小川恭弘 -園芸研究家-
小川恭弘 -園芸研究家-の記事
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育て方

コーヒーノキ(コーヒーの木)の植え替え。時期と方法、適した土は?
コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てる前に知っておきたいこと コーヒーノキは主に鉢植えで育てますが、植え替えせずに根詰まりしてしまうと、生育が衰えて下の葉も落ちてしまい、見苦しい姿になってしまいます。植物の生育に大きく影響するのが土です。土について正しく知ることが、植物を育てるうえで大切です。植え替えや土について知る前に、まずコーヒーノキの基本情報を知っておきましょう。 コーヒーノキの基本データ 学名:Coffea arabica 科名:アカネ科 属名:コーヒーノキ属 原産地: エチオピア 和名:コーヒーの木 英名:Arabian Coffee 生育適温:15〜25℃ 艶のある緑の葉が美しい常緑低木で、樹形が自然に整い、観葉植物として最適です。園芸店だけでなく雑貨店や100円ショップまで広く販売され、株は簡単に入手できます。また日光不足によく耐えるため、室内でよく育てられる人気の植物です。本来は日光を好みますが、暑い夏の強光線に当たると葉が傷んで茶色く枯れます。寒さには弱く戸外では越冬しませんが、中サイズ以上の株なら室内で容易に越冬します。家庭でも適切に管理すればコーヒーの実をならせて収穫できるので、自家製コーヒーを作って味わうのも十分可能でしょう。 種子がコーヒー豆として利用される種類はいくつかありますが、アラビアコーヒーノキから収穫されるコーヒー豆が、流通量の7割を占めます。一般に観葉植物として流通するのもアラビアコーヒーノキです。 白い芳香のある花は葉の付け根にまとまってつき、一度花がついた部分には再度花は咲きません。きれいな赤い果実はチェリービーンズと呼ばれ、果肉には甘味があります。果実の中に2つのタネがあり、コーヒー豆として利用されます。 種類を知ることが、適した土づくりの近道 園芸用の土には単体の用土と、単体用土がブレンドされた培養土があります。以前は赤玉土などの単体の用土に、腐葉土などの改良用土をブレンドしてよく使っていましたが、最近は手軽な培養土が人気があります。 培養土には鉢花類全般など広く使えるものから、観葉植物や多肉植物などおおまかなジャンルごとのもの、バラなど人気の植物専用の土などがあります。コーヒーノキには、観葉植物用の培養土を使うことができます。 基本用土 最も多く配合する鉢土のベースとなるものです。単品の使用より、用途や植物の種類に応じていろいろ混ぜて使うのが主流です。 赤玉土 いろいろな植物で使われる、最も一般的な用土です。関東ローム層の有機物を含まない下層の赤土からみじんを取り除いた土で、小、中、大と粒の大きさによって区別され流通しています。 鹿沼土 栃木県の鹿沼地方から採れる、酸性の黄色い軽石状の用土です。通気性と排水性に優れ、酸性用土を好む植物に最適です。市販では粒を選別したものと、無選別のタイプがあります。 真砂土 関西では一般的な用土で、粒子が細かい山砂です。粘質土的な性質があり、通気性と排水性が悪いため、有機質の腐葉土や軽石などと混ぜて使われます。 川砂 富士砂のように、産地の名が付いて販売されていることもあります。排水性と通気性に優れますが、保水性と保肥性に劣ります。多肉植物などに使われたり、ブレンドして使われます。 軽石 小さな穴が無数に空いた火山砂礫で、水に浮くほど軽いことから浮石の名もあります。排水性と通気性に優れるため、水はけを好む植物の基本用土に混ぜたり、ラン用の土や鉢底石として使います。 調整用土 用土の物理的な性質を改善するために、主に他の用土と混ぜて使います。軽石や川砂は、調整用土としてもよく使われます。 バーミキュライト 鉱物のひる石を、高温処理して膨張させた多孔質の用土です。