おさだ・せつこ/ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。
長田節子 -ライター/エディター-の記事
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イベント・ニュース
京都で「トルコ至宝展」開催中! 宝物が語るチューリップ礼賛の時代
オスマン帝国の栄華を伝える宝物の数々から チューリップ文化の繁栄をうかがい知る 今回、「トルコ文化年 トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美」が京都で開催されるにあたって、本展示監修者のヤマンラール水野美奈子さんにお話を伺う機会を得ました。「チューリップの宮殿」と呼ばれるほど、トプカプ宮殿がチューリップに彩られ、チューリップをモチーフにした服飾や工芸美術品が流行した文化について解説していただきます。 1478年に築かれたトプカプ宮殿は チューリップで豊かに彩られていた トルコのイスタンブルに今も残るトプカプ宮殿は、1478年にオスマン帝国(1299年頃〜1922年)によって築かれました。スルタン・メフメト2世(在位1444〜1446年、1451〜1481年)は1453年に東ローマ帝国の首都コンスタンティノープルを征服後、その地をオスマン帝国の新しい首都、イスタンブルとすると宣言。トプカプ宮殿は国力を顕示する象徴的存在として栄えました。 この時代、トプカプ宮殿の近郊にはチューリップが自生していました。鮮やかな赤が目を引き、花姿も愛らしいことから、人の手による栽培が始まっていたことがうかがえます。なぜなら、トプカプ宮殿が建てられた頃、敷地に花を植えるために、チューリップやヒヤシンスの球根をアナトリアから大量に注文した記録が残されているからです。 観賞用の花を大量に栽培できるということは、経済的にも国が豊かであることの表れともいえます。国の内外から重要人物が出入りするトプカプ宮殿では、政治力や軍事力を誇示するばかりでなく、文化力も示すことによって盤石な国力を見せつけていたのかもしれません。 スレイマン1世がこよなく愛したチューリップ 美術工芸品のモチーフとして好まれた 少し時代が下って、オスマン帝国の最盛期を築いたスレイマン1世(1520〜1566年)も、チューリップを好みました。トプカプ宮殿内には、樹木や草花を植えるための坪庭風の狭い空間が数カ所に設けられ、春にはチューリップが爛漫と咲いていたようです。それは今にも残されている細密画から紐解くことができます。 絵には書斎で演奏家が楽器を奏でたり、道化師が踊ったりする様子が描かれているのですが、そこにはチューリップが大きな花瓶に活け込まれ、丸テーブルに左右対称に飾られています。さらに書斎の外には坪庭があり、そこにもチューリップが。宮殿内ばかりか、敷地外の小道にもチューリップが咲いていたことも分かっています。 また、トプカプ宮殿には「宮廷工房」があり、絵師たちは美術工芸品のモチーフとしてチューリップを盛んに取り入れていました。ほかにバラ、ヒヤシンス、カーネーションなども意匠に取り入れて、オスマン帝国独自の文様が大成。建築、写本、織物、タイル、陶器などあらゆる美術工芸品が、それらの文様で飾られました。 チューリップは、統治者や宮殿内に出入りできる人物のように、身分の高い人だけが身につけられるモチーフというわけでもありませんでした。春の開花時期には一般の男女ともに生花を頭に飾ってオシャレを競っていたとか。ではなぜ、オスマン帝国では、これほどチューリップが愛されていたのでしょうか? チューリップは春の喜びを告げる花であり 神の存在を意識できる花 日本人が桜を愛するのと同じように、オスマン帝国では春の訪れを告げる花として、チューリップが愛されてきました。それが、チューリップがモチーフとして好まれる理由の一つ。もう一つは、宗教的・神秘主義的象徴性としての理由からです。 オスマン帝国では、チューリップを「ラーレ」と呼んでいました。この言葉に使われるアラビア語の綴りの文字配列を変えると、「アッラー」(神)になり、また綴りを逆さから読むと「ヒラール」(新月)という言葉になります。新月はオスマン人の祖先であるオグズ族カユ部族の象徴を表します。 イスラーム教では偶像崇拝が禁じられていますが、よりどころとなる具象が欲しくなるのも、また人の心ではないでしょうか。チューリップは神を感知する具象の対象として、人々に大切にされるようになったのです。 実際、武人たちが遠征に行く際には、チューリップの文様や文字をあしらった武具を身につけていました。身の危険が迫った時に「アッラーの加護」を受けたいという思いからでしょう。戦に赴く男を送り出す女たちも、「これを身につけて」と武具などにチューリップをあしらったであろうことも、たやすく想像できます。 チューリップの品種改良が進み 文化が急速に成熟していく チューリップを愛したスレイマン1世が統治した頃、当時のイスラーム長官エブスウウド・エフェンディ自らが、チューリップの品種改良に努めていました。それほど重要な国家事業だったのかもしれません。自生していたチューリップは赤い花がほとんどでしたが、15〜16世紀には品種改良によって、白、白に斑が入るもの、黄色など、さまざまな色や形が生まれました。 18世紀になると多様な品種が生まれたことにより、チューリップの値段が上がったため、品種が登録されるようになりました。すべての品種に名前がつけられ、花色、花形、葉の形を記録。値段も公定価格がつけられたのです。 18世紀頃に登場した権力者アフメト3世(1703-1730年)と大宰相のダーマート・イブラヒム・パシャは大変にチューリップを好み、イスタンブルの街中をチューリップで飾り立てたといわれています。この時代を、後世の歴史家は「チューリップ時代(1718〜1730年)」と名づけ、トプカプ宮殿では、あらゆる装飾品にチューリップがモチーフとしてあしらわれました。時の権力者が愛好したということもあり、オスマン帝国ではチューリップ文化が絢爛豪華に花開き、急速に成熟していったことがうかがえます。 写真を見てください! 「チューリップ時代」には花弁が長く、巻きが強くて先が細くなる咲き姿が流行していたことが、当時のチューリップ専門書に残されています。これは18世紀頃に流行した花姿で、16世紀にはふっくらとした花姿が好まれたことから、時代によって流行があったようです。 チューリップの一大ムーブメントは オスマン帝国からヨーロッパ他へ波及 チューリップ文化が栄えたオスマン帝国のスレイマン1世を、ハンガリーの大使ビュスベックが訪ねた際、イスタンブル郊外で野生の赤いチューリップが群生する美しい姿に衝撃を受けました。その時に球根を持ち帰ったのが、ヨーロッパにチューリップが伝わった最初とされています。その後、ヨーロッパでも品種改良が進み、現在に伝わる、ふっくらとした姿のゲスネリアナ種が誕生しました。 ヨーロッパでもチューリップが大人気になり、「手元で咲かせてみたい」と所有欲をそそる存在に。球根の値段がうなぎのぼりに上がっていき、オランダでは投機の対象になって、経済が混乱した「チューリップ・バブル」を引き起こしました。ヨーロッパで生まれたゲスネリアナ種が17世紀にオスマン帝国に里帰りすると、また大評判に。チューリップ文化は、寄せては返す波のように、世界中にムーブメントを起こしました。 一方、東洋の中国では、チューリップは誰も見たことのない存在。でも、ヨーロッパに輸出していた染付の皿には、チューリップと見られる文様があしらわれています。これは輸出先のニーズに合わせて取り入れられたものと推測でき、ユーラシア大陸の東端にまでチューリップ文化が影響を及ぼしていたことが分かる痕跡です。 オスマン帝国の四季 自然を愛する人々 オスマン帝国のチューリップ文化について、スポットを当ててきましたが、彼らはチューリップばかりを偏向的に愛したわけではありません。春はスイセン、ヒヤシンスから始まり、チューリップ、バラ、カーネーションへ。これらはオスマン帝国の代表的な花です。果物が実る春の木として、リンゴ、アーモンド、モモ、ナシを愛で、夏はダリア、ユリ、スイカズラ、タチアオイ、ムクゲなどを愛しました。 春と秋が短いながらも四季があり、オスマン帝国で暮らした人々は、日本人が植物を通して四季を愛でるのと同じような感覚を持っていたようです。カタバミやタンポポ、スミレ、シクラメンなどの野草にも楚々とした魅力を見いだし、美術工芸品に描かれています。 ヤマンラール水野美奈子さんは、こう語ります。「植物のモチーフを観点に美術工芸品を見ると、オスマン帝国に暮らした人々と日本人の感覚は、とても近いように感じます。日本のお茶の席では茶花を一輪挿してもてなすように、自然界から切り取った美しいものを、生活に取り入れて愛でるという感覚。自然界から何を美として見いだすか、そういう肌感覚がとても似ているように思いますね」。 いかがでしたか? 「トルコ文化年 トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美」監修者のヤマンラール水野美奈子さんから、オスマン帝国におけるチューリップ文化について詳しく解説していただきました。このお話を踏まえて展示会に足を運ぶと、いっそう楽しめそうです。会期は7月28日まで。