うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
海野美規 -フラワー&フォトスタイリスト-
うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
海野美規 -フラワー&フォトスタイリスト-の記事
-
レシピ・料理
【季節の手仕事】6月の楽しみ、旬を味わう梅仕事
梅の季節 6月は梅の季節です。 出始めの頃は、青々とした少し硬めの青梅。だんだん黄色に色づいて香りも豊かになり、終盤では、オレンジ色がかかったよく熟した柔らかい梅へと変化していきます。 6月は熟し加減によって、青梅は梅酒に、黄色は梅干しに、超熟の梅はジャムにと、いろいろな方法で楽しめます。 実家には梅の木があります。梅干しにちょうどいいタイミングで収穫しようと、母は毎日梅の木を見上げています。この1本の梅の木で、3kgほどの実が収穫できます。わりと大きな実なのですが、無農薬なので、傷があったり斑点もあります。でもおいしい梅干しになりますから、キズありでも大切な1個です。 母の梅仕事 母は毎年10kgほどの梅干しを漬けます。これで1年分足りるかどうかです。一番消費するのは父で、朝夕食に1個以上食べ、お昼には母のにぎる梅干し入りのおにぎりを食べます。やはり10kgではギリギリです。 もっと若い頃は15〜20kgほど漬けていましたが、母も高齢になり「もう10kgがやっとになっちゃった」と言いながら、せっせと作業をしています。 私も母の梅仕事を手伝います。愛犬あんも庭に出てきて、何をやっているのかなと興味津々で近づいてきます。そうなると、私はあんと一緒に梅を眺めたり、写真を撮ったりでサボってばかり。ですので、あまり母の助けにはなりません。梅仕事引退宣言の日まで、母にはまだまだ頑張ってもらわないと。 梅干しを作ろう 梅干しは各ご家庭のレシピがあるかと思います。母が作る梅干しは、塩分15%です。 材料は、カメ1つ分で、梅5kg。梅1kgに対して塩150gなので、5kg分で750gの塩が必要です。 作り方は、洗った梅を半日ほど水に浸けておいた後、大きなザルに広げて乾かします。水気が取れたら、梅→塩→梅の順番でカメに入れていきます。落とし蓋をして、上に4〜5kgほどの重石を2個乗せます。1週間ほどして水(梅酢)が上がってきたら、重石を1個に減らします。 この段階(塩漬けしただけ)でも食べられます。じつは、私は赤い梅干しよりも、この黄色の梅干しのほうが好きです。梅の香りがして、とっても爽やか。この黄色の梅干しのおにぎりは最高においしいのです! この後は、赤シソを入れて、赤い梅干しに仕上げていきます。 梅ジャムを作ろう 梅は梅干し以外でも、梅シロップ、梅の甘露煮、梅酒など、いろいろな方法で楽しむことができますが、私は梅ジャムが好きで、梅干し漬けのあと、完熟してきた梅で作ります。 梅ジャムはその日のうちに完成するので、一番手軽にできます。 材料は、梅と砂糖だけ。作り方は、鍋に梅とひたひたくらいの水を入れて火にかけ、果肉が柔らかくなるまで、アクを取りながらぐつぐつ煮ます。煮ながら、種も取り除きましょう。果肉がトロトロになったら、砂糖を加えます。味見をして、お好みの甘さにしたら、出来上がりです。 梅ジャムは、酸味が強くてすっきりとした美味しさです。酸っぱさが梅ジャムらしくて、私は大好きです。パンのおともだけでなく、お湯割り、ソーダ割りもおすすめです。 犬のしっぽの振り方 梅仕事の手伝いに行ったとき、父から新聞の切り抜きを渡されました。 いつごろの新聞か分からないけれど、私に見せようと思ってしまいこんだまま、忘れていたそうです。 その切り抜きは、「しっぽ右振り 友情の証し?各国で犬の研究進む」というもの。 「AIを用いて、ビーグル犬10匹のしっぽの揺れ方を調査、揺れ幅やスピードなど約2万1千回の動きを分析。その結果、心を開いた人にはしっぽを右方向に片寄らせて振る。」また、「運動と認知症の関係を調べたりと、各国で犬の研究が相次いでいて、ペットとの生活が高齢者の健康に良い影響を与えるといったデータもあり、家族にとって“オンリーワン”の存在が科学的に解明されつつある」という内容でした。 この記事を読んだ後、我が家の愛犬あんのしっぽをこっそり観察するようになりました。もし、あんがしっぽを左に寄せて振ったらショックです。まぁ、そんなことはないと思いますが、ちょっと気になりました。 そうそう、梅ですが、犬には与えないほうがよいとされています。梅干しにはたっぷりの塩、シロップ漬けはたっぷりの砂糖。梅酒ももちろんNGです。生梅や種をかじったり、誤飲したりしないように、梅仕事をする際には十分注意してくださいね。
-
アレンジ
【季節の花】雨に映える白い花を集めて 梅雨どきに爽やかなアレンジを楽しもう
白い花 雨のシーズンです。ジメジメと蒸し暑い日も多いですが、雨の日も爽やかに過ごしたいですね。 この時期は、アジサイやアガパンサス、クレマチスなど、青い花が目にも涼しくほっとします。これらに加え、白い花も多く咲くシーズンです。 例えば、白いアジサイ、アナベル、ユリ、芍薬、クチナシ、シモツケ草、レースフラワー、ホワイトスターなど。庭もフラワーショップの店頭も、白い花が清々しく並んでいます。 そして、6月といえばジューンブライド。白い花が似合う月でもありますね。私は白い花、特に初夏から今頃の季節の白い花が一番好きです。前回ご紹介した白いゼラニウムに引き続き、今回も白い花のアレンジにお付き合いください。 白いウエディングブーケとブートニア ウエディングブーケといえば、なんといっても白い花。 ウエディングブーケが白を基調としているのは、白は「魔除けの色」とされ、悪いものから新婦を守るという意味が込められているからだそう。ヨーロッパでは、ハーブを束ねたタッジーマッジーを花嫁が持ったのが、そのはじまりとされています。香りのよいハーブも、抗菌作用があることから、疫病から守るものと考えられていました。 そもそもブーケは、中世のヨーロッパで、男性がプロポーズをするときに、野の花を束ねて贈ったのが由来です。女性は「イエス!」の意味を込めて、送られた花束の花一輪を、男性の胸のポケットに挿しました。それがブートニアの起源といわれています。 アレンジに使った花とベース 芍薬アジサイ(白)レースフラワーシモツケ草利休草ナンテンの葉 暑い季節には、やはりガラスのベースがより涼しく映えますね。今回は、壺形のガラスのベースを選びました。口がきゅっとしまった形なので、花束を手で握ったようにまとめることができて活けやすいです。 サイズは、胴体φ11.5cm(つぼ口φ7.5cm)×高さ16.5cmです。 アレンジの手順 アレンジをする前に、花材の準備として、ガラスのベースの中に入る部分の葉は、すべて取っておきます。葉がついたままだと、口が小さなベースではすぐに混み合ってしまいます。また蒸れ防止のためにも、葉は剪定しておきましょう。 ① ガラスのベースに水を入れます。 ② 大きな花である芍薬とアジサイを3カ所に入れます。 ③ 花と花の間に、レースフラワーや利休草など残りの花を入れて完成です。 花は入れすぎず、全体をふんわりとしたシルエットになるようにしましょう。 ジューンブライド 6月は、ローマ神話では結婚や出産を司る女神ユノが守る月。ユノは古代ローマの人にとって最高位の女神で、ユノが守る月の6月は、結婚式にふさわしく、ジューンブライドは女神ユノの加護を受けて幸せになれるといわれています。ユノは「Juno」と書き、英語の6月を表す「June」由来でもあります。 そして、ヨーロッパの6月は一年で一番過ごしやすく、花もたくさん咲いて美しい季節ということもありますね。結婚式にぴったりです。 梅雨のある日本では、6月の結婚式は少し迷うこともあります。当日雨降りだと…。 やはり日本の婚礼は、春と秋に多いそうです。特に秋が人気で、9、10、11月に集中するそうで、これはお天気が安定していて過ごしやすい、計画がたてやすいからということでしょう。春はというと、4、5月の結婚式の数を6月と比べてみると、意外にもそれほど差がないそうです。 6月の雨に濡れた植物の緑はとてもきれいで、生き生きとしています。アジサイを見ると、私は雨の季節もいいなと思えてきます。青いアジサイは、「この結婚が幸せなものになりますように」というおまじないの、まさに「サムシングブルー」です。 ジューンブライド、日本の6月も素敵ですよね。
-
植物の効能
新茶の季節 ハーブとして注目する「お茶」&ペットのいる暮らしでの活用法
新茶の季節 「夏も近づく八十八夜〜」の八十八夜というと、立春から数えて八十八日目にあたる日のこと。平年で5月2日。 暦の上では、この日から夏になり、農作業を始める目安になったということです。八十八夜の頃に摘むお茶は「一番茶」と呼ばれて、最も品質がよく、その後、7月から9月頃まで「二番茶」「三番茶」と収穫されていきます。 新芽の若葉色の茶畑は、とても美しくて、目にも心にも優しいなと思います。リラックス効果抜群です。新茶の季節の畑が一番美しく、一番好きな風景です。 お茶の効用 お茶「グリーンティー」はハーブの一種です。古くは薬用として使用されて、だんだんと嗜好飲料に発展したといわれています。 最近の緑茶の機能性の研究では、抗がん作用や抗コレステロール作用、体脂肪低減作用などが報告されています。ペットボトルのお茶のコマーシャルでもよく目にしますね。 このほか、興奮、利尿、収れん、止瀉、抗菌などの作用があり、疲労の回復、下痢の改善などにも利用されます。 カテキンとテアニン 緑茶には抗菌作用のあるカテキンやリラックス効果のあるテアニンなど、体によい成分がたっぷり含まれています。 緑茶葉に含まれるポリフェノールの一種、カテキンは、お茶独特の苦みや渋みの成分で、抗酸化作用、抗菌、消臭など多くの作用が知られています。 テアニンはお茶のうま味・甘味の成分で、玉露や抹茶などに多く含まれ、興奮を鎮めて緊張を和らげる働きと、心身をリラックスさせる効能を持っています。 テアニンは、お茶の木の根の部分で作られ、やがて葉に移動。その葉が日光を浴びることによって、テアニンはお茶の渋み成分であるカテキンへと変化します。お茶の種類(玉露など)や採取時期によってテアニンの含有量に差が出てくるそうで、二番茶よりも一番茶、その一番茶の中でも特に新芽に多く含まれるため、新茶はうま味の濃い味わいになるということなのです。 犬には緑茶はNG! いろいろな作用がある緑茶を、犬にも活用できればいいのですが、犬には注意が必要です。 よく知られているように、緑茶にはカフェインが含まれています。アミノ酸の一種であるテアニンを含むため、コーヒーや紅茶と比較すると刺激が少ないのですが、カフェインは犬が大量に摂取すると危険なのです。 犬はカフェインの吸収スピードが早いということで、少量でも異変が起こる可能性があるといわれています。カフェイン中毒の症状としては、 頻脈、呼吸促迫、過度の興奮、痙攣、不整脈など。さらに、緑茶には約1%のシュウ酸が含まれるとされ、摂取しすぎるとシュウ酸カルシウム尿石症の原因になります。 緑茶に限らず、カフェインが含まれている飲み物は、犬が口にしないように気をつけましょう。 緑茶を活用 犬はお茶を飲むことはできませんが、犬との暮らしの中で、緑茶をいろいろな方法で活用してはいかがでしょうか。 <その1>茶香炉 お茶の香りでリラックス 梅雨の季節になると、部屋にこもる匂いが気になります。 お茶の清涼感のある香りでスッキリさせましょう。 茶香炉は、茶葉を温めて香りを出します。専用の茶香炉がなくても、アロマポットでも代用できます。アロマポットは、茶香炉に比べて加熱温度が低いので、香りは控え目にはなります。ほのかに漂うお茶の香りは、とても清々しいものです。 茶葉は残ってしまったもの、古くなってしまったものなどを使ってもいいですね。 <その2>緑茶のチンキ チンキ(tincture)とは、ハーブなどの成分をアルコールに漬けることで抽出させたものです。 緑茶を使ってチンキを作ることもできます。作り方は、ハーブのチンキと同じです。 緑茶の茶葉4〜5gと度数の高いアルコール(ウォッカなど)100mlを瓶に入れて2週間ほど浸けます。1日1回、瓶を振ります。2週間後、茶こしやキッチンペーパーを使って漉せば、チンキの出来上がりです。湿度の高い場所を避け、冷暗所に保存しておけば、およそ1年は保存が可能です。こちらも、余りものの茶葉で大丈夫です。 チンキを精製水で薄めて、消臭スプレーとして使ったり、私は犬のケージなどの拭き掃除をする時に使ったりします。 <その3>茶殻は掃き掃除に 柴犬の換毛期の抜け毛は、驚くほどの量です。毎日、夕方の散歩から帰ってきて玄関でブラッシングをしますが、目に見えないけれど、抜け毛がたくさん! 掃除するとき、その抜け毛がふわふわと舞ってしまい、なかなかまとまらず困ってしまいます。そういう時には、茶殻を撒いてからホウキで掃くと、ふわふわ舞う抜け毛を茶殻がキャッチしてくれます。消臭効果もあり、一石二鳥。 掃除機がない時代は、畳のお掃除にこの方法を使っていたと祖母から教わり、真似してみました。 お茶畑 実家の周りに茶畑が広がっています。私が子どもの頃は、ゴールデンウィークのお休みの時には、大勢の人がワイワイ楽しそうにお茶摘みをする光景をよく目にしました。当時は手摘みだったかもしれません。今ではそういう光景も見なくなりました。機械でいっきに刈り取ってしまいます。 お茶農家さんも後継者不足ということで、茶畑だったところは、今では家が立ち並んでいます。実家周辺の茶畑は、もうだいぶ少なくなってしまいました。いつまでも、この美しい茶畑の景色を見ることができるといいのですが。
-
アレンジ
【初夏の花飾り】花留めなしで浅い器に活ける方法〜ベランダで育ったラベンダーとゼラニウムのアレンジ
ベランダガーデニング 「ベランダガーデニングをやっています!」と胸を張って言えるほどではありませんが、少しばかりの植物を育てています。 今年は、ゼラニウムとラベンダーの花がたくさん咲きました。真っ白なゼラニウムが満開です。もう何年もベランダにあるのですが、今年は今までで一番の美しさで、嬉しくて嬉しくて。 ラベンダーは3年越しです。いろいろな種類がある中で、私が好きなイングリッシュ系の‘ブルーセントアーリー’と‘ふらのぶるー’という品種を育てています。イングリッシュ系のラベンダーは、花が小さくて繊細。とても可愛らしいですよね。 今月は、ゼラニウムとラベンダーのアレンジを楽しみましょう。お茶パックを使った、簡単なラベンダーのサシェ作りもご紹介します。 ゼラニウムとラベンダーのアレンジ 今回のアレンジには、次のような花を使いました。 ゼラニウムラベンダーハゴロモジャスミン(つるのみ)ギボウシ <その1>花留めなしの浅い器にアレンジ (三方見で) 以前、花留めにアルミワイヤーを使った方法をご紹介しました。今回は花留めを使わないでアレンジしてみましょう。 はじめは茎が動いてしまって活けにくいのですが、本数が増えていくと留まるようになります。 1.器に水をたっぷり入れます。 2.ハゴロモジャスミンの枝を入れます。左右どちらかを長く、長短をつけるといいですね。 3.ゼラニウムを入れます。 4.ラベンダーを入れます。 5.バランスを見て、ギボウシを入れます。 アレンジのポイントは次の3つ。 花首を器の縁にかけるようにします。茎は斜めに入れます。器の向こう側から手前に。全ての茎は1箇所から出ているようにします。 <その2>ガラスの浅い器にアレンジ (四方見で) 例えばテーブルに飾るなど、どこから見てもよいように仕上げたい(四方見)ときのアレンジです。 <その1>と同じ要領でアレンジします。 最後に、茎の集まっているところに花を入れて、茎の重なりを隠し、全体に花が入っているようにします。 普通の日のテーブルに飾るアレンジは控えめ。器も小さめにして楽しんでいます。 <その3>多肉質の茎を1輪 ゼラニウムは水揚げがよく、切り花にしても長もちします。 剪定を兼ねて、枝をカット。ガラスの器に入れます。力強い多肉質の太い茎が、ゼラニウムをまた少し異なる雰囲気に見せてくれます。 ラベンダーのサシェを作る ラベンダーの花をそのまま終わらせてしまうのはもったいないので、私はいつもドライにしてサシェを作っておきます。 ちょうどよい素敵な小袋があればいいのですが、不織布のお茶パックを使うととても簡単です。 <作り方> ラベンダーを収穫してドライにします。花のところをカットします。お茶パックに詰めます。麻紐をホッチキスで留めます。 *保留剤を入れると香りが長もちします。 ベランダガーデニングの楽しみ ベランダで植物を育てるにあたって、どんな植物を選んだらいいかといろいろ迷いました。 まずスペースが限られていますので、あまり大きくならないもの、葉っぱがたくさん落ちないもの、できれば四季咲き、虫がつきにくいもの、そして私自身が好きなもの。 中でも、虫嫌いな私には「虫がつかないもの」が一番重要ポイント。大好きなパンジーやビオラには、どこからやってくるのか、驚くほどの量のアブラムシがつきます。寒い間は大丈夫なのですが、春になって最盛期の頃になるとアブラムシがびっしり。ウッドデッキもベトベトです。 我が家には犬がいます。お天気のよい日は、ベランダに出て日光浴をするのが好きです。そうなると、アブラムシやその他の虫がいたら困ります。殺虫剤も極力控えるようにしています。 その点、ゼラニウムとラベンダーにはアブラムシがまったくつきません。私にとっては、とても育てやすくて花もきれいで可愛らしく、大のお気に入りの植物です。これからもっともっといろいろな種類の植物を増やしていきたいと思っているところです。
-
レシピ・料理
名残のサクラを愛犬と一緒に楽しむ 庭のシダレザクラの塩漬けとサクラ蒸しパン
乙女チックなシダレザクラ 今年の桜前線は、異例の速さで北上していきました。 我が家の庭にはシダレザクラがあります。たいていはソメイヨシノより少し遅れて咲きますが、今年はこのサクラも早く咲き出しました。 シダレザクラは、紅花系のヤエベニシダレやベニシダレ、白花系のキヨスミシダレなどの品種がありますが、庭にあるのはヤエベニシダレ。花は小ぶりで、八重咲きではあるけれど花弁が多いというほどではなくて、フリフリの可愛らしいフリルの花弁、色はほんのりピンク色。私はサクラの中でも「なんて乙女チックな花!」と思っています。 サクラの塩漬けを作る 一般にサクラの花の塩漬けは、ボリュームのある八重桜で作ります。春になるとサクラの塩漬けを作ろうと毎年思うのですが、庭のサクラは、小ぶりの花。何度か作ってみたものの、やはり小さな花なのでボリュームがありません。それでも、たくさん咲いているサクラを見ると、小瓶に詰めておきたくなります。 以前Garden Storyで紹介されていたレシピを参考に、今年も少しだけサクラの塩漬けを作りました。 花を広げてみると、とてもきれいなサクラ色をしています。赤梅酢を使うことが多いと思いますが、今回はレモン汁を使いました。 優しいきれいなサクラ色の塩漬けに仕上がりました。 サクラ蒸しパンを作ろう サクラの塩漬けができたので、この塩漬けでサクラ蒸しパンを作ります。愛犬も一緒に楽しめるレシピです。お花見の季節は終わってしまいましたが、名残のサクラのおやつはいかがでしょうか。 <サクラ蒸しパンの材料> 薄力粉 100gベーキングパウダー 小1牛乳 100gヨーグルト(プレーン) 30g砂糖 大さじ半分ほどオリーブオイル 大さじ半分ほど食紅 適量サクラの塩漬け 適量 <サクラ蒸しパンの作り方> サクラの塩漬けは、塩抜きをして水気を切っておきます。ボウルに、牛乳、ヨーグルト、砂糖、オリーブオイルを順番に入れて、その都度よく混ぜます。食紅を水で溶かしておき、色の濃さを見ながらボウルに入れます。薄力粉とベーキングパウダーをふるって入れ、混ぜます。器に分けて入れて、サクラの塩漬けをのせます。蒸し器で13〜15分ほど蒸します。フライパンに湯を張って蒸してもOK。器は耐熱容器で。 ヒト用には、蒸しパンの中に、サクラあん、粒あんなどを入れてもいいですね。または、召し上がるときに、あんこやジャムなどを添えても美味しくいただけます。お好みでお楽しみください。 お花見で池に愛犬が落ちてしまって… 今年はサクラの満開と快晴のお天気が重なって、地元のお祭りが大盛況でした。いつも愛犬あんと一緒に行く公園はたいへんな混雑ぶりで、人混みが苦手なあんは公園に近づくことができませんでした。せっかくの満開のサクラは、お祭りが終わってからゆっくり楽しもうと思っていたのですが、その頃はもう葉桜に。それでも遅咲きの八重桜が、たわわに花を付けて、私たちを楽しませてくれました。 公園のサクラが咲くと、以前飼っていた柴犬のボンを思い出します。 満開のサクラを見ようと両親とボンとサクラの名所に出かけたのですが、ボンはどうしたことか、突然大きな音を立てて池に落ちてしまいました。幸い浅い池で、父がすぐに引き上げて大事には至りませんでしたが、周りにいた人たちにクスクス笑われてしまいました。まだ少し肌寒い4月のことで、風邪をひくといけないので、仕方なくずぶ濡れの犬を連れて早々に帰りました。 すっかりしょげてしまったボンの顔を思い出すと、可笑しくて可笑しくて。もう何十年も経っていますが、今でも家族でボンの話をします。
-
アレンジ
【春の花】一重咲きヤマブキを楽しむ〜アレンジ5選〜
春の花ヤマブキ 今年は春の花がいっせいに咲き出しました。私の住む地方では、いつもならサクラのシーズンから一足遅れてヤマブキの満開のときを迎えるのですが、今年はサクラと同じタイミング。なんとも豪華競演でした! ヤマブキには八重咲きと一重咲きがあり、一重咲きの花は、5枚の花弁でサクラによく似ています。わーっと咲いて、風に吹かれて花吹雪のようにはらはら舞う姿もサクラのようです。ヤマブキもサクラも、同じバラ科の植物。色こそ違いますが、やはり同じ科の植物なのだなと感じさせてくれます。 私はヤマブキの、鮮やかな色、シンプルな花の形、風に揺られて咲く様子がとても好きです。 このヤマブキをいろいろなアレンジで楽しんでみました。 ヤマブキで楽しむ5種のアレンジ ① バスケットアレンジ まず、一種活け。一色でもとても華やかで存在感のあるアレンジになります。手付きのバスケットにラフにアレンジしました。 バスケットの中に、プラスチックのカップやガラスのボウルなど、バスケットの縁から出ない大きさのものを入れます(2~3個入れてもいいです)。 左右に長く枝を伸ばして、ラフに活けていきます。 ② 同系色の色合わせ ヤマブキと同じ、黄色系の色彩を持つ花を合わせました。 繊細な造形のシャガの花。 シャガは、白をベースに青色と黄色の差し色が美しい花です。この黄色の色が、ヤマブキとよく似た色。小さな花ですが、とても複雑な作りになっていて面白いですね。ガラスの器との相性もよく、優しい色合いになります。 ③小さな小瓶に バスケットのトレイに、幾つかの小瓶(一輪挿し、ジャムの空き瓶など)を並べます。 ヤマブキを短くカットして挿します。一色だけですが、あちらこちらに花の顔を向けたり、高低差をつけると、リズミカルになります。 ④反対色の色合わせ 強い青色のムスカリと合わせました。強い色どうしですが、野イチゴの白い花を合わせると、軽やかさが加わりました。 野イチゴの花も5つの花弁。ヤマブキ似ですね。やはりバラ科の植物です。 ⑤吊して ヤマブキの茎はしなやかで軽いです。枝垂れて咲いている風景を思い出して、吊してみてはいかがでしょう。 アレンジを吊す際は、くれぐれも落ちないように気をつけてくださいね。水は少なめにしましょう。ヤマブキは水揚げがよいので、水が少なくても大丈夫です。 日本の伝統色 日本には古くから伝わる日本固有の色の名前があります。古代に生まれたものを古代色名、さらに時代が下ってから生まれ、長く使われている色名を伝統色名といいます。 自然の中で暮らしていた時代には、植物、動物に由来する名前が多くありました。身近な植物は、花の色、実の色、葉の色がさまざまな固有の鮮やかな色を持っていることから、色の伝達には最適だったということです。特に花の色は、生きた色見本。桜色、紅梅、桃色、桔梗色、藤色など、花と色がリンクして連想しやすいですよね。 それぞれの花の微妙な色合いに合わせ、一つひとつ名前があります。例えば、「黄色」で探してみると、菜の花色、向日葵色、蒲公英(たんぽぽ)色、鳥の子色、柑子色、梔子色、鬱金色など、単に「黄色」とは一括りにできない、少しずつ違う黄色があります。山吹色は「ヤマブキの花のような色。鮮やかな赤みの黄」とされています。 ポピュラーな花ばかりではなく、知らないものもたくさんあって、どんな色か思い浮かばないことも。私の場合、鳥の名前のついた色は想像できないことが多いのですが、知らない名前の鳥を調べてみると、なんとも美しい色の羽を持つ鳥だと知り、こんなにも可愛らしい美しい鳥がいたのかと驚きます。そして、がぜん鳥にも色にも興味が増してきます。 鳥の羽の色合わせは、人間には思いつかないのではないかと思うほど色彩が豊かです。そこから生まれた色の名前も本当に美しいものです。
-
レシピ・料理
【季節の和菓子】愛犬も一緒に食べられる!さらしあんを使った発酵あんこのぼたもち
お彼岸のお菓子 「暑さ寒さも彼岸まで」といいますが、今年はお彼岸の前からぽかぽか陽気。桜の開花も各地で早いようですね。 お彼岸といえば、ぼたもち。ぼたもち、おはぎは、お彼岸以外でも季節を問わずお店に並ぶ手軽なお菓子です。でもやはりお彼岸にぼたもちははずせません。 小豆好きあんこ好きの方は、愛犬も一緒に食べられたらいいのに、と思われることがあるのではないでしょうか。もちろん私もあんこ好きとして、我が家の愛犬あんと、季節のあんこのお菓子を一緒に楽しめたらいいなといつも思います。 そんなとき、ノンシュガーの発酵あんこのぼたもちなら、愛犬も一緒に楽しむことができます。今回は発酵あんこのぼたもちをご紹介します。ぜひ愛犬と一緒に、いかがでしょうか。 ノンシュガーの発酵あんこ あんこが美味しいのは、お砂糖たっぷりでとても甘〜いということが一番なのですが、そのお砂糖たっぷりなところは、健康のことを考えると「ちょっと控えないと…」という思いにさせられたり、まして愛犬には食べさせられないと思うところでもあります。 そこで「発酵あんこ」。発酵あんこは、柔らかく炊いた小豆と米麹を合わせて発酵させて作ります。麹の酵素による糖化作用で、小豆のでんぷんが糖に変わり、お砂糖を一切使わなくても、ほんのり甘く美味しくなるということです。ノンシュガーであれば、心おきなくいただけますね。 小豆には利尿作用、整腸作用、解毒作用などがあるとされています。犬にとって、小豆の栄養効果がどれほど期待できるかということは科学的に検証されていないようなのですが、小豆は犬が食べても大丈夫な食材。食べすぎとアレルギーに注意して、おやつに一緒に楽しんでください。 さらしあんでカンタンに 小豆を炊くのは難しそうだし、ちょっと面倒というときには、砂糖なし無添加のゆで小豆を使ってもいいですね。また、「さらしあん」を使うのもおすすめです。 さらしあんは、小豆を煮て皮などを取り除いた生あんを乾燥させた粉末状のものです。お砂糖は含まれていません。自分の好みの甘さになるようにお砂糖を加えて練り、滑らかなこしあんを作ることができます。とてもカンタンで便利です。 今回は、このさらしあんを使って発酵あんこを作ります。 発酵あんこのぼたもちの材料 さらしあん 100g熱湯 200ml米麹 100g炊いた白ごはん(うるち米)*犬が食べる場合は、喉をつまらせないよう、うるち米に。 発酵あんこのぼたもちの作り方 <発酵あんこ> 1.さらしあんに熱湯を入れて混ぜます。 2. 60℃ほどになったら、米麹をほぐして加えてよく混ぜます。 3. 発酵器にセットし、60℃で8時間発酵させます。 4.途中で3~4回混ぜます。 5.8時間後、味見をして甘くなっていたら出来上がり。 <ぼたもち> 1.炊いた白ごはんをつぶします。 2.つぶした白ごはん20g、あんこ35gくらいに分けて丸めます。 3.ラップにあんこをのせて、平たくのばします。 4.その上に白ごはんをのせて包み、丸めて出来上がり。 「ぼたもち」と「おはぎ」 春のお彼岸は「ぼたもち」、秋のお彼岸は「おはぎ」と呼ばれます。 和菓子屋さんでは、ぼたもちとおはぎの違いにこだわりのあるお店もあるようです。牡丹の花は大きくて丸いので、ぼたもちは大きめサイズの丸い形に、萩の花は小さくて細長いので、小ぶりの楕円形にする、とか。また小豆の種まきは4〜6月頃、収穫が9〜11月頃なので、秋のおはぎは収穫したばかりの小豆を使って皮まで柔らかい粒あんに、春まで保存した小豆は皮が硬いのでこしあんにして春のぼたもちに、とか。その違いに明確な理由があり、春と秋では同じお菓子でも、名前も、あんこの作り方も、フォルムも違うのだそうです。 また、地方や家庭によっても、それぞれのスタイルがあるのでしょうね。 近くに住む叔母は、私が子どもの頃から、お彼岸ごとにぼたもち、おはぎを手作りしていました。叔母のは、ぼたもちもおはぎも、粒あんのやや小さめサイズ。「今年はちょっと甘めよ〜」とか、「ちょっと硬め〜」と言いながらも、やはりお手製は美味しくて、私は叔母のぼたもち、おはぎが楽しみでした。叔母も高齢になり、今は作らなくなってしまったのがちょっと寂しいです。 進化系おはぎ おはぎ、ぼたもちは、見た目はやや地味な感じです。江戸時代には、お砂糖たっぷりのお菓子は贅沢品だったかもしれませんが、派手さはありませんね。 そんなおはぎですが、今「進化系おはぎ」といわれる、とてもおしゃれなおはぎが話題となっています。 あん(愛犬のほうです)の散歩コースに、可愛らしいおはぎ専門店が昨年秋にオープンしました。「お花のおはぎ」ということで、季節のお花が装飾された、とても華やかなおはぎです。牡丹の花も萩の花もびっくりな、今どきの「映えるおはぎ」です。
-
アレンジ
【春の花アレンジ】ジンチョウゲと春の庭花でピンク系春色グラデーションアレンジ
ジンチョウゲをアレンジに 庭に出ると、ジンチョウゲのよい香りがふわりと漂ってきます。毎年その香りで、いよいよ春本番だと教えてくれる花。今年は桜の開花が早く、ジンチョウゲも急げ! 急げ! とせかされたことでしょう。 ジンチョウゲは小さな花が毬のように球形になっています。少しアジサイに似ていますね。和のイメージをお持ちの方も多いかもしれません。でも、洋のテイストのアレンジにしても、意外と似合うのです。マグカップいっぱいに活けるのも好きですが、春の庭花と一緒にアレンジするのも素敵ですよ。 ウスイロジンチョウゲのピンクに合わせて、白からピンク、そして紫までのグラデーションの色合わせはいかがでしょう。まだ茎が短いビオラ、ムスカリ、下向きに咲くクリスマスローズ、お花屋さんで見つけた白い小花のアリウム・コワニーを組み合わせました。小さな可愛らしい花との相性もよく、春らしい賑やかなアレンジが楽しめます。 ジンチョウゲの香り 「春のジンチョウゲ」「夏のクチナシ(梔子)」「秋のキンモクセイ(金木犀)」、これらは三大香木といわれます。 ジンチョウゲは、三大香木の中でも一番香りの届く範囲が広いのだとか。別名「千里香」とも呼ばれているそうです。確かに、庭にある2本のジンチョウゲからは、とても強い香りが。その柑橘系の爽やかでフレッシュな感じが、私はとても好き。いかにも春らしい香りだなと思わせてくれます。 「沈丁花」という名前は、花の香りが香木の沈香に似ていることと、花が十字型で丁子(クローブ)に似ていることに由来します。 十字形のジンチョウゲの花。 ところで、クチナシもキンモクセイも精油があるのですが、ジンチョウゲはどうだったでしょう。調べてみると、沈丁花の花や根には毒があり、また精油として抽出することが難しいため、存在しないとのことです。 それでもジンチョウゲの香水はあるそうで、それはレモンやベルガモット、沈香をブレンドして再現されたもの。スズランとレモンを足した香りが一番似ているとか。やはり爽やかでエレガントな組み合わせになるのですね。 それにしても、こんなに素敵な香りなのに、精油がないのは残念です。花が咲いている今のうちに、ジンチョウゲの豊かな香りを存分に楽しんでおきたいですね。 アレンジに使った花と器 ジンチョウゲシロバナジンチョウゲウスイロジンチョウゲクリスマスローズムスカリビオラアリウム・コワニー15cm四方のコンポート皿1cmほどの深さがあり、ここに水を入れて使います。