おさだ・せつこ/ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。
長田節子 -ライター/エディター-の記事
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ガーデン
花の庭巡りならここ! 近代名建築を華やかに盛り上げる西洋式回遊庭園「びわ湖大津館 イングリッシュガーデン」
湖を背景にバラも健やかに育つガーデン 1934年に建てられた昭和初期の近代名建築、「旧びわ湖ホテル本館」をリニューアルし、2002年に「柳が崎湖畔公園 びわ湖大津館」としてオープン、隣接する敷地にはイングリッシュガーデンがつくられました。その後、数度のリニューアルを経て、県下最大の300種、3,000株のバラで彩られる「びわ湖大津館 イングリッシュガーデン」として親しまれるに至っています。 「花と湖、四季折々の花々に囲まれた楽園で過ごす安らぎのひととき」がコンセプトのイングリッシュガーデンは、約5,900㎡の敷地を持ち、大人の足でゆっくり歩いて約30〜60分ほどの散策を楽しめます。それは湖上を渡るさわやかな風と優しい花の香りを感じながら、心身ともにリフレッシュできる穏やかな時間。琵琶湖を借景にしたガーデンウェディングも開催されており、祝福の心を表すように手入れの行き届いた景色は、必見です。 ローズソムリエ、小山内健さん監修の 300種、3,000株のバラにうっとり! 「びわ湖大津館 イングリッシュガーデン」は、大まかに「グラベルガーデン」「ボーダーガーデン」「ノットガーデン」「ランドスケープガーデン」「スイレンの池」のエリアに分かれています。写真は小石、砂礫を組み合わせ、可憐な花々やハーブを植え込んだ「グラベルガーデン」。春はソメイヨシノ、シダレザクラ、ヤエザクラなどの花木と、チューリップ、スイセン、ポピーなど春の草花との競演が楽しめます。特にチューリップは約20種8,000球が植栽されており、4月頃が見頃です。 美しい琵琶湖と一体になった、絵画のような景色を楽しめる「ランドスケープガーデン」では、5月上中旬に「野田藤」が見頃になります。池に渡した太鼓橋を覆うように長い花房を垂らす、それはそれは見事な景色! フォトスポットになること間違いありません。 バラの名所でもある「びわ湖大津館 イングリッシュガーデン」。バラの見頃は5月中旬〜6月中旬、10月下旬〜11月下旬です。写真はランドスケープガーデンの一角にあるローズガーデンで、散策路の両サイドに四季咲き性の品種が植栽されています。ローズガーデンは、京阪園芸のローズソムリエ小山内健さんの監修で、間近でバラの姿形や香りが楽しめるように設計されています。アーチを彩るのは‘コルデス・ジュビリー’で、開いた黄色い花が花弁の縁から徐々にピンクに染まっていく、ひと株で花色のグラデーションが楽しめるバラです。 バラは、「F&Gローズゾーン」「つるバラゾーン」「香りのゾーン」のほか、皇室や著名人にちなんで名付けられたバラを集めた「皇室ゾーン」「音楽家ゾーン」「俳優・女優ゾーン」「ペインターズ(画家)ゾーン」などに分類して植栽されています。 青空の下、琵琶湖から渡る風が心地いい! エリアごとのシーン演出に心が躍る英国式庭園 散策路や塀に沿って細長く取られた植栽スペースは「ボーダーガーデン」が。立体的に植栽されたこのエリアには、芝生のグリーンや、つるバラには希少なオールドローズ、色とりどりの宿根草、ハーブなどが絶妙に調和する風景を楽しめます。ピンクのつるバラは‘スパニッシュ・ビューティ’と‘キュー・ランブラー’。 白バラの‘アイスバーグ’、‘ホワイト・クリスマス’のアーチで場面転換される向こうに見えるのは、「ノットガーデン」。ノットは「結び目」を意味し、ツゲを刈り込んでトピアリーのように紋章を形づくり、その中心に花やハーブを植えて強調しています。琵琶湖に面しているため視界が開けて心地よく、また紋章をはっきり見るには「びわ湖大津館」建物の上階から眺めるのもオススメです。 「スイレンの池」では、5種以上、約150株の耐寒性スイレンと、約5種50株の熱帯性スイレンが集められ、優雅な姿を見せてくれます。見頃は6~9月で、訪れた方からは「太鼓橋の藤の景色とも相まって、庭を愛した印象派の画家、モネの絵のように素敵」との感想も聞かれます。 写真は琵琶湖側からノットガーデンを通して「びわ湖大津館」を望む景色。ノットガーデンでは年2回の植え替えがあり、秋はアメジストセージが紫色に染め上げます。 「びわ湖大津館 イングリッシュガーデン」では、年間を通してジャズコンサートやハロウィン、お姫様体験会(ドレス試着体験)などの各種イベントや、寄せ植え教室、基礎バラセミナー、各種カルチャー教室も開催。特にバラ監修の小山内健さんのセミナーは、毎回盛況を見せています。ぜひ公式ホームページをチェックして、気になるイベントに参加しましょう! 琵琶湖を望むレストランで美食を満喫! ギフトショップもバラにまつわる雑貨が充実 ひと通り散策を終えたら、港町をイメージしたフレンチレストラン「ベルヴァン・ブルージュ」で、琵琶湖を一望しながらラグジュアリー感のある食事やティータイムを楽しんではいかが。頬をなでる風が心地いいテラス席もあります。営業時間は10:00〜21:00。ランチコースは2,160円、3,500円・5,000円(共に要予約)。ほかにお子様ランチ1,080円、カレー1,080円〜などがあります。デザートは自家製ワッフルセット1,080円、ケーキセット910円など。 写真は、「シェフのおすすめランチコース」2,160円。季節の前菜、本日のスープ、メイン料理、デザート盛り合わせ、パンまたはライス、コーヒーまたは紅茶をいただきます。メニュー内容は月ごとに替わるので、リピートしてみたいですね。 「びわ湖大津館」内には、ショップ「Shiga no Hana(シガノハナ)」があるので、ぜひ立ち寄ってみましょう。ギフトやお土産にぴったりの、滋賀県ならではのクラフト品やお菓子、バラ園にちなんだローズ雑貨がさまざまに揃います。
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ガーデン&ショップ
花の庭巡りならここ! 古都にフランスの風を感じるスポット「ガーデンミュージアム比叡」
フランスをコンセプトにデザインされた 「ガーデンミュージアム比叡」 2001年4月にオープンした「ガーデンミュージアム比叡」は、17,000㎡の敷地を持つ庭園。以前の比叡山遊園地の建て替えに伴い、京都と姉妹都市にあたるフランスをコンセプトに、新たな観光スポットとして開園しました。フランス人デザイナーのルイ佐藤さんが庭園のデザインを手がけ、「京阪園芸」が当初の植栽を担当。この庭園の一番の特徴は、フランス印象派画家の描いた絵画をモチーフにしたガーデンデザインで、園内にはモネやルノワールなどの印象派の陶板画が45点設置されています。 園内は「花の庭」「睡蓮の庭」「香りの庭」「こもれびの庭」「藤の丘」「バラ園」の6つのエリアに分かれています。「花の庭」「睡蓮の庭」は、印象派の画家・モネの庭をテーマに植栽。「香りの庭」ではプロヴァンス地方の丘陵地をモチーフに、ラベンダーなどのハーブや黄色い花を中心に、立地を生かして斜面一面に花を咲かせる演出をしています。「藤の丘」では多様なワイルドフラワーが揺れる自然の野原のような景色に……と、各エリアによって異なるシーンが演出されており、歩を進めるのが楽しく、足取りも軽くなります。 年間の来園者数は約8万人で、「昼と夜の気温差のために、花の発色が鮮やか」「小鳥のさえずりがよく聞こえて癒される」「夏の暑い時期でも、たくさん花が咲いていて爽やか」との声が寄せられ、リピーターも多く訪れます。ミュージアムとミックスした新スタイルの観光ガーデンに、ぜひ足を運んでみてください。 まるで絵画の中に入り込んだような 色彩豊かなガーデンが広がる 「ガーデンミュージアム比叡」のエントランス。大人の足でゆっくり歩いて1時間ほどかかる園内は、約1,500種10万株の植物で彩られています。訪れるのにオススメの時間帯は午前中。「香りの庭」や「藤の丘」は東向きの斜面にあるため、太陽の光を受けて生き生きとした表情が見られ、バラが強く香るのも、睡蓮が咲くのも午前中だからです。また、曇りの日は特に色鮮やかに見え、霧の日もとても幻想的でオススメです。 一方、夏は夕暮れが涼しく、特に「藤の丘」にたくさん植栽されているクレオメが、いっそう艶やかに開花します。夜は「ジャルダン・デ・ルミエール」と題したキャンドルライトアップとともに夜景も楽しめるので、夕方以降に訪れるのがオススメですよ! 