ぜひ訪れてみてください! Information トルコ文化年2019 トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美 https://turkey2019.exhn.jp 会場:京都国立近代美術館(岡崎公園内) 住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺 TEL:075-761-4111 http://www.momak.go.jp/ アクセス:公共交通機関/JR・近鉄京都駅前’A1乗り場)から市バス5番銀閣寺・岩倉行き「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車すぐ 会期:6月14日(金)〜7月28日(日) 休館日:月曜、7月16日(火) ※但し7月15日(月・祝)は開館 開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで) ※ 6月は金・土曜20:00まで、7月は金・土曜21:00まで開館 料金:一般1,500(1,300)円、大学生1,100(900)円、高校生700(400)円 ※( )内は団体料金 ※中学生以下、心身に障がいのある方と付添者1名は無料(入館の際に証明できるものの提示が必要) ※本料金でコレクション展の鑑賞も可能。 駐車場:なし ※掲載作品はすべてトプカプ宮殿博物館蔵 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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花の庭巡りならここ! バラ園と和風庭園ともに楽しめる「エコパーク水俣」
2019年にバラ園がリニューアル 若木が年々成長する姿が楽しみ! 2007年にグランドオープンした「エコパーク水俣」。正式名称は「水俣広域公園」といいますが、愛称のほうが広く知れ渡っており、この呼び名で親しまれています。広さは41.8ヘクタールを誇り、市民の憩いの場として整備された公園です。園内は「海のゾーン」「街のゾーン」「里のゾーン」「山のゾーン」の4つに区分けされ、野球場やテニスコートなどさまざまなスポーツ&レジャー施設、環境保全を学ぶための施設などが集約。そんな中、ここで注目したいのは「里のゾーン」のバラ園と「山のゾーン」の竹林園です。 バラ園の広さは約1,300㎡、大人の足でゆっくり歩いて約20分で周遊できます。850種、5,000株のバラを植栽しており、年間10万人が訪れる人気のスポットです。フランスやイギリスの庭園を参考に、バラを仕立てたガゼボやパーゴラ、アーチをつないだトンネルなどを随所に配し、立体的で奥行きのある風景をつくり出しています。なかでも高さ5m、幅40mのバラの宮殿(鉄製ガゼボ)は、フォーカルポイントとして一番の見どころです。 また、バラは「オールドローズ」「モダンローズ」「イングリッシュローズ」「フレンチローズ」「クライミングローズ(つるバラ)」と、コーナーごとにテーマを持たせて植栽。色別に分けたコーナーもあり、それぞれ白、ピンク、赤のみでまとめた植栽は、いかにバラの品種が多彩かを教えてくれます。「誰もが圧倒される、バラによる色の洪水を目指しています」と話すのは、管理事務所の前田宜重さん。2019年春は、さらに充実させるべくリニューアルオープンしたばかりです。新たに迎えた若木が毎年大きくなり、さらに見応えをアップさせながら進化していく姿を見せてくれることでしょう。 バラ園のすぐ近くには竹林園があり、国内はもちろん海外から集められた竹が165種も植栽されています。竹は古くから庭園の垣根などに利用されてきたほか、食用や工芸品、日用品として日本人の生活に欠かせない植物でした。竹の持つ生命力やみずみずしさに、水俣病と戦ってきた地域の想いを重ね、「環境再生のシンボル」として竹林園を整備。かすかな風にもサラサラと揺れる笹の葉が清々しい、自然と調和する和風庭園で癒しのひとときを過ごしましょう。 「エコパーク水俣」には、バラ園や竹林園以外にも、桜、ツツジ、花菖蒲、ラベンダー、アジサイなどの名所があり、いつ訪れても自然豊かな景色が広がっています。園内への飲食物の持ち込みはOKなので、天候に恵まれた日には、随所に設けられているベンチで、ランチやおやつタイムを楽しむのもいいですね。また、園内へのペットの同伴が許可されています。ただし、リードをつけて、ペットの落とし物の後始末はきちんと処理するなど、マナーを守りましょう。 煙るように咲く豊かなバラの姿にうっとり 感動のため息をもらしつつ、歩みも軽やかに バラの見頃は、4月下旬〜5月下旬。写真は、高さ2.5m、長さ200mにもわたって展開される、バラの壁です。この壁を彩るのは、シュラブローズの‘アンジェラ’。等間隔に支柱を立ててロープを張った簡易な境界線を、たわわに咲くことで定評のある‘アンジェラ’が埋め尽くすように咲く姿は圧巻です。 この仕立て方は、自庭で咲くつるバラにも応用できそうですね。小径にはカーブがついているので視界が遮られ、さらにその先へ続く景色への期待感が高まり、歩みを誘います。 池に色とりどりのバラの花を浮かべた、記念のフォトスポット。ベンチに座ると、カメラの画角(28mm)にちょうどよく収まるように設計されています。手前に掲げている「MOYAI ROSE」の「もやい」とは、「舫い」のこと。「船を綱で結びとめる」または「船と船をつないで共同で漁をする」という意味があり、ひいては「手をとりあって絆を深めよう」という意思を表現しています。この地域では、水俣病事件で分断された地域や社会、自然との関わりを再びつなぎ直す願いを込めた「もやい直し」活動が行われており、バラ園もその一助となるべくつくられたものです。実際、バラ園の植栽は障がいをもった方々が中心となって手がけたもので、地域の交流の場となっています。 縦の空間を生かした立体的な演出として、庭園の数カ所にバラのアーチが設けられています。アーチの幅は2.3m、高さは2.1mで、20本のアーチが続くバラのトンネル。左右から、つるバラの‘ミネハハ’、‘ギーサヴォア’、‘ペッシュボンボン’などを仕立てています。煙るように咲くバラの生命力に、大きな感動を味わえるはずです。 アーチに仕立てられている、つるバラの‘ミネハハ’。1904年にアメリカで生まれた品種で、樹勢も病害虫への耐性も強いことで知られています。大変花つきがよく、小ぶりのピンクの花が枝葉を覆うように爛漫と咲く姿が見事。樹高は約3mで、アーチを彩るのにぴったりのバラです。 これはバラ園の航空写真です。大小2つのサークルが作られ、エリアごとにテーマをもたせてバラが植栽されています。どこからでも自由に回遊できる動線が整備され、さまざまな角度から見学できます。大きなサークルの方は、なんだかバラが開花した姿をモチーフにしているように見えますね。 静謐な雰囲気に包まれる和風庭園では 木々の葉擦れの音に癒されるひとときを 「エコパーク水俣」園内の「山のゾーン」には、伝統的な侘び寂びを感じる日本庭園「竹林園」があります。竹や笹をコレクションする庭園は珍しく、国内外から集められた竹・笹を165種も植栽。風に揺られてささめく葉音から、ヒーリング効果も得られそうです。広い池を渡るための飛び石も置かれ、優雅に泳ぐ鯉の姿を間近に見られます。栄華を誇る大名屋敷の庭園を訪れるような、贅沢なひとときを楽しみましょう。 バラ園に隣接する道の駅では特産品が目白押し バイキングレストランでは旬の味を楽しんで 敷地内には、「道の駅みなまた みなまた観光物産館まつぼっくり」があります。営業時間は9:00〜17:00(12月30日は〜16:00、1月3・4日は10:00〜16:00)、休業日は月曜、12月31日です。地元の特産品やお菓子が数多く揃うので、お土産にどうぞ。 またレストランも併設しています。「ご飯処 たけんこ」の営業時間は11:00〜14:30、定休日は第3月曜日です。バイキング形式で大人1,100円、子ども600円。そば、ちゃんぽん、ピザなどのメインを選び、さらにバイキングで副菜のサラダ、お惣菜、煮物、デザート、ドリンクを自由にサーブできます。
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花の庭巡りならここ! 花と野菜の魅力を満喫できる「花菜ガーデン」
