スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中! 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中! 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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樹木

ミツマタってどんな花なの? 特徴や栽培方法などを徹底解説!
ミツマタの特徴 Trialist/Shutterstock.com ミツマタは早春に枝の先に花が咲き、その後に同じ場所から3本の枝が伸びます。そのため、ミツマタの枝は常に3本セットで先端が3つに枝分かれしています。この独特の枝ぶりから「ミツマタ」の名がついたといわれています。 秋になると葉を落とす落葉性の樹木で、大きく育っても1~2mとコンパクトサイズ。よく枝分かれするため、丸い樹形に育ちます。 Fabrizio Guarisco/Shutterstock.com 早春に咲く花は蜂の巣のような独特な花姿で、下を向いて咲くところにも風情があります。花芽は前年の秋に枝の先端にでき、暖かくなるとともに咲き始めます。 樹形がまとまりやすく、花の観賞価値も高いため、庭植えだけではなく鉢植えや盆栽などでも広く人気がある樹木です。 ミツマタの用途 Stray Toki/Shutterstock.com ミツマタは高級和紙の原料として利用されています。紙の原料として使われるのは、ミツマタの樹皮です。和紙の原料として使われるものとしては、ほかにもコウゾ、ガンピなどがありますが、ミツマタで作られた和紙はこれらに比べてより丈夫で、紙の表面に光沢があるため、より高級感のある紙を作ることができます。 日常生活で使う紙幣もミツマタを原料として作られているため、繰り返しの使用や、水濡れにも強いのです。 ミツマタの生産は高知県で盛んで、そのためもあってか四国の野山にはミツマタの自生が多く見られます。また、九州でも里山などでよく見かける樹種となっています。 ミツマタがその名で初めて文献に登場するのは16世紀とされ、その頃に中国から伝来したという説があります。 その一方で、奈良時代(710〜794年)の末期に成立したとされる『萬葉集』には「サキクサ(三枝)」と記されている植物があり、これがミツマタであるという説もあります。 樹皮を利用する際には、枝を切って収穫し、樹皮以外は焚き木などに使われていましたが、近年はこれを炭に加工したり、その炭を使った石けんなども作られています。 ミツマタの育て方 G-Stock Studio/Shutterstock.com ミツマタは日向から日陰まで、さまざまな場所で育てることができる樹木です。 自然界では、花が咲いたあとにできたタネは、ほかの植物の陰で育つため、幼苗のうちはあまり光が当たらない場所でもよく育ちます。 十分に大きく成長してからは、しっかりと日が当たる場所のほうが花がよく咲きますが、高温期に西日が当たるような場所は苦手です。 終日明るい木漏れ日が当たる場所、朝からお昼過ぎまではよく日が当たるけれど西日は当たらないという場所が、栽培には適しています。 水が滞留するような環境は苦手なので、水はけがよく、肥沃な土壌に植え付けましょう。 植え方 G-Stock Studio/Shutterstock.com 落葉性の樹木ですので、落葉期であれば植え付けや植え替えを行うことができますが、最適期は春になって暖かくなってきた頃です。月でいえば3〜4月ですが、ミツマタが開花している時期がそれに当たります。 水はけがよい場所を好むので、雨が降ると水たまりができてなかなか水が引かないような場所は適しません。また、根が土の浅い部分に広く広がるので、常に土が乾いてしまっているような場所も好みません。 自然界でいえば、地面が落ち葉で覆われていて土が常に適度な湿り気を持っているけれど、雨が降っても水が滞留しない斜面のような場所です。 庭であれば、雨水が流れ込まず、落ち葉や腐葉土、バークチップなどで地面が覆われているような環境がよいでしょう。 庭植えにするときは、こうした場所の土に桐生砂や軽石などを同量混ぜ込み、高植えにします。 鉢植えの場合は、庭土か中粒赤玉土に桐生砂や軽石を等量混ぜたものに、完熟堆肥や腐葉土などの有機質を混ぜ合わせた用土を使います。 ミツマタは根が弱いので、植え付けの際に根をいじりすぎるのは禁物です。苗がポットなどに植えられている場合は、根鉢を崩さないように丁寧にポットをはずして植え付けましょう。 根が弱いため、移植も嫌います。鉢植えであれば、開花期に根をくずさないで植え替えたり鉢増しをすることができますが、庭植えの場合は、移植はできないものと考えたほうがよいでしょう。 水やりと肥料 ITP Media/Shutterstock.com 鉢植えは、通年、鉢土の表面が乾いたら、底から水が抜けるまでたっぷりと水やりをします。 庭植えは、植え付けてから1年の間は、植え場所の土が乾いたら水やりをします。ミツマタは土が乾きすぎると根が傷んでしまうので、植え付けたばかりの株や、鉢植えの株、特に暑い時期は水切れさせないように注意しましょう。 肥料は落葉期に、春の芽吹き前に施します。 庭植えは、枝が広がっている範囲の地面に緩効性の固形肥料を規定量、数カ所に分けて埋めておきます。 鉢植えは、鉢土の表面に緩効性の固形肥料を規定量置きます。花後に化成肥料を「お礼肥」として与えてもよいでしょう。花後にあまりたくさん肥料を施しすぎると、花芽がつきにくくなるので、規定量よりやや控えめに施します。 剪定の時期 Nataliia Melnychuk/Shutterstock.com ミツマタは早春に花が咲き、花が終わると枝の先端から3本の枝を伸ばします。この、花後に伸びる枝の先端に、翌年花が咲く花芽をつけます。 剪定の適期は落葉している秋から冬ですが、このときにはすでに花芽ができています。 木が大きくなりすぎたからといって、枝の先端を刈り込むような剪定を行うと、花芽を切り落とすことになってしまいます。 伸びすぎた枝の剪定をする場合は、幹から生えている付け根で切るようにします。 花が終わると枝が伸び始めますが、新しい枝が伸びる前にその芽の数を減らすこともできます。 1カ所から3本出ている枝のうち、真ん中の1本を付け根で切って枝数を減らすと、新しく伸びる枝の数を減らすことができます。 太い枝を切るような思い切った剪定は樹木に大きな負担を掛けるため、落葉している休眠期に行います。花後の剪定では、細い枝を切る程度にとどめておいたほうがよいでしょう。 ミツマタの増やし方 ミツマタは実生(種まき)、挿し木、接ぎ木で増やすことができます。 梅雨入り前になると実ができるので、収穫して中のタネを取ることができます。 タネの周りには発芽抑制物質がついていて、そのまま播いても発芽しにくいので、固めのスポンジなどで揉むようにして洗ったり、砂とタネを混ぜたものを手のひらの上でこすり合わせたりして取り除きましょう。 タネはすぐに取り播きにしてもよいのですが、発芽は翌年の春になります。発芽まではタネが乾燥しないように水やりが必要です。発芽までは何もない鉢に水やりをすることになり、水やりも忘れがちになるので注意しましょう。 タネを取って洗ったら、湿らせた砂と一緒にビニール袋などに入れて冷蔵庫で保存し、翌年の春になってから播いてもよいでしょう。 種まきは4〜5月が適期です。 播く前に、念のため再度タネを洗いましょう。このときに、水をためたバケツにタネを入れてみて、沈むものだけを播きます。水に浮いてしまうものは発芽しません。 Maverick76/Shutterstock.com 実生(種まき)で作った株は性質にバラつきがあり、採種した親株の性質を完全に受け継ぐとは限りません。葉に斑入りの模様が入っていたり、花に特徴がある株の場合は、種まきで増やしても同じ性質のものが生まれるとは限りません。 親の性質を受け継いだ株を作りたいのであれば、挿し木や接ぎ木が適しています。 挿し木は、前年伸びた枝を20cmほどに切って水あげし、肥料分を含まない清潔な用土に挿します。 接ぎ木は、実生などで作った台木に、増やしたい株の枝を接ぎます。 挿し木、接ぎ木ともに、適期は2〜7月ですが、花が咲いている間は成功しにくいので避けましょう。 ミツマタの害虫 害虫はあまりつきませんが、テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)が幹を食害することがあります。 株元におがくずのようなものが落ちていれば、テッポウムシがいる可能性があります。 幹肌をよく観察して、テッポウムシが入っている穴がないか場所を探しましょう。穴から樹液が垂れていることもあります。 テッポウムシの穴を見つけたら、やや硬めの針金などを穴に突き入れるか、薬剤を注入して捕殺します。 ミツマタを育てるときの注意点 ミツマタは比較的育てやすい樹木ですが、いくつかポイントを押さえることで、より丈夫で健康に育てることができます。 育てる際のポイントを解説します。 使用する土に注意する Piyaset/Shutterstock.com ミツマタは水はけがよい肥沃な土壌を好み、水がたまってしまうような粘土質の土壌や、窪地は嫌います。また、肥沃な土壌を好むので、庭植えであれば植え場所の土に腐葉土や完熟堆肥などをよく混ぜます。 さらに水はけをよくするために、小粒の軽石や桐生砂を土と同量混ぜ合わせます。川砂などでもよいのですが、粒が小さいと土が締まってしまうことがあるため、粒の直径が5mm程度あるものがよいでしょう。 鉢植えであれば、小粒の赤玉土と軽石、腐葉土または堆肥などを混ぜ合わせた用土でよいでしょう。鉢植えは用土の量が少なく乾きやすいので、乾きすぎるようであれば軽石の量を減らしたり、水もちのよいピートモスを加えてもよいでしょう。 庭植え、鉢植えのいずれも、乾きすぎるようであれば、土の表面に腐葉土やバークチップなどでマルチングして、乾燥を防ぎます。 山の傾斜地のような、水がすぐに流れて出てしまう場所は稲作ができませんが、ミツマタはそうした場所でもよく育つことから、古くから山間部での栽培が行われてきました。 そのような場所を好む植物なので、水がある環境なら、石垣の上や宅地の法面などでもよく育ちます。 移植を嫌う Sheila Fitzgerald/Shutterstock.com ミツマタの根は太くてあまり細かく枝分かれせず、傷めてしまうと新しい根が出にくい性質があります。 あまり根が張っていない幼木のうちであれば、根を傷めないように丁寧に掘り上げることで移植も可能ですが、植え付けて数年経ち、樹高が1.5mを超えるほどに育ってしまった株は移植が難しくなります。 なので、植えたらそこでずっと育てる前提で、植え場所は慎重に決めましょう。 鉢植えを植え替えたり鉢増したりする際、あるいはポット植えの苗を植え付ける際も、できるだけ根の周りの土を落とさず、根鉢をくずさないように植えます。 植木苗として売られているものには、根の周りに麻布を巻いた「根巻き苗」もあります。根巻き苗の場合は、麻布はつけたまま植え付けます。その麻布は数年経つと腐食して無くなってしまいます。 剪定は最小限にする ミツマタは育てやすく管理しやすい樹木ですが、あまり剪定がいらないというのもよいところです。 基本的に枝先で花が咲いたあとから新しい枝が出て、しかも新しい枝は強く伸びて徒長枝になりにくい性質があります。 そのため、剪定をしなくてもある程度樹形がまとまりやすい樹木です。 庭のレイアウトや、スペースの都合で枝の長さを整えるほかは、あまり剪定する必要がありませんし、むしろ強い剪定はしないほうがよいといえます。 生け垣に使う樹木やツツジなどは、刈り込めば切り口の近くからすぐに芽吹き、新しい枝を伸ばします。 しかし、ミツマタは枝先以外からは新しい枝が出にくいので、あまり頻繁に剪定しないほうがよいでしょう。 枝を切る場合は、節(枝分かれしている部分)の間で切らず、節のすぐ上で切ると枝がすんなりと伸びる印象になります。 ミツマタを育てて楽しもう EvergreenPlanet/Shutterstock.com ミツマタは古くから人の暮らしの近くで栽培され、親しまれてきた樹木です。古来から紙の原料として利用され、日本では名前をよく知られている樹木でもあります。早春に咲く独特の花は、見た目に美しいだけでなく、香りも楽しむことができます。 枝ぶりや葉の風情も美しいミツマタを、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか。
