【二十四節気】年のはじまり(小寒)は冬の花・ツバキ。代表的な寒椿4選

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二十四節気で1月5日頃のことを”小寒”といいます。新しい年を迎え、寒さが一段と厳しさを増す1月。葉が落ち静けさを感じるこの季節の中で、緑を保ち花や実をつける植物は生命力の象徴として尊ばれてきました。今回はそんな植物を紹介します。
二十四節気 小寒 1月5日頃
冬の花・ツバキと年の始まり
心身ともに改まり、健やかな一年を願う新たな年の始まりである1月は、本格的な寒さが始まる頃でもあります。松竹梅をはじめ、この時期の寒さの中でも枯れない強さを持つ植物は、生命力の象徴として尊ばれてきました。そんな冬の植物の中でも、寒さや雪の中で輝く赤い色はひときわ目を引きます。つややかな赤い実をつけるセンリョウ、マンリョウにナンテン、そして寒さの中で花を咲かせる寒椿もそのひとつです。寒さに耐えて冬の間から花を咲かせます。

花の少ない冬に、寒空の下で凛として開く寒椿の花を眺めると、冷たい空気の中でも気分が和みます。すっきりと整った紅白の花は、お正月飾りとしてもよく使われています。寒椿は樹形が自然に整いやすく、ヤブツバキなどと比べて樹高が抑えられているので、一般家庭でも育てやすい庭木です。刈り込みにも強いので、低めの生垣に仕立てるのにも向いています。ツバキと同様、挿し木で簡単に増やすことができるのもうれしいところです。日向でも半日陰でも育ち、ほとんど手を掛けなくても丈夫に生育しますが、害虫のチャドクガが発生しやすいので注意しましょう。

代表的な寒椿4選

寒椿を代表する品種。すべての寒椿の園芸品種は、この花から生まれたと考えられています。

つややかな緑の葉に、紅色の花が映えて美しい。よく普及している品種の一つです。

丸みを帯びた柔らかいピンク色の花弁が重なる、乙女椿とよく似た花形です。

真っ白な花が爽やかで美しい。花弁が幾重にも重なる豪華な千重咲きの品種。
新春の七草粥を楽しもう
年始の代表的な行事の一つ、七草粥。これも、冬の植物の生命力をもらって健康を願う習慣です。正月7日に、いち早く芽吹く七草を摘んでおかゆを作り、神前に供えてから食べるとその年は病気にならないといわれています。七草として数えられているのは、セリ、ナズナ、ゴギョウ(ハハコグサ)、ハコベラ(ハコベ)、ホトケノザ(タビラコ)、スズナ(カブ)、スズシロ(大根)の7種の植物。どれも食欲増進や消化促進など、さまざまな効用がある薬草で、お正月のごちそうに疲れた胃腸を休めるという効果もあります。この時期、小ぶりな春の七草を植え込んだカゴ植えや鉢植えがスーパーや園芸店に登場することも。その素朴な草姿を身近に楽しんだら、小さな七草の苗を掘り出して、採れたての七草粥を楽しみましょう。


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