たかはた・みほ/公益社団法人 日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクター。特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会認定メディカルハーブコーディネーター。香りとクラシック音楽が大好き。
文/萩尾昌美
たかはた・みほ/公益社団法人 日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクター。特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会認定メディカルハーブコーディネーター。香りとクラシック音楽が大好き。
文/萩尾昌美
たかはた・みほ/公益社団法人 日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクター。特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会認定メディカルハーブコーディネーター。香りとクラシック音楽が大好き。
文/萩尾昌美
パチュリの香りで瞑想を 【おうちでアロマテラピー】
深みがありエキゾチック パチュリ(別名パチョリ、学名Pogostemon cablin)はインドネシアやフィリピンを原産とする、シソ科の多年草。その精油は、インド、インドネシア、スリランカなどの熱帯の地域で産出されています。古くから風邪や腹痛の民間薬として使われ、また、その香りを虫が嫌うため、衣類の虫除けにも使われました。19世紀のインドでは、英国に送るカシミアショールの荷に、虫除けとして乾燥させたパチュリの葉を入れたといわれます。 パチュリ精油の抽出には、生の葉ではなく、摘んだ後に乾燥させたものが使われます。葉が乾燥し、発酵する段階で、独特の香り成分が生まれるためです。19世紀にパチュリがイギリスへ渡ると、乾燥させた葉がポプリの香りづけに用いられるようになりました。また、フランスでは精油が香水作りに用いられるようになり、現在でも、深みを与える香りとして、香水やオーデトワレのブレンドに重宝されています。1960年代には、パチュリの香りはヒッピーの間で人気となり、フラワー・ムーブメントを彩りました。 日本では藿香(かっこう)として 日本では、藿香(かっこう)の名でお香作りの原料として使われてきました。沈香や白檀のように、伝統的に使われてきたものなので、その香りをはっきり思い浮かべられなくても、実際に触れてみれば、きっと馴染みのあるものに感じることでしょう。 藿香(かっこう)というと、パチュリを原料とする「広藿香(産地の中国広東省に由来した名)」を指すのが一般的なようですが、他に、カワミドリを原料とする「土藿香」があります。カワミドリ(Agastache rugosa)は、日本や朝鮮半島、中国に自生する植物で、コリアン・ミントとも呼ばれ、四川料理や韓国料理では野菜として調理されます。パチュリとカワミドリはよく似ていて、歴史的にも混同されてきた経緯があります。 心を解き放つ香り パチュリの精油は1滴で十分香る力を持っています。しっとりとして、沈むような、深みのあるパチュリの香りからは、弦楽器の深い音や響きが感じられるようです。アロマテラピーでは、こんな風に香りを言葉で表現することも大切。香りを感じ、自分自身の言葉で香りのイメージを膨らませて、楽しんでみてください。 パチュリの香りには、抗うつ作用や鎮静作用があり、不安やストレスを和らげてくれます。緊張から解き放たれて、一息入れるようなイメージです。静脈やリンパの流れを促す作用もあるので、リラクゼーションに向いています。また、催淫効果も高く、フローラル系の精油と合わせれば、寝室の明るくて柔らかなムード作りに一役買ってくれます。ローズ、ジャスミン、イランイラン、ネロリなど、パチュリはどの花ともよく合います。 芳香浴レシピ パチュリ1滴+フランキンセンス3滴 6~8畳のディフューザー用のレシピです(フランキンセンスについては、こちらをご覧ください)。 これから訪れる秋の静けさに似合う、心をホッと落ち着かせてくれるブレンドで、瞑想にぴったりの香りです。パチュリとフランキンセンスのどちらにも鎮静作用があって、不安やストレスからの解放を後押ししてくれます。この香りを焚きながら、内面を見つめる時間を持ってみてください。このブレンドはまた、抗菌、抗ウイルス作用に優れるので、季節の変わり目の風邪の予防や症状の緩和にも役立ちます。 *『おうちでアロマテラピー』シリーズ、その他のブレンドはこちらからどうぞ。 *精油は信頼できるアロマテラピー専門店で、実際に手に取り、購入しましょう。肌に合わない、気分が優れない、などと感じた時は使用を止め、医師にご相談ください。 *精油はアロマテラピー専門店での購入が安心です。下記に取り扱い時の注意をまとめましたので、ぜひご一読ください。 〈精油を使用する際の注意〉・原液を皮膚につけない。ついたらすぐ石鹸で洗い流す。・飲用しない。目に入れない。・火気に注意する。・医師による治療や投薬を受けている場合は、必ず当該医療機関に相談する。・3歳未満の乳幼児には芳香浴以外は行わない。また3歳以上であっても使用量を半分以下にし、十分注意を払う。・高齢者、既往症のある方は半分以下の量を目安に。妊娠中は体調を考慮し、芳香浴以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。 〈精油の保管・保存について〉・直射日光と湿気を避け、火気のない冷暗所に保管する。・子どもやペットの手の届かないところへ保管し、誤飲に注意する。・開封後1年以内を保存期間とし、柑橘系の精油は半年以下を目安にする。・香りに異変を感じたら使わない。 〈精油の品質について〉・次の内容を箱やラベル、使用説明書で確認できるものを選ぶ。ブランド名、品名、学名、抽出部分(位)、抽出方法、生産国(地)または原産国(地)、内容量、発売元または輸入元。
