スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
-
おすすめ植物(その他)

2018年度、最高の花が決定! ガーデニングに役立てたい、最優秀賞3種&注目の受賞品種10種をご紹介
「フラワー・オブ・ザ・イヤー」とは 「フラワー・オブ・ザ・イヤー」とは、日本で唯一の統一的な花きの新品種認定事業を行っているジャパンフラワーセレクション(JFS)によって審査される、優れた植物に与えられる賞のこと。2006年より毎年、新たに生み出される、切り花や花苗などの全国の花き新品種の中から、「フラワー・オブ・ザ・イヤー」をはじめ、各賞が発表されてきました。過去には花つきよく咲いて、丈夫で育てやすいペチュニア「スーパーチュニア」シリーズからや、独特の風合いと、植えっぱなしでも越冬できる丈夫さが魅力のラナンキュラス「ラックス」シリーズからなど、ガーデニングでも活躍する品種が「フラワー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれています。園芸店や花屋で、JFSのマークがついた花苗や切り花を見たことがある、という人もいるのではないでしょうか? 日本フラワー・オブ・ザ・イヤーで審査されるのは、切花、鉢植え、ガーデニングの3つの部門。各部門から最も優れた1品種のみが、最優秀賞としてその年の「フラワー・オブ・ザ・イヤー」に輝きます。また、日本フラワー・オブ・ザ・イヤーで発表されるのは、「フラワー・オブ・ザ・イヤー」の受賞品種だけではありません。惜しくも「フラワー・オブ・ザ・イヤー」に届かなかった品種にも、審査会で高得点を獲得し、育てやすく飾りやすいなど、総合的に優れた品種に与えられる「ベスト・フラワー(優秀賞)」、香りやパフォーマンス、形状など特別なインパクトがある品種に与えられる各種「ジャパンフラワーセレクション特別賞」などの賞が与えられます。 日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2018では、次の3品種が「フラワー・オブ・ザ・イヤー」に輝きました。これからの活躍が期待される、最新のトレンドを映した受賞品種を、早速チェックしてみましょう。 2018~19年のフラワー・オブ・ザ・イヤー 切花部門 バラ‘シーアネモネ’(京成バラ園芸) イソギンチャクの英名に由来する名を持つこのバラは、花弁にはっきりとした切れ込みが入る、今までにない個性的な花形が印象的。ガーデンローズなので、ガーデンでの栽培にも向きます。ボリュームがあって草姿のバランスもよく、フラワーアレンジメントでもインパクトのある花材として活躍しそうです。 鉢物部門 ファレノプシス‘ナオミゴールド’(椎名洋ラン園) 今までのコチョウランのイメージを覆すような、くすみのない鮮明な黄色の花に、橙赤色の小ぶりなリップがアクセントに入る艶やかな花です。インパクトのある花色ながら、草姿や花つきは整っていて、上品な印象。花もちもよく、今後の活躍に期待大! ガーデニング部門 ランタナ‘スーパーランタナ ムーンホワイト’(ハクサン) 暑さに強いものの、花が休みがちだった旧来のランタナに対し、この品種は花が咲いている間に次の花芽が育つので、花が休まずに咲き続きます。また、よく分枝して自然にこんもりとまとまるので、摘心(ピンチ)などのテクニックに不慣れなガーデニングビギナーでも姿よく育てられるのも嬉しいところ。一房が5㎝ほどと存在感のある白花は、夏花壇の彩りにはもちろん、寄せ植えやハンギングバスケットにも幅広く活躍してくれそうです。 ガーデナーはこちらも注目! 優秀賞・特別賞受賞品種の数々 日本フラワー・オブ・ザ・イヤーでは、最優秀賞であるフラワー・オブ・ザ・イヤーに加え、その花の持つ美しさや品種としての新しさに加え、花を購入する人の目線に立って「育てやすさ」「購入しやすさ」「飾りやすさ」なども評価し、総合的に優秀な花と認められる花には「ベスト・フラワー(優秀賞)」が、新しい可能性や特別なインパクトを与えた花には各種「ジャパンフラワーセレクション特別賞」が与えられます。 ガーデニング部門の中から、庭づくりをする人にチェックして欲しい品種を一部ご紹介します。 ベスト・フラワー/ニュースタイル特別賞 同時受賞 カリブラコア‘ミリオンベル グランオレンジ’(サントリーフラワーズ) くっきりとしたオレンジ色が、存在感のある大輪品種。グラデーションになる花色は、景色に立体感を生みます。アンティーク調の花色は、花壇にも寄せ植えにも使いやすく、ガーデンで活躍してくれそう。植え付け後から開花までの期間も短く、暑さに負けず旺盛に生育し、安定してよく咲くのも高評価です。 ベスト・フラワー/グッドパフォーマンス特別賞 同時受賞 ペチュニア‘スーパーチュニア ビスタミニ ピンクスター’(ハクサン) 「スーパーチュニア ビスタミニ」シリーズから登場した‘ピンクスター’は、ピンクと白のバイカラーの花を咲かせる可愛らしい品種。耐暑性・対雨性・連続開花性に優れ、分枝もよくこんもりと茂ります。手を掛けなくてもしっかりと咲いてくれるので、ガーデナーにとっても嬉しいハイパフォーマンスの花です。単体で育てると、自然とコンパクトにまとまりますが、群植させるとカーペット状に地面をカバーし、一面に咲き広がる姿が見事です。 ベスト・フラワー/グッドパフォーマンス特別賞 同時受賞 サルビア‘スーパーサルビア ロックンロール・ディープパープル’(ハクサン) 深みのある濃いブルーのガクに、やや赤みがかった紫色の大きめの花をつけるサルビアは、夏花壇の差し色にぴったり。自然に分枝して花姿が崩れにくく、手入れが簡単。猛暑でもそれほど手を掛けずに維持することができ、また花上がりのよさも魅力です。1株でも大株に育つので、ガーデンの演出としても活用できます。 ベスト・フラワー/カラークリエイト特別賞 同時受賞 ニチニチソウ‘モネ’(北島園芸) 優しいピンク色の花弁の中心が濃いボルドーカラーに染まる、ニチニチソウ。整ったシンプルな花形にクラシカルな個性的な花色で、オリジナリティーの高い品種です。成長は比較的ゆっくりですが、艶やかな緑色の葉も美しく、花が休んでいる間も楽しめます。花色の流行を先取りした品種に贈られるカラークリエイト特別賞も同時受賞。 ジャパンデザイン特別賞 ペチュニア‘Beni茜’(松原園芸) 少しにじんだようなバーガンディーの花色がシックな小中輪のペチュニア。立ち性でドーム状にこんもりと育ち、花弁が反り返らずに上向きに咲くので、見応えがあって花色がよく引き立ちます。洋風のイメージが強いペチュニアながら、どんな花とも合わせやすい和洋折衷の色合い。咲き進むにつれて少しずつ花色が移り変わり、秋の花と合わせれば、秋花壇でも活用できそうです。 カラークリエイト特別賞 ペチュニア‘妖精のチュチュ グリーンストライプ’(松原園芸) ひらひらと波打つような花弁に、淡くライムグリーンのストライプが入り、中心部分にはアクセントに濃いアイが。耐環境性があって暑さや病気に強く、ほどよい大きさで株が丸く整う、育てやすい品種です。爽やかで癖のない花色なので、単体はもちろん、他の花と組み合わせて使うのもオススメです。 カラークリエイト特別賞 カリブラコア‘モーブクチュール’(松原園芸) 八重咲きで光沢感のあるグレイッシュパープルの微妙な色合いが美しい、カリブラコアの新品種。アッシュ系の柔らかな色彩は他の花色とも馴染みがよく、寄せ植えやハンギングバスケットの花材にぴったりです。株はコンパクトにまとまり、花が休まずに咲き続きます。 ニュースタイル特別賞 ジギタリス‘スーパージギタリス ベリーカナリー’(ハクサン) 分枝性に優れたハイブリッドジギタリスにさらに改良を加えたジギタリス‘スーパージギタリス ベリーカナリー’。通常のジギタリスとは異なり、次々に分枝し、分枝した茎からもさらに分枝するため、一株でもボリュームのある花姿が楽しめます。ピンクとアプリコットの複色で、ニュアンスカラーの花穂が株元から豪華に立ち上がる、初心者でも育てやすい品種です。 モーストジョイ特別賞 ペチュニア‘花衣 紅水晶’(エム・アンド・ビー・フローラ) 発色のよいピンク色の花弁に白い覆輪が入る、珍しい八重複色咲きのペチュニア品種。可愛らしい花は、一品種だけで鉢植えにしても見映えがよく、手元で楽しむのにもぴったり。覆輪の幅や花弁の重なりはややランダムで、それぞれの花ごとに個性のある花姿。眺めるだけでも楽しい気分にさせてくれます。 グッドパフォーマンス特別賞 ディアスシア‘ラパージュ シルクアプリコット’ 松原園芸 優しいアプリコットカラーが美しい、ディアスシアの新品種。カラーリーフなどとも相性がよく、寄せ植えの主役にも脇役にもコーディネートしやす花色です。可愛らしい小花をたくさん咲かせるものの、耐病性や耐暑性にやや難があったディアスシアを改良し、ガーデニング初心者にも失敗なく育てられる品種を目指して作出されました。不稔性でタネをつけにくく、株が長もちするのもポイントです。 優秀賞・特別賞受賞品種には、このほかにも魅力的な品種がたくさんあり、ジャパンフラワーセレクションのホームページで品種名などが確認できます。 受賞品種はどれも、新しさや美しさ、丈夫さなどを兼ね備え、今後の活躍が期待されるもの。園芸店で「フラワー・オブ・ザ・イヤー」のマークがついた花を見つけたら、ぜひチェックしてみてくださいね。 協力: ジャパンフラワーセレクション(JFS) http://jf-selections.net/ 併せて読みたい ・庭に一度植えたらどんどん増殖!? はびこって困る要注意植物5つ ・植えっぱなしで毎年花咲く「宿根草」特徴と育て方 ・ペチュニアの育て方! 可愛い花をたくさん咲かせよう Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 写真/ジャパンフラワーセレクション