フラワー&アグリカルチャーに親しむスポット 品種改良の歴史を学べるバラ園は必見! 2010年3月にオープンした「花菜ガーデン」。実は正式名称を「神奈川県立花と緑のふれあいセンター」といいますが、一般公募でつけられた愛称のほうが浸透し、親しまれています。花と野菜から取り、神奈川県の「かな」をふり仮名にして「花菜(かな)ガーデン」と名づけられました。 園内は、季節の花木や草花が楽しめる「フラワーゾーン」、田植えや稲刈り、野菜の収穫体験ができる「アグリゾーン」、農業や園芸に関する知識を深める施設「めぐみの研究棟ゾーン」の3つに分かれています。 特に「フラワーゾーン」内のバラ園「薔薇の轍(わだち)」は、バラ専門家の河合伸志さんプロデュースによる、バラの品種改良の歴史が一目で分かる植栽が見どころです。約1,300種が揃うこのバラ園を目当てに訪れる愛好家も多く、春(5月〜6月上旬)と秋(10月〜11月上旬)にはローズフェスティバルが開催され、大賑わい。「バラがとてもきれいで、敷地が広く充実したひとときでした。再度来園したい」という声が多く寄せられています。 「花菜ガーデン」が理想とする園芸家に、カレル・チャペックがいます。エッセイ『園芸家12カ月』は、約90年経った今も世界のガーデナーがバイブルにする書物です。そのライフスタイルに共鳴し、「花菜ガーデン」でもプラスアグリ(農業)をコンセプトに掲げ、今も残る彼の家と庭のイメージを「チャペックの家と庭」として展示。また、体験学習として、田植えや稲刈り、野菜の収穫体験のほか、ハンギングバスケットづくりや苔玉づくりなど、さまざまな体験型プログラムも実施しています。 キッズビレッジ、キッズファームでは、あえて小型化したアーチやトンネルで子ども目線の異空間の入り口を演出するなど、エリアごとに工夫を凝らしたガーデン演出が楽しく、見応えがあります。「子どもも大人も楽しめる施設になっていると思いました」との感想も聞かれ、花と野菜の魅力をいっそう引き出す展示が、「花菜ガーデン」の魅力です。 エリアごとの華やかなガーデンは眼福! 田植えや野菜の収穫など体験型アグリも開催 写真は「球根ミックス花壇」で、チューリップやアネモネ、スイセン、ヒヤシンスなど62品種、約11万球を植栽。華やかな球根植物たちの競演は、見応えがあります。チューリップは3月下旬〜4月中旬が見頃。配色や植栽のデザインは年によって変わるので、毎春の楽しみとしてリピーターが多く訪れます。 また、2019年は11月中旬〜12月上旬にもアイスチューリップの開花が見られる予定。開花調整されたアイスチューリップは開花期間が長いのも魅力です。 写真は三日月山パノラマ大花壇の5月上旬の様子。ポピーやコーンフラワー、カリフォルニアデージーなどを、ワイルドフラワーのようにバランスよくミックスした花畑を作っています。年に2回の植え替えを行っており、2019年8〜10月は5色のニチニチソウで彩られる予定。植栽は毎年変更され、180度パノラマの迫力たっぷりの花壇は、写真映えする人気のスポットです。 写真は「アグリゾーン」にある「触れん土ファーム」での収穫体験の様子です。他に「花菜ガルテン」や「キッズファーム」「温室」でも収穫体験(有料・持ち帰り可)を実施。内容や時間は、農作物の生育具合やコンディションに合わせて、当日の朝、公式ホームページ上で発表されます。当日の入園窓口にて申し込む先着順で、定員になり次第締め切り。食育の場としても楽しめそうですね。 河合伸志さんプロデュースによる バラ園では品種改良の歴史が学べる 「花菜ガーデン」のバラ園「薔薇の轍(わだち)」は、バラの品種改良の歴史に沿って系統・分類ごとに展示している「バラの歴史園」です。大きくは野生種からオールドローズ、そしてモダンローズの順に植栽され、時代の流れとともに次々に華やかな花姿が誕生していった経緯を学ぶことができます。そこで、バラがたどってきた今日までの道のりを、車が通った両輪の跡、轍にたとえて「薔薇の轍」と名づけられました。 写真はオールドローズのコーナー。 リージャンロード・クライマー、ロサ・ダマスケナ・トリギンティペテラ、パークス・イエロー・ティーセンティッド・チャイナなどが見られます。 写真はモダンローズのコーナー。芳醇な香りを放つ‘薫乃’、病害虫に強く修景バラとして活躍する‘ノックアウト’、「世界バラ会連合」にて名花として最初の殿堂入りを果たした‘ピース’などが見られます。 香りのバラのコーナーでは、香りを強く放つ品種群を植栽しています。写真手前のピンクのバラが‘エル’、奥に見えるのが‘香貴’、‘快挙’など。バラは咲きたてほどよく香るので、午前中早めに訪れるのがオススメ。香り比べをして、それぞれのバラの魅力を満喫するのもいいですね。 写真のバラの名前は‘花菜ローズ’。花菜ガーデンのバラ園を設計・監修した河合伸志さんが育種したバラで、オープンの記念に贈られました。ニュアンスのあるアプリコット色と芳しい香りが魅力で、シンボルローズになっています。 2019年春のローズフェスティバルでは、普段は販売していないバラ苗を集めた「ローズマーケット」、詳しい解説を聞きながら巡る「バラ園ガイドツアー」、バラの専門家の解説が聞ける「プロに学ぶ! バラの講演会・ガイドツアー」、藤川志朗さんの「花のイラスト展」などを予定しています。 地元の名産品やオシャレ雑貨が充実のショップ& 旬の食材を使ったメニューに大満足のレストラン 「花菜ガーデン」内のショップ「ディア・チャペック」では、神奈川県の特産品や、バラや花をモチーフにした雑貨などが豊富に揃います。広い店内は通路の幅もたっぷりとってあるので、ゆったりとお買い物を楽しめるのがいいですね。旅の記念やお土産に、ぴったりのアイテムを探してみましょう。 ショップのオススメは、左のローズジュース(250ml)324円、右のローズシロップ(120ml )1,296円。ほかにバスフレグランス(入浴剤・1個)324円、ローズドロップクリーム(美容液・80g)2,760円も人気があります。 園内には、レストラン「キッチンHana」(室内約100席、テラス約80席)があるので、歩き疲れたら立ち寄って休憩を。営業時間は3月1日〜11月4日が10:30〜17:00(L.O.16:30)、11月5日〜2月末日が10:30〜16:00(L.O.15:30)、定休日は「花菜ガーデン」の休園日に準じます。神奈川県の旬の食材を使ったランチメニューやデザートセットなど充実のメニューに、どれにしようか迷ってしまうかも!? レストランのグランドメニューは、神奈川県産の「ヤマユリポーク」を使用したポークグリルスープつき1,400円や、牛肉100%のハンバーグスープつき1,200円など。メニュー内容は季節やイベントによって変わります。キッズプレートやペアランチセットなどもありますよ! デザートはシフォンケーキや自家製タルトが500円、ケーキとフリードリンクのデザートセットが700円です。
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花の庭巡りならここ! 花のカーペットが壮大に広がる「メナード青山リゾート ハーブガーデン」
「美と健康」がテーマのリゾート地 そよ風が薫るハーブガーデン 1977年にオープンした「メナード青山リゾート」。リゾートホテルやゴルフコース、テニスコート、陶芸館や木工館、各種レストランなどを含む総合リゾート施設です。ここでご紹介したいのは、2007年にオープンした敷地面積8万㎡を誇るハーブガーデン。大人の足で一通り見て回るのに約90分、ゆったりと癒しのひとときを過ごせます。 「メナード青山リゾート」は、化粧品メーカー「メナード」直営のリゾート施設で、「美的生活提案」がコンセプト。「美と健康」をテーマに、健康によいとされるハーブガーデンを運営しています。スタッフがリサイクルによって堆肥をつくるなど、できる限り化成肥料や農薬を控えた有機栽培に努めているのもこだわりです。 園内は、花々が虹を描くように色彩豊かに彩る「レインボー畑」、暮らしを豊かにするハーブを集めた「ライフガーデン」や「リビングガーデン」、ウエディングも行える「ローズガーデン」など、テーマごとにエリア分けされています。年に約3回の大規模な植え替えを行い、一年を通して約300種の植物を植栽。標高約600mの高原では、乾燥した涼やかな風が心地よく、昼夜の温度差によって花色がより冴えた発色を見せるのも見どころです。 広大な敷地を生かした、一面を花で埋め尽くす演出は迫力満点で、山々を望む借景の美しさも相まって、ビジュアルの美しい写真を撮影できます。四季折々に生花を摘んだブーケづくりや寄せ植え教室などのイベントも行っており、体験メニューも充実。年に約2万5,000人が訪れ、リピーターも多いのが特徴です。 春から秋まで旬のハーブの香りを楽しめる 一番人気は、一面が紫に染まるラベンダーの季節 「メナード青山リゾート ハーブガーデン」のエントランス。ここで入場料を支払って、入園チケットを購入します。その日一日に限り、チケットの半券を見せれば出入りフリーです。園内へのお弁当などの持ち込みや、ペット同伴はNG(但し盲導犬は可)。ブランチカフェがあるので、休憩はどうぞそちらへ。 写真はカモミール畑で、見頃は5月下旬〜6月上旬。約2,000㎡に、およそ2,000株が植栽されています。満開の時期には白い絨毯となって一面を覆い尽くし、甘い香りに包まれて幸せな気分に。2019年は6月15・16日に収穫祭を行い、摘み取り体験(540円)を実施。なんと抱きかかえられないくらい収穫してOKな、太っ腹企画なんです! 「ドライにすればハーブティー1年分は困らない!」と、毎年楽しみにしているリピーターの姿も見られます。 写真はラベンダー畑。園内にはいくつかのラベンダーエリアがあり、敷地内に計1万㎡、約1万株を植栽。見頃は6月中旬〜7月中旬です。まず‘濃紫’が6月中旬〜7月中旬に開花、次に‘オカムラサキ’が6月下旬〜7月中旬、最後にラバンジン系のイングリッシュラベンダーが7月上旬〜中旬と、見頃が大きく3つに分かれ、長く楽しめます。 2019年のラベンダーフェスタ期間は6月15日〜7月15日で、毎日摘み取り体験(510円)を開催。こちらは開花中なので、束にして人差し指と親指で作る輪に入る程度までという制限があります。7月6・7日には‘オカムラサキ’の収穫祭、7月13〜15日にはラバンジン系の収穫祭を開催。同時に、エッセンシャルオイルの抽出実演も披露されます。 10月中旬〜11月下旬には、セージが見頃になります。