めざせ、二の腕やせ! ジュニパーベリーのスリミングオイル【おうちでアロマテラピー】
魔除けの樹 ジュニパー(Juniper) ジュニパーベリーは、ジュニパー(Juniperus communis、ユニペルス・コンムニス、和名セイヨウネズ)の実のことをいいます。ジュニパーはヒノキ科、ビャクシン属の常緑針葉樹で、北ヨーロッパ、北アメリカ、アジア、北アフリカと広範囲にわたって自生し、変種や亜種の多い植物です。ジュニパーの類はコニファーの一種として庭づくりにも多用され、西洋では多くの園芸品種が生み出されています。 ジュニパーは、ヨーロッパの歴史の中で、悪い物から守る魔除けの樹、とされてきました。 新約聖書『マタイによる福音書』では、イエス・キリストの生誕後、養父ヨセフは天使のお告げを受けて、幼子の殺害を企むヘロデ王の手から逃れるため、聖母マリアと幼子イエスを連れてエジプトに向かいます。このエジプトへの逃避は、キリスト教美術でよく取り上げられるモチーフで、さまざまな画家がさまざまな解釈で絵に表していますが、こんな逸話も残されています。追手の兵士が差し迫った際、聖母マリアはジュニパーの若木を見つけ、その枝の下にとっさに幼子イエスを隠したことで難を逃れた、というものです。 もっとも、この植物はじつはエニシダの仲間だったという説もあるのですが、中世ヨーロッパの人々は、針葉樹らしい清らかな香りもあってか、ジュニパーには人々を守る魔除けの力があると考えていました。魔女除けに戸口に枝を飾ったり、魔除けや疫病除けとして、ハーブを床にまき散らすストローイングに使ったり、また、枝を燃やして、場の空気を清めたりもしました。 日本では西日本に、近縁種のネズ(Juniperus rigida、ユニペルス・リギダ)が自生しています。ジュニパー同様に固く鋭い葉が、ネズミ除けに役立ったことから「ネズミサシ(鼠刺)」と名付けられ、そこから省略して「ネズ」と呼ばれるようになりました。庭木や生け垣に使われるほか、盆栽の世界では「杜松(としょう)」の名で仕立てられ、人気があります。また、漢方では、ネズの実は「杜松子(としょうし)」として、利尿薬に使われています。 ジンを風味づけるジュニパーベリー ジュニパーはイチョウのような雌雄異株で、雄花と雌花が別々の個体に咲き、風の働きによって受粉します。その実は、ジュニパーベリー(juniper berry)と呼ばれていますが、針葉樹のジュニパーは裸子植物なので、実際は、松かさと同様の球果(cone、コーン)となります(松かさは果皮が乾燥して木質化した「乾果」で、ジュニパーベリーは果皮が多肉で汁液に富む「液果」)。ベリーと呼ばれていても、ラズベリーやブルーベリーのような、ベリー(berry)類とは根本的に異なります。 ジュニパーベリーの白い粉がかかったような緑色の実は、ゆっくりと、2年ほどかけて黒く熟していきます。 ジュニパーベリーは中世のオランダを発祥とするお酒、ジンを風味づけるスパイスとして使われてきました。いま世界的に、さまざまなハーブや果皮、スパイスなどで風味をつけた、クラフトジンの人気が高まっていますが、ジュニパーベリーはジンをジンたらしめる、必須のスパイスとして欠かせないものです。 ジュニパーベリーは伝統的な薬草療法として、つぶしてお茶にして飲まれますが、利尿を促し、尿路感染症の緩和や、腎臓の働きを高めるとされています(但し、腎臓疾患のある方、妊娠中の方のご使用はお避けください)。また、健胃作用がありますが、ジンも同様に、胃腸によいお酒とされています。 スパイスとして料理にも 日本ではあまり馴染みがありませんが、ジュニパーベリーはスパイスとして、ローズマリーやローリエのように肉料理の臭み消しに利用され、特に、臭いの強いラムや、シカ肉、ウサギ肉などのジビエ料理で用いられます。また、ドイツでは郷土料理のザワークラウトの風味づけに使われます。日本でも手に入るスパイスなので、牛の煮込みなどに使ってみてはいかがでしょうか。 浄化を促す精油 ジュニパーベリーの精油のキーワードは「浄化」。身体を温め、循環を促して、余分な水分や老廃物を排出するデトックス作用があり、身体がすっきりするイメージです。むくみ解消や、夏の冷房から来る冷えの緩和に適した精油です。 精神的にも、心を刺激して、後ろ向きの感情や気のよどみを取り除き、気持ちを切り替えるのに役立ち、自律神経を整えます。 ジュニパーベリーの精油は、果実(球果)から水蒸気蒸留法により抽出したものです。「ジュニパー」の名で販売されている場合もあり、中には、材料に葉や小枝が含まれているものもあります。材料を確認し、分かりづらい場合は信頼できるお店で相談してから購入しましょう。 どちらの精油も、腎臓疾患のある方と妊娠中の方はご使用にならないでください。また、長期間のご使用はお避けください。 ジュニパーベリーのスリミングオイル 作り方 【材料】 ホホバオイル(クリア・精製したもの) 50ml 精油: グレープフルーツ(フロクマリンフリー)4滴 ジュニパーベリー 2滴 ゼラニウム 2滴 真正ラベンダー 2滴 【道具】 ビーカー、ガラス棒、遮光びん(50ml用) 【作り方】 ホホバオイルをビーカーに注ぎ、そこにそれぞれの精油を足していきます。