-
クラフト

初心者でも失敗しない! ドライフラワー作りの3カ条と手作りリースやキャンドルでのおしゃれな楽しみ方
ドライフラワーを作る際、失敗しない3カ条 1.開花したての新鮮な花を収穫しよう ドライフラワーにするには、一年草や宿根草などの草花類は開花したての花を、バラやアジサイなどの枝ものは7〜8分咲きの新鮮なもの使うのが失敗を避けるための最初のコツです。開花してから何日も経って色が褪せ始めたものや、花びらのフチがヨレているもの、花心のシベが茶色くなっているものなどは避けましょう。こうした花を使うと、ドライにしている最中に花が崩れてしまったり、花色がきれいに残らなかったりします。 また、逆につぼみから開き始めたばかりの状態も、水分が抜けるのに時間がかかり、ドライにするのが難しいことがあります。ドライフラワーにしようと考えている時は、花の状態をよく観察しておき、タイミングよく収穫しましょう。収穫する際は雨の日を避け、晴れた日の午前中に行います。 2.しっかり水揚げさせて、なるべく早く水分を抜こう 花の色や形を保ってドライにするコツは、切ったらなるべく早く水分を抜くことです。ただし、庭から切ったばかりの花は、一旦水の中で茎を切って、水揚げすると花の状態がよくなります。花屋の花を使う場合は、店頭に並んでいる時点で水揚げされているので、必要ありません。自然の状態でも花が枯れていく時には水分が徐々に抜けていきますが、そのスピードよりも早く水分を抜くことで「枯れた花感」を出さずに、色や形を保って美しいドライフラワーをつくることができます。ドライの方法には主に以下の2つがあるので、それぞれ必要な道具をあらかじめ揃えておいたうえで収穫し、すぐにドライの作業に取り掛かりましょう。 3.用途によってドライ方法を変えよう 簡単なドライ方法は次の2つがオススメです。花の形状や残したい姿、用途によってドライ方法を変えるのがコツです。 <シリカゲル法> ■特徴■ 花びらの多い花でも色や形を残しやすいというメリットがあります。ただし、密閉容器に入れるので、花のサイズを選ぶ必要があります。 ■方法■ 密閉容器にドライフラワー用のシリカゲルを入れ、花をその中にうずめて密封すると、1週間ほどででき上がります。専用のシリカゲルはホームセンターや花屋、ネット通販などで購入できます。 ■用途■ シリカゲルから出した後も密閉状態を保っておかないと、褪色しやすいのでリースには向きません。ハーバリウムやキャンドル作りなどに適しています。 ■適した植物■ バラやクリスマスローズ、パンジー、ビオラ、サクラなど人気の花で作れます。 『バラの開花の思い出をドライフラワーで残すボタニカルクラフト』 <ハンギング法> ■特徴■ 茎をつけた状態で、自然な咲き姿に近い状態で残せるドライ方法です。 ■方法■ 花を逆さにして、直射日光の当たらない、風通しがよく涼しい場所へ吊るし、1〜2週間でドライにします。 ■用途■ ドライフラワーによるブーケ作りや、花瓶に飾って楽しみたい場合、リースに使いたい場合などに向いています。 ■適した植物■ ハーブ類、花びらの重なりが少ない花が向いています。アナベル、スターチス、センニチコウ、ケイトウ、ヤグルマギク、花かんざし、ヘリクリサム、エリンジウムなど。 花びらがすぐに散ってしまうポピーや花びらが分厚いユリなどの花は向きません。 『ドライフラワーを作ろう! 適した花6選と作り方のポイント』 ハンギング法のドライフラワーを使ったリースの作り方 バラとシャクヤクの三日月形リース 花材はシャクヤク、バラ、ユーカリ、エリンジウムなど。バラもシャクヤクも花びらが多く、ハンギング法ではドライになるまでに花形がしぼんだり、褪色もしていますが、色の濃いものを選ぶとアンティークっぽい雰囲気を楽しむことができます。 土台のリースは計6本のワイヤーを2本ずつに分けて、三つ編み状に編んで輪っかにします。ワイヤーに花をグルーガンで留めつけていきます。1カ所にボリュームを持たせて、アレンジのない部分をつくるとおしゃれに仕上がります。 アナベルの小鳥の巣風リース 小鳥の巣をイメージしたアナベルのリース。自然素材のリース台にアナベルやネコヤナギをグルーガンで留めつけるだけの簡単手作りリースです。アナベルはアメリカノリノキというアジサイの仲間で、花房は一つが直径20cm以上にもなりボリュームたっぷりなので、一房を切り分けて使ってもリースには十分です。アナベルは初夏から咲き始め、淡い緑から真っ白へ、そしてまた淡緑色へと移り変わる色を楽しみながら、秋遅くまで庭で楽しめます。庭で咲かせたままでも勝手にドライになりますが、キレイなドライフラワーにするには花が新鮮なうちの方がいいでしょう。 『Flowers for Me 育てた花を飾ろう「秋色アジサイを飾ろう」』 グルーガンの使い方のコツ 固形接着剤を熱で溶かして噴射するグルーガンは、リース作りやドライフラワーアレンジメントなどで素材を簡単に接着するのに役立つツールです。少量で固定できるので、接着剤を出しすぎないようにすることと、塗布後すぐに接着するのがコツです。一旦、くっつけてからはがそうとすると素材が壊れるので、あらかじめレイアウトを決めてからつけるとよいでしょう。グルーガンは電源を必要とします。 シリカゲル法のドライフラワーを使ったボタニカルキャンドルの作り方 ボタニカルキャンドルの材料と道具 ドライフラワー ジェルキャンドル 耐熱ガラス器2つ(大と小で直径の差が1cmくらいのものが作りやすい) キャンドル芯 割りばし ピンセット 小鍋(※テフロン加工で注ぎ口があったほうが便利) ハサミ 作り方 大小のグラスを重ねます。ここでは直火にかけられる「VISION GLASS」を使用。 隙間にピンセットを使って花材を挟み込みます。花材の大きさにもよりますが、隙間が広すぎると花材が全部寝そべってしまい、絵画的に配置することができないので、器のサイズ選びも重要です。 割りばしにキャンドル芯を挟んで、グラスに渡してセットします。キャンドル芯の長さをハサミで切って調整します。 小鍋にジェルキャンドルを細かくちぎって溶かします。キャンドルの流し込み適温は100~110℃。IHヒーターなど温度調節がしやすい加熱器を使用すると引火の心配もなく便利です。溶け始めは気泡が多く出ますが、完全に溶けると泡はなくなります。気泡が出なくなるまで熱しますが、熱しすぎて煙が出たら温度を下げましょう。 溶かしたジェルキャンドルを器の内側のグラス中央に注ぎ入れます。できるだけゆっくり一定のスピードで注ぎ、外側のグラスへ溢れ出させて、2つのグラス全体が満たされるまで注ぎ入れます。多少の気泡が出ますが、そのままにしておくと気泡は自然と消えるので、1時間ほど動かさずに固めます。 ジェルキャンドルの燃焼はとてもゆっくりで、煙も出ません。火をつけない時も透明で花が浮かぶようなジェルキャンドルは、インテリアとしても素敵です。 私だけのアトリエを庭に持とう! ドライフラワー作りやドライフラワーを使ったクラフトは、とても楽しい時間ですが、素材の特性上、作業している間にどうしても細かなゴミが出ます。リビングなど室内で作業する場合はあらかじめ新聞紙などを広げておくとよいでしょう。オススメは、庭の小屋をアトリエに変身させるアイデア。シャベルや土などがしまわれているガーデンシェッドを少し片付けてテーブルを置けば、マイ・アトリエに大変身! ガーデンシェッドなら汚れも気になりませんし、作業途中でいちいち片付けることなく、そのまま広げておいて大丈夫です。 「ガーデンシェッドを“マイ・アトリエ”に!』 https://www.honda.co.jp/flower/hello/eu18i/ ポータブル電源があると可能性がさらに広がる! ガーデンシェッドに電源がない場合には、ポータブル電源が便利です。Hondaの蓄電機「リベイドE500」は最大500Wで約35分、300Wで約1時間分の電気が取り出せます。グルーガンの消費電力は10〜40Wなので、10時間前後、ミシンなら連続運転で3時間、リベイドを電源として使うことができます。リチウムイオンバッテリーを搭載しており使用中に排気が出ないため、一酸化炭素中毒などの心配がありません。災害時の電源としても活躍するので、一家に一台あると安心です。 女性は家庭の中で自分だけの時間を過ごす、自分だけの部屋を持つことがあまりありません。庭の一角に自分だけの空間を作って、手仕事を思う存分楽しんでくださいね。 Photo/1) AnastasiaNess/ 2) Stockshakir/ 4) Chamille White/ 5) AnastasiaNess