4月20日の開園以降、花の見頃が続くように花期をずらして植栽したり、庭ごとに表情が異なるように植え方を変えたりと、植栽テクニックの技が光るので、自庭の参考にもなりそう。 そして「ガーデンミュージアム比叡」の春本番は、ゴールデンウィークの頃で、チューリップやシャクナゲが見頃を迎えます。印象派の陶板画が設置されている付近は、その絵に描かれている世界が広がるように同じ色の花を植栽しており、絵画との素晴らしいコラボレーションが楽しめます。 「こもれびの庭」の花の回廊を中心に、「ガーデンミュージアム比叡」の園内にはホンシャクナゲや西洋シャクナゲなど、約30種300本が植えられています。一番の見頃は5月上旬〜6月。背景に咲いているピンクに彩られた花木は桃の木で、開花が揃う時期を狙って訪れるのもいいですね。 「ガーデンミュージアム比叡」の「ローズガーデン」には、約180種1,000株のバラが植栽されており、6月中旬から見頃を迎えます。冬の厳しい寒さも乗り切れるように、耐寒性のあるバラや修景バラを多く植栽。アーチやフェンス、ガゼボなどにつるバラを誘引した、立体的な演出も見どころです。バラのハイシーズンには、「京阪園芸」のバラのスペシャリスト、小山内健さんを招いて、園内を歩きながらバラの講習会を行っています。 写真は丈夫に育ち、こぼれんばかりに咲く修景バラ‘ボニカ82’。「ガーデンミュージアム比叡」は山頂に位置するため冬の寒さが厳しい土地柄で、雪の重さで折れるのを防止するため、冬期剪定の前に仮剪定をしています。 「ガーデンミュージアム比叡」の「睡蓮の庭」は、印象派の画家、モネのフランス・ジヴェルニーにある自邸の庭園を参考につくられました。フジの絡まる太鼓橋を背景に、池には約10種100株の睡蓮が植栽され、モネの絵画「睡蓮」の世界が広がっているかのようなエリアとなっています。訪れた方からは「まるでジヴェルニーに来たみたい」という感嘆の声が聞かれます。 9月になると、シュウメイギクが見頃を迎えます。山頂の気候と相性がよいのか毎年自然に株数が増しています。「ガーデンミュージアム比叡」では、飲食の持ち込みが可能なので(但しカフェへの持ち込みは不可)、すがすがしい秋にはピクニック気分でお弁当を広げるのもいいですね。 自然の野原のような植栽をしている「藤の丘」では、9月下旬〜10月に約3,000株のコスモスが見頃になります。コスモスはタネ播きの時期をずらし、3回に分けて植え替えをして花が途切れないように工夫。9月は台風の強風によってなぎ倒されることがないよう、矮性の品種‘ソナタ’を植栽しています。さらに秋が深まるとともに、‘イエローキャンパス’と‘オレンジキャンパス’が加わり、少しずつガーデンの表情に変化を与えているのも工夫のポイントです。この時期はダリアやサルビアも見頃になり、秋の庭園を華やかに盛り上げます。 標高840mに位置するガーデンミュージアム比叡は 見晴らしがよく、爽やかな風を感じる 「ガーデンミュージアム比叡」の標高は、約840m。琵琶湖、大津市街、京都市内が一望できます。比叡山頂の気候は市街地よりも4〜5℃低いため、ゴールデンウィーク頃にチューリップが、初夏にバラが咲くなど、少し遅れて開花期がやってきます。そして真夏の端境期でも、宿根草などの花が色鮮やかに、元気に咲き誇り、標高が高い場所ならではのガーデンの景色が楽しめます。 「ガーデンミュージアム比叡」内には、眺望を楽しみながら飲食できる「カフェ・ド・パリ」があるので、ランチやティータイムのひとときを過ごしてはいかがでしょう。営業時間は10:30〜16:30、ラストオーダーは16:00。客席数は110席で広め。価格帯はランチメニュー1,600円、ケーキセット750円。人気メニューは牛肉をじっくり煮込んだ「ビーフシチューセット」です。 土産物や雑貨が揃う充実のショップ ワークショップも開催しているので、ぜひご参加を 「ガーデンミュージアム比叡」内のショップ「メゾン・ド・フルール」では、ミュージアムグッズやガーデニンググッズ、フランス雑貨、ハーブ・アロマグッズなどを揃えています。営業時間は10:00〜17:00。特にオリジナルハーブティーが人気です。 「メゾン・ド・フルール」のショップでは、「体験工房アロマ石けんづくり」のワークショップを土日・祝日に開催しています(2週間前までに予約すれば、平日でもOK)。パームオイルからできた添加物を含まない石けん素地に、好みのアロマオイルを選んで香りと色をつけ、オリジナルの石けんをつくります。観光の記念に、ぜひトライしてみましょう! Information ガーデンミュージアム比叡 所在地:京都府京都市左京区修学院尺羅ヶ谷四明ヶ嶽4番地 TEL:075-707-7733 http://www.garden-museum-hiei.co.jp/ アクセス:京阪三条駅または出町柳駅から比叡山ドライブバス 「比叡山頂」下車すぐ 叡山電車八瀬比叡山口駅のりかえ叡山ケーブル・ロープウェイ比叡山頂駅下車すぐ オープン期間:4月中旬〜12月上旬 営業時間:10:00~17:30 (夏季ナイター営業あり) 料金:大人 1,200円、子供 600円 駐車場:有り230台(比叡山内駐車料金無料 ※別途通行料金が必要となります。) Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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ガーデン&ショップ
花の庭巡りならここ! 大人の遠足にうってつけのスポット「兵庫県立フラワーセンター」
1976年にオープンした歴史ある公園、「兵庫県立フラワーセンター」。自然の松林に囲まれた園内は、中央に満々と水をたたえた亀ノ倉池、大小さまざまな花壇や樹木園、四季を通じて楽しめる大温室で構成されています。総面積46万㎡の敷地は、園内なら大人の足で1時間〜1時間30分で巡ることができます。また、飯盛山の展望台やつばきの森、つつじの小道まで足をのばすと2時間ほど。ピクニック気分で出かけるのに、ちょうどよいスポットです。 植物は4,546種(在来種2,053種、園芸種2,493種)が息づき、花壇では春のチューリップに始まり、夏はサルビア、ジニア、ヒマワリ、秋はマリーゴールド、コスモス、ダリア、冬はビオラへと咲きつないでいきます。またサクラ園、バラ園、シャクナゲ園、ボタン園、ツバキ園、ウメ園のほか、アジサイ、ツツジの小道や林床植物を集めたウッドランドなどがあり、いつ訪れても何かしらの花が見頃を迎えているのが、花好きには嬉しいところですね。 園内には花の相談所があり、常時園芸相談を受け付けているので、うまく育たない植物の悩みごとがあれば、ぜひ立ち寄ってみましょう。ブーケやリースづくり、バックヤード見学会、食虫植物教室など、イベントや講習会も随時行っているので、事前に公式ホームページをチェックして、園内の散策に加えて体験型教室に積極的に参加するのもオススメです。 春はなんといっても22万株のチューリップ花壇! 夏は元気いっぱいのヒマワリ畑に衣替え 4月中旬から、風車前花壇は500品種22万株のチューリップが見頃になります。長期間楽しめるように、一つの花壇に同色で開花期の異なる球根を植えつけているのがマル秘テクニック。これは自宅のガーデンにも応用できそうですね。どんな風に植栽しているのか、チェックしてみるのもツウの楽しみです! また、4月の土・日曜は、子どもや女性向けに、オランダ衣装試着体験も行っています。この衣装、実は「兵庫県立フラワーセンター」にお勤めの職員さんの手づくりなんですって! なんだか温かみのあるおもてなしを感じませんか? ちなみに「兵庫県立フラワーセンター」では飲食の持ち込みもOK。青空の下、花々に囲まれてお弁当を広げれば、いっそうおいしく感じられそうですね。 夏の見どころはヒマワリ。園内には14品種1万株が植栽され、見頃は7〜8月です。群植されたヒマワリが一斉に同じ方向を向く景色は、背景の風車とも相まって、インスタ映えすること間違いなし! ぜひ記念にヒマワリと一緒に写真を撮りましょう。 「兵庫県立フラワーセンター」では、ペット同伴OKです。ただし、必ずリードをつけて、糞の始末はきちんとするなど、マナーは守りましょう。 夏は毎年サマーイルミネーションが催され、8月の金・土・日には、夜間の18:00〜21:00も園内で過ごすことができます。光るおもちゃの販売やかき氷、焼きそばなどの屋台も登場。お祭り気分を味わいましょう。「レストハウスフルーリ」も特別営業を行い、バーベキューも楽しめます(バーベキューへの持ち込みは不可)。 