒーを作って味わうのも十分可能でしょう。 種子がコーヒー豆として利用される種類はいくつかありますが、アラビアコーヒーノキから収穫されるコーヒー豆が、流通量の7割を占めます。一般に観葉植物として流通するのもアラビアコーヒーノキです。 白い芳香のある花は葉の付け根にまとまってつき、一度花がついた部分には再度花は咲きません。きれいな赤い果実はチェリービーンズと呼ばれ、果肉には甘味があります。果実の中に2つのタネがあり、コーヒー豆として利用されます。 種類を知ることが、適した土づくりの近道 園芸用の土には単体の用土と、単体用土がブレンドされた培養土があります。以前は赤玉土などの単体の用土に、腐葉土などの改良用土をブレンドしてよく使っていましたが、最近は手軽な培養土が人気があります。 培養土には鉢花類全般など広く使えるものから、観葉植物や多肉植物などおおまかなジャンルごとのもの、バラなど人気の植物専用の土などがあります。コーヒーノキには、観葉植物用の培養土を使うことができます。 基本用土 最も多く配合する鉢土のベースとなるものです。単品の使用より、用途や植物の種類に応じていろいろ混ぜて使うのが主流です。 赤玉土 いろいろな植物で使われる、最も一般的な用土です。関東ローム層の有機物を含まない下層の赤土からみじんを取り除いた土で、小、中、大と粒の大きさによって区別され流通しています。 鹿沼土 栃木県の鹿沼地方から採れる、酸性の黄色い軽石状の用土です。通気性と排水性に優れ、酸性用土を好む植物に最適です。市販では粒を選別したものと、無選別のタイプがあります。 真砂土 関西では一般的な用土で、粒子が細かい山砂です。粘質土的な性質があり、通気性と排水性が悪いため、有機質の腐葉土や軽石などと混ぜて使われます。 川砂 富士砂のように、産地の名が付いて販売されていることもあります。排水性と通気性に優れますが、保水性と保肥性に劣ります。多肉植物などに使われたり、ブレンドして使われます。 軽石 小さな穴が無数に空いた火山砂礫で、水に浮くほど軽いことから浮石の名もあります。排水性と通気性に優れるため、水はけを好む植物の基本用土に混ぜたり、ラン用の土や鉢底石として使います。 調整用土 用土の物理的な性質を改善するために、主に他の用土と混ぜて使います。軽石や川砂は、調整用土としてもよく使われます。 バーミキュライト 鉱物のひる石を、高温処理して膨張させた多孔質の用土です。非常に軽く、通気性と保水性、保肥性に優れ、高温で殺菌されているため清潔です。種まきや育苗用の土としてピートモスなどに混ぜたり、単用でさし木などに使います。 パーライト 真珠眼や黒曜石を、高温、高圧処理して発砲させた人工用土です。非常に軽く、粒状のものと粉状のものがあります。粒状のタイプは様々な大きさがあり、通気性と排水性の改善に適します。粉状のタイプは保水性が高く、バーミキュライトとブレンドしてさし木の土に使うことができます。 改良用土 有機質の用土を加えることで保水性と排水性を改善し、また通気性と保肥性を高めます。また土を団粒化させ、地力のアップに欠かせません。 腐葉土 広葉樹の落ち葉が腐植化したもので、鉢植えから庭の土壌改良に定番の改良用土です。用土に入れすぎたり、質が悪く未熟な物を使うと、生育に悪影響が出るので注意してください。 ピートモス ミズゴケが腐植化したもので、保水性に優れます。比較的清潔で軽いため、室内に置く植物には適します。酸度未調整のものは酸性で、ブルーベリーなど酸性を好む植物に適します。