-
レシピ・料理

キャンドルでお月見リラックス 秋の味覚とアートに触れるお茶会
第一部 秋の旬を味わう食の楽しみ 会場は、東京都台東区の谷中・千駄木地域にほど近い場所に建つ、築100年以上といわれる木造2階建てのこぢんまりした町家。漆黒の柱と漆喰の壁を生かしてリノベーションされたギャラリー1階では、あちこちでキャンドルの炎が揺れています。着席して、まずは秋の食をいただき、おなかをあたためます。 キャンドルのそばに用意された箱を開けると、秋の味覚がギュッと詰まっていました。どれからいただこうか迷ってしまう、彩りも豊かな折詰弁当。このイベントのために、フードスタイリストの黒瀬佐紀子さんが「秋の味覚」をテーマに用意しました。 【お品書き】 ・いわし醤油煮缶詰のタルトキッシュ ・鯛の昆布締め レッドマスタード 菊花和え ・卯の花サラダ 生ハム添え ・ぶどう白和え ・紅葉麩の信田巻き ・かぼちゃの紅いマリネ ・衣かつぎ 神楽南蛮味噌だれ ・めかじきのスパイス焼き ・満月チーズ煎餅 ・ビーツのピクルス ・おきつねごはん 青穂紫蘇漬け ・秋鮭真丈椀 ・豚肉ロールの麹焼き 小松菜のかんずり和え ビーツ焼き 菊の酢の物が添えられた昆布締めの鯛や、ぶどうの白和え、白い肌の衣かつぎ、月を模した小エビ添えのチーズ煎餅、菊の花びらが躍る秋鮭真丈椀……。旬の食材を少しずついただける、料理家さんのおもてなしの心を一品一品に感じる折詰弁当でした。 20cm四方のお弁当箱に季節の旬の食材をここまで凝縮させることができるんだ、と感心しながら、一つずつの素材を確認しつつ味わう、貴重な機会。一通りいただいたあと、食後のティータイムへと、会場を2階へ移します。 ギシギシときしむ懐かしい音を聞きながら、狭い階段を一歩ずつ上がります。 第二部 満月のキャンドルが灯る和空間で茶道体験 2階へ上がったゲストを驚かせたのは、和空間にたくさん灯っているキャンドルの灯り。畳の上に点々と置かれた満月を思わせるキャンドルが各々の席を示しています。 意外性のある空間に少し緊張しながら着席すると、まず運ばれてきたのがお団子状の和菓子。懐紙に一つ取り、口に入れると、じんわり甘さが広がる優しい味。お菓子も黒瀬さん手製のオリジナルで、中に醤(ひしお)が入った芋餡でした。甘さとしょっぱさが同居する意外な組み合わせに感心しながら、お抹茶を待ちます。 畳の間とつながる板の間の奥には、お茶の用意がされ、キャンドルの灯りの効果で室内がとても広く感じられます。お茶のたしなみもあるフードスタイリストの黒瀬さんが、お客様一人ひとりにお茶を点ててくれました。 それぞれのお客様の前に運ばれてきたお椀の柄の違いも楽しみながら、お抹茶を口に運びました。温かく苦味があるお抹茶は、スッとのどごしもよく、気持ちをホッとさせてくれました。先ほどまで満たされていたおなかも落ち着き、食後のお茶の時間をゆっくりと過ごします。 キャンドルだけのほのかな明るさに目が慣れてくると、浮かび上がる草花の影に目をやったりして、非日常の空間にゆっくりと時間が流れます。 和空間に浮かぶ「1/fゆらぎ」の炎でリラックス お茶の席に多数灯されたまん丸の灯りは、キャンドル作家の小坂井順子さんの手によるもので、まるで満月が闇夜に浮かんでいるような幻想的な空間に。 ちょうど手のひらで包める大きさの丸い球体のキャンドルフォルダーは、「満月ランタン」。熱に溶けにくいハードタイプのキャンドルを丸く形作り、中に市販の透明カップ入りのロウソクを入れることで満月の灯りが浮かび上がります。 小坂井さんによれば、ワックスにもいろんな素材があり、自然素材である蜜蝋は燃焼が速く、キャンドルの基本素材となるパラフィンワックスは、石油系のもので加工がしやすいという利点があるそうです。「ロウを溶かして芯を通すのが基本的なキャンドル作りですが、例えば、パラフィンと同じ石油系で融点が高いワックスと柔らかいワックスをブレンドしながら、溶けていく温度や時間を調整していったりして、それぞれの作品が生まれるんですよ」と、小坂井さんの作品作りのストーリーを教えていただきました。 不規則に揺れる炎を見ているだけで、なんだか心が穏やかになってリラックスできますが、これは川のせせらぎやそよ風など、自然から感じる心地よさと同じ「1/fゆらぎ」の効果によるもの。また、キャンドルが燃焼することで発生する二酸化炭素と水による微かな水蒸気でマイナスイオンも発生し、室内の空気が対流することも、リラックスできる空間づくりに役立っているようです。 お茶のあとは、小坂井さんの作品が生まれた経緯や人との出会いなど、キャンドルワークについて教えていただき、アートにも触れる時間となりました。 この約2時間のイベントは、旬の美味しいものを時間をかけて味わう大切さや、和空間でのプチ茶道体験、そして炎の癒し効果やアート作品に触れるなど、あらゆる角度の和のリラックス効果を再認識する時間となりました。 併せて読みたい ・インテリアに透明感のあるオシャレなDIYキャンドル。ボタニカルキャンドルの作り方 ・バラの季節に英国スタイルのガーデンパーティーでおもてなし ・桜の季節をよろこぶ「紅い器で愉しむ春茶会」
-
宿根草・多年草

【クリスマスローズのすべて】冬の庭を彩る可憐な花の育て方・人気品種・魅力
控えめで美しい花姿を持つ魅力的な宿根草 クリスマスローズはキンポウゲ科の多年草。花期は冬から早春で、花の少ない時期に、ガーデンに色を足してくれる頼りになるガーデンプランツです。鉢植えにも庭植えにも向き、冬のガーデンにぴったり。ヨーロッパを原産とする植物ですが、控えめで清楚な花姿は和風の庭にもよく馴染みます。クリスマスローズ属には20種ほどの仲間がありますが、園芸的に最もよく見かけるのが、交配種であるヘレボルス・ヒブリダスです。 クリスマスローズという名前から、クリスマスの時期に満開になる植物だと思われがちですが、実はクリスマスの時期に花を咲かせるのは、原種の一つで基本的に純白の花を咲かせるヘレボルス・ニゲルのみ。他の品種は主に2~3月頃の早春に開花します。クリスマスローズという名は、クリスマスの頃にバラに似た花を咲かせるヘレボルス・ニゲルにちなんで名づけられたもので、この花にはクリスマスにかかわる次のような伝説もあります。 クリスマスローズの伝説と名の由来 純白の花を咲かせるヘレボルス・ニゲル。Photo/andrekoehn/Shutterstock.com イエス・キリストが生まれた時、その誕生のお祝いに人々が訪れ、ある貧しい少女もお祝いをしたいと思いました。しかし、貧しい少女は何もお祝いのための品を用意することができません。雪の中では花さえも見つけられないと泣いていると、天使が現れて雪をすくい上げました。そこに咲いていたのが純白のクリスマスローズ。少女は喜んでこの清純な花をイエスに捧げ、それからクリスマスローズはキリスト降誕のシンボルとなったということです。また、クリスマスローズの仲間である、ヘレボルス・オリエンタリスは英名ではレンテンローズとも呼ばれます。これは、イースターの前に行うキリストの苦難をしのぶ「四旬節(レント)」の頃に咲くことから。キリスト教圏の人々の中で、クリスマスローズが大切にされてきた花だということがよく分かります。 ところで、クリスマスの頃に花を咲かせるヘレボルス・ニゲルのニゲルとは、黒という意味。白い花を咲かせるのに黒とは少し不思議な気もしますが、この名は根が黒いことにちなんで名づけられました。ちなみにヘレボルスという学名は、クリスマスローズの持つ毒性にちなんだもの。全草が有毒なので、口にしないように注意しましょう。 花のバリエーションが多いクリスマスローズ クリスマスローズの魅力は、なんといってもそのバリエーションの豊かさ。一株ごとに花色や模様などの咲き姿が微妙に異なり、自分だけの花選びが楽しめます。クリスマスローズの栽培にはまってしまい、いろいろな咲き姿の株を集めるガーデナーも多いんですよ。その一方で、栽培にはあまり手がかからず植えっぱなしでも丈夫に育つので、ガーデニングの経験がない人にもオススメ。初心者からベテランガーデナーまで、幅広い人に愛される植物です。宿根草なので年々大株に育ち、見事な咲き姿になるのも嬉しいですね。 花のように見えている美しい部分は実はガク。一見変化がないようにも見えますが、花が咲き進むとしべが落ちて花色がやや退色し、受粉していれば子房が膨らんできます。花が咲き進んでも美しい姿を保つので、観賞期間が長いのも魅力です。花を切って花瓶に活けたり、水に浮かべたりしても長く楽しめます。 主に有茎種と無茎種に分かれます クリスマスローズには大きく分けて有茎種と無茎種があります。よく流通しているのは、通常私たちがクリスマスローズと呼ぶヘレボルス・ヒブリダスなどの無茎種。株元から直接花柄と葉柄を立ち上げて花を咲かせるのが特徴です。一般にクリスマスローズといえば、この花姿をイメージする人が多いと思います。一方の有茎種には、ヘレボルス・フェチダスやヘレボルス・アーグチフォリウスなどがあり、地表から花柄を伸ばす無茎種とは異なり、有茎種は花茎を伸ばして葉や花をつけます。有茎種は無茎種ほどメジャーではありませんが、どちらも丈夫で育てやすいので、庭植えや鉢植えとしてぜひ取り入れたいガーデンプランツです。 