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【吊るして飾る】おしゃれな観葉植物「リプサリス」の育て方完全ガイド
AHatmaker/Shutterstock.com
ひものようなユニークな姿が人気の観葉植物、リプサリス。特に長く垂れ下がる種類は、吊り鉢で飾るのに最適で、室内のアクセントになります。リプサリスは見た目だけでなく、丈夫で手間がかからない点も魅力。サボテンの仲間で、明るい日陰なら室内でも育てやすいため、初心者や忙しい方にもおすすめです。この記事では、そんなリプサリスの基本的な育て方と、さまざまなタイプをご紹介。おしゃれに吊して楽しむための管理方法までを、プロが徹底的に解説します。
目次
リプサリスの基本情報

植物名:リプサリス
学名:Rhipsalis
英名:Rhipsalis
和名:イトアシ(糸葦)
その他の名前:森林サボテン、ヒモサボテン
科名:サボテン科
属名:リプサリス属
原産地:アメリカやアフリカの熱帯・亜熱帯地域
形態:多年草
森林性のサボテンで、熱帯のジャングルの樹木や岩などに着生します。耐陰性と耐乾性が強いので室内で育てやすく、病害虫の被害も少ないので手間がかかりません。初心者や忙しい人にもおすすめの観葉植物です。
主に小型の観葉植物として流通し、葉が垂れ下がるようになった株は吊り鉢にも最適です。近年は流通する種類も増え、選ぶ楽しさがあります。
小さな白花が咲くリプサリス。BestPhotoStudio/Shutterstock.com
リプサリスの特徴・性質

園芸分類:観葉植物、熱帯植物
開花時期:1〜6月
草丈:10~50cm(種類による)
耐寒性:やや弱い
耐暑性:普通
花色:ピンク、白
サボテン科の植物ですが鋭いトゲはなく、触れても痛くありません。細い茎がよく分枝しながら伸びる姿がユニークです。多肉質の茎は細いひものような形状や扁平状のものもあり、また種類によっては柔らかい産毛や硬い産毛があります。
花は主に冬から春に咲きますが、他の時期に咲くことも珍しくはありません。花色は白が多いですが、ピンク色の花もあります。開花後に結実することも多いです。
森林性の着生種とされますが、コケや有機物などに根を伸ばして生育することもあります。土壌の乾燥には比較的強いですが、空気中の湿度を好みます。
寒さには強くないので、室内で越冬させます。冬は断水することができるので、冬越しは比較的簡単です。
リプサリスの仲間
リプサリスの仲間は、45種類が、ブラジルを中心に熱帯・亜熱帯アメリカに広く分布します。一般にサボテン科の植物はアメリカ大陸が原産ですが、リプサリスには例外的にアフリカなどに分布する種類があります。ただし、これは野鳥などによって伝播された二次的な分布とされます。
リプサリス・バッキフェラ Rhipsalis baccifera(= Rhipsalis cassutha )

熱帯および亜熱帯アメリカ、熱帯アフリカ、マダガスカルなど広い地域が原産で、イトアシ(糸葦)の和名があります。茎が長く下垂し、自生地では1m以上に達することもあります。ただし栽培下では、おおよそ40~50cmまで伸びます。
リプサリス・ホリダ Rhipsalis horrida ( =Rhipsalis baccifera subsp. horrida )

マダガスカル原産で、茎は比較的太くひものようです。マウステールカクタスという英名があり、その株姿はネズミのしっぽにも例えられます。白い毛に覆われていますが、バッキフェラの亜種とされます。
リプサリス・メセンブリアンテモイデス Rhipsalis mesembryanthemoides

ブラジル原産で、「千代の松」という和名があります。茎の周りに短い茎が密に付き、よく気根を出します。茎の長さは40cmほどまで伸びます。
リプサリス・ピロカルパ Rhipsalis pilocarpa

ブラジル原産で、茎は生育初期には直立していますが、徐々に下垂し、長さは50cmほどになります。よく分枝する茎は硬く短い産毛で覆われ、濃い緑色から紫がかった色まで変化します。茎の先端に白い花が咲き、花後に赤い実が付きます。
リプサリス・セレウスクラ Rhipsalis cereuscula

