みやうち・やすゆき/1969年生まれ。恵泉女学園大学人間社会学部社会園芸学科准教授。専門は造園学。とくに庭園等の植栽デザイン、緑化樹の維持管理、植生や植物相調査を専門とする。最近は休耕田の再生活動に取り組み、公開講座では自然観察の講師を担当。著書に『里山さんぽ植物図鑑』(成美堂出版)がある。
構成と文・童夢
みやうち・やすゆき/1969年生まれ。恵泉女学園大学人間社会学部社会園芸学科准教授。専門は造園学。とくに庭園等の植栽デザイン、緑化樹の維持管理、植生や植物相調査を専門とする。最近は休耕田の再生活動に取り組み、公開講座では自然観察の講師を担当。著書に『里山さんぽ植物図鑑』(成美堂出版)がある。
構成と文・童夢
みやうち・やすゆき/1969年生まれ。恵泉女学園大学人間社会学部社会園芸学科准教授。専門は造園学。とくに庭園等の植栽デザイン、緑化樹の維持管理、植生や植物相調査を専門とする。最近は休耕田の再生活動に取り組み、公開講座では自然観察の講師を担当。著書に『里山さんぽ植物図鑑』(成美堂出版)がある。
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知りたい! サザンカ(山茶花)の種類や品種、それぞれの特徴と見分け方
サザンカ(山茶花)を育てる前に知っておきたいこと サザンカは山口県以南に自生するツバキ科の常緑樹で、古くからさまざまな品種が作り出され、その数は現在300種ほどあります。ここでは、品種とその特徴を知る前に、サザンカについての基本情報を紹介しましょう。 サザンカの基本データ 学名:Camellia sasanqua 科名:ツバキ科 属名:ツバキ属 原産地:日本 和名:サザンカ 英名:Sasanqua camellia 開花期:10〜12月 花色:赤、ピンク、白 植えつけ時期:3月中旬〜4月中旬、9月中旬〜10月上旬 耐寒気温:−5℃ サザンカは日本の固有種、つまり日本にだけ野生する常緑樹で、本州の山口県、四国、九州、沖縄に分布しています。丘陵地の照葉樹林に多く見られます。原種の樹高は2〜6mほどですが、なかには10mを超える高さのものもあります。花は白のひと重咲きです。 サザンカは、花芽がその年に伸びた枝の先端付近に1〜数個つき、10〜12月に開花し、晩秋〜初冬の花として親しまれています。基本的な性質はツバキに似ています。ツバキよりやや寒さに弱く、ほとんどのツバキが花弁をまとめて落とすのに対し、サザンカは花弁が基部で癒合していないため花が終わると花弁が1枚ずつ散ります。自然樹形は卵形。水はけがよく、適湿で肥沃な場所を好みます。本来、日当たりを好みますが、日陰でもよく育ちます。 サザンカ(山茶花)とヤブツバキの見分け方 サザンカは、漢字では山茶花と書きます。中国で山茶花とはツバキ類の花のことで、同じツバキ属のチャノキに対して山に生える茶という意味になります。 サザンカは小ぶりなヤブツバキのような葉、樹形で、花も似ています。見分ける際のポイントは、葉。サザンカは葉の表裏の主脈と葉柄、および若い枝に短い毛が生えていますが、ヤブツバキにはありません。 また、ヤブツバキの花は、花弁の基部が多数の雄しべとともに合着しているため、花が終わると、花ごと枝からポトリと落ちるます。一方、サザンカは花弁と雄しべが基部の一部だけで合着しているため、花後には花弁も雄しべもバラバラに落ちます。 サザンカ(山茶花)には、多くの園芸品種があります サザンカは本州の山口県、四国、九州、沖縄などに自生しています。古くからその自生種をもとに、さまざまな園芸品種が作り出されてきた古典園芸植物です。野生のサザンカの花は、白でひと重咲き。園芸品種では白の花に加え、赤やピンク、ぼかしなどバリエーションに富み、咲き方はひと重はもちろん八重のほか、千重咲き、獅子咲きなどがあります。大きさでは、10㎝を超える大輪のものも。 現在、300ほどの園芸品種が知られ、花の咲く時期や咲き方などからサザンカ群、カンツバキ群、ハルサザンカ群に分けられていています。さらに、中国原産のユチャを系統とするとされるタゴトノツキ群というグループもあります。 サザンカ群 生態や特徴が、自生種のサザンカにもっとも近いグループ。花はひと重か八重で、10〜12月に花をつけます。 七福神 古くから関東地方で栽培されてきたサザンカです。花は半八重咲きで、花径は7.5㎝ほどです。 桜月夜 花は半八重でピンク、大輪の品種です。 丁字車 花はひと重咲き。雄しべが小さな花弁状に変化して花芯に丸く収まった唐子咲きです。関西地方で古くから栽培されてきました。 カンツバキ群 サザンカとツバキの交雑種といわれる、カンツバキを中心に作出されたグループです。花は八重咲きか獅子咲きで、花期は11〜3月。