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園芸用品

庭シーズン到来前に! アウトドア家具やフェンス、小物を塗装でお手入れ
チョークペイントで小物のお色直し 古いペイントを剥がす作業や、下地を塗る必要もなく、何度も塗り重ねなくても仕上がる手軽さと、おしゃれなカラーバリエーションで人気の「チョークペイント」。イギリスのインテリアデザイナー、アニース・ローンさんが「誰でも簡単に使用できる塗料」として開発し、近年はガーデンショップでも取扱店が増えている塗料ブランドです。乾燥も早く、仕上がりがマットな「チョークペイント」は、ヨーロッパの歴史や文化からインスピレーションを受けたという37色のバリエーションがあり、柔らかな色味が揃っています。 ペイントにトライ! ここで塗装するのは、小さな木製の花台。ナチュラルな木目が気に入って、ベランダに使っていましたが、経年変化でずいぶんくたびれてしまいました。水のシミも多く、このままでは朽ちてしまいそう。そこで、チョークペイントでお色直し開始! シャビーな仕上がりを目指して、1回目に「パリスグレー」を塗り、乾いた上から「オールドホワイト」を塗り重ねます。写真右は、パリスグレーを全体に塗った後です。 1度目の塗装の翌日、2度目の塗装として「オールドホワイト」を塗り重ねます。下に塗った「パリスグレー」が少し残るように、「オールドホワイト」は、ササッと刷毛目が残る程度に軽く塗って終了。チョークペイントは、炭酸カルシウムが主成分の水性塗料で、室内で作業しても臭いが気にならないので、ベランダガーデナーにオススメです。外壁やガーデン家具、メタル、コンクリート、テラコッタなどにも使用できるので、小物をちょっとお色直しするのに向きます。 くたびれた花台がたった数時間の塗装でリフレッシュ。背景が変われば、見慣れた植物も生き生きと見えます。 木目を生かしたオイルフィニッシュ ベランダに置きっ放しのチーク材のテーブル&チェアのセット。購入時はオイル分が多くて艶っぽかった表面が、風雨にさらされて約2年でくたびれた雰囲気に。ニスの皮膜がないナチュラル塗装のガーデン家具は、木の風合いを生かしたオイルを染み込ませる「オイルフィニッシュ」でお手入れします。まずは、ほうきで砂埃を取り除きます。 ペイントにトライ! 今回使ったのは、イギリス、ワトコ社製の「木材専用オイルフィニッシュ」。サラッとしたオイルで、木の調湿機能を損なわず、割れや狂いを抑える効果があります。塗装の方法は、オイルを直接木部に垂らし、ウエス(着なくなったTシャツなどを切ったコットン製の布)で拭きながらオイルを染み込ませていきます。汚れがこびりついていたり、ツヤを出したい平面には、目が細かい#400前後のサンドペーパーで研磨しながらオイルを染み込ませる方法もあります。 *軒が深いベランダ用の家具のため、ここでは屋内用の木部用オイルを使用しました。一年中戸外に置くガーデンファニチャーには、耐候性が高い屋外専用の塗装剤もあります。 木部の全面にオイルを染み込ませたら、乾いたウエスで拭き取りながら磨きます。色褪せの具合によっては、2〜3回塗り重ねるとしっとりとした仕上がりに。左がオイルフィニッシュ前。右がオイルフィニッシュ1回終了後。オイル塗装のウェットな仕上がりを保つためには、半年に1回の使用がオススメです。 フェンスなどの構造物を塗装する ガーデンやルーフバルコニーなどに設置されているフェンスや構造物などへの塗装は、塗る対象物を動かすことができないので、2日以上晴天が続く日を選んで作業するとよいでしょう。また、構造物の近くに木が植わっていたり、つるバラを這わせている場所は、剪定と誘引のタイミングを考えながら行う必要もあります。冬は一年で一番日が短い時期なので、塗装する面積によって、スタート時間や、その日に終わらせる広さを予測しておきましょう。 塗装前の準備 床面や外壁、アーチなど、塗装する対象物の近くにあり、塗料がつくと困る部分には、マスキングテープを貼ったり(写真左)、ビニールなどで覆って養生しましょう。写真右端の、養生シートとテープが一体となった養生資材「マスカー」を使うと、広い面積を簡単に養生できます。塗料を購入する際、近くに並んでいるので一緒に買っておくと便利です。 【養生資材「マスカー」の使い方】フェンスの向こう側にテープを貼りながら、畳まれた薄いビニールを手前に引き出してマスキングテープでビニールの端をとめます。塗装作業は、気をつけていても思いがけない場所に塗料が落ちたり飛んだりするので、養生は必須。近くに樹木や植物などがある場合も、数日の間なら養生しましょう。 防腐剤のみ塗った状態のフェンスを、マットな白色にペイントしました。左が塗装前。右が塗装後。反射の効果でバルコニーが明るくなりました。しっかり養生していたことで、塗装後は養生テープを剥がすだけで周囲の汚れもなく、きれいに仕上がりました。 ガーデン家具や構造物の塗装は後回しにしがちな作業ですが、仕上がったときは達成感があり、お庭もグレードアップします。ガーデニングシーズン到来までにぜひ、身近なものをペイントしてみましょう!
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イベント・ニュース

都立公園を舞台にした画期的コンテスト「第1回 東京パークガーデンアワード 代々木公園」1年の結果
3回の審査を経て「第1回東京パークガーデンアワード」授賞式開催 コンテスト会場となった東京・渋谷区「都立代々木公園」7月の様子。 植え込みから約1年間、土壌の状態、施肥、植物の成長の過程等、総合的に審査された今回のコンテスト。判定のタイミングは、春の見ごろの観賞性を見る4月の「ショーアップ審査」と、梅雨を経て猛暑に向けて植栽と耐久性を見る7月の「サステナブル審査」、そして秋の見ごろの観賞性と年間の管理状況を見る11月上旬の「ファイナル審査」の全3回。継続的に健やかな状態が維持できているかが求められました。 3回行われた審査の様子。審査員/福岡孝則さん(東京農業大学地域環境科学部准教授)、正木覚さん(環境デザイナー・まちなか緑化士養成講座講師)、吉谷桂子さん(ガーデンデザイナー)、佐々木珠さん(東京都建設局公園緑地部長)、植村敦子さん(公益財団法人東京都公園協会常務理事) 2023年11月26日、東京都内にて行われた授賞式にて。受賞の皆さん。 グランプリ Garden Sensuous ガーデン センシュアスGreenPlace 山越健造さん 高橋三和子さん 審査員講評 審査委員長 福岡孝則さん(東京農業大学地域環境科学部准教授) 緩やかなアンジュレーションと植栽との基本構成がしっかりしていて、年間を通して安心して見ていられるガーデンでした。厳しい夏を超えてなお目立ったダメージも少なく、全体としては自然風のガーデンである中で植栽配置が季節ごとにきちんと秩序を保ち、公共のガーデンにおける理想の新しい庭を見ているようでした。 緑の質感と色のグラデーションが印象的で、エッジの曲線を活かした公園風景との一体感・透明感の作り方にも技術の高さを感じます。コンセプトの通り、来園者の感覚に優しく、静かに訴えかけるガーデンが見事に表現されていました。 コンテストを終えて受賞者のコメント GreenPlace 山越健造さん 今回のテーマが「持続可能なロングライフ、ローメンテナンス」ということで、植物の組み合わせだけではなく、公園というパブリックスペースの植栽スペースとして、あるいは風景や環境としてもデザイン、計画されていることが私たちのガーデンの特徴の一つでした。それを季節の移り変わりのなかで表現するために、プランの実践やメンテナンスを一年間通してできたことはとても貴重な経験となりました。 メンテナンスに関しても、テーマにある必要最低限で的確に行う必要があり、暑かった夏などいろいろな条件に臨機応変に対応できることが求められていました。 そこは、高橋さんのガーデナーとしての高い技術や経験、的確な判断が僕たちのガーデンには必要不可欠でした。最後にこのガーデンを見に来てくれた方々、関係者の方々、審査員の皆さん、施工に参加して下さったみなさんに、心から感謝申し上げます。 GreenPlace 高橋三和子さん 今回は代々木公園という公共の場所に、長期間のメンテナンスを含めた宿根草中心の庭をつくるという画期的で新たな試みの第1回目に関わることができて、とても貴重な経験になりました。今回のアワードを企画、実行していただいた主催者、関係者の皆様に感謝いたします。 今年は特に夏が非常に暑くて過酷でいろいろな課題に直面しましたが、それを現場みんなで対応したことは良い経験となったと思います。今回の経験を活かし今後も、サステナブルでエシカルな庭づくりを通して、これらの課題に取り組んでいきたいと思います。準備期間の短い中最後までやり通すことができたのは、たくさんの仲間たちの協力のおかげです。本当にありがとうございました。 作庭者による1年の振り返り 左/3月:まだまだ寂しい植栽に、シラー・シビリカなど春咲き球根が彩りをプラス。右/4月:自然素材で作ったバグホテルが、緑の明るい植栽の中でオブジェとしても活躍。 左/5月:植物に高低差ができ、植栽にリズムが生まれてきた。バグハウスは満室に。右/6月:ピンクやパープルを基調に、白花を加えたやさしいカラースキーム。 左/7月:白い小花のカラミンサが、ルドベキアやヘリオプシスなど黄色系の花を軽やかにつなぎ、植栽に一体感をもたらしている。右/9月:猛暑によるダメージを回避でき、順調に秋に突入できた。 左/10月:リアトリスやガイラルディアなどのシードヘッドなどが織り成す、深みのあるカラースキーム。右/11月:カラミンサやガウラの白花、イトススキやペニセタムの穂が花壇全体にエアリーな雰囲気を与えた晩秋。 頼もしかったプランツ 左/カラミンサ・ネペトイデス花期が長いうえ、小花は主張が強くなく周囲となじみやすいので、長期間空間をうまくつなぐベースとなってくれる。 中/ガイラルディア‘グレープセンセーション’6~10月下旬までと花期が長く、夏の暑さに強い。花付きも良く、花色で強いインパクトを出せる。 右/ルドベキア‘ゴールドストラム’7~10月と花期が長く夏の暑さに強い。秋は紅葉してシードヘッドもしっかり残る。 準グランプリ Layered Beauty レイヤード・ビューティ鈴木 学さん 審査員講評 審査員 正木 覚さん(環境デザイナー・まちなか緑化士養成講座 講師) 一年中見どころの絶えないガーデンで、スタートから全力投球でのパフォーマンスに感服させられました。特に春、夏は、植物の色や質感の重厚なレイヤーが圧巻の美しさを作り出していました。確かな技術のもと引き出された多種の植物のパフォーマンスを間近で見ることができ、プロのガーデナーにとっても、今年のような酷暑にどの植物が効果的に、美しく、サスナブルに生きていけるのかを学ばせてくれる素晴らしいチャンスとなりました。思わず写真を撮りたくなる風景が四季折々に作られ、人々を惹きつける“植物の力”を再認識できるガーデンであったと感じます。 コンテストを終えて受賞者のコメント 鈴木 学さん 宿根草生産者として提案したいこと、試してみたいこと(植物や組み合わせなど)がたくさんあり、思い切って応募しました。コンテストの終わりを迎えるにあたって、シーズンの最後まで完走できたことに(大きなダメージを与えることなく夏越しができ、秋の景色を作ることができたことに)ほっとしています。春先は球根をたくさん植えたこともあり、華やかなガーデンになりました。そこから5月までの球根花から宿根草の開花へのリレーは、計画どおりの順番ではなかったものの、自分が予想していたものを上回るすばらしい景色を見ることができました。 