約1万㎡に約4万株を植栽。メキシカンセージ、ラベンダーセージ、ボックセージ、サルビア類など、約10〜15種類が色とりどりに花を咲かせます。開けた青空の下、花のカーペットを前にインスタ映えする写真が撮れそうです。2019年は9月28日〜11月24日の期間にミニ花束づくりの教室を、11月22〜24日は収穫祭を開催します。 ハーブ苗やオリジナルブランド「あおやま」など 充実の品揃えが嬉しいショップも併設 「メナード青山リゾート」では、苗の販売も行っています。ハーブを中心に年間100種以上を揃え、季節の旬の苗が豊富に並ぶので、ぜひパトロールを。園内で一目惚れした植物を購入できるかもしれませんよ! 特に人気が高いのは、ラバンデュラ(イングリッシュラベンダー系)や、早咲き品種の‘オカムラサキ’などです。 「メナード青山リゾート」のオリジナルブランド「あおやま」が揃うショップ。ラベンダー、カモミール、月下美人、ローズ、カサブランカなど癒し効果のある香りを配合したコスメアイテムがずらり。ボディエマルジョン、ハンドモイストスムーザー、バスシャワージェル、オーデトワレなど充実のラインナップです。ここでしか手に入らないアイテムですが、気に入った方に向けて通信販売にも対応しています。 園内のブランチカフェ「ルッコラ」で 自家製ハーブのランチやドリンクを堪能 園内のブランチカフェ「ルッコラ」の内装は、丸太の椅子が愛らしいナチュラルスタイル。営業時間は10〜16時、定休日なし、60席あります。主な価格帯は、フードが1,200円前後、ドリンクが500円前後。自家製ハーブを使ったハーブランチやパスタ、カレーのほか、オリジナルブレンドのハーブティーがオススメです。 写真は、一番人気のラベンダーソフトクリーム(410円)。ここでしか味わえない、オリジナルのフレーバーです。バニラクリームにほんのりとラベンダーの香りが混じる、意外にさっぱりとした風味。リンゴのような甘い香りを楽しめる、カモミールソフトクリーム(410円)もあります。 Information メナード青山リゾート ハーブガーデン 所在地:三重県伊賀市霧生2356 TEL:059-269-3181(予約センター 059-54-1236) https://www.menard.co.jp/resort/ アクセス: 公共交通機関/近鉄大阪線伊賀神戸駅から予約制無料送迎バスで約30分 近鉄大阪線榊原温泉口駅から予約制無料送迎バスで約30分 車/名阪国道上野東ICから約40分 伊勢自動車道道久居ICから約50分 オープン期間:4月26日~11月24日(2019年) 休園日:なし 営業時間:9:00~17:00(最終入園16:00) 料金:大人540円、小学生270円(4月26日〜5月24日、8月1日〜9月27日) 大人1,080円、小学生540円(上記以外) ※いずれも2019年・税込料金 駐車場:100台(無料) 併せて読みたい ・連休の花庭お出かけ情報! 日本全国、花の旅にオススメの観光ガーデン保存版【北海道・東北・関東】 ・宿根草ショップの店長が提案! 実用的でお得な宿根ハーブ5選 ・バラを育てたい! 初心者さん必見 野生種、オールドローズとモダンローズなどバラの種類を分かりやすく解説 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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花の庭巡りならここ! 高原に広がる圧巻の花畑!「くじゅう花公園」
くじゅう連山に囲まれるロケーションの下 感動的に広がる花畑の景色は理想郷そのもの 1993年にオープンした「くじゅう花公園」は、九州の中心に位置する久住高原にあります。くじゅう連山が目の前に鎮座し、遠くには阿蘇五山、祖母山・傾山を望める絶好のロケーション。約22万㎡の園内を巡るには、大人の足でゆっくり散策して2時間ほどかかります。 「くじゅう花公園」は「若者からお年寄りまで、大自然に囲まれた非日常な癒しの世界に浸ってもらいたい」という目的のもとに整備された公園です。園内には約500種500万本の植物が植栽され、ガーデンエリア、花畑エリア、森のエリア、温室エリア、果実エリアに分けられた園内では、春・夏・秋、いつ訪れても花々が織りなす迫力ある景色を楽しめます。年間約100万ポットの苗を自社生産する「花苗生産センター」も強みの一つで、ダイナミックな花の景色づくりを支えています。 「くじゅう花公園」では、花の季節に合わせて、チューリップの球根掘り上げイベントや、ラベンダーの摘み取り体験を開催。クラフト作家が集合する「花公園クラフトフェア」も人気です。年間来園者数は20万人にものぼり、訪れる人々に美しい花々の景色を披露し、安らぎと感動をもたらしています。 春霞のたなびく高原に浮き立つのは 花々で彩られた夢のような絶景 「くじゅう花公園」のチューリップの見頃は4月中旬。写真のように花の絨毯が広がり、ため息がこぼれるような景色を楽しめます。配色デザインは毎年変わり、2019年は「四季彩の丘」エリアに展開。1,200㎡に3万本を植栽しており、珍しい品種を揃えた「チューリップコレクション」は必見です。「チューリップフェスティバル」は、4月20〜29日に開催予定(暖冬により、1週間ほど前倒しになる可能性があります)。 写真は「シバザクラの丘」エリアの4月中旬〜5月上旬の景色です。1,500㎡に1万株を植栽。斜面になっているので、下から見上げるとダイナミックな花の景色が広がります。2019年はリニューアルのため観覧休止となっていますが、2020年から再開される素晴らしい景色に期待しましょう。 ポピーは4月下旬〜5月に見頃を迎えます。毎年植栽する場所や株数を変えており、2019年に登場するのは「四季彩の丘」エリアです。約1,600㎡と約1,200㎡の2カ所のエリアに約3万株を植栽。チューリップやシバザクラのように花色を面で見せる演出とは対照的に、オレンジ、黄色、白の花色をバランスよくミックスさせた花畑も見応えがあります。 写真は、「くじゅう花公園」の「久住ガーデン」エリア。他のエリアの面で魅せる演出とは異なり、一年草、多年草、花木を組み合わせた、ナチュラルガーデンをつくっています。つる植物を仕立てたアーチやオベリスクなど、立体感を演出する構造物も随所に配してアクセントに。開花期を合わせた花の組み合わせ術や、草丈の高低差を生かした植栽なども、庭づくりのヒントになりそうです。 初夏から秋にかけても開花リレーがつながれ いつ訪れても、魅惑の花畑を満喫できる 「ローズガーデン」では、3,500㎡に350種、3,500株のバラが楽しめます。2019年は5月25日〜6月9日に「ローズガーデン祭」を開催。期間中はバラの花苗市が立ち、専門スタッフが品種に応じた栽培法を教えてくれます。咲き姿を確かめて購入できるのは嬉しいですね。5月25・26日、6月1・2日には、バラの専門家を招いて「バラ教室」を開催。参加は無料です。また、同じ日程で「バラのフレグランス作り体験」(参加料金1,000円。材料費込み・要予約)も行われます。 「くじゅう花公園」のサルビアの見頃は9月中旬から10月下旬です。3,500㎡に2品種、赤、白、青紫の3色を使って約4万株を植栽。毎年配色のデザインを変えているので、サルビアのカーペットを楽しみに、リピーターが多く訪れます。園内では、ペットの同伴OK。一緒にフォトジェニックな写真を撮影して、SNSで披露するのもいいですね。 9月下旬〜10月中旬にはコスモスが見頃を迎えます。5,000㎡に、なんと100万本が咲き競う規模! 空気が澄んで空が高くなる秋は、くじゅう連山の雄大な景色もよく見通せます。「くじゅう花公園」の園内には、飲食物を持ち込んでもかまいません。頰をなでる高原の風を感じながら、お弁当やおやつを広げてピクニック気分を味わいましょう! レストランやカフェの店舗数が多く 雑貨店や土産物店の品揃えも充実! 「くじゅう花公園」には、レストラン、カフェ、ドライフラワーショップ、アロマグッズショップ、豆の専門店、雑貨店、土産物店など計15店舗があり、食事やお買い物の楽しみがあるのもうれしい! 写真のドライフラワーショップ「Rose de Mai(ローズ・ド・メイ)では、予約不要で「リースづくり体験」に参加できます。料金は1,200円〜。 土産物店では、地元の特産品などが販売されているので、ぜひお立ち寄りを。訪れた記念にオススメなのは、「くじゅう花公園花畑オリジナルカレンダー」1,000円です。 写真は「久住高原お菓子工房 シャーロット」で手作りしているバラのジェラート。くじゅう高原産の搾りたて生乳100%で作った、こだわりのミルクジェラートをベースに、旬のフルーツを使ったフレーバーを季節限定で販売。何度でもリピートしたくなります! 座席数20、テラス席もあり。 Information くじゅう花公園 所在地:大分県竹田市久住町4050 TEL:0974-76-1422 www.hanakoen.com アクセス:豊肥本線 豊後竹田駅より タクシーで約30分 オープン期間:3月~11月 休園日:なし 営業時間:8:30~17:30(最終入園17:00) 料金:大人(高校生以上)1,300円、小人(5歳以上)500円 駐車場:300台(無料) 併せて読みたい ・春のおでかけお花見スポット〜城山かたくりの里〜 ・天野麻里絵さんの「やってみよう!初めてのガーデニング」小さな花壇で育てる一年の花サイクル ・花の庭巡りならここ! 牧野富太郎コレクションを堪能「高知県立牧野植物園」