有茎種のヘレボルス・フェチダス。Photo/lcrms/Shutterstock.com クリスマスローズの花姿の変化を解説 Photo/simamusume/Shutterstock.com 前述のように、クリスマスローズの交配種は幅広い咲き姿が魅力。花色には、白や緑、赤、紫、ピンク、アプリコット、黄、オーレア(黄金色)などさまざまなものがあります。品種としてはヘレボルス・ヒブリダスという一種ですが、さまざまな花を咲かせるクリスマスローズは、品種名ではなく花形や模様、花色を組み合わせた名前で呼ばれることが多いもの。ここでは代表的な花形や模様を紹介します。 シングル(一重咲き) Photo/Snappyart/Shutterstock.com 原種を思わせるすっきりとした一重咲き。花弁は5枚が基本です。シンプルで控えめな一重花は、清楚な印象。花弁の模様がはっきりと楽しめるのも魅力です。 セミダブル(半八重咲き) クリスマスローズの育種家、樋口氏が手がけたシリーズ「ウィンターシンフォニー」の半八重咲き種。(*) しべの周囲にあるネクタリー(蜜腺)と呼ばれる部位が、小花弁などに変化したものがセミダブルのクリスマスローズ。小花弁には、筒状やハート形などさまざまな形があります。ダブル咲きと区別しにくいですが、小花弁は周囲のガク部分とは異なり、咲き進むと散ってしまうのが特徴です。 ダブル(八重咲き) クリスマスローズ「ウインターシンフォニー」の豪華な八重咲き(*)。ウィンターシンフォニーシリーズII(セカンド)多弁咲き。 ゴージャスな花を咲かせるダブル。ネクタリーが完全に花弁に変化したもので、花後も花弁が散らずに残ります。中には数十枚の花弁を持つものもあり、華やかな雰囲気が楽しめる、ボリュームのある花が多くあります。 代表的な模様は以下の9種類。 無地 花弁に模様が入らないもの。プレーンとも呼ばれます。 ピコティー クリスマスローズ「ウィンターシンフォニー」のホワイト・ピコティーのダブル(*)。 花弁の縁に沿って、異なる色が糸状または帯状に入るもの。多くは濃い色が入り、中には中心に向かってグラデーションになるものも。 スポット 花弁に小さな斑点が入るもの。斑点の入り方はさまざまです。 ベイン 花弁に脈状の模様が入るもの。 ネット スポットとベインが重なるように入り、網目状の模様が広がるもの。 ブロッチ 大きめのスポットが重なり合い、大きな斑点のように見えるもの。 フラッシュ フラッシュが現れたクリスマスローズ「ウィンターシンフォニー」(*)。 花弁のつけ根から先に向けてスポットが密に広がるもの。花全体では星形のように見えます。 アイ 花弁のつけ根にスポットが固まるもの。フラッシュとは異なり、花弁全体に広がりません。 バイカラー バイカラーの小輪で近年注目のクリスマスローズ「ウィンターシンフォニー」。小さな花が愛らしい小輪系スイングシリーズ(*)。 花弁の表と裏で色が異なるもの。また、花弁の内側が2色に分かれているものもバイカラーと呼ばれます。 これらの模様や花姿のバリエーションの他、花の咲き方を示すカップ咲きや星咲きなど、さまざまな花姿を持つクリスマスローズがあります。 クリスマスローズ「ウィンターシンフォニー」ホワイト・ピコティーのダブル(*)。 クリスマスローズでは珍しい黄色系の花に、糸のように細いピコティーが入る「ウィンターシンフォニー」シリーズの一つ(*)。 グリーンの花弁に紫色のピコティーが入った「ウィンターシンフォニー」シリーズのクリスマスローズ。裏が濃紺のバイカラー(*)。 「ウィンターシンフォニー」シリーズの中でも黒紫色のダブルは、シックでありながら豪奢な印象。ウィンターシンフォニーⅡ(セカンド)多弁咲き(*)。 クリスマスローズの育て方 クリスマスローズの植え付けの適期は10月、または2~3月頃。購入した年から花を楽しみたいのなら、開花株や開花見込み株を購入しましょう。一年生の実生苗などは、購入した年には花が咲かず、株が充実してから花が見られるようになります。 また、苗の選び方にも注意が必要。クリスマスローズは、ラベルを見て苗を購入しても、ラベルと同じ花が咲くとは限りません。特に株が充実していない若い株の場合、ダブル咲きのはずがシングルになることなどがあります。また、発芽一年未満の小さな実生苗の場合はどんな形質の花が咲くのか、花が咲くまで分からないこともあります。欲しい花が決まっている場合は、少々割高でも開花株で花を確認して購入するとよいでしょう。ただし、細胞を培養して育てたメリクロン苗の場合は、親の形質をそのまま引き継ぐため、ラベルで花を確認して購入することができます。 ヨーロッパが原産のクリスマスローズは、寒さには強いですが、暑さはやや苦手。夏越しの際には、直射日光や西日が当たらない涼しい場所で管理するとよいでしょう。庭に植え付ける場合は、夏には日陰になる落葉樹の下などがオススメです。過湿を避け、水はけのよい土で栽培します。秋に植え付ける際は、根詰まりしないよう根を軽くほぐしましょう。一方、春に植え付ける場合は、根を傷めると生育が悪くなることがあるので注意を。鉢植えの際は、秋から初夏の生育期にはたっぷりめに水を与え、夏場は乾かし気味に管理しましょう。 栃木県にあるナーセリー「コピスガーデン」の冬に咲く「ウィンターシンフォニー」のクリスマスローズ(*)。 前シーズンに展開した葉がある場合、11~12月頃に古い葉を切る古葉切りの作業を行います。開花期が近づき、花芽が膨らんでくると、古葉が葉柄から倒れるので、葉柄の基部から3cmほどを残して切り取ります。傷んだ葉を取り除くことで、株元に光がよく当たるようになります。軸を残して切り取るのは、乾かして腐らないようにするため。残った基部は完全に枯れて簡単に抜けるようになったら引き抜きましょう。 開花期には、タネをつくって株の体力が奪われないよう、膨らみ始めた子房を摘み取る子房取りと、花柄切りの作業をすると、より長く花を楽しめます。花柄を切る際は、花柄についているすべての花が咲き終わってから基部を3cmほど残して切り取ります。タネを採りたい場合は、これらの作業は必要ありません。開花やタネ採りが終わった花柄は順に切っておき、完全に枯れたら取り除きましょう。 夏場は水切れに注意が必要。夏場に葉が枯れてしまった場合にも、根が生きていれば秋以降にまた芽を出してくれるので、諦めずに管理を続けましょう。夏場は休眠するので、肥料は必要ありません。 クリスマスローズは生育が旺盛なので、根詰まりしないよう、1~2年に一度は植え替えが必要です。根が回っている場合は根をほぐし、一回り大きな鉢に植え替えます。株が込んできたら株分けをすると、株の更新を促し、株を増やすことができます。株分けをする場合にはなるべく3芽以上つけて分けるようにしましょう。 ウィンターシンフォニーⅡ(セカンド)絞り咲き(*)。 協力:大森プランツ http://www.omoriplants.com/ *の写真はすべてクリスマスローズ「ウィンターシンフォニー」及び「ウィンターシンフォニーII(セカンド)」シリーズ(写真提供/大森プランツ)。「ウィンターシンフォニーII(セカンド)」シリーズは、ベーシックなラインナップに加えて、さらに各色のバリエーションを追求した2018年登場の魅力的な新シリーズ。オンラインショップにて購入可能です。 参考:『NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビ2 クリスマスローズ』(野々口稔著 NHK出版刊)
-
育て方

ムスカリの球根を水耕栽培でかわいく育てる方法
早春に開花する球根、ムスカリ coloursinmylife/shutterstock.com ムスカリとは、キジカクシ科(ヒヤシンス科、ユリ科に分類される場合も)ムスカリ属の球根植物で、庭植えでは3〜5月中旬に花が咲きます。一度庭に植えておくと、毎年少しずつ増えて、管理の手間がかからない丈夫な植物です。雪が降る地域でも植えっぱなしで冬を越し、雪解け後に小さな花姿が現れて、春の到来を教えてくれます。 花色バリエも豊富なムスカリの種類 紫花のアルメニアカム。olly kiseleva/shutterstock.com ムスカリは、定番の紫花「ラティフォリウム」や「アルメニアカム」のほかに、白花の「ボトリオイデス・アルバ」やピンク花の「ピンク・サンライズ」、淡いブルーの「レディー・ブルー」、ブルーのグラデーションが美しい「オーシャン・マジック」、ライムグリーンの「グリーン・パール(ベレバリア)」など、花色が豊富で、選ぶ楽しみもあります。 濃淡2色咲きのラティフォリウム。Belle NL/shutterstock.com 白花のボトリオイデス・アルバ。KateChris/shutterstock.com ムスカリ‘ピンク・サンライズ’。Peter Turner Photography 青色のグラデーションが美しい‘オーシャン・マジック’。Flower_Garden/shutterstock.com ムスカリの名前の由来 ムスカリ(Muscari)という名は、ギリシャ語の「麝香(じゃこう)」のムスク(Musk)に由来します。日本で流通しているムスカリ品種の中で、ムスカリの語源となったムスク系の芳香が感じられるのは、マクロカルパ種系統の品種 'ゴールデンフレグランス' 。