夏場は、過繁茂をコントロールしつつ、乾燥対策と植物の体力低下に気を配りました。デザインをする上でも、最後の秋に咲く植物を最初に決めて、そこにどう着地させるかということを考えてきたのでここが山場でした。生産者としての経験を生かすことができたと思っています。一方、植物の詰めすぎによる過繁茂、初めて使った植物がうまく育たなかったり、逆に大きくなり過ぎたりといった失敗からの学びもたくさんありました。多くの人に手伝っていただき、一人ではできなかったこの経験を、今後、持続可能な植栽や美しい公園環境づくりに貢献できればと思っています。 作庭者による1年の振り返り 左/2月27日:球根が早くも芽吹いてきています。右/4月2日:チューリップが咲き始めて一気に華やかになりました。しかし、暖かかったせいか、順番には咲かずにまとめて開花してしまいました。 左/4月17日:チューリップが終わり、アリウムが咲き始めました。多品種を入れたおかげで、このあと5月いっぱいまでアリウムを楽しむことができました。右/4月22日:アリウムに続いて、宿根草も咲き始めました。セリ科のアンスリスクスの白い花が風にゆれる姿が、いい雰囲気を作っていました。 左/5月16日:花壇手前の部分では、サルビア‘カラドンナ’の紫とゲウム‘トータリータンジェリン’のオレンジの組み合わせが狙い通りに咲いて、とても嬉しかったです。右/6月1日:花壇手前部分のアキレア(ミックス)と、ラークスパー。この頃から、手前部分が過繁茂により、少しごちゃごちゃした感じになり、剪定での整えに気を配るようにしました。 左/6月1日:ガーデン前面からは見えない部分ですが、後方からの見た目にも気を配りました。ハナミズキの日陰を生かしたシェードのコーナーは、メンテナンスをあまりすることなく、安定した美しさを保っていました。左/7月28日:アガスターシェ‘ブルーフォーチュン’とユーパトリウム‘レッドドワーフ’。花壇後方の背の高い宿根草が大きくなり、ガーデン全体の形ができあがってきました。7月は乾燥がひどく、下葉の枯れ上がるものもありましたが、なんとか乗り切りました。 11月6日:最終審査直前の様子。グラスの濃い赤い葉やノコンギクの紫で、全体的に深い色味を出せることができました。背の高い大株はユーパトリウム‘羽衣’が紅葉は間に合わなかったですが、ちょうど審査のタイミングで開花時期になりました。 頼もしかったプランツ 左/アガスターシェ‘ブルーフォーチュン’ 6~10月中旬まで、花が少なくなる時期に咲き続けてガーデンを支えてくれた植物です。他のアガスターシェよりも茎が太く大きな株になり、また、蜜源植物として多くの蝶や蜂を呼び寄せてもくれました。 右/ノコンギク‘夕映’(ゆうばえ)シーズンの最後を締めくくる、最後に咲いた花です。ノコンギクは日本のアスターで、今年の暑さも余裕で耐えてくれました。ノコンギクは病害虫もつきにくい丈夫なものが多いですが、その中でも、手前のグラスの銅葉に負けないはっきりした花色の品種‘夕映’をチョイスしました。 審査員特別賞 Changing Park Garden ~変わりゆく時・四季・時代とともに~畑や かとうふぁーむ 渡部陽子さん 審査員講評 審査員 吉谷桂子さん(ガーデンデザイナー) エントランスを飾るに相応しい、華やかなガーデンでした。色・質感がバリエーションに富んでいて、園路の際いっぱいまで活用した伸びやかな造形が公園の景色に調和すると共に、他にはない個性となっていました。慣れない東京の環境、遠方からの参加という厳しい条件の中で手入れのタイミングを逃してしまった時期も見うけられましたが、ローメンテナンスのもと最終審査の頃にはしっかりと再生させた手腕も見事で、秋には大きく育った宿根草の魅力や存在感が抜きん出ていました。年間を通じて、宿根草の豊かな表情の変化を見せてくれました。 コンテストを終えて受賞者のコメント 畑や かとうふぁーむ 渡部陽子さん 新潟からの参加ということでドキドキでしたが、宿根草と球根草花がつくる四季の移ろいを見せるガーデンづくりということで、ワクワク楽しみながら参加いたしました。今回は遠方ならではの苦労がありました。春はとても美しい花のリレーが見られたのですが、そのあと大雨が降ったり、新潟との生育状度合が全く違ったりしたことで、大きく育ちすぎた株はバタバタと倒れて大ピンチに。そこで気持ちを取り直して「秋にどう見せるか」ということに焦点を当て、生産者だからこその思い切った切り戻しを行いました。おかげで、秋に植物の個性が光るガーデンに立て直すことができました。 今回は、新しいたくさんの方々との出会いが私の財産となりました。代表デザイナーは私となっておりますが、賞を頂けたのは、チーム「かとうふぁーむ」みんなのおかげだと思います。この経験を活かして地元新潟でも宿根草の魅力を伝え、広めていきたいと思います。この度はありがとうございました。 作庭者による1年の振り返り 左/2022年12月28日:植栽。右/2023年4月12日:アネモネが華やかに咲く、春ガーデン。 左/5月5日:5月初旬の宿根草が咲き誇る美しいガーデン。右/6月30日:大きく育った植物が倒れてしまった! 左/10月30日:秋の花(ペルシカリアやサルビア)とグラス類がとても美しい。右/10月30日:カラーリーフが鮮やかに彩る、秋のガーデン。 頼もしかったプランツ 左/サルビア‘ミスティックスパイヤーズ’美しいブルーの花と明るい緑の葉色が特徴。晩春から晩秋まで咲き続け花期が長く、秋に花色に深みが増しいっそう美しくなり、ガーデンを彩り続けました。 右/エリムス・アレナリウス美しい光沢あるブルーの葉が特徴で、カラーリーフとして優秀。ガーデンに変化を与え、他の草花を引き立てました。 入賞 TOKYO NEO TROPIC トウキョウ ネオ トロピック西武造園 永江晴子さん 審査員講評 審査員 佐々木 珠さん(東京都建設局公園緑地部長) 明確なコンセプトのもと、他にはない珍しい植物を存分に満喫する楽しみを来園者に提供してくれました。熱帯植物の彫刻的な美しさが、高低差のある植栽配置やレイズドベッドへの寄せ植えの手法でより引き立ち、ディテールを鑑賞する楽しさや芸術性を感じながらガーデンを見ることができました。 バイオネストの活用をはじめ年間を通じてのローメンテナンス、また、熱帯植物を公園のガーデンに取り入れるという実験的な視点で挑んだ点も評価が高く、今後、気候変動への対応が益々求められる中で、植栽デザインの一つの解答になり得ると感じています。 コンテストを終えて受賞者のコメント 西武造園 永江晴子さん 冬の施工から始まり、本当に芽が出るのかのドキドキの春。そしてゲリラ豪雨におびえながらも作業をした猛暑。植物も私たち人間も心からほっとした秋。四季を通じて大変贅沢で貴重な時間を過ごすことができました。 今年の夏は大変厳しい暑さでしたが、今後さらなる厳しい夏が待っていると思います。今回のテーマであるロングライフ・ローメンテナンスのガーデンは、今まで以上に必要とされるガーデンになっていくと思います。今回のコンテストを起爆剤として、多様なスタイルのローメンテナンスのガーデンが日本各地に広がっていくことを楽しみに、私たちもこれからさまざまなガーデンづくりに関っていきたいと思います。1年間どうもありがとうございました。 作庭者による1年の振り返り 左/3月3日:植物が動き出した頃まだ景色にはなっていない時期。右/4月25日:植物が一斉に成長を始めたころ。これ以降日々景色が変わっていく。 左/4月25日:エンセテの葉が展開しはじめたが、まだ他の植物と同等サイズだった。右/5月5日:春の花と初夏の花が入れ替わっていく。 左/9月7日:ひと月強で立派に育ち、猛暑でも存在感を出していた。右/9月15日:公園にあるオリーブの木陰のおかげで、ユーフォルビアは越夏ができた。 左/10月24日:猛暑を超え、傷んだ植物も回復し、秋から冬へ向かう。右/10月24日:西日に当たり、立体感を出している。 【バイオネスト】 左/施工直後はまだメンテナンスで発生するものが少なかったので公園の落ち葉を入れた。中/発生くずを入れておくと、仲間がどんなメンテナンスをしたかくずの様子で分かるという気づきがあった。左/定期的に天地返しをして発酵促進をさせた。ミミズがよく育っていた。 頼もしかったプランツ 左/エンセテ夕暮れの光に美しく浮かび上がる姿が印象的で、この庭のアイコン的な存在感を放つことができた。 右/アロエ東京の路地裏で放置されながら力強く根付き、生きる姿を荒々しく表現することができる。 入賞HARAJUKU 球ガーデン平間淳子さん 審査員講評 審査員 植村敦子さん(公益財団法人東京都公園協会 常務理事) タイトル通り、それぞれの季節に浮き上がる球状の花・植物が魅力的な、非常にビジュアルなガーデンでした。色調が統一された植栽は可愛らしさとシックさを両立しており、洗練されたお洒落さと、オリンピック記念宿舎を背景にした際のフォトジェニックさが特に際立ち、HARAJUKUという場所にマッチしています。 ディテールにセンスの光る植栽デザインが垣間見えると共に、一般の庭づくりでも参考になる部分が多く見られた点も来園者に喜ばれたと評価します。デザイナーの世界観が十分に表現され、その温かな想いや愛情が伝わってくるガーデンでした。 コンテストを終えて受賞者のコメント 平間淳子さん このたびは、皆さんのような素晴らしい方々と一緒に1年ガーデンをつくる機会をいただきまして、本当にありがとうございました。まだガーデナーとして駆け出しの私にとって学びしかない1年となり、本当に楽しかったです。今回は個人での参加でしたので、周りの方々(入賞者や参加者)に本当に助けられました。植え方やメンテンスのコツなどを教えて下さるなど、惜しみなくご自身の知識を私に伝授していただきました。 「植物は自ら要望を語ることをできない」ということを良くして知っている皆さんだから、植物の気持ちを私に伝えてくれたのだと思います。私も皆さんのような優しいガーデナーになりたいなと思いました。駆け出しガーデナーとしてこれ以上ない素晴らしい経験をさせて頂き、本当に充実した素晴らしい1年となりました。どうもありがとうございました。 作庭者による1年の振り返り 左/12月9日:球ガーデンの目玉となるアリウムの球根だけを配置した。右/4月17日:春の審査の頃。まだほぼ何も見せ場のない少し寂しいガーデン。 左/5月6日:揃って咲き始め。ホルデューム・ジュバタムが美しい。右/5月11日:組み合わせが素晴らしくうまくいったポイント。ペンステモン‘ハスカーレッド’のいい仕事。 左/5月16日:知人が撮ってくださった素晴らしい1枚!感動&感謝!!右/6月30日:夏の花がモリモリに。色彩計画がバッチリ決まっているポイント。 左/10月12日:秋のダリア。切り戻しもうまくいき、夏も乗り越えしっかり咲いてくれた。右/10月23日:ミューレンベルギアの中に浮かび上がるダリア。秋色が美しい。 左/10月30日:一番後ろに配置したサルビア‘アズレア’が手前のダリアをうまく引き立てた。‘アズレア’の切り戻しもまあまあうまくいった。70点。右/11月6日:メンテナンス最終日。次の日の最終審査に合わせて最後のクジャクアスターが一斉に開花!! えらい! 頼もしかったプランツ 左/サルビア‘アズレア’青い花の中でも絶妙な空色が美しい。こちらも様子を見ながら3、4度切り戻ししても丈夫に育つ。個人的に青い花が好き。 右/ガウラ真夏に大きく一回切り戻しをして、秋も綺麗に咲いた。その強い性質とは裏腹に風に揺れる儚げな表情が美しい。花壇の名脇役。 「第1回 東京パークガーデンアワード」1年の振り返りがオンラインで配信されました 授賞式の後、ガーデンデザイナーで審査員である吉谷桂子さんと5名の受賞者によるオンラインセミナーが開催され、代々木公園に作られたガーデンの1年が語られました。 趣味の園芸オンラインセミナー「美しき"サステナブル"を求めて」宿根草等で作るガーデンのノウハウ 【内容】・入賞ガーデンの5つの個性……各入賞ガーデンデザイナーによる、今回の作品(ガーデン)紹介。・ガーデン「the cloud」……吉谷さん作のモデルガーデン「the cloud」の写真を見ながら美しいナチュラリスティックガーデンの作り方を吉谷さんに学ぶ。・植物選び……コンテストガーデンで用いられた、「丈夫で扱いやすい」植物を具体的な理由と併せて紹介。・デザイン……今回のこだわったデザイン、一見では伺い知れない創意工夫を紹介。・メンテナンス……この1年間に剪定、施肥など、力を入れたり功を奏した手入れを紹介。・キーワードは?……今回、入賞者と吉谷さんが感じた「コンテストの意義」「ナチュラリスティックガーデンづくりを作るには」のコメントから、成功するガーデンづくりのカギを探る。 *約3時間に渡るこのセミナーのアーカイブ公開は終了いたしました。 「第2回 東京パークガーデンアワード 神代植物園」12月の作庭完了 代々木公園での第1回開催に続き、第2回のコンテストの舞台は、都立神代植物公園正門手前プロムナード[無料区域](調布市深大寺)。コンテストのテーマは「武蔵野の“くさはら”」です。2023年12月上旬には、5名の入賞者により作庭が完了しました。第2回開催のコンテストの月々の様子はこちらをご覧ください。