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花の庭巡りならここ! 老若男女が集う花いっぱいの総合公園「響灘緑地(グリーンパーク)」
市民に愛されている総合公園は ガーデニングに関するイベントも多彩 「響灘緑地(グリーンパーク)」は、1991年に開催された第8回全国都市緑化フェア「グリーンルネッサンス北九州’91」の跡地に、1992年4月にオープンした公園です。面積は196ヘクタールで、周遊には大人の足で2時間ほどかかります。 公園の基本テーマは「水・緑・動物たちとのふれあい」。響灘の海洋と頓田貯水池の「水」、広大な芝生広場と樹林地などの「緑」、ポニーやカンガルーなどの「動物」とも親しめる自然に恵まれた公園は、市民の憩いの場となっています。 園内の花緑は、四季を通して開花リレーでつながれ、いつ訪れても花々で華やかに彩られる景色を楽しめます。その他、サイクリングコースやサイクルボート、グラウンドゴルフコースもあり、老若男女を問わず幅広い層が訪れて楽しめる総合公園です。 また、花や緑の講習会・教室など、一年を通して約80回の「Open Class」も開催。バラの育て方、野菜づくり、樹木の手入れ法などの講座のほか、開花が終了したチューリップの活用のため、チューリップ畑の球根をプレゼントする「チューリップほりほり体験」など、ガーデニングに関するイベントも多数催されています。 ほかにも週末を中心にコンサートやマーケットも開かれ、年間来場者数は49.3万人(2017年実績)にも上り、年々増加傾向! 市民に愛されている、花でいっぱいの総合公園にぜひ出かけてみませんか? いつ訪れても色とりどりの開花を楽しめ 季節に応じたイベントを多数開催 「響灘緑地(グリーンパーク)」では、3月上旬〜5月上旬に「ファミリーフラワーフェスティバル」を開催。この時期はチューリップやパンジー、ネモフィラ、キンギョソウなど、春の花々15万株が華やかに咲き誇ります。特にチューリップは2万1000株(2018年実績)が群植され、写真のように斜面を豊かに彩る景色は必見! この時期は「花と音楽と遊び」をコンセプトに、ミュージシャン出演の「ファミリーフラワーコンサート」などを開催しています。 「響灘緑地(グリーンパーク)」には1万3000㎡の敷地を持つバラ園があり、320種、約2,500株が植栽されています。見頃は、春が5月中旬〜6月中旬、秋が10月中旬〜11月中旬。日本のバラの発展を支えた育種家、故・鈴木省三さん作出の品種を集めた「鈴木省三コレクション」、皇室・王室の名前のついたバラを集めた「皇室・王室のバラコーナー」、世界ばら会連合世界大会で殿堂入りに選ばれた名花を集めた「殿堂入りのバラのコーナー」など、テーマ性のある植栽が見られます。 バラが見頃の時期には、地元の音楽団体のコンサート「Roses Garden Concert」や、バラ園をライトアップして夜間公開する「Night Roses Garden」、バラの苗木販売・栽培相談コーナーなど、楽しいイベントが開催されています。 また、春・秋のバラフェア期間限定のショップが登場。バラにちなんだ雑貨やお菓子などが販売されます。特に地元の若松区で「若松のお土産コンテスト」を受賞したお土産品がオススメ。主な価格帯は600円前後で手に取りやすく、来園の記念にぴったりです。 夏はアジサイ、コキア(緑)、ペチュニアなどによる開花リレーが、公園を華やかに彩ります。写真のヒマワリの見頃は、7月中旬〜8月下旬です。 夏は子ども向けイベントが充実しており、世界中から集められたカブトムシ・クワガタの展示、園内で幼虫から育てられたカブトムシとのふれあいや販売も行っています。園内の「じゃぶじゃぶ池」をはじめ、「サイバーホール」「滝プール」などの水場では水遊びイベントも開催。夏休みは、特にファミリー層で賑わいます。 9月中旬〜10月末にはコスモスが見頃を迎えます。約6万株(2018年実績)が植栽された花畑を背景に、記念写真を撮るのもいいですね。同時期にマリーゴールドやケイトウも咲いています。 秋はレジャーに適したシーズン。週末を中心に動物とふれあうイベント、食イベント、スタンプラリー、音楽とダンスの祭典「TOMATO FESTIVAL」など、さまざまな催事が目白押しとなっているので、ぜひホームページでの告知を参照して出かけてみましょう! 3棟の温室で熱帯の動植物を展示 冬のイルミネーション夜間開園も見応えあり 「響灘緑地(グリーンパーク)」には、3棟の温室があるのも注目ポイント。特に冬は暖かな室内にホッとするうえ、青々とした葉を元気いっぱいに茂らせる熱帯植物の生気から、エネルギーをもらえそうです。急に天候が悪くなった場合の雨宿りにもいいですね。 「熱帯生態園」は約1,500㎡もの建築面積を誇り、熱帯花木、ヤシ、熱帯果樹、水生植物など約130種4,000株が見られます。「第2温室」では熱帯に育つ珍しい植物やサボテンなどを展示、「第3温室」では熱帯生態園に舞うオオゴマダラの黄金に輝く蛹(さなぎ)を観察できます。 「熱帯生態園」では、ヤシや熱帯花木が壮大に枝葉を広げる姿を楽しめるだけでなく、熱帯地域に生息する鳥、爬虫類、日本一大きな蝶オオゴマダラなど、ふだん見ることのできない動物や昆虫類も展示。ほかにカピバラ、カワウソ、オニオオハシ、リクガメなどの動物も飼育しており、ふれあいイベントも実施しています。「熱帯生態園」は別途入場料として、一般300円、小・中学生150円(2019年4月1日より、一般350円、小中学生200円)が必要です。 「響灘緑地(グリーンパーク)」では冬季期間、週末を中心に夜間開園(雨天中止)を行っています。入場は17:00〜21:00で、最終入園は20:30。約13万球が灯されるイルミネーションのほか、樹木を照らし出す色とりどりのプロジェクションマッピングを実施、都市緑化センター内には巨大なリースも灯され、屋内外で楽しめます。2019年は2月24日までの土・日曜に開園、夜間の入園料は無料です。 地元の旬の味を楽しめるカフェはメニュー充実! 動物とふれあえるスポットは子どもに大人気 「響灘緑地(グリーンパーク)」園内には、地元産の旬の素材を使った地産地消カフェ「Agrizm Cafe」があります。園内の菜園で栽培された野菜も使われていますよ。営業時間は10:30〜16:30(L.O. 16:00)、冬季期間中(12〜3月中旬)は土・日・祝日のみの営業となります。屋内34席のほか、テラス席も12席あり、天気のよい日はテラス席で過ごすのもいいですね。 写真は、フライドチキンがメインのランチプレート(若松地KINGプレート)1,080円です。ランチプレートは、ほかにパスタ、フィッシュフライ、スープカレー、ピザトースト(平日のみ)が選べます。その他カレーライス、ケークサレ、フライドチキン、フライドポテト、ソフトドリンク、デザートなど、メニューは充実! サイドメニューをテイクアウトして、園内のベンチや芝生広場でゆったりいただくのもオススメです。 「響灘緑地(グリーンパーク)」内には「ポニー広場」があり、乗馬、馬車乗車、エサやり体験ができるので、子ども連れの家庭に人気です。福岡県ではここでしか体験できない「ヤギ&ポニーショー」も開催。障害物をジャンプで越える様子や、小さな足場に4本脚で乗るチャレンジを見られます。 乗馬料、馬車利用料は別途料金です。ポニーの乗馬は体重70kg以下、小・中学生300円、幼児200円、一般(高校生以上)500円。馬車は一般200円、中学生以下100円、乳児〜1歳無料(2019年4月1日から料金が変更となります。詳細はホームページをご確認ください)。
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花の庭巡りならここ! 地域住民の誇り、英国式庭園「松阪農業公園ベルファーム」