カンツバキ群の多くの品種のもととなった獅子頭(関東での寒椿)をはじめ、富士の峰、朝倉、乙女サザンカ、姫白菊など、多数が作り出されています。 獅子頭 別名、寒椿。花はピンクで八重咲き。カンツバキ系品種の生みの親のひとつです。 富士の峰 花は中輪で、白の八重〜千重咲き。明治初期に関西から全国に広まりました。 朝倉 花は中輪で八重〜獅子咲き。内弁は白で、外弁がごくわずかに淡ピンクを帯びます。 乙女サザンカ 花は柔らかなピンクで千重咲き。昭和35年頃関西から広まり、現在は生け垣用などとして全国に普及しています。 姫白菊 花は小輪、白の八重咲き。11〜12月に開花します。 ハルサザンカ群 花期が12〜4月ともっとも遅いグループです。花の咲き方はひと重や八重、千重などさまざま。サザンカとツバキ(主としてヤブツバキやその園芸品種)の自然交配で生まれたものが、もとになっているとされます。ヤブツバキに近い性質があり、花色に縦絞りというツバキにみられる特徴をもつ品種も。現在、50品種ほどがあります。 鎌倉絞 花はひと重の小輪、赤に白の斑が入ります。江戸中期の資料に、すでに掲載されているほどの歴史あるハルサザンカの品種です。 古金襴 花は小輪のひと重で盃状〜平開咲き。淡ピンクの地に赤の縦絞り、または吹き掛け絞りが入ります。 笑顔 花は八重咲きの大輪。濃ピンク、まれに白の斑が入ります。開花期は11〜3月。福岡県久留米地方で作出され、普及しました。 タゴトノツキ群 中国大陸に広く分布する、ユチャ(油茶)に由来する品種群とされます。古くから知られる品種として、田毎の月があります。サザンカやカンツバキ群の品種と交雑して、実生によって数多くの交雑種が誕生。園芸的に魅力のあるものはほとんどなく、葉がやや大きく、葉の表面に光沢がないのが特徴です。 田毎の月 花は白の中輪で、ひと重の抱え咲きです。葉が大きく厚いのが特徴です。 元気に育つための、サザンカ(山茶花)が好む環境 本来、サザンカは日当たりを好みますが、日陰でも栽培できます。 ただし、日なたの場合は西日の当たる場所を避け、日陰ではできるだけ明るい場所を選ぶようにしましょう。 ツバキよりは耐寒性が弱く、冬に−5℃より気温が下がるような場合には防寒が必要になります。冬の冷たい風に当たると花が咲きにくくなるので、冬期に北風が当たらない場所を選んで植えつけ、鉢植えの場合は置き場所を工夫してください。 立派に育てるための、植えつけ時期と方法 鉢植え、地植えともに、3月中旬〜4月中旬が植えつけの適期です。本格的な寒さが来る前の9月中旬〜10月上旬も、植えつけは可能です。 鉢植えの場合の手順 ①苗木の準備 苗木は根鉢を崩さないようにします。 ②用土の準備 赤玉土(中粒)、鹿沼土(中粒)、腐葉土をそれぞれ同量ずつ混ぜた土を用意します。植えつける鉢に鉢底ネットを敷いたうえで、鉢底石を3㎝ほどの厚さに入れます。 ③植えつけ 用意した用土を使って植え付けます。このとき、元肥も入れます。 ④用土を調整 最終的に、用土の表面が鉢の縁より3㎝ほど下がるように用土の量を調整し、苗木の株元が用土の表面と揃うように植えつけます。用土表面から鉢の縁までのスペースをウォータースペースといい、水やりの際、この部分に水がたまるようにします。 ⑤水やり 植えつけ後、必要に応じて支柱を立てて固定し、鉢底から水が流れ出るまで、たっぷりと水やりをします。 地植えの場合の手順 弱酸性の土を好み、土壌がアルカリ性になると肥料分を吸収しにくくなり、葉が黄色くなって生育が鈍ります。コンクリートブロックの塀の際など、土壌がアルカリ性になりやすい場所は避けるようにします。 ①穴を掘る 苗木を用意したら、植えつけ場所に、根鉢の大きさの倍の深さと直径の穴を掘ります。さらに穴の底を、スコップなどで耕しておくとよいでしょう。 ②元肥を施す あらかじめ腐葉土や完熟堆肥などを混合した元肥を用意し、掘り起こした庭土によく混ぜて、半分ほど穴に埋め戻します。 ③植えつけ 苗木の根鉢を軽くほぐし植え穴に入れて、残りの土を使って植えつけます。このとき、苗木の株元が地面の高さになるように調整をします。 ④水やり 植えつけ後は、たっぷりと水やりをします。苗木がぐらつくようなら、必要に応じて支柱を立てて苗木を支えます。 たくさんあるサザンカの品種のなかから好みのものを見つけて、冬を彩る美しい花を楽しんでください。 Credit 記事協力 監修/宮内泰之 1969年生まれ。恵泉女学園大学人間社会学部社会園芸学科准教授。専門は造園学。とくに庭園等の植栽デザイン、緑化樹の維持管理、植生や植物相調査を専門とする。最近は休耕田の再生活動に取り組み、公開講座では自然観察の講師を担当。著書に『里山さんぽ植物図鑑』(成美堂出版)がある。 構成と文・童夢