非常に軽く、通気性と保水性、保肥性に優れ、高温で殺菌されているため清潔です。種まきや育苗用の土としてピートモスなどに混ぜたり、単用でさし木などに使います。 パーライト 真珠眼や黒曜石を、高温、高圧処理して発砲させた人工用土です。非常に軽く、粒状のものと粉状のものがあります。粒状のタイプは様々な大きさがあり、通気性と排水性の改善に適します。粉状のタイプは保水性が高く、バーミキュライトとブレンドしてさし木の土に使うことができます。 改良用土 有機質の用土を加えることで保水性と排水性を改善し、また通気性と保肥性を高めます。また土を団粒化させ、地力のアップに欠かせません。 腐葉土 広葉樹の落ち葉が腐植化したもので、鉢植えから庭の土壌改良に定番の改良用土です。用土に入れすぎたり、質が悪く未熟な物を使うと、生育に悪影響が出るので注意してください。 ピートモス ミズゴケが腐植化したもので、保水性に優れます。比較的清潔で軽いため、室内に置く植物には適します。酸度未調整のものは酸性で、ブルーベリーなど酸性を好む植物に適します。酸度調整済みのものはほぼ単用で鉢花類に使用されることがありますが、乾くと水分が非常に吸収されにくいので、注意してください。 バーク堆肥 樹皮を発酵させたもので、効果が長く安価な商品も多いため、よく流通しています。最近は腐葉土とブレンドされた商品もあります。土にやや馴染みにくい傾向があり、質の悪いものは悪影響が出やすいので注意してください。 もみ殻くん炭 もみ殻を炭化させたもので、通気性と排水性、保肥力を高め、酸性土壌を中和する働きもあります。カリやその他ミネラルも含まれ、日本でも古来から天然の土壌改良剤として使われてきました。用土には1割程度を混ぜて使うのが基本です。 ヤシガラ ココヤシの実が原料で、特に海外では普及が進んでおり、近年流通量が増えた用土です。粉状のものからチップ状のものまで、様々な大きさのものがあります。粉状に粉砕されたものは、ピートモスの代用とされます。チップ状のタイプは改良用土としてブレンドして使われるほか、ランや着生植物などの基本用土として使われます。 土づくりのポイントは? よい土の条件は? 水はけがよく、なおかつ水もちがよく、さらに通気性もよい土が理想的な土の条件です。その条件を達成するためには、土が「団粒構造」になっていることが必要です。団粒構造とは小さい土の粒子がくっつきあい、適度な大きさに固まった状態(団粒)を形成しています。団粒が水や肥料を保持する一方、団粒が水や空気の通り道になり、根が健全に発達します。 植物の性質にあった土づくり 最適な用土の配合は、植物の種類や生育段階によって違ってきます。標準的な配合例を参考にして、どの程度水分を好むかなどの条件によって配合を変えます。保水性を高めたい場合はピートモスなどの改良用土を加えます。水はけ、通気性をよくしたい場合は、パーライトや軽石などを加える他、赤玉土を小粒から中粒、または大粒に替えます。 植物の種類によって、生育に適する用土のPHが異なります。適するPHが著しく違う用土では、生育に悪影響が出やすくなります。最適な土壌酸性度を調べて、適切に用土をブレンドしてください。 生活に合わせた用土 意外と忘れがちですが、生活スタイルや飾る場所も想定して土づくりをしてください。水やりの手間をできるだけかけたくない場合は、水持ちのよい土がおすすめです。一方、水やりの手間を惜しまず、水の与えすぎで失敗しがちな場合は、水はけ重視の土がよいでしょう。鉢植えを室内に置く場合は、においやカビが発生しやすい腐葉土の使用は避けたほうが安心です。 元気に育てるためのコーヒーノキ(コーヒーの木)の土づくり 通気性と水はけのよい用土を好みますが、市販の観葉植物用の培養土などを使うのが手軽です。自分で用土を配合する場合は、赤玉土小粒に腐葉土を3割程度混ぜたような一般的な配合で問題ありません。また室内向きの清潔で軽い用土にしたい場合の配合例として、赤玉土小粒6、ピートモス3、パーライト1などがあります。