おさだ・せつこ/ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。
長田節子 -ライター/エディター-の記事
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ガーデン&ショップ
花の庭巡りならここ!府民に愛される遊園地・大阪「ひらかたパーク」
大阪府民に愛されている遊園地「ひらかたパーク」内には、見応えのあるバラ園が併設されています。1955年に本格的なバラ園として開設され、まだ一般的ではなかった珍しいバラを数々植栽。「東洋一の大バラ園」とうたわれ、国内のバラ園の先駆けとなりました。 2000年には「ローズガーデン」として大幅にリニューアルされ、現在は600品種4,000株のバラが見られます。観覧車やジェットコースターなど遊園地内らしい借景もあいまって、楽しいレジャー気分を満喫できます。 「ひらかたパーク」内の「ローズガーデン」は、4つのエリアから構成されています。品種改良が進み、現在最も多く栽培されているバラを集めた「モダンローズガーデン」、品種改良の進む前からヨーロッパの王侯貴族の間で親しまれていたバラを集めた「オールドローズガーデン」、イングリッシュローズと季節の草花や宿根草を混植した「イングリッシュローズガーデン」、半つる性のバラを中心に野趣あふれる風景が見られる「シュラブローズガーデン」です。 特に「モダンローズガーデン」には、話題になったバラ、日本の皇族や海外の王族の名前がつけられたバラ、さまざまな香りが間近で楽しめるバラなどのエリアがあり、訪れる人の興味を引く植栽が見られます。また、2017年には日本のバラ育種家たちが作出したバラを集めたコーナーが新設されました。近年は、日本人ならではの感性で作出されたバラの人気が高まっており、品種のトレンドがうかがえる植栽の工夫も見どころです。 写真は、バラのトンネルをくぐった先の、愛のキューピッドが立つ「愛の神殿」。「ローズガーデン」内にはフォトジェニックなスポットがいくつも用意されています。 「ローズガーデン」の見頃は5月中旬〜6月上旬と10月中旬〜11月下旬です。特に4月末〜6月上旬には、毎年「ローズフェスティバル」が開催され、バラにまつわるイベントを多数行っています。2017年には、バラが最も美しい早朝に観賞できる「ローズガーデン早朝散策デー」を初開催し、100名限定で開場。多数のバラ愛好家が訪れ、ゆっくりと香りや花姿を楽しんでいました。訪れた人からは「バラの樹高が抑えられているので、きれいな花がよく見える」との声が聞かれました。(2018年以降の早朝散策デーは開催未定のため、お問い合わせを) 遊園地ならではの演出も魅力の一つ。写真左の「ノームトレイン」は、車掌が周辺のアトラクションやローズガーデンについて説明しながら回る汽車(列車)で、1周を約5分で巡ります。写真右の「ファンタジークルーズ」は可愛いボートで水路をゆっくりと回遊。いずれも15歳以上の保護者と同伴の場合、0歳から乗車できます。また、イルミネーションイベント時は、走路や水路などがイルミネーションで輝きます。 写真左のように、メリーゴーラウンドを背景に、遊園地ならではのメルヘンチックな写真が撮れるのも魅力。ローズガーデンでは、アーチやオベリスクを配した立体的な演出が、そこかしこに見られます。オベリスクに仕立てているのは‘羽衣’で、手前のピンクのバラは‘ディオルサン’。右の写真の可憐なバラは‘コンテス ドゥ セギュール’。四季咲きなので年中よく咲いています。 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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果樹
完熟果実を味わえる贅沢が待っている! イチジクを育てよう