2018年は8月3日〜9月2日の金・土・日と8月13・14日が開催日。8月12日にエレクトーンコンサートが開かれ、8月19日には本場徳島阿波踊りが行われるので、ふるってご参加を! 秋が見頃の植物が織りなす景色を楽しもう! 雨天時や冬は大温室をゆっくり堪能 風車前花壇の秋を彩るのはマリーゴールドで、見頃は10月頃です。黄色やオレンジの花が密に咲き、花のカーペットのような景色をつくり出します。 南料金所横には、ガーデニングショップやギフトショップがあるので、お土産を探しに足を運んでみてください。営業時間は9:00〜17:00。北播磨地方の名産品、特産品を中心にした品揃えで、人気商品は、日本酒「富久錦」、もちむぎ麺、山田錦せんべい、黒豆ようかんなど。価格帯は1,000円前後が平均で、お手頃感があります。 「兵庫県立フラワーセンター」秋の名物、ダリアが見頃になるのは、9月下旬〜10月。100品種1,500株と、多様なダリアが植栽されているので、育ててみたい品種に出合えるかもしれません。ほかにも、この時期はコスモスなども見ごたえがあります。 菊は日本を象徴する花の一つで、大菊や盆栽など丹精込めて栽培する趣味人が多いことでも知られています。「兵庫県立フラワーセンター」では、毎年秋に兵庫県の菊愛好家が出品する「兵庫県連合菊花展覧会」を開催。美しい葉のつき方、ふっくらとした花姿、全体のバランスが整った草姿など、それは見事な菊が出揃います。 2018年の「第41回兵庫県連合菊花展覧会」は、10月14日〜11月18日開催予定。11月1日が審査日なので、どの菊が最も評価されたのか、奥深い世界を覗いてみましょう。 「兵庫県立フラワーセンター」の落葉樹が紅葉し、見頃を迎えるのは11月上旬。モミジ、ケヤキ、ドウダンツツジなどが鮮やかに発色し、園内をオータムカラーに染め上げます。写真はモミジバフウの並木が美しい「彫刻の道」の景色です。 「兵庫県立フラワーセンター」の大温室は1,971㎡の広さを誇り、大小7つの部屋に分かれています。開花期の異なる植物を集め、華やかに咲かせる「四季の花室」、色とりどりのベゴニアが約300鉢も並ぶ「球根ベゴニア室」、トロピカルな雰囲気で約150種の熱帯花木などが彩る「熱帯植物室」、インテリアプランツのゲスネリアが約300鉢も集まる「ゲスネリア室」、野生種、園芸種ともに楽しめる「ラン室」、ここでしか見ることのできないレア品種も揃えた60種500株の「食虫植物室」、そして四季の草花の鉢などが並ぶ「フラワーホール」です。 写真は1〜4月が一番華やぐ「ラン室」で、コチョウランが咲き競っています。多い時期には1,000鉢ものランがお目見えします! 地元の旬の食材を使ったおもてなし料理 充実のレストランで美食を満喫! 「兵庫県立フラワーセンター」には、喫茶や食事が楽しめる「レストハウスフルーリ」があるので、歩き疲れたらぜひご利用を。喫茶は10:00〜16:00、ラストオーダー15:30、食事は11:00〜14:00。客席は1階、2階ともに100席あります。ただし、冬期などの閑散期は休業しているので、出かける前にチェックしておきましょう。 「レストハウスフルーリ」の価格帯は1,000〜2,600円。人気メニューは「季節のおすすめ膳」1,800〜2,000円(季節により内容及び価格変更あり)、「志方牛ステーキ御前」2,600円、「飯森(豆腐料理)」1,650円です。写真はたくさんのおかずを少しずつ楽しめる「十六彩膳」2,500円。 Information 兵庫県立フラワーセンター 所在地:兵庫県加西市豊倉町飯森1282-1 TEL:0790-47-1182 http://www.hyogo-park.or.jp/flower-center/ アクセス:中国自動車道 加西I.C.から南へ3km オープン期間:通年 休園日:毎週水曜日(水曜日が祝日の場合は翌日)、12月28日~1月1日、チューリップまつり・菊花展覧会開催期間中は無休 営業時間:9:00〜17:00(入園は16:00まで) 料金:一般500円、70歳以上250円、障がい者250円、高校生以下無料 駐車場:バス21台、乗用車570台(無料) Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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ガーデン&ショップ
花の庭巡りならここ! インスタ映えする景色の宝庫「淡路島国営明石海峡公園」
一年を通してさまざまな表情が楽しめる 「淡路島国営明石海峡公園」 2002年に1期オープンした「淡路島国営明石海峡公園」は、約100ヘクタールの大規模な土取り跡地の自然を回復し、国際的でリゾート感あふれる海辺の園遊空間の創造を目指して整備されました。2022年7月現在、計画面積の約45%となる43.1ヘクタールが開園しています。 園内のガーデンは広大な敷地を生かし、季節の旬の花を群植させるダイナミックな演出が持ち味。面で魅せる花壇の数々は迫力満点で、春はスイセンから始まり、チューリップ、リビングストンデージー、アジサイ、ヒマワリ、コスモス、そして冬のクリスマスローズとつなぐ、一年を通して見ごたえのある景色が広がります。毎年植栽計画を変えて、違った表情に演出しているため、リピーターが多いのも特徴です。「インスタ映えする写真が撮れるガーデン」を目指し、さまざまなフォトスポットの仕掛けが満載で、記念の写真をたっぷり撮れるのも魅力。 ガーデンのほかにもバーベキュー広場や150もの遊具が集まった大型複合遊具「夢っこランド」もあり、家族で一日過ごして飽きない公園です。 開花期を揃えた迫力満点の演出 面で彩るチューリップ花壇を一度は見ておきたい! 温暖な瀬戸内海の淡路島では、寒咲きナノハナの見頃は1〜2月上旬。 芝生と水の流れなどで構成された「移ろいの庭」の花景色を前に、「春はもうすぐ、そこまでやってきている!」と心が躍ります。 奥に見えるガゼボは小高い丘の上に建っており、ここから眺めると海が借景として広がり、ブルーとイエローのコントラストが映えるビュースポット。園内では飲食の持ち込みは自由なので、ここでお弁当を広げての休憩もOKです。 3月下旬〜4月中旬はチューリップの見頃です。「ポプラの丘」と「大地の虹」の2つのエリアを合わせると約4,600㎡にもなる花壇に、2025年は約100品種、168,000本のチューリップが開花しました。草丈や品種の開花期を揃える綿密な植栽計画に裏づけられたカラフルなガーデンは、迫力満点です。毎年テーマを設けて配色を変え、面で魅せるダイナミックな景色をつくっており、多くのリピーターが訪れます。 トップシーズンには「春のカーニバル」のイベントを開催。オランダの衣装を試着しての撮影会など、毎年さまざまな体験コーナーを実施しています。写真に見える奥の風車はオランダをイメージしたもので、人の背丈ほどにセットしてあり、人気のフォトスポットです。 リビングストンデージーの見頃は4月中旬〜5月上旬。600㎡に約1万5000株が植えられています。這うように広がり、絨毯のように花が埋め尽くす特性を生かし、さまざまな色をミックスさせています。太陽の光を受けてキラキラと輝く宝石のような姿にうっとり。リビングストンデージーは光に反応して開花する性質があるので、お天気のよい日を選んでのおでかけがオススメです。 「淡路島国営明石海峡公園」内では、「トラムカー夢ハッチ号」が1時間に1〜2本の間隔で運行しています。ガイドスタッフが同乗し、園内の開花スポットを片道10分かけて案内します。一日乗り放題で、300円です。 ※夢ハッチ号は、車両故障のため、当面の間運行を休止中 園内は、ペット同伴OK(ただし建物内と乗り物は不可)。リビングストンデージーを、上から眺めながらのお散歩を楽しみましょう。ただし、リードをつけることが義務づけられています。また、糞の始末などのマナーもしっかり守りましょう。 また、「淡路島国営明石海峡公園」内は、禁煙となっています。ただし、喫煙所が設けられているので、愛煙家の方は所定の場所で休憩してください。 夏はアジサイにユリ、そしてヒマワリ畑 元気いっぱいに咲き競う圧巻の景色を楽しもう 6月上旬〜7月上旬には、アジサイが見頃に。約16品種約1万4000株が豊かに園内を彩ります。手前のアメリカノリノキ‘アナベル’は、ライムグリーンで咲き始め、咲き進むとピュアホワイトへと移ろう清楚な姿が大人気の品種です。 ユリの見頃は6月上旬〜7月中旬。約35品種1万2000株が植栽されています。