乾燥しやすい小苗を植える場合は、ピートモスの割合を多くして半分くらいまでにするとよいでしょう。 コーヒーノキは弱酸性の土を好みますが、赤玉土や鹿沼土がベースの用土なら配慮する必要はないです。7~8号鉢以上の大株は培養土や上記の配合した用土に、軽石を1~2割程度足して水はけをよくしてください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の植え替えの時期と頻度 根詰まりすると生育が衰え、下葉が落ちて葉も小さくなり、株の先端付近だけに葉があるような株姿になってしまいます。最低でも2年に1回、できれば毎年植え替えを行うようにしてください。適期は5月から8月です。新しく入手した株は、ひと回り大きな鉢に植え替えたほうが水やりの手間が減り、生育も活発になります。 植え替え時に準備したいもの 準備するもの ・適した土(観葉植物用の培養土、または前述のブレンド土) ・植え替えするコーヒーノキの苗 ・鉢 ・鉢底ネット(鉢底の穴が一つの場合) ・肥料(肥料の含まれない土を使う場合に必要) ・土入れ、またはスコップ ・割り箸など細い棒 ・ジョウロ ・園芸用のハサミ コーヒーノキ(コーヒーの木)の植え替え方法が知りたい そのまま一回り大きな鉢に植え替える場合 根をあまり痛めないので、失敗が少ないです。新しく入手した株も、ひと回り大きな鉢に植え替えたほうが水やりの手間が減り、生育も活発になります。 ① ひと回り大きな鉢を用意します。鉢底の穴が中央に一つだけ空いている場合は、鉢底ネットを穴を塞ぐように敷きます。 ② 鉢土の表面が鉢の7~8割程度の高さになるよう、鉢底部分に土を入れます。 ③ 底の部分の土を少し落とし、枯れた根は切ってから、新しい土を入れた植え付け用の鉢にに置きます。入手したばかりの苗は、土を落とさずそのままでよいでしょう。 ④ 鉢の空いた部分に土を入れます。鉢と根の間に隙間なく土が入るよう、棒などでつついて入れ込みます。 ⑤ 鉢底から水が流れ出すまでたっぷり水を与え、完成です。 同じ鉢に植え替える場合 基本的な手順は、ひと回り大きな鉢に植え替える場合と同様です。違う点は、古い土や根を3分の1程度落とし、同じ鉢に植えます。また枝葉も、古土などと同様に3分の1程度剪定してください。 仕立て直して植え替える場合 上だけに葉がついて見苦しくなってしまった株や大きくしたくない場合は、バッサリと株元付近から切り戻し剪定をして、仕立て直すことができます。適期は5~6月の成長期の初め頃です。株元を20~50㎝くらい残して切り、葉が全く無くなってしまっても大丈夫です。 また同時に植え替えます。根鉢を半分程度まで落とし、以前よりひと回り小さな鉢に植え替えてください。 植え替えをするときの注意点は? 4号鉢から8号鉢など、いきなり大きな鉢に植え替えると過湿によって生育が衰え、根腐れを起こしやすくなります。すべての植物に言えることですが、株のサイズに応じた鉢を使うことが基本です。鉢サイズをアップする場合は、必ず1号から2号大きな鉢を使うようにしてください。 最近はテラコッタや陶器製などで、通常よりかなり背の高いおしゃれな鉢が人気です。そのような鉢をコーヒーノキで使う場合、通常の用土だけで植えると水はけが悪くなってしまい、根腐れの原因になります。通常の鉢より深い部分を軽石やパーライトの中~大粒を入れてかさ増しすると、排水よく植え付けることができます。 植え替えする時に、用土を鉢いっぱいまで入れて植える失敗例が初心者に多いようです。用土がいっぱいだと、水やりの時に水が入る空間(ウォータースペース)がなく、鉢底付近の用土まで水がうまく浸透しません。 だんだんとサイズの大きい鉢に植え替えて10号を使うくらいの大きさまで育てれば、コーヒーの花や実が楽しめるようになります。自家製コーヒーを味わうのも夢ではありません。
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コーヒーノキ(コーヒーの木)の肥料の与え方。正しい方法と注意点は?
コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てる前に知っておきたいこと 植物を鉢植えで元気に育てて楽しむには、肥料を与えることが大切です。ただし肥料の与え方次第では、かえって逆効果になることもあります。肥料について正しく知ることが、植物を育てるうえで欠かせません。肥料について知る前に、まずコーヒーノキの基本情報を知っておきましょう。 コーヒーノキの基本データ 学名:Coffea 科名:アカネ科 属名:コーヒーノキ属 原産地: エチオピア 和名:コーヒーノキ 英名:Coffee 生育適温:15〜25℃ 艶のある緑の葉が美しい常緑低木で、樹形が自然に整います。園芸店だけでなく雑貨店や100円ショップまで広く販売され、株は簡単に入手できます。耐陰性があるため、室内で楽しむ観葉植物としてよく育てられます。本来は日光を好みますが、暑い夏の強光線に当たると葉が傷んで茶色く枯れます。寒さには弱いですが、中サイズ以上の株なら室内で容易に越冬します。家庭でも適切に管理すればコーヒーの実をならせて収穫できるので、自家製コーヒー作って味わうのも十分可能です。 種子がコーヒー豆として利用される種類はいくつかありますが、アラビアコーヒーノキから収穫されるコーヒー豆が、流通量の7割を占めます。一般に観葉植物として流通するのもアラビアコーヒーノキで、コーヒーブームと相まって人気です。7~8mほどの高さまで成長する常緑の木ですが、剪定に耐えるので生産地では3mほどの高さで栽培されています。 白い芳香のある花は葉の付け根にまとまってつき、一度花がついた部分には再度花は咲きません。きれいな赤い果実はチェリービーンズと呼ばれ、果肉には甘味があります。果実の中に2つのタネがあり、コーヒー豆として利用されます。 コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てるために肥料は必要? 1~2年おきの植え替えを行っていれば、肥料が少なくても観葉植物として育てることができます。ただし芳香のある白い花を咲かせ、赤い実もならせたい場合は、肥料を与えることが大切です。生育期に肥料を適切に与えることで美しい花や実まで楽しめ、コーヒーノキの栽培をさらに楽しむことができるでしょう。 植物の成長に必要な、肥料の三大要素とは 植物が成長する上で必要な養分の中で、特に多く必要で重要なのは、窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K、カリウム)の三大要素です。肥料袋には3つの数字が表示されていますが、窒素とリン酸、カリウムがどの程度含まれているかを表しています。 窒素(N) 茎や葉が成長するために必要な成分であり、葉肥えとも呼ばれます。与えると効果が分かりやすいですが、過剰になると軟弱になって徒長し、病害虫の被害を受けやすくなります。窒素が多い肥料としては油粕があります。 リン酸(P) 花や実をつけるために必要で、実肥えの名があります。細胞が多く増える時期に必要なため、初期成育を促進します。赤玉土はリン酸が効きづらいので、他の用土より多めに施します。 カリ(K) 根肥えといわれ、根の成長を促します。病害虫や寒さに対する抵抗力をつけ、植物が健全に育つために欠かせません。 3大要素以外に必要な栄養 三大要素以外にも、カルシウムやマグネシウム、鉄など、様々な微量元素が必要です。これらが不足すると欠乏症を引き起こし、生育に障害が出ます。自然のサイクルの中では起こることは少ないですが、鉢栽培では植物に吸収されたり、水やりで流れ出て不足することがあります。植替えから時間が経過した株は、欠乏症が起こりやすくなってきます。 種類を知ることが、適した肥料選びの近道 肥料は様々なものがありますが、形状や製造由来、効果などで分けることができます。 固形肥料と液体肥料 固形肥料は、粒状や粉状のもの、錠剤などがあります。表面に置くかバラまいたり、土に混ぜ込んで使います。製品によって速効性のものや、長期間効果が持続するなど様々です。液体肥料に比べて効果が持続します。 液体肥料は速効性がある反面、持続性はありません。すぐに生育を促進したい時などに重宝します。