精油によって粘り気が異なるので、1滴ずつ落とすようにしましょう。 精油を入れたら、ガラス棒でくるくるとよく混ぜます。混ざったら、遮光びんに移して完成です。 びんのフタをオイル用のポンプにつけ替えると使い勝手がよくなります。内容とつくった日付を書いたラベルを貼り、日の当たらない場所に保管します。長期の使用を避け、早めに使い切りましょう。 夏らしい華やかさの中に、爽やかなジュニパーベリーがほのかに香る、フローラル系の香りです。ジュニパーベリーやグレープフルーツが代謝を促し、オイルで優しくなで上げるだけでも、身体が温まるのを感じると思います。 【オイルマッサージの方法】 最初に、手のひらにオイルを少量とって温め、両首筋から鎖骨の溝に向かって、2~3回優しくなでおろします。この後、腕、脚、お腹と、単独で、もしくは、慣れたら組み合わせてマッサージをしてみましょう。 〈腕〉 オイルを足して温めながら腕全体になじませ、手の先から二の腕に向かって、てのひら全体を密着させるようにして、なで上げます。気になる部分は、老廃物を出し、脂肪を燃焼させることをイメージして、少し圧をかけながらもみほぐしてみましょう。最後は、脇の下に流すように。 〈足〉 オイルを足して温めながら足全体になじませ、両方のてのひら全体を使って、足を両側から包み込み、足先からなで上げます。気になるところは、てのひら全体でもんでみましょう。この時、膝の裏や、足の付け根に流し込むようにマッサージすると、むくみや疲れが取れやすくなります。 〈お腹〉 お腹周りも、 手のひら全体を意識して、「の」の字を書くようにオイルをよくなじませてから、気になるところをもんでみましょう。 終わったら、余分なオイルは優しく拭き取ります。オイルマッサージは、どの部分も、心地よいと感じる程度の圧で行います。強い力は必要ありません。特に、お腹周りや内ももは皮膚もデリケートなので、様子を見ながら少しずつならします。マッサージの前後には、白湯など、水分を十分に取りましょう。 *『おうちでアロマテラピー』シリーズ、その他のブレンドはこちらからどうぞ。 *精油は信頼できるアロマテラピー専門店で、実際に手に取り、購入しましょう。肌に合わない、気分が優れない、などと感じた時は使用を止め、医師にご相談ください。 *精油はアロマテラピー専門店での購入が安心です。下記に取り扱い時の注意をまとめたので、ぜひご一読ください。 〈精油を使用する際の注意〉 ・ 原液を皮膚につけない。ついたらすぐ石鹸で洗い流す。 ・飲用しない。目に入れない。 ・火気に注意する。 ・医師による治療や投薬を受けている場合は、必ず当該医療機関に相談する。 ・3歳未満の乳幼児には芳香浴以外は行わない。また3歳以上であっても使用量を半分以下にし、十分注意を払う。 ・高齢者、既往症のある方は半分以下の量を目安に。妊娠中は体調を考慮し、芳香浴以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。 〈精油の保管・保存について〉 ・直射日光と湿気を避け、火気のない冷暗所に保管する。 ・子どもやペットの手の届かないところへ保管し、誤飲に注意する。 ・開封後1年以内を保存期間とし、柑橘系の精油は半年以下を目安にする。 ・香りに異変を感じたら使わない。 〈精油の品質について〉 ・次の内容を箱やラベル、使用説明書で確認できるものを選ぶ。ブランド名、品名、学名、抽出部分(位)、抽出方法、生産国(地)または原産国(地)、内容量、発売元または輸入元。 Photo/1)Melica/ 2)Martin Fowler /3)Dionisvera /4) Bernd Schmidt /5)Michelle Lee Photography /6)Marina Onokhina /7)Antimon /8)Michelle Lee Photography /9)Melica /10)Madeleine Steinbach/Shutterstock.com
プチグレンの爽やかフレグランス&デオドラントスプレー【おうちでアロマテラピー】
「小さな青い粒」プチグレン プチグレンは、ミカン科の常緑樹、ビターオレンジ(Citrus aurantium、別名ダイダイ)の葉と小枝から、水蒸気蒸留法で抽出された精油のことをいいます。 「プチグレン(Petitgrain)」には、フランス語で、「小さい(petit)」「果実の粒(grain)」という意味があります。その昔、もともとは、熟す前の小さな青い実を材料としていたため、この名がついたとされますが、現在のプチグレンの精油は、一般的に葉と小枝を材料とします。その名の通り、未熟な青い実を思わせる、フレッシュで、少し青臭い香りが特徴。他の柑橘系の葉や小枝を材料とする精油もプチグレンと呼ばれることがありますが、ビターオレンジのものが主流です。精油の主な産地には、フランス、チュニジア、パラグアイなどがあります。 3種の精油が採れるビターオレンジの木 ビターオレンジとは、お正月のお飾りに使われる「橙(だいだい)」のこと。橙という和名は、冬に熟した実をそのままにしておいても、数年は木から落ちないことから、「代々(だいだい=橙)続く」という、おめでたい意味合いで名付けられたといわれ、それ故、正月の縁起物に使われます。