庭植えでよく見られる、紫花のアルメニアカム種やラティフォリウム種の花は、残念ながらムスクのような芳香はありません。 なお、‘ゴールデンフレグランス’は入手が難しく、ムスカリの香りを嗅いでみたい! という場合は、秋植えの球根の販売がスタートする9月か、その前からネットなどで予約注文をすると入手できる可能性が高まります。 黄花で香る‘ゴールド・フレグランス’。InfoFlowersPlants/shutterstock.com ムスカリを購入したら冷蔵保存 ムスカリの球根は、9〜11月頃園芸店や通信販売などで購入します。早めに購入したら紙袋などに入れて、冷蔵庫に1カ月程度入れておきます。すると、冬を体験させることになり、芽が出やすくなります。涼しい地域にお住まいの方は、外に置いておくだけでもよいでしょう。あせらず、年末年始のまとまった時間がある時に植えつけ作業をしても、十分花が楽しめます。 ムスカリの水耕栽培の手順 用意するのは以下の4つ。球根、ピンセット、空き瓶など穴があいていない容器、セラミスやハイドロボール(写真中央/穴の空いていない容器で植物を育てる際に便利な植え込み材)。お好みで、化粧砂(写真右上/水によって固まる砂なら水に浮いてこず、傾けてもこぼれ落ちずに便利)や、初心者さんには、水の乾きが分かる「セラミスインジケーター」(写真右下)も用意するとよいでしょう。 まず、ガラス瓶の中にセラミスをある程度の深さまで入れます。球根の芽が上になるように静かに入れ、周りにセラミスや化粧砂を入れたら完成! ガラス瓶の中に収まったように植え付けました。開口部ギリギリまでセラミスを入れて、瓶から飛び出したように植えるのもかわいいですよ。 底に穴があいていない鉢に5球まとめ植え。球根は全体を埋め込まず、根が隠れる程度の深さで植えましょう。全体を植え込むと腐ってしまう場合があります。 植え付け後は、1週間に1度程度、セラミスが完全に乾かないように気をつけながら水を足します。入れすぎたかな? と思ったら、瓶や鉢を静かに傾けて排水しますが、ある程度水が多くても育てられるのが、セラミスなどの植え込み材を使った水耕栽培のメリットです。 陽だまりに置いて芽を育てよう 1月上旬に植え付けたムスカリは、半月で芽を伸ばし始めました。成長スピードがそれぞれ違い、そのアンバランスな感じもかわいいですね。球根を購入する場所が違うだけでも、成長のスピードが変わるので、時間差で育ててみたい場合は、花色ごとにお店を変えて購入するのもテクニック。 1月下旬。どんどんつぼみが上がってきました。早くも花が開いているものもあります。 花がまだ開かず、ツクシみたいなつぼみも、下から咲き上がる花穂もかわいいですね。草丈20cm程度と小さいサイズの球根花は、庭に植わっているとここまで近くで眺められないので、庭に植えている人も、ぜひ、水耕栽培でムスカリを育ててください。今まで知らなかった発見がありますよ。 花が咲き終わったら花茎を切る 午後、西日が差し込む程度の明るい室内の窓近くに置き、2月上旬には、随分花穂が伸びて、咲き切った花はしおれてきました。 終わった花穂は根元から切り取って、お手入れ。すべての球根の花が終わるまで2週間ほど楽しめます。 ムスカリの開花シーズン後のお手入れ 花が終わった2月下旬。瓶を傾けて球根を抜き出しましょう。これまでセラミスに埋まっていて見えなかった根が、ずいぶんと伸びていることが分かります。これもまた感動の瞬間。 球根の形はほとんど変わらないのに、葉が30cmほど、根が20cm伸びました。手のひらに乗るほどの小さな球根の生命力に驚きます。もし、植え付ける地面があったら地植えして葉が枯れるまで育てると、また来年、花が咲きます。ベランダならば、鉢に植えて、葉が自然に枯れるまで育てておけば、来年もまた花が咲く可能性があります。 使ったセラミスは洗って砂と分け、日に当てて乾燥させれば、また再利用ができます。来年の秋まで、次回はどんな器に植えようか? 何色を咲かせようか? また巡ってくる秋が楽しみですね。 ムスカリの花とツワブキの葉の小さなブーケ。 ムスカリは地植えにすると、植えてから4〜5カ月後まで花が咲きませんが、暖かな室内の窓辺なら、外で育てるよりも短期間で開花し、花を身近に楽しむことができます。春を先取りする冬のボタニカルインテリア“ムスカリの水耕栽培”。ぜひ、チャレンジしてください。
-
ガーデン&ショップ

イングリッシュガーデン旅案内【英国】ベス・チャトー・ガーデン(2)癒しの水の庭と森の庭
乾燥の地につくられたウォーター・ガーデン 『花好きさんの旅案内【英国】 ベス・チャトー・ガーデン(1)乾燥に強い庭を実現』では、乾燥に耐えられる植物を集めたグラベル・ガーデン(砂利の庭)をご紹介しましたが、そのグラベル・ガーデン脇の庭園入り口を抜けていくと、今度は、たっぷりと水をたたえ、青々と茂る水辺の植物に縁どられた池が現れます。 予期せぬダイナミックな水辺の景色に、思わず見とれてしまいます。じつは、この池は、泉から水を引いた水路をせき止めてつくった、人工の池です。エセックス州のこの辺りは、年間降雨量が少ないことで知られますが、ベスは、乾燥したこの地では育てるのが難しい、プリムラやホスタといった湿り気を好む植物を育ててみたいと思い、池をつくって、湿度を保った環境を整えることに挑んだのでした。 ウォーター・ガーデンには、ベスが厳選した、水辺を好む植物や、湿り気を好む植物が植えられています。彼女の庭づくりの合言葉は‘Right Plant, Right Place’(ふさわしい植物を、ふさわしい場所に)というものですが、グンネラやススキの仲間など、適切な環境に植えられた植物はよく茂って、夏には涼やかな空間をつくります。暑い夏場、水辺の気温は、庭園内の他の場所に比べて数度低くなるそうです。乾燥した土地にあって、この水の庭の豊かな景色は驚くべきものです。 ウォーター・ガーデンから緑の芝生を少し上っていくと、そこはもう、スクリー・ガーデン(がれ場の庭)です。ベス・チャトー・ガーデン(1)編でご紹介しましたが、こちらは水の庭とは対照的に、乾燥に強い植物を集めた庭。ベスが、正反対の性質を持つ植物をひとところで観賞できるガーデンをつくりだしたというのはすごいことだなぁと、歩きながら感心しました。 ふかふか芝生の小径 ウォーター・ガーデンの先には、ふかふかの芝生が続く、ロング・シェイディ・ウォーク(長い日陰の小径)があります。大きなオークの木々が葉を広げる下に、シダやホスタ、ティアレラ・コルディフォリア、ヴィオラ・リヴィニアナ‘プルプレア’など、日陰を好む植物が植えられています。 弾力のある芝生の小径は幅が広くゆったりしていて、庭を独り占めしているような感覚で散策を満喫できます。もし時間が許すなら、来た道を戻りながら違う角度から眺めるのもよいでしょう。新鮮な発見ができそうと感じました。 多彩な緑を楽しむウッドランド・ガーデン ウッドランド・ガーデンは、森の中の散策を楽しむ庭です。大きなオークの木々が葉を広げてつくる天蓋の下には、森の下草としてふさわしい、日陰を好む球根花や宿根草、灌木、シダなど、ベスが厳選した植物が植えられています。 森の中は、静けさに満ちた、安らぎのある空間です。他の庭に比べると、当然ながら花より葉の緑が多く、色彩はおとなしめですが、緑を背景に花々の清楚な姿が浮かび上がって、心引かれます。 足元に茂る植物に目をやると、さまざまな葉が美しいコンビネーションを見せています。緑色の濃淡の対比や、葉の形や模様の豊かさは、見ごたえ十分。フラワーアレンジメントに精通した、フローリストの目を持つベスならではの、繊細な植栽です。ここに派手な植物はありませんが、彼女らしい植栽の魔法が発揮されているように思いました。 受け継がれるチャレンジ精神 こちらは、オープンな日向のエリアが広がる、新しいリザーバー・ガーデン。デザインが一新されて、2017年に公開されました。ここには、あまり環境を選ばない植物が植えられていて、その一角は、ニュー・プランティングと呼ばれる、新しい品種の植物を試験的に育てる場所となっています。 2014年から2年近くかけて、ベスのチームはこの辺りの粘土質の土を改良しました。使われたのは、無農薬(オーガニック)のスペント(使用済み)・マッシュルーム・コンポストです。 英国では、商業的なマッシュルーム栽培で菌床として使われた、麦わらや馬ふんなどからなる堆肥(マッシュルーム・コンポスト)を、ガーデニングに再利用する動きがあります。ベス・チャトー・ガーデンによれば、使用済みのマッシュルーム・コンポストは、窒素の量は少ないものの、他の栄養素が多く含まれ、粘土質の土壌の改良や、栄養不足の土に使う腐葉土に加えるのに最適だそう(ここでは、蒸気殺菌された使用済みマッシュルーム・コンポストが使われています。コンポストはアルカリ性なので、酸性を好むツツジ科の植物には与えないことや、土のpHが偏りすぎないように使用に注意が必要です)。 コンポストを土に十分にすき込むためには、一度に薄くしか撒けません。ベスのチームは何度も何度も根気強く、大量のコンポストをすき込み、改良を続けました。 