酸度調整済みのものはほぼ単用で鉢花類に使用されることがありますが、乾くと水分が非常に吸収されにくいので、注意してください。 バーク堆肥 樹皮を発酵させたもので、効果が長く安価な商品も多いため、よく流通しています。最近は腐葉土とブレンドされた商品もあります。土にやや馴染みにくい傾向があり、質の悪いものは悪影響が出やすいので注意してください。 もみ殻くん炭 もみ殻を炭化させたもので、通気性と排水性、保肥力を高め、酸性土壌を中和する働きもあります。カリやその他ミネラルも含まれ、日本でも古来から天然の土壌改良剤として使われてきました。用土には1割程度を混ぜて使うのが基本です。 ヤシガラ ココヤシの実が原料で、特に海外では普及が進んでおり、近年流通量が増えた用土です。粉状のものからチップ状のものまで、様々な大きさのものがあります。粉状に粉砕されたものは、ピートモスの代用とされます。チップ状のタイプは改良用土としてブレンドして使われるほか、ランや着生植物などの基本用土として使われます。 土づくりのポイントは? よい土の条件は? 水はけがよく、なおかつ水もちがよく、さらに通気性もよい土が理想的な土の条件です。その条件を達成するためには、土が「団粒構造」になっていることが必要です。団粒構造とは小さい土の粒子がくっつきあい、適度な大きさに固まった状態(団粒)を形成しています。団粒が水や肥料を保持する一方、団粒が水や空気の通り道になり、根が健全に発達します。 植物の性質にあった土づくり 最適な用土の配合は、植物の種類や生育段階によって違ってきます。標準的な配合例を参考にして、どの程度水分を好むかなどの条件によって配合を変えます。保水性を高めたい場合はピートモスなどの改良用土を加えます。水はけ、通気性をよくしたい場合は、パーライトや軽石などを加える他、赤玉土を小粒から中粒、または大粒に替えます。 植物の種類によって、生育に適する用土のPHが異なります。適するPHが著しく違う用土では、生育に悪影響が出やすくなります。最適な土壌酸性度を調べて、適切に用土をブレンドしてください。 生活に合わせた用土 意外と忘れがちですが、生活スタイルや飾る場所も想定して土づくりをしてください。水やりの手間をできるだけかけたくない場合は、水持ちのよい土がおすすめです。一方、水やりの手間を惜しまず、水の与えすぎで失敗しがちな場合は、水はけ重視の土がよいでしょう。鉢植えを室内に置く場合は、においやカビが発生しやすい腐葉土の使用は避けたほうが安心です。 元気に育てるためのコーヒーノキ(コーヒーの木)の土づくり 通気性と水はけのよい用土を好みますが、市販の観葉植物用の培養土などを使うのが手軽です。自分で用土を配合する場合は、赤玉土小粒に腐葉土を3割程度混ぜたような一般的な配合で問題ありません。また室内向きの清潔で軽い用土にしたい場合の配合例として、赤玉土小粒6、ピートモス3、パーライト1などがあります。乾燥しやすい小苗を植える場合は、ピートモスの割合を多くして半分くらいまでにするとよいでしょう。 コーヒーノキは弱酸性の土を好みますが、赤玉土や鹿沼土がベースの用土なら配慮する必要はないです。7~8号鉢以上の大株は培養土や上記の配合した用土に、軽石を1~2割程度足して水はけをよくしてください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の植え替えの時期と頻度 根詰まりすると生育が衰え、下葉が落ちて葉も小さくなり、株の先端付近だけに葉があるような株姿になってしまいます。