玄関前の空間は、必要最小限の機能だけでまとめると、一見して何かとってつけたような印象を与えてしまうこともあります。今回は構成要素を少なくし、シンプルにまとめながらも寂しい印象を感じない素敵な住宅を紹介します。門まわりのさまざまな工夫で、通る人の目を引くこのおしゃれな住宅になっています。
「黒」「セメント色」「木目」でつくるクールなエクステリア

黒を基調にしたこちらの家は愛知県にあります。モダンな住宅とそれに合わせたオープンスタイルのエクステリア。ちなみに、オープンスタイルとは、敷地を囲わず開放感を出すエクステリアのスタイルです。
建具は木目調でシンプルに仕上がっています。お客様は、エクステリアも「黒」「セメント色」「木目」で統一し、3色のみで構成したいとご要望でした。門塀は黒で合わせてシンプルな印象に。しかし、真っ黒の壁のままだと重くて暗い印象になりすぎるため、アクセントとしてゲートと同じ木目の壁付け部材を組み合わせて統一感を出しています。敷地に合わせて設置したインターホン付きのゲートの色味と門塀のポスト、ラインの色味をきちんと合わせ、調和のとれた空間になりました。
植栽で和の雰囲気をプラス

植栽は門塀の側とゲートの両サイドに施されています。植栽がプラスされたことで、黒い住宅の威厳ある空間が、少し優しい印象へと変わりました。枕木には国産の枕木材を使用しています。
市松模様に貼られたコウライシバによって和の雰囲気も取り入れました。モダンな住宅とエクステリアの中に、アズキナシやコバイズイナ、イロハモミジなど、幹の下方の枝が少なく曲線が美しい山の樹木を取り入れ、和モダンで自然を意識した庭に仕上げています。
また、樹木を自然に見せるもう1つのテクニックとして、「不規則さ」を取り込んでいます。どの方向から見ても3本以上が同一線上に並ばないように配植すると、人為的な印象が薄れ、自然なまとまり感を与えます。バランスのとれた美しい配植設計で、目も心も癒される空間が出来上がりました。
住む人のための心地よい玄関まわりの工夫

ゲートは道路から家までの距離の中で、できるだけ奥行きを感じるよう設置されています。敷地の角から中に向かって半円を描くように敷かれた枕木のアプローチもまっすぐに伸ばすより距離があるように感じます。こうした、ゲートや枕木の工夫で、奥行き感のある空間を生み出しています。
もう1つのこだわりポイントは、ポストとインターホンの位置。「ポストはなるべく玄関に近く設置したい」、「インターホンはより手前にして、来訪者の対応をしたい」そんなお客様のご希望を叶えるため、ポストは門塀へ、インターホンは少し手前のゲートへ設置されています。
いかがでしたか。
モダンでおしゃれな住宅の美観を損なわずに敷地を広く見せ、自然も上手に取り入れた使い勝手のいいエクステリア空間。
みなさんもぜひ参考にしてみてください。
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