知りたい! ヒイラギの品種や類似種、それぞれの特徴と見分け方
ヒイラギを育てる前に知っておきたいこと ヒイラギは、古くから庭木とされる代表的な樹木のひとつです。多くはありませんが、いくつかの園芸品種があります。また、葉姿が似たものもあります。その園芸品種や類似種を知る前に、ヒイラギについての基本情報を知っておきましょう。 ヒイラギの基本データ 学名:Osmanthus heterophyllus 科名:モクセイ科 属名:モクセイ属 原産地:日本、台湾 和名:ヒイラギ 英名:False holly、Holly olive 開花期:11~12月 花色:白 植え付け時期:4〜10月 耐寒気温:0℃ ヒイラギは、本州の関東地方より西、さらに四国、九州、沖縄の山地に自生する常緑の小高木で、庭木や公園樹として植栽されます。株には雄と雌があり、雌株では、秋、葉の付け根に芳香のある白い花が咲き、翌年の夏に黒紫色の小さな実をつけます。若木では葉の縁にある2〜5対の歯牙状のトゲが特徴的ですが、老木ではこのトゲがなくなり、先が尖った楕円形の葉となります。 ヒイラギにはどんな種類があるの? 選び方は? ヒイラギと、名がつく植物はいくつかありますが、なかには本来のヒイラギ(モクセイ科モクセイ属)と分類上の科が違うものがあります。また、いくつかの園芸品種もあります。それらを紹介しましょう。 マルバヒイラギ ヒイラギといえば、周囲にトゲのある葉が大きな特徴ですが、こちらは葉にトゲがなく、丸い形をしています。 キッコウヒイラギ トゲのない葉の形と、やや目立つ葉脈がカメの甲羅を思わせることから名付けられた品種です。 斑入りヒイラギ 葉に白い斑が入った園芸品種です。マルバヒイラギやキッコウヒイラギがどちらかというと和風なイメージに対し、この斑入りヒイラギは洋風な雰囲気をもっています。 覆輪リンヒイラギ 葉に白い縁取りがある園芸品種です。斑入りヒイラギと同様に、洋風の庭にもマッチします。黄色い縁取りがあるものを、黄覆輪ヒイラギといいます。 ヒイラギモクセイ ヒイラギとギンモクセイ(銀木犀)の雑種とされます。葉は厚くて硬い革質で、ヒイラギの葉よりも大きく艶がありません。また、葉縁にはより多く細かいトゲ状の鋸歯があります。花は小さく白色で、10〜11月に枝先の葉の付け根にたくさん咲き、芳香があります。雌雄異株ですが、雄株しか知られていません。ヒイラギよりも成長がやや早く、萌芽も旺盛で刈り込むことができるため、生け垣などに利用されることも。 セイヨウヒイラギと、ヒイラギの関係 本来のヒイラギはモクセイ科モクセイ属の樹木で、クリスマスの飾りとして用いられるセイヨウヒイラギ(西洋柊)はモチノキ科の樹木です。 セイヨウヒイラギ(西洋柊)は、ヒイラギと科は違いますが、葉がヒイラギと似ているため、この和名がつけられました。花は白色で4〜5月に咲き、晩秋〜初冬に実が赤く熟します。クリスマス・ホーリーとも呼ばれ、リースなどクリスマスの飾りによく使われます。 ヒイラギナンテンと、ヒイラギの関係 メギ科の常緑低木としてヒイラギナンテン(柊南天)があります。モクセイ科のヒイラギとは異なるグループの樹木ですが、葉の縁にはヒイラギのようなトゲ状の鋸歯があります。 ヒイラギナンテンは、高さ1~2mほどの株立ちとなり、3〜4月に枝の上部から房状に集まった小さな黄色い花をつけます。その年の6〜7月に果実が黒紫色に熟します。鬼門よけとして、玄関前などにヒイラギの代用として植えられる場合も。また、公園などでは寄せ植えにされることもあります。 ヒイラギの育て方にはポイントがあります とても丈夫な樹木です。大気汚染などにも強いのですが、乾燥、特に冬の乾いた風には弱いので注意が必要です。 耐陰性があるので、多少日当たりの悪い場所でもよく育ちます。本来は、日当たりを好むので、できるだけ日当たりのよい場所で育てるようにしましょう。ただし、日当たりがよすぎて土壌がとても乾燥するような場所では、生育が阻害されて枝が枯れることがあります。 植えつけは気温が十分上がった4月行以降に行います。放任でもある程度、樹形は整います。本来の樹形をいかして育てる場合は、3~4月頃、樹形を乱すように伸び出た枝を、付け根から切り取ります。 ヒイラギを育てるときに必要な準備は? ヒイラギは、庭木などとして地植えで育てるのが一般的ですが、鉢植えでも育てることができます。植えつけをはじめる前に、以下のものを用意するとよいでしょう。 準備するもの(鉢植え、地植え共通) ・ヒイラギの苗木 ・赤玉土、腐葉土 ・肥料 ・剪定バサミ ・スコップ ・支柱(必要であれば) *鉢植えの場合は、下記のものも用意 ・8号以上の大きな鉢 ・鉢底石 ・鉢底ネット ・移植ゴテ 鉢植えで育てる場合、苗木に見合った大きさよりも、ひと回りからふた回り大きな鉢を選ぶようにします。