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【外構デザイン実例】「ブラック×天然木」で魅せる庭づくり! 棚付きウォールの個性派ガーデンを拝見

【外構デザイン実例】「ブラック×天然木」で魅せる庭づくり! 棚付きウォールの個性派ガーデンを拝見

黒い波型鉄板と天然木を組み合わせたファサードが目を引く、個性派ガーデンの実例をご紹介します。木製の支柱や梁の構造材もデザインの一部に生かしたシック&モダンなガーデンに、棚付きウォールで植物を飾るスタイルや、アルコーブ、タイルテラスの工夫など、暮らしに合わせた庭づくりのヒントが詰まったデザインです。なかなか見られない、植物ディスプレイのある珍しいガーデン事例。ぜひ楽しみながらご覧ください!

住宅の顔・ファサードでひときわ目立つ波型鉄板の塀

住宅の顔・ファサードでひときわ目立つ波型鉄板の塀

住宅の前に立つと、まず目に飛び込んでくるのが、縦のラインが際立つ真っ黒な波型鉄板の塀です。基礎がグレー、塀はブラックの波型鉄板の素材を使った塀はインパクト抜群! 波型鉄板は、昭和の前半から半ば頃によく使われ、一般的には住宅よりも小屋や倉庫などに利用された建築資材です。そんな波型鉄板をあえてチョイスし、ブラックカラーにすることで、レトロ感を演出しつつもシックにまとめています。

ブラックの波型鉄板は、レトロなイメージを生かしつつモダンなデザインにもよく似合います。
ブラックの波型鉄板は、レトロなイメージを生かしつつモダンなデザインにもよく似合います。
レトロ感のある表札・ライト・ポストのカラーもブラックに揃えて。表札のブラック×木のデザインは、庭全体に共通のコンセプト。
レトロ感のある表札・ライト・ポストのカラーもブラックに揃えて。表札の「ブラック×木」のデザインは、庭全体に共通のコンセプト。

表札を照らす照明やインターホン付きの表札もレトロ感たっぷり。こうした小物も素材までこだわってコンセプトに合わせるのが、センスアップのポイントです。照明の傘やポストはブラック、表札はブラックに木質の額縁と、「ブラック×木」のカラーコーディネートは、これからご紹介するガーデンにも度々登場する、庭全体に共通するコンセプト。これで全体のまとまりが生まれますね。

自然木の天井がオシャレなアルコーブ

ナチュラルな木の質感が落ち着くアルコーブ。
ナチュラルな木の質感が落ち着くアルコーブ。

玄関前、右手にある扉が、塀に囲まれた庭へと続いています。その扉を開くと、見事な木質の庇天井が印象的なアルコーブスペースがありました。アルコーブとは、壁面の一部をくぼませた空間のこと。この住宅では、波型鉄板の塀と住宅壁面の間にアルコーブスペースが設けられています。

天井の格子により採光もバッチリ。日差しの強さも調節可能。
天井の格子により採光もバッチリ。日差しの強さも調節可能。

ここのアルコーブの庇天井は、全面を覆うのではなく、部屋の前は光が入る横格子状にしてあるのがユニーク。格子から差し込む光により、アルコーブ周辺のスペースが明るくなるように工夫されています。格子の“せい”(高さ)の具合で日差しの強弱を調整することもでき、低ければ日差しは強く、髙ければ日差しは弱くなります。裸電球を天井の端に取り付けてあるので、楽しい夜の演出もできますね。

ガーデンは「ブラック×天然木」の構造物が見どころ!