地域の人々が関わるイングリッシュガーデン 2004年にオープンした三重県の「松阪農業公園ベルファーム」は、伊勢自動車道の松阪ICから降りてすぐの立地にあり、松阪の豊かな自然環境や地域農業を生かし、「食育」・「緑育」の場を提供することを目的に設置されました。総敷地面積23万㎡の広大な園内には、地域の人々に愛される、緑に囲まれた癒しの場として整備された、敷地面積1万4,000㎡のイングリッシュガーデンがあり、ゆっくり歩いて30~40分ほどで見て回れます。 イングリッシュガーデンは、日本に英国式庭園の魅力を広めたケイ山田さんの設計。リニューアルを重ねつつ、現在は9つのエリア、チェルシーガーデン、ローズガーデン、ウォールガーデン、オーチャードガーデン、ハーブガーデン、ローディー(シャクナゲ)ガーデン、コニファーガーデン、インドアガーデン(グラスハウス内)、ストリームガーデン(改装中)を見学できます。 毎週火曜日には、地域のボランティアスタッフが訪れて、雑草抜きや植え替えなどの植物のケアに励み、植物を愛する人たちのコミュニケーションの場になっています。イングリッシュガーデンに不可欠な植物でも、松阪の温暖な気候では育たないケースもあり、代わりになる植物は何か試行錯誤しながら、年月をかけて松阪の気候風土に合うスタイルのイングリッシュガーデンに育ててきました。地域の気候に合った植物とは? 最新のトレンド品種とは? その答えが見つかるスポットとして、ガーデナーが情報を求めて訪ねる交流の場にもなっています。 灌木と草花が織りなすハーモニーは必見! 手入れの行き届いたガーデン 写真はウォールガーデンに対で植栽されたアメリカハナナシで、自然に樹形が三角形に整う花木です。3月下旬〜4月上旬が見頃で、花色は淡いピンクから白へと移ろいます。桜と同様に開花期は短く、1週間程度。樹高が7〜8mあるため、満開の時期は大変見応えがあり、アメリカハナナシの花見を目的に訪れるファンの姿も多く見られます。 チェルシーガーデンエリアの4月下旬〜5月上旬の景色です。直径4×高さ4mの六角形のコンサバトリーには、樹齢約15年の藤が覆うように仕立てられ、満開時は壮観。ガラス張りのコンサバトリーの中から見る藤の姿も素敵です。地植えのネモフィラやワスレナグサなど、ブルーの草花とも好相性ですね。 ローズガーデンのエリアでは、花つきがよく優美な花姿が魅力のイングリッシュローズを中心に植栽。オベリスクが5基あり、つるバラ‘ソンブレイユ’などを這わせてメリハリをつけています。本場のイングリッシュガーデンではピンクのバラと紫のラベンダーの組み合わせがよく見られますが、この地域ではラベンダーの育ちが悪いのが悩みでした。試行錯誤の結果、得られた解決策は、暑さに強いジャイアントキャットミントを代わりに植栽すること。ピンクとブルーの色の対比がとてもエレガントです。 バラの見頃は5月中旬〜下旬で、イングリッシュガーデンのトップシーズンでもあります。園内には約60品種500株のバラを植栽。写真はイングリッシュローズの‘ボスコベル’とジャイアントキャットミントの競演です。 イングリッシュガーデンに入ってすぐのボーダーガーデン。手前にはピンク、紫、白のペインテッドセージを植栽しています。同時期に咲くジギタリスやペンステモンと相性がよいうえに、草丈60〜80cmで花壇の中段を埋めるのにちょうどいい花材。花つきがよく枝葉がやわらかいので、風にそよいで混ざり咲く姿もたおやかです。 自然豊かな里山の借景が素晴らしい 毎月の体験教室やイベントも充実の松阪農業公園ベルファーム 松阪の里山の借景に恵まれているイングリッシュガーデン。広葉樹が里山の景色をつくっているので、四季の移ろいを感じることができます。特に、4月頃のヤマザクラがふもとから頂上へだんだんと上がっていく景色、萌えいづる季節の新緑のグラデーション、寒さが増すほどに深い緑から冬枯れへと移り変わる景色……園内のイングリッシュガーデンももちろん素敵ですが、美しい里山の景色も見どころの一つ。小鳥のさえずりがすぐ近くで聞こえて、時にはカワセミの姿も見られますよ! グラスハウス内のインドアガーデンは、雨の日でも楽しめるエリア。このプールには、睡蓮、パピルス、コロカシアなどの水生植物を植栽。初夏からは睡蓮の端正な花姿が見頃になります。15時を過ぎると花が閉じてしまうので、午前中に訪れるのがオススメです。 また、毎月多彩な体験講座が開催されており、フラワーアレンジやプリザーブドフラワー、草木染め、ハーブせっけん作り、料理教室など魅力的なコンテンツが目白押しなので、ぜひ参加してみましょう(予約が必要な講座が多いので、公式ホームページをチェックしてください)。 写真は秋の景色で、パンパスグラスが季節感を演出、センニチコウ、リコリス、黄色コスモス‘キャンパスイエロー’などの花々が彩りを添えます。10月末~11月上旬は、ハンギングバスケットやコンテナのコンテストも開催されるので、ぜひ作品群を見に出かけましょう。 温暖な気候のため冬もオープンしており、年に1度くらいしか積雪はありません。でも実のところ、雪化粧をしたコニファーガーデンはとてもロマンティックな雰囲気を堪能できるので、貴重なタイミングを逃さずに。またバラの植栽が多いため、この時期は剪定のコツをつかみに訪れる熱心なガーデナーの姿もちらほらと見られます。 カフェのパティシエ作ジェラートはリピートして全制覇したい! 2018年オープン、無添加生地のこだわりパン屋さんも大盛況 「松阪農業公園ベルファーム」内、イングリッシュガーデンのエントランスには、「ガーデンカフェ ルーベル」があります。営業時間は10:00〜16:00(平日)、10:00〜17:00(土日祝、11〜3月は16:00)、ランチタイムは11:00〜14:00。園内の直売所から届く朝採れ野菜など、地元の旬の食材を使った食事を楽しめます。写真は野菜ソムリエの手作りランチ。パティシエのミニデザートつきで平日1,050円。 「ガーデンカフェ ルーベル」のオススメは、パティシエが作る季節のジェラート 。ミディアムサイズ2種盛り340円、3種盛り440円。フレーバーは季節によって変わり、こく旨ミルク、最高級抹茶(プラス30円)、松阪牛肉みそ、チョコレート、ブルーベリー、カボチャ、イチジク、塩レモン、アンズヨーグルト、ブラムリー、巨峰シャーベット、はちみつばんかんなど、常時10種類以上の味が楽しめます。個性的なフレーバーがずらり、これはぜひリピートしたいデザートですね! 2018年春には、「松阪農業公園ベルファーム」の直売所(農家市場内)に「国産小麦のパンとスイーツのお店『やさい畑』」がオープンしました。営業時間は10:00〜16:00。 国産小麦を100%使用し、イーストフード、保存料などの合成添加物は使わない無添加生地にこだわっており、すべて店内で手づくりしています。イートインスペースもありますよ(イングリッシュガーデン内での飲食は不可)! 「国産小麦のパンとスイーツのお店『やさい畑』」のオススメは、写真の最高級伊勢抹茶さくさくメロンパン162円。ほかにパンドミ345円、阿波黒牛揚げカレーパン270円、季節のフルーツタルト400円も人気です。 掲載している商品および価格は、2018年11月現在(消費税込み)の内容です。今後変更になる場合もありますのでご了承ください。 Information 松阪農業公園ベルファーム 所在地:三重県松阪市伊勢寺町551-3 TEL:0598-63-0050 http://www.bellfarm.jp/ アクセス:公共交通機関/JR・近鉄松阪駅よりタクシーで約20分、バスで約30分 車/伊勢自動車道松阪インターより東に約500m オープン期間:周年 休園日:2019年4月より、5・8月を除く毎週水曜日(祝日の場合は翌日)、12月31日、1月1日 ※臨時休園あり 営業時間:イングリッシュガーデン10:00〜17:00 (施設により異なる) 料金:無料 駐車場:普通車700台、大型バス10台(無料) 併せて読みたい ・花の庭巡りならここ!「かおり風景100選」に認定された「山形県村山市 東沢バラ公園」 ・花の庭巡りならここ! 麗しき英国式庭園「みつけイングリッシュガーデン」 ・花の庭巡りならここ! 色彩美を表現する印象派庭園を一度は見ておきたい「浜名湖ガーデンパーク」 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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花の庭巡りならここ! 近代名建築を華やかに盛り上げる西洋式回遊庭園「びわ湖大津館 イングリッシュガーデン」
湖を背景にバラも健やかに育つガーデン 1934年に建てられた昭和初期の近代名建築、「旧びわ湖ホテル本館」をリニューアルし、2002年に「柳が崎湖畔公園 びわ湖大津館」としてオープン、隣接する敷地にはイングリッシュガーデンがつくられました。その後、数度のリニューアルを経て、県下最大の300種、3,000株のバラで彩られる「びわ湖大津館 イングリッシュガーデン」として親しまれるに至っています。 「花と湖、四季折々の花々に囲まれた楽園で過ごす安らぎのひととき」がコンセプトのイングリッシュガーデンは、約5,900㎡の敷地を持ち、大人の足でゆっくり歩いて約30〜60分ほどの散策を楽しめます。それは湖上を渡るさわやかな風と優しい花の香りを感じながら、心身ともにリフレッシュできる穏やかな時間。琵琶湖を借景にしたガーデンウェディングも開催されており、祝福の心を表すように手入れの行き届いた景色は、必見です。 ローズソムリエ、小山内健さん監修の 300種、3,000株のバラにうっとり! 「びわ湖大津館 イングリッシュガーデン」は、大まかに「グラベルガーデン」「ボーダーガーデン」「ノットガーデン」「ランドスケープガーデン」「スイレンの池」のエリアに分かれています。写真は小石、砂礫を組み合わせ、可憐な花々やハーブを植え込んだ「グラベルガーデン」。春はソメイヨシノ、シダレザクラ、ヤエザクラなどの花木と、チューリップ、スイセン、ポピーなど春の草花との競演が楽しめます。特にチューリップは約20種8,000球が植栽されており、4月頃が見頃です。 美しい琵琶湖と一体になった、絵画のような景色を楽しめる「ランドスケープガーデン」では、5月上中旬に「野田藤」が見頃になります。池に渡した太鼓橋を覆うように長い花房を垂らす、それはそれは見事な景色! フォトスポットになること間違いありません。 バラの名所でもある「びわ湖大津館 イングリッシュガーデン」。バラの見頃は5月中旬〜6月中旬、10月下旬〜11月下旬です。写真はランドスケープガーデンの一角にあるローズガーデンで、散策路の両サイドに四季咲き性の品種が植栽されています。