水やりするときなどに指定の倍率で薄めて使うタイプ、そのまま与えるタイプなどがあります。またアンプルを土の中にさすタイプもよく流通しており、見た目が目立つのが欠点ですが、持続性があるので手間が省けます。 有機質肥料と化成肥料 有機肥料は動植物など自然由来のもので、動物のふんや骨粉、油かすなどがあります。土の中の微生物に分解されてから植物に吸収されるため、肥料の効果が出るまでに時間がかかります。長所としては、土壌の微生物を増やす働きがあることから、土壌改良効果も期待できます。 化成肥料は、無機質の原料から化学的に合成された肥料です。家庭用肥料では3大要素が用途に応じてバランスよく含まれ、有機肥料と違って匂いが発生しません。ただし有機肥料より与えすぎによる肥料焼けが起こりやすいです。 緩効性肥料 肥料成分がゆっくりと溶け出し、数か月から一年以上にわたって効果が持続します。主に固形の肥料で、すぐに成分が溶けないようにコーティングされていたり、水に溶けにくい成分でできています。鉢や庭に植え付けるときの元肥(もとごえ)や、鉢植えでの置き肥(おきごえ)などに使われます。 有機質肥料のように、微生物によって分解されてから効果が出るのは遅効性肥料と呼ばれます。 活力剤 植物に活力を与えることを目的としており、微量元素やアミノ酸などの他、肥料の三大要素も少量含まれます。ただし三大要素が微量のため、法律上で肥料とは区別されます。生育期に微量元素の補給などのため、肥料と併用して与えるとよいでしょう。 また、植物に元気がない場合に効果があるので、肥料を使うことができないときに活躍します。ただし肥料入りとして三大要素が多く入った活力剤もあるので、間違えて弱った株には使用しないように注意してください。コーヒーノキの綺麗な葉を保つためには、適度に使ったほうがよいでしょう。 肥料を与える時期とタイミング 急な冷え込みの心配がない5月頃が、肥料を与え始める適期です。生育期の10月までは肥料を与えるようにしてください。ただし暑さが厳しいと生育が衰え、根腐れなどのトラブルが起きやすくなります。温度が上昇しやすい場所では、夏は肥料を控えたほうがよいでしょう。 植え替えの際、根鉢を崩して根を傷めた株は、1か月後から与えてください。また市販の肥料入りの培養土を植え替えに使った場合も、1~2か月後に肥料を与えてください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)への肥料の与え方が知りたい 家庭園芸用の肥料には、おおまかな種類や鉢サイズに応じた肥料の量と、効果が持続する期間が表示されています。コーヒーノキも表示通りの規定量を与えるようにしてください。 観葉植物として楽しむ場合は、窒素分の多い観葉植物用の化成肥料が手軽で使いやすいでしょう。花や実も楽しみたい場合は、三大要素が等量含まれる化成肥料や骨粉入り油粕が適します。ただし室内で育てる場合は、有機肥料を使うと害虫や匂いが発生しやすいので注意してください。 コーヒーノキには2か月程度効く緩効性の肥料がお勧めです。また葉色が悪い株を早く元気にしたい場合は、速効性のある観葉植物用の液体肥料を、1週間に1回与えると効果的です。 落葉するなど調子を崩した株は肥料を与えず、置き肥が残っていたら取り除いてください。秋になって新葉が伸び始めたら再び肥料を与えます。 肥料を与えるときの注意点 コーヒーノキは肥料が少なくても観葉植物としては楽しめますが、肥料の与えすぎは失敗の原因になります。購入した鉢植えは肥料が与えられていることが多いので、1か月くらいはそのままのほうが安心です。 肥料をあげすぎると起きる「肥料やけ」とは? 肥料をたくさん与えれば、どんどん効果が上がることはありません。肥料の与えすぎで根の活動が阻害された状態が肥料やけです。根が水分を吸収できなくなることから、葉の縁などが枯れてきます。ひどい場合は用土が湿っているのに全体がぐったりしおれて枯れてしまいます。また葉の縁などが枯れなくても、肥料の多すぎで根が傷んで生育不良を起こしたり、病害虫の発生が多くなります。 肥料焼けは温度が高いときにも、起こりやすくなります。夏は規定量でも肥料やけを起こすことがあるので、注意してください。 肥料のよくある失敗例は? 間違えると、せっかく肥料を与えても効果がないどころか、枯らしてしまうこともあります。