ニュー・プランティングのエリアでは、ベス・チャトー・ガーデンにとっても挑戦となる、新しい品種の植物を育てています。 1950年代後半からフラワーアレンジメントの活動に携わったベスは、海外から取り寄せた植物の種子を発芽させて、当時はまだ珍しかった、ナチュラルなテイストの植物を育て、紹介し続けていました。1977年から1987年にかけては、英国王立園芸協会のチェルシーフラワーショーで「珍しい植物」の展示を行い、連続で合計10個のゴールドメダルを受賞しています。 たしかに、ここで日本ではまだ耳にしたことのない、最新の植物に出合うことができました。みんなが喜ぶ新しい植物を紹介し続けた、ベスの精神が受け継がれているように感じました。 庭と連動したナーセリー ウォーター・ガーデンの脇と、ウッドランド・ガーデンの脇には、広いストックベッドがあります。ここは、ナーセリーで販売するための苗を育てる場所。毎年6万株を育てているそうで、庭に生えている植物と同レベルの、しっかりとした健やかな苗が育っています。 ナーセリーで売っている品種の数は、2,000を超えます。苗の多くは、この庭に生える植物から増やしたものなので、庭はいってみれば「商品カタログ」の役割を果たしています。例えば、樹木の下の日陰で育てるのによい植物は何かなど、実際の庭を見ながら目的にふさわしい植物を探し出して、その苗を持ち帰ることができるというわけです。 ナーセリーは、乾燥に強い植物、水を好む植物、日陰を好む植物など、植物の性質ごとに売り場の区画が分かれていて、どんな庭に植えるべき植物なのか、一目でわかります。庭園に植わっている植物には一つずつ名札がついているので、その品種名を頼りに苗を探すこともできますし、また、気になった植物の写真を撮ってナーセリーにいる園芸スタッフに見せれば、名前を教えてくれます。地元の人達にとっては、心強い味方に違いありません。とても活用されているガーデンなのだなぁと感じました。 庭園にはショップと小さなカフェレストランが併設され、窓の外に広がる庭を眺めながら、昼食を楽しむことができます。テーブルには庭の花が生けられていて、ほっこりした気持ちになります。 庭の植物が無農薬で育てられていると聞いたからか、庭の空気もなおさら気持ちよく感じられました。ベスは無農薬栽培を熱心に提唱した人でしたが、これだけの規模のガーデンを無農薬で管理するのは本当に志が高くないと継続できません。きっと彼女は芯が強くて、カリスマ性のある人物だったのだろうと、その庭に触れて実感しました。 併せて読みたい ・英国のオープンガーデン 秋まで美しい、オーナメンタル・グラスがおしゃれな庭 ・庭をつくろう! イギリスで見つけた、7つの小さな庭のアイデア ・玄関を花でコーディネート! 海外のおしゃれな玄関先8選
-
ガーデン&ショップ

イングリッシュガーデン旅案内【英国】 ベス・チャトー・ガーデン(1)乾燥に強い庭を実現
20世紀の偉大なガーデンデザイナー ベス・チャトー(1923-2018)は植物の特性をよく知るガーデンデザイナーとして、また、経験に基づく豊富な園芸知識を伝えた作家、講師として活躍しました。その功績により、2002年に大英帝国四等勲爵士を授与されています。 晩年も電動カートに乗って庭に出て、ガーデンスタッフとの会話を楽しんだというベス。2018年5月、94歳で亡くなると、英国の主要メディアで訃報が報じられ、その死が惜しまれました。現在、ベスがつくり上げた庭園は孫娘のジュリア・ボルトンに引き継がれ、ベスとともに働いた有能なガーデナーチームによって管理されています。 乾燥に挑戦するグラベル・ガーデン 来園者をまず迎えるのは、グラベル・ガーデン(砂利の庭)です。風になびく柔らかなグラス類の穂や、すっと伸びるリナリアのピンクやバーバスカムの黄色の花穂。リズムを与える、紫の丸いアリウム。砂利が敷かれた広々とした区画に、さまざまな植物が茂る、軽やかで美しい植栽です。 じつは、この庭には秘密があります。それは、1991年につくり始めてから27年間、一度も人工的な水やりがされていないということ。この辺りは年間降雨量が少ない、英国でも最も乾燥している地域で、実際、2018年の夏は50日間も雨が降りませんでした。この庭の土は水を保たない貧しい土で、水を引き込むこともされていません。にもかかわらず、この素晴らしい庭景色は存在し続けています。 ここは、庭づくりには到底向かない乾燥した荒れ地で、かつては駐車場として使われていました。しかし、1991年、ベスはあえてこの場所に、実験的に庭をつくります。英国では日照りが続いて水が不足すると、庭の水やりに制限がかかります。そんな乾燥した状況にも対応できる、最低限の湿り気で育つ植物は何なのか、彼女は庭を愛する人々のために、模索を始めたのです。 適材適所、ローメンテナンスな庭づくり ベスの夫、故アンドリュー・チャトーは、世界の植物の生態系について研究を続けた人物でした。20歳で結婚したベスは、夫の影響でガーデニングに興味を持つようになります。ベスが新しい植物を持ち帰ってくると、アンドリューは、それが地球上のどこから来た植物なのかを教えたといいます。 ベスの庭づくりの合言葉は‘Right Plant, Right Place’(ふさわしい植物を、ふさわしい場所に)というものでした。野生の姿において、その植物はどんな場所に育っているのか。それを教えてくれる夫の知識に絶対の信頼を置いていたベスは、植物の性質を見極め、その植物にふさわしい環境に植えることを、基本理念としました。 ベスは、英国ガーデンデザイン界の巨匠であった、故クリストファー・ロイドと親交が深かったことでも知られていますが、2人はグラベル・ガーデンの水やりを巡って激論を交わしたといいます。今にも干からびそうな植物に水やりをしないのは、ペットに餌をやらないようなもの、と非難するクリストファーに対し、ベスは決して妥協をしませんでした。しおれそうな草花を見て苦痛を感じても、乾燥に強い植物を突き止めたいという情熱のほうが勝っていたのです。 若い頃、フラワーアレンジメントで草花に親しんだベスがつくったのは、さまざまな形や質感の草や葉が、流れるような美しいハーモニーを見せる庭。けれどもそれは、ローメンテナンスを突き詰めた庭でもあったのです。 高山植物を集めたスクリー・ガーデン 同じく、乾燥に強い植物を集めているのが、グラベル・ガーデンより前につくられた、スクリー・ガーデンです。スクリーとは、斜面に岩や石が転がっている、がれ場のこと。この庭は日当たりのよい小高い場所にあって、水はけのよい砂利の多い土が敷かれています。その状況に似た、がれ場で育つような乾燥に強い植物や高山植物が、ここには植えられています。 高山植物は高い山々でしか育たないと思われるかもしれませんが、英国で高山植物と呼ばれるものには平地でも育てられるものがあり、ロックガーデンやドライガーデンによく用いられます。日照りによる渇水が増える昨今、水やり不要のローメンテナンスの植物として、注目を集める存在です。 日本で高山植物と聞くと、維持管理が難しい植物のイメージがありますが、この庭に植わる高山植物には、アネモネやゲラニウム、フロックス、オダマキ、ナデシコ、ソリダゴ、タイム、エリゲロンなど、ガーデニングでよく耳にする植物の仲間であるものが、多々あります。 セダムの中にも、育てやすい高山植物に数えられるものがあります。他にも、陽光が好きで乾燥に強い多肉植物の鉢が、ここには並べられています。 ベスの庭は、敷地全体が一つにつながって、無数の植物が、周囲と調和する美しい組み合わせを見せながら、それぞれ環境に適した場所に植えられています。生け垣などで仕切られた、小部屋が連なるスタイルの、いわゆるイングリッシュガーデンとはだいぶ趣が異なった、ナチュラルな庭です。ゆったりとした道幅の小径をのんびり進むと、砂利の庭から水辺に出たり、森の中にいたり。時間をたっぷりかけて行き来したい庭です。 併せて読みたい ・イングリッシュガーデン旅案内【英国】ベス・チャトー・ガーデン(2)癒しの水の庭と森の庭 ・英国の名園巡り、オールドローズの聖地「モティスフォント」 ・デッドスペースにも花緑が育つ「寄せ鉢」ガーデニング
-
おすすめ植物(その他)

初心者にもオススメ! バラをもっと素敵にみせる名バイプレーヤーの草花たち