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樹木

モクレン(木蓮)は優しい香りと清楚な花が魅力! 特徴や育て方を詳しく解説
モクレンの基本情報 Marinodenisenko/Shutterstock.com 植物名:モクレン学名:Magnolia liliiflora(Magnolia quinquepeta)英名:Magnolia和名:モクレン(木蓮)その他の名前:シモクレン科名:モクレン科属名:モクレン属原産地:中国南部分類:落葉性中高木 モクレンは、モクレン科モクレン属の落葉樹。原産地は中国で、暑さや寒さに強く、日本の気候に馴染みやすく育てやすい花木の一つです。葉を展開する前に、大きな花がたわわについて満開になる姿は見応えがあり、シンボルツリーとして庭に取り入れるケースも多いようです。花が咲くと、爽やかな甘い香りを楽しめます。 モクレンの花や葉の特徴 IMG Stock Studio/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:3〜4月樹高:4〜5m耐寒性:強い耐暑性:強い花色:ピンク、複色など モクレンの開花期は3〜4月で、新葉が芽吹く前に花が満開になります。花色はピンクや、外側が赤紫で内側が白い複色など。6枚の花弁を持つ、チューリップに似た花径7〜10cmの大きな花が、枝から天に向かってまっすぐ立ち上がるのが特徴です。花後に芽吹く葉は卵形で15cm前後。自然樹高は4〜5mですが、剪定によって樹高をコンパクトに抑えることも可能です。 モクレンの名前の由来や花言葉 Mike Pellinni/Shutterstock.com モクレンという名前は、漢字で「木蓮」と書くとおり、花がハスに似ていることに由来します。かつてはランの花に似ているとして、モクラン(木蘭)と呼ばれていたこともあります。モクレンの花言葉は「自然の愛」「崇高」「持続性」などです。 モクレンの種類や品種 サラサモクレン。LifeCollectionPhotography/Shutterstock.com トウモウレン(唐木蓮)は花や葉が木蓮より小さめで、ヒメモクレン(姫木蓮)の別名も持っています。樹高もコンパクトで3m以内にとどまるので、小さめの庭におすすめ。サラサモクレン(更紗木蓮)はモクレンとハクモクレンを交配した品種群で、花弁が大きく豪華な咲き姿を見せる‘アレキサンドリナ’が有名です。 モクレンの栽培12カ月カレンダー 開花時期:3〜4月植え付け:1月〜3月上旬植え替え:4月下旬〜5月上旬肥料:1~2月、9月 モクレンの栽培環境 Alex Manders/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。あまり日当たりがよくない場所では、花つきが悪くなってしまうので注意してください。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外で管理します。 【置き場所】水はけ・水もちがよく、有機質に富んでふかふかとした土壌を好みます。樹高が4〜5mほどになるので、枝葉を伸ばしたときに邪魔にならないような場所をあらかじめ確保しておきましょう。根が粗くて細根が少ないため、成木になると移植を嫌うので、植え場所は十分検討しましょう。 耐寒性・耐暑性 日本の気候に馴染みやすく、暑さ寒さに強いので、一年を通して戸外で管理でき、冬越し対策なども特に必要ありません。 モクレンの育て方のポイント 用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、直径・深さ約50cmの穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで穴に戻しておきます。土づくりの後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の花木用培養土を利用すると手軽です。 水やり Afanasiev Andrii/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために、枝葉全体にかけるのではなく株元の地面を狙って与えてください。 真夏は気温が高い昼間に水やりをすると、すぐに水の温度が上がり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は気温が低くなる夕方に水やりをすると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根付いたら、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に開花期や真夏は水を欲しがるので、水切れしないように注意しましょう。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 【地植え】 植え付け時には、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。その後は9月に追肥として緩効性肥料を株の周囲にばらまき、スコップなどで軽く表土を耕し、土に馴染ませます。 越年後は、毎年1〜2月と9月に緩効性肥料を与えましょう。 【鉢植え】 植え付け時には、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。その後は3〜6月に追肥として、緩効性肥料を月に1度を目安に施します。越年後も毎年3〜6月に追肥として緩効性肥料を、月に1度を目安に施しましょう。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 モクレンに発生しやすい病気は、うどんこ病、すす病などです。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が茂りすぎて風通しが悪くなると発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 すす病は、一年を通して葉や枝などに発生する病気です。葉に発生すると表面につやがなくなり、病状が進むと黒いすすが全体を覆っていきます。見た目が悪くなるだけでなく、葉に広がると光合成がうまくできなくなり、樹勢が衰えてしまいます。カイガラムシ、アブラムシ、コナジラミの排泄物が原因で発生するので、これらの害虫を寄せ付けないようにしましょう。込み合っている枝葉があれば剪定して、日当たり・風通しをよくして管理します。 【害虫】 モクレンに発生しやすい害虫は、カイガラムシ、カミキリムシなどです。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物が原因ですす病が発生し、二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 カミキリムシは、主に夏から秋に発生しやすくなります。カミキリムシの幼虫が幹に穴をあけて中に侵入し、木質部を旺盛に食い荒らすので注意。被害が進むと木が弱るうえ、中が空洞化して枯れてしまうこともあります。成虫が飛来して卵を産み付けるので、成虫や卵は見つけ次第駆除しておきましょう。また、木の株元などにおがくず状のフンを見つけたら、木の内部で活動していると推測できます。おがくずが出ている穴に、細長い針金状のノズルを差し込むタイプの薬剤を注入して駆除しましょう。 モクレンの詳しい育て方 苗の選び方 モクレンの苗木は、幹が太くしっかりしていて、枝ぶりがよいものを選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え Jurga Jot/Shutterstock.com モクレンの植え付けの適期は1月〜3月上旬です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。苗木が若いうちは、支柱を立てて誘引し、強風などによる倒伏を防ぎましょう。しっかり根付いたら支柱を取り外してもかまいません。 地植えの場合、環境に合って健全に育っていれば、植え替えの必要はありません。 【鉢植え】 モクレンを鉢で栽培する場合は、入手した苗木よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから花木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木をポットから取り出して仮置きし、高さを決めたら、根鉢を軽くほぐし、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。苗木が若いうちは、支柱を立てて誘引し、強風などによる倒伏を防ぎましょう。しっかり根付いたら支柱を取り外してもかまいません。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え適期は、開花が終わった頃の4月下旬〜5月上旬です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して、あまり根鉢をくずさずに、新しい培養土を使って植え直しましょう。 剪定 mihalec/Shutterstock.com 剪定適期は花後すぐで、新葉が出る前に行います。一般家庭では、樹高3〜5mまでに抑える剪定を行いましょう。モクレンは比較的樹形が自然に整うので、それほど剪定には手がかかりません。地際から出てくるひこばえは付け根から切り取り、枯れ枝や木の内側に向かって伸びている「逆さ枝」、垂直に立ち上がっている「立ち枝」なども枝元から切り取りましょう。また、込み合っている部分があれば、日当たり・風通しがよくなるように、透かし剪定をします。勢いよく長く伸びている徒長枝は、下から3〜5節残して切ると、花芽をつける短枝が出やすくなります。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com モクレンは、挿し木、接ぎ木、種まきで増やすことができます。いずれも簡単にたくさん増えるというわけでもないので、多めに作っておき、その中からよい苗木を選抜しながら育苗するとよいでしょう。 【挿し木】 挿し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、モクレンは挿し木で増やすことも可能です。 挿し木の適期は、6〜7月頃です。モクレンは活着率が悪く、成功率が高くはないため、生育のよいものを選抜することを前提に多めに挿しておくとよいでしょう。その年に伸びた新しい枝を10cmほどの長さで切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して表土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。その後は日当たりのよい場所に置いて2〜3カ月ほど育苗し、大きく育ったら植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【接ぎ木】 接ぎ木とは、増やしたい樹木の枝(穂木)と、強健な性質を持つ近縁の木の台木を用意し、その両方の切断面をつけて接ぎ合わせ、互いの性質を生かして増殖する方法です。 