最低でも2年に1回、できれば毎年植え替えを行うようにしてください。適期は5月から8月です。新しく入手した株は、ひと回り大きな鉢に植え替えたほうが水やりの手間が減り、生育も活発になります。 植え替え時に準備したいもの 準備するもの ・適した土(観葉植物用の培養土、または前述のブレンド土) ・植え替えするコーヒーノキの苗 ・鉢 ・鉢底ネット(鉢底の穴が一つの場合) ・肥料(肥料の含まれない土を使う場合に必要) ・土入れ、またはスコップ ・割り箸など細い棒 ・ジョウロ ・園芸用のハサミ コーヒーノキ(コーヒーの木)の植え替え方法が知りたい そのまま一回り大きな鉢に植え替える場合 根をあまり痛めないので、失敗が少ないです。新しく入手した株も、ひと回り大きな鉢に植え替えたほうが水やりの手間が減り、生育も活発になります。 ① ひと回り大きな鉢を用意します。鉢底の穴が中央に一つだけ空いている場合は、鉢底ネットを穴を塞ぐように敷きます。 ② 鉢土の表面が鉢の7~8割程度の高さになるよう、鉢底部分に土を入れます。 ③ 底の部分の土を少し落とし、枯れた根は切ってから、新しい土を入れた植え付け用の鉢にに置きます。入手したばかりの苗は、土を落とさずそのままでよいでしょう。 ④ 鉢の空いた部分に土を入れます。鉢と根の間に隙間なく土が入るよう、棒などでつついて入れ込みます。 ⑤ 鉢底から水が流れ出すまでたっぷり水を与え、完成です。 同じ鉢に植え替える場合 基本的な手順は、ひと回り大きな鉢に植え替える場合と同様です。違う点は、古い土や根を3分の1程度落とし、同じ鉢に植えます。また枝葉も、古土などと同様に3分の1程度剪定してください。 仕立て直して植え替える場合 上だけに葉がついて見苦しくなってしまった株や大きくしたくない場合は、バッサリと株元付近から切り戻し剪定をして、仕立て直すことができます。適期は5~6月の成長期の初め頃です。株元を20~50㎝くらい残して切り、葉が全く無くなってしまっても大丈夫です。 また同時に植え替えます。根鉢を半分程度まで落とし、以前よりひと回り小さな鉢に植え替えてください。 植え替えをするときの注意点は? 4号鉢から8号鉢など、いきなり大きな鉢に植え替えると過湿によって生育が衰え、根腐れを起こしやすくなります。すべての植物に言えることですが、株のサイズに応じた鉢を使うことが基本です。鉢サイズをアップする場合は、必ず1号から2号大きな鉢を使うようにしてください。 最近はテラコッタや陶器製などで、通常よりかなり背の高いおしゃれな鉢が人気です。そのような鉢をコーヒーノキで使う場合、通常の用土だけで植えると水はけが悪くなってしまい、根腐れの原因になります。通常の鉢より深い部分を軽石やパーライトの中~大粒を入れてかさ増しすると、排水よく植え付けることができます。 植え替えする時に、用土を鉢いっぱいまで入れて植える失敗例が初心者に多いようです。用土がいっぱいだと、水やりの時に水が入る空間(ウォータースペース)がなく、鉢底付近の用土まで水がうまく浸透しません。 だんだんとサイズの大きい鉢に植え替えて10号を使うくらいの大きさまで育てれば、コーヒーの花や実が楽しめるようになります。自家製コーヒーを味わうのも夢ではありません。
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育て方

コーヒーノキ(コーヒーの木)の肥料の与え方。正しい方法と注意点は?
コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てる前に知っておきたいこと 植物を鉢植えで元気に育てて楽しむには、肥料を与えることが大切です。ただし肥料の与え方次第では、かえって逆効果になることもあります。肥料について正しく知ることが、植物を育てるうえで欠かせません。肥料について知る前に、まずコーヒーノキの基本情報を知っておきましょう。 コーヒーノキの基本データ 学名:Coffea 科名:アカネ科 属名:コーヒーノキ属 原産地: エチオピア 和名:コーヒーノキ 英名:Coffee 生育適温:15〜25℃ 艶のある緑の葉が美しい常緑低木で、樹形が自然に整います。園芸店だけでなく雑貨店や100円ショップまで広く販売され、株は簡単に入手できます。耐陰性があるため、室内で楽しむ観葉植物としてよく育てられます。本来は日光を好みますが、暑い夏の強光線に当たると葉が傷んで茶色く枯れます。寒さには弱いですが、中サイズ以上の株なら室内で容易に越冬します。家庭でも適切に管理すればコーヒーの実をならせて収穫できるので、自家製コーヒー作って味わうのも十分可能です。 種子がコーヒー豆として利用される種類はいくつかありますが、アラビアコーヒーノキから収穫されるコーヒー豆が、流通量の7割を占めます。一般に観葉植物として流通するのもアラビアコーヒーノキで、コーヒーブームと相まって人気です。7~8mほどの高さまで成長する常緑の木ですが、剪定に耐えるので生産地では3mほどの高さで栽培されています。 白い芳香のある花は葉の付け根にまとまってつき、一度花がついた部分には再度花は咲きません。きれいな赤い果実はチェリービーンズと呼ばれ、果肉には甘味があります。果実の中に2つのタネがあり、コーヒー豆として利用されます。 コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てるために肥料は必要? 1~2年おきの植え替えを行っていれば、肥料が少なくても観葉植物として育てることができます。ただし芳香のある白い花を咲かせ、赤い実もならせたい場合は、肥料を与えることが大切です。生育期に肥料を適切に与えることで美しい花や実まで楽しめ、コーヒーノキの栽培をさらに楽しむことができるでしょう。 植物の成長に必要な、肥料の三大要素とは 植物が成長する上で必要な養分の中で、特に多く必要で重要なのは、窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K、カリウム)の三大要素です。肥料袋には3つの数字が表示されていますが、窒素とリン酸、カリウムがどの程度含まれているかを表しています。 窒素(N) 茎や葉が成長するために必要な成分であり、葉肥えとも呼ばれます。与えると効果が分かりやすいですが、過剰になると軟弱になって徒長し、病害虫の被害を受けやすくなります。窒素が多い肥料としては油粕があります。 リン酸(P) 花や実をつけるために必要で、実肥えの名があります。細胞が多く増える時期に必要なため、初期成育を促進します。赤玉土はリン酸が効きづらいので、他の用土より多めに施します。 カリ(K) 根肥えといわれ、根の成長を促します。病害虫や寒さに対する抵抗力をつけ、植物が健全に育つために欠かせません。 3大要素以外に必要な栄養 三大要素以外にも、カルシウムやマグネシウム、鉄など、様々な微量元素が必要です。これらが不足すると欠乏症を引き起こし、生育に障害が出ます。自然のサイクルの中では起こることは少ないですが、鉢栽培では植物に吸収されたり、水やりで流れ出て不足することがあります。植替えから時間が経過した株は、欠乏症が起こりやすくなってきます。 種類を知ることが、適した肥料選びの近道 肥料は様々なものがありますが、形状や製造由来、効果などで分けることができます。 固形肥料と液体肥料 固形肥料は、粒状や粉状のもの、錠剤などがあります。表面に置くかバラまいたり、土に混ぜ込んで使います。製品によって速効性のものや、長期間効果が持続するなど様々です。液体肥料に比べて効果が持続します。 液体肥料は速効性がある反面、持続性はありません。すぐに生育を促進したい時などに重宝します。水やりするときなどに指定の倍率で薄めて使うタイプ、そのまま与えるタイプなどがあります。