家庭で育てて完熟を味わいたいイチジク イチジクは傷みやすいフルーツの一つで、栽培農家では早めに収穫して出荷するため、完熟果はほとんど青果店には出回りません。したがって家庭で育てて完熟させた果実を収穫すれば、本来の甘くてコクのある味わいを存分に楽しめるというわけです。糖度が高いので、冷やして食べればそのままデザートになりますし、白ワインやシャンパンとの相性も抜群。もちろんジャムやケーキ、タルトなどのスイーツにも利用できます。食べきれないほどたくさん実ったら、皮をむいて冷凍保存すれば、約1カ月は好きなときに食べられます。 果樹栽培では、苗木の植えつけから収穫まで3〜4年かかることが多いのですが、イチジクの場合は植えつけから1〜2年で収穫できるのが、初心者にオススメする理由です。加えて、コンテナ栽培でコンパクトに育てることができ、8号以上の鉢に植えつければ、たわわに実ります。 販売されている苗には、まだ幼い素掘り苗やポット苗、充実した鉢苗があります。素掘り苗やポット苗は価格が抑えられるものの、植えつけてから実がつくまでは2年程度育成期間が必要と考えてください。鉢苗は値段が上がりますが、生産農場で管理し良い株に成長させてから出荷され、翌シーズンには収穫が期待できます。大株に仕立てるまでの管理の手間を省けるので、手軽に収穫を楽しみたいビギナー向きです。 イチジクは、写真のように主枝を左右水平方向に伸ばし、その主枝から果実がつく枝を垂直方向に伸ばす仕立て方もできます。壁際に配置すれば、よりコンパクトにまとめられるので、ベランダなどの狭い場所での栽培にオススメ。樹高を低く抑えられ、果実の揃いもよくなります。 見た目で選ぶ! イチジクのカラー別品種エトセトラ イチジクはカラフルなフルーツで、品種によって様々な色の果実が揃います。葉の形も愛らしいので、ガーデンのシンボルツリーとしても十分目を引く存在になります。近年は品種改良が進んで、いずれも甘くて風味豊かな品種ばかりが出回っているので、見た目で選ぶのも一案です。 庭に個性を放つ果実 ゼブラ・スイート グリーン×ホワイトのストライプ柄が目を引く、オシャレ度ナンバーワンの品種です。果肉は赤く、甘み、酸味のバランスがとれていて美味。収穫が近づくとゼブラ柄が薄くなってくるので、わかりやすいのもうれしいところです。果実は40〜50g、収穫時期は8月下旬〜10月下旬。 黒みを帯びた果実がインパクトを与える ネグロ・ラルゴ 黒みがかった小ぶりの果実がたわわに実った景色は、ガーデンのスタイリッシュなアクセントになること間違いありません。果肉は赤紫色で品質がよく、裂果しないので扱いやすいといえます。果実は40〜50g、収穫時期は8月下旬〜10月下旬。 みずみずしいグリーンの果実 コナドリア 黄緑色の果皮が目に鮮やかで、明るいトーンでガーデンの草花たちと調和します。果肉は赤紫色で、果皮とのコントラストも素敵。さっぱりとした味わいで、甘みと酸味のバランスがほどよく取れています。果実は50〜100g、収穫は8月中旬〜9月下旬。 シックなワインレッドの果実 セレスト 小さめのワインレッドの果実がたくさんつく、葉のグリーンとの対比が美しい品種です。果肉も淡い紫色で、果皮が薄く、特に甘みが強くて粘りもあります。凍らせてそのまま食べても美味。寒さに強い長所もあります。果実は15〜25g、収穫時期は8月下旬〜10月上旬。 デリシャスな品種 ネグローネ 見た目よりも味を重視するなら、味と香りのバランスが素晴らしい人気品種を。果肉は淡い紫色で、肉質にやや粘り気があり、甘くて酸味も含んでジューシー。つややかな黒みを帯びた小さめの果実は、ガーデンに個性をもたらします。果実は20〜30g、収穫時期は9月上旬〜10月下旬。 併せて読みたい ・イチジクを鉢植えで育てよう!よく実る美味しいホームフルーツ ・イチジクは秋が旬! 簡単アレンジでごちそうにするイチジクレシピ5 ・感動の果樹栽培「レモンの木」育て方と楽しみ方 多種多様な果樹苗木を販売 LA FRUTA(山陽農園) 揃わないフルーツはないほど多様な果樹苗を生産。特にイチジクの取り扱い品種は豊富です。園主の大森直樹さんは、NHK「趣味の園芸」講師として長年出演するほか、果樹関連の著書を多数著すなど果樹栽培の指導・普及を行っています。果樹苗は、インターネット販売もしています。 http://www.la-fruta.jp Tel.086-955-3681 岡山県赤磐市五日市215 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/