接ぎ木の適期は、2〜3月です。台木は同じモクレン属のコブシを選ぶとよいでしょう。コブシの台木は、種まきして育苗した2年目の苗木を用います。穂木は、2〜3芽ついた勢いのある枝を選び、枝先から5〜6cmのところで切り取りましょう。切り口は斜めにカットしておきます。台木は地上部の主枝をカットし、株元に縦へ切り込みを入れて穂木を差し込み、園芸用の接ぎ木テープでしっかり固定します。穂木が生育し始めたら成功です。 【種まき】 モクレンは開花後に果実をつけ、熟すと中から赤い種子が出てきます。そうなる前に莢の状態で採取して陰干しし、数日後に莢が裂けて出てきた種子を採取します。果肉を取り除いて流水できれいに洗い流し、そのまま種まきしましょう。 黒ポットに新しい培養土を入れて十分に湿らせます。モクレンの種子を黒ポットに数粒播いて軽く土をかぶせ、明るい日陰で管理。春に発芽した後は日当たりのよい場所に置きましょう。本葉が2〜3枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に植え替えて育苗します。苗木として十分な大きさに育ったら、植えたい場所に定植しましょう。 モクレンを育てて春の庭を彩ろう! IanRedding/Shutterstock.com あまり高くなりすぎず、自然に樹形がまとまるモクレンは、比較的手入れのしやすい花木で、シンボルツリーとしても人気があります。暑さや寒さに強く、放任してもよく育つので、ビギナーにもおすすめ。花の少ない早春から咲き、春の喜びをいち早く感じることのできるモクレンを、ぜひ庭に取り入れてはいかがでしょうか。
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ガーデン資材

【ガーデンシェッド】庭にあると便利! 活用法とデザインバリエ
ガーデンシェッドとは LaMiaFotografia/Shutterstock.com ガーデニングの本場、イギリスや欧米では庭の物置小屋を「ガーデンシェッド」と呼び、庭道具を整理整頓しながらスマートにガーデニングをしています。上写真のように道具を収納するだけでなく、小屋の壁や扉などの外装をペイントして庭のおしゃれな背景として生かすのも、欧米のガーデナーはとても上手。日本でもおしゃれにガーデンシェッドを活用するベテランガーデナーが増えています。 ガーデンシェッドへ道具類をコンパクトに収納しよう CGN089/Shutterstock.com 小屋の中には、大小さまざまな鉢やコンテナを並べる棚のほか、自立しないスコップやほうきなどをかけるフックを工夫してDIYで用意すれば、狭い場所が有効活用できます。用土や肥料も種類ごとに整理しておきましょう。「持っていたのに同じものを買ってしまった!」とか、「今必要なのに作業が進まない」なんていう失敗防止にも役立ちます。 Chrislofotos/Shutterstock.com コンパクトなガーデンシェッドなら、扉の内側や外壁も活用して、スコップや剪定鋏などを吊り下げておくのもアイデアです。 庭に映えるガーデンシェッドの色バリエ Mikael Broms/Shutterstock.com Mikael Broms/Shutterstock.com ガーデンシェッドの外壁の色は、庭の緑に溶け込むモスグリーンにすると花色が引き立ちます。庭を広く見せたい場合にオススメのカラーリング。 Gary Pettit/Shutterstock.com Dimitar Kunev/Shutterstock.com 鮮やかなブルーやブルーグレーなども、ガーデンで人気のカラーです。オベリスクやフェンスも同じ色にペイントすると、庭に統一感が生まれます。窓つきなら、ぜひフラワーボックスを取りつけて、季節の花を咲かせましょう。 植物を沿わせる場所としてもガーデンシェッドを活用 Steve Cymro/Shutterstock.com ガーデンシェッドの壁や屋根を利用して、クレマチスや半つる性バラ、アサガオなどのつる植物を絡めるのもオススメです。 yurisyan/Shutterstock.com 自宅の壁につる植物を絡めてみたいけれど、ちょっと抵抗があるという人は、試験栽培に利用してみませんか。でも、つる植物に覆われて小屋が隠れてしまわないように、つるの伸びが緩やかな品種を選びましょう。 ガーデンシェッドは趣味を楽しむ場所としても Del Boy/Shutterstock.com ガーデンシェッドは庭仕事の休憩スペースやアトリエなど、思う存分趣味を楽しむための小さな家にもなります。扉のすぐ外は緑が茂り、庭から風が吹き込む心地よい室内。日常から離れ、ゆっくりした時間が楽しめます。お気に入りの椅子とテーブルを用意して、自分好みの場所づくりを楽しみましょう。 Rawpixel.com/Shutterstock.com ガーデンシェッドは収納場所に使うだけではもったいない! と、ドライフラワーをつくってストックし、クラフトをしたり、絵を描いたり。また、刺繍や縫い物などの手仕事をするためのアトリエとしてもぴったり。 Artem Kalashnikov/Shutterstock.com 庭で過ごす時間がもっと充実するアイテム、ガーデンシェッドがあれば、庭を素敵にグレードアップできます。お気に入りのデザインのイメージを固めて、キットハウスや製品を探したり、大工さんにオリジナルを施工してもらうのもよいでしょう。施工や設置の適期は、多くの植物が休眠する冬です。少しずつ準備して、夢のガーデンシェッドを手に入れてください。
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宿根草・多年草

セネシオ‘エンジェルウィングス’はシルバーリーフが魅力! 特徴や育て方を詳しく解説
セネシオ‘エンジェルウィングス’の基本情報 Elena Rostunova/Shutterstock.com 植物名:セネシオ‘エンジェルウィングス’学名:Senecio candicans "Angel Wings"英名:Sea Cabbage、Angel Wings和名:セネシオ‘エンジェルウィングス’科名:キク科属名:セネシオ属原産地:南米チリ分類:宿根草(多年草) セネシオ‘エンジェルウィングス’の学名は、Senecio candicans ‘Angel Wings’(セネシオ・カンディカンス‘エンジェルウィングス’)で、キク科セネシオ属の多年草。ガーデニングで人気の高いシロタエギクの仲間で、フェルトのような柔らかな触り心地のシルバーグリーンの茎葉が特徴です。常緑性のため、一年を通して美しい葉色を楽しめます。原産地は南アメリカのチリで、乾燥した気候下で自生してきたため、高温多湿が苦手。一方で寒さには強く、戸外で越冬できます。草丈は20〜50cmほどです。 セネシオ‘エンジェルウィングス’の花や葉の特徴 Peter Turner Photography/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:5〜7月草丈:20〜50cm耐寒性:強い耐暑性:弱い花色:黄色 細かい産毛に覆われたシルバーグリーンの茎葉は、平たく大きいのが特徴。柔らかくてフェルトのような触り心地も魅力です。初夏に黄色い花が咲き、茎葉とのコントラストが美しいのですが、葉の観賞を目的とするなら、株が消耗するのを防ぐためにつぼみのうちに摘み取るとよいでしょう。 セネシオ‘エンジェルウィングス’の名前の由来や花言葉 Peter Turner Photography/Shutterstock.com セネシオは学名のSenecioがそのまま流通名となったもの。ラテン語の「senex」を由来としており、老人という意味を持っています。エンジェルウィングスは品種名です。 花言葉は「いつも喜んで」。 セネシオ‘エンジェルウィングス’とシロタエギクとの違い 左がセネシオ‘エンジェルウィングス’、右がシロタエギク。simona pavan、Volodymyr Zakharov/Shutterstock.com セネシオ‘エンジェルウィングス’は、シロタエギクの仲間ですが、見た目には大きな違いがあります。シロタエギクは葉に多数の切れ込みが入り、レースのような繊細な葉姿が特徴ですが、セネシオ‘エンジェルウィングス’は対照的に葉には切れ込みがなく、大きな楕円形のぽってりとした姿をしています。 セネシオ‘エンジェルウィングス’の栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜7月植え付け・植え替え:通年(真夏を除く)肥料:3〜5月、9~10月 セネシオ‘エンジェルウィングス’の栽培環境 Ballygally View Images/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所で育てます。日当たりが悪い場所では、ヒョロヒョロとか弱い茎葉ばかりが茂って草姿が間のびするので注意しましょう。ただし、高温多湿には弱いので、真夏は西日の当たらない半日陰のほうが管理しやすいです。鉢植えの場合は、半日陰に移動するとよいでしょう。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外で管理します。 【置き場所】自生地はほとんど雨が降らない乾燥した気候のため、水はけのよい土壌を好みます。鉢植えの場合、梅雨~夏にかけては、雨が当たらない半日陰に移動するとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 高温多湿の暑い夏を苦手とし、特に蒸れに注意が必要です。耐寒性はマイナス5℃程度と寒さには強いため、戸外で越冬できます。 セネシオ‘エンジェルウィングス’の育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥、緩効性肥料を投入し、よく耕して水はけのよい土壌をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。自身で培養土をブレンドする場合は、赤玉土中粒6、腐葉土4を混合し、さらに元肥として緩効性肥料を施しておくとよいでしょう。 水やり Osetrik/Shutterstock.com セネシオ‘エンジェルウィングス’は株全体に細かな産毛をびっしりまとっているため、茎葉に水がかかると蒸れやすくなるので注意してください。水やりの際には株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えるようにしましょう。 真夏は昼間に水やりすると水の温度が上がり、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉を伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。ただし、多湿を嫌う性質のため、与えすぎには注意し、いつもジメジメしている環境にならないようにしてください。 土の表面が十分に乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、水やり忘れに注意します。冬は生育が止まって表土も乾きにくくなるので、控えめに与えるとよいでしょう。 施肥 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 土づくりの際に、元肥として緩効性肥料を施しておきます。追肥はほとんど必要ありませんが、夏を除く3〜10月の生育期に株に勢いがないようであれば、液肥を与えて様子を見ましょう。ただし、夏に肥料が残っていると株にダメージになるので控えめに。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 セネシオ‘エンジェルウィングス’に発生しやすい病気は、ほとんどありません。 