またアンプルを土の中にさすタイプもよく流通しており、見た目が目立つのが欠点ですが、持続性があるので手間が省けます。 有機質肥料と化成肥料 有機肥料は動植物など自然由来のもので、動物のふんや骨粉、油かすなどがあります。土の中の微生物に分解されてから植物に吸収されるため、肥料の効果が出るまでに時間がかかります。長所としては、土壌の微生物を増やす働きがあることから、土壌改良効果も期待できます。 化成肥料は、無機質の原料から化学的に合成された肥料です。家庭用肥料では3大要素が用途に応じてバランスよく含まれ、有機肥料と違って匂いが発生しません。ただし有機肥料より与えすぎによる肥料焼けが起こりやすいです。 緩効性肥料 肥料成分がゆっくりと溶け出し、数か月から一年以上にわたって効果が持続します。主に固形の肥料で、すぐに成分が溶けないようにコーティングされていたり、水に溶けにくい成分でできています。鉢や庭に植え付けるときの元肥(もとごえ)や、鉢植えでの置き肥(おきごえ)などに使われます。 有機質肥料のように、微生物によって分解されてから効果が出るのは遅効性肥料と呼ばれます。 活力剤 植物に活力を与えることを目的としており、微量元素やアミノ酸などの他、肥料の三大要素も少量含まれます。ただし三大要素が微量のため、法律上で肥料とは区別されます。生育期に微量元素の補給などのため、肥料と併用して与えるとよいでしょう。 また、植物に元気がない場合に効果があるので、肥料を使うことができないときに活躍します。ただし肥料入りとして三大要素が多く入った活力剤もあるので、間違えて弱った株には使用しないように注意してください。コーヒーノキの綺麗な葉を保つためには、適度に使ったほうがよいでしょう。 肥料を与える時期とタイミング 急な冷え込みの心配がない5月頃が、肥料を与え始める適期です。生育期の10月までは肥料を与えるようにしてください。ただし暑さが厳しいと生育が衰え、根腐れなどのトラブルが起きやすくなります。温度が上昇しやすい場所では、夏は肥料を控えたほうがよいでしょう。 植え替えの際、根鉢を崩して根を傷めた株は、1か月後から与えてください。また市販の肥料入りの培養土を植え替えに使った場合も、1~2か月後に肥料を与えてください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)への肥料の与え方が知りたい 家庭園芸用の肥料には、おおまかな種類や鉢サイズに応じた肥料の量と、効果が持続する期間が表示されています。コーヒーノキも表示通りの規定量を与えるようにしてください。 観葉植物として楽しむ場合は、窒素分の多い観葉植物用の化成肥料が手軽で使いやすいでしょう。花や実も楽しみたい場合は、三大要素が等量含まれる化成肥料や骨粉入り油粕が適します。ただし室内で育てる場合は、有機肥料を使うと害虫や匂いが発生しやすいので注意してください。 コーヒーノキには2か月程度効く緩効性の肥料がお勧めです。また葉色が悪い株を早く元気にしたい場合は、速効性のある観葉植物用の液体肥料を、1週間に1回与えると効果的です。 落葉するなど調子を崩した株は肥料を与えず、置き肥が残っていたら取り除いてください。秋になって新葉が伸び始めたら再び肥料を与えます。 肥料を与えるときの注意点 コーヒーノキは肥料が少なくても観葉植物としては楽しめますが、肥料の与えすぎは失敗の原因になります。購入した鉢植えは肥料が与えられていることが多いので、1か月くらいはそのままのほうが安心です。 肥料をあげすぎると起きる「肥料やけ」とは? 肥料をたくさん与えれば、どんどん効果が上がることはありません。肥料の与えすぎで根の活動が阻害された状態が肥料やけです。根が水分を吸収できなくなることから、葉の縁などが枯れてきます。ひどい場合は用土が湿っているのに全体がぐったりしおれて枯れてしまいます。また葉の縁などが枯れなくても、肥料の多すぎで根が傷んで生育不良を起こしたり、病害虫の発生が多くなります。 肥料焼けは温度が高いときにも、起こりやすくなります。夏は規定量でも肥料やけを起こすことがあるので、注意してください。 肥料のよくある失敗例は? 間違えると、せっかく肥料を与えても効果がないどころか、枯らしてしまうこともあります。ありがちな失敗例を参考にしてください。 