ボリビアからブラジル、アルゼンチン原産で、「青柳」という和名があります。茎の長さは10~30cm。生育初期は茎が立ちますが、徐々に垂れてきます。
リプサリス・ヘテロクラダ Rhipsalis heteroclada(= Rhipsalis teres )
ブラジル原産で、生育初期は枝がよく立ってボリューム感があります。また枝が分枝する様子が線香花火に例えられる人気の品種です。
リプサリスの栽培12カ月カレンダー
開花時期:12月〜6月
植え付け:5~9月
植え替え:4~5月、10月
肥料:5~10月
入手時期:4〜10月
リプサリスの栽培環境

適した環境・置き場所
森林に自生する植物なので、明るい日陰でも問題なく育ちます。丈夫で引き締まった株姿にしたい場合は、夏以外は日光に当てて育てるとよいでしょう。適度に明るい場所に置くと、生育も早くなります。また夏の強い直射日光に当てると葉焼けするので注意してください。
置き場所の目安として、室内では春〜秋は明るい日陰、冬は室内の日なた〜半日陰で管理します。戸外では春と秋は日なた、夏は半日陰〜明るい日陰、冬は室内の日なたに置いてください。
生育温度
10~25℃が生育適温で、春と秋に生育する春秋型のサボテンです。
冬越しは、乾かし気味に管理すると0℃近くまで耐えます。しかし、よい状態で冬越しさせるには5℃以上を保つようにしてください。室内であれば、比較的容易に越冬します。日当たりのよい場所に置くと、冬でも成長することも珍しくありません。
リプサリスの育て方・日常の手入れ

水やり
鉢土が完全に乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり水やりします。ですが、受け皿に水をためたままにしないでください。
冬は乾かし気味に管理するとよいでしょう。5℃以下に下がるようなら断水します。
肥料
夏と冬は肥料を断ち、春の4~5月、秋の10月に肥料を与えます。肥料の3要素であるチッ素(N)・リン酸(P)・カリ(K)が等量の緩効性化成肥料などを規定量与えてください。
早く成長させたくない場合は、規定量の半分程度肥料を与えればよいでしょう。また、植え替えした株や購入したばかりの鉢植えは、1年くらい肥料を与えなくても問題ありません。
病害虫
病害虫の被害は少ないですが、茎が密生するとカイガラムシが発生することがあります。見つけ次第小さなブラシなどでこすり落としてから、薬剤で防除してください。
リプサリスの作業

植え替え
頻繁に植え替える必要はありません。やや小さめの鉢のほうが生育がよくトラブルも少ないです。2~3年に1回、一回り大きな鉢に植え替えてください。
生育期の4~5月、10月が植え替えの適期です。古い土を半分程度落とし、新しい用土で植えます。増やしたい場合は、株分けしてもよいでしょう。分けた株を大きすぎる鉢に植えるのは避けてください。
用土
清潔で水はけのよい用土が適します。多肉植物用、または観葉植物用の培養土などを使うと手軽です。水を与えすぎる人は、多肉植物用の培養土がおすすめです。
自分で用土を作る場合は、赤玉土小粒6・ピートモス2・パーライト2などの割合で配合します。
増やし方
春の4~5月、秋の10月に挿し芽で増やすことができます。茎を10cmほどに切り分け、切り口を日陰で乾燥させてください。川砂などの清潔な用土に枝を直立するように挿し、4~5日すぎてから水やりします。その後乾かし気味に管理すると1カ月ほどで発根するので、多肉植物用の培養土などで鉢上げしてください。
剪定
特に必要ありません。ただし茎が密生してカイガラムシなどが発生したら、見つけ次第剪定したほうがよいです。
茎を間引くように切り、風通しをよくしてください。
リプサリスの栽培ポイント

- 夏の直射日光は避ける
- 耐陰性があるので、明るい日陰で育てられる
- コンパクトに引き締まった株に育てるには、夏以外は日光に当てる
- 冬の温度が低い場合は断水する
- 水やりや肥料を多く与える必要はない
植え替えの手間や病害虫の発生が少なく、明るい日陰でも育つリプサリスは、室内で育てるのに最適な観葉植物です。
サボテンの仲間で乾燥に強く、ユニークな株姿も魅力です。大きく育ってきたら、吊り鉢などにして下垂させると見応えがあります。種類もさまざまあるので、ぜひお好みのリプサリスを見つけてインドアグリーンとして楽しんでください。
Credit
文 / 小川恭弘 - 園芸研究家 -

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