ありがちな失敗例を参考にしてください。 弱っている株、生育を停止している株に肥料は? 生育期間中にも関わらず元気がなく葉が落ちているような株や寒さで生育を停止している株には肥料を与えてはいけません。特に葉が落ちて弱っているような株は、根が傷んでいることが多いです。そのような株に肥料を与えると、根がますます傷んで逆効果になり、最悪の結果として枯れてしまうこともよくあります。 表示をよく読まなかった 家庭用の肥料の中にも、半年から1年近く効果が持続する肥料があります。そのような肥料を1~2か月に1回与えると、肥料が多すぎて肥料やけを起こします。意外と初心者がやりがちな失敗なので注意して下さい。必ず肥料の表示をよく読み、正しく理解して使うことが大切です。
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コーヒーノキ(コーヒーの木)の育て方。コツとお手入れ方法、植え替えや関連の情報を一挙紹介します
コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てる前に知っておきたいこと 観葉植物として現在人気があり、園芸店だけでなく雑貨店や100円ショップなどでも株を入手できます。家庭でも適切に管理すればコーヒーの実をならせて収穫できるので、自家製コーヒーを作って味わうのも十分可能でしょう。 コーヒーノキの基本データ 学名:Coffea arabica 科名:アカネ科 属名:コーヒーノキ属 原産地: エチオピア 和名:アラビアコーヒーノキ 英名:Arabian Coffee 生育適温:15〜25℃ 艶のある緑の葉が美しい常緑低木です。樹形が自然に整い、観葉植物として最適です。日光を好みますが、暑い夏の強光線に当たると葉が傷んで茶色く枯れます。日光不足によく耐えるため、室内で主に育てられます。寒さには弱いですが、中サイズ以上の株なら室内で容易に越冬します。 種子がコーヒー豆として利用される種類はいくつかありますが、アラビアコーヒーノキから収穫されるコーヒー豆が、流通量の7割を占めます。一般に観葉植物として流通するのもアラビアコーヒーノキで、コーヒーブームと相まって人気です。7~8mほどの高さまで成長しますが、剪定に耐えるので生産地では3mほどの高さで栽培されています。 白い芳香のある花は葉の付け根にまとまってつき、一度花がついた部分には再度花は咲きません。きれいな赤い果実はチェリービーンズと呼ばれ、果肉には甘味があります。果実の中に2つのタネがあり、コーヒー豆として利用されます。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の種類は? コーヒーノキの仲間は、アフリカやマダガスカルに約100種ほどが知られています。アラビアコーヒーノキ以外の種類は、観葉植物として一般に流通することはありません。 ロブスタコーヒーノキ Coffea canephora var. robusta コーヒー3原種の1つと言われますが、正式にはコンゴ原産のカネフォラ種の変種です。コーヒー豆は酸味や苦みが強いですが、インスタントコーヒーの原料になります。アラビアコーヒーノキよりコーヒー豆の収穫量が多く、暑さや病害虫に強く育てやすいです。 リベリカコーヒーノキ Coffea liberica 西アフリカ原産で、コーヒー豆としての品質がアラビアコーヒーノキと比べて劣るため、3原種の中では最も生産量が少ないです。コーヒー栽培の大敵の線虫対策のため、コーヒー生産地でアラビアコーヒーノキを接ぎ木繁殖する際、台木として使われることがあります。 コーヒーノキ(コーヒーの木)を育てるときに必要な準備は? 寒さや強光線に弱く地植えには向かないため、鉢植えとして育てます。主に小~中サイズの鉢植えがよく見られるほか、10号鉢の大株も流通することがあります。また鉢内に種を数個蒔いて発芽させ、ボリューム感を増した鉢植えもよく見られます。グリーンショップやホームセンターの他、雑貨店や100円ショップなどで幅広く販売されているので、目にする機会も多いでしょう。 