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ペペロミアは種類豊富でコンパクトな観葉植物! 特徴や育て方のポイント、人気の品種もご紹介

ペペロミアは種類豊富でコンパクトな観葉植物! 特徴や育て方のポイント、人気の品種もご紹介

ArtCreationsDesignPhotoShutterstock.com

ペペロミアは丸い葉形とさまざまな模様が可愛らしい人気の観葉植物です。育てやすくサイズも小さいため、お部屋で楽しむのに向いています。この記事では、ペペロミアの基本情報や特徴、名前の由来や花言葉、育て方のポイント、おすすめの品種などについて詳しくご紹介します。

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ペペロミアの基本情報

ペペロミア
Pomme Home/Shutterstock.com

植物名:ペペロミア
学名:Peperomia
英名:Peperomia
和名:サダソウ(佐田草)
科名:コショウ科
属名:サダソウ属(ペペロミア属)
原産地:世界の熱帯~温帯
分類:多年草

ペペロミアは、コショウ科サダソウ属(ペペロミア属、Peperomia属)の多年草の総称です。

世界の熱帯~温帯に約1,000~1,400もの種が存在し、園芸品種も多くあります。

草丈は5~20cmと小型のものが多く、室内で楽しめるインテリアプランツとして人気があります。さまざまな草姿があり、主に葉が四方に伸びるロゼットタイプ、太い茎がまっすぐ伸びる木立タイプ、地面を這う匍匐(ほふく)タイプに分けられます。

花は咲いても目立たない品種が多く、葉姿を楽しむことがメイン。気を静めたり調和をもたらしたりするとして、風水的にも人気があります。あまり手がかからないため、ガーデニング初心者にもおすすめです。

ペペロミアの葉や花の特徴

ペペロミア
Maritxu/Shutterstock.com

園芸分類:観葉植物
開花時期:4〜10月
草丈:5〜20cm
耐寒性:普通
耐暑性:強い
花色:緑、黄、白、茶など

ペペロミアは品種によってさまざまな葉の模様や色があります。茎が下に垂れ下がるもの、横に伸びるものなど、草姿も多岐にわたります。葉に保水し、肉厚で丸っこい多肉質な葉を持つ品種が多くある一方、細長い葉をつけるものもあります。

品種によって花の形状も異なります。尾状花序が立ち上がる種類が多いですが、小花を多数つけるタイプもあります。色は緑や黄、白、茶などですが、花が目立たない品種が多いです。

ペペロミアの名前の由来や花言葉

ペペロミア
Nahhana/Shutterstock.com

ペペロミアの名前は、ギリシア語でコショウを意味するペペリ(peperi)と「~に似た」を意味するhomoiosを組み合わせたもので、「コショウに似た」という意味です。料理で使うコショウの近縁種で、草姿が似ているところからつけられました。

花言葉は「艶やか」「かわいらしさ」「片思い」など。「艶やか」「かわいらしさ」は光沢がある品種や葉がピンク色の品種から、「片思い」は葉がハート形の品種が由来とされます。

ちなみに、スパイスとしておなじみのコショウは、コショウ科コショウ属(ピペル属、Piper属)の植物です。

ペペロミアの人気品種

ペペロミアには非常に多くの種類や品種があり、葉の形や色、草姿もさまざまです。その中から、人気の品種をいくつかご紹介します。

ペペロミア・イザベラ

ペペロミア・イザベラ
YuliyaD/Shutterstock.com

ペペロミア・イザベラは、ぷくっとした小さな楕円形の肉厚な葉が密集する姿が特徴です。横に広がって成長し、コンパクトでインテリアになじみます。育つと下に垂れ下がるので、ハンギングにするのもおすすめです。

ペペロミア・ロッソ

ペペロミア・ロッソ
Pixel-Shot/Shutterstock.com

ペペロミア・ロッソは、ペペロミアの中では比較的新しい品種。葉の表は光沢のある緑、葉の裏は赤色で、コントラストが鮮やか、かつシックな雰囲気です。草丈は約10cm、株張りは約15cmで、花は棒のような尾状花序です。