ローズガーデンは、京阪園芸のローズソムリエ小山内健さんの監修で、間近でバラの姿形や香りが楽しめるように設計されています。アーチを彩るのは‘コルデス・ジュビリー’で、開いた黄色い花が花弁の縁から徐々にピンクに染まっていく、ひと株で花色のグラデーションが楽しめるバラです。 バラは、「F&Gローズゾーン」「つるバラゾーン」「香りのゾーン」のほか、皇室や著名人にちなんで名付けられたバラを集めた「皇室ゾーン」「音楽家ゾーン」「俳優・女優ゾーン」「ペインターズ(画家)ゾーン」などに分類して植栽されています。 青空の下、琵琶湖から渡る風が心地いい! エリアごとのシーン演出に心が躍る英国式庭園 散策路や塀に沿って細長く取られた植栽スペースは「ボーダーガーデン」が。立体的に植栽されたこのエリアには、芝生のグリーンや、つるバラには希少なオールドローズ、色とりどりの宿根草、ハーブなどが絶妙に調和する風景を楽しめます。ピンクのつるバラは‘スパニッシュ・ビューティ’と‘キュー・ランブラー’。 白バラの‘アイスバーグ’、‘ホワイト・クリスマス’のアーチで場面転換される向こうに見えるのは、「ノットガーデン」。ノットは「結び目」を意味し、ツゲを刈り込んでトピアリーのように紋章を形づくり、その中心に花やハーブを植えて強調しています。琵琶湖に面しているため視界が開けて心地よく、また紋章をはっきり見るには「びわ湖大津館」建物の上階から眺めるのもオススメです。 「スイレンの池」では、5種以上、約150株の耐寒性スイレンと、約5種50株の熱帯性スイレンが集められ、優雅な姿を見せてくれます。見頃は6~9月で、訪れた方からは「太鼓橋の藤の景色とも相まって、庭を愛した印象派の画家、モネの絵のように素敵」との感想も聞かれます。 写真は琵琶湖側からノットガーデンを通して「びわ湖大津館」を望む景色。ノットガーデンでは年2回の植え替えがあり、秋はアメジストセージが紫色に染め上げます。 「びわ湖大津館 イングリッシュガーデン」では、年間を通してジャズコンサートやハロウィン、お姫様体験会(ドレス試着体験)などの各種イベントや、寄せ植え教室、基礎バラセミナー、各種カルチャー教室も開催。特にバラ監修の小山内健さんのセミナーは、毎回盛況を見せています。ぜひ公式ホームページをチェックして、気になるイベントに参加しましょう! 琵琶湖を望むレストランで美食を満喫! ギフトショップもバラにまつわる雑貨が充実 ひと通り散策を終えたら、港町をイメージしたフレンチレストラン「ベルヴァン・ブルージュ」で、琵琶湖を一望しながらラグジュアリー感のある食事やティータイムを楽しんではいかが。頬をなでる風が心地いいテラス席もあります。営業時間は10:00〜21:00。ランチコースは2,160円、3,500円・5,000円(共に要予約)。ほかにお子様ランチ1,080円、カレー1,080円〜などがあります。デザートは自家製ワッフルセット1,080円、ケーキセット910円など。 写真は、「シェフのおすすめランチコース」2,160円。季節の前菜、本日のスープ、メイン料理、デザート盛り合わせ、パンまたはライス、コーヒーまたは紅茶をいただきます。メニュー内容は月ごとに替わるので、リピートしてみたいですね。 「びわ湖大津館」内には、ショップ「Shiga no Hana(シガノハナ)」があるので、ぜひ立ち寄ってみましょう。ギフトやお土産にぴったりの、滋賀県ならではのクラフト品やお菓子、バラ園にちなんだローズ雑貨がさまざまに揃います。
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花の庭巡りならここ! 古都にフランスの風を感じるスポット「ガーデンミュージアム比叡」
フランスをコンセプトにデザインされた 「ガーデンミュージアム比叡」 2001年4月にオープンした「ガーデンミュージアム比叡」は、17,000㎡の敷地を持つ庭園。以前の比叡山遊園地の建て替えに伴い、京都と姉妹都市にあたるフランスをコンセプトに、新たな観光スポットとして開園しました。フランス人デザイナーのルイ佐藤さんが庭園のデザインを手がけ、「京阪園芸」が当初の植栽を担当。この庭園の一番の特徴は、フランス印象派画家の描いた絵画をモチーフにしたガーデンデザインで、園内にはモネやルノワールなどの印象派の陶板画が45点設置されています。 園内は「花の庭」「睡蓮の庭」「香りの庭」「こもれびの庭」「藤の丘」「バラ園」の6つのエリアに分かれています。「花の庭」「睡蓮の庭」は、印象派の画家・モネの庭をテーマに植栽。「香りの庭」ではプロヴァンス地方の丘陵地をモチーフに、ラベンダーなどのハーブや黄色い花を中心に、立地を生かして斜面一面に花を咲かせる演出をしています。「藤の丘」では多様なワイルドフラワーが揺れる自然の野原のような景色に……と、各エリアによって異なるシーンが演出されており、歩を進めるのが楽しく、足取りも軽くなります。 年間の来園者数は約8万人で、「昼と夜の気温差のために、花の発色が鮮やか」「小鳥のさえずりがよく聞こえて癒される」「夏の暑い時期でも、たくさん花が咲いていて爽やか」との声が寄せられ、リピーターも多く訪れます。ミュージアムとミックスした新スタイルの観光ガーデンに、ぜひ足を運んでみてください。 まるで絵画の中に入り込んだような 色彩豊かなガーデンが広がる 「ガーデンミュージアム比叡」のエントランス。大人の足でゆっくり歩いて1時間ほどかかる園内は、約1,500種10万株の植物で彩られています。訪れるのにオススメの時間帯は午前中。「香りの庭」や「藤の丘」は東向きの斜面にあるため、太陽の光を受けて生き生きとした表情が見られ、バラが強く香るのも、睡蓮が咲くのも午前中だからです。また、曇りの日は特に色鮮やかに見え、霧の日もとても幻想的でオススメです。 一方、夏は夕暮れが涼しく、特に「藤の丘」にたくさん植栽されているクレオメが、いっそう艶やかに開花します。夜は「ジャルダン・デ・ルミエール」と題したキャンドルライトアップとともに夜景も楽しめるので、夕方以降に訪れるのがオススメですよ! 4月20日の開園以降、花の見頃が続くように花期をずらして植栽したり、庭ごとに表情が異なるように植え方を変えたりと、植栽テクニックの技が光るので、自庭の参考にもなりそう。 そして「ガーデンミュージアム比叡」の春本番は、ゴールデンウィークの頃で、チューリップやシャクナゲが見頃を迎えます。印象派の陶板画が設置されている付近は、その絵に描かれている世界が広がるように同じ色の花を植栽しており、絵画との素晴らしいコラボレーションが楽しめます。 「こもれびの庭」の花の回廊を中心に、「ガーデンミュージアム比叡」の園内にはホンシャクナゲや西洋シャクナゲなど、約30種300本が植えられています。一番の見頃は5月上旬〜6月。背景に咲いているピンクに彩られた花木は桃の木で、開花が揃う時期を狙って訪れるのもいいですね。 「ガーデンミュージアム比叡」の「ローズガーデン」には、約180種1,000株のバラが植栽されており、6月中旬から見頃を迎えます。冬の厳しい寒さも乗り切れるように、耐寒性のあるバラや修景バラを多く植栽。アーチやフェンス、ガゼボなどにつるバラを誘引した、立体的な演出も見どころです。バラのハイシーズンには、「京阪園芸」のバラのスペシャリスト、小山内健さんを招いて、園内を歩きながらバラの講習会を行っています。 写真は丈夫に育ち、こぼれんばかりに咲く修景バラ‘ボニカ82’。「ガーデンミュージアム比叡」は山頂に位置するため冬の寒さが厳しい土地柄で、雪の重さで折れるのを防止するため、冬期剪定の前に仮剪定をしています。 「ガーデンミュージアム比叡」の「睡蓮の庭」は、印象派の画家、モネのフランス・ジヴェルニーにある自邸の庭園を参考につくられました。フジの絡まる太鼓橋を背景に、池には約10種100株の睡蓮が植栽され、モネの絵画「睡蓮」の世界が広がっているかのようなエリアとなっています。訪れた方からは「まるでジヴェルニーに来たみたい」という感嘆の声が聞かれます。 9月になると、シュウメイギクが見頃を迎えます。山頂の気候と相性がよいのか毎年自然に株数が増しています。「ガーデンミュージアム比叡」では、飲食の持ち込みが可能なので(但しカフェへの持ち込みは不可)、すがすがしい秋にはピクニック気分でお弁当を広げるのもいいですね。 自然の野原のような植栽をしている「藤の丘」では、9月下旬〜10月に約3,000株のコスモスが見頃になります。コスモスはタネ播きの時期をずらし、3回に分けて植え替えをして花が途切れないように工夫。9月は台風の強風によってなぎ倒されることがないよう、矮性の品種‘ソナタ’を植栽しています。さらに秋が深まるとともに、‘イエローキャンパス’と‘オレンジキャンパス’が加わり、少しずつガーデンの表情に変化を与えているのも工夫のポイントです。この時期はダリアやサルビアも見頃になり、秋の庭園を華やかに盛り上げます。 標高840mに位置するガーデンミュージアム比叡は 見晴らしがよく、爽やかな風を感じる 「ガーデンミュージアム比叡」の標高は、約840m。琵琶湖、大津市街、京都市内が一望できます。比叡山頂の気候は市街地よりも4〜5℃低いため、ゴールデンウィーク頃にチューリップが、初夏にバラが咲くなど、少し遅れて開花期がやってきます。そして真夏の端境期でも、宿根草などの花が色鮮やかに、元気に咲き誇り、標高が高い場所ならではのガーデンの景色が楽しめます。 