スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
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季節のおすすめイベント

福岡フラワーショー2026とは? 国内初披露の香水のような花、世界水準のコンテストガーデン、アクセスまで総まとめ
花を見に行く、のその先へ。春の福岡で味わう“特別な5日間” 2026年3月22日(日)から26日(木)までの5日間、福岡市植物園で開催される「Fukuoka Flower Show 2026」。会場に並ぶのは、花をただ眺めるだけでは終わらない、立体的な楽しみです。国際水準のガーデンコンテスト、ベランダガーデンやハンギングバスケットの作品展示、品種コンテスト、花装飾展示、レストラン・カフェ、マーケット、ステージプログラムまで、園芸好きはもちろん、花のある風景が好きな人なら誰でも心が動くものばかり。 2025年の「Fukuoka Flower Show」シンボルガーデン。 まず目を奪われるのは、会場の中心で来場者を迎えるシンボルガーデンです。2026年は直径12mの大型ガーデン「春の彩〜360°パステルバンケット」が登場。生花と切り花を重ねることで春色に包まれる、360°花のバンケットです。花々が幾重にも描く色のグラデーションが空へ抜けていくような大きな庭は、絶好のフォトスポット。 2025年のガーデンコンテスト。 さらにガーデンコンテストでは、各作品の前で審査員がメダルを授与する、チェルシーフラワーショーと同じ発表スタイルも予定されており、会場には“結果発表の瞬間に立ち会う高揚感”が漂います。 モデルは世界の園芸界が注目するチェルシーフラワーショー 世界中の観光客でにぎわうチェルシーフラワーショーのマーケット。Nijole Vaic/Shutterstock.com このイベントを語るうえで欠かせないのが、英国のRHSチェルシーフラワーショーです。ロンドンのロイヤル・ホスピタル・チェルシーで1913年から続くこのショーは、RHS(英国王立園芸協会)自らが「庭園デザインの頂点」「国際的な園芸シーンのオートクチュール」と表現する特別な存在。 開催期間中はロンドンの街なかにも花があふれ、街ごとショーガーデンの様相。BBA Photography/Shutterstock.com 世界中のデザイナーやナーサリーが新しい庭、新しい植物、新しい表現を披露し、そこで生まれた話題が、その後の園芸トレンドを動かしていきます。主催するRHSは1804年創設。長くエリザベス女王がパトロンを務め、現在はチャールズ3世に受け継がれ、王室との長い関わりを持つ英国園芸界の中核組織です。 2025年チェルシーフラワーショーでゴールドメダルを受賞した南アフリカの展示。Andrew Fletcher/Shutterstock.com 「Fukuoka Flower Show 2026」では、そのチェルシーでも審査員を務める専門家が来日し、チェルシーに準拠した審査基準でガーデンコンテストを実施。RHS副会長のジェームズ・アレクサンダー・シンクレア氏、RHS理事のリズ・ニコルソン氏らが参加予定です。つまり福岡で見られるのは、単に“花がきれいなイベント”ではなく、世界の園芸文化と地続きの視点でつくられた舞台なのです。 世界に認められた花に、日本で出会える 「プラント・オブ・ザ・イヤー」で最優秀賞を受賞したフィラデルファス・プチパフュームピンク(バイカウツギ)。名前のとおり、香水のような芳醇な香りが魅力。 ショーの楽しみは、庭だけではありません。キービジュアルのモチーフにもなっているのは、チェルシーフラワーショーの植物品種コンテスト「プラント・オブ・ザ・イヤー」で最優秀賞を受賞したアガパンサス・ブラックジャック(2023年)とフィラデルファス・プチパフュームピンク(2025年)。この受賞花の特別展示や国内初披露の品種を扱うマーケットが、このイベントの大きな見どころでもあります。 たとえば、花びらのやわらかな陰影や、近づくと感じられる甘美な花の香り。写真では伝わりきらない魅力を、実際の距離感で味わえるのがフラワーショーの醍醐味。世界で評価された花を、日本の春の植物園で、自分の目で確かめられる。そんな贅沢は、花好きにとってこの上ない魅力に違いありません。 花の都と化す福岡 市民が手入れする公園の花壇。高度な色彩計画による美しい風景が街中あちらこちらに。 そして、このイベントをいっそう魅力的にしているのが、福岡市そのものが花のまちづくりに本気で取り組んできた都市ということ。福岡市は2018年から「一人一花運動」を推進し、市民や企業、ボランティアが公共空間の花壇づくりや管理に関わる仕組みを育ててきました。 日々の街なかの花壇、季節ごとに手入れされる植栽、花を育てる人の手の積み重ね――そうした福岡の風景の延長線上にあるのが「Fukuoka Flower Show 2026」。世界水準を参照しながら、足元には市民参加の花文化があるという二層構造が、このイベントにほかにはない厚みを与えています。 会場の外へ出ると、福岡の街まで花の舞台になる 2025年の「まちなか花装飾」。 「Fukuoka Flower Show 2026」の期間中は、植物園だけでなく、市内各地で「まちなか花装飾」も展開されます。2026年のテーマは「FLOWERS IN FASHION」。花柄やピンクの服・アイテムを身に着けて来場すると、いいことが!? 「Photo Collection 2026」花を身にまとい“映える”特別撮影企画とSNS投稿キャンペーン 花柄やピンクを取り入れた「FLOWERS IN FASHION」スタイルで来場すると、会場内でプロカメラマンによる撮影が受けられる特別企画「Photo Collection 2026」を実施します。 撮影にご協力いただいた方のうち、先着100名には素敵なプレゼントも! また、以下のいずれかのハッシュタグを付けてSNSに投稿すると、抽選でFFSオリジナルグッズが当たります。投稿画面を会場内の抽選ブースで提示すると、その場で抽選に参加できます。 #fukuokaflowershow #福岡 #一人一花 #flowersinfashion 浄水通り・桜坂 街歩きキャンペーン「Fukuoka Flower Show 2026」と連動した“街歩き×花”企画 さらに、浄水通り・桜坂エリアの参加店舗を巡る街歩きキャンペーンも同時開催。 対象店舗でのお会計1回につき抽選券を1枚配布 → 3月22日から会場内で実施される抽選会で利用できます。 入場チケット提示で受けられる特典サービスも一部店舗で実施。 植物園で夢中になって花を見たあと、街へ出てもまだその余韻は続きます。薬院大通駅から動植物園へ続く浄水通りには色とりどりのハンギングバスケットが登場。春らしい花の道を歩きながら、植物園までの散策も楽しめます。 ランチへ向かう道、商業施設の前、ふと足を止めたくなるフォトスポットが街中に! 福岡の春の街歩きそのものが、ショーの一部です。会場の中と外がつながり、旅の記憶まで華やかにしてくれる、そんなスケール感は、従来の園芸イベントにはなかなかありません。 花好きも、街歩き好きも、きっと心をつかまれる 会場ではガーデンだけでなく、福岡の人気店・実力店が集まるグルメ企画や、花と暮らしを楽しむマーケットも用意される予定です。気になる植物を見つけて、育て方を想像し、香りの残る手でお茶を飲み、気に入った雑貨や花を連れて帰る。「Fukuoka Flower Show 2026」は、園芸イベントというより、花を中心に編集された上質な1日。 専門家にとっては交流と発信の場であり、一般来場者にとっては、ふだん触れにくい世界水準の園芸文化を体感できる入り口。見る人によって楽しみ方の層が変わるのも、このイベントの魅力です。 春、福岡に行く理由がひとつ増える 福岡は、もともと旅をする楽しみがたくさんある街。そこに花が重なることで、さらに訪れるべき特別な理由が生まれます。「Fukuoka Flower Show 2026」は、世界に学びながら、福岡らしい花文化の蓄積の上に咲くイベント。庭を愛する人も、花のある風景に心惹かれる人も、旅先で美しい時間を過ごしたい人も――この春、福岡へ出かけてみませんか。
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イベント・ニュース

【開幕1年前】1,000万株の花と緑が咲き誇る!「GREEN×EXPO 2027」見どころ公開 <前売りチケット等発売開始>
国内外のGREENの叡智が集結! メインガーデンイメージ 来年3月に神奈川県横浜市で幕を開ける「GREEN×EXPO 2027」。日本でガーデニングブームが起き、花苗生産量が16倍になるほどの経済効果がもたらされるきっかけとなった1990年の「大阪・花の万博(国際花と緑の博覧会)」以来、37年ぶりとなる最上位(A1)クラスの国際園芸博覧会です。 約100ヘクタール(内、会場区域80ヘクタール)に及ぶ広大な敷地には期間中で、約1,000万株の花と緑が咲き広がり、さまざまな展示や体験を通じて地球環境の明日を考える場となります。また、「テーマ館」「園芸文化館」など、植物の力や日本の伝統的な自然観について、来場者の五感に訴える展示を計画しています。 移ろいゆく1,000万株の植物豊かな緑と花咲く風景 会場イメージ 来年3月19日の開幕時には、ソメイヨシノを含む多品種の桜が咲き誇り、春の訪れを演出します。また、一度完成して終わりではなく、春から秋へと植物が成長し、移り変わる風景を楽しめることも見どころの一つ。特にメインガーデンでは、視覚だけでなくその季節にしか感じられない花の香りに出会える演出を計画中です。 開幕に先駆け、いよいよ今年3月19日から前売りチケット等の販売が始まりました。 【お得な前売りチケット等、販売開始!】 ©Expo 2027 このたび開幕に先駆けて3月19日より前売りチケット等の販売がスタートしました。会期中いつでも1回入場可能な1日券や通期パス、夏パス等をお選びいただけます。園芸ファンには、期間中何度でも入場できる「通期パス」がおすすめです。 公式販売Webサイト、または旅行代理店や各種プレイガイドから購入できます。 ※価格は全て日本円・税込です(紙チケットを購入する場合は、別途100円(税込)をいただく予定です)。※3歳以下の方は無料。※前売りチケットの販売は2027年3月18日まで。 GREEN×EXPO 2027を象徴する「テーマ館」 GREEN×EXPO 2027を象徴するテーマ館は、「全ての生命はつながっている。植物を中心に」をコンセプトに、建築家の隈研吾氏が建物のデザイン監修を手掛けます。地球を支える命の根源である植物の真の姿を、最新の映像技術と研究成果をアート×エンターテイメントの掛け算により紹介します。また、東日本大震災の津波に耐えた陸前高田市の「奇跡の一本松」を震災復興の象徴として展示活用し、植物が菌類と共生する土の中の世界を表現します。 世界が驚いた「江戸の園芸」その粋と美意識に触れる「園芸文化館」 世界最高水準に達していたといわれる、江戸時代の日本の園芸文化。その真髄を現代に再現するのが「園芸文化館」です。当時の「植木屋」や「花屋敷」の空間が再現され、まるで江戸の町にタイムスリップしたかのような体験が味わえます。海外からの人気が高い盆栽をはじめとする伝統園芸植物の展示を通じて、当時の人々がどのように植物を愛で、生活に取り入れていたのか——その豊かな自然観と季節感を肌で感じることができます。 日本の“園芸力と技術力”が集結する「花・緑出展」 農園芸業界の企業・団体・学校、そして自治体が多数参加予定の「花・緑出展」は、「屋外出展」と「屋内出展」の2つで構成されます。「屋外出展」では、優れた造園技術や庭園デザイン、花壇作品、花き園芸植物、園芸資材などを展示予定。一方「屋内出展」では、花や緑で彩られた屋内庭園をはじめ、切り花などの生産品、花き園芸植物、フラワーアレンジメント、生け花、盆栽などが並ぶ予定です。 全国の造園会社、種苗会社、フラワーデザイナー、華道家などによる最新技術やデザイン、品種、商品が集結し、「GREEN×EXPO 2027」のテーマに沿った花と緑の技術力と魅力を発信します。 開催1年前を迎え、続々と注目情報が発信されている「GREEN×EXPO 2027」。園芸ファンなら見逃せないこの一大イベントを是非お楽しみに。 GREEN×EXPO 2027開催インフォメーション 名称 2 0 2 7 年国際園芸博覧会(International Horticultural Expo 2027, Yokohama, Japan))正式略称 GREEN×EXPO 2027 (グリーンエクスポニーゼロニーナナ) 開催場所 神奈川県横浜市(旧上瀬谷通信施設) 開催期間 2027年3月19日(金)〜2027年9月26日(日) 博覧会区城 約100ha(内、会場区域80ha)クラス A1(最上位)クラス(AIPH認証+BIE認定)参加者数 有料来場者数:1,000万人以上出展国数(予定):70の国・国際機関テーマ 幸せを創る明日の風景〜Scenery of the Future for Happiness〜主催 GREEN×EXPO協会(公益社団法人2027国際園芸博覧会協会)公式ウェブサイト https://expo2027yokohama.or.jp