準備するもの ・コーヒーノキの苗 ・鉢 ・受け皿(鉢サイズにあったもの) ・鉢底ネット(鉢底の穴が一つの場合) ・土 ・肥料(肥料の含まれない土を使う場合に必要) ・土入れ、またはスコップ ・割り箸など細い棒 ・ジョウロ ・園芸用のハサミ 室内に鉢を飾るときは、周囲のイメージにあった鉢や鉢カバーを用意すると、見た目がさらによくなります。また受け皿の用意も意外と忘れがちなので、注意してください。 適した土作りが、育てるコツの第一歩 通気性と水はけのよい用土を好みますが、市販の観葉植物用の培養土などを使うのが手軽でしょう。自分で用土を配合する場合は、室内向きの清潔で軽い用土にしたい場合の例として、赤玉土小粒6、ピートモス3、パーライト1などがあります。 7~8号鉢以上の大株は、培養土や上記の自分で配合した用土に、軽石を1~2割程度足して水はけをよくしてください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の育て方には、ポイントがあります 置き場所 耐陰性があるので、室内の暗い場所に置かれている鉢植えが一般によく見られますが、本来は日光を好む植物です。ただし日本の夏の強い直射日光に当たると、葉が変色して枯れてしまう葉焼けを起こします。また夏の厳しい暑さも嫌うので、7月から9月の暑い時期は30パーセント程度の遮光下や、午前中だけ日光が当たるような半日陰に置いてください。 他の時期はできるだけ日光に当てたほうが生育がよくなり、株姿が間延びせずしっかりとした株になります。ただし室内の暗い場所から、急に窓際の日光がよく当たる場所に移動すると葉焼けすることがあります。3週間くらいかけて、徐々に明るい場所に移すようにしてください。 苗の選び方 販売店などで暗い場所などに長期間置かれていると、間延びして下葉が落ちてきます。葉数が多く、葉の色や艶がきれいな株を選びましょう。 植え替え時期と方法 根詰まりすると生育が衰え、下葉が落ちて株の先端付近だけに葉があるような株姿になってしまいます。1~2年おきに、一回り大きな鉢に植え替えてください。適期は5月から8月です。新しく入手した株も、一回り大きな鉢に植え替えたほうが水やりの手間が減り、生育も活発になります。 ①ひと回り大きな鉢を用意します。鉢底の穴が中央に一つだけ空いている場合は、鉢底ネットを穴を塞ぐように敷きます。 ② 鉢土の表面が鉢の7~8割程度の高さになるよう、鉢底部分に土を入れます。 ③底の部分の土を少し落とし、枯れた根は切ってから、新しい土を入れた植え付け用の鉢にに置きます。入手したばかりの苗は、土を落とさずそのままでよいでしょう。 ④ 鉢の空いた部分に土を入れます。鉢と根の間に隙間なく土が入るよう、棒などでつついて入れ込みます。 ⑤ 鉢底から水が流れ出すまでたっぷり水をやって完成です。 古土を落とした場合は、直射日光を避けた明るめの場所に置いて管理します。 同じ鉢に植え替える場合は、古い土や根をを3分の1程度落とし、枝葉も同様に3分の1程度剪定します。作業後は直射日光を避けた場所に置いてください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)と仲よくなる日々のお手入れ 水やりのタイミング 生育期は、鉢の表面の土が乾いたタイミングで、たっぷりと水やりします。鉢底から水があふれるまで与えるのが基本ですが、受け皿にたまった水は必ず捨てるようにしてください。そのままにしておくと根腐れの原因になります。 夏の高温乾燥時は、枝葉がよく茂った株や根詰まり気味の株、小株は鉢土がよく乾きます。毎日の水やりが必要な場合も多いので、よくチェックするようにしてください。 冬の生育を停止している時期は、乾かし気味に管理します。鉢土の表面が乾いてから数日待って水やりしてください。ただし暖房をつけた部屋に小さなサイズの鉢植えを置いている場合は、意外と用土が乾くことがあります。小苗は水切れすると深刻な被害を受けやすいので、注意してください。 肥料の施し方 5月から10月の成長期に、窒素が多めか、3要素が等量含まれた緩効性化成肥料を規定量与えてください。ただし暑さの厳しい場所では生育が衰えるので、夏は肥料は控えたほうがよいでしょう。また室内では、油粕などの有機肥料は匂いや虫の発生元になるので、注意してください。 