【害虫】 セネシオ‘エンジェルウィングス’に発生しやすい害虫は、アブラムシやナメクジなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ナメクジは、花やつぼみ、新芽、新葉などを食害します。体長は40〜50mmで、頭にツノが2つあり、茶色でぬらぬらとした粘液に覆われているのが特徴。昼間は鉢底や積もった落ち葉の底などに潜んで姿を現しませんが、夜に活動します。植物に粘液がついていたら、ナメクジの疑いがあるので、夜にパトロールして捕殺するか、ナメクジ用の駆除剤を利用してもよいでしょう。多湿を好むので風通しをよくし、落ち葉などは整理して清潔に保っておきます。 セネシオ‘エンジェルウィングス’の詳しい育て方 苗の選び方 葉色が美しく、株元がしっかりした苗を選びます。葉が黄色くなっていたり、株元がぐらついているようなものは避けましょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com 植え付けは一年を通してできるので、苗を購入したら早めに植え付けてください。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、根鉢よりも一回り大きな穴を掘って苗を植え付けます。複数の苗を植える場合は、20〜40cmの間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。 地植えの場合は、環境に合えば植え替えの必要はなく、そのまま植えっぱなしにしてかまいません。 【鉢植え】 苗を単植する場合は、5〜6号鉢を準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら、軽く根鉢をほぐして植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、古い土や根を落として新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 日常のお手入れ Aleksei Golovanov/Shutterstock.com 【つぼみの除去・花がら摘み】 初夏に小さな黄色い花を咲かせますが、どちらかというとシルバーリーフの茎葉を主に観賞します。花を咲かせると株が消耗してしまうので、茎葉の観賞を重視するならば、つぼみがついたら早めに摘み取りましょう。 また、花を楽しむなら、終わった花は、適宜摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながります。また、いつまでも花がらを残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まってしまうので注意しましょう。 切り戻し 草姿が乱れてきたら、適宜切り戻して株の若返りをはかります。草丈の半分くらいまでを目安に、深めにカットしましょう。梅雨前に行うと、株が蒸れやすくなるのを防ぎ、風通しよく管理することができます。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com セネシオ‘エンジェルウィングス’は、株分け、挿し芽で増やすことができます。 【株分け】 セネシオ‘エンジェルウィングス’の株分けの適期は5〜6月か10月頃です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りをはかります。株を掘り上げ、数芽ずつつけて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、セネシオ‘エンジェルウィングス’は挿し芽で増やせます。 セネシオ‘エンジェルウィングス’の挿し芽の適期は、5〜6月か10月頃です。新しく伸びた茎を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります(挿し穂)。水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を半分くらい切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。明るい日陰に置いて適宜水やりをしながら管理し、発根して十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 夏越し・冬越し Anton Starikov/Shutterstock.com ●夏越し 【地植え】 近年、日本は温暖化が進んで夏の暑さが大変厳しくなっています。高温や強光線によって株が弱るのを防ぐために、一日中チラチラと木漏れ日が差す程度の落葉樹の足元や、朝のみ日が差し込む東側などに移植するか、遮光ネットを張って対策するとよいでしょう。 【鉢植え】 茎葉が産毛に覆われているせいで蒸れやすいため、長雨が続く時期は軒下など雨の当たらない場所に移動するとよいでしょう。また、真夏の高温多湿の環境を苦手とするので、風通しのよい半日陰など、涼しい場所で管理します。 ●冬越し 【地植え・鉢植えともに】 寒さには強いので、暖地なら戸外で越冬できます。その際は、株元にバークチップなどを施してマルチングをし、凍結対策をしておくのがおすすめです。 セネシオ‘エンジェルウィングス’が枯れる原因と対処法 Elena Rostunova/Shutterstock.com セネシオ‘エンジェルウィングス’が枯れる原因の一つと考えられるのは、水の与えすぎです。自生地は乾燥した気候のため、日本のように雨の多い気候は苦手。地植えでは水はけのよい土壌をつくっておくこと、また鉢栽培では土がしっかり乾き切った頃に水やりをすることがポイントです。茎葉が産毛で覆われているために、水がかかると蒸れやすくなるので、水やりの際は表土に水を注ぐようにしましょう。 セネシオ‘エンジェルウィングス’購入時の注意点 Paul and Studio/Shutterstock.com セネシオ‘エンジェルウィングス’は、チリとの交流をきっかけに認可され、岩手県八幡平のみで生産されています(2022年調べ)。人気が高いながらも流通量は少なく、インターネットでの販売が中心です。正規に生産されている苗は‘エンジェルウィングス’のブルーのラベルが目印。ラベルのないものは不正に増殖されている可能性があるので、購入時には注意が必要です。 木立性セネシオとは Vipul1989/Shutterstock.com 「木立性セネシオ」の名で流通している草花がありますが、これはセネシオ‘エンジェルウィングス’とは別属で、キク科ペリカリス属に分類されています。花も葉も姿は全く異なり、花はサイネリアに似ています。花色は紫、ピンク、青、白があり、冬から春にかけて開花します。 セネシオ‘エンジェルウィングス’の白く愛らしい姿を楽しもう DRIMOROND/Shutterstock.com 寄せ植えなどでは、主役の草花の引き立て役として重宝するセネシオ‘エンジェルウィングス’。常緑のため、冬でも輝くような美しい葉姿を保つのもいいですね。カラーリーフプランツとして、ベランダや庭に迎え入れてはいかがでしょうか。
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樹木

山茶花(サザンカ)と椿(ツバキ)の違いは知ってる? そっくりな花の見分け方
そっくりなのに違う品種の山茶花(サザンカ)と椿(ツバキ) 童謡の「たき火」でも歌われているように、生け垣などにもよく使われているサザンカと、古くから美しい花が観賞され、特に茶花として好まれたほか、タネから採れる油もさまざまに利用されてきたツバキ。どちらも私たちの暮らしに馴染み深く、人々に愛されている花ですが、その2つの違いは? と聞かれたときに、はっきりしないという人も多いのではないでしょうか。 日本原産の花、学名はどちらもツバキ科ツバキ属のCamellia サザンカとツバキはどちらもツバキ科ツバキ属に属する植物で、学名はそれぞれCamellia sasanquaとCamellia japonicaといい、日本を原産とする樹木。サザンカは日本の固有種ですが、ツバキは台湾や朝鮮半島にも自生しています。 山茶花と椿を見分ける3つのポイント サザンカの中には、ツバキとの交雑によって生まれた品種もあります。そのため、花や樹形がそっくりなのも無理からぬこと。この2つの花を見分けるポイントには、主に次のようなものがあります。 開花期葉の特徴花の咲き方・散り方 では、それぞれのポイントについて、どのような違いがあるのか見てみましょう。 1. 開花期で見分ける Svetlana Lukienko, Ken Kojima/Shutterstock.com サザンカとツバキは、どちらも冬に花を咲かせますが、開花期には少し違いがあります。 サザンカは10月頃から花を咲かせますが、対するツバキの開花期は12~4月。また、サザンカには大きく分けて、サザンカ群、カンツバキ群、ハルサザンカ群の3つがあり、最も早く花を咲かせるサザンカ群は10~12月、カンツバキ群は11~3月、そしてツバキとの交雑種が祖だと考えられるハルサザンカ群が12~3月と、順番に咲き継いでいきます。 このように、秋咲き始めるのがサザンカ、少し遅れて冬になってから咲き始めるのがツバキという特徴があります。でも、咲く時期が重なっていることもあり、まだちょっと見分けにくいですよね。ほかの特徴も見てみましょう。 2. 葉の大きさと葉柄の毛の有無で見分ける サザンカとツバキを見分けやすいポイントとなるのが葉。葉の形はよく似ていますが、サザンカの葉は、ツバキと比べると一回り小ぶりです。そして葉の付け根部分にあたる葉柄に細かい毛が生えているものがサザンカ、毛が生えていないものがツバキです。ツバキの品種によっては、ユキツバキのように葉柄部分に毛が生えているものもわずかながらありますが、これで大体区別をつけられるはず。ちなみに、実のもととなる子房の部分にも、サザンカは毛が生えていますが、ツバキにはほとんど生えていません。 毛のあるなしは有効な判定方法ですが、手の届く範囲まで近寄って、よーく観察しないと見分けがつかないのも事実。そこで、遠目から見ても一番分かりやすい特徴が、花の咲き方・散り方です。 3. 花の咲き方・散り方で見分ける Inmt24/Shutterstock.com サザンカとツバキには、花の咲き方にもそれぞれ特徴があります。サザンカの多くは完全に平開して咲くのに対して、ツバキの花は、平たく開いて咲くことはほとんどなく、カップ状になることが多いです。パッと見たときに、一番見分けやすい特徴ですね。 もう一つの特徴は、花の散り方。これはよく知られていることでもありますが、ツバキの花は、そっくり丸ごとポトリと落ちるのに対し、サザンカの花は花弁がバラバラになってそれぞれ散っていきます。ただし、ツバキの園芸品種の中には、花弁が分かれて散っていくものもあるので、注意が必要です。 いかがでしたか。 近所に咲いているあの木の花、サザンカだったかな、ツバキだったかな、なんて思ったときには、上の特徴を見てみると違いが分かるかもしれません。園芸品種によっては、これらの特徴が当てはまらないこともありますが、原種の場合はきっと判断がつけられるでしょう。このほかにも、一般的にサザンカの花には香りがありますが、ツバキには香りのある品種は少ないなどの違いもあります。 ツバキとサザンカには、このように細かい違いがありますが、どちらも日本に自生し、長く愛されてきた花木。どちらも日本の気候風土の中で育てやすく、常緑で、冬に花を咲かせるという、ガーデナーにとっても嬉しい樹木です。ガーデンに取り入れてみるのもオススメですよ。 最後にクイズ! 下の写真はツバキ? サザンカ? (撮影は12月) そう! 花びらが平たく開いて咲いているので、正解はサザンカ。 ツバキにもたくさんの品種があり名前もさまざま。詳しくは以下の記事も参考に。 また、サザンカの剪定については、以下の記事も参考に。
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ガーデン資材

バードフィーダーを庭に置いて野鳥観察! 野鳥の好物とは?