小さな鉢だと、すぐに植え替えが必要になってしまいます。 立派に育てるための、植えつけ時期と方法 苗は寒さにあまり強くないため、十分気温が上がる4〜5月になってからが、植えつけの適期となります。 鉢植えの場合の手順 ①苗木の準備 苗木は根鉢を崩さないようにします。 ②用土の準備 赤玉土(小粒〜中粒)7、腐葉土3の割合で配合した土を用意します。植えつける鉢に鉢底ネットを敷いたうえで、鉢底石を3㎝ほどの厚さに入れます。 ③植えつけ 用意した用土を使って植えつけます。このとき、元肥も入れます。 ④用土を調整 最終的に、用土の表面が鉢の縁より3㎝ほど下がるように用土の量を調整し、苗木の株元が用土の表面と揃うように植えつけます。用土表面から鉢の縁までのスペースをウォータースペースといい、水やりの際、この部分に水がたまるようにします。 ⑤水やり 植えつけ後、必要に応じて支柱を立てて固定し、鉢底から水が流れ出るまで、たっぷりと水やりをします。 地植えの場合の手順 ①穴を掘る 苗木を用意したら、植えつけ場所に、根鉢の大きさの倍の深さと直径の穴を掘ります。できれば可能な限り深い穴を掘り、さらに底をスコップなどで耕しておきましょう。 ②元肥を施す あらかじめ腐葉土や完熟堆肥などを混合した元肥を用意し、掘り起こした庭土によく混ぜて、半分ほど穴に埋め戻します。 ③植えつけ 苗木の根鉢を軽くほぐし植え穴に入れて、残りの土を使って植えつけます。このとき、苗木の株元が地面の高さになるように調整をします。 ④水やり 植えつけ後は、たっぷりと水やりをします。苗がぐらつくようなら、必要に応じて支柱を立ててください。 知りたい! ヒイラギの増やし方 ヒイラギは種まきや挿し木で増やすことができます。 種まき ヒイラギの種は、熟した果実から採ることができます。両性花をつける株に咲いた花は、翌年6〜7月に黒紫色に熟します。熟した果実から種を採り出した後すぐに、種まき用の用土を入れた容器にまきます。 種まき後は、2〜3年そのまま移植せずに育てて、苗木を成長させます。発芽後1年めの成長はゆっくりですが、2年め以降は勢いよく成長します。成長した苗木は、4〜5月に植えつけをします。 挿し木 挿し木で増やす場合は、6〜7月が適期となります。春に芽吹いて伸びた枝を、挿し穂(穂木)とします。 挿し木の時期と方法 挿し木は、6~7月の新梢が充実しきる前のものを採取し、挿し穂にします。 穂木の採取方法 ①時間帯 朝、夕、雨天時などに行います。 ②株の選び方 日当たりのよい場所で、健全に育った株を選びます。 ③枝の選び方 日当たりのよい場所にあり、病虫害がなく、節間が間延びしていないものを。葉が小さめで、形が揃った部分の少し硬くなった新梢を選び、ハサミで長さ10~15㎝に切ります。 ④水に浸す 穂木は、切り口を直ちに水に浸します。 挿し穂の調整と挿し木 ①葉を整理する 穂木は上葉を4~5枚残すようにして、下部の葉を取り除きます。残す葉が大きい場合は、葉を半分に切ります。 ②切り口を斜めに切り戻す 吸水しやすいように、切り口をナイフで斜めに切り、 1〜2時間水につけます。 ③挿し床の準備 赤玉土や挿し木用土を鉢などに入れて挿し床とし、たっぷりと水やりをします。 ④発根促進剤をつける 穂木を水から取り出し、発根促進剤を切り口に薄くつけ、余分な粉は軽くたたいて落とします。 ⑤挿し木する 用土に割りばしで挿し穴をあけてから、挿し穂の1/3~1/2を挿し、周りの土をピンセットで押さえて安定させます。 ⑥水やり たっぷりと水やりして、ビニール袋などで密封し、日陰に置きます。 挿し木後の管理 ①挿し木後から夏の間 直射日光を避けて、湿度が高く保てる場所に置きます。挿し床ごとビニール袋で覆ってもよいでしょう。 ②秋 ビニール袋で覆っていた場合は取り除き、朝夕の弱い光や外気に当てるようにします。 ③冬 玄関や軒先などのなるべく暖房のない暖かい場所に置き、乾かさないように管理します。 ④春 4〜5月になって十分気温が高くなったら、大きめの鉢に植えつけます。植えつけは、苗木の植えつけの手順を参考にしてください。 Credit 記事協力 監修/宮内泰之 1969年生まれ。恵泉女学園大学人間社会学部社会園芸学科准教授。専門は造園学。とくに庭園等の植栽デザイン、緑化樹の維持管理、植生や植物相調査を専門とする。最近は休耕田の再生活動に取り組み、公開講座では自然観察の講師を担当。著書に『里山さんぽ植物図鑑』(成美堂出版)がある。 構成と文・童夢
アベリアの種類・品種ごとの特徴と違いの見分け方は?