橙色の実は、木につけたままにしておくと、春から夏に再び緑色に戻るという性質があります。一度熟した果実がまた青い実に戻るとは、ちょっと不思議な感じがしますね。果実は酸味と苦味が強いため、生食には好まれませんが、マーマレードの材料に使われたり、香りのよい果汁がポン酢に利用されたりします。 アロマテラピーの観点からすると、ビターオレンジはじつに有用な果樹で、花、果皮、葉から抽出される3種類の精油は、どれも重宝されています。真っ白な花から水蒸気蒸留法で抽出される精油、ネロリは、甘さの中に苦さのある繊細な花の香りがします。傷ついた心を癒してくれる香りで、ネロリの精油は香水の原料としてもよく用いられます。 ・おうちでアロマテラピー ちょっとぜいたく、ネロリのしあわせボディオイル 一方、熟した果実の皮から圧搾法で抽出される精油は、オレンジ・ビター(ビターオレンジ)と呼ばれます。オレンジの精油には主に2種類あり、食用とされるオレンジ・スイート(Citrus sinensis)の香りには、果実そのままの爽やかな甘さがありますが、オレンジ・ビターの香りには、甘夏や八朔のように、少し苦味が感じられます。いずれのオレンジも、気持ちを明るくしてくれる香りで、ビターのほうが芳香成分の種類が多く、より複雑な香りとなっています。 ・おうちでアロマテラピー オレンジ・スイートのリラックス・ブレンド そして、緑の葉や小枝から採れるのが、プチグレンの精油です。プチグレンは、初めは青臭い香りが目立ちますが、時間が経つにつれ、ネロリの花の香りや、オレンジ・ビターの柑橘の香り、それから、樹木系のウッディな香りも感じられます。初めの青臭い香りが苦手という方もいるかもしれませんが、ブレンドの調和を図ってくれるプチグレンは、香水やオーデコロン作りには欠かせない存在。柑橘系などの軽い香りから、樹木系の重い香りまで、さまざまな香りをつなげ、全体を引き締めるという、素晴らしい役割を果たしてくれます。男性にも好まれる、ユニセックスな香りです。 花の精油ネロリは大変高価なものですが、プチグレンは比較的安価に求められます。プチグレンは、数種の柑橘精油とブレンドすることで、ネロリの代用として使うことができます。 メンタルにも肌にもよいプチグレン プチグレンの芳香成分には、ラベンダーに代表される、鎮静、抗不安、抗菌、抗炎症などの作用のある成分が多く含まれています。知名度は低いかもしれませんが、さまざまな有用な作用の期待できる精油なので、ラベンダーのように常備しておくとよいでしょう。 抗不安作用や抗うつ作用など、精神面によいとされる香りで、ラベンダーと同じように、落ち着きたい時や気分を明るくしたい時に使うのもオススメです。また、副交感神経を優位にするので、ストレスからくる耳鳴りや不整脈を緩和します。ネロリ同様にスキンケアにも向きます。 プチグレンの爽やかデオドラントスプレー 作り方 【材料】 無水エタノール 10ml 精製水 40ml 精油 プチグレン 4滴 レモン(ベルガプテンフリー、もしくは、FCF、フロクマリンフリーのもの)5滴 ゼラニウム 3滴 真正ラベンダー 3滴 【道具】 ビーカー(50ml用)、ガラス棒、スプレー瓶(50ml用)、ラベルシール *アロマテラピーで使用する瓶は、青、茶、緑色などのガラス製のものがオススメです。遮光性があり、アルコール耐性のあるものを選びましょう。アロマテラピー専門店での購入が安心です。 【作り方】 ビーカーに無水エタノール10mlを注ぐ。 ビーカーに精油を分量通りにそれぞれ垂らし(精油のしずくが自然と落ちるのを待つ)、ガラス棒でよく混ぜる。 精製水40mlを加え、ガラス棒でよく混ぜる。 スプレー瓶に移し、フタをする。ラベルシールにレシピ名、日付、総量(ml)、精油名などを書いて貼る(ビーカーに精油が残る場合は、ごく少量の無水エタノールを入れて溶かしてもよい)。 スプレーする前にはボトルをよく振って、1カ月を目安に使い切ります。足や脇などの局所はしっかりと、ボディには軽くまとわせるイメージで使ってみてください。最初は柑橘を感じさせる爽やかさがあり、少し時間が経つとフレグランスソープのような香りがしてきます。つける人によって印象の変わる香りかもしれません。爽やかで自然な香りなので、女性だけでなく男性や、体臭が気になってくる思春期のティーンズにもお使いいただけるでしょう。 *『おうちでアロマテラピー』シリーズ、その他の記事はこちらからどうぞ。 *精油はアロマテラピー専門店での購入が安心です。下記に取り扱い時の注意をまとめましたので、ぜひご一読ください。 〈精油を使用する際の注意〉 ・ 原液を皮膚につけない。ついたらすぐ石鹸で洗い流す。 ・飲用しない。目に入れない。 ・火気に注意する。 ・医師による治療や投薬を受けている場合は、必ず当該医療機関に相談する。 ・3歳未満の乳幼児には芳香浴以外は行わない。また3歳以上であっても使用量を半分以下にし、十分注意を払う。 ・高齢者、既往症のある方は半分以下の量を目安に。妊娠中は体調を考慮し、芳香浴以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。 〈精油の保管・保存について〉 ・直射日光と湿気を避け、火気のない冷暗所に保管する。 ・子どもやペットの手の届かないところへ保管し、誤飲に注意する。 ・開封後1年以内を保存期間とし、柑橘系の精油は半年以下を目安にする。 ・香りに異変を感じたら使わない。 〈精油の品質について〉 ・次の内容を箱やラベル、使用説明書で確認できるものを選ぶ。ブランド名、品名、学名、抽出部分(位)、抽出方法、生産国(地)または原産国(地)、内容量、発売元または輸入元。
