今が植えどき・買い時・咲き時のオススメ植物をご紹介するシリーズ「Now blooming」。今回は、サクラにも例えられる端正な花形を持つ秋の花、コスモスをピックアップ。満開になると辺り一面に花を咲かせ、風に揺られる風情は見事。誰にとってもなじみ深い親しみのある花です。

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日が短くなると花を咲かせる短日植物

コスモスはキク科の一年草。秩序や調和、そして美などを表すギリシャ語のKosmosから命名されたといわれます。強健で育てやすく、秋になると公園や道路脇などさまざまな場所に群れ咲く姿が見られる、暮らしの中でもおなじみの花です。明るい時間が短くなることで花芽が形成され、花を咲かせる短日植物として知られています。現在では、品種改良が進み、日が短くならなくても花芽をつけ、晩夏から花を咲かせる早生品種など、扱いやすい中日性の品種も多く登場しています。整った形の繊細な花が咲き乱れる姿は秋の風物詩。一般によく見られるピンクや白といった花色のほか、赤や黄、オレンジ、バイカラーなど、カラーバリエーションに富んだ花色も魅力です。何色かを取り混ぜて群植させると、風に揺れる風情が素敵ですね。

コスモスの品種

一般的によく知られているコスモスの系統は、コスモス・ビピンナツスという種類のもの。コスモス・ビピンナツスは短日植物ですが、最近ではこの種でも日の長さに花期が左右されない品種が多く登場しています。コスモスを育てる場合には、花色、花形だけでなく、草丈や開花期も考慮して品種を選びましょう。秋バラなどに合わせる場合は、日長に左右されない中日性の品種で、あまり大きくならない品種が扱いやすいです。ここでは、扱いやすい中日性で、早生品種と、やや遅れて咲く中手品種のコスモスをいくつかご紹介します。

‘センセーション’

一般的に広く普及しているコスモスの品種で、多くの場合コスモスといえばこの品種を指すといってもいいほど。花が大きく強健で育てやすい早生品種。

‘ドワーフ・センセーション’

‘センセーション’の特徴を持ち、コンパクトに育つので、鉢植えなどでも扱いやすい。早生品種。

‘ソナタ’

草丈が低く、扱いやすい品種で、鉢植えなどで多く流通する。成長が速く、タネを播いてから開花まで時間がかからない分、開花期間はやや短め。早生品種。

‘シーシェル’

通常のコスモスとは異なり、花弁がくるりと筒状に巻いたユニークな花形が人気の‘シーシェル’。早生品種。

‘ダブル・クリック’

八重咲きと半八重咲きの花が混じり咲く、ゴージャスな花姿が美しい、八重咲き品種の中でも人気の高い品種。早生品種。

半八重咲きの花も可愛らしい。

‘ピコティー’

花弁の周囲に細く入った覆輪が、繊細で印象的。日長に開花が左右されにくい中手品種。

‘ベルサイユ’

花径が10㎝を超えるような花を咲かせる大輪品種で、整った花姿が切り花にも向く。中手品種。

‘サイケ’

花びらの付け根に小さな花びらがつく、ひらひらとしたコラレット咲き。中手品種。

コスモス属には、コスモス・ビピンナツスのほかにもキバナコスモスやチョコレートコスモスなどが属しています。どちらもコスモスに花はよく似ていますが、花期や短日性などに多少の違いがあります。

キバナコスモス(コスモス・スルフレウス)

コスモス属の一種で、濃い黄色の花を咲かせる系統。代表的な黄色のほか、赤花やオレンジなどの花色を持つ園芸品種もあり、また、ダブル咲きになる品種も。園芸品種は多くが中日植物。育て方は、ほぼコスモスと同じ。

チョコレートコスモス(コスモス・アトロサンギネウス)

チョコレートを思わせる香りと濃厚でシックな花形を持つチョコレートコスモスは、寄せ植えなどにも人気の高い花。春から秋まで咲くものと、秋に咲くものがある。宿根草。

コスモスの育て方

コスモスは、基本的にタネを播いて育てる一年草。タネを播くことで、群生させて見事な秋景色をつくり出すこともできます。花期にもよりますが、タネ播きは7月上~中旬頃に。早生品種は春にタネを播き、夏から開花を楽しむことも増えていますが、晩生品種は、早い時期に播くと草丈が高くなりすぎるため、8月に入ってから播くとよいでしょう。

タネ播き後、本葉が2枚出たら先端をピンチすると、脇芽の発生を促し、花数を増やすことができます。また、ピンチを繰り返すことで、草丈を低く抑えることもできます。コスモスは繊細な花姿に比して、野生的に成長するので、植えつけの際は株間をしっかりとっておきましょう。日陰では徒長しやすいため、日当たりがよく、風通しのよい場所で育てます。また、短日性の品種の場合、夜間に光が当たる場所に置くと、葉は元気でも花が咲かない原因になるので気をつけましょう。

開花が始まったら、こまめに花がら摘みを。草丈が高くなると倒れやすくなるので、適宜支柱を立てましょう。コスモスは少ない肥料でもよく育つので、大きくなりすぎないように肥料は控えめに。庭植えにするなら、基本的に元肥以外は必要ありませんが、鉢植えの場合は適宜追肥を行います。

 

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Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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