日当たりのよい場所には色鮮やかなスカシユリなどを、木陰など半日陰の場所にはカノコユリやリーガルリリーなど、生育に適した植栽が見られます。 「大地の虹」の南と北エリアでは、7月上旬〜8月中旬がヒマワリの見頃で、花色や花形が異なる約40品種3万6000株を植栽しています。なだらかな丘に沿って縫うように散策の小道が続くので、ヒマワリ畑を背景にフォトジェニックな写真が撮れると、毎年大人気。南エリアは7月から咲き始め、北エリアは8月から開花するよう植栽時期を分けて、開花期が長くなるように工夫されています。 秋はダリアにコスモス、冬はクリスマスローズ 四季を通して何度でも足を運びたいガーデン ダリアの季節は9月下旬〜10月下旬。約600㎡の敷地に、矮性種が約6品種1万株、大輪高性種が約40品種160株も植栽されています。高性種を背景に、カラフルな色調をミックスさせた矮性種のダリア花壇が眼前に広がり、写真映えのする秋の人気エリアです。 9月下旬〜10月下旬は、コスモスが主役。花の色や形が異なる16品種と‘キャンパスシリーズ’などの遅咲き4品種を合わせて、約20品種5万株が見頃となります。写真の「ポプラの丘」エリアは、さまざまな花色をミックスさせて植栽。一方「大地の虹」花壇は、赤、ピンクの濃淡、白、黄色など、花を色ごとに分けて植栽し、ストライプの虹模様を描くデザインにしており、2通りの植栽術が楽しめます。 12月下旬〜4月上旬は、クリスマスローズが見頃となり、冬も魅了。原種や異種間の交雑種など、現在約130品種1,500株を植栽、毎年品種が増え、クリスマスローズ愛好家が多く訪れる聖地と化しています。 例年3月にクリスマスローズガーデンで講習会を開催。さまざまな品種の紹介や基本的な育て方など、約1時間かけてガイドしてもらえます。右写真のクリスマスローズの品種は‘エリックスミシー スノーダンス’。 ねじり鉢巻、タコさんのゆるい愛らしさ! ユニークな写真が撮れるインスタ映えスポット 草花で彩ったユニークなオブジェコーナーもご紹介しましょう。左は明石の特産品、タコさんのトピアリー。鉢巻姿がなんともおとぼけの表情で、愛らしいですね。写真には写っていませんが、タイもいますよ。右は阪神淡路大震災の復興のシンボルとなっている不死鳥の花火鳥。いずれのトピアリーも高さ3mほどあり、迫力満点です。季節によってビオラ、ベゴニア、アキランサスで彩っています。笑みを誘うインスタ映え写真が撮れると、大変人気のあるフォトスポットです。 ※公園の植物の品種数及び植栽本数については、年次ごとに変わります。 ハイシーズンの春と秋には、専門スタッフによるガイドツアーが無料で開催されます。園内を1時間ほどかけてゆっくり回るので、ぜひご参加を。 レストランや売店にも名物が 「淡路島国営明石海峡公園」内には、レストラン「花屋敷」があります。広い園内に歩き疲れたら、少し休憩を。営業時間は10時〜閉園時間の1時間前(季節によって異なる)。ラストオーダーは閉店の30分前まで。ランチの価格帯は1,000円前後で、オススメは土地名物の生しらす丼「淡路生釜丼」(4〜11月の季節限定)、タマネギスープつきで1,080円。屋内40席、テラス40席があります。 園内の売店では、淡路島の名産品がいろいろ揃っているので、お土産にぜひ立ち寄ってみましょう。オススメは特産品のタマネギスープ540円、タマネギ煎餅540円、公園オリジナル饅頭700円。 Information 淡路島国営明石海峡公園 所在地:兵庫県淡路市夢舞台8-10 TEL:0799-72-2000 http://awaji-kaikyopark.jp アクセス:公共交通機関/JR三ノ宮駅か舞子駅より高速バス乗り場へ 本四海峡バス 大磯号で淡路夢舞台前下車徒歩5分 車/神戸淡路鳴門自動車道 淡路インターより国道28号を南へ5分 オープン期間:通年 休園日:12月31日、1月1日、2月第1月曜とその翌日 営業時間:9:30〜17:00(3月、9月、10月) 9:30〜18:00(4月〜8月) 9:30〜16:30(11月〜2月) ※入園は閉園の1時間前まで 入園料:大人(15才以上)450円、シルバー(65才以上)210円、中学生以下無料
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ガーデン&ショップ
花の庭巡りならここ! 自然の恵みを五感で楽しめる、充実の観光ガーデン「English Garden ローザンベリー多和田」
さまざまな雰囲気の庭が楽しめる「English Garden ローザンベリー多和田」 2011年9月にオープンした「English Garden ローザンベリー多和田」。園内敷地は約12万㎡、そのうちガーデンは1万3000㎡で、約30〜60分かけて散策できる広さです。「いつか自分の庭をつくりたい」とオーナーの大澤惠理子さん自らデザイン・植栽を手がけ、自然の景色に溶け込むナチュラルガーデンを完成させました。ガーデンは「宿根草の庭」「サクラ並木」「コニファーガーデン」「メドーガーデン」「シャガの庭」「ローズガーデン」「キッチンガーデン」の7つのエリアに区分けされ、それぞれ雰囲気の異なるガーデンスタイルを観賞できます。 四季を通しての開花リレーが楽しめる植栽となっていますが、トップシーズンはなんといっても5月上旬~6月。4.5mのロートアイアンをベースにした藤のアンブレラ仕立てが素晴らしい景色を生み出し、約400品種のバラ、約70品種のクレマチスが咲き誇ります。 ガーデン以外でも、園内には体験工房、野菜や果物の収穫体験、羊と触れ合える牧場、季節ごとのワークショップ、バーベキューなど、さまざまなレジャーが用意されているほか、レストランやショップも充実しており、家族で楽しめる観光ガーデンです。 里山の景観と調和する優しい花色でコーディネートした エレガントなガーデンには四季を通して足を運びたい! メイン通路「ココロード」では、毎年3月中旬〜4月中旬に「パンジー ビオラフェスティバル」を開催。育種家が愛情を込めて育てた、まるで芸術品のような美しい品種をセレクトし、寄せ植えやスタンディングミニ仕立てで、より美しく魅せるギャラリーにしています。 上写真は通路の奥にあるエンブレムの前の桜が満開になった4月上旬の様子。桜とパンジー、ビオラの競演は、必見です! 「English Garden ローザンベリー多和田」のトップシーズンともいえる、バラの見頃は、5月中旬〜6月中旬。約400品種1,000株ものバラを観賞できます。パステルカラーのバラを主とした優しい雰囲気で、無理な誘引をせずに木々や造形物に自然な表情で溶け込むように仕立てられています。 ローズガーデンでは、バラの顏がよく見えるように樹高を剪定でコントロールし、観賞しやすい高さで咲くよう調整されているのが嬉しいところ。周囲に添える宿根草も、あくまで引き立て役として控えめに植栽されています。 左写真はローズガーデンに咲くイングリッシュローズ‘ボスコベル’、右写真はキッチンガーデン横の建物に絡むつるバラ‘キュー・ランブラー’。 6月中旬〜7月上旬はアジサイの季節。ガーデン正面の入り口には、色とりどりのアジサイが飾られています。なかでも次々と開花し続ける四季咲きアジサイの‘霧島の恵’は、これから大注目の品種です。6月中旬は「秋色アジサイの展示」のイベントが開催されます。 夏のガーデンでは、ルリトラノオ、アガパンサス、ノリウツギ、八重咲きのユリが開花リレーをしていき、メイン通路「ココロード」ではサンパラソル、ニチニチソウ、トレニア、アンゲロニアなどが夏の暑さに負けずに元気いっぱいに咲き誇ります。カラーリーフプランツとの組み合わせ術も参考になりそうです。 9月下旬からシュウメイギクやヒガンバナが咲き始め、10月中旬ごろから秋バラが見頃になります。写真は、11月上旬の「宿根草の庭」の様子。オータムカラーに染まったガーデンと、深いブルーのベンチとのコントラストが目を引きます。 そして秋が深まり、11月中旬〜12月上旬にはメイン通路「ココロード」のメタセコイヤの紅葉が見頃に。斜めから差し込むやわらかな光を受けて、黄金に輝く景色を楽しみましょう。 2018年冬より、通年開園をスタート。花のない時期も、実やタネ、雪景色など、冬にしか出逢えないガーデンの景色を楽しめます。冬はバラが葉を落として枝のみになるので、つるバラの誘引・剪定の仕方を参考にするのもいいですね。 ガーデニングショップでは寄せ植えのワークショップを開催 ここでしか買えない品揃え満載のセレクトショップも人気 「English Garden ローザンベリー多和田」内にはガーデンショップがあり、貴重な育種ビオラ、秋色アジサイ、希少なクレマチス、クリスマスローズ、シクラメン、山野草など、セレクトのこだわりがうかがえる花苗が多数揃います。