草原で眠る気分 カモミールとラベンダーの安眠ピロースプレー【おうちでアロマテラピー】
「大地のりんご」ローマンカモミール ローマンカモミール(Chamaemelum nobile、別名Anthemis nobilis、和名ローマカミツレ) は、西ヨーロッパや北アフリカを原産とする、草丈15~30cmのキク科の宿根草で、初夏から夏にかけて花を咲かせます。花だけでなく葉も甘いりんごのような香りを持ち、よく香ることから、古代ギリシャ人は「大地のりんご(カマイメロン)」と呼びました。 花のない時期は地面に低く這い、踏まれても強いので、イギリスのガーデンではグラウンドカバーとして小径に植えられたり、香りを楽しむために、石製や木製のベンチの座面にクッションのように植え付けられたりします。芝草の代わりとしても使われ、その目的にふさわしい‘トレニーグ’という花のつかない品種もあります。カモミールの花言葉には「逆境における力」などがありますが、踏みつけられても耐えられる力強さから生まれた言葉なのでしょう。 ローマンカモミールは「植物の医者」とも呼ばれてきました。香りに虫よけの効果があるためか、果樹や野菜の近くに植えておくと植物を元気に保ってくれ、コンパニオンプランツとして有用です。 お茶で有名 ジャーマンカモミール 一方のジャーマンカモミール(Matricaria recutita、別名Matricaria chamomilla)は、ヨーロッパやアジアを原産とする、草丈30~60cmの一年草です。春から初夏に開花し、こぼれダネでまた生えてきます。 ローマン種とジャーマン種は同じキク科で、似たような姿をしていますが、異なる属に属する異なる植物です。ローマン種が低く這い広がる宿根草で、花も葉も香るのに対して、ジャーマン種は縦に伸びる一年草で、香るのは花だけ。また、ローマン種の花が500円玉サイズで中央の黄色い部分が比較的平たいのに対し、ジャーマン種の花は1円玉サイズと小さく、黄色い部分が山型に盛り上がって空洞になり、白い花びらは次第に反り返ります。長い歴史の中で、どちらも薬草として同じような使われ方をしてきたため、よく混同され、どちらが「本物の」カモミールかというのは議論があるようですが、イギリスでは、ローマンカモミールが「本物の」カモミールと考えられています。 しかし、ローマン種は苦みがあるため、カモミールティーとして一般的に広く飲まれているのはジャーマンカモミールです(イギリスではローマン種のお茶も飲まれているとか)。どちらのお茶もリラックス効果のある鎮静作用や、消化促進作用に優れ、民間薬として家庭でよく飲まれてきました。 英国の絵本作家、ビアトリクス・ポターの児童書『ピーターラビットのおはなし』でも、マグレガーさんの畑に忍び込んでたくさんの野菜を盗み食いし、それが見つかって命からがら逃げ帰ったピーターに、お母さんがカモミールのお茶を飲ませる場面があります。緊張や不安の気持ちを落ち着かせ、消化不良を改善するのに、カモミールはまさにぴったりのハーブティーです。 *注意:キク科やブタクサのアレルギーのある方、また、妊娠中の方は、飲用を避けてください。 ローマンカモミールの精油でリラックス 花から抽出されるローマンカモミールの精油は、鎮静作用のあるエステル類が多いのが特徴です。精神的なショックやストレスを感じている気持ちを静めるほか、不眠や不安を和らげ、自律神経のバランスを整えて、落ち着いて眠るのを助けてくれます。 また、花粉症やアレルギー性鼻炎の緩和や、スキンケアではアトピー性皮膚炎の緩和を促し、肩こりや筋肉痛を鎮めるのにも役立ちます。 精油の主な産地はイギリス、イタリア、フランス、ハンガリー。1滴で驚くほどよく香るので、ブレンドの際には注意が必要です。1~5mlの少量での購入がよいでしょう。 *注意:ローマンカモミールは子どもから高齢者まで安心して使える精油ですが、キク科やブタクサのアレルギーのある方、また、妊娠中の方は、使用を避けてください。 真っ青なジャーマンカモミールの精油 一方、ジャーマンカモミールの精油には、抗炎症作用、抗ヒスタミン作用に優れるカマズレンという成分が多く含まれます。この成分が水蒸気蒸留法によって抽出される際に青くなるため、精油は青いインクのように真っ青になります。胃腸の不調や消化不良、月経痛など、お腹の不調を整えるのに役立ち、また、皮膚炎やアレルギーなど、肌のかゆみや炎症を緩和する働きもあります。 精油の主な産地は、イギリス、エジプト、ドイツ、ハンガリー。こちらも1滴でよく香ります。ただ、個性的な特徴のある香りは、他の精油とのブレンドがなかなか難しいかもしれません。上級者向けの精油といえるでしょう。 *注意:ローマンカモミール同様、キク科やブタクサのアレルギーのある方、また、妊娠中の方は、使用を避けてください。 草原で眠りにつく ピロースプレー ローマンカモミールを中心に、ピロースプレーを作ってみましょう。晴れた日のお花畑を軽やかに歩いていくようなイメージの香りです。 【材料】 無水エタノール 10ml 精製水 40ml 精油 ローマンカモミール 1滴 ラベンダー 5滴 ベルガモット(ベルガプテンフリーのもの)2滴 ゼラニウム 2滴 *注意: ベルガプテンフリー(もしくはFCF、フロクマリンフリー)とは、光毒性のあるベルガプテンという成分を除去してあることをいいます。 このレシピはピロースプレー用です。