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樹木

春の庭に無数の白花を! 初心者でも失敗しない「ユキヤナギ」の育て方と剪定のコツ
ユキヤナギの基本情報 tamu1500/Shutterstock.com 植物名:ユキヤナギ学名:Spiraea thunbergii英名:Thunberg spiraea、Thunberg's meadowsweet和名:ユキヤナギ(雪柳)その他の名前:コゴメバナ(小米花)、コゴメヤナギ(小米柳)科名:バラ科属名:シモツケ属原産地:日本、中国形態:落葉低木 ユキヤナギ(Spiraea thunbergii)は、バラ科シモツケ属の落葉低木。株立ちで枝が長く枝垂れ、白い花とも相まって優しげでしとやかな雰囲気です。日本や中国を原産とし、本州から西のエリアで多く見られます。 日本の気候に適して寒さにも暑さにも強く、病害虫の心配も少ないため、初心者にも育てやすい庭木の一つです。花壇や公園などに植えられることも多く、目にしたことがある人も多いはず。毎年春になると、株いっぱいに愛らしい白い小花を咲かせる姿が、ガーデナーにも人気の高い植物です。 ユキヤナギの花や葉の特徴 Anastasiia Malinich/Shutterstock.com 園芸分類:庭木・花木開花時期:2~4月樹高:1~2月耐寒性:強い耐暑性:強い花色:白 ユキヤナギの開花時期は2~4月。4月頃に一番の見頃を迎えます。丸い5枚の花弁の小さな花が枝先にたくさんつき、柳のように垂れ下がって咲きます。 ウメやサクラなど、春を代表する花木とも開花期が重なりますが、ユキヤナギの開花期は2~3週間ほどと、他の花木よりも長く咲いているため、長期間観賞でき、さまざまな春の花とのコラボレーションを楽しめるのも魅力です。花もちもよく、枝を切って花瓶に活けても1週間ほど楽しむことができるため、切り花としても人気があります。 Edita Medeina/Shutterstock.com 春の開花期はもちろんのこと、花後も明るい緑葉を茂らせて夏を越し、秋になると美しく紅葉します。紅葉した枝は切り花に利用されることもあります。また、ユキヤナギの葉は先のとがった楕円形で、互い違いに生える互生です。 ユキヤナギの名前の由来と花言葉 High Mountain/Shutterstock.com ユキヤナギという和名は、葉や弓のようにしなやかに枝垂れる枝の姿がヤナギに似ていること、白い小花をたくさん咲かせ、まるで雪をかぶったかのように見えることから名づけられました。また、小さな花弁が地面に散り敷く様が、砕けたお米を撒いたように見えることから、「小米花(コゴメバナ)」や「小米柳(コゴメヤナギ)」という名で呼ばれることもあります。 ユキヤナギの学名であるSpiraea thunbergii (スピラエ・ツンベルク)の、Spiraeaはギリシャ語で螺旋(らせん)で、葉のつき方がらせん状であることが由来です。また、thunbergii は植物学者のカール・ツンベルクから取られています。 ユキヤナギの花言葉は、「愛らしさ」「静かな思い」「気まま」「殊勝」など。 ユキヤナギの花の可愛らしさから「愛らしさ」、静かさを感じる楚々とした佇まいから「静かな思い」、枝が風に自由に揺れる様子から「気まま」、小さな花がたくさんつく様子から「殊勝」が、それぞれの花言葉の由来とされています。 ユキヤナギの種類 ユキヤナギといえば、白い小花を咲かせる姿が思い浮かびますが、じつは変異が多く、矮性種や高性種、開花期で見ても早生種から晩生種までいろいろな品種があります。品種名が付いたものは多くありませんが、いくつか代表的な品種をご紹介しましょう。 ‘フジノピンク’ Spiraea thunbergii‘Fujino Pink' kurutanx/Shutterstock.com ユキヤナギの代表的な園芸品種。つぼみは濃いピンク色ですが、開花すると内側が白っぽくなり、淡いピンクの花となります。「紅花ユキヤナギ」や「桃色ユキヤナギ」、「フジノピンキー」という名で呼ばれることもあり、切り花品種としても親しまれています。 ‘オウゴン’ Spiraea thunbergii ‘Ougon’ オウゴンユキヤナギとも呼ばれ、葉色が黄色っぽいのが特徴。花後もリーフプランツとして利用でき、秋の紅葉も楽しめます。 ‘蒲田早生’ 切り花用に品種改良されたもので、主に生け花に利用されています。草丈が少し低く、花も小さいのが特徴。早咲きの品種です。 斑入りユキヤナギ 葉に白い斑が入った品種。一般的なユキヤナギよりも葉が細く、ランダムに斑が入っています。開花期には白い花が斑入りの葉によく映えて、優しい雰囲気の姿が目を引くでしょう。 ユキヤナギと間違われやすい花と見分け方 春に花を咲かせる花木の中には、ユキヤナギに少し似た印象の花もあります。ここでは、ユキヤナギに似ていて開花期も近く、間違われやすい花について、花の姿やユキヤナギとの違いをご紹介しましょう。 シジミバナ Guta Timmen/Shutterstock.com 遠目に見ると、緩やかに伸びる枝や、枝一面に咲く白い小花がユキヤナギにそっくりな印象のシジミバナ。ユキヤナギと同じバラ科シモツケ属の低木です。園芸種として栽培されていた八重咲きの品種が先に見つかり、その後一重咲きの野生種が発見されたという珍しい経緯を持つ植物です。 園芸種として栽培されているものは八重咲きなので、花を見ればユキヤナギと区別することができます。ユキヤナギは5枚の花弁が平らに並んで咲きますが、シジミバナは8枚の花弁が重なるように咲いており、花全体にやや厚みを感じるでしょう。また、シジミバナのほうがや柄が短く、葉はユキヤナギのほうが細長い形をしています。ユキヤナギに少し遅れて開花し、枝もユキヤナギのように下垂しません。 コデマリ Lazartivan/Shutterstock.com 伸びた枝に白い花が咲く様子が、ユキヤナギに少し似ているコデマリ。こちらもバラ科シモツケ属の落葉低木で、庭木にもよく利用されています。名前の通り、手毬のように花が集まって咲くのが特徴で、すぐに見分けることができます。 ユキヤナギとコデマリの葉はどちらも細い楕円形ですが、ユキヤナギのほうがより細長い形状です。またコデマリのほうが、葉のふちのギザギザがより目立つでしょう。 ユキヤナギの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4月植え替え適期:2月中旬~3月下旬、10月~11月肥料:1~2月、5月植え付け:2月中旬~3月下旬、10月~11月 ユキヤナギの栽培環境 丈夫で栽培しやすいユキヤナギは、公園の植栽や生け垣などにもよく利用されます。zzz555zzz/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 ユキヤナギは日当たり・風通しが良い場所で管理しましょう。大きく成長するので、地植えをするのが一般的です。丈夫なので土壌は選びませんが、過湿の環境下ではうどんこ病をはじめとする病害虫にかかる恐れがあるので、注意が必要です。 耐寒性・耐暑性 ユキヤナギは耐暑性、耐寒性ともに優れている植物です。マイナス10℃~35℃と幅広い温度帯に耐えるので、日本でも育てやすいでしょう。 ただし、真夏になると厳しい暑さで弱ってしまう恐れがあります。遮光布で日差しを遮るなど、適宜対策を行いましょう。 ユキヤナギの育て方のポイント zzz555zzz/Shutterstock.com 用土 ユキヤナギの用土は、水はけと栄養がポイントです。水はけがよい土は根をすこやかに保ち、病気や根腐れを予防します。 栄養豊富な土は、ユキヤナギを大きく丈夫に育ててくれます。堆肥や腐葉土を混ぜ込んだ、弱酸性~中性の土壌をつくりましょう。 地植えをする場合、土壌が粘土質だと感じたら軽石や腐葉土を混ぜ、砂質なら堆肥を混ぜ込むなど、植える場所の土質に合わせた調整が必要です。 水やり 地植えにした場合、根付いた後は基本的に水やりの必要はありません。ただし、植え付け直後は乾燥しやすいため、しっかりと水やりをしましょう。また、夏に極端な乾燥が続く時は、株の状態に応じて、様子を見ながらたっぷりと水を与えます。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまで十分に水やりをします。 肥料 ユキヤナギは肥沃な土を好み、肥料を与えることでより美しく充実した花姿を楽しむことができます。1~2月頃に寒肥として、有機質肥料や緩効性の化成肥料を与え、開花後には、お礼肥を与えて樹勢を回復させましょう。また、花芽分化期を迎える秋にも追肥をすることで、花付きよく美しい花を咲かせてくれます。肥料を与える際には、緩効性のものを株元に置きます。 注意する病害虫 ユキヤナギは基本的に丈夫なので、病害虫についてもあまり気にしなくてよいでしょう。ユキヤナギに発生しやすい病気には、葉が粉をまぶしたように白くなるうどん粉病があります。また、枝が密集すると風通しが悪くなり、アブラムシやカイガラムシなどの害虫が発生することがあります。 病害虫の予防には、風通しよく育てることが効果的。枝が込みすぎないよう、適宜剪定しましょう。病害虫が発生してしまったら、ブラシやヘラなどで取り除いたり、適切に薬剤も使って、早めに対処しましょう。 ユキヤナギの詳しい育て方 maruco/Shutterstock.com 苗の選び方 ユキヤナギの苗を選ぶ際は、まず株の根元に注目しましょう。枝が複数、根元から立ち上がっている、節間が詰まったものがおすすめです。 また、葉の色が濃く、黄ばんだり斑点が出たりしていないことも大切です。枝や幹にカイガラムシをはじめとする病害虫がついていないかどうかもチェックしましょう。 植え付け・植え替え ユキヤナギの植え付けは、2~3月が適期。早咲きの品種であれば、10~12月に行うのがおすすめです。 これらの適期を逃しても、真夏を除く季節であれば問題なく行うことができます。また、一度地植えにして植え付けたら、基本的に植え替えの必要はありません。株分けや移植をする場合には、植え付けの適期と同じく2~3月に行うとよいでしょう。 剪定・切り戻し ユキヤナギは自然樹形でもさほど株姿は乱れませんが、成長が早く、枝がよく茂るので、風通しよく育てるためには剪定をするとよいでしょう。花木を剪定する際には、花芽がつくられる時期や花芽が付く場所を考慮して行うことが大切。