弱っている株、生育を停止している株に肥料は? 生育期間中にも関わらず元気がなく葉が落ちているような株や寒さで生育を停止している株には肥料を与えてはいけません。特に葉が落ちて弱っているような株は、根が傷んでいることが多いです。そのような株に肥料を与えると、根がますます傷んで逆効果になり、最悪の結果として枯れてしまうこともよくあります。 表示をよく読まなかった 家庭用の肥料の中にも、半年から1年近く効果が持続する肥料があります。そのような肥料を1~2か月に1回与えると、肥料が多すぎて肥料やけを起こします。意外と初心者がやりがちな失敗なので注意して下さい。必ず肥料の表示をよく読み、正しく理解して使うことが大切です。
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コーヒーノキ(コーヒーの木)の育て方。コツとお手入れ方法、植え替えや関連の情報を一挙紹介します
コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てる前に知っておきたいこと 観葉植物として現在人気があり、園芸店だけでなく雑貨店や100円ショップなどでも株を入手できます。家庭でも適切に管理すればコーヒーの実をならせて収穫できるので、自家製コーヒーを作って味わうのも十分可能でしょう。 コーヒーノキの基本データ 学名:Coffea arabica 科名:アカネ科 属名:コーヒーノキ属 原産地: エチオピア 和名:アラビアコーヒーノキ 英名:Arabian Coffee 生育適温:15〜25℃ 艶のある緑の葉が美しい常緑低木です。樹形が自然に整い、観葉植物として最適です。日光を好みますが、暑い夏の強光線に当たると葉が傷んで茶色く枯れます。日光不足によく耐えるため、室内で主に育てられます。寒さには弱いですが、中サイズ以上の株なら室内で容易に越冬します。 種子がコーヒー豆として利用される種類はいくつかありますが、アラビアコーヒーノキから収穫されるコーヒー豆が、流通量の7割を占めます。一般に観葉植物として流通するのもアラビアコーヒーノキで、コーヒーブームと相まって人気です。7~8mほどの高さまで成長しますが、剪定に耐えるので生産地では3mほどの高さで栽培されています。 白い芳香のある花は葉の付け根にまとまってつき、一度花がついた部分には再度花は咲きません。きれいな赤い果実はチェリービーンズと呼ばれ、果肉には甘味があります。果実の中に2つのタネがあり、コーヒー豆として利用されます。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の種類は? コーヒーノキの仲間は、アフリカやマダガスカルに約100種ほどが知られています。アラビアコーヒーノキ以外の種類は、観葉植物として一般に流通することはありません。 ロブスタコーヒーノキ Coffea canephora var. robusta コーヒー3原種の1つと言われますが、正式にはコンゴ原産のカネフォラ種の変種です。コーヒー豆は酸味や苦みが強いですが、インスタントコーヒーの原料になります。アラビアコーヒーノキよりコーヒー豆の収穫量が多く、暑さや病害虫に強く育てやすいです。 リベリカコーヒーノキ Coffea liberica 西アフリカ原産で、コーヒー豆としての品質がアラビアコーヒーノキと比べて劣るため、3原種の中では最も生産量が少ないです。コーヒー栽培の大敵の線虫対策のため、コーヒー生産地でアラビアコーヒーノキを接ぎ木繁殖する際、台木として使われることがあります。 コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てるときに必要な準備は? 寒さや強光線に弱く地植えには向かないため、鉢植えとして育てます。主に小~中サイズの鉢植えがよく見られるほか、10号鉢の大株も流通することがあります。また鉢内に種を数個蒔いて発芽させ、ボリューム感を増した鉢植えもよく見られます。グリーンショップやホームセンターの他、雑貨店や100円ショップなどで幅広く販売されているので、目にする機会も多いでしょう。 