ウィッチフォードの鉢やワンダーデコールのガーデンオーナメントなど、ガーデン雑貨も素敵なものばかりで、目移りしてしまいそう。 土日・祝日には、寄せ植えのワークショップを開催しています。随時受付可能で、植木鉢の持ち込みもOKです。 「English Garden ローザンベリー多和田」のセレクトショップ「はぜの木」には、ここでしか購入できないオリジナル商品が多数揃うのも魅力です。特に人気なのが「伊吹ミルクジャム」「苺ジャム」「ほうじ茶ジャム」「緑茶ジャム」「季節限定のジャム」など、オリジナルジャム各種540〜1,037円(税込)。 人気商品は、ニュージーランド直輸入のハチミツを練り込んだ「やさしいハチミツキャンディー」357〜756円(税込)、「大地のレストラン」人気メニューの「チキンカレー」「ルンダンカレー」「グリーンカレー」各735円(税込)、「ねぎ野菜みそ」(要冷蔵)432円(税込)、「玉ねぎドレッシング」(要冷蔵)486円(税込)。 オシャレなカフェ&バイキング形式のレストランにリピーター続出 手ぶらで訪れて楽しめるバーベキューも! 「English Garden ローザンベリー多和田」内には、オシャレなカフェ「EASYTIME」があります。営業時間は10:00〜17:00(食事のラストオーダー16:00、ドリンク&スイーツのラストオーダー16:30)、客席は30席。価格帯は、ランチ980〜1,500円(税込)、スイーツ500円(税込)〜、ドリンク400円(税込)〜です(※グリーンカレーにはスープはつきません)。 写真左は人気メニューの「多和田ランチ」1,500円 (税込)。メインはビーフストロガノフかグリーンカレーから選べます。サラダにスープ、日替わりデリ5種盛りつき。 写真右はオーダーを受けてから焼き上げる、クロワッサンワッフル700円(税込)。クロワッサン生地を使ったサクフワの食感が楽しめます。 一方、「大地のレストラン」はバイキング形式で、料理研究家・関口絢子さんプロデュースの季節ごとに変わる10品を含む30品と、手作りデザート10品から選べます。営業時間は11:00〜15:00(受付は14:30まで)、料金は大人1,750円(税込)、小学生1,200円(税込)、幼児(4・5歳)850円、3歳以下無料 ※ソフトドリンク込み、アルコール・ノンアルコールは別途料金です。 また、300席を有するバーベキュー場があり、手ぶらで訪れて楽しめます。受付時間は10:00〜14:00、料金はベーシックコースで肉160g(牛80g&豚80g)、ウィンナー2本、野菜食べ放題(3〜5種類)、ごはんのセットで2,300円 (税込・入園料別途)。ほかに、お得プラン2,800円(税込)、女子会プラン2,800円(税込)、 滋賀こだわりプラン3,500円(税込) 、近江牛プラン5,400円(税込)があります。飲食物の持ち込みは禁止です。※飲み物は、好きなものを別途オーダー。 Information English Garden ローザンベリー多和田 所在地:滋賀県米原市多和田605-10 TEL:0749-54-2323 http://www.rb-tawada.com アクセス:公共交通機関/JR米原駅よりタクシーで約15分 ※米原市乗り合いタクシー「まいちゃん号」(要予約:0749-62-0106)利用可。 車/米原ICより約15分 オープン期間:通年 休園日:毎週火曜日(祝日営業)、年末年始 営業時間:10:00〜17:00(1〜11月) 10:00〜16:00(12〜3月) 料金:大人(中学生以上)800円、小人(4歳以上)400円、3歳以下無料 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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クラフト
「シリンダーディスプレイキット」を使って、庭で咲いた花を長く楽しもう!
写真がなかった時代、植物学の発展のために16世紀のイタリアでは植物の保存技術が発達しました。その方法としては、プレスして二次元的に保存する乾燥標本と、ホルマリン漬けなどのように三次元的に保存する液浸標本の2系統があります。 今回ご紹介する「シリンダーディスプレイキット」は、乾燥標本を使用して試験管タイプの樹脂標本をつくる商品です。どんな特徴があるのでしょうか。開発した「日本ヴォーグ社」の関容子さんを訪ねました。 どんな植物でも、素材を選ばず美しく残せる樹脂標本 もともとは、博物館で樹脂標本をつくるために開発された学術用資材を、一般家庭向けに発売された「シリンダーディスプレイキット」。インテリア雑貨で流行中の「ハーバリウム」と見た目が似ています。 「保存の仕方が、全然違うんですよ。ハーバリウムはオイルを使うので、使える花材が限られたり、運搬中に崩れてしまったりすることもありますね。でも『シリンダーディスプレイキット』は、押し葉標本を入れるので素材を選びませんし、エポキシ樹脂で固めるために崩れることがありません。完成したシリンダーを手荒に扱っても、ビクともしないんですよ」 庭のどんな植物でも、素材を選ばず美しいままに残せるのは嬉しいところ。流通期間が短いトレンド品種や、お気に入りの一年草を手元に残しておきたい! さっそくチャレンジしてみたいです。採取した植物をそのまま固めるのでしょうか。 「植物に水分が含まれていると、そこから腐敗してしまうので、採取した素材をしっかり乾燥させて保存性を高める植物標本にしてから使います(『本格的な標本が自宅でつくれる! 庭の花を保存しよう』参照)」 「シリンダーは直径2㎝なので、バランスを見て一枝のみ入れてもいいですし、数種の植物を組み合わせても素敵です。植物標本にすることで平面化した植物も、液体樹脂を流し込むとふっくらしてきますから、見る角度によって印象が変わりますよ。紫外線に当てると、1年ほど経てば退色していきますが、セピア色に変わっていく姿もまた素敵です」 「シリンダーディスプレイ」づくりにチャレンジ! 【キット内容】 プラスチックシリンダー2本、アクリルリング2個、シリンダー立て2個、プラスチック製コップ2個、専用硬化樹脂(基剤40g、硬化剤16g)2セット、マドラー2本、ゴム手袋2セット 【用意するもの】 マスク、ピンセット、乾燥させた植物、竹串、ティッシュペーパー 1/(左)ゴム手袋をはめてマスクをし、プラスチック製コップに基剤を先にすべて入れます。 (中央)硬化剤をすべて入れ混合液をつくり、マドラーでかき混ぜます。 (右)混ぜ始めは、一瞬白濁します。液が透明になるまで約5分を目安によく混ぜ合わせましょう。 2/(左)混ぜた後は、気泡ができています。 (中央)5〜10分放置し、気泡が抜けるのを待ちます。 (右)放置後、液体の透明度が高くなりました。 3/(左上・下)シリンダー立ての穴に、アクリルリングをはめこみます。 (中央)プラスチックシリンダーを立て、植物標本をピンセットで入れて、位置決めをします。液を流し込んだ後は修正しにくいので、バランスを見て、不要な葉などがあればカットしておきます。 (右)2の混合液を流し込みます。プラスチックシリンダーの外側に垂れないように、中央に流し込む要領で。もし液体が垂れた場合は、直ちにティッシュペーパーで拭き取りましょう。 4/(左)液体の量は、プラスチックシリンダーの縁から1㎝程度下までを目安にします。 (中央)液体の気泡は自然に抜けますが、植物についている気泡はそのまま残ってしまうので、竹串で取り除きます。 (右)葉が取れたり、ゴミなどを発見したら、それらも取り除きます。 キャップをはずしたまま24時間放置し、硬化したらでき上がりです。 ※硬化前の液体は石油系化合物です。幼児やペットによる誤飲事故のないよう、作業時には十分にご注意ください。 シリンダーのコレクションがまとまった数になったら、ディスプレイ台に飾って、インテリアを彩るのもオススメです。 植物標本シリンダーディスプレイキット 5,400円(税別) パッケージサイズ286×176×176㎜ http://www.plantart.jp/botanicaldisplay お問い合わせ plantart@plantart.jp ※植物標本でアートする「プラントアート技術マスター講座」も開講中 詳細はWEBサイト参照 http://www.plantart.jp
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クラフト