庭にやってくる野鳥の種類 庭にやってきたシジュウカラ。Lovely Bird/shutterstock.com 住宅街などでも、野鳥観察が叶う必須のアイテムは、バードフィーダー(餌台)の設置です。部屋の窓からも見える場所に設置すれば、野鳥が逃げることなく観察することができます。庭にやってくる野鳥には、胸にネクタイのような模様があるシジュウカラや、茶褐色の体に白いほっぺのヤマガラ、美しい抹茶色のメジロ、ベージュの体に太いクチバシのシメなど。よく観察していると、平地でも10種類くらいの鳥を見ることができます。野鳥図鑑などの本を1冊側において観察すると、鳥の名前が分かって楽しいですよ。 バードフィーダーに置きたい!野鳥の好物とは? noxnorthys/shutterstock.com 果物 一番人気の果物は、柿。柿はヒヨドリ、ヒレンジャク、アカハラ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、メジロ、スズメ、ムクドリなどが好んで食べます。リンゴやミカンも人気です。果物は食べやすく半分に切ってあげましょう。 落花生 キジバト、シジュウカラ、カワラヒワ、イカル、シメ、スズメなどが好みます。塩味のついていない殻付きのものを選び、殻の両端を切ってあげましょう。 パン・ごはん パンやごはんもよく食べます。パンは乾燥させて細かくしてあげると食べやすいようです。 ラード Nitr/shutterstock.com 動物の脂身やラードも冬の間の貴重なエネルギーになります。ラードのみでも食べますが、ラードを温めてゆるくし、ヒマワリのタネやアワなどを混ぜ込み、再び冷やし固めたものをバードケーキといい、たくさんの鳥が好みます。そのままエサ台に置くとカラスなど大型の鳥に丸ごとかっさらわれてしまうので、網などに入れてエサ台に固定するなどの工夫をしましょう。 庭にバードフィーダー(餌台)を置くメリット Stana/shutterstock.com 雪が多く降る地域では、人間の与えるエサが小鳥たちの生活の手助けになります。雪で埋もれないよう屋根付きのエサ台を高い位置に設置して、管理するのがよいでしょう。エサを与えるということは、小鳥たちの生活と関わるということ。いったん与え始めたら、気紛れにエサを置くのではなく、なくならないように定期的にチェックしましょう。また、エサを与えるのは野山にエサが少なくなる季節、冬の間だけにするのがガーデンバードウォッチングのルール。春になり、昆虫などが増えてきたらエサを置くのをやめましょう。自分でエサをとる野生の能力がなくなってしまいます。 小鳥のための庭づくり babetka/shutterstock.com 餌台には、木製や陶器、テラコッタなど既製品もいろいろありますが、屋根をガーデンにした草屋根のバードフィーダーはいかがですか? 屋根の部分に土の入るスペースを設けて、這性の植物を植えました。旺盛に茂って、屋根から溢れんばかりです。夏の暑さ対策にも役立つ餌台のアイデア。簡単なDIYで作れるので、チャレンジしてみては。ポイントは、屋根の上に波板をかませて排水スペースを作ることと、セダムや芝桜などの根の浅い植物を選ぶことです。 Bachkova Natalia /Shutterstock.com 鳥が好む実のなる木を庭に植えるのも、小鳥を庭に呼ぶよい方法です。「小鳥のための庭」というコンセプトで庭づくりをしてみても面白いですね。小鳥の好む実は、ナナカマドやガマズミなど。これらの植物については、「オータムベリーズ」のページで詳しくご紹介しています。
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ガーデンデザイン

オベリスクで素敵な庭づくり! 選び方やつる性植物の仕立て方を知ろう
オベリスクとは Molly Shannon/Shutterstock.com まずは、オベリスクとはどのようなものなのかをご紹介します。 オベリスクの概要 Andrew Fletcher/Shutterstock.com オベリスクとは、もともと古代エジプト時代に神殿の入り口に建てられた記念碑のことですが、日本では、ガーデニングに使われる、つる性植物を絡ませる立体的な支柱を指すことが多いです。上方が細く尖った形状だったり、円柱形のものがよく見られます。オベリスクを設置すれば、小さなスペースでもつるバラやクレマチスなどを誘引して、360度どこからでも花を観賞することができます。 トレリスとの違い AgneshUladar/Shutterstock.com オベリスクと似た用途のガーデニングアイテムにトレリスがありますが、両者にはいくつかの違いがあります。トレリスは、フェンス状になった支柱のことで、格子状だけでなくデザイン性の高いものもあり、つる性植物を絡ませたり、そのままオブジェとして飾ったり、間仕切りとして使うこともできます。トレリスはフェンス状で平面的ですが、オベリスクは円柱形など立体的な形状であることが大きな違いです。 オベリスクにおすすめの植物 KPG-Payless/Shutterstock.com オベリスクは、つる性植物を絡ませるための便利なアイテムです。美しい花を咲かせるものを絡ませて育てると見栄えもよく、植物に日が当たりやすい仕立て方です。つる性植物の中でも、クレマチス、アサガオ、トケイソウ、ジャスミンなど、支柱に巻きついて伸びる植物が簡単でおすすめ。自ら巻きつかない植物は誘引して固定する必要はありますが、つるバラを絡めると華やかで、非常に人気があります。また、ミニサイズのゴーヤやミニトマトなど、長く茎を伸ばす野菜の栽培に使うこともできます。 オベリスクを使うメリット Zoomik/Shutterstock.com オベリスクを使うと縦方向に立体的に植物を仕立てることができるため、小さなスペースでコンパクトにガーデニングを楽しむことができます。さらにスタイリッシュな見た目で、庭のデザインにメリハリが生まれます。 植物の生育にとってもメリットがあり、風に弱い植物や枝が横に広がりやすく不安定な植物も、オベリスクに仕立てるとより安定し、美しい形を保つことができます。またつる植物の場合も、安定して高くつるを伸ばすことができ、たくさんの花を楽しむことができます。 オベリスクを選ぶ5つのポイント Fagreia/Shutterstock.com オベリスクにもたくさんの種類があるため、どのようなものを選べばよいのか迷ってしまうかもしれません。ここではオベリスクを選ぶ際のポイントを解説します。 1.オベリスクの高さ Sergey V Kalyakin/Shutterstock.com オベリスクのサイズは、誘引したい植物の樹高を目安にして選びます。 枝や茎が太く大輪を咲かせるような植物を誘引する場合は、幅が小さいオベリスクではうまく巻きつけられず折れてしまうことがあるため、大きめのものを選びましょう。今は小さくても、将来的に大きく成長する植物の場合も、最初から大きめなオベリスクを選ぶことをおすすめします。後からオベリスクを別のものに取り替えるのは非常に手間がかかるため、植物が成長した後のことも見据えて選ぶことが必要です。 2.鉢植えで使うか地植えするか Mira Drozdowski/Shutterstock.com オベリスクには、地面に挿す「地植えタイプ」と、鉢に挿す「鉢植えタイプ」の2種類があります。誘引するのが地植えの植物か鉢植えの植物かによってタイプを決めましょう。 また、購入前に、しっかりと固定するために必要な深さを確認することが大切です。特に鉢やプランターに使用する場合は、深さが足りないとぐらついたり鉢ごと倒れる可能性があるため、オベリスクと鉢の大きさのバランスがよいサイズを選びましょう。 3.オベリスクの設置場所 Vidu Gunaratna/Shutterstock.com オベリスクを設置する場所が、庭かベランダ・テラスなのかも重要なポイントです。庭に設置する場合は、雨風に強い丈夫な素材を選びましょう。アイアン素材などは、防サビ処理が施されているものを選ぶと長もちします。 一方、ベランダに鉢を置いてオベリスクを立てる場合は、取り回しのしやすい軽量な樹脂製などが向いています。また、天井や軒がある場所で使う場合は、鉢の高さの分だけオベリスクも底上げされることを考えてサイズを選ぶ必要があります。 4.オベリスクの素材 Beekeepx/Shutterstock.com オベリスクには、主に樹脂製と金属(アイアン)製、木製があります。 樹脂製のオベリスクは比較的安価で、軽く扱いやすいという利点がありますが、強度が低いため、長期間使用する場合や、つるが強く花が重いバラを育てる場合は注意が必要です。 一方、金属製のオベリスクは強度が高く、壊れにくいため、長期間使用することを想定した場合や、つるが強い植物を育てる場合には適しています。ただし、樹脂製のオベリスクに比べて価格が高くなることが多いです。 海外の歴史あるガーデンでは、古くから木製のオベリスクが使われているケースもあり、日本でも少量ながら木製のオベリスクが入手できます。また木材を使ってDIYでオベリスクを作る方法もあります。 5.オベリスクのデザイン NattaPort/Shutterstock.com オベリスクを選ぶ場合には、設置する庭やベランダのテイストに合わせることも大切です。例えば、ジャンクガーデンにはユニークなデザインのオベリスクが合うでしょうし、イングリッシュガーデンにはアイアン素材のエレガントなオベリスクがよく似合います。また、ナチュラルガーデンには天然素材のオベリスクが調和するでしょう。 つるバラをオベリスクで仕立てる方法 Gary Matuschka/Shutterstock.com ここからは、数あるつる植物の中でも人気の、つるバラをオベリスク仕立てにする際の方法やポイント、おすすめの品種について解説します。 仕立て方 Volushka/Shutterstock.com つるバラをオベリスク仕立てにする手順をご紹介します。 まずポイントは、オベリスクをしっかり固定すること。十分な深さまで地面に挿し込んで、しっかりと固定します。手でゆすっても動かない程度固定できていれば通常は問題ありませんが、庭に設置する場合はより頑丈にするため、深い穴を掘り、脚の間に鉄の棒や支柱などを渡し、ワイヤーなどで固定してから埋めてぐらつきにくくする方法もあります。また、サイズによっては、地中に基礎や杭を埋め込んで支柱の脚をモルタルなどで固めると、さらに強固になります。 オベリスクを設置したら、つるバラの苗を植えます。その際の注意点として、苗はオベリスクの内側ではなく外側に、また正面から見たときにオベリスクの背後になるよう植え付けるとよいでしょう。 苗を植えたら、つるをオベリスクに巻きつけていきます。オベリスクの外側につるを螺旋状に巻きつけ、ワイヤーや麻紐、ビニールタイなどを使って固定しましょう。頂部の枝もオベリスクに固定します。また、枝は左回りと右回りに交互に巻きつけることで、バランスよく仕上がります。 つるバラのオベリスク仕立てのポイント Whiteaster/Shutterstock.com オベリスクの見た目を美しく保つためには、冬に一度、つるを外して誘引し直すことが重要です。つるはオベリスクの「外側」に巻きつけます。内側につるが入るように誘引してしまうと、新しい枝がオベリスクの中に伸びてしまい、外側に誘引し直す際に折れてしまうことがあります。 また、枝同士が交差しても構いませんが、重ならないようにすることも大切です。枝と枝の間隔は、大輪系の場合は30cmほど、小輪系の場合は15cmほどあけるのが目安です。 クレマチスをオベリスクで仕立てる方法 Ercesuzan/Shutterstock.com 次に、つるバラよりもつるが細くて扱いが簡単なクレマチスをオベリスクで仕立てる方法とポイントを解説します。 仕立て方 daily_creativity/Shutterstock.com クレマチスをオベリスクで仕立てる手順をご紹介します。 まずオベリスクを固定し、クレマチスの苗をオベリスクの外側に植えます。伸びているつるがあれば、ワイヤーや麻紐、ビニールタイなどを使ってオベリスクの下方から順に固定します。新芽が出たばかりの枝は柔らかく折れやすいので、つぼみがついてある程度硬くなった枝のほうが誘引しやすいでしょう。絡んでほどけないつるがある場合は、多少カットしてもかまいません。成長期はぐんぐんつるが伸びていくので、伸びたつるを随時オベリスクの外側に巻きつけるように誘引していきます。伸び始めは、なるべくつるが下方に収まるようにすると、バランスよく成長します。 クレマチスはポット苗が3月頃、開花苗が5月頃に出回りますが、オベリスク仕立てにしたい場合は、3月頃のポット苗がおすすめです。5月頃に出回る開花苗はすでに行燈状に仕立てて売られていることが多く、オベリスクに誘引するには一度外す作業が必要になるため、手間がかかります。 クレマチスのオベリスク仕立てのポイント Kostenko Maxim/Shutterstock.com クレマチスの生育期は3〜10月までで、この期間は旺盛につるが伸びるため、こまめな誘引が必要です。 つるが硬くなり、誘引の際に折れてしまっても、完全に切れていなければ問題ありません。そのような場合はテープなどで折れた箇所を固定するとよいでしょう。しかし、復活しなかった場合はカットする必要があります。誘引の際は、枝が重ならないように気をつけることが大切です。また、新枝咲きや新旧両枝咲きを選ぶと、冬の剪定は地際でバッサリ切るだけで済み、簡単です。旧枝咲きのタイプは、既存のつるを大切に誘引し直す必要があります。 オベリスクは自作も可能 Evtushkova Olga/Shutterstock.com オベリスクは市販品を使うだけでなく、好きなサイズや形のものをDIYで作成することもできます。 簡単なものでは、ホームセンターなどで鉄製の棒を購入し、結束バンドで留めて作るという方法があります。木材を必要な長さにカットして組み立てる方法もあります。 庭のアクセントに! オベリスクでガーデニングをもっと楽しもう NattaPort/Shutterstock.com オベリスクは植物を立体的に仕立てることができ、小さなスペースでも大きく育てられるのが魅力です。ただし、一度植物を誘引すると外すのが難しいため、選ぶ際は植物が成長した後のサイズも見据える必要があります。ぜひ記事を参考にオベリスクを取り入れて、つる植物が映える庭づくりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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マンリョウ(万両)は緑の葉と赤い実が美しい縁起物! 特徴や育て方を詳しく解説