準備するもの ・コーヒーノキの苗 ・鉢 ・受け皿(鉢サイズにあったもの) ・鉢底ネット(鉢底の穴が一つの場合) ・土 ・肥料(肥料の含まれない土を使う場合に必要) ・土入れ、またはスコップ ・割り箸など細い棒 ・ジョウロ ・園芸用のハサミ 室内に鉢を飾るときは、周囲のイメージにあった鉢や鉢カバーを用意すると、見た目がさらによくなります。また受け皿の用意も意外と忘れがちなので、注意してください。 適した土作りが、育てるコツの第一歩 通気性と水はけのよい用土を好みますが、市販の観葉植物用の培養土などを使うのが手軽でしょう。自分で用土を配合する場合は、室内向きの清潔で軽い用土にしたい場合の例として、赤玉土小粒6、ピートモス3、パーライト1などがあります。 7~8号鉢以上の大株は、培養土や上記の自分で配合した用土に、軽石を1~2割程度足して水はけをよくしてください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の育て方には、ポイントがあります 置き場所 耐陰性があるので、室内の暗い場所に置かれている鉢植えが一般によく見られますが、本来は日光を好む植物です。ただし日本の夏の強い直射日光に当たると、葉が変色して枯れてしまう葉焼けを起こします。また夏の厳しい暑さも嫌うので、7月から9月の暑い時期は30パーセント程度の遮光下や、午前中だけ日光が当たるような半日陰に置いてください。 他の時期はできるだけ日光に当てたほうが生育がよくなり、株姿が間延びせずしっかりとした株になります。ただし室内の暗い場所から、急に窓際の日光がよく当たる場所に移動すると葉焼けすることがあります。3週間くらいかけて、徐々に明るい場所に移すようにしてください。 苗の選び方 販売店などで暗い場所などに長期間置かれていると、間延びして下葉が落ちてきます。葉数が多く、葉の色や艶がきれいな株を選びましょう。 植え替え時期と方法 根詰まりすると生育が衰え、下葉が落ちて株の先端付近だけに葉があるような株姿になってしまいます。1~2年おきに、一回り大きな鉢に植え替えてください。適期は5月から8月です。新しく入手した株も、一回り大きな鉢に植え替えたほうが水やりの手間が減り、生育も活発になります。 ①ひと回り大きな鉢を用意します。鉢底の穴が中央に一つだけ空いている場合は、鉢底ネットを穴を塞ぐように敷きます。 ② 鉢土の表面が鉢の7~8割程度の高さになるよう、鉢底部分に土を入れます。 ③底の部分の土を少し落とし、枯れた根は切ってから、新しい土を入れた植え付け用の鉢にに置きます。入手したばかりの苗は、土を落とさずそのままでよいでしょう。 ④ 鉢の空いた部分に土を入れます。鉢と根の間に隙間なく土が入るよう、棒などでつついて入れ込みます。 ⑤ 鉢底から水が流れ出すまでたっぷり水をやって完成です。 古土を落とした場合は、直射日光を避けた明るめの場所に置いて管理します。 同じ鉢に植え替える場合は、古い土や根をを3分の1程度落とし、枝葉も同様に3分の1程度剪定します。作業後は直射日光を避けた場所に置いてください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)と仲よくなる日々のお手入れ 水やりのタイミング 生育期は、鉢の表面の土が乾いたタイミングで、たっぷりと水やりします。鉢底から水があふれるまで与えるのが基本ですが、受け皿にたまった水は必ず捨てるようにしてください。そのままにしておくと根腐れの原因になります。 夏の高温乾燥時は、枝葉がよく茂った株や根詰まり気味の株、小株は鉢土がよく乾きます。毎日の水やりが必要な場合も多いので、よくチェックするようにしてください。 冬の生育を停止している時期は、乾かし気味に管理します。鉢土の表面が乾いてから数日待って水やりしてください。ただし暖房をつけた部屋に小さなサイズの鉢植えを置いている場合は、意外と用土が乾くことがあります。小苗は水切れすると深刻な被害を受けやすいので、注意してください。 肥料の施し方 5月から10月の成長期に、窒素が多めか、3要素が等量含まれた緩効性化成肥料を規定量与えてください。ただし暑さの厳しい場所では生育が衰えるので、夏は肥料は控えたほうがよいでしょう。また室内では、油粕などの有機肥料は匂いや虫の発生元になるので、注意してください。 コーヒーノキの花が咲いたら 上手に育てて株が1mを超すくらいの大きさに成長すると、花が咲くようになります。