本格的な植物標本が自宅でつくれる! 庭の花を保存しよう
植物標本とは? 植物標本は16世紀のイタリアが起源とされる、植物の保存技術です。写真がなかった時代には、ボタニカルアート(植物細密画)や植物標本によって、植物分類学が発展してきました。乾燥標本にされた植物は、100年、200年先も残るとされていますが、そのほとんどが退色してしまうのが残念なところです。 しかし、現代の先端技術によって、博物館向けに退色しない植物標本資材が開発され、専門家に高く評価されています。そしてこのほど一般向けに「植物標本スターターキット」が販売されることになりました。庭先で咲いた思い入れの深い花を標本として残し、フレームに飾るなどして暮らしを彩ってみませんか? 植物の花や葉、茎の形を保存して飾ろう 手塩にかけて育てた草花がきれいに咲いたら、写真に残しておくガーデナーは多いことでしょう。そして花や葉、つぼみの実在感をそのまま残せる標本として、色鮮やかなままに手元に置けたら、もっと嬉しいのでは? そんな願いをかなえるのが、このほど発売された「植物標本キット」です。開発した「日本ヴォーグ社」の関容子さんを訪ねました。 専門家も納得の技術を自宅で実践できるキット 「もともと押し花クラフト用の資材を販売している会社で、プレスしても草花の色が退色しない技術を開発してきました。それが植物標本に携わる専門家の目にとまり、退色するのが当たり前とされてきた植物標本に応用できないかと相談されたのが始まりです。約10年前に製品化、先生方には大変喜ばれました。それで一般の方々にも楽しんでもらえればと、今回のキットを販売するに至りました」 採取した草花を特殊なドライシートで乾燥させる技術により、鮮やかな花色がそのままに残るのが、なんといっても魅力。レイアウトを工夫してフレームに入れれば、インテリアとしても華やか。ゲストがあれば、「私が手づくりしたの」と話のタネにもなりそう。液浸標本にも応用できるので、クラフト素材として幅広く利用できます。 紫外線に当てなければ、鮮やかな色調のまま保存でき、厚み5㎜までなら、どんな植物でも標本にできます。花はもちろん、葉、根、木の皮、コケのほか、野菜もスライサーで薄く輪切りにすればOK。イチゴやオレンジ、キノコ、パプリカなどを使った、ユニークな標本にもチャレンジできます。キット内容は何度でも繰り返し使えるので、コレクションを増やすのが楽しみになりそうです。 「植物標本」にチャレンジ! 【キット内容】 ドライシート6枚、ペーパーボード2枚、スポンジ5枚、ゴムバンド2本、ポリクロス10枚、アルミチャック袋1枚 「植物標本」作り方プロセス 植物を採取します。スミレが咲いていたので、スコップで丁寧に掘り上げました。つぼみ、花、葉、茎、根、がついており、一つの株からたくさんの情報が得られるのが、良質な植物標本として評価されます。採取した植物は、水で洗わずに土を落としておきましょう。 ペーパーボードの上にドライシート、ポリクロスの順に1枚ずつ敷き、採取した植物をのせます。茎や葉が重ならないように、バランスよく広げましょう。植物同士が重ならなければ、あいているところに別の植物を並べて、一度に数種の標本をつくっても構いません。なるべく新鮮なうちに加工するのがポイントです。 2の上にポリクロス、スポンジ、ドライシート、ペーパーボードの順に1枚ずつのせていきます。最後にゴムをかけてとめます。 アルミチャック袋に入れ、袋内の余分な空気を抜いて、チャックを閉じます。その上に、5㎏程度の重しをのせます。全体へ圴一に圧力をかけるためには、本が最適。このまま約1週間置きます。 (左)一度にたくさん標本をつくりたい場合は、1〜3の手順でドライシートなどを層にして重ねていき、最後にゴムをかけてもOK。 1週間後、アルミチャックから取り出しました。すっかり乾燥して、色がきれいに残っています。 フレームに入れて飾るほか、ハガキやプレゼントのラッピングに添えても素敵です。 Information 植物標本スターターキット 6,400円(税別) パッケージサイズ 346×286×56㎜ http://www.plantart.jp/botanicaldisplay お問い合わせ plantart@plantart.jp ※植物標本でアートする「プラントアート技術マスター講座」も開講中 詳細はWEBサイト参照 http://www.plantart.jp
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ガーデン&ショップ
花の庭巡りならここ! 都会のオアシスで癒しのひとときを「神戸布引ハーブ園」
1991年秋の開園以来、長く愛されている「神戸布引ハーブ園」。約16万㎡の敷地を整備し、当初は園芸家・ハーブ研究家の広田靚子さんをアドバイザーに迎え、「環境」「人と自然の共生」をキーワードに、ハーブ園の計画が進められました。現在も「香りと色と味わいの世界を五感で実感できる舞台づくり」をコンセプトに、暮らしに役立つハーブを中心とした、香りや彩りの豊かなガーデンを披露しています。 園内は、「展望エリア」「ガーデンエリア」「グラスハウスエリア(温室含む)」「風の丘エリア」の4つにゾーニングされ、それぞれに見応えのあるシーンを演出しています。見どころは、ヨーロッパの田舎風の景色が楽しめる「フレグラントガーデン」、約100種1,700株のハーブが植栽された見本園としての「ハーブミュージアム」、オシャレなキッチンガーデンを提案する「家庭菜園ポタジェ」、1,300㎡のラベンダー畑が広がる「ラベンダー園」、ヨーロッパのカントリーサイドをイメージして4つのシーンを演出する「四季の庭」など、枚挙にいとまがないほどの充実ぶりです。山の景色を借景として生かした、自然風景式ガーデンへ、ぜひ出かけてみませんか。 生命力あふれるハーブや草花が織りなすガーデンから元気をもらおう! 神戸繁華街の三宮から約10分、新神戸駅より徒歩約5分でロープウェイ乗り場「ハーブ園山麓駅」に着きます。ロープウェイに約10分乗ると、「神戸布引ハーブ園」に到着。一般的に、観光ガーデンは郊外に立地するケースが多いのですが、こちらは繁華街から気軽に出かけられる都会のオアシス。ロープウェイ乗車中の眺めも素晴らしく、市民のみなさんをはじめ、県外からの観光客も多く、年間の来場者数は40万人に達します。来訪者からは「景色がよかった」「食事がおいしかった」との感想も聞かれ、リピーターの多いハーブ園です。 写真は「ウェルカムガーデン」のエリア。ドイツの古城をモチーフにしたレストハウスと城門に囲われた広場で、ロープウェイから降り立った瞬間、ハーブ園に来たことを実感できます。季節の花を立体的に飾り、彩り豊かにハーブ園の旬を演出。20〜30種類、約2,000株の植物で彩られる、フォトジェニックなスポットです。 写真は「ローズシンフォニーガーデン」のエリアで、見頃は6月、10月。香りがよく花色が豊富なイングリッシュローズを、香り別に6エリアに分類し、約60種170株のバラを植栽しています。花びらの多いカップ咲きやシンプルな一重咲き、ポンポン咲きなど個性豊かなバラの花姿を堪能。パーゴラを中心にシンメトリーに配されたトピアリーなど、美しいコーナーを背景に、思い出に残る写真を撮りましょう。 「神戸布引ハーブ園」では、四季を通して旬の草花が彩るように植栽計画がなされています。春はミモザ、サクラ、コブシ、ハナナ、チューリップ、カモミールなど。夏はラベンダー、ユリ、ヒマワリが元気に開花。秋はコスモス、セージ類、紅葉と、オータムカラーで彩られます。冬は温室内の植物たちをご覧ください。左の写真のサクラが満開になるのは、例年4月7〜10日くらい、右の写真の豊かなカモミール畑は5月中旬〜下旬です。 また、季節を通して「春の収穫祭(カモミール)」「ラベンダー摘み取り体験」「ハロウィンフェア」「ハーブ&スパイスカーニバル」「紅葉カフェ」「クリスマスマーケット」といったイベントを開催。出かける前に公式ホームページをチェックして、どんなイベントが開催中なのかチェックしておくのも一案です。 春と秋の土・日・祝日、夏季の全日は、ナイトガーデンを満喫できます。ロープウェイや展望エリアから望む神戸の夜景は、宝石をちりばめたような輝きを放ちます。また、森の中の幻想的な空間を光や音で演出するイルミネーションイベント「光の森〜Forest of Illumination」を開催。このロマンティックな景色の中で、ドイツビールやワイン、オリジナルハーブソーセージやハーブステーキなどの料理も楽しめます。 