コーヒーノキの花が咲いたら 上手に育てて株が1mを超すくらいの大きさに成長すると、花が咲くようになります。白い花はさわやかな芳香があって素朴な美しさがあり、そのままにしておけば実がなるのも期待できます。 剪定を行うときは、時期に注意しましょう。 自然に樹形が整うので、剪定の必要性は低いでしょう。またトラブルなどで樹形が乱れた場合は、株元付近から切り戻せばよいので簡単です。 枝葉が混み合ってカイガラムシがよく発生する場合は、間引き剪定を行うと予防効果があります。込み入った部分の枝を付け根から切り、枝数を少なくして風通しをよくします。間引き剪定はいつでも行って大丈夫です。切り戻し剪定は5~6月の成長期の初め頃が適期です。 大きく育ちすぎ、見苦しくなった株の仕立て直しは? 上だけに葉がついて見苦しくなってしまった株や大きくしたくない場合は、バッサリと株元付近から切り戻し剪定をして、仕立て直すことができます。株元を20~50㎝くらい残して切り、葉が全く無くなってしまっても大丈夫です。 また植え替えも同時に行ってください。根鉢を半分程度まで落とし、以前より1~2まわり小さな鉢に植え替えてください。 知りたい! コーヒーノキ(コーヒーの木)の増やし方 コーヒーノキは、実がなったら種まきで増やすのがおすすめです。タネから育てた株は、愛着もひとしおです。 種まき 赤い実がついたら、中にタネが入っています。果肉は甘いので実を食べてタネだけ取り出し、すぐにタネを蒔けば発芽します。適期は5月から9月で、赤玉土小粒や川砂、バーミキュライトなどの清潔な土にまき、1㎝ほど覆土します。 さし木 さし木が簡単などとネットなどで書かれているのが見られますが、さし木繁殖は一般には難しいように思われます。コーヒー豆の生産地でも、さし木繁殖はほとんど行われていないようです。ただし、さし木が不可能ではないので、発根剤や殺菌剤などを併用しながらいろいろチャレンジすれば、意外と簡単に成功するかもしれません。 毎日の観察が、病気や害虫を防ぐコツです 育てる時に、注意したい病気 さび病 葉の裏に、斑点状の模様が出たらさび病です。生産地では農場の木が全滅するほどのコーヒー栽培の大敵です。見つけ次第、葉を処分してください。 育てる時に注意したい害虫 カイガラムシ 白いロウ状の物質が、葉や枝などについていたらカイガラムシが発生しています。枝葉が密に茂り、風通しの悪い室内に置くと発生しやすくなります。 カイガラムシが発生すると、排泄物で枝葉に黒い汚れがついたような見苦しい状態になり、べたべたしてきます。生育も衰えるので早めの対策が必要です。 薬剤が効きにくいので、ブラシなどで物理的にこすり落とすのが一番手っ取り早いです。ブラシなどでこすり落とした後、薬剤をかけてください。 アブラムシ 新芽などの柔らかい部分に発生します。暗い場所などに置いて軟弱に育つと発生しやすくなるので注意してください。 コーヒーノキ(コーヒーの木)を元気に冬超しさせるには? 戸外での越冬は無理で、中~大サイズの株は室内で5℃以上に保てば越冬します。ただし小苗は弱いので、10℃以上に保つと安心です。また大株も10℃以上に保つようにしたほうが、綺麗な状態で冬超しできます。 葉焼けの心配がないので、窓際に置いてよく日光に当ててください。ただし窓際付近は冷え込みやすいので、夜間は厚手のカーテンを引くか、部屋の中央に移すとよいでしょう。 コーヒーノキ(コーヒーの木)の国内栽培 良質なコーヒー豆の生産には、年平均気温が20℃くらいで、夏でも避暑地のような涼しい気候の場所が適地です。沖縄や小笠原でもアラビアコーヒーノキが栽培されますが、台風の被害もあり、生産は多くありません。暑さの厳しい日本国内では、高品質で採算の取れるコーヒー豆の生産は非常に難しいです。 一方、暑さや病害虫に強いロブスタコーヒーノキなら、ハウス栽培などで冬超しをクリアすれば、コーヒー豆を問題なく収穫できます。レギュラーコーヒーとしては味が落ちますが、ロブスターコーヒーの強い苦みや酸味は、スイーツの材料としては風味が強く出せる可能性が高いと思われます。また練乳をたっぷり入れた、ベトナムコーヒーのような飲料として味わうのもよいでしょう。ハウスなどの観光農園で、ロブスタコーヒーを栽培しても有望かもしれません。




