バラと草花を組み合わせる場合に気をつけたいこと バラに組み合わせる草花を選ぶ際、以下のことに気をつけると、バラも草花も調和した美しい風景をつくることができます。 開花期 花色の組み合わせを狙う場合には、バラと開花期をぴったり合わせる必要があります。バラは4月下旬頃から咲き始める早咲きや、6月中旬以降に咲く遅咲きなど、品種によって開花期に開きがあります。まずは、バラと組み合わせる草花の開花期を調べましょう。開花期が比較的長い一年草は、初心者にもオススメです。しかし逆に、バラの花が終わったあとに、庭の彩りを補う目的なら、開花期が異なる草花を選ぶのもよいでしょう。 生育上の相性 外観上の問題だけでなく、生育上の相性も考慮します。バラは日当たりがよい場所を好み、肥料や水が比較的たっぷり必要な植物です。組み合わせる植物も、同じような環境を好むものを選びます。ただし、生育旺盛な宿根草と合わせる際は、バラの栄養分が取られて生育に影響することがあるので、株元付近から50㎝以上離して植えるとよいでしょう。 宿根草は株元から離す バラは毎冬、株元から30〜50㎝ほど離れた場所に穴を堀り、肥料をやります。これを寒肥(かんごえ)といいます。宿根草は基本的に植えっぱなしで育てるので、バラの株元付近にたくさん植えると、寒肥作業の邪魔になります。宿根草を組み合わせる場合は、植え場所に配慮しましょう。枝を誘引できるつるバラなら、株元から離して草花を植えても、共演が楽しめます。一方、晩秋には抜いてしまう一年草なら、そうした気づかいはありません。 管理が楽で丈夫なものを選ぶ 比較的放任していても育ってくれる丈夫な草花を選んだほうが気が楽です。バラは開花期にも病虫害対策や花がら摘みなど、手入れが必要ですし、バラの手入れの際には株元付近に踏み入ることが多いので、山野草など、育てるのに気づかいが必要で繊細な植物は、エリアを分けて育てたほうがよいでしょう。 バラの庭の常連役者「ブルーの花」 どのバラと合わせても、バラを引き立ててくれるベスト・バイプレーヤーが青色の花。バラ単体よりも、青色の花が添えられることで、ピンクのバラも黄色のバラも、どんな色のバラでも際立って美しく見えます。バラには今のところ純粋な青色がないので、青色の草花との組み合わせは、バラの庭づくりの成功セオリー。何を合わせるか迷ったら、青い花を選ぶとよいでしょう。 <ニゲラ> キンポウゲ科/一年草 草丈/40〜100㎝ 開花期/4〜7月 育て方と魅力/初心者にもとても育てやすい一年草です。秋にタネを播くと、翌年の春以降、枝分かれして次々に花を咲かせ続けます。切っても花もちがよいので、バラとのアレンジメントにも重宝します。花後にできる小さな風船のようなタネ袋はドライフラワーとしても楽しめます。袋の中にはたくさんの小さな黒いタネが入っており、刈り取らずにおけば、タネが自然にこぼれて、翌年以降、何年も花を咲かせてくれます。秋以降、バラの土づくりの際に耕したとしても、ニゲラのタネは大量にこぼれるので発芽しますが、タネ採りをしておいて、バラの土づくりの後に播けば、より確実です。 <ギリア・カピタータ> ハナシノブ科/一年草 草丈/約50㎝ 開花期/4〜6月 育て方と魅力/初心者にもとても育てやすい一年草です。秋にタネを播くと、翌年の春以降に花が咲きます。春に花苗が出回ることもあります。茎は細いながらもしっかりしており、しなやかな茎の先に小さな花が集まって鞠状になる花姿がとても可愛らしく素朴です。葉も細く細やかなので、繊細な雰囲気。適地であればタネが自然にこぼれて翌年以降、何年も花を咲かせてくれますが、確実に咲かせたい場合にはタネ採りをして播くとよいでしょう。 <イソトマ&ロベリア> キキョウ科/一年草扱い・一年草 草丈/20〜40㎝ 開花期/4〜7月、9〜10月 育て方と魅力/どちらもとても育てやすい一年草で、初心者にもオススメです。春に流通する苗を植えるか、秋にタネをまくと翌年の春以降に花が咲きます。花は濃いブルーから淡い水色まで、それぞれ青色のバリエーションが豊富にあります。草丈が低いので、バラの株元にグラウンドカバー的に咲かせてもきれいですし、バラの花の高さと近づけるなら、鉢植えで側に置いてもよいでしょう。どちらも、春のバラの開花後にもよく咲きます。真夏はいったん休みますが、切り戻しをすると秋には再びきれいに咲いてくれるので、庭の彩りとしても重宝します。 <ネペタ(キャットミント)> シソ科/宿根草 草丈/20〜80㎝ 開花期/4〜10月 育て方と魅力/初心者にもとても育てやすく、丈夫な宿根草です。春か秋に流通する苗を植えます。ブルーの花穂状の花が繊細な雰囲気で、主役のバラを引き立てます。ネペタはハナアブの幼虫の食草になっており、幼虫も成虫もバラの害虫のアブラムシをよく食べてくれるので、アブラムシ対策としても重宝します。ハナアブはミツバチに似た大きさで、人を刺したりすることのない昆虫なので怖がらなくて大丈夫。むしろバラの庭では益虫なので、歓迎してそっと見守りましょう。ネペタは非常に丈夫で、年々株が太って横に広がるので、3〜4年したら掘り上げて株分けをします。そのままにしておくと、内側が蒸れて枯れ、草姿が悪くなるので、必ず株分けしましょう。 同系色の草花を合わせて印象的なシーンを演出 バラと同じ花色の草花を選ぶと、ワンシーンをより印象的に演出することができます。特に赤×赤は難しそうに思えますが、成功するととてもカッコよく決まります。 <ニコチアナ> ナス科/一年草・二年草・多年草(品種による) 草丈/30〜100㎝ 開花期/5〜10月 育て方と魅力/タネから容易に育ち、とても丈夫で開花期が長いのも魅力です。星形の小ぶりな花は、たっぷり花弁を重ねるタイプのバラを際立たせてくれます。花色は赤、ピンク、白、ライムグリーン、紫、複色とバリエーションに富んでいるので、バラとの組み合わせが自在に楽しめます。 <セントランサス> オミナエシ科/宿根草 草丈/約60㎝ 開花期/5〜6月 育て方と魅力/和名でベニカノコソウとも呼ばれる宿根草で、非常に丈夫。英国ではしばしばコンクリートの割れ目などからも花を咲かせているほどです。赤い花は派手な印象があり、バラとの組み合わせを躊躇しがちですが、この花は繊細でナチュラルな雰囲気なので、淡い色のバラと合わせても素敵です。こぼれ種でもよく増えるので、2年目以降は増えすぎに注意して管理します。 <ギリア・トリコロル> ハナシノブ科/一年草 草丈/約50㎝ 開花期/4〜6月 育て方と魅力/花姿はまったく異なりますが、先に紹介したギリア・カピタータの仲間です。花の中心に黒い‘目’が入り、白いバラとの組み合わせがおしゃれです。こちらも初心者にもとても育てやすい一年草です。秋にタネを播くと、翌年の春以降に花が咲きます。春に花苗が出回ることもあります。 レースのような花で繊細な美しさを強調 中輪以上の花形が多いバラに、小花の取り合わせは間違いなくマッチします。なかでも小花が集まって花姿がレース状に見える花とバラとの組み合わせは、繊細さを極めてエレガント。一度は試してみたい憧れの組み合わせです。 <オーニソガラム・サウンデルシー> ユリ科/多年草(球根) 草丈/30〜100㎝ 開花期/4〜7月 育て方と魅力/とても育てやすく丈夫な球根植物です。細い茎が立ち上がり、小さな白色の花が集まって丸く咲きます。小花の中心が緑色になりユニーク。2〜3年は植えっぱなしで繰り返し咲きます。肥料が多すぎると球根が腐ることがあるので、定期的に施肥をするバラの株元付近からは離して植えるとよいでしょう。 <セントランサス> 先にご紹介したセントランサスの白花種はレースのような雰囲気で、より繊細な雰囲気が演出できます。 縦のラインの花との対比で花形の違いを魅力的に バラの花はおおむね丸い花形で、それらが集まって咲く様子はふわふわと柔らかな印象です。一方、草花の中には細い茎をまっすぐに伸ばし、その茎に沿って縦に花を連ねる花穂状(かすいじょう)という咲き方をする種類があります。丸くふんわり咲くバラと、ラインで咲く花穂状の花を組み合わせると、形の違いが際立ち、より魅力的なシーンが生まれます。 <ハイブリッド・ジギタリス> ゴマノハグサ科/宿根草 草丈/約70㎝ 開花期/5〜9月 育て方と魅力/宿根草(二年草)のジギタリスと、イソフィレクシスという近縁種の花との交配によって生まれた、比較的新しい花。花姿はバラの庭の定番植物として古くから人気のジギタリスに似ていながら、ジギタリスよりも開花期間が長く、脇枝からも開花してたくさん咲くので、切り花としても楽しめます。また、一年中葉が枯れない常緑であることなど、魅力が満載。初心者にも育てやすい宿根草です。 <リナリア・プルプレア> オオバコ科/宿根草 草丈/70〜100㎝ 開花期/5〜7月 育て方と魅力/宿根性のリナリアで、線が細く風にそよぐ様子が庭にナチュラルな印象を与えます。シルバーがかった葉の色も美しく、全体的な草姿の様子も優しい雰囲気。秋、または春先に苗を植えつけます。こぼれダネでも増えて、毎年よく咲いてくれます。 赤い実との組み合わせでかわいらしさを演出 <ジューンベリー> バラ科/低木 草丈/3m前後 実の時期/5〜6月 育て方と魅力/春の白い花、バラの花の頃に実る赤い実、紅葉と、楽しみの多い花木です。赤い実は食べても甘くて美味しいうえに、バラの花との相性もよく、田園的な豊かな印象をもたらしてくれます。苗木の植え付けは、厳寒期を除いて秋から翌年の早春まで。剪定は枝が混んでいる箇所を落葉期に切る程度で、さほど難しいことはありません。実を食べにくる小鳥の姿も楽しめます。 以上の写真はすべて鳥取県の面谷ひとみさんが丹精する面谷内科・循環器内科クリニックの庭からのご紹介です。庭の様子はこちら。
-
宿根草・多年草

秋のガーデンを彩る上品な花 シュウメイギク