白い花はさわやかな芳香があって素朴な美しさがあり、そのままにしておけば実がなるのも期待できます。 剪定を行うときは、時期に注意しましょう。 自然に樹形が整うので、剪定の必要性は低いでしょう。またトラブルなどで樹形が乱れた場合は、株元付近から切り戻せばよいので簡単です。 枝葉が混み合ってカイガラムシがよく発生する場合は、間引き剪定を行うと予防効果があります。込み入った部分の枝を付け根から切り、枝数を少なくして風通しをよくします。間引き剪定はいつでも行って大丈夫です。切り戻し剪定は5~6月の成長期の初め頃が適期です。 大きく育ちすぎ、見苦しくなった株の仕立て直しは? 上だけに葉がついて見苦しくなってしまった株や大きくしたくない場合は、バッサリと株元付近から切り戻し剪定をして、仕立て直すことができます。株元を20~50㎝くらい残して切り、葉が全く無くなってしまっても大丈夫です。 また植え替えも同時に行ってください。根鉢を半分程度まで落とし、以前より1~2まわり小さな鉢に植え替えてください。 知りたい! コーヒーノキ(コーヒーの木)の増やし方 コーヒーノキは、実がなったら種まきで増やすのがおすすめです。タネから育てた株は、愛着もひとしおです。 種まき 赤い実がついたら、中にタネが入っています。果肉は甘いので実を食べてタネだけ取り出し、すぐにタネを蒔けば発芽します。適期は5月から9月で、赤玉土小粒や川砂、バーミキュライトなどの清潔な土にまき、1㎝ほど覆土します。 さし木 さし木が簡単などとネットなどで書かれているのが見られますが、さし木繁殖は一般には難しいように思われます。コーヒー豆の生産地でも、さし木繁殖はほとんど行われていないようです。ただし、さし木が不可能ではないので、発根剤や殺菌剤などを併用しながらいろいろチャレンジすれば、意外と簡単に成功するかもしれません。 毎日の観察が、病気や害虫を防ぐコツです 育てる時に、注意したい病気 さび病 葉の裏に、斑点状の模様が出たらさび病です。生産地では農場の木が全滅するほどのコーヒー栽培の大敵です。見つけ次第、葉を処分してください。 育てる時に注意したい害虫 カイガラムシ 白いロウ状の物質が、葉や枝などについていたらカイガラムシが発生しています。枝葉が密に茂り、風通しの悪い室内に置くと発生しやすくなります。 カイガラムシが発生すると、排泄物で枝葉に黒い汚れがついたような見苦しい状態になり、べたべたしてきます。生育も衰えるので早めの対策が必要です。 薬剤が効きにくいので、ブラシなどで物理的にこすり落とすのが一番手っ取り早いです。ブラシなどでこすり落とした後、薬剤をかけてください。 アブラムシ 新芽などの柔らかい部分に発生します。暗い場所などに置いて軟弱に育つと発生しやすくなるので注意してください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)を元気に冬超しさせるには? 戸外での越冬は無理で、中~大サイズの株は室内で5℃以上に保てば越冬します。ただし小苗は弱いので、10℃以上に保つと安心です。また大株も10℃以上に保つようにしたほうが、綺麗な状態で冬超しできます。 葉焼けの心配がないので、窓際に置いてよく日光に当ててください。ただし窓際付近は冷え込みやすいので、夜間は厚手のカーテンを引くか、部屋の中央に移すとよいでしょう。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の国内栽培 良質なコーヒー豆の生産には、年平均気温が20℃くらいで、夏でも避暑地のような涼しい気候の場所が適地です。沖縄や小笠原でもアラビアコーヒーノキが栽培されますが、台風の被害もあり、生産は多くありません。暑さの厳しい日本国内では、高品質で採算の取れるコーヒー豆の生産は非常に難しいです。 一方、暑さや病害虫に強いロブスタコーヒーノキなら、ハウス栽培などで冬超しをクリアすれば、コーヒー豆を問題なく収穫できます。レギュラーコーヒーとしては味が落ちますが、ロブスターコーヒーの強い苦みや酸味は、スイーツの材料としては風味が強く出せる可能性が高いと思われます。また練乳をたっぷり入れた、ベトナムコーヒーのような飲料として味わうのもよいでしょう。ハウスなどの観光農園で、ロブスタコーヒーを栽培しても有望かもしれません。



