寝具に使って安心な配合ですが、肌には直接つけないでください。 キク科、ブタクサのアレルギーをお持ちの方、妊娠中の方は使用を避けてください。 【道具】 ビーカー、ガラス棒、スプレー瓶(50ml用)、ラベルシール *アロマテラピーで使用する瓶は、青、茶、緑色などのガラス製の瓶がオススメです。遮光性があり、アルコール耐性のあるものを選びましょう。アロマテラピー専門店での購入が安心です。 【作り方】 ビーカーに無水エタノール10mlを注ぐ。 ビーカーに精油を分量通りにそれぞれ垂らし(精油のしずくが自然と落ちるのを待つ)、ガラス棒でよく混ぜる。 精製水40mlを加え、ガラス棒でよく混ぜる。 スプレー瓶に移し、フタをする。ラベルシールにレシピ名、日付、総量(ml)、精油名などを書いて貼る(ビーカーに精油が残る場合は、ごく少量の無水エタノールを入れて溶かしてもよい)。 * スプレーする前にはボトルをよく振り、1カ月を目安に使い切る。 お休み前に、寝具やベッドルームの空間にスプレーしてみてください。草原のような、軽やかな花の香りに包まれて、ほっとした気持ちで眠りにつけますように。 *『おうちでアロマテラピー』シリーズ、その他のブレンドはこちらからどうぞ。 *精油はアロマテラピー専門店での購入が安心です。下記に取り扱い時の注意をまとめましたので、ぜひご一読ください。 〈精油を使用する際の注意〉 ・ 原液を皮膚につけない。ついたらすぐ石鹸で洗い流す。 ・飲用しない。目に入れない。 ・火気に注意する。 ・医師による治療や投薬を受けている場合は、必ず当該医療機関に相談する。 ・3歳未満の乳幼児には芳香浴以外は行わない。また3歳以上であっても使用量を半分以下にし、十分注意を払う。 ・高齢者、既往症のある方は半分以下の量を目安に。妊娠中は体調を考慮し、芳香浴以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。 〈精油の保管・保存について〉 ・直射日光と湿気を避け、火気のない冷暗所に保管する。 ・子どもやペットの手の届かないところへ保管し、誤飲に注意する。 ・開封後1年以内を保存期間とし、柑橘系の精油は半年以下を目安にする。 ・香りに異変を感じたら使わない。 〈精油の品質について〉 ・次の内容を箱やラベル、使用説明書で確認できるものを選ぶ。ブランド名、品名、学名、抽出部分(位)、抽出方法、生産国(地)または原産国(地)、内容量、発売元または輸入元。
秋の夜をしっとり過ごす フランキンセンス&ラベンダーの芳香浴【おうちでアロマテラピー】
砂漠に生える生命の木 フランキンセンス フランキンセンスは、アフリカ北東部から中東のアラビア半島南部、インド北部にかけての乾燥した山岳地帯に分布する、ムクロジ目カンラン科ボスウェリア属(Boswellia)の低木で、オリバナム、乳香、とも呼ばれます。木の表面を傷つけると染み出てくる乳白色の樹脂は、空気に触れるとしずく状に固まりますが、樹木同様に乳香と呼ばれるこの樹脂は、古くから香として焚かれ、また、薬剤や香水の原料として使われてきました。 最高級の乳香を産出するといわれる、オマーン南部のドファール地域は、紀元前から乳香貿易で栄えた土地として知られます。当時の都市や港、交易路の遺跡や、フランキンセンスの群生地は、「乳香の土地」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されており、歴史的価値のある場所となっています。 古くから珍重された乳香 日本ではあまりなじみのない乳香ですが、アフリカや中東、欧州では、古代エジプトをはじめ、古い時代からさまざまな宗教の儀式で焚かれた記録が残されています。聖書では、イエス・キリストの聖誕に際し駆けつけた東方の三博士が、乳香(フランキンセンス)、没薬(ミルラ)、黄金を捧げたとされており、乳香が当時、黄金と並ぶほどに貴重で、神聖なものであったことが分かります。キリスト教では、現在でも儀式の際に使われることがあります。神に捧げる祈りの香りとして、乳香は人々の生活の中でずっと親しまれてきました。 オマーンのフランキンセンスの産地では、今も乳香を焚いて来客を迎えるそうです。空気を清浄にし、平穏を促し、虫よけにもなるという香り。日本のお香にも通じるものがありますね。 心身を落ち着かせる香り アロマテラピーでは、フランキンセンスの樹脂から水蒸気蒸留法で抽出された精油を使います。現在の精油の主な産地には、ソマリア、エチオピア、オマーンがありますが、その土地によって生える品種が異なるため、同じ「フランキンセンス」の名でも、香り成分や効能が微妙に異なってきます。日本で一般的に流通している精油は、ソマリア産の品種(Boswellia carterii)が多いようです。 フランキンセンスの精油には鎮静作用があり、不安を感じる時やパニック気味の時に用いると、心を落ち着かせてくれます。 また、抗菌、抗ウイルス作用があり、気管支炎や風邪の予防や緩和に役立ちます。深い呼吸を促して、咳のひどい時など、呼吸器の働きを整えてくれます。肌に用いれば、傷の回復を早め、皮膚の乾燥やアンチエイジングに役立ちます。 芳香浴レシピ:フランキンセンス3滴+真正ラベンダー2滴+ゼラニウム1滴 6~8畳のディフューザー用のレシピです。(真正ラベンダーについてはこちら、ゼラニウムについてはこちらをご覧ください)。 秋の夜の美しい月明かりを浴びながら、心の内を静かに見つめてみる。そんなあなただけの大切なひとときに寄り添ってくれる香りです。