ペペロミア・アングラータ

ペペロミア・アングラータ
roottripper/Shutterstock.com

ペペロミア・アングラータは、ペペロミアの代表的な品種の1つです。細く茶色い茎に濃い緑の葉をつけ、成長すると下に垂れ下がります。葉はプラスチックのような質感で、よく茂ってこんもりした株姿になります。

ペペロミア・アルギレイア

ペペロミア・アルギレイア
Magic Gun/Shutterstock.com

通称スイカペペとも呼ばれるペペロミア・アルギレイアも人気の品種。丸い葉にはスイカの皮のような模様が入り、目を引きます。

ペペロミアの栽培12カ月カレンダー

開花時期:4〜10月
植え付け・植え替え:5〜9月
肥料:5〜9月

ペペロミアの栽培環境

ペペロミア
New Africa/Shutterstock.com

日当たり・置き場所

【日当たり/屋外】室内で鉢植えで育てるのが一般的ですが、春から秋までは戸外で育てることもできます。明るい日陰を好み、屋外で栽培する際は、陽射しが当たりすぎないよう注意することが重要です。地植えには向かないので、鉢で管理し、夜間の気温が10℃を下回るようになったら室内に取り込むようにしましょう。

【日当たり/屋内】明るい日陰を好み、春と秋はレースのカーテン越しに日光に当てるとよいでしょう。夏は直射日光を避けるようにします。室内でも10℃を下回る環境には置かないように注意してください。

【置き場所】強い直射日光が当たる場所や、エアコンの風が直接当たる場所は避けましょう。品種によってはある程度耐寒性はありますが、基本的に10℃を下回る環境には置かないように注意してください。

耐寒性・耐暑性

ある程度の耐寒性はあるため、温室を用意する必要はありませんが、10℃以下になると株にダメージが見え始め、0℃以下になると枯れてしまう品種もあります。最低気温が10℃以下になったら室内に取り込むとよいでしょう。暑さには強いですが多湿は苦手なので、夏は直射日光の当たらない涼しい場所で管理し、根腐れしないように注意します。

ペペロミアの育て方のポイント

用土

ペペロミア
rigsbyphoto/Shutterstock.com

土は水はけのよい用土を使うことが大切です。市販の観葉植物用や多肉植物用がおすすめです。もしくは、赤玉土と腐葉土に川砂などを混ぜたものを使いましょう。

水やり

水やり
Sentelia/Shutterstock.com

ペペロミアは葉や茎に水分を蓄えることができるため、水やりは控えめにします。

多肉質の品種は乾燥に強いので、夏でも土の表面が乾いてから、さらに数日おいて水やりをします。葉の表面に水を吹きかければ元気に育ちます。冬は乾かし気味に、葉が乾燥しているときは霧吹きで葉水をするときれいに育ちます。土が常にじめじめしている状態は根腐れの原因となるため避けましょう。

肥料

ペペロミア
Jus_Ol/Shutterstock.com

肥料は基本的に必要ありません。様子を見て、生育期間に葉が黄色っぽくなってくることがあれば、規定より薄めた液体肥料や緩効性肥料を施します。

注意する病害虫

病害虫
Crystal Eye Studio/Shutterstock.com

【病気】

生育期間中に細菌病が発生することがあります。症状の出た葉は取り除いて処分しましょう。

【害虫】

カイガラムシやハダニが発生することがあります。

どちらも吸汁して生育を阻害するため、注意が必要です。カイガラムシの成虫は薬剤が効きづらいため、ヘラなどを使って手で駆除しましょう。ハダニはテープで駆除するか、薬剤を散布しましょう。

ハダニは高温乾燥期に発生しやすいので注意。水やりするときに、2回に1回は株全体や葉裏にも水をしっかりかけて洗い流すと、発生予防につながります。

ペペロミアの詳しい育て方

苗の選び方

苗を購入する際は、葉や茎がしおれているもの、軽く触るとぐらつくものは避け、葉がよく茂ってハリのあるものを選びましょう。

植え付け・植え替え

植え替え
Julia Lav/Shutterstock.com

ペペロミアの植え付けや植え替えは、生育期の5~9月に行います。

鉢底から根が飛び出している、また水やりの際に土への吸収が悪いなどの状態であれば、植え替えのタイミングです。鉢から株を抜いて土を丁寧に落とし、変色して傷んでいる根や葉は切り落とします。1回り大きな鉢に植え、土は元肥を混ぜ込んだ新しいものに替えるとよいでしょう。