ガラスの小さい器(直径5cm) アレンジの手順 1.コンポート皿にガラスの器をセットして、コンポート皿のほうに水を入れます。 2.ジンチョウゲを入れます。茎を寝かせるように入れて、水につかるようにします。 3.クリスマスローズ、ムスカリ、ビオラを入れます。クリスマスローズは茎を短めにして、水につかるようにします。 4.アリウム・コワニーを入れます。 形を整えて出来上がり。 浅い花器なので、水切れしていないかどうか、日々、注意してくださいね。 ジンチョウゲの風車のような葉っぱも入れて、アクセントにするのがおすすめです。 春を感じる順番 春は3段階で訪れるといわれていることが、ニュース番組のお天気コーナーで紹介されていました。 まず1段階目は、「光の春」。だんだん日が伸びてきて、日差しも力強くなってきます。春の光に反応して、冬眠していた動物が目を覚ましたり、木々が芽吹いてきたりします。 2段階目は、「音の春」。雪が溶けて川になって、せせらぎが聞こえたり、ウグイスやヒバリが鳴き方の練習を始めたり。また人々の話し声が、静かだった街や通りに賑やかに響くようになったりします。 そして3段階目に「気温の春」。ぽかぽかと暖かくなり、桜の開花の便りが聞こえてくるようになります。こうなると、いよいよ春本番です。 この合間に、「香りの春」や「味覚の春」も加わって、さらに春爛漫になっていきますね。桜の開花が早いと、長く楽しめるそうです。どうぞ素敵な春をお過ごしください。
-
レシピ・料理
【薬膳レシピ】季節の変わり目、サムゲタン風スープで元気に!
サムゲタン風スープでぽかぽかに サムゲタンというと、丸鶏の中に高麗人参やもち米を入れて煮込む韓国料理。体が温まるということで冬に楽しむ料理のイメージが強いですが、本場韓国では、暑い夏に食べるスタミナ料理として、また、滋養のつく食材がたっぷり入った料理ということで、疲労回復や夏バテ予防、風邪対策にと、一年を通して人気の料理のようですね。日本でもすっかりお馴染みになりました。 先日テレビの料理番組で、身近な食材で作るサムゲタン風スープが紹介されていました。ゴボウを使うと高麗人参に近い風味が味わえるそうで、手軽に試すことができるのは嬉しいですね。ここでは愛犬も食べられるよう、ネギ類を入れないレシピで作ります。 もう暖かい日もありますが、寒暖差のある季節です。寒い日はサムゲタン風スープで、愛犬も一緒にぽかぽかにしてあげましょう。 サムゲタン風スープの材料 鶏もも肉 100g 長芋 40gくらい 新ごぼう 50gくらい ラディッシュ 2〜3個 なつめ 1個 クコの実 3個 うるち米 少々 ショウガ 薄切り1枚 水 200cc 作りやすい分量で作って、2〜3回に分けて与えています。 *新ごぼう 新ごぼうは夏ごぼうとも言われていて、4〜6月頃出回ります。スーパーで早々と新ごぼうが並んでいました。横には新玉ねぎも。最近では、季節先取りがますます進んでいますね。 新ごぼうは通常のごぼうに比べて、柔らかくて香りがよく、アクが少ないのが特徴です。煮込むと柔らかくなるので、犬の食材に使いやすいです。 *長芋 長芋はすりおろして生で食べられますが、煮込むとホクホクの食感になって美味しいですね。滋養強壮、消化促進、体を潤すなどの効果があるとされています。 *なつめ なつめは体内の気と血を補う薬膳食材の代表です。漢方薬の生薬としても利用され、滋養強壮、免疫力向上、疲労回復、老化予防などに有効です。もちろん犬が食べても大丈夫。柔らかくして、種を取り除いて与えます。 *クコの実 クコの実は、視力減退、老化防止、慢性の咳に役立ち、滋養強壮、疲労回復におすすめの食材として人気があります。 サムゲタン風スープの作り方 新ごぼう、長芋を5cmくらいの長さにカットして、縦に4〜6等分にします。 ラディッシュは葉っぱをとり、大きければ2つにカットします。 鍋に材料を全て入れ、火にかけます。 沸騰したら、アクを取ります。 蓋をして弱火で20分ほど煮込みます。 お米や新ごぼうが柔らかくなれば出来上がりです。 *人間が食べる場合は、ニンニクや長ネギ、玉ねぎ、クリなどを入れたり、酒・塩・コショウで味つけをして美味しくいただけます。 *犬に与える場合は、肉と野菜を指でほぐし、なつめは種を取り除いてください。熱すぎないほどよい温度にしてください。 プチ菜園生活 通常、サムゲタンのレシピでは長ネギや玉ねぎなどの野菜類を入れますが、ちょうど庭のラディッシュが収穫のタイミングだったので、今回はこちらを使ってみました。犬に与える場合は、玉ねぎなどネギ類は絶対に使わないでくださいね。 ラディッシュはプランターにタネを撒いて育てました。ハツカダイコンというだけあって、短い期間で収穫できて、栽培が楽しいですよね。 ラディッシュは、サラダに入れたり、ぬか漬けにしたり、そのままでいただくのがやはり美味しいです。ビタミンCやジアスターゼ、アントシアニンなどの栄養素も、できればそのまま摂取したいところです。ですが、少し辛味があるので、そのままでは苦手な犬も多いかもしれません。我が家の愛犬あんも、じつはちょっと苦手。ですが、今回のように調理すれば大丈夫です。 葉っぱにはβカロテンやビタミンB群、カルシウム、鉄などが豊富に含まれ、脂溶性の栄養素を含むので、こちらは吸収率を高める油との調理方法がよいそうです。 育てて収穫、愛犬も一緒に食べられるラディッシュ。プチ菜園生活は楽しいです。 Credit 写真・文/海野美規(Unno Miki) フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。 https://www.annegarden.jp/ 参考:『愛犬のためのホリスティック食材事典』日本アニマルウエルネス協会 『犬と猫のためのメディカルハーブガイド』日本アニマルウエルネス協会
-
アレンジ
【春の花アレンジ】ミモザのテーブルリース リング型吸水性スポンジを使って
ミモザの季節 ミモザの季節がやってきました。この鮮やかなミモザ・イエローを見ると、春だな〜と感じる人も多いことでしょう。 黄色の花は、この季節にはいろいろありますね。スイセン、菜の花、ストック、チューリップ、そしてミモザ。どれも明るく、待ちに待った春の太陽のような柔らかな黄色です。 とりわけミモザは、ホワホワの花が暖かな空気も纏っているように感じます。 ミモザは、リースやスワッグが大人気です。リング型の吸水性スポンジを使って、カンタンにみずみずしいテーブルリースを作りませんか? やっぱりミモザのリース、素敵ですよね。 切り花ミモザの管理 ホワホワのミモザの花はとてもデリケートです。あんなにまん丸で柔らかい花が、気がつくと、カチカチに、色も濃くなっていて、ちょっとがっかり。もう少しホワホワのままでいて〜と思ってしまいます。 また、以前私は、ミモザは寒さが苦手なのだと思っていて、つぼみも暖かい部屋だったら開くかと考えて暖房の効いた暖かな部屋に置いたところ、みるみるうちに硬くなってしまい、可愛いつぼみもホワホワにならずそのままカチカチになってしまったことがありました。後から乾燥が苦手ということを知ったのですが、エアコンの温風でその部屋は乾燥状態。ミモザには厳しい環境で、かわいそうなことをしてしまいました。そういえば、ミモザのホワホワした花穂を触ると、少し湿った感じがします。この状態を保ってあげないといけないのですね。 ミモザをアレンジするまでは、とにかく乾燥しないようにしましょう。全体を新聞紙ですっぽり包んで、その上から霧吹きで湿らせて、さらにビニールなどでカバーしておきます。その際、蒸れて茶色になってしまうこともありますので、涼しいところに置いてください。低温多湿がよいようです。 リング型の吸水性スポンジを使うとみずみずしさが長もち 今回使ったリング型の吸水性スポンジは、毎日スポンジ部分に給水すれば、花穂のホワホワと葉っぱのみずみずしい状態が少し長く楽しめます。作ったリースをテーブルに飾れば、一気に華やかでフレッシュな春の装いに。おやつのテーブルや、ソファーサイドのコーヒーテーブルなどにおいて楽しんではいかがでしょうか。 また、出来上がったリースの上にキッチンペーパーを乗せ、霧吹きでかるく湿らせ、その上からビニールやセロファンなどを掛けて湿らせた環境にしておくのもよいようです。私は夜寝る前にこうしておきます。ただ、次第に茶色に変色してきますので、様子を見ながらにしましょう。 給水をせずにスポンジから水が抜けたら、徐々にドライ状態になっていきます。リングは紐を通せるようになっていますので、十分軽くなったら、ドアや壁に掛けて楽しむこともできます。 ミモザのテーブルリース 用意するもの ミモザ 3〜4本 アオモジ 少量 リング状の吸水性スポンジ 直径20cm シサル麻 少量 *シサル麻(自然素材)をリースの下に敷くと、よりナチュラルな感じになります。 ミモザのテーブルリースの手順 リング状の吸水性スポンジを水に浸します。 ミモザを小枝にカットします。葉と花を分けておきます。 アオモジも同じようにカットしておきます。 リングの上にミモザを挿していきます。 45°くらいの角度で斜めに、同じ方向にぐるりと一周挿します。 プラスチックの台のギリギリのところに葉っぱを挿します。 こちらも同じ方向にぐるりと一周。 リングの内側に、短めの葉っぱを一周入れます。 全体にミモザを入れていきます。 ふんわりしたシルエットになるようにしましょう。 アオモジを所々に入れます。 シサル布を敷いて出来上がり! ミモザを贈られて 3月8日は国際女性デー。この日に、イタリアでは男性から女性にミモザの花を贈るという習慣があるそうで、「ミモザの日」とも言われています。日本でもだんだん知られるようになっているようですね。 私は今から20年ほど前にハンガリーに住んでいました。当時、国際女性デーのイベントに参加した時のこと。参加者の女性にハンガリー人の青年からミモザの小さな花束のプレゼントがありました。そのときは国際女性デーとか、ミモザの日とか、何かよく分かっておらず、「あら〜青年からミモザをプレゼントされて嬉しい〜」なんて浮かれてしまいました。一緒に行った友人から3月8日のことを教わり、なるほどこういうことだったのだと分かりました。 思いがけず青年から花をプレゼントされたこと、その花が私の好きな可愛らしいミモザだったこと、いろいろなことが重なって、とても幸せな気分になった思い出です。やはり花を贈られるっていいな〜なんて思ったのでした。 Credit 写真・文/海野美規(Unno Miki) フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。 https://www.annegarden.jp/