透明感のある落ち着いた香りに包まれて、ゆったりリラックス。思い思いに、素敵な秋をお楽しみください。 *『おうちでアロマテラピー』シリーズ、その他のブレンドはこちらからどうぞ。 *精油はアロマテラピー専門店での購入が安心です。下記に取り扱い時の注意をまとめましたので、ぜひご一読ください。 〈精油を使用する際の注意〉 ・ 原液を皮膚につけない。ついたらすぐ石鹸で洗い流す。 ・飲用しない。目に入れない。 ・火気に注意する。 ・医師による治療や投薬を受けている場合は、必ず当該医療機関に相談する。 ・3歳未満の乳幼児には芳香浴以外は行わない。また3歳以上であっても使用量を半分以下にし、十分注意を払う。 ・高齢者、既往症のある方は半分以下の量を目安に。妊娠中は体調を考慮し、芳香浴以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。 〈精油の保管・保存について〉 ・直射日光と湿気を避け、火気のない冷暗所に保管する。 ・子どもやペットの手の届かないところへ保管し、誤飲に注意する。 ・開封後1年以内を保存期間とし、柑橘系の精油は半年以下を目安にする。 ・香りに異変を感じたら使わない。 〈精油の品質について〉 ・次の内容を箱やラベル、使用説明書で確認できるものを選ぶ。ブランド名、品名、学名、抽出部分(位)、抽出方法、生産国(地)または原産国(地)、内容量、発売元または輸入元。 Photo/1) jakkapan / 2) Maros Markovic / 3) vvoe /4) JurateBuiviene / 5) Madeleine Steinbach / 6) jakkapan / Shutterstock.com
レモンとゼラニウムの春先取りブレンド【おうちでアロマテラピー】
生命力あふれる果樹 レモン レモン(Citrus limon)はインド北部を原産とする、ミカン科の常緑樹です。起源は古く、ヨーロッパへは中世に十字軍が持ち帰って、伝わりました。レモンは四季を通じて実をつけ、1本の木から100~150個の実が採れるという、生命力にあふれた植物で、大木になれば1,000個の実が採れることもあるといいます。 日本で流通する食用のレモンは米国産とチリ産で占められますが、果皮から抽出される精油は、イタリアのシチリア産のものが特に香り高いことで知られています。レモンは、頭をすっきりさせたい時にぴったりの香り。仕事や勉強の際に集中力を高めてくれ、また、考えが煮詰まった時にはリフレッシュしてくれます。それから、血流やリンパの流れをよくし、胃腸の働きを高めて消化を助ける作用もあります。 また、爽快なレモンの香りは殺菌作用にも優れています。レモンの精油を焚いて、寒い時期に溜まりがちの、室内の悪い空気をリフレッシュするのもよいでしょう。白血球の活動を活発にして免疫力を上げる作用もあるので、風邪の時に焚くのもオススメです。 背中を後押ししてくれるゼラニウム ゼラニウム(Pelargonium graveolens)は、『クリスマス・ブレンド』の記事でもご紹介しましたが、心と体のバランスを整える働きがあります。寒い冬はどうしても室内にこもりがちになりますが、これから春に向けて前向きな気持ちになりたいもの。ゼラニウムは心身を安定させ、人生を楽しく過ごすお手伝いをしてくれる精油です。バラに似たゼラニウムの香りを焚いて、美しく、瑞々しい春を迎えましょう。 芳香浴レシピ:レモン3滴+ゼラニウム1滴+真正ラベンダー1滴 6~8畳のディフューザー用のレシピです。 さわやかなレモンの香りの中に、ゼラニウムの花の芳しさや、万能精油である真正ラベンダー(Lavandula angustifolia)のハーバルな香りが漂います。春物の薄手のドレスのような、軽やかな香りを楽しんでくださいね。一日の始めに、心身のスイッチを入れる香りとしてぴったりなので、ぜひ午前中に使ってみてください。 レモンやオレンジなど柑橘系の精油は酸化が早いため、冷暗所に保管して、開封後3カ月以内に使い切るようにしましょう。 また、圧搾法で抽出された柑橘系の精油を、皮膚につけてから日光に当たると、炎症や湿疹、しみが発生することがあります。これは、精油に含まれるフロクマリン類の成分が紫外線と反応して起こるもので、光毒性といいます。今回の芳香浴では気にすることはありませんが、柑橘系の精油をオイルマッサージなど、肌につけて使う場合は注意が必要です。 *『おうちでアロマテラピー』シリーズ、その他のブレンドはこちら 『オレンジ・スイートのリラックス・ブレンド』 『ゼラニウムのクリスマス・ブレンド』 『ティートリーとユーカリの風邪対策ブレンド』 『イランイランとラベンダーのハートフルブレンド』 *精油はアロマテラピー専門店での購入が安心です。下記に取り扱い時の注意をまとめましたので、ぜひご一読ください。 〈精油を使用する際の注意〉 ・ 原液を皮膚につけない。ついたらすぐ石鹸で洗い流す。 ・飲用しない。目に入れない。 ・火気に注意する。 ・医師による治療や投薬を受けている場合は、必ず当該医療機関に相談する。 ・3歳未満の乳幼児には芳香浴以外は行わない。また3歳以上であっても使用量を半分以下にし、十分注意を払う。 ・高齢者、既往症のある方は半分以下の量を目安に。妊娠中は体調を考慮し、芳香浴以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。 〈精油の保管・保存について〉 ・直射日光と湿気を避け、火気のない冷暗所に保管する。 ・子どもやペットの手の届かないところへ保管し、誤飲に注意する。 ・開封後1年以内を保存期間とし、柑橘系の精油は半年以下を目安にする。 ・香りに異変を感じたら使わない。 〈精油の品質について〉 ・次の内容を箱やラベル、使用説明書で確認できるものを選ぶ。ブランド名、品名、学名、抽出部分(位)、抽出方法、生産国(地)または原産国(地)、内容量、発売元または輸入元。 Photo/1) MNStudio/2) arxichtu4ki/3) aniana/4) Africa Studio/Shutterstock.com