秋を告げる花 9~10月頃に花開くシュウメイギクは、漢字では秋明菊と書き、秋を告げる代表的な花の一つです。日本では古くから愛されている花で、秋になるとあちこちで白やピンクの花が群れ咲く様子が見られます。シュウメイギクは「キク」という名前がついていますが、キク科の植物ではなく、春に咲くアネモネの仲間。とはいえ、性質は大きく異なり、地下茎を伸ばして大きく広がる大型の多年草。枝分かれした枝茎の先に花を付け、風に揺れて多くの花が群れ咲く様子は繊細で、いかにも秋めいた風情があります。和風の庭にも洋風の庭にもよく合い、秋のガーデンに取り入れやすく、海外での人気も高いガーデンプランツです。 シュウメイギクの花のように見える部分は、実はガク。白やピンク、濃ピンクなどに色づき、丸みのある形が優しい印象を与えます。近年では交配が進み、もともとシュウメイギクと呼ばれていた赤紫色の半八重咲きの野生種のほか、一重咲きや八重咲き、ボタン咲きなどの花を持つ交配種が多くあります。最近の品種には整った花形のものが多いですが、一重咲きの品種にはガクの1~2枚が小さいなど、ややアンバランスな形の花を咲かせるものもあり、そんな花にもナチュラルな魅力があります。ガーデンに向く高性種や、鉢植えなどに扱いやすい矮性種などの品種も増え、ガーデンシーンで幅広く活躍します。 可愛らしいシュウメイギクの品種いろいろ シュウメイギクは色のバリエーションを増やすのが難しく、代表的な花色は白、ピンク、濃ピンクの3色ですが、咲き方は豊富で、ピンクの八重花や白のボタン咲きなど、さまざまな品種が流通しています。京都府の貴船周辺に野生化し、親しまれているキブネギクも、濃いローズ色の八重花です。ここではシュウメイギクの品種の一部をご紹介します。 ピンクの一重花を咲かせる‘スプレンデンス’。 濃ピンクの八重咲き花‘プリンツ・ハインリッヒ’。 白一重咲きの‘オノリーヌ・ジョベール’。 濃淡のあるピンク花‘ハドスペン・アバンダンス’。 半八重咲きの濃いピンク花を咲かせる‘ブレッシンガム・グロウ’。 シュウメイギクの育て方 シュウメイギクは耐寒性、耐暑性があり、山野草として野生化しているように、日本の気候で栽培しやすい草花です。庭植えにした場合、根付いてしまえばほとんど手間をかけなくても毎年花を咲かせてくれます。放任すると広がりすぎることもあるので、場合によっては囲いをしておくとよいでしょう。 植え付けの適期は春か秋。日向から明るい日陰で、やや湿り気のある場所を好みます。根は高温や乾燥に弱いため、株元には直射日光が当たらないようにするとよいでしょう。夏の強い日差しでは葉焼けすることがあるので、鉢植えであれば風通しのよい半日陰に移動するのも一手です。 植え付けの際は、水はけのよい土に。過度な乾燥は嫌うものの、水はけが悪いと根腐れや白絹病が発生しやすくなります。白絹病が発生してしまった場合、株全体が急にぐったりするので、このような株があれば、周りの土ごと早めに取り除きましょう。庭植えの場合は水やりはほとんど必要ありませんが、鉢植えの場合は、根を乾燥させないように、土の表面が乾き始めたら早めに水やりをします。 根をよく伸ばして広がるので、鉢植えの場合は根詰まりしないよう、毎年春に植え替えをするとよいでしょう。庭植えの場合は、3~4年に一度、株が混んできたら春か秋に株分けをしましょう。品種によっては花後に綿毛で覆われたタネができ、タネから育てることもできます。 併せて読みたい ・小さな庭と花暮らし「秋の訪れを告げる秋明菊」 ・秋花壇の演出にオススメ! 秋色が魅力の植物8選 ・風にそよぐ繊細な姿がかわいいコスモスを育てよう Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 1)Igor Sokolov (breeze)/ 2)IanRedding/ 3)Altin Osmanaj/ 4)starryvoyage/ 5)PJ photography/ 6)Foxxy63/ 7-9)Anna Gratys/ 10)guentermanaus/ 11)Del Boy/ 12)Elena Kirey/ 13)Dora Zett/ Shutterstock.com
-
一・二年草

風にそよぐ繊細な姿がかわいいコスモスを育てよう
日が短くなると花を咲かせる短日植物 コスモスはキク科の一年草。秩序や調和、そして美などを表すギリシャ語のKosmosから命名されたといわれます。強健で育てやすく、秋になると公園や道路脇などさまざまな場所に群れ咲く姿が見られる、暮らしの中でもおなじみの花です。明るい時間が短くなることで花芽が形成され、花を咲かせる短日植物として知られています。現在では品種改良が進み、日が短くならなくても花芽をつけ、晩夏から花を咲かせる早生品種など、扱いやすい中日性の品種も多く登場しています。整った形の繊細な花が咲き乱れる姿は秋の風物詩。一般によく見られるピンクや白といった花色のほか、赤や黄、オレンジ、バイカラーなど、カラーバリエーションに富んだ花色も魅力です。何色かを取り混ぜて群植すると、風に揺れる風情が素敵ですね。 コスモスの品種 一般的によく知られているコスモスの系統は、コスモス・ビピンナツスという種類のもの。コスモス・ビピンナツスは短日植物ですが、最近ではこの種でも日の長さに花期が左右されない品種が多く登場しています。コスモスを育てる場合は、花色、花形だけでなく、草丈や開花期も考慮して品種を選びましょう。秋バラなどに合わせるなら、日長に左右されない中日性の品種で、あまり大きくならないものが扱いやすいでしょう。ここでは、扱いやすい中日性のなかから、早生品種と、やや遅れて咲く中手品種のコスモスをいくつかご紹介します。 ‘センセーション’ 一般的に広く普及しているコスモスの品種で、多くの場合コスモスといえばこの品種を指すといってもいいほど。花が大きく強健で育てやすい早生品種。 ‘ドワーフ・センセーション’ ‘センセーション’の特徴を持ち、コンパクトに育つので、鉢植えなどでも扱いやすい。早生品種。 ‘ソナタ’ 草丈が低く、扱いやすい品種で、鉢植えなどで多く流通する。成長が速く、タネを播いてから開花まで時間がかからない分、開花期間はやや短め。早生品種。 ‘シーシェル’ 通常のコスモスとは異なり、花弁がくるりと筒状に巻いたユニークな花形が人気の‘シーシェル’。早生品種。 ‘ダブル・クリック’ 八重咲きと半八重咲きの花が混じり咲く、ゴージャスな花姿が美しい。八重咲きの中でも人気が高い早生品種。 ‘ピコティー’ 花弁の周囲に細く入った覆輪が、繊細で印象的。日長に開花が左右されにくい中手品種。 ‘ベルサイユ’ 花径が10㎝を超えるような花を咲かせる大輪品種で、整った花姿が切り花にも向く。中手品種。 ‘サイケ’ 花びらの付け根に小さな花びらがつく、ひらひらとしたコラレット咲き。中手品種。 コスモス属には、コスモス・ビピンナツスのほかにもキバナコスモスやチョコレートコスモスなどが属しています。どちらもコスモスに花はよく似ていますが、花期や短日性などに多少の違いがあります。 キバナコスモス(コスモス・スルフレウス) コスモス属の一種で、濃い黄色の花を咲かせる系統。代表的な黄色のほか、赤花やオレンジなどの花色を持つ園芸品種もあり、また、ダブル咲きになる品種も。園芸品種は多くが中日植物。育て方は、ほぼコスモスと同じ。 チョコレートコスモス(コスモス・アトロサンギネウス) チョコレートを思わせる香りと濃厚でシックな花形を持つチョコレートコスモスは、寄せ植えなどにも人気の高い花。春から秋まで咲くものと、秋に咲くものがある。宿根草。 コスモスの育て方 コスモスは、基本的にタネを播いて育てる一年草。タネを播くことで、群生させて見事な秋景色をつくり出すこともできます。花期にもよりますが、タネ播きは7月上~中旬頃に。早生品種は春にタネを播き、夏から開花を楽しむことも増えていますが、晩生品種は、早い時期に播くと草丈が高くなりすぎるため、8月に入ってから播くとよいでしょう。 タネ播き後、本葉が2枚出たら先端をピンチすると、脇芽の発生を促し、花数を増やすことができます。また、ピンチを繰り返すことで、草丈を低く抑えることもできます。コスモスは繊細な花姿に比して、野生的に成長するので、植えつけの際は株間をしっかりとっておきましょう。日陰では徒長しやすいため、日当たりがよく、風通しもよい場所で育てます。また、短日性の品種の場合、夜間に光が当たる場所に置くと、葉は元気でも花が咲かない原因になるので気をつけましょう。 開花が始まったら、こまめに花がら摘みを。草丈が高くなると倒れやすくなるので、適宜支柱を立てましょう。コスモスは少ない肥料でもよく育つので、大きくなりすぎないように肥料は控えめに。庭植えにするなら、基本的に元肥以外は必要ありませんが、鉢植えの場合は適宜追肥を行います。 併せて読みたい ・秋のガーデンを彩る上品な花 シュウメイギク ・初夏から晩秋まで咲き続ける、バリエーション豊富な一年草ジニア ・夏から晩秋までたっぷり楽しめる「ケイトウ」を植えよう。編集部オススメの4種類を紹介! Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 1) daizuoxin/ 2)NattapolStudiO/ 3-4) Thoai/ 5)Hosi Zin/ 6)Norimoto/ 7,11)Ole Schoener/ 8)maeterlinck/ 9-10,13)i_fleurs/ 12) Dudakova Elena/ 14) pisitpong2017/ 15)seramo/ 16)kenjii/ Shutterstock.com




