剪定の際に花芽を落としてしまわないように注意が必要です。 ユキヤナギは、新梢にできる側芽が花芽となり、翌年に花が咲きます。花芽の数が多いため、全ての花を落としてしまう心配は少なく、初心者でも剪定しやすい花木です。秋から冬にかけて花芽がつくられ、この時期までに新梢を充実させると花付きがよくなるので、ユキヤナギの剪定は、開花が終わった直後に行うのがポイント。ただし、開花後すぐに行うと、剪定後の枝も長く伸びるので、コンパクトに育てたい場合には剪定時期を遅らせ、株の大きさと花付きのバランスがよい時期を探してみるとよいでしょう。 剪定の際には、枯れこんだ枝や古い枝、混み合った不要な枝を地際から間引きます。勢いのある長い枝は花芽が付きにくいので、短い枝の発生を促すように、翌年の伸びをイメージしながら残りの枝を1/3~1/2程度残して切り詰め、サイズを調整しましょう。 また、切り詰め剪定だけでなく、数年に1回、全ての枝を株元から刈り込むように剪定すると、枝の更新が促され、生育がよくなります。切り詰め剪定では株が暴れる場合は、花後すぐに刈り込み剪定をすると柔らかい樹形に収まり、コンパクトに育てやすくなります。 増やし方 ユキヤナギは比較的簡単に増やすことができる庭木です。一般的によく行われる方法は挿し木ですが、大きく育った株なら株分けでも増やすことができます。 【挿し木】 插し木は新芽の時期(4月中旬~5月上旬)を除き、3~9月までいつでもできますが、秋に行うと苗木が冬に枯れてしまうことも多いため、3月頃がおすすめです。前の年に伸びた枝を10cmほどに切って挿し穂を作り、2時間ほど水揚げしてから、挿し木用土または赤玉土など養分のない清潔な土に挿して、たっぷりと水を与えます。日陰で乾燥させないように注意しながら管理し、4~5月頃に新芽が出たら、植え替えて育てましょう。 【株分け】 大きく成長して株が込んできたら、株分けをして増やすのもおすすめです。植え付けに適した2~3月に株を掘り上げ、4~5本の枝を1株として株を分割し、それぞれ植え付けましょう。多少根を傷つけても、新しく根を伸ばしてカバーしてくれるため、心配しなくても大丈夫です。 【実生】 たくさんの苗をつくりたいときには、種まきをして増やすこともできます。ユキヤナギはこぼれたねから芽を出すこともあるくらい、簡単に発芽します。実生苗は親とは異なる性質を持つこともあるので、ひょっとすると自分だけの新品種がつくれるかもしれません。園芸品種として流通している‘フジノピンク’も、実生苗から生まれた品種なのだそうですよ。 ユキヤナギが花を付けないときは 花付きよく枝いっぱいに花を咲かせるユキヤナギ。でも、せっかく育てているのに花が咲かなかったらがっかりしてしまいますよね。ユキヤナギが花を付けない時は、次のような原因が考えられます。 日当たり ユキヤナギは日の当たる風通しのよい場所を好むため、日陰に植えると成長が悪くなったり、花付きが悪くなることがあります。また、紅葉が見られる品種なのに秋に紅葉しない場合も、日照不足が考えられます。生育環境をもう一度見直してみましょう。 剪定 ユキヤナギは秋~冬にかけて花芽を成長させます。そのため、この時期に剪定して花芽を落としてしまうと、翌年は花付きが悪くなります。剪定は花後に行うとよいでしょう。また、古い枝や細い枝は花付きが悪いため、思い切って剪定して株の更新や成長を促してやると、より美しい姿が楽しめます。 根腐れ ユキヤナギは基本的に土壌を選びませんが、粘土質の土壌など水はけの悪い場所に植え、常に水分がある状態が続くと、根腐れを起こして花を付けなかったり、枯れてしまうこともあります。根腐れを起こしてしまった場合は、掘り上げて傷んだ部分の根を取り除き、水はけのよい土に植え直しましょう。 ユキヤナギを育てる際のポイント Sann von Mai/Shutterstock.com 美しく枝垂れるユキヤナギの姿をつくるには、剪定がポイント。ユキヤナギは大きく成長するので、サイズをコントロールするには、毎年花が終わったタイミングで剪定するとよいでしょう。枝の先だけを切り詰めるのではなく、不要な枝は地際から切り取りましょう。また、古い株は花付きが悪くなったり、枯れた枝が目立ちやすくなるため、数年に1回刈り込み剪定をするとよいでしょう。ユキヤナギは株が暴れやすいので、狭い場所では管理が難しくなりがちです。植え付けの際に、十分なスペースを確保して植え込み、適切な剪定をすることで、より美しい姿を楽しむことができますよ。 ユキヤナギは地植えにすれば、基本的に植え替えは必要ありません。しかし、何年も育てていて株の生育が衰えた時は、株の周囲に穴や溝を掘り、そこに肥料と新しい土を混ぜたものを入れて土壌を改良することで、根が成長しやすくなります。また、株分けをして株を更新するのもよいでしょう。 ユキヤナギは切り花としても魅力的 Lisavo/Shutterstock.com ユキヤナギは、早春を告げる代表的な花木として、主に1~3月にかけて切り花が流通します。 水揚げの際は、枝の切り口に切れ目を入れることで吸水性が高まります。また、エアコンの風が直接当たるような乾燥する環境は避けましょう。こまめに水を替え、元気がなくなってきたら短く剪定をして活け直します。 海野美規さんによるweb上フラワーアレンジメントレッスン「ユキヤナギと小さな花のリース」についてはこちら しなやかで柔らかい枝ぶりを活かし、丸めてリースに仕立てる楽しみ方もあります。 開花期のユキヤナギはもちろん、花後や夏の青葉、秋の紅葉など、四季を通じてさまざまなアレンジが楽しめます。優美な姿が、花束やアレンジメントに華やぎを添えてくれますよ。 初心者にも育てやすいユキヤナギは庭木にぴったり! captainX/Shutterstock.com 可愛らしい真っ白な花姿が楽しめるユキヤナギ。丈夫で育てやすく、手入れもしやすいため、庭木としても管理しやすい花木です。剪定もそれほど難しくなく、成長も早いので、ガーデニング初心者でも美しい花を咲かせることができます。庭に手入れがしやすい花木を植えたいな、と探している人は、ユキヤナギを育ててみてはいかがでしょうか?
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育て方

春に迎えたい香りのバラ8選|初心者でも失敗しない「新苗」の育て方と土づくり
2026年「春の人気品種」バラ新苗予約受付中! 春から初夏にかけて園芸店に並ぶバラの苗は「新苗」と呼ばれ、接ぎ木をしてその年に育った若いバラの苗。秋の大苗に比べて枝はまだ柔らかく、株は小ぶりですが、その分価格が比較的手頃で、初心者の方にとってはさまざまな品種の栽培にチャレンジできるのが魅力です。 また、新苗は株姿が完成していない段階のため、育て方によって理想的な樹形に育てやすく、身近にバラが咲く暮らしを長く楽しみたい方にとっては、株を1から育てる醍醐味が味わえる苗といえるでしょう。 大苗では入手できなかった人気品種も、新苗なら予約可能な品種があります。この春に向けて平田ナーセリーで栽培中の春の新苗からお気に入りのバラを見つけてみませんか? 平田ナーセリーがこの春イチ推しのバラ8選 バラには花色、花形、芳香など品種ごとにさまざまな魅力があります。数々のバラ苗を取り扱う平田ナーセリーが、今春イチ推しのバラ8品種を紹介します。 アローム・ディヴァン フランス、デルバール作出の「アローム・ディヴァン」。 「アローム・ディヴァン」は、「高貴な香り」を意味する名の通り、芳醇な香りが最大の魅力です。国営越後丘陵公園の「国際香りのばら新品種コンクール」で金賞を受賞するほど、香りへの評価が高い品種です。 明るいピンクの大輪ロゼット咲きで、春の一番花は、ほんのりとアプリコット色のニュアンスを帯びることがあります。コンパクトでまとまりのよい半直立性の樹形のため、鉢植えにも適しています。とても育てやすい強健な品種です。 ナエマ フランス、デルバール作出の「ナエマ」。 やさしい上品なパウダーピンクで、花にはフルーツのような甘く爽やかな香りがあります。太めのシュートがよく出る品種で、大きめのオベリスクやフェンス、アーチなど立体的な仕立てにも向きます。 四季咲き性も強く、花後に強めに切り戻すとブッシュローズのような姿でも楽しめます。トゲも少なめで育てやすい品種です。 フラゴナール フランス、デルバール作出の「フラゴナール」。 花は、だんだんとカップ咲きからロゼット咲きに変化するバラで、照り葉が茂り病気に強く育てやすいです。 南フランスの香水メーカーの名前と同じなだけあって、香りも格別。 やや縦に伸びやすい枝は、小さめのオベリスクやフェンスにも這わせやすいです。 ローズ・ポンパドール フランス、デルバール作出の「ローズ・ポンパドール」。 咲き始めは鮮やかなピンクから、次第に淡いラベンダーピンクに近づき、ロゼット咲きに変化していくエレガントな花が魅力。フルーツの豊かな芳香も魅力。 繊細そうな見かけによらず病気に強く、また強剪定にも耐えるため、鉢植えでコンパクトに栽培することもできます。 アンヌ 河本麻記子さん作出のオリジナル品種「アンヌ」。 淡いアプリコットイエローからクリーム色の花びらに、乾いた筆で描いた様にピンクがのる繊細な花色で美しいバラ。房でよく咲く花は、甘いフルーツに爽やかなハーブのような強香が楽しめます。 耐病性が強く、まとまりのある樹形。優しく可愛らしい雰囲気の中に、強さを持ったしなやかな女性をイメージして命名されました。第22回(2024年)ぎふワールドローズガーデンのぎふ国際ローズコンテスト金賞・ローズヒルズ賞受賞花。 カネット 河本麻記子さん作出のオリジナル品種「カネット」。 明るい赤から、咲き進むとローズピンクがかる一重咲きのナチュラルな雰囲気があるバラです。花には、ほのかにティの香りがあります。 耐病性が強く、まとまりやすい樹形で育てやすいのも利点。春と秋には、枝が赤軸になるのも隠れた魅力です。名は、フランス語で「糸巻き」の意。 タフタ 河本麻記子さん作出のオリジナル品種「タフタ」。 ベージュがかった淡いピンクの大人シックなおしゃれな花色。他の草花ともよく調和し、ナチュラルガーデンにもおすすめです。ほのかにティの香りがあります。 おおらかで上品な花姿が、ドレープの美しいドレス生地「タフタ」を思わせることから名付けられました。トゲは少なめで耐病性が強く、繰り返しよく咲く美しいバラです。 ミエル・ドゥ・フォレ 河本麻記子さん作出のオリジナル品種「ミエル・ドゥ・フォレ」。 クリームホワイトにほんのりピンクがかかるロマンチックな雰囲気をまとったカップ咲き。 濃厚で甘いミルラの香りが、まるで森の中で採れたハチミツのようなことから、フランス語で‘ミエル・ドゥ・フォレ’と命名されました。 まとまりのよい樹形に育ち、耐病性が強く育てやすいのも魅力。肥料が多いと花が開きにくい場合があるので注意が必要です。 春からスタートする「新苗」の育て方 接ぎ木をしてその年に育った若いバラの苗「新苗」。Photo/3and garden(※) 新苗を育てる際に大切なのは、最初の一年で株をしっかり充実させることです。 初心者の方には、まず鉢植えで管理する方法がおすすめです。7~10号程度の鉢に植え替え、水はけのよいバラ用培養土(GOOD SOIL バラの土)を使って育てます。 新苗の植え付け手順と資材 ※ バラの新苗は基本的には3.5~4号くらいの鉢に植えられています。そのため根の成長スペースが限られるので、購入後は、できるだけ早めに一回り大きな鉢へ植え替えることが大切です。 植え替えによって根がしっかり張り、元気のよい新芽が出やすくなります。 ① 鉢と用土を準備する まず、現在のポットよりも一回り以上大きい7~8号程度の鉢を用意します。鉢底には鉢底石を敷き、水はけのよい「GOOD SOILバラの土」を準備しておきます。 ② ポットから苗を取り出す ※ 苗をポットから取り出す際は、根鉢をくずさないように注意します。ポットの側面を軽く押して土をゆるめ、株元を持ってそっと抜き取ります。新苗は根がまだ繊細なので、無理に土を落とさないことがポイントです。 ③ 鉢に植え付ける ※ 新しい鉢の中央に苗を置き、接ぎ木部分(接ぎ口)が土に埋まらない高さになるよう調整します。その周囲に「GOOD SOILバラの土」に「馬ふん堆肥」、「夢油肥」、「土のお守り」、「貝化石」、「SOIL FOOD」をよく混ぜて入れ、隙間ができないよう軽く押さえて固定します。 ④ たっぷりと水を与える ※ 植え付けが終わったら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをします。この時に「メネデール」を薄めて与えると発根を促進し、根付きがよくなります。 ⑤ 植え替え後の管理 植え替え直後は株に負担がかかるため、数日間は強い直射日光を避けた明るい場所で管理します。その後は日当たりと風通しのよい場所に移し、土の表面が乾いたら水を与えます。 2~3週間後には、新芽が動き出しますので、「有機100%液肥プラス」で追肥をしていきましょう。 開花を早く見たい気持ちをぐっと抑えて“つぼみは切る”ことが株を早く育てる近道 ※ 新苗は開花のシーズンに出回るため、春から夏にかけてつぼみが付くことがありますが、できるだけ最初の年は花を咲かせるよりも株の成長を優先したほうがよいでしょう。基本的に花はつぼみのうちに花茎を切り落として、できるだけエネルギーを株作りに集中させるのがポイントです。 でも、せっかくつぼみをつけたバラの花の開花を見ずに切るのが忍びない場合は、開花後すぐに花を切って、切り花として楽しみましょう。 一方で、新苗は株が若く体力がまだ十分ではないため、いくつか注意点もあります。 まず、新苗は根の量が少ないため水切れや過湿の影響を受けやすく、特に夏場は乾燥に気を付ける必要があります。表土にウッドチップなどのマルチング材を敷いてあげることで夏場の乾燥、土の温度上昇を防ぐことができます。 また、新芽が柔らかいのでアブラムシやうどんこ病、黒点病などの病害虫が発生しやすい時期でもあります。日頃から葉の状態をよく観察し、早めの対処を心掛けましょう。 よい土づくりは有機資材がおすすめ 植え替えの手順の際に登場した資材は、平田ナーセリーがおすすめする有機資材を多く使用しています。その理由は、化学肥料を使った栽培に比べ、有機資材を使うことでバラをより自然に近い状態で栽培できることです。 【有機資材を使う4つの利点】①土壌が傷みにくく、長くバラをよい状態に保てる ②有機素材を使用することで花・葉の色・根の張りがよくなる ③病害虫に負けない健康な株が育つ ④何よりも、天然由来の有機素材は環境に優しく、人・動物など自然にも優しい ぜひ、有機資材を使ってバラも自身も健康的にガーデニングライフを楽しみましょう! GOOD SOIL バラの土 植物が生育するうえで欠かせないベースとなる土壌。近年さまざまな植物に合わせた土が多種販売されていますが、バラの専用土も各種あります。今回植え付け時に使用をおすすめする平田ナーセリーの「GOOD SOIL バラの土」は、近年の猛暑続きの夏にバラが快適に夏越しできるようにと考え、独自に開発しました。 バラは本来冷涼な気候を好む植物です、毎年のように記録を更新するような日本の猛暑はバラにとって非常に過酷な気候です。そんな夏でもバラが十分に呼吸と光合成ができ、新陳代謝が活発に行えるようにすれば、元気に夏越ししてくれるはず。通気性・排水性・保水性など、試行錯誤を繰り返して誕生した、バラが快適に夏越しできるようにと独自に開発した土です。 稲ワラ馬フン完熟堆肥 平田ナーセリーがこだわりの製法で作る「稲ワラ馬フン完熟堆肥」は、使い始めてすぐにベストな働きを発揮できるようにと、3〜6カ月かけて完全に発酵が進んだ状態にしているので、いつ使用しても根の生育を妨げる心配がありません。 夢油肥 上記の「稲わら馬ふん堆肥」をベースに、バラに活力を与える油粕などを加え、善玉菌で発酵させた有機100%の完全オーガーニック肥料です。植物の成長に必要な多くの栄養素と、アミノ酸が濃縮されています。土の団粒構造の維持に加え、体力を落としているバラの株に負担をかけることなく、素早く栄養素を送り届けることができ、新しい根の発生を促してくれます。 土のお守り 天然の白い粘土、モンモリロナイト(珪酸塩白土)をパウダー状にして土にブレンドしやすくした土壌改良材です。夏バテで体力を失った根を刺激し、細根を早くに発生させるため、株の回復が早まる効果があります。また、土中にある雑菌などの不純物を吸着して土の中を掃除するなど、健全な土の状態にリセットする効果もあります。 SOIL FOOD SOIL FOOD(ソイル フード)は、花壇や畑、プランターなどの、劣化して固くなった土を改善するために生まれた土壌改良材です。有機物や腐植酸が多く含まれ、植物にとって欠かせないアミノ酸や微量要素が豊富なので、植物の成長を健全化するのに役立ちます。また、肥料内に含まれる多くの有用微生物たちが土の団粒構造化を促進し、ふかふかの土に蘇るので、特にバラの夏バテ症状を回復させるための土壌改良におすすめです。このSOIL FOODは、公共浄化センターや食品メーカーから発生する有用資源残さを利用した製品で、自然環境に優しい循環型の有機質肥料です(この肥料は、国の安全基準以上の試験を行い、安全性の確認を行っています)。 有機100%液肥プラス 「有機100%液肥」は、トウモロコシを納豆菌など多くの善玉菌で発酵させた液肥です。葉の表面に付着させることで、納豆菌がうどんこ病の原因菌を蔓延させない効果があります。さらに、液肥を葉が吸収することによって葉緑素が活性して光合成の能力が高まり、バテていた株が元気を取り戻します。 菌の黒汁 「菌の黒汁」は、水と牛フン、光合成細菌を原料につくられた土壌改良材です。“有用微生物”が主成分で、葉の表面にかけることで黒点病の病原菌の付着を阻止。光合成細菌は光を嫌がる性質があるため土中に深く染み込んで、植物の成長に必要なチッ素を土の中に固定したり、アミノ酸やビタミンなどの豊富な栄養を生み出す働きもします。 この「有機100%液肥プラス」と「菌の黒汁」の2つの液肥は、オーガニックなので取り扱いも簡単。液体を規定量混ぜて、1〜2週間に1度、水やりをするようにジョウロや霧吹きで葉にまんべんなくかけるだけ。液体に含まれている菌は、カルキ(塩素)でも減少しないので、家庭の水道水や雨水が使えます。葉面散布で今茂っている葉を活性させながら、滴り落ちた液肥は、土中深くに浸透し、よい土の維持にも役立ちます。 液肥で病気予防セット 夏バテ回復とともに秋以降の病気の予防にも効果的な一石二鳥のお手入れにおすすめの、うどん粉病の防除効果もある「有機100%液肥」と黒点病予防にもなる「菌の黒汁」の2種をセットにした「液肥で病気予防セット」もおすすめ。葉面散布のお手入れで、バラに大敵の病気を予防しながら土をフカフカにしましょう。 春のバラ栽培もこれさえあれば大丈夫!【バラの土壌改良セット】 バラの新苗を育てていくうえで役立つ資材のセットです。土をフカフカにする「稲ワラ馬フン堆肥 12L3袋」と植物が健全に育つのに必要な栄養素をたくさん含む「夢油肥 10L1袋」、根の発生を促す「土のお守り 1kg1袋」、土壌改良材の「SOIL FOOD 1kg1袋」をセットにしてお届けします。 YouTubeで話題の超便利グッズ、スイス製【アクアミックス】 アクアミックスの使い方の動画はこちら。 液肥の効果は分かっているけれど、薄めたり、ジョウロを持って蛇口の間を何往復もしたりするのは大変です。特に夏場は屋外で長時間水やりをしていると植物よりも自分のほうが参ってしまいそう……。仕方なく、せめて水切れしないようにとホースで水やりを済ませている方も多いのではないでしょうか? 今 、YouTubeでも話題のスイス製の液肥混入器【アクアミックス】があればその悩みも即解決! 容器に液肥の原液を入れ、シャワーヘッド部のダイヤルを薄めたい倍率に合わせてホースにつなぐだけ。アクアミックスを通った水に液肥が混入されます。 さらに水やり軽減&ストレス軽減に役立つアイテム【ウッドチップ】 表土が露出したままだと雨や水に打たれて固くなり、栽培環境が悪くなったり、真夏の日光で根が熱中症になることもある近年。表土から受けるダメージを軽減させてくれる便利なアイテムがウッドチップです。真夏に日差しが直接当たる表土の温度は50℃以上になりますが、ウッドチップに隠れた土の温度は、30℃以下まで下がるという実験結果があり、バラの根にとってこの温度差は、天国と地獄のようなもの。バラの株元にウッドチップを5〜10cm厚で敷き詰めることで、表土が固くなることを防ぐだけでなく、日差しによる表面温度の上昇までも防いでくれるのです。 さらには、雑草発生防止にも抜群の効果があり、生えてしまった雑草もスッと簡単に抜けます。真夏でも、常に土中がひんやりと適度な湿度を保つ天然素材のウッドチップは、間伐材を利用した環境に配慮した商品です。 春から始めよう! バラが暮らしを彩るオーガニックなバラ栽培 春は、手頃な価格でさまざまな品種に挑戦でき、1から理想の樹形に育てる楽しみが味わえる「新苗」を迎えるのにベストなタイミングです。ぜひお気に入りの香りの品種を見つけて、じっくりとエネルギーを集中させて株を育てる喜びを感じてみませんか。 また、今回ご紹介したような天然由来の有機資材を活用することで、病害虫や夏の暑さに負けない健康な株を育てられるだけでなく、人や環境にも優しいガーデニングが叶います。便利なアイテムも取り入れながら、無理なくお手入れを続けていきましょう。 今年はぜひ、ご自宅の庭やベランダで芳醇な香りのバラが咲き誇る、心癒やされる暮らしをスタートさせてみてください。
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観葉・インドアグリーン

吊して飾ると可愛さ倍増! 子株が増えてお得な植物「オリヅルラン」の種類と育て方
オリヅルランの基本情報 TuktaBaby/Shutterstock.com 植物名:オリヅルラン学名:Chlorophytum comosum英名:スパイダープラント和名:オリヅルラン(折鶴蘭)科名:キジカクシ科(クサスギカズラ科)属名:オリヅルラン属原産地:熱帯アフリカ、アフリカ南部形態:多年草 オリヅルランの仲間は、アフリカやアジア、オーストラリアの熱帯地域に約200種が知られています。栽培されるのは主に葉に白斑が入る品種で、葉の中央に斑が入る‘ピクチュラタム’が多く流通します。また斑の入らない緑葉のオリヅルランも流通しています。 観葉植物としてミニ~中型の鉢植えとして育てるほか、吊り鉢にするとランナーの先に子株を付けた姿がユニークで、人目を引きます。子株がたくさん発生するので、増やすのも簡単です。 屋外では花壇の前面に植えたり、寄せ植えに使ったりとさまざまな方法で育てることができます。移植にも強いので、地植えした株は冬前に掘り上げて鉢植えにすれば、室内で容易に越冬します。 オリヅルランの葉や花の特徴・性質 Julio Rivalta/Shutterstock.com 園芸分類 観葉植物、熱帯植物開花時期:通年草丈:10~50cm耐寒性: やや弱い耐暑性:強い花色:白 茎は伸びず葉は放射状に伸び、その姿からスパイダープラントの英名があります。葉は柔らかくて細長く、20~50cmの長さで先端はとがっています。株元からランナー(匍匐茎)と呼ばれる茎を伸ばして白い小花を咲かせ、その先に子株を付けます。 環境適応性が高く丈夫なので、初心者でも育てやすいです。病害虫の被害は少なく乾燥に強いため、手間もかかりません。冬は室内に置けば容易に越冬します。 オリヅルランの仲間・園芸品種 オリヅルラン ‘ピクチュラタム’ Chlorophytum comosum ‘ Picturatum’ t50/Shutterstock.com 白い中斑が鮮明に入る美しい品種で、流通量が多いです。