アベリアってどんな植物? アベリアは、初心者にも育てやすい花木のひとつです。園芸品種にはいくつかあります。それぞれの違いや特徴を知るために、まずはアベリアの基本情報を学んでおきましょう。 アベリアの基本データ 学名:Abelia × grandiflora 科名:スイカズラ科 属名:ツクバネウツギ属 原産地:園芸品種 和名:ハナツクバネウツギ(花衝羽根空木)、ハナゾノツクバネウツギ(花園衝羽根空木) 英名:Glossy abelia 開花期:5月中旬〜10月 花色:白、淡ピンク 植え付け時期:4月または9〜10月 耐寒気温:−10℃ アベリアの原種ってどんな植物? 交雑によってできた園芸種 一般的にアベリアと言えば本種A. × grandifloraを指します。19世紀中期にイタリアで、A. chinensis(タイワンツクバネウツギ)とA. unifloraとの交雑により作出されました。長期間開花することや、半常緑なのに寒さに強いなどの元となった親の長所を受け継いでいます。 日本に自生するアベリアの仲間 日本にもアベリアと近縁の野生種がいくつかあります。そのひとつがツクバネウツギです。果実がプロペラのような萼片(がくへん)をつけ、羽根つきの「衝羽根(つくばね)」に似ていることからその名がつきました。樹高は2mほどになり、5月ごろに白い花を咲かせます。 アベリアの種類、園芸品種の特徴は? アベリアには、美しいカラーリーフの園芸品種や白以外の花色のものがあります。 葉色に特徴のある園芸品種 葉に斑が入る品種には、‘ホプリーズ’や‘コンフェティ’などがあります。また明るい葉の色や、色が変化する品種には、‘フランシスメイソン‘や‘カレイドスコープ’、‘エドワードゴーチャ’などがあります。これらの品種は、庭にやわらかな色合いを与えてくれます。 花色を楽しむ園芸品種 基本的な園芸種のグランディフローラは、花色が白から淡いピンク色をしています。‘エドワードゴーチャ’は、濃いピンクの花をつける品種です。アベリアの花は長さ2cmほどで小さいですが、長期間たくさん花を咲かせるので、庭を賑わせてくれます。 アベリアの種類によって育て方に違いはあるの? 基本的な育て方は同じ 葉や花の色に違いはありますが、アベリアの基本的な育て方は、ほとんど同じと考えてよいでしょう。 鉢植えで育てる準備 鉢植えで育てる場合、植物の生育は植え付けたプランターの大きさで決まります。コンパクトに育てたいときは小さなプランターで、ある程度の大きさに育てたい場合は大きなプランターを選ぶようにします。基本的には苗木の根鉢の大きさより一回りほど大きなプランター、具体的には7〜10号程度(21〜30cm)のものを用意しましょう。あまり大きなものを使うと、移動や植え替えなどの作業時に負担が大きくなってしまうので注意してください。プランターの材質にはさまざまなものがあります。安価で軽く扱いやすいのはプラスチック製ですが、通気性や水はけといった植物の生育を考えると素焼き鉢が向いています。なお、形や色のバリエーションに飛んだグラスファイバー製のものもあります。 庭植えで育てる準備 日光を好むので、日当たり、風通しの良いところに植えます。とくに生け垣などとして列植するときには、成長後の大きさを予測して株間を十分にとりましょう。水はけが良ければ、土質は特に選びません。根鉢の大きさの倍の深さ・直径の穴を掘り、掘り起こした庭土に堆肥をよく混ぜて半分ほど穴に埋め戻します。苗木の株元が地面の高さになるように調整し、残りの土を戻して植え付けます。 植え付けは真夏と真冬を避けて アベリアの苗木の植え付けは4月、または9月下旬〜10月が適期です。真夏(7月〜9月中旬)と真冬(12月〜2月)を除けば、いつでも植え付けできます。 植え替えも春または秋に 鉢増し・鉢替えといった植え替えは、4月、または9月下旬〜10月が適期です。 弱酸性の土に植え付けることが大切 植物の生育にはおおむね、弱酸性(pH5.5〜6.5)の土が適しています。酸性が強すぎると、根が生育障害を起こしやすくなります。また、アルカリ性が強いと、土の中に鉄やホウ素などの微量要素が含まれていたとしても、根から吸収されにくく、欠乏症を起こす可能性があるので気をつけましょう。 鉢植えの土作り プランターでは市販の庭木用培養土をそのまま利用します。しかし、製品によって排水性や保水性が異なります。各用土の排水性、温度や日当たり、風通しなどの環境によって、土の乾き具合が変わることを確認し、覚えておくとよいでしょう。