切り戻し・剪定

ペペロミア
AkvarellDesign/Shutterstock.com

ペペロミアが茂りすぎた場合は、ある程度枝葉を剪定して風通しをよくすることが重要です。

剪定は5~9月が適しています。込み合っているところや傷んだ枝葉をカットしましょう。ロゼットタイプの場合は、葉柄の付け根でカットします。木立タイプや匍匐タイプでは、剪定するとすぐにわき芽が出てきます。

ペペロミアの増やし方

ペペロミア
Tipwann.H/Shutterstock.com

株分けや葉挿し、挿し芽などの方法で増やすことができます。

【株分け】

株分けの適期は5~8月です。

株分けの際は鉢から株を抜いて土を軽く落とし、株元を確認して1株あたり芽が2~3個になるように切り分けます。それぞれを新しい用土に植え付けますが、あまり細かく分けすぎないように注意が必要です。

【葉挿し】

ペペロミア
Benno Putro/Shutterstock.com

株元から葉が出るタイプのペペロミアは、葉挿しで増やすのがおすすめです。

葉柄を2cmほど残して切り取り、清潔な用土にそのまま植えます。明るい日陰で乾かさないように管理すると、1カ月ほどで発根し、徐々にほかの葉も出てくるようになります。ただし、斑入りの品種は葉挿しで増やすと斑が消えてしまうので、株分けで増やしましょう。

【挿し芽】

ペペロミア
Izzah Khaliifah/Shutterstock.com

挿し芽にする際は、まず茎を5cmほどにカットし、下のほうについている葉は落とします。挿し芽用の土を鉢に入れ、穴をあけて茎を挿します。

鉢は明るめの日陰に置き、乾かしすぎないように霧吹きなどで葉や茎にも水をかけて管理します。順調に育てば、1カ月ほどで発根します。

ペペロミア栽培でよくあるトラブルと対処法

ペペロミア
Damian Lugowski/Shutterstock.com

ペペロミアは比較的育てやすい観葉植物ですが、育て方が合わないと調子が悪くなってしまうこともあります。

ここではペペロミアを育てる際に起きやすいトラブルとその対処法についてご紹介します。

根腐れ

ペペロミア
evgeniia_1010/Shutterstock.com

ペペロミアに元気がなく葉が変色している、土から腐った臭いがする、土の表面にカビが生えているなどの症状があれば、根腐れを起こしている可能性があります。

その場合は、鉢から株を抜いて土を落とし、水はけのよい土に植え替えましょう。根っこの腐っている部分はカットします。根腐れを防ぐためには、水やりは控えめにし、風通しのよい明るい日陰で管理することが重要です。

根詰まり

根詰まり
AnneGM/Shutterstock.com

水やりしても浸透が遅い、鉢底から根が見えている、葉が黄色くなっているなどの場合は、根詰まりを起こしている可能性があります。

生育期に一気に成長すると、根詰まりを起こしやすくなります。そのままにすると枯れてしまうこともあるので、1回り大きめの鉢に植え替えましょう。植え替えの際は新しい土にします。

葉焼け

ペペロミア
photowind/Shutterstock.com

ペペロミアは暑さには強いですが、直射日光には弱く、葉焼けを起こしやすい植物です。葉焼けが起こると、葉の色素が一部抜けて白くなったり、葉の一部が茶色く枯れたりします。

これらの症状に気付いたら、直射日光が当たらない場所に移し、葉焼けした部分は清潔なハサミでカットしましょう。

ペペロミアを室内に飾って楽しもう

ペペロミア
New Africa/Shutterstock.com

ペペロミアは小型で可愛らしい葉が特徴の観葉植物です。室内で育てるのにおすすめですが多湿には弱いので、育てる際は乾燥気味に管理し、風通しのよい場所に置くのがポイントです。

非常に多くの色や模様があるので、ぜひお気に入りの品種を探して育ててみてはいかがでしょうか。

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