ランナーはやや出にくい傾向があります。 オリヅルラン ‘ボニー’ Chlorophytum comosum ‘Bonnie’ ArtCreationsDesignPhoto/Shutterstock.com ピクチュラタムの突然変異による品種です。葉先がカールした、ユニークな株姿が魅力です。限られたスペースに置く観葉植物に最適です。 ソトフオリヅルラン(外斑折鶴蘭) Chlorophytum comosum ‘Variegatum’ KPG-Payless2/Shutterstock.com 葉の外側に斑が入る品種で、葉はやや硬く性質は丈夫です。 ヒロハオリヅルラン Chlorophytum capense fotosenukas/Shutterstock.com 南アフリカのケープ州原産で、名前のとおり葉の幅が広いです。斑入り葉の品種が出回りますが、流通は少ないです。存在感のある緑のインテリアが楽しめます。 シャムオリヅルラン Chlorophytum laxum ‘Bichetii’ Endah Kurnia P/Shutterstock.com インドチョウラン(印度蝶蘭)の別名があり、アフリカからアラビア半島、インドから中国、北オーストラリアにかけての広い地域が原産です。オリヅルランと比較すると、ランナーを出さず、コンパクトな株姿で、性質が弱いです。また強い直射日光に当てると葉焼けしやすいので、明るい日陰で育てます。冬の低温時は休眠するため、断水して室内で冬越しさせてください。繁殖は株分けで行います。 クロロフィツム ‘グリーンオレンジ’ Chlorophytum orchidastrum 'Green Orange' Zulashai/Shutterstock.com 西アフリカからザンビアにかけてのアフリカ熱帯地域が原産で、株元付近が鮮やかなオレンジ色になります。草丈40cm、株幅60cmほどの大きさまで育ちます。強い直射日光を避けた明るい日陰に置き、最低温度を5℃以上に保つように管理してください。類似した品種に‘プリンセスメイベル’ (Princess Mabel)があり、日本でも流通しています。 クロロフィツム ‘スターライト’ Chlorophytum saundersiae 'Starlight' 南アフリカ原産のサンデルシーの園芸品種で、葉は細長くクリーム色の斑が入ります。草丈100cmほどになり、グラス類のような雰囲気がある常緑多年草です。根は太くならず、やや湿り気のある場所を好みます。夏から秋に枝が長く伸び、白い小花をたくさん咲かせます。オリヅルランより寒さに強く、冬越しの最低温度の目安はマイナス8℃で、関東地方の多くの地域では屋外で越冬します。 オリヅルランの栽培12カ月カレンダー 植え付け適期:5~9月植え替え適期:5~9月肥料:5~10月入手時期:4〜10月 オリヅルランの栽培環境 GreenThumbShots/Shutterstock.com 適した環境・置き場所 環境への適応性が高く、日なた~明るい日陰で育てることができます。ただし暗い場所で長期間育てると葉が細くなり、数も少なくなります。また葉が柔らかく張りがなくなり、葉が寝たような姿になります。 春から秋は風通しのよい屋外の日なたで育てるとよいでしょう。ただし夏の猛暑時に強い直射日光に当たると、葉焼けすることがあります。厳しい暑さが続く時は、西日が当たらないようにすると安心です。 Bozhena Melnyk/Shutterstock.com 暗い場所から急に直射日光に当てると葉焼けするので注意してください。室内に置かれていた鉢植えを入手した場合は、日陰に適応しています。強い直射日光は避け、夏は明るい日陰、春と秋は明るい日陰から半日陰の場所に置いてください。 生育温度 10~30℃が生育温度の目安ですが、夏の猛暑時にも半日陰に置けば弱りません。葉焼けを防ぐには夏の強い直射日光は避けたほうがよいですが、比較的猛暑にも強いです。 株姿を美しく保つには、冬は室内の日当たりのよい場所で育てます。マイナス3℃程度の低温に耐えますが、葉はほとんど枯れてしまいます。関東地方南部や都心部などでは、水はけのよい場所なら地植えでも地下部は越冬し、春に再び葉が出てきます。 オリヅルランの育て方・日常の手入れ 水やり Simplylesia/Shutterstock.com 根が太く水分を蓄えるので、乾燥には比較的強いです。春から秋は鉢土の表面が乾いたら水を与え、冬は乾かし気味に管理します。温度が低い時期に常に用土を湿らせていると根腐れするので注意してください。 日当たりのよい場所で鉢いっぱいに葉を茂らせている株は、夏は乾きやすいので、夏の晴れた日は毎日水やりしてください。 肥料 5〜10月に、3要素(チッ素・リン酸・カリ)が等量の緩効性化成肥料などを規定量与えてください。 オリヅルランの植え替え・植え付け Olla Yakovleva/Shutterstock.com 生育が旺盛で根詰まりしやすいので、1~2年に1回は植え替えてください。 1~2回り大きな鉢に植え替える場合 根鉢を1/4程度、底の部分をくずして落とし、新しい用土で植えます。作業は4月下旬~10月に行ってください。10月に植え替えた場合、作業後は室内で管理してください。 同じ鉢に植え替える場合 株分けを兼ねて植え替えます。ハサミなどで2~3株に切り分け、根を軽くほぐして土も少し落とします。葉を1/4程度、外側の葉から切って落とし、同じサイズの鉢に新しい用土で植えます。夏に植え替えした場合は、作業後2~3週間は明るい日陰に置くとよいでしょう。作業の適期は5~9月です。 増やし方 子株を切って植えれば、簡単に増やすことができます。ランナーを2cmほど残して切り、ポット鉢などに植えます。5号鉢に4~5株寄せ植えしてもよいでしょう。寄せ植えした場合は、1~2カ月で観賞できるようになります。 用土 清潔で排水性のよい用土が適しますが、比較的用土を選ばずよく生育します。室内ではピートモスを主体とした用土が清潔でおすすめです。配合例としては、赤玉土5:ピートモス3:軽石2など。また、観葉植物用の培養土も手軽に使うことができます。 屋外でプランターなどに植え付ける場合は、草花用に広く使える一般的な培養土でよいでしょう。 花壇・プランターなどへの植え付け Nadya Buyanowa/Shutterstock.com 日なた~明るい日陰の水はけのよい場所に植え付けます。5~9月に作業ができますが、夏に行う場合は明るい日陰~半日陰に植え付け、根付くまで十分に水やりしてください。 植え付けた株は10月中に鉢に植え替え、室内で越冬させれば、翌年も利用できます。また子株を水挿しして、室内で観賞しながら冬越しさせるのもおすすめです。 オリヅルランの栽培ポイント fotosenukas/Shutterstock.com 日なた~明るい日陰に置ける 吊り鉢は子株がたくさん付いた株姿が楽しい 乾燥に強い 子株で容易に増やせる 関東地方南部では地上部は枯れるが、屋外で越冬することがある 根詰まりしやすいので、植え替えを1~2年に1回行う オリヅルランは丈夫で栽培しやすく、手間もかかりません。増やすのも簡単で、園芸のさまざまなシーンで重宝する植物です。栽培のコツを覚え、長く育てて立派な株姿を楽しんでください。
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花と緑

季節の花の3択クイズ! 春一番に咲くスノードロップは次のうちどれ?【Let’s Try! 植物クイズ】Vol.38
春を告げる花!「スノードロップ」は次の3つのどれ? Fumeezz/Shutterstock.com 2~3月、ほかの花に先駆けて咲き始めるスノードロップ。ヨーロッパを原産とする宿根草です。雪の間から顔をのぞかせて春の訪れを教えてくれる可憐な花は、古くから人々に愛され、さまざまな伝承にも登場します。春まだ早い時期にだけ出会える特別な存在で、6月頃には地上部が枯れて休眠します。日本ではマツユキソウ(待雪草)という名でも呼ばれます。 さて、そんなスノードロップには、よく似た花がいくつかあります。今回は、正しいスノードロップの写真を選ぶ3択クイズ! スノードロップは、次のA~Cのどれでしょう? A Anetta Starowicz/Shutterstock.com B KajaHiis/Shutterstock.com C Timmary/Shutterstock.com ヒント いずれも下向きに白い可憐な花を咲かせる宿根草ですが、花や葉の形、咲く時期に違いがあります。 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ B KajaHiis/Shutterstock.com スノードロップの基本データ 学名:Galanthus科名:ヒガンバナ科属名:ガランサス属(マツユキソウ属)原産地:東ヨーロッパ和名:マツユキソウ(待雪草)別名:ガランサス英名:Galanthus、snowdrop開花期:2~3月花色:白に緑の斑点形態:宿根草草丈:5~30cm 早春に咲く球根花の中でも、一番に咲き始めるのがスノードロップ。まだ地面に雪が残る頃、まるで雪の欠片のような純白の花を下向きに咲かせます。純白の清楚な姿と相まって、ヨーロッパではもうすぐやってくる春の訪れを告げる花として愛されてきました。聖母マリアの花とされ、聖燭祭ではスノードロップを祭壇に飾る風習もあります。またドイツでは、雪にはもともと色がなかったので、花々に色を分けてほしいと頼んだところ、スノードロップだけが応じてくれたため、雪は白いのだという伝承もあります。 15種ほどが知られていますが、日本では大きめで育てやすいガランサス・エルウェシーが一般に販売されています。ちなみに和名ではマツユキソウといいますが、これは狭義にはコモン・スノードロップという英名でも呼ばれるガランサス・ニバリスを指します。 Equitano /Shutterstock.com スノードロップは花茎の先に白い花を1輪、下向きに咲かせます。花は日が当たると開いてウサギの耳のような姿になり、天気の悪い日や夕方になると閉じて水滴のような雫形になるのが特徴。花弁は6枚で、外側に大きな花弁が3つ、内側に小さな花弁が3つあり、内側の花弁にはハートのような形の緑の斑が入ります。 Tom Meaker/Shutterstock.com スノードロップは落葉樹の下など、晩秋から春にかけてはよく日が当たり、夏以降は日陰になる場所を好みます。夏には休眠しますが、特に球根を掘り上げる必要はなく、植えっぱなしで管理できます。ただし、土壌が極端に乾燥したり高温にならないよう、マルチングするなどの対策を取るとよいでしょう。寒さにも強く、防寒対策は特に必要ありません。毒性があるので、ペットなどの誤食に注意しましょう。 Irina WS/Shutterstock.com 残りの選択肢の花は… A スノーフレーク Anetta Starowicz/Shutterstock.com ヒガンバナ科の多年草(球根)。3月中旬~4月中旬にかけて、スズランのようなベル形の花を下向きに咲かせます。白い花弁の先端に、緑色の斑点が入るのが特徴です。草丈は20~45cmと、スノードロップよりもやや大きくなり、和名はオオマツユキソウ(大待雪草)。葉がスイセンに、花がスズランに似ていることからスズランスイセン(鈴蘭水仙)とも呼ばれます。 B スズラン Timmary/Shutterstock.com キジカクシ科の多年草。4~5月に花茎を立ち上げ、ベル形の花を連ねるように咲かせます。愛らしい姿とともに、香水の世界では三大フローラルにも数えられるその芳香から人気の高い花。花色は白のほかピンクもあります。ガーデニングでは、主に大型で香りも強いドイツスズランが利用されます。 クイズ一覧はこちら!