鉢植えで使用した培養土の保水性が悪いと感じたときは、堆肥や腐葉土を混ぜてみてください。また、排水性が悪いと感じる場合には、赤玉土や鹿沼土を配合することで改善できます。 鉢植えの用土を自分でブレンドして作る場合は、赤玉土(細粒):鹿沼土(細粒):腐葉土を、5:2:3の割合で混ぜます。赤玉土は排水性を高め、根腐れを防ぎます。 庭植えの土作り 庭植えの用土は、庭土に堆肥や腐葉土、培養土をよくすき込んでおきましょう。 寒肥・追肥を施す 鉢植え、庭植えともに寒肥(寒い時期に与える肥料のこと)を与えます。時期は2〜3月です。また、開花中盤の9月中旬に、緩効性の肥料を土の上にまいて施すとよいでしょう。 人気のあるアベリアの種類、品種を知りたい 育てやすく、カラーリーフとしても人気のアベリア。以下に育てやすく入手しやすい品種をいくつかピックアップしてみました。 グランディフローラ アベリアの基本的な園芸種で、大正時代に日本に入ってきました。葉は緑色で、花は白から淡ピンク色をしています。また、萼は赤い色をしており、白い花との対比もきれいです。開花期が長いので、花を長く楽しめます。丈夫で育てやすいのも魅力です。 ‘エドワードゴーチャ’ グランディフローラよりも濃いピンクで、ややふっくらとした花をつける園芸品種です。全体的にコンパクトで、葉はグランディフローラよりも小さく、緑色をしており、寒くなるとオレンジから赤紫色に紅葉します。 ‘ホプリーズ’ 光沢のある葉の緑に、クリーム色から白の覆輪の入る園芸品種です。葉色が明るいので、カラーリーフとして楽しめます。洋風なお庭にもぴったりです。花色は、白からピンク色をしています。ほかの品種に比べて、比較的萌芽力があります。 ‘カレイドスコープ’ 季節で葉色が変化する園芸品種で、昨今ではカラーリーフとしても人気です。春はブライトイエロー、夏はゴールデンイエロー、低温期にはブライトオレンジに変わります。別名「万華鏡」とも呼ばれています。ホプリーズ同様、萌芽力があります。花は白色で、ほのかに香ります。他の品種に比べて、冬の落葉が少ないといわれています。 ‘フランシスメイソン‘ 葉の縁に、黄色の斑が大きく入る園芸品種です。特に春と秋に、葉の色が鮮やかになります。花は白色で、斑が入る以外はグランディフローラと性質はほぼ同じです。葉の色が明るいため、庭を明るい印象にしてくれます。 ‘コンフェティ’ 葉の縁にクリームホワイトの斑が入る園芸品種です。新葉は斑が濃桃色になります。また、冬の時期には斑の部分が紅葉し、濃桃色になります。冬以外でも、日当たりの具合や生育環境によっても色が変化します。斑入りの品種ですが、夏の葉焼けに強いのが特徴です。 Credit 記事協力 監修/宮内泰之 1969年生まれ。恵泉女学園大学人間社会学部社会園芸学科准教授。専門は造園学。とくに庭園等の植栽デザイン、緑化樹の維持管理、植生や植物相調査を専門とする。最近は休耕田の再生活動に取り組み、公開講座では自然観察の講師を担当。著書に『里山さんぽ植物図鑑』(成美堂出版)がある。 構成と文・さいとうりょうこ
キンモクセイの植え付け・植え替えに適した土の作り方
キンモクセイを育てる前に知っておきたいこと キンモクセイは、初心者にも育てやすい庭木のひとつですが、土作りにちょっとしたポイントがあります。土作りを始める前に、上手に育てるための基本情報を知っておきましょう。 キンモクセイの基本データ 学名:Osmanthus fragrans var.aurantiacus 科名:キンモクセイ科 属名:モクセイ属 原産地:中国(詳細は不明) 和名:キンモクセイ(金木犀) 英名:fragrant orange-colored olive 開花期:9〜10月 花色:オレンジ 植え付け時期:3〜4月 耐寒気温:−10℃ キンモクセイは樹高5〜8mになる常緑小高木です。9月下旬から10月中旬に、オレンジ色で強い芳香のある5mm程度の小花を枝に密につけて咲かせます。近年では開花が年々早まっている傾向があります。その香りは、低温、多湿になると特に強く香ります。日本では芳香剤としてよく知られる香りですが、中国では花(日本のものと同一かは不明)を使い、桂花陳酒や桂花茶などで香りが楽しまれています。葉は、オレンジ色の花が映える濃い緑で、光沢があります。庭木や生垣によく利用されています。日本では雄株しか知られておらず、そのため実をつけることはありません。 