真っ先に目を引くのは、庭中央を横切る大きな構造物。
真っ先に目を引くのは、庭中央を横切る大きな構造物。

いよいよ、ブラック波型鉄板の塀で囲まれた中の庭を拝見! 3mもの高さの塀の内側は、柱と横板によってスタイリッシュかつ実用的な棚に。そして庭中央は、天然木の支柱に支えられた、中空に浮かぶフェンスのような横板貼りの構造物が横切ります。この“空中フェンス”は、ガーデンデザインの主役となるだけでなく、隣家の2階からの視線カットという機能的な役割もあります。

ユニーク&スタイリッシュな植物をディスプレイ

多肉植物など、ドライガーデンを好む植物が並ぶ棚。
多肉植物など、ドライガーデンを好む植物が並ぶ棚。

塀の内側に設けられた棚は、お気に入りの植物のディスプレイスペース。横板の桟を同じ高さの位置に揃えて棚を設け、余裕を持って植物鉢を並べることで、モダンで整った印象を与える、植物を組み込んだ素敵なデザインです。

シャープな細長い葉、多肉質の丸い葉など、さまざまな形状の植物が並びます。植物に合わせた鉢選びも楽しみの一つ。
シャープな細長い葉、多肉質の丸い葉など、さまざまな形状の植物が並びます。植物に合わせた鉢選びも楽しみの一つ。

棚に並ぶ鉢は、多肉植物などドライガーデン向きの植物がほとんど。水やりなどのメンテナンスが簡単で扱いやすく、何よりフォルムの面白さが魅力。細長い葉や球形のようなものなど、カッコよくユニークな形に魅了されたコアなファンも多く、人気も高まっています。こうしたサボテンやアガベ、多肉植物、セダム類(メキシコマンネングサ他)などは、乾燥に強く自然の雨水のみで育つので、メンテナンスがラクです。皆さんも、ホームセンターやガーデンセンターに出向き、育てやすい植物を研究してみるのも楽しいですよ。鉢のデザインもさまざまあり、植物に合わせてコーディネートするのも楽しいひとときです。

足下に広がる青々とした芝生も、じつはメンテナンス不要の人工芝。
足下に広がる青々とした芝生も、じつはメンテナンス不要の人工芝。

タイルテラスのガーデンファニチャーもシンプルデザインに

ブラックの脚に、木質の天板やひじ掛けを持つガーデンファニチャーで統一感を。
ブラックの脚に、木質の天板やひじ掛けを持つガーデンファニチャーで統一感を。

住宅横にはタイルテラスがあり、くつろぎの時間を過ごせるスペースに。テラスに置かれたガーデンファニチャーは、ガーデンのほかの部分と同様に「ブラック×木」のコンビネーションで統一しています。スタイリッシュなブラックの素材に、温かみのある木製の天板やひじ掛けを持つテーブルや椅子を選ぶことで、庭全体のトータルコーディネートを感じます。

テラスに敷かれたベージュ色の60cm角タイルは、絶妙な色ムラのある色調が、ザラザラとした質感の素材と好相性。庭や住宅など全体ともよく調和します。ザラツキのある床なら、雨降りや掃除の水でタイルが濡れても滑りにくいので、いつでも安心して利用できます。愛嬌たっぷりで可愛いペットのトイプードルも、このスペースがお気に入りの様子。

ここがポイント! シックなデザインのテクニック

ここがポイント! シックなデザインのテクニック

モノトーンで構成されたデザインには、自然素材が意外とフィット。組み合わせると、落ちついたイメージでまとまります。

今回ご紹介した住宅事例では、ブラックをベースに、支柱や桟、棚、梁などを木の素材にしています。そして、ブラックの塀はフラットな面でなく、波型にしているところが重要なポイント。フラットな壁面は単調な仕上がりになりやすく、波型にすることで変化を生んでいます。また、今回のケースとは対照的に、塀をコンクリート色やホワイトにすれば、明るいすっきりしたイメージになりますよ。

このように、カラーコーディネートはお好み次第。素材の質感でもイメージがガラリと変わります。

ご自宅で趣味を生かした庭づくりを研究して楽しんでみてはいかがでしょうか?

設計施工:ヘブンズガーデン 柿崎浩司

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