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園芸用品

同じ苗なのに差が出る理由。花が“わんさか”咲く人の春の仕込み
花“わんさか”を導くのは春の根張り OlgaPonomarenko,Svitlana Kolycheva/Shutterstock.com その“ひと工夫”の正体は、根を刺激して株自体を強くする仕掛け。植え付けから数週間が経つころ、根の張り方による差が、株のボリュームとして表れはじめます。 花のボリュームを決めているのは、じつは地上部ではなく、土の中にある「根」です。根がしっかり張っていれば、水も肥料も効率よく吸収できます。また気温差や乾燥にも強くなり、花数も増えていきます。 逆に、根が弱いままでは、どれだけ肥料を足しても、思うような“わんさか”にはなりません。さらに、猛暑がおとずれると、根の弱い苗はぐったり、しおれてしまうことも。そこで今、プロの生産者や寄せ植え作家たちが植え付け時に取り入れているのが、植物の体力そのものを底上げする資材です。 肥料でも、農薬でもない、植物がもともと持つ力を引き出すためのサポート資材。その一つが、「X-ENERGY」シリーズです。 プロが「X-ENERGY」をおすすめする理由 「X-ENERGY」を取り入れているプロの1人が、エム・アンド・ビー・フローラの寄せ植え名人、難波良憲さんです。 「春は植物たちが一斉に動き始めます。この季節に根をいかに育てるかで、その後の植物全体のパフォーマンスに必ず影響が出ます。植え付けのときには、根はどうしても少なからずダメージを受けます。根鉢をほぐしたり、切れたりしますからね。その回復をできるだけ早めることが、その後の生育を左右します。だから、植え付けのタイミングで“根をサポートする資材”を使うのが重要なんです」 植え替えは、植物にとっては小さなストレス。そのストレスからいかに早く立ち直れるかが、春のスタートダッシュを決めるのです。 植え付け時に根鉢をくずして切れてしまった根の回復にも。 そしてもう1つ、この時期のガーデンにX-ENERGYがぴったりな理由が、肥料の吸収をサポートすることです。 あらかじめ用土に固形肥料を適量混ぜたあと、さらに「X-ENERGY」を混ぜてから植え付けるのもおすすめ。 「春の植物たちのより高いパフォーマンスを引き出すために、肥料は必要不可欠です。『X-ENERGY』は肥料の吸収効率を高めるため、肥料と一緒に使えば、より効果的ですね」(難波さん) 最近トレンドの培養土は水はけのよい配合になっているものが多く、肥料もちが弱く肥料が流れていきやすいため、しっかり肥料を与えると同時に、肥料の吸収をサポートすると効果的です。「X-ENERGY」は肥料とは違い、やりすぎても害がないので、気軽にアバウトに与えてもOK。初心者でも安心して使えるのも「X-ENERGY」のメリットです。 ※使用に際しては必ず商品の説明をよく読んで、記載内容に従ってお使いください。 「今回発売された新商品『X-ENERGYロング 粒タイプ』は植え付け時に混ぜ込むだけ、『X-ENERGYダイレクト アンプルタイプ』は土に挿すだけと、どちらも手軽で使いやすいのが好印象です。一般的にアンプル剤は商品の色が強くて目につくこともあるのですが、この『X-ENERGY』のアンプルは優しい色合いで花や鉢とも馴染みやすく、目立ちにくくさりげなく使えるのもいいですね」(難波さん) 植物の強さを引き出す「X-ENERGY」ですが、与え始めて急に効くわけではありません。徐々に効果が現れるので、夏までに強い株を作りたいなら、今からスタートするのが◎! 肥料でも農薬でもない「バイオスティミュラント」とは? 『X-ENERGY』は肥料でも農薬でもなく、今世界的に注目されているバイオスティミュラント(Bio Stimulant)と活力成分が融合した新しい資材です。栄養を与えるのではなく、植物が本来持っている回復力や吸収力を引き出す働きをします。 実際にバイオスティミュラント資材を与えた株は、花数や株のボリュームに違いが出たり、真夏の猛暑にも負けず、秋まで綺麗な状態を保ったりといった効果が報告されています。植物の生育に必要な養分を補う肥料は、いわば「食事」。一方、バイオスティミュラントは、植物がもともと持つ生命力を引き出し、環境ストレスへの耐性を高める「覚醒スイッチ」のような存在として、花付きや収穫量を一層高める効果が期待できます。 新発売の「X-ENERGYダイレクト アンプルタイプ」(左)と「X-ENERGYロング 粒タイプ」(右)。 猛暑も、日照不足も「X-ENERGY」で乗り切ろう 「X-ENERGY」シリーズは、どれも基本的に植物への効果は同じ。主に次の6つの効果があります。 パンジーでの比較実験の結果。根がびっしりと白く張り、違いが一目瞭然! 近年の記録的な酷暑は、高温多湿に弱い植物はもちろん、暑さに強い植物にとってもかなり過酷。炎暑を乗り切るためには、暑さ対策が不可欠です。植物の強さを引き出す「X-ENERGY」に含まれるビール酵母抽出物の効果が、夏にぐったりしにくい株づくりをサポートします。 また一方で、日照不足に強い株にも育つので、どうしても日照が不足しやすく、徒長して樹形が崩れがちな室内の観葉植物も生き生きと健康な株に。ガーデニングのすべての基礎となる、健全な土へと導く土質改善にも役立ちます。 サンパチェンスやミニトマトでは、花付きやボリューム、収穫量に顕著な違いが。 【ココが凄い! 「X-ENERGY」 3つのポイント】 根を鍛える:植え傷みからの回復を促し、爆発的な根張りをサポート。 酷暑に強くなる:細胞を強くし、近年の異常な暑さでもへこたれない株に。 ズボラさんでもOK:植物自体が強くなるので色々と手間をかけられない方にとても便利! 使って実感! 「X-ENERGY」のユーザーボイス 昨春からすでに販売されている「X-ENERGY」には、その効果に圧倒的な高評価が相次いでいます。 「今まで夏を越せなかったシクラメンが今年は越せそう!」 「失敗続きだった家庭菜園で、今年はミニトマトやナスの生育がよく、X-ENERGYのおかげかも」 「水不足で弱っていたアジサイが回復して発芽した」 「四季咲きとして購入したはずなのに、環境が悪いせいか今まで初夏にしか咲かなかった日陰のバラ。X-ENERGYを与えてみたところ、初夏の開花に加えて秋、さらには二番花、三番花も咲いて、四季咲きだったことを初めて実感しました!」 などの反響が寄せられ、ユーザー満足度は80%以上と、一度使った人がその効果を実感しています。 そしてこの春、植物への効果はそのままに、場面に応じてより使いやすく進化した「X-ENERGYロング 粒タイプ」と、土に挿すだけでオートチャージできる「X-ENERGYダイレクト アンプルタイプ」が登場しました! シーン別:3タイプの使い分け 「X-ENERGY」シリーズ3種は、それぞれのガーデンシーンに応じて使い分けるのがおすすめです。 【1鉢~広い庭まで】「X-ENERGYロング 粒タイプ」 プロのガーデナーからズボラさんまで使いやすいオールマイティな粒タイプ。 コスパ抜群! 地植えの庭~鉢植えまで幅広く使用可能 用土に混ぜるかばらまくだけでOK。植え付け時の仕込みにも 最長2カ月効果が持続。長く効くのでローメンテナンス 水なしで使えるので、近くに水場がなく水やりしにくい場所や日常的な水やりをしない植物に 連作障害対策としても効果あり 香ばしい匂いで気にせず使えます。 <使い方> 与える量は8号鉢につき5~10g(1つまみ2g、1にぎり30gが目安)。多くても害にならないので神経質にならなくてもOK! 植え付け時に用土に混ぜ込むほか、生育中は表面にばらまいても 1~2カ月に1回施すのがおすすめ。 肥料と合わせて使うのが効果的 表面にばらまいても使用できます。 ※使用中に粒に白い菌のようなものが生じることがありますが、植物には無害です。これは製品に含まれる有機質原料が分解される過程で発生するもので、有益な働きをするため取り除く必要はありません。気になる場合は土に混ぜ込むか、土を軽くかぶせてご使用ください。 【1~5鉢程度のコンパクトガーデンに】「X-ENERGYダイレクト アンプルタイプ」 鉢に挿すだけで手軽に使えるアンプルタイプ 光が不足しやすい観葉植物に特におすすめ 留守がちで管理ができない人にも 大容量では余らせてしまう、植物を数鉢だけ育てている人にぴったり 10本入り <使い方> 4~6号鉢に1本、7~9号鉢に2本が目安 容器を軽く振り、先端をハサミなどで切って用土に挿して使用 2週間程度効果が持続 【1~10数鉢程度のガーデンに】「X-ENERGY」(水で薄めるタイプ) 従来のボトルタイプに加え、オトクな詰め替え用も新登場! ダメージの速効性ケアに、幅広い植物に気兼ねなく使える液体タイプ 希釈して使うのでコスパもGood 継続的に与えるのがポイント 希釈のひと手間が必要なので、水やりの習慣がある、お世話が好きなガーデナーさんに 水やり管理がしやすい10鉢程度までのガーデン向き 内容量600ml/詰め替え用1000ml <使い方> 水2Lに対し20ml(生育期:キャップ1杯20mlが目安)の割合で希釈 沈殿を防ぐためよく振ってからジョウロなどに入れ、水で薄めて使用 週に1回使用するのがおすすめ 葉面散布も可能 液体肥料などと混ぜて使うのも効果的 <商品選びの参考に> 「X-ENERGY」シリーズを味方につければ、日当たりが悪い庭でのガーデニングや、デリケートな寄せ植え、酷暑での夏越しにも自信を持って挑戦できます。せっかく買った苗、「絶対に失敗したくない」という方に、ぴったりなシリーズです。 【読者プレゼント】「X-ENERGY」(粒タイプ&アンプルタイプ)のセットを抽選で40名様に!※締め切りました この度、記事で紹介した「X-ENERGYロング 粒タイプ」と「X-ENERGYダイレクト アンプルタイプ」のセットを、「Garden Story」読者40名様に抽選プレゼント! ぜひ、あなたの庭で実際にその効果を実感してみませんか? 応募方法 受付は終了しました。 プレゼント商品ご提供/KINCHO園芸株式会社 https://www.sc-engei.co.jp/
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イベント・ニュース

【満開間近!】ソメイヨシノより早く春を告げる桜「安行寒桜」 約1.2kmのピンクの桜並木、埼玉『北浅羽桜堤公園』
早春に咲く、個性豊かな早咲きの桜 SSH1755/Shutterstock.com 桜といえば春の象徴ですが、品種によって開花時期は大きく異なります。特に早咲きの桜は、まだ寒さの残る季節に花を咲かせ、春の始まりを感じさせてくれる存在です。 釣鐘形の5弁花がうつむいて咲く寒緋桜。東京・舎人公園、2026年3月上旬撮影。 南の地域で多く見られる「寒緋桜(カンヒザクラ)」は、濃い紅色の花を下向きに咲かせるのが特徴。寒さの中でも鮮やかな色合いが際立ち、冬から春へ移ろう季節を印象づけます。 寒緋桜と大島桜の自然交雑種とされる河津桜、ソメイヨシノよりピンク色が濃く、1カ月早く咲く。東京・舎人公園、2026年3月上旬撮影。 また、静岡・河津町で知られる「河津桜(カワヅザクラ)」は、早咲きでありながら開花期間が比較的長く、濃いピンク色の花が枝いっぱいに咲いて華やかです。河津町以外にも各地で植栽され、早春の花景色を楽しめる桜として人気があります。 左/寒桜(カンザクラ)の園芸品種で、淡紅色の一重花「大寒桜(オオカンザクラ)」も早咲きの1種。東京・舎人公園、2026年3月上旬撮影。右/神奈川・南足柄市が発祥で、2000年に品種登録された早咲きの「春めき桜」。濃いピンクのつぼみは開花とともに淡く優しいピンクに。東京・清川、2026年3月上旬撮影。 こうした早咲きの桜は、ソメイヨシノが咲く少し前に春の気配を運んでくれる存在。まだ冬の空気が残る季節に、ふと目に入る桜の花は、季節の移ろいを実感させてくれます。 約1.2kmの桜並木が続く北浅羽桜堤公園 以降ご紹介する写真は2025年3月23日に撮影。 埼玉県坂戸市にある北浅羽桜堤公園は、関東でもひと足早く桜を楽しめる早春の名所として知られる場所です。越辺川の堤防沿いには、約200本の「安行寒桜(アンギョウカンザクラ)」が植えられ、やわらかなピンク色の花がひと足早く春の訪れを告げてくれます。 この並木は、身近な自然を生かした新たな桜の名所として整備されたもの。2000年(平成12年)に、入西北部土地改良区が施工する事業の一環として堤防敷地を活用し、国土交通省や入西北部土地改良区の協力のもと整備が進められました。