2018年4月にオープンしたカフェ「ザ・ヴェランダ神戸」に大注目! メニュー充実、今話題のホットなスポット 「神戸布引ハーブ園」内のグラスハウスエリアを改装し、2018年4月7日にグランドオープンした「ザ・ヴェランダ神戸」。標高約400mに位置し、眼下は港町神戸の街並みが一望できます。古きよき神戸の洋館のイメージとモダンなカフェが融合した、クラシック&ラグジュアリーな空間で食事やティータイムを楽しみましょう。営業時間は10:30〜16:30(2Fのみラストオーダー16:00)。 写真左は2Fカフェラウンジで77席。季節を彩るデザート、サンドウィッチ、ハーブティー、コーヒーなどのメニューが揃います。写真右は1Fテラス席で89席。広い空をより近くに、そよぐ風を心地よく感じる開放的な空間。布引ハーブバーガー1,000円、サヴァラン900円ほか、スイーツ、ソフトクリーム、ハーブティーを楽しめます。 写真はカフェ「ザ・ヴェランダ神戸」オリジナルブレンドハーブティー(2Fは全12種各1,000円、1Fは全3種各600円)。 「神戸布引ハーブ園」の展望エリアには、展望レストハウス2Fにレストラン「ザ・ハーブダイニング」があります。営業時間は11:00〜15:00(ラストオーダー14:30)、席数は100席、料金は大人2,380円、小学生1,180円、小学生未満無料(メイン料理は除く)。色鮮やかなハーブガーデンをイメージしたメイン料理(肉・魚・パスタ)の9種から好きな一皿を選べ、15種の前菜ブッフェ、メイン料理、オリジナルブレンドハーブティーがセットになった「ガーデンプレートコレクション」です。 左の写真は「鴨のロースト バルサミコソース 菜園をイメージして」、右の写真は「桜海老と春野菜のトマトソース」。 無料のハーブガイドツアーは魅力的なコンテンツ! オリジナル商品を扱うショップも充実 「神戸布引ハーブ園」では、毎日無料のハーブガイドツアーを①11:00~②13:30~③14:30~の3回開催しています。①は「暮らしにとりいれよう! アロマと香り」をテーマに、さまざまな実生活に役立つ精油の活用術を実演を交えて紹介。香りのブレンド方法も説明します。②は「ふれて楽しむフレッシュハーブ」。約100種類のハーブを植栽展示しているハーブミュージアムで、フレッシュならではのハーブの香りや色、味に触れながら活用法を学べます。③は「ハーブガーデンを巡る」。ガーデンを巡りながら植物や季節の花・ハーブを紹介します。各回約45分です。 「神戸布引ハーブ園」では、山麓駅内のショップ、山頂の「ハーバルマーケット」でショッピングを楽しめます。オリジナルブランド商品の品揃えが豊富で、ハーブティー6種各860円、ルームスプレー3種各1,580円、ハンドクリーム3種各1,850円、リップバーム1,450円、ボディクリーム2,800円、エッセンシャルオイル30種各1,620円、ハーバルクッキー2種各1,200円が人気のラインナップです。 Information 神戸布引ハーブ園/ロープウェイ 所在地:神戸市中央区北野町1丁目4-3 TEL:078-271-1160 http://www.kobeherb.com アクセス:新幹線・神戸市営地下鉄「新神戸」駅より徒歩約5分、ロープウェイで約10分「ハーブ園山頂駅」下車すぐ オープン期間:無休(強風や雷の場合は運休・休園する場合あり。またロープウェイ年次点検のため、2〜3月に約3週間の運休・休園あり) 営業時間:9:00~16:45、9:30〜20:15(3月20日〜11月30日の土日祝、7月20日〜8月31日)※16:45、20:15はロープウェイ上り時刻 入場料:大人1,500円・小人750円(ロープウェイ乗車を含む) Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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ガーデン
花の庭巡りならここ!「かおり風景100選」に認定された「山形県村山市 東沢バラ公園」
昭和31年に設立された、歴史ある「山形県村山市 東沢バラ公園」は、地元の方々にも長く親しまれています。設計を手掛けたのは、日本のバラ界の父、故・鈴木省三さん。およそ7万㎡にも及ぶ敷地には、約750品種2万株のバラが植栽されています。見頃は6月上旬〜7月上旬、9月中旬〜下旬。この期間は「バラまつり」が行われて多くの人で賑わい、さまざまなイベントも開催されます。「いつ訪れても花や葉の状態が美しく、行き届いた管理が素晴らしい」とリピーターが多く、年間5万人の来場者があります。 バラの香りが風にのってエントランスに集まる植栽に 「山形県村山市 東沢バラ公園」は、山と湖に囲まれた借景の美しい自然豊かな公園です。バラ園は、設立当初から親しまれている「クラシックガーデン」、オールドローズを集めて植栽された「オールドローズ園」、日本の皇室をはじめ世界の王室の方々の名前が冠されたバラが集められた「皇室のバラ」など、さまざまにテーマを設けたエリアによって構成。平成11年に誕生したオリジナルのバラ‘むらやま’をはじめ、‘グリーンローズ’や‘黒真珠’など珍しい品種のバラも見られます。 写真の高さ約3.5m、約3m四方のローズドームには、つるバラを這わせてフォーカルポイントにしています。さらに奥の大きなシンボルツリーのケヤキは、絶好の休憩スポット。緑陰のもとでお弁当を広げてピクニックを楽しむ人や、のんびり読書をしている人の姿が見られます。 「山形県村山市 東沢バラ公園」は、平成13年に全国のバラ園で唯一、環境省の「かおり風景100選」に選ばれました。山の形に沿って傾斜がつけられた公園は、山からエントランスに向かって風が通るように設計され、バラの香りが風にのって集まる工夫がなされているのです。馥郁としたバラの香りを十分に堪能するには、午前中の早い時間に訪れるのがオススメです。 「山形県村山市 東沢バラ公園」には、市制施行50周年を記念してモニュメント「幸せのローズベル」が寄贈されました。「恋人の聖地」とプレートされた、ロマンティックな雰囲気が魅力で、カップルで訪れて一緒にベルを鳴らす姿も多く見られます。このエリアではラベンダーピンクの大輪花、‘ショウゴ・エレガン’が毎年たくさんの花を咲かせ、インスタ映えのするフォトスポットとして人気です。 目に鮮やかなグリーンの芝生で整えられた、小高い丘の上につくられた休憩場のガゼボは、公園内を上から見渡せるビュースポット。園内への飲食の持ち込みは自由ですが、喫煙は不可(園外に喫煙所あり)。ペットの同伴はOKです。リードをつけて、糞は持ち帰るなどのマナーは守りましょう。 手前のバラはアメリカで生まれた‘リオ・サンバ’で、黄色で咲き始めた後、オレンジ、朱色へと変化していく姿を楽しめます。 喫茶スペースや体験教室、ギャラリーが充実する「バラ交流館」 園内には「バラ交流館」があり、軽食コーナーや土産物販売店のある棟、体験教室が開催される棟、押し花や陶器といったクラフト作品を展示するギャラリー棟の3棟が並んでいます。バラまつりの期間中には、押し花教室を開催しており、1作品につき約30分で体験できます。参加料は500円〜です。 バラ交流館内の飲食スペースは20席ほど。メニューは、バラソフトクリーム300円、バラアイスカップ320円、バラコーヒー300円、ローズティー、ローズヒップティー各250円など。食事メニューは山形牛重1,500円などのほか、お好み焼きやフランクフルトもあり、天気のよい日はテイクアウトして、青空の下でいただくのもオススメです。 土産物売り場では、バラキャンデー240円、バラサイダー270円、バラ紅茶(ティーバッグ)270円が人気商品となっています。 左の写真のインスタ映えするバラサンデーは400円。右の写真は、左がローズヨーグルトムース350円、右がローズシュガー入り飲むヨーグルト350円。いずれもバラの香りがふんわりと漂う、人気メニューです。 バラまつり期間は、毎年趣向を凝らした多彩なイベントを開催 バラまつり期間には、毎年さまざまなイベントが開催されています。写真は、市民サークルのフラダンスの発表会と、バラの愛好家必見のバラの育て方教室、バラの相談所などのイベントの様子です。 ほかにもバラのアレンジメントやレカンフラワー、ハーバリウム、七宝焼き体験教室、ジャズバンドなどの演奏会が行われます。また2018年のメインイベントに村山市出身の「薔薇から生まれた薔薇王子」のコンサート、夜まで楽しめる「夜のバラまつり」など、多彩なイベントが開催されます。バラまつり期間中のイベント情報は、ホームページで要チェックです!