キンモクセイの香りを手軽に楽しめる桂花茶 キンモクセイは、花が白色のギンモクセイ(O.fragrans)の変種とされています。属名のOsmanthusは、ギリシャ語でにおいを意味する「osme」と、花を意味する「anthos」が由来です。 よい土は、水はけ、水もちに優れています 植物が育つためには、水はけ(排水性)と水もち(保水性)に優れた「よい土」が必要です。「よい土」とは、物理的には「団粒構造をもつ土」のことをいいます。団粒構造とは、土の粒子(単粒)が集まって団粒(小さな固まり)をつくり、この団粒がさらに集まった状態を指します。団粒のなかの隙間や、団粒どうしの隙間が、排水性・通気性・保水性・保肥性に役立つのです。 土の粒子や団粒が集まり、適度に結合するためには腐植に富んでいる必要があります。団粒構造を持つよい土を見分ける方法は、土に少し水を含ませて軽く握ります。よい土であれば一旦団子状になり、それを指で軽く押すとほろりと崩れます。一方で、団子状にならなかった土は保水性、保肥性などが悪く、触っても崩れなかったりした土は、通気性や排水性が悪い土といえます。 弱酸性の土に植え付けることが大切 多くの植物の生育には、弱酸性(pH5.5〜6.5)の土が適しています。酸性が強すぎると、根が生育障害を起こしやすくなり、アルカリ性が強いと、土の中に鉄やホウ素などの微量要素が含まれていたとしても、根から吸収されにくく、欠乏症を起こす可能性があります。 植え付けのときに市販の酸度測定器などを使い、植え付け場所の土壌酸度を調べておきますが、キンモクセイなどの庭木は野菜などとは違い、植え付け時によほど弱酸性から離れていた場合以外は、とくに土壌酸度(pH)を気にする必要はありません。 土の種類を知ることが、適した土作りへの近道 園芸で使う用土は、基本用土と改良用土に大きく分けられます。基本用土は、赤玉土や黒土などの園芸用土のベースとなる土のことです。改良用土は通気性、排水性、保水性、保肥性を改良する用土のことで、基本用土に混ぜて使います。ここでは、土の種類とその特徴を紹介します。土の種類について知ることは、植物を育てる「よい土」作りに役立ちます。 基本用土 赤玉土 関東ローム層(火山灰土)の赤土を乾燥させてふるい分けたものです。通気性、排水性、保水性に優れますが、腐植などの有機質はほとんど含まれていません。基本用土として最もよく使われています。小粒・中粒・大粒と選別されて袋詰めになっており、他の用土とブレンドして使うときは、中~小粒のものが適しています。 黒土 関東ローム層(火山灰土)の表層土。別名「黒ボク」「黒ボコ」ともいいます。腐植などの有機質を多く含み、保水性、保肥性に優れている軟らかい土です。通気性や排水性が悪いので、赤玉土などを混ぜて使います。 鹿沼土 栃木県鹿沼地方で採取される軽石質の火山砂礫が風化した土です。有機質をほとんど含まない酸性土で、排水性、保水性に優れています。酸性寄りの土なので、サツキやツツジ類などの低木や東洋ランなどの山野草に向いているほか、無菌に近いので挿し木の用土としても使われます。 砂 川砂が一般的ですが、「桐生砂」や「富士砂」、「白川砂」など、産地によってさまざまな種類があります。排水性や通気性をよくするために使います。主に山野草や多肉植物の栽培などに使われます。 改良用土 腐葉土 広葉樹の落ち葉を腐熟させたものです。有機質に富んでいて、排水性、保水性、通気性に優れています。鉢植え、地植え、どちらの場合でも重宝される改良用土です。 堆肥 藁、落葉、野菜くずなどを腐熟させたものです。腐葉土と同じような使われ方をしますが、庭土の改良に使うのが一般的です。土中の微生物を増やし、排水性や通気性をよくする働きがあります。未熟堆肥だと、生育に悪影響を与えるので、完熟したものを使います。 ピートモス ミズゴケ類、ヨシ、スゲ類など湿地の植物が堆積して泥炭化したものです。軽くて水もち保水性、通気性がよいのが特徴です。 酸性が強いので、一般的な草花には「酸度調整済み」のもの、酸性の土を好む植物には「酸度未調整」と表記されたもの、と使い分けるようにしましょう。 バーミキュライト 蛭石を高熱処理して膨張させそれを細かくした人工用土です。薄い層が積み重なった構造で、軽く、水はけ排水性、通気性、保肥性力に優れています。 パーライト 真珠岩を高熱高圧処理した人工用土です。白い粒状で軽く、排水性、通気性をよくするために使います。細かいものほど保水性がよくなります。 