30代にメルボルンに駐在し、オーストラリア特有の植物に魅了された遠藤昭さん。帰国後は、オーストラリアの植物を中心としたガーデニングに熱中し、神奈川県の自宅の庭で100種以上のオージープランツを育てた経験の持ち主。ガーデニングコンテストでも数々の受賞歴があり、60㎡の庭づくりの経験は20年になるという遠藤さんに、庭で育てがいのあるオージープランツを解説していただきます。

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最近、日本でも急速に普及したオーストラリア原産のドドナエア(学名:Dodonaea viscosa、俗名:ホップ・ブッシュ Hop Bush)は、ムクロジ科の常緑低木である(Dodonaea viscosa ‘Purpurea’はニュージーランドで発見されたとされる)。夏の葉は明るいグリーンだが、冬には葉の色が赤から黒に染まり、カッコイイ庭木だ。葉の感触もカサカサしてドライな感じで、スタイリッシュな庭が演出できる。

庭木や寄せ植えに活躍するドドナエア

ドドナエアと一緒に、同じオーストラリア原産のメラレウカや、ニュージーランド原産のニューサイランなど、カラーリーフの樹木を庭に植えると、モダンでおしゃれな雰囲気になる。

最近は安価で入手しやすいので、寄せ植えに人気のようである。都会的な寄せ植えには最適な素材だ。

日本で育てやすいオージープランツの一つ

オーストラリア、パースで大木に育ったドドナエア。

オージープランツの中では日本の気候に適応した植物の一つで、我が家ではもう10年以上、地植えで越冬、および夏越ししている。オージープランツは蒸し暑い日本の夏で突然枯れることが多いが、ドドナエアは蒸し暑さにも比較的強く、寒さもマイナス5℃程度まで耐えるようなので、関東以西では庭植えも可能だ。

5~6月に挿し木することで簡単に増やすことが出来る。他のオーストラリアの植物と同様に、日向を好み、水はけのよい場所が適する。

ドドナエア=Dodonaeaは、医師であり植物学者のRembert Dodoens氏にちなんで名づけられたとのこと。バラなどでも欧米の植物には人名から命名されることが多い。

5月頃は、冬に銅葉になった葉と新緑の葉とが混ざり合って、なかなか面白い。そしてクレマチスの‘プチ・ファーコン’のブルーと、日本のサクラの幹、オーストラリアのドドナエアの競演で、なかなかに味があるではないか!

花に見えるが、じつはこれは実だ。ドドナエアの俗名の「ホップ・ブッシュ」”Hop Bushes”は、ビールの醸造に使用されるカラフルなホップの実と似ているので、このように呼ばれているが、ビールに使用される”Hops” (Humulus lupulus)とは植物学的には関連はないようである。

写真は、6月頃に実がピンクになった状態。花は4月頃に咲くが、非常に地味で目立たない。他のオーストラリアの樹木と同様に成長が早く、強風や雪には弱いので、こまめに剪定することをオススメする。

ドドナエアを寄せ植えにプラスする

使用する材料を、まずバランスよく仮置きする。

<寄せ植えの材料>

・ドドナエア=Dodonaea viscosa ‘Purpurea’

・ローダンセマム‘アフリカンアイズ’=Rhodanthemum ‘African Eyes’
シルバーグリーンのフォリッジの耐寒性のある多年草だ。夏の蒸し暑さに要注意。

・春の香りで親しみやすいストック。

・耐寒プリムラ・マラコイデス=Primula malacoides

・アイビーゼラニウム‘エレガンテ’
一見、アイビーに見えるがゼラニウム。花も咲く。寒さに当てるとピンクの斑が入りきれい。ただし耐寒性がないので注意。

1.鉢底ネットを置き鉢底石を敷く。植える植物に一年草が多い場合は、赤玉土で代用。鉢底石を使用する場合はネットに入れておくと再利用に便利。

2.次に、一番根鉢が大きい苗を置いて高さを見ながら園芸用土を入れる。ポットの肩の高さが、鉢の縁より2~3㎝低くなり、ウォータースペースが確保できるようにする。

3.ポットから株を外して鉢の中に並べる。この時、必ずそれぞれの苗の表情のきれいな方向を前に向ける。オージープランツは根を崩さないほうが無難。根詰まりで固まっているその他の花苗ポットは少々崩す。そして、つき棒(割りばしなど)で株と株の間を突いて、隙間がなくなるように園芸用土をしっかりすき込む。

4.苗の傾きなどを微調整して完成! 水は表面が乾いたらたっぷりと与え、鉢の中の空気の入れ替えをする。

Credit

写真&文/遠藤 昭

30代にメルボルンに駐在し、オーストラリア特有の植物に魅了される。帰国後は、神奈川県の自宅でオーストラリアの植物を中心としたガーデニングに熱中し、100種以上のオージープランツを育てた経験の持ち主。ガーデニングコンテストの受賞歴多数。現在は、川崎市緑化センター緑化相談員を担当しながら、コンテナガーデン、多肉植物、バラ栽培などの講習会も実施。園芸文化の普及啓蒙活動をライフワークとする。著書『庭づくり 困った解決アドバイス Q&A100』(主婦と生活社)

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