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花の庭巡りならここ! ロザリアンの聖地「国営越後丘陵公園 香りのばら園」
芳しいバラの香りを堪能できる「国営越後丘陵公園 香りのばら園」 「国営越後丘陵公園 香りのばら園」は、1万6,000㎡の敷地に800種、約2,400株のバラが植栽されたバラ園。その名の通り、芳しいバラの「香り」をテーマにした植栽が特徴です。バラの香りは、主に「ダマスク・モダン」「ダマスク・クラシック」「ティー」「フルーティー」「スパイシー」「ブルー」「ミルラ」に分類されています。それらに当てはまる香りを持つバラの品種を、7つのエリアに区分して植栽。人の顔ほどの高さで咲くように仕立てられたバラの「香り比べ」を自由に楽しんで、好きな香りの品種を見つけましょう! バラの見頃は5月末〜6月中旬、10月です。 ほかに白、ピンク、朱色、赤、黄色など、バラの色彩別に植栽したカラフルなエリアや、原種のバラやオールドローズをコレクションしたエリア、オオタカネバラやヤマイバラ、アズマイバラ、テリハノイバラなど日本の野生種を集めたエリア、世界約40カ国の「ばら会」が加盟する「世界ばら会連合」(World Rose Convention)にて殿堂入りしたバラの名花を集めたエリア、コンクールで受賞歴のあるバラ、宿根草とバラを組み合わせたナチュラルガーデンのエリアなど、多様な見どころを設けています。 バラの品種の特性を生かした適材適所の植栽術が見事! 5種類のピンクのバラ‘ザ・ガーランド’、‘フランシス・E・レスター’、‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’、‘ロサ・ヘレナエ’、‘ロサ・フィリペス’を植栽し、ガーランド(花綱)に仕立てた、ダイナミックにバラが咲き誇るコーナー。開花期に見応えがあるのはもちろんですが、これらは一季咲きで、それぞれに大小の赤い実をつけるので、晩秋にはアクセサリーをまとったようなローズヒップの景色を楽しめます。手前のピンクのバラは、オールドローズの‘ベル・イシス’。 背景のポプラの木は、「国営越後丘陵公園 香りのばら園」の象徴的な存在。ポプラの木を中心に竹を組み、ランブラー系のつるバラをオベリスク仕立てにしたユニークな姿は、遠くから見ると大きなトピアリーのようです。 手前の広場には休憩スペースがあり、テーブル&チェアが20セット(季節などにより増減)あります。飲食の持ち込みは自由で、バラの景色を楽しみながら、お弁当を広げる人の姿もよく見られます。喫煙は不可(喫煙所あり)、ペットの同伴はOKです。 高さ・幅3mのアーチを連ね、縦の空間を優雅にバラで彩ったエリア。‘セプタード・アイル’、‘コンスタンス・スプライ’、‘エヴリン’、‘フォールスタッフ’などのつるバラを仕立てたアーチのトンネルを自由に散策して、香りのシャワーを浴びることができます。バラだけでなく、ベロニカやセイヨウオダマキ、アジュガなどの宿根草をともに植栽したナチュラルガーデンなので、バラと草花のコーディネート術はガーデンの参考になります。 香りのよいバラを集めたエリアは、香りを確かめやすいように、樹高を抑えて仕立てられています。写真は「ダマスク・モダン」「ダマスク・クラシック」の香りを持つバラが植栽された一角。バラの香りは、朝方つぼみを開く頃に強く感じられるので、香り比べを楽しみたいなら、午前中の早い時間帯を狙うのがオススメです。手前の真っ赤なバラは‘パパ・メイアン’。 高さ1.5mほどのオベリスクを扇状に設け、面で見せる仕立て方は、「国営越後丘陵公園 香りのばら園」ならでは。人気の高い品種‘ピエール・ドゥ・ロンサール’を下から這うように上らせ、たわわに咲かせた姿は見応えがあります。 バラ園以外にも「国営越後丘陵公園」内には、四季を通して花が楽しめるよう植栽されており、見どころ満載です。3月末〜4月はクリスマスローズや雪割草、カタクリ、4月下旬〜5月上旬はチューリップ、6月後半〜7月はアジサイやラベンダー、9〜10月はコスモスと、季節の開花リレーが楽しめます。 2018年は、「国営越後丘陵公園 香りのばら園」が開園して15年目にあたります。毎年バラの季節には、育種家やガーデナーなど、専門家を招いて庭園内のガイドツアーや育て方の講習会などが開催されていますが、節目となる2018年はさらにさまざまなイベントの開催が予定されています。ぜひ公式ホームページをこまめにチェックしましょう! また、「国営越後丘陵公園 香りのばら園」では、日本海側の気候ならではの仕立て方や剪定法などが垣間見られるのもポイントです。書店に並ぶ園芸書は、太平洋側の気候を基本にまとめられていることが多く、日本海側の気候に合った管理法の情報が不足しがちなもの。雪の多い日本海側にお住まいの方は、ツアーガイドや講習会に参加して、健やかにバラを育てるコツを学ぶのも一案です。 コンクールに出品された圃場の見学もOK! 「国営越後丘陵公園 香りのばら園」では、2005年より毎年「国際香りのばら新品種コンクール」を開催しており、日本のバラ三大コンクールの一つとなっています。世界中から届いたバラの苗を、同じ条件下の圃場で2年間かけて栽培し、香りのよさや花の美しさ、耐病性などを総合的に審査。 2年目の春と秋に審査し、金賞、銀賞、銅賞が発表され、金賞のうち最高得点を得た品種に「国土交通大臣賞」が、香りの部門で最高得点を得た品種に「新潟県知事賞」が、一般来場者による人気投票で1位になった品種に「長岡市長賞」が授与されます。 第1回は育種家の寺西菊雄さんが作出した、写真のバラが「国土交通大臣賞」を受賞。受賞を記念し、旧名の‘ティニー・グレイス’から‘フレグラント・ヒル’(香りの丘) と「国営越後丘陵公園 香りのばら園」にちなんだ名前が新たにつけられました。今やこの公園のシンボリックな存在となっています。 園内にある、コンクール用の圃場も見学できるので、まだ世に出回っていないバラを見ることができ、最新のトレンドがうかがえるのも魅力の一つです。 バラソフトクリームとオリジナル香水が大人気 園内のカジュアルな休憩スポット「ローズカフェ」でティータイムを楽しむのもオススメ。営業時間は9時30分から閉園まで(季節により異なる)で、ラストオーダーは閉園の30分前までです。季節によってメニューが替わり、パンケーキやホットドッグなどがあります。人気メニューは雪室(ゆきむろ)コーヒー450円(税込)、つぶつぶ苺のベジタブルスムージー600円(税込)、バラの甘い香りが口に広がる赤バラソフトクリーム500円(税込、ばら祭り期間中のみ)など。 「国営越後丘陵公園 香りのばら園」では、シンボル的なバラ‘フレグラント・ヒル’の香りを再現した香水と練り香水を販売しており、お土産に大人気です。フルーティーな甘さにさわやかなグリーンノートが乗る、上品な香りと評されています。価格は香水(50㎖)が3,600円(税込)、練り香水(8g)が1,340円(税込)。