幅約18mの歩道に、約1,200mにわたって桜が植えられ、現在の美しい桜並木が形づくられています。 堤防の上から桜を見下ろしたり、並木道を歩きながら頭上に広がる桜のトンネルを楽しんだりと、視界の開けた風景の中でゆったりと花見を楽しめるのも魅力です。空の青と桜のピンクが織りなすコントラストも印象的で、早春ならではの穏やかな景色が広がります。 安行寒桜は、寒緋桜と大島桜の雑種と推定されています。ピンク色が濃く、やや小ぶりな花が特徴。別名、大寒桜。6月頃には小さな実をつけるのも特徴です。 関東地方でもひと足早く春を感じられる桜として知られている安行寒桜は、埼玉県川口市の安行地区にその名が由来する早咲きの桜です。淡い紅色の一重の花は、一般的なソメイヨシノよりも2~3週間ほど早く開花するのが特徴。例年の見頃は3月上旬から中旬(2026年は、例年より少し早く3月10日時点で8分咲き)。まだ本格的な春を迎える前の景色をやさしい花色で彩ります。 早咲きの桜をこれほど長い並木として楽しめる場所は全国的にも少なく、安行寒桜の列植景観を満喫できる貴重なスポットとなっています。 青空と桜が彩る、春の撮影スポット 満開の時期になると、ピクニックシートを広げてお弁当を楽しむグループや、桜並木をゆっくり散策する人、写真撮影に夢中になる人など、春ならではの微笑ましい光景が広がります。 ペットとのお散歩も可能で、満開の桜を背景に写真を撮る人の姿も多く見られます。ランドセルを背負った入学前の子どもの記念撮影スポットとしても人気で、春の思い出を残す場所として親しまれています。 写真を撮るなら、青空と桜のコントラストが美しい晴れた日の午前から昼すぎがおすすめ。堤防の低い位置から見上げるように撮ると、空いっぱいに広がる桜の花が印象的な1枚になります。やわらかな光に包まれる朝の時間帯は、桜の色もいっそうやさしく感じられるでしょう。 開花の時期に合わせて、地域では「坂戸にっさい桜まつり」が開催され、屋台などが並びます。多くの人でにぎわう桜まつりの初日には、フラダンスやチアダンス、よさこい演舞などのステージイベントが行われ、近隣地域の物産販売などの屋台も登場します。 こうしたにぎわいも、安行寒桜の名所ならでは。地元の人々に長く親しまれてきた桜並木が、春の訪れを祝う場所となっています。 ひと足早く春を感じる桜並木へ 約1.2kmに渡って続く桜並木は、ゆっくり歩くと40分ほど。遠くに田畑を望む道をのんびり歩きながら桜を見上げる時間は、春の訪れをゆったりと感じさせてくれます。満開のピンク色の花が空を彩り、歩くたびに景色が少しずつ変わっていくなか、お花見ウォーキングを楽しんでみませんか。 春の主役であるソメイヨシノの開花を待つ間、こうした早咲きの桜の名所を訪ねてみるのもおすすめ。ひと足早く咲く桜を見上げれば、春を実感する思い出がまたひとつ増えていきそうです。
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宿根草・多年草

人気の山野草・エンレイソウ(延齢草)の育て方|種類や育て方のコツ、毒性の注意点などを解説
エンレイソウの基本情報 トリリウム・グランディフローラム。Selector Jonathon/Shutterstock.com 植物名:エンレイソウ学名:Trillium英名:trillium、wakerobin、toadshade、tri flower、birthwortなど和名:エンレイソウ(延齢草)その他の名前:ヤマミツバ科名:シュロソウ科属名:エンレイソウ属原産地:東アジア、北米形態:宿根草(多年草) エンレイソウはシュロソウ科エンレイソウ属の多年草で、原産地は東アジア、北米。日本では基本種が3種ほど確認されています。自生地では落葉樹の株元などで生育し、寒さには強い一方で、暑さにはやや弱い性質です。3月中旬に芽吹き始め、4月頃から開花します。秋になると地上部は姿を消しますが、枯れたわけではなく地中で休眠し、越年して、春になると再び生育し始めます。一度根づけば毎年開花を楽しめる、息の長い植物です。 エンレイソウの花や葉の特徴 Danita Delimont/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:4月草丈:20〜30cm耐寒性:強い耐暑性:やや弱い花色:白、ピンク、茶 エンレイソウの草丈は20〜30cmで、開花期は4月頃です。花色は白、ピンク、茶など。長く伸ばした茎の頂部に3枚の大きな葉をつけ、その中心に3枚の花弁が特徴の花が1輪咲きます。日本原産種はすべて葉の上に花柄が伸びるのが特徴ですが、北アメリカ原産種は葉の上に花柄が出ないものや、葉の下で開花するものもあります。 エンレイソウの名前の由来と花言葉 Chris Dale/Shutterstock.com エンレイソウは漢字で「延齢草」と書き、薬草として用いられてきたことが名前の由来とされています。学名はTrillium(トリリウム)で、ラテン語で「3」を意味する「tri」から来ており、花弁、萼、葉が3枚であることにちなんでいます。「lilium」は「ユリ」に由来する名前です。 エンレイソウの花言葉は「奥ゆかしい美しさ」などです。 エンレイソウの代表的な種類 Danita Delimont/Shutterstock.com 日本原産の基本種は、エンレイソウのほかにオオバナノエンレイソウ、ミヤマエンレイソウがあります。 エンレイソウ Hank Asia/Shutterstock.com ほかの自生種とは異なり、花弁のように見える内萼片(ないがくへん)がないのが特徴。一見花弁のように見える部分は萼(がく)で、通常は茶色。まれに緑色のトイシノエンレイソウも見られます。 オオバナノエンレイソウ Shchipkova Elena/Shutterstock.com オオバナノエンレイソウは花色が白の大輪種で、主に北海道や東北の一部に自生。冷涼な気候を好み、花形の変異が見られやすい特性があります。 ミヤマエンレイソウ Raimii_KEIKOMS/Shutterstock.com ミヤマエンレイソウは南関東、中国、九州を除く全国の山地に分布し、白い花を咲かせます。 またコジマエンレイソウはエンレイソウとオオバナノエンレイソウの中間種で、赤紫色の花を咲かせます。ミヤマエンレイソウとエンレイソウの雑種にヒダカエンレイソウがあり、花色は赤紫で花弁が不揃いになりがちです。 トリリウム・エレクツム Gerry Bishop/Shutterstock.com 北アメリカ北東部原産の外国種。赤紫色の花を咲かせますが、白~薄紫の花色もあります。比較的育てやすい種類。 トリリウム・グランディフローラム J Duquette/Shutterstock.com 北アメリカ東北部原産の外国種。花径が10cmにもなる大輪種で、強健で初心者にも育てやすいのが特徴。八重咲きの園芸品種‘フローレプレノ’(八重咲きオオバナエンレイソウ)も人気。 ‘フローレプレノ’。Irina_Filatova/Shutterstock.com エンレイソウの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4月頃植え付け・植え替え:9月下旬〜10月肥料:通年(真夏を除く)種まき:6月頃 エンレイソウの栽培環境 Christina Stabrowska/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】晩秋から早春には日当たりがよく、晩春からは木漏れ日がチラチラと差すような半日陰になる環境を好みます。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】自生地では落葉樹の株元などに見られるので、同じように落葉樹の下など、日当たりの条件が合う環境で栽培します。鉢植えの場合は、晩秋から早春にかけては日当たりのよい場所、晩春から秋は半日陰、夏は涼しく風通しのよい日陰と、移動しながら管理してもよいでしょう。生育期間中は水切れに注意が必要です。 耐寒性・耐暑性 耐寒性はマイナス15℃程度と高いですが、乾燥や根の凍結には注意が必要なので、冬はワラやバークチップなどを株元へ厚めに敷き詰めてマルチングをしておきます。冷涼な気候を好むので、高温多湿な夏場は涼しく風通しのよい日陰で管理しましょう。 エンレイソウの育て方のポイント 国産のエンレイソウは栽培や入手が難しいため、手に入りやすく強健な園芸品種のトリリウム・グランディフローラム‘フローレプレノ’などがおすすめです。 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕しておきます。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の山野草用培養土を利用すると手軽です。 水やり cam3957/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えましょう。 真夏は、気温が高い昼間に与えると、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に行うようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、ほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥しているようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつでもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。しっかり土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬は地上部を枯らしますが根茎は生きているので、与える頻度を控えめにしつつ適宜水やりを続けてください。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 追肥は、芽出しの3〜4月に月に1回を目安に固形肥料を置き肥します。花後の6〜7月は同様に置き肥するとともに、10日に1回を目安にリン酸分が多めの液体肥料を与え、真夏は肥料を与えずに切らしておきましょう。涼しくなってきた10月以降から休眠するまでは、10日に1回を目安にカリ分が多めの液肥を与えます。濃い肥料で株が傷まないよう、薄めにして与えるのがポイントです。 注意したい病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 エンレイソウに発生しやすい病気は、菌核病などです。 菌核病にかかりやすいのは主に3〜10月で、多くは茎や葉に発生。病原菌は糸状菌の1種で、黒い菌核が茎葉の傷口や枯れ始めた下葉などから侵入して発病に至ります。褐色になった地際部から白い綿毛のようなカビが発生すると、やわらかくなって腐敗していき、やがて枯死します。風通しのよい環境で管理し、窒素肥料を与えすぎないことが予防のポイント。生育期に芽吹いて新しい枝を伸ばし始めた頃に、殺菌剤を散布しておくのも一案です。発症したら治療効果のある薬剤はないので、抜き取って土ごと処分し、周囲に蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 エンレイソウに発生しやすい害虫は、アブラムシやハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5ミリほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 エンレイソウの詳しい育て方 植え付け・植え替え AlenKadr/Shutterstock.com 植え付け・植え替えの適期は、9月下旬〜10月です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう(真夏や真冬は除く)。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘って植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。 地植えの場合、環境に合えば植え替える必要はありません。ただし、植え付けから数年が経って株が込み合っているようなら、掘り上げて株分けしてください。改めて植え直し、株の若返りをはかりましょう。 