マンリョウの基本情報 tamu1500/Shutterstock.com 植物名:マンリョウ学名:Ardisia crenata英名:Coral bush和名:マンリョウ(万両)その他の名前:ヤブタチバナ科名:サクラソウ科属名:ヤブコウジ属原産地:日本、朝鮮半島、中国、台湾、インド、東南アジア分類:常緑性低木 マンリョウの学名はArdisia crenata(アルディシア・クレナタ)。サクラソウ科ヤブコウジ属の低木です。原産地は日本、朝鮮半島、中国、台湾、インド、東南アジアなどで、暑さや寒さに強い性質を持っています。日本での分布は関東以西。常緑性で、冬もみずみずしい葉姿を楽しめます。樹高は30〜80cmで、落葉樹の足元などでよく育ちます。 マンリョウの花や実の特徴 Doikanoy/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:7月樹高:30〜80cm耐寒性:普通耐暑性:強い花色:白 開花期は7月頃で、花径1cm弱の白い5弁花を咲かせます。もっとも、観賞価値が高いのは実のほうで、実姿を楽しめるのは12~3月。実の色は赤が最もポピュラーですが、ほかにも白、黄、ピンクがあります。品種は80種ほどあるとされ、赤葉や斑入り葉などもあります。実は野鳥に食べられることがあるので、お正月飾りに利用したい場合は、ネットを張るなどの対策をしておきましょう。 マンリョウの名前の由来や花言葉 Yongkiet Jitwattanatam/Shutterstock.com マンリョウはセンリョウよりも、大きく真っ赤な実をたくさんつけることから、より価値が高いとして「万両」と呼ばれるようになったといわれています。 マンリョウの花言葉は「寿ぎ」「財産」「金満家」「徳のある人」「慶祝」など。財にまつわる言葉を多く持っています。 マンリョウ以外のお金にまつわる縁起木 センリョウ。High Mountain/Shutterstock.com お金にまつわる名前を持つ植物は、万両(マンリョウ)以外に、千両(センリョウ)、百両(カラタチバナ)、十両(ヤブコウジ)、一両(アリドオシ)があります。江戸時代、寛政年間の園芸ブームにより、斑入り葉や変わり葉は高い値段で売買され、お金を生む木として「金生樹」と呼ばれました。諸説ありますが、「百両」「十両」は取引値段が由来といわれています。お正月の飾り物として「千両、万両、有り通し(常にある)」の語呂合わせで寄せ植えなどを作り、お金に恵まれる一年を願ったそうですよ! マンリョウの栽培12カ月カレンダー 開花時期:7月植え付け・植え替え:4〜5月肥料:2月頃入手時期:12月種まき:12~4月 マンリョウの栽培環境 High Mountain/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】明るい日陰を好みます。チラチラと木漏れ日が差す程度の林床地に自生する植物なので、強い直射日光が当たる場所や、夏に西日が差し込む暑い場所などは苦手で、葉焼けしたり、枝が枯れ込んだりと生育が悪くなりがち。日当たりのよくないシェードガーデンで重宝しますが、極端に暗い日陰では、実つきが悪くなります。 【日当たり/屋内】基本的に屋外で栽培しますが、斑入りの品種などは性質が弱いため、冬は室内に取り込んで管理するほうが無難です。 【置き場所】明るい日陰を好むので、落葉樹や常緑樹の株元などに植えるとよいでしょう。温暖な地域が原産地なので、暑さには強い一方で寒さにはやや弱く、冬に寒風が吹きつけない場所を選びましょう。寒さが厳しい地域では、最初から鉢栽培にするか、冬前に地植えから鉢上げして移動し、凍結の心配がない暖かい場所で管理してください。 耐寒性・耐暑性 耐暑性は高いので、夏は屋外で管理できますが、耐寒性はやや弱く、特に乾いた寒風が当たると傷みやすいです。関東以西の温暖な地域では地植えで越冬できますが、寒冷地では鉢植えにして、霜の当たらない軒下や日当たりのよい室内で冬越しさせるとよいでしょう。 マンリョウの育て方のポイント 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 適度に水はけと水もちのよい、ふかふかとして腐植質に富んだ土壌を好みます。乾燥が苦手なので、乾きやすい砂質土などでは、植え付け前に有機質資材を投入して土壌改良しておくとよいでしょう。 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに30〜40cmの穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 用土は、樹木用にブレンドされた市販の培養土を利用すると手軽です。 水やり cam3957/Shutterstock.com 水やりの際は、木の幹や枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温の高い昼間に行うと、水がすぐにぬるま湯になり木が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根付いて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いてひどく乾燥する場合は、水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。マンリョウは極端な乾燥を嫌うので、水切れには注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと根腐れの原因になってしまうので、適度な水管理を心がけてください。 茎葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、水切れに注意します。冬は生育が止まり、表土も乾きにくくなるので、株の状態を見ながら控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 New Africa/Shutterstock.com マンリョウに肥料を与えるのに適したタイミングは、2月頃です。 【地植え・鉢植えともに】 多肥を好まない性質なので、ほとんど不要です。あまり生育に勢いがないようであれば適期に緩効性化成肥料を与え、様子を見てください。 注意すべき病害虫 Tomasz Klejdysz/Shutterstock.com 【病気】 マンリョウの栽培では、ほとんど病気の心配はありませんが、うどんこ病、すす病が発生することがあります。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放任するとどんどん広がり、そのままにしておくと光合成ができなくなって、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が茂りすぎて風通しが悪くなったりしていると発生しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 すす病は、一年を通して葉や枝などに発生する病気です。葉に発生すると表面につやがなくなり、病状が進むと黒いすすが全体を覆っていきます。葉に広がると光合成がうまくできなくなって樹勢が衰え、また見た目も悪くなります。すす病はカイガラムシ、アブラムシ、コナジラミの排泄物が原因で発生するので、これらの害虫を寄せ付けないようにしましょう。込み合っている枝葉があれば、剪定して日当たりや風通しをよくして管理します。 【害虫】 マンリョウの栽培では、ほとんど害虫の心配はありませんが、カイガラムシ、アザミウマが発生することがあります。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 アザミウマは花や葉について吸汁する害虫で、スリップスの別名を持っています。体長は1〜2mmで大変小さく、緑や茶、黒い色の昆虫です。群生して植物を弱らせるので注意しましょう。針のような器官を葉などに刺して吸汁する際にウイルスを媒介するので、二次被害が発生することもあります。被害が進んだ花や葉は傷がついてかすり状になるので、よく観察してみてください。花がらや枯れ葉、雑草などに潜みやすいので、株まわりを清潔に保っておきます。土に混ぜるタイプの粒剤を利用して防除してもよいでしょう。 マンリョウの詳しい育て方 苗の選び方 植え付け適期は4~5月ですが、お正月用の花材として年末によく出回ります。鉢ものを入手した場合には、一通り観賞を楽しんでから、適期に植え替えるとよいでしょう。 植え付け・植え替え wavebreakmedia/Shutterstock.com 植え付け・植え替えの適期は4〜5月です。これ以外の時期にも、花苗店などでは苗木が流通しているので、入手したら早めに植えたい場所に定植してください。冬に入手した場合は、適期まで待ちましょう。 あらかじめ土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。 地植えの場合は、環境に合ってよく育っているようなら、植え替えは不要です。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、5〜6号鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりしてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。 剪定・切り戻し Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 剪定適期は4月頃ですが、マンリョウは自然に樹形が整うので、剪定の必要はほとんどありません。しかし、樹形が乱れてきた場合には、込み合っている部分の弱々しい枝、内側に伸びている枝、交差している枝、長く伸びすぎている枝などを選んで切り取ります。長い期間育てていると下葉が落ちて見栄えが悪くなることもあるので、気になる場合は上部を切り戻して仕立て直しをします。ただし、仕立て直しをすると一時的に葉がなくなって姿が悪くなり、また2~3年は実もつかなくなります。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com 挿し木、種まきで増やすことができます。ここでは、それぞれの方法についてご紹介します。 【挿し木】 挿し木とは、枝を切り取って土に挿しておくと発根し、生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、マンリョウは挿し木で増やせます。 挿し木の適期は、6月頃です。その年に伸びた新しい枝を2〜3節つけた長さで切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために、先端の葉を3〜4枚残して下葉を切り取ります。残した葉も先端から1/3ほど切り取って蒸散する面積を小さくしておきましょう。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、挿し穂を挿して土を押さえてください。明るい半日陰に置いて水切れしないように管理し、大きく育ったら植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【種まき】 実がついたら種子を採取し、その種子を播いて増やすことができます。熟した果実から種子を取り出し、流水でよく洗います。乾燥すると発芽しなくなるので、すぐに植え付けましょう。黒ポットに新しい培養土を入れて十分に湿らせたら、洗った種子を播き、薄く土をかけて明るい日陰で管理。発芽後、本葉が3〜4枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。根が回るくらいに成長したら、植えたい場所に定植しましょう。 間のびしてきたときの対策 T.Kai/Shutterstock.com マンリョウは上へ幹が伸びていき、枝も上部から出るので、気づいたときには足元がスカスカで不恰好になってしまいがち。ここでは仕立て直しや挿し木で対策する方法についてご紹介します。 幹の仕立て直し 仕立て直しの適期は4月頃です。幹を好きな高さで切り取ると新芽が吹き出して、再び枝を伸ばして元の姿に戻ります。ただし、実をつけるまでは2〜3年かかります。 挿し木で更新 マンリョウは、挿し木で簡単に増やせる植物です。剪定した枝葉を利用して挿し木にし、新しい株を作ってもよいでしょう。挿し木なら、採取した株のクローンになります。挿し木の方法は、「挿し木」の項目を参照してください。足元をカバーするように新しい株を植えれば、高低差がついて見栄えもよくなります。 葉が枯れる・実がつかないときの原因と対処法 Taromon/Shutterstock.com 「マンリョウの葉が枯れる」「実がつかない」といったトラブルの原因は、「強い日差しに長く当たって葉焼けした」「乾燥が続いて水切れした」「冬の寒風にさらされた」などが考えられます。もともと林床地に自生してきた低木で半日陰を好むため、あまり日当たりのよい場所は避けたほうが無難です。同じ理由でマンリョウは乾燥するのを嫌うため、水切れには注意して管理しましょう。また、関東以西に分布する植物で寒さは苦手なので、冷たい風がいつも吹き付けるような場所では葉が傷み、枯死することもあります。寒冷地では晩秋に鉢上げして、霜の当たらない軒下や日当たりのよい室内などに移動してください。 マンリョウを育てて美しい実を観賞しよう Doikanoy/Shutterstock.com 冬もエバーグリーンで美しく、みずみずしい実をつけるマンリョウは、江戸時代にもてはやされた植物です。赤と白の実を寄せ植えして紅白にするのも縁起がよく、お正月飾りなどにおすすめ。ぜひマンリョウの栽培にチャレンジしてみましょう。



