「ガーデンミュージアム比叡」内には、眺望を楽しみながら飲食できる「カフェ・ド・パリ」があるので、ランチやティータイムのひとときを過ごしてはいかがでしょう。営業時間は10:30〜16:30、ラストオーダーは16:00。客席数は110席で広め。価格帯はランチメニュー1,600円、ケーキセット750円。人気メニューは牛肉をじっくり煮込んだ「ビーフシチューセット」です。 土産物や雑貨が揃う充実のショップ ワークショップも開催しているので、ぜひご参加を 「ガーデンミュージアム比叡」内のショップ「メゾン・ド・フルール」では、ミュージアムグッズやガーデニンググッズ、フランス雑貨、ハーブ・アロマグッズなどを揃えています。営業時間は10:00〜17:00。特にオリジナルハーブティーが人気です。 「メゾン・ド・フルール」のショップでは、「体験工房アロマ石けんづくり」のワークショップを土日・祝日に開催しています(2週間前までに予約すれば、平日でもOK)。パームオイルからできた添加物を含まない石けん素地に、好みのアロマオイルを選んで香りと色をつけ、オリジナルの石けんをつくります。観光の記念に、ぜひトライしてみましょう! Information ガーデンミュージアム比叡 所在地:京都府京都市左京区修学院尺羅ヶ谷四明ヶ嶽4番地 TEL:075-707-7733 http://www.garden-museum-hiei.co.jp/ アクセス:京阪三条駅または出町柳駅から比叡山ドライブバス 「比叡山頂」下車すぐ 叡山電車八瀬比叡山口駅のりかえ叡山ケーブル・ロープウェイ比叡山頂駅下車すぐ オープン期間:4月中旬〜12月上旬 営業時間:10:00~17:30 (夏季ナイター営業あり) 料金:大人 1,200円、子供 600円 駐車場:有り230台(比叡山内駐車料金無料 ※別途通行料金が必要となります。) Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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花の庭巡りならここ! 大人の遠足にうってつけのスポット「兵庫県立フラワーセンター」
1976年にオープンした歴史ある公園、「兵庫県立フラワーセンター」。自然の松林に囲まれた園内は、中央に満々と水をたたえた亀ノ倉池、大小さまざまな花壇や樹木園、四季を通じて楽しめる大温室で構成されています。総面積46万㎡の敷地は、園内なら大人の足で1時間〜1時間30分で巡ることができます。また、飯盛山の展望台やつばきの森、つつじの小道まで足をのばすと2時間ほど。ピクニック気分で出かけるのに、ちょうどよいスポットです。 植物は4,546種(在来種2,053種、園芸種2,493種)が息づき、花壇では春のチューリップに始まり、夏はサルビア、ジニア、ヒマワリ、秋はマリーゴールド、コスモス、ダリア、冬はビオラへと咲きつないでいきます。またサクラ園、バラ園、シャクナゲ園、ボタン園、ツバキ園、ウメ園のほか、アジサイ、ツツジの小道や林床植物を集めたウッドランドなどがあり、いつ訪れても何かしらの花が見頃を迎えているのが、花好きには嬉しいところですね。 園内には花の相談所があり、常時園芸相談を受け付けているので、うまく育たない植物の悩みごとがあれば、ぜひ立ち寄ってみましょう。ブーケやリースづくり、バックヤード見学会、食虫植物教室など、イベントや講習会も随時行っているので、事前に公式ホームページをチェックして、園内の散策に加えて体験型教室に積極的に参加するのもオススメです。 春はなんといっても22万株のチューリップ花壇! 夏は元気いっぱいのヒマワリ畑に衣替え 4月中旬から、風車前花壇は500品種22万株のチューリップが見頃になります。長期間楽しめるように、一つの花壇に同色で開花期の異なる球根を植えつけているのがマル秘テクニック。これは自宅のガーデンにも応用できそうですね。どんな風に植栽しているのか、チェックしてみるのもツウの楽しみです! また、4月の土・日曜は、子どもや女性向けに、オランダ衣装試着体験も行っています。この衣装、実は「兵庫県立フラワーセンター」にお勤めの職員さんの手づくりなんですって! なんだか温かみのあるおもてなしを感じませんか? ちなみに「兵庫県立フラワーセンター」では飲食の持ち込みもOK。青空の下、花々に囲まれてお弁当を広げれば、いっそうおいしく感じられそうですね。 夏の見どころはヒマワリ。園内には14品種1万株が植栽され、見頃は7〜8月です。群植されたヒマワリが一斉に同じ方向を向く景色は、背景の風車とも相まって、インスタ映えすること間違いなし! ぜひ記念にヒマワリと一緒に写真を撮りましょう。 「兵庫県立フラワーセンター」では、ペット同伴OKです。ただし、必ずリードをつけて、糞の始末はきちんとするなど、マナーは守りましょう。 夏は毎年サマーイルミネーションが催され、8月の金・土・日には、夜間の18:00〜21:00も園内で過ごすことができます。光るおもちゃの販売やかき氷、焼きそばなどの屋台も登場。お祭り気分を味わいましょう。「レストハウスフルーリ」も特別営業を行い、バーベキューも楽しめます(バーベキューへの持ち込みは不可)。 2018年は8月3日〜9月2日の金・土・日と8月13・14日が開催日。8月12日にエレクトーンコンサートが開かれ、8月19日には本場徳島阿波踊りが行われるので、ふるってご参加を! 秋が見頃の植物が織りなす景色を楽しもう! 雨天時や冬は大温室をゆっくり堪能 風車前花壇の秋を彩るのはマリーゴールドで、見頃は10月頃です。黄色やオレンジの花が密に咲き、花のカーペットのような景色をつくり出します。 南料金所横には、ガーデニングショップやギフトショップがあるので、お土産を探しに足を運んでみてください。営業時間は9:00〜17:00。北播磨地方の名産品、特産品を中心にした品揃えで、人気商品は、日本酒「富久錦」、もちむぎ麺、山田錦せんべい、黒豆ようかんなど。価格帯は1,000円前後が平均で、お手頃感があります。 「兵庫県立フラワーセンター」秋の名物、ダリアが見頃になるのは、9月下旬〜10月。100品種1,500株と、多様なダリアが植栽されているので、育ててみたい品種に出合えるかもしれません。ほかにも、この時期はコスモスなども見ごたえがあります。 菊は日本を象徴する花の一つで、大菊や盆栽など丹精込めて栽培する趣味人が多いことでも知られています。「兵庫県立フラワーセンター」では、毎年秋に兵庫県の菊愛好家が出品する「兵庫県連合菊花展覧会」を開催。美しい葉のつき方、ふっくらとした花姿、全体のバランスが整った草姿など、それは見事な菊が出揃います。 2018年の「第41回兵庫県連合菊花展覧会」は、10月14日〜11月18日開催予定。11月1日が審査日なので、どの菊が最も評価されたのか、奥深い世界を覗いてみましょう。 「兵庫県立フラワーセンター」の落葉樹が紅葉し、見頃を迎えるのは11月上旬。モミジ、ケヤキ、ドウダンツツジなどが鮮やかに発色し、園内をオータムカラーに染め上げます。写真はモミジバフウの並木が美しい「彫刻の道」の景色です。 「兵庫県立フラワーセンター」の大温室は1,971㎡の広さを誇り、大小7つの部屋に分かれています。開花期の異なる植物を集め、華やかに咲かせる「四季の花室」、色とりどりのベゴニアが約300鉢も並ぶ「球根ベゴニア室」、トロピカルな雰囲気で約150種の熱帯花木などが彩る「熱帯植物室」、インテリアプランツのゲスネリアが約300鉢も集まる「ゲスネリア室」、野生種、園芸種ともに楽しめる「ラン室」、ここでしか見ることのできないレア品種も揃えた60種500株の「食虫植物室」、そして四季の草花の鉢などが並ぶ「フラワーホール」です。 写真は1〜4月が一番華やぐ「ラン室」で、コチョウランが咲き競っています。多い時期には1,000鉢ものランがお目見えします! 地元の旬の食材を使ったおもてなし料理 充実のレストランで美食を満喫! 「兵庫県立フラワーセンター」には、喫茶や食事が楽しめる「レストハウスフルーリ」があるので、歩き疲れたらぜひご利用を。喫茶は10:00〜16:00、ラストオーダー15:30、食事は11:00〜14:00。客席は1階、2階ともに100席あります。ただし、冬期などの閑散期は休業しているので、出かける前にチェックしておきましょう。 「レストハウスフルーリ」の価格帯は1,000〜2,600円。人気メニューは「季節のおすすめ膳」1,800〜2,000円(季節により内容及び価格変更あり)、「志方牛ステーキ御前」2,600円、「飯森(豆腐料理)」1,650円です。写真はたくさんのおかずを少しずつ楽しめる「十六彩膳」2,500円。 Information 兵庫県立フラワーセンター 所在地:兵庫県加西市豊倉町飯森1282-1 TEL:0790-47-1182 http://www.hyogo-park.or.jp/flower-center/ アクセス:中国自動車道 加西I.C.から南へ3km オープン期間:通年 休園日:毎週水曜日(水曜日が祝日の場合は翌日)、12月28日~1月1日、チューリップまつり・菊花展覧会開催期間中は無休 営業時間:9:00〜17:00(入園は16:00まで) 料金:一般500円、70歳以上250円、障がい者250円、高校生以下無料 駐車場:バス21台、乗用車570台(無料) Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/