もみ殻くん炭 もみ殻を燻して炭化させたものです。保水性、通気性に優れ、保温、根腐れ防止、堆肥の消臭効果があります。アルカリ性なので、酸性土の中和にも使われます。 元気に育てるための、キンモクセイの土作り 鉢植えの用土 キンモクセイを鉢に植え替えるときに使用する用土は、一般的な市販の庭木用培養土で問題ありません。しかし、製品によって水はけや水もちが異なります。各用土の排水性、温度や日当たり、風通しなどの環境によって、土の乾き具合が変わることを覚えておきましょう。鉢植えでの使用した培養土の水もちが悪いと感じる場合には堆肥や腐葉土を、水はけが悪いと感じる場合には赤玉土や鹿沼土を足すことで改善できます。 鉢植えで用土をブレンドする キンモクセイは水はけのよい酸性の土を好みます。鉢植えの用土を自分でブレンドして作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜます。赤玉土は水はけをよくし、根腐れを防いでくれます。 地植えに使う改良用土 地植えの用土は、庭土に堆肥や腐葉土、培養土をよくすき込んでおくとよいでしょう。 キンモクセイは酸性の土が好きなので、苦土石灰などをまく必要はありません。また、アルカリ性の強いピートモスなどは使用しないようにしてください。 キンモクセイの植え付け・植替え時期 植え付けの適期 キンモクセイは比較的寒さに強い常緑樹ですが、植え付け適期は多くの常緑樹と同じ3〜4月です。また、耐寒気温の−10℃を下回らない時期に合わせることが必要です。あらかじめ栽培する地域の気象データをもとに例年の耐寒気温を調べておきましょう。気象データは気象庁のホームページから調べることができます。その年の気温が不安定なこともあるので、栽培を始める前に天気予報もチェックしておきましょう。 鉢植えの植え替え時期 地植えをしたキンモクセイは、基本的に植え替えはしません。植え替えすることにより、根が傷つきやすく、水や養分を吸い上げる力が衰えてしまうためです。鉢植えの場合は、根詰まりを起こしやすいので、2〜3年に1回、3〜4月に植え替えを行います。 鉢の植え替え時に準備したいもの 鉢の植え替え時には用土や鉢のほかに、剪定ばさみや支柱などが必要になります。古い根などは剪定ばさみで切り取ります。丈の高い株なら根付くまでは支柱を立てるとよいでしょう。 準備するもの ・8号以上の大きな鉢 *鉢植えの場合 ・鉢底石 *鉢植えの場合 ・赤玉土 ・腐葉土 ・元肥:完熟堆肥など ・支柱 *必要であれば ・剪定バサミ キンモクセイの植え替え方法が知りたい 鉢全体に根が回ったり、水はけが悪くなったりしたら植え替えをしましょう。一回り大きな鉢に植え替えます。 ①鉢から苗を取り出す キンモクセイの鉢から苗をそっと取り出します。 ②根鉢をかるく落とす 根の周りについた土をもみほぐしながらかるく落とします。 ③黒い根を切り取る 黒く変色した根があれば剪定バサミで切り取ります。 ④植え替え 一回り大きな鉢に鉢底ネットを敷き、鉢底石を3cmほどの厚さに入れ、赤玉土7、腐葉土3の割合で配合した土を使って植え替えます。この時、元肥も入れます。 ⑤用土を調整 最終的に用土の表面が鉢の縁より3cmほど下がるように用土を調整し、苗木の株元が用土の表面とそろうように植え付けます。 ⑥水やり 植え付け後、必要に応じて支柱を立てて固定し、たっぷりと水やりをします。 植え替えをするときの注意点は? 鉢植えで育てる場合、小さな鉢だとすぐに植え替えが必要になってしまうので、苗木よりも一回りから二回り大きな鉢を選ぶようにしてください。また、キンモクセイは成木になってからの移植を嫌います。最初から、大きめの鉢を用意したほうがよいでしょう。 併せて読みたい ・秋は美容ケアの替え時!シミ・シワ肌からエイジレス美肌へ導く次世代美容オイル ・10月下旬までがチャンス! 植え替えで花数2倍! 秋の庭を鮮やかに彩るガーデンマムとウィリアム・モリスの鉢 ・カボチャのおばけ、ジャック オー ランタンがいっぱい!横浜イングリッシュガーデンでハロウィンと秋のバラ園を楽しもう! Credit 記事協力 監修/宮内泰之 1969年生まれ。恵泉女学園大学人間社会学部社会園芸学科准教授。専門は造園学。とくに庭園等の植栽デザイン、緑化樹の維持管理、植生や植物相調査を専門とする。最近は休耕田の再生活動に取り組み、公開講座では自然観察の講師を担当。著書に『里山さんぽ植物図鑑』(成美堂出版)がある。 構成と文・さいとうりょうこ