【鉢植え】 入手した苗よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから山野草用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、古土を丁寧に取り除いてください。鉢の中に入れて仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1回は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて根が詰まっていたら、根鉢をくずして古土をすべて取り除き、古い根を整理してから元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com エンレイソウは、種まき、株分けで増やすことができます。ここでは、それぞれの方法についてご紹介します。 【種まき】 種まきするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境になじみやすいことです。 エンレイソウの種子は基本的に市販されていないので、開花した後につける小さな種子を採取します。種まきの適期は7月〜9月中旬で、種子を採取したらすぐに播くとよいでしょう。 黒ポットに市販の草花用培養土を入れて種子を播き、最後にたっぷりと水やりをします。発芽には2回冬を越す必要があるため、翌々年の春に発芽するまでは風通しのよい半日陰に置き、乾燥しないように適度な水管理をしてください。生育期は週に1回を目安に液肥を与えて育苗します。2年に1回は植え替えて、数年経ってしっかりした苗に育ったら、植えたい場所に定植しましょう。種まきから開花までは10年ほどかかるので、時間をかけて見守ってください。 【株分け】 株分けの適期は、9月下旬〜10月です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りをはかります。株を掘り上げて根茎の節についている芽を傷めないように、根を手で軽くはずせるものに限って分けます。刃物を使って無理に切り離さないようにしてください。分けた株を植え直すと再び大きく成長し、株が増えていきます。 エンレイソウは毒性に注意が必要 Hank Asia/Shutterstock.com エンレイソウは古くから薬草として用いられてきましたが、全草に毒を含み、利用するには適した下処理が必要なので食用は避けましょう。口にすると嘔吐や下痢を引き起こすので、幼児やペットのいる家庭では誤食することがないように管理しましょう。 エンレイソウの栽培に関するQ&A Pitofotos/Shutterstock.com エンレイソウを育てている方からよく寄せられる質問をピックアップして解説します。 Q. エンレイソウの花が咲かないのはなぜ? A. エンレイソウは生育が大変遅く、種まきから開花までは数年から10年ほどかかるとされています。開花株ではなく、まだ幼い苗を入手した場合は、すぐにあきらめずにじっくりと育てていきましょう。もしくは、管理の面で水やりの過不足や病害虫の発生によって株が弱ってしまったことなどが考えられます。適した環境で育て、日々のケアも適切に行いましょう。 Q. 夏場の水やりのコツは? A. 夏は日中に水やりすると太陽熱によって与えた水の温度が上がり、株が弱ってしまいます。必ず早朝や夕方の涼しい時間帯に与えるようにしましょう。また生育期間中に水切れすると葉が枯れ込んでしまうことがあります。鉢植えにしている場合は、水切れしないように管理しましょう。 エンレイソウを育ててみよう F_studio/Shutterstock.com 寒さに強く、品種を選べば山野草の中でも比較的育てやすいエンレイソウ。素朴な咲き姿に魅力があり、落葉樹の足元などに群植すると存在感を発揮します。庭植えにも鉢植えにもできるので、栽培にチャレンジしてはいかがでしょうか。
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ストーリー

アメリカでは30分で完売。「KUSUMI Color」で世界を魅了する群馬のパンジー&ビオラ
行列ができるサトウ園芸のパンジー&ビオラ オーカーやブロンズが重なり合い、まるで絵筆で描いたような花びら。光の中で色がゆらぎ、印象派の絵画のような表情を見せるビオラ。 花びらの中で色が揺れるように、光の角度によって、ブロンズにも、ラベンダーにも、金色にも見える。 画家も嫉妬するような花色。そして優雅に踊るドレスの裾のように、フリルの花弁がひるがえる姿。これらの花を生み出したのが、群馬県高崎市のサトウ園芸だ。 ひるがえる花弁が優雅な‘ローブ・ドゥ・アントワネット’。 3月、そのハウスで見学会が開催された。 サトウ園芸の花を求めて行列ができるのは、もはや恒例だ。群馬県まで仙台から車を走らせてくる人、車中で前泊する人もいる。見学会には、小学4年生の男の子も訪れた。夢中でカメラを構え、花を撮影する人々。感嘆のため息があちこちから漏れる。 「これはもう芸術品だね」 そう評されるのが、サトウ園芸のパンジー&ビオラだ。 この花を生み出したのは、花き園芸歴38年の育種家、佐藤勲さん。若い頃にアメリカ・デンバーで研修した後、「誰も見たことのない花を作りたい」とオリジナルのパンジー&ビオラの育種に取り組み始めた。 代表作となった‘ドラキュラ’(左)は進化を続け、最新品種‘ユニヴェール’(右)へ。 しかし、最初はいいものが生まれなかった。作っては捨て、作っては捨てる。そんな試行錯誤の末に、8年がかりで誕生したのが、代表作パンジー‘ドラキュラ’シリーズ。そして次々に‘ローブ・ドゥ・アントワネット’、‘ヌーヴェルヴァーグ’などの名作がパンジー&ビオラブームを巻き起こしていった。 これらの花には、ある共通点がある。それは、ひとことでは言い表せない色。青とも紫とも言えない。ベージュともピンクとも言えない。同じ品種名でも、株ごとに色が微妙に違う。海外の園芸ファンの間では、この色合いをこう呼び始めている。 “KUSUMI Color” 日本語のまま、世界に広がり始めた言葉だ。 花を選ぶのは3人のガーデン愛好家 これらの花を生み出しているのは、育種家の佐藤さん1人ではない。その背後には、3人の女性セレクターの存在がある。 左から兼岡美香さん、小林由起絵さん、佐藤勲さん、橋本景子さん。 小林由起絵さん、橋本景子さん、兼岡美香さん。いずれも園芸業界のプロではなく、一般のガーデン愛好家だ。もともと3人は、サトウ園芸のパンジー&ビオラの熱心なファンだった。ハウスを訪ねたことをきっかけに、花のセレクトを任されるようになったという。 佐藤さんは、こう話す。 「自分が選ぶより、庭好きの人に選んでもらったほうが、みんなに喜んでもらえる花ができるんじゃないかと思ったんです」 ちりめんのような質感の“KUSUMI color”のビオラ。 実際、3人の審美眼は驚くほど鋭かった。 「自分では気づかない色の違いを見つけてくれるんです。この色とこの色の違いが、そんなふうに見えるのかと驚くこともあります」 花から「選ばれる」瞬間 選抜が行われるのは、毎年10月。3人は毎週末、群馬のハウスを訪れ、朝から夕方まで花と向き合う。どれも美しいからこそ、選ぶのは簡単ではない。 ハウスに並ぶ何千という小さな苗に咲く、数輪の花から選抜が行われる。 「それでも、遠くからハウスを見渡していると、ふと目に留まる株があるんですよ。まるで花から呼びかけられているような瞬間があるんです」と兼岡さん。 今年の新たなスター候補たち。見学会参加者の意見も取り入れ、新品種が選ばれていく。 3人はそれぞれの感性で選ぶが、ときには3人全員が同じ株を選ぶこともある。そんな「スター選手」でも、必ずしも商品になるわけではない。3人が選んだ株の中から、さらに佐藤さんが株としての性質や生産の安定性を見極める。そして市場にデビューするのは、ほんのひと握りだ。 ワクワクから責任感へ 3人はもともと、愛好家として花を選んでいた。店でサトウ園芸の花を選ぶときのワクワク感には、ほかの花にはない高揚感があったという。しかし、セレクターとして選抜に関わるようになってからは、その気持ちに責任感が加わったと小林さんは話す。 2018年から本格販売されたパンジー‘ローブ・ドゥ・アントワネット’シリーズ。ロマンチックな色合いが絶大な人気を誇る。 「キレイなだけじゃなくて、いかにこれまでにない個性を見つけられるかが鍵」 その真剣な眼差しが、‘ローブ・ドゥ・アントワネット’誕生へと導いた。小林さんが発掘したその個性は、ブランドを代表する顔となり、今や海外で最も人気の高いシリーズになっている。 クリーム色の花弁の奥に、紫とブロンズが溶け合うように広がり、光や角度によって表情を変える。 「花が好きで、自分たちのいいと思う花を一生懸命に選んでいたら、海外でも注目されるようになって。何が嬉しいかって、たくさんの人と感性を共有しあえることなんです。花って、言葉がいらないんですよ」と橋本さん。 美しいものに、心は共鳴する。その共鳴は今、海を越えて広がっている。 たくさんの人と育てるサトウ園芸のブランド 佐藤さんは言う。 「自分が全部やろうと思わないほうがいいんです」 花を選ぶのは、3人の愛好家。品種名は、センスのいい花屋さんに任せる。宣伝は、愛好家やメディアが撮る写真が広げてくれる。 「人に任せることで、ここまで広がってきたんです」 しかし、その中心にはいつも花がある。その花を生み出したのは、38年花と向き合ってきた育種家の情熱にほかならない。 日に透ける深紅の花弁。まるでビロードのような質感と、内側から灯るような色のグラデーションが、個性を際立たせる。光の当たり方によって表情を変えるのも魅力。 日本の園芸文化の中で生まれてきた花 パンジーやビオラは、ヨーロッパ原産の花だ。にもかかわらず、近年もっとも個性的な品種が次々と生まれているのは日本だといわれている。その背景には、日本の園芸文化がある。 日本では昔から、同じ植物の中に現れるわずかな違いを見つけ出し、選び抜き、美へと昇華させていく文化と技術が発達してきた。そして江戸時代には、朝顔や椿、菊などで多彩な園芸品種が作られ、殿様から庶民までが花の形や色の微妙な変化を楽しんできた歴史がある。 左がつぼみで、右へと咲き進む。次第に花色が変化していく様は、江戸時代に一大園芸ブームを巻き起こした変化朝顔にも通ずる。 こうした「違いを見つけて愛でる」文化は、現代のパンジー&ビオラにも受け継がれている。均一ではない色。揺らぎを持つ花。1株ごとにわずかに異なる表情。それを「ばらつき」ではなく、「私だけの1株」として愛する文化が、日本にはある。 その楽しみ方は、江戸時代の園芸愛好家たちの感覚とどこか重なっている。サトウ園芸のパンジー&ビオラが海外で注目されているのは、単に珍しい花だからではない。そこには、日本の園芸文化が育ててきた「揺らぎを美しいと感じる感性」が宿っているからだ。 なぜ“青”は難しいのか こうした複雑な色を生み出す過程では、植物としての難しさもある。パンジーやビオラの青や紫の色は、主にアントシアニンという色素によって生まれる。しかし、特に青の発色は繊細で、株の生育とのバランスが難しいという。 春の空色、雪解けの水、インクの滲み…。青系だけでも個性豊か。 「きれいな青が出ると、根が弱いことがあるんです」と佐藤さんは話す。 根が弱い株は生産に向かない。そのため、どんなに美しい色でも商品化できないこともある。つまり、奇跡のような色が生まれても、それがそのまま世に出るとは限らない。 育種とは、美しさと植物としての強さの間でバランスを探る作業でもあるのだ。 パンジー&ビオラはブルーオーシャン パンジーやビオラは、世界中で栽培されている花だ。一見すると、成熟しきった市場のようにも見える。しかし、佐藤さんは言う。 「パンジー&ビオラはブルーオーシャンなんです」 まだ誰も見たことのない色がある。まだ誰も作ったことのない花がある。 その可能性を信じて、佐藤さんは育種を続ける。そしていま、その花は海を越えた。2025年、サトウ園芸のパンジー&ビオラは北米でも販売が始まり、50の園芸店に並んだ。アメリカのパンジーインフルエンサーがサトウ園芸を訪れた際の投稿は300万回再生。アメリカのある店では、250人以上が行列を作り、840株が30分で完売した。 日本の感性が育てた「揺らぎの美しさ」は、いま世界中から熱い視線を浴びている。 「数年後には、日本のパンジー&ビオラがアメリカを席巻すると思っています」と佐藤さんは話す。 その言葉は、決して大げさには聞こえない。群馬のハウスから生まれた花が、静かに世界へと広がり始めている。 今、世界のどこかで誰かが、その花を前に、あなたと同じように感嘆のため息を漏らしているかもしれない。




