イランイランとラベンダーのハートフルブレンド【おうちでアロマテラピー】
陶酔するような甘い花の香り イランイラン タガログ語で「花の中の花」を意味するイランイラン(Cananga odorata)。その精油の香りは「甘い花の香り」そのものといえるでしょう。ランにも似た、南国のエキゾチックな雰囲気を感じさせる濃厚な香りで、女の子が憧れる甘い香水を思わせる香りでもあります。 イランイランの香りには、精神的な緊張をやわらげて心を解き放ち、リラックスさせる作用があります。芳醇な花の香りが、多忙な日常を離れて、非日常のリゾートに連れて行ってくれるかのようで、幸福感や優しい気持ちを引き出します。 ホルモンの調整作用もあり、月経前症候群や月経痛、更年期の症状緩和に役立つほか、皮脂バランスを整える作用があるので、ヘアケア、スキンケアにも使われます。 イランイランは個性のある香りなので、初めて扱う場合は、精油販売店のテスターで香りを確かめてみてください。また、高濃度で使うと頭痛や吐き気を感じることがあるので要注意。1滴で十分に楽しむことのできる精油です。 守備範囲の広いピカイチアロマ 真正ラベンダー 青紫の小花を咲かせるラベンダーは、日本でもおなじみのハーブ。南仏のプロヴァンスが有名な産地ですが、世界各地で栽培されています。西洋ではハーブティーや料理、香水やポプリと、さまざまな用途で古くから使われてきました。ラベンダーの名は「洗う」を意味するラテン語からつけられたといわれますが、清潔感のある清々しい香りから連想されたのかもしれませんね。 ラベンダーの精油には、今回使用する真正ラベンダー(Lavandula angustifolia)のほかに、スパイクラベンダー(Lavandula latifolia)やラバンジン(Lavandula hybrid、真正ラベンダーとスパイクラベンダーの交配種)があります。同じラベンダーの仲間でも香りや注意事項が異なるため、精油の学名を確かめてから購入するようにしましょう。 真正ラベンダーの爽やかな甘い香りには、心を静めて落ち着かせる、鎮静作用があります。また、頭痛や月経痛、肩こり、筋肉痛など、いろいろな体の痛みを和らげる鎮痛作用にも優れています。その他、抗菌、抗真菌、抗感染、抗炎症と、守備範囲の広いさまざまな作用があり、やけどや日焼け、切り傷といった、日常的なトラブルの処置に役立ちます。 芳香浴レシピ:イランイラン1滴+真正ラベンダー2滴+オレンジ・スイート3滴 6~8畳のディフューザー用のレシピです。 イランイランの陶酔するような香りに包まれて、パートナーと一緒に癒される「大人の香り」です。ゆったりと過ごせる、予定のない休日の午後や、まったり過ごしたい夜に焚いてみてください。爽やかさもある香りなので、男性にも受け入れられやすいでしょう。 また、女らしさを大切にしたい一人の夜にもどうぞ。甘い香りに身をゆだねて、心を解き放ってみましょう。 *イランイランとラベンダーは、どちらも血圧を下げる作用があるので、低血圧の方は、体調の異変を感じたらすぐに使用を中止するなど、十分ご注意ください。また、車の運転の前には使用を控えてください。 *『おうちでアロマテラピー』シリーズ、その他のブレンドはこちら 『オレンジ・スイートのリラックス・ブレンド』 『ゼラニウムのクリスマス・ブレンド』 『ティートリーとユーカリの風邪対策ブレンド』 *精油はアロマテラピー専門店での購入が安心です。下記に取り扱い時の注意をまとめましたので、ぜひご一読ください。 〈精油を使用する際の注意〉 ・ 原液を皮膚につけない。ついたらすぐ石鹸で洗い流す。 ・飲用しない。目に入れない。 ・火気に注意する。 ・医師による治療や投薬を受けている場合は、必ず当該医療機関に相談する。 ・3歳未満の乳幼児には芳香浴以外は行わない。また3歳以上であっても使用量を半分以下にし、十分注意を払う。 ・高齢者、既往症のある方は半分以下の量を目安に。妊娠中は体調を考慮し、芳香浴以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。 〈精油の保管・保存について〉 ・直射日光と湿気を避け、火気のない冷暗所に保管する。 ・子どもやペットの手の届かないところへ保管し、誤飲に注意する。 ・開封後1年以内を保存期間とし、柑橘系の精油は半年以下を目安にする。 ・香りに異変を感じたら使わない。 〈精油の品質について〉 ・次の内容を箱やラベル、使用説明書で確認できるものを選ぶ。ブランド名、品名、学名、抽出部分(位)、抽出方法、生産国(地)または原産国(地)、内容量、発売元または輸入元。 Photo/ 1)krungchingpixs/2)Umaporn Tepumong/3)dadalia/4)Svetlanamiku/Shutterstock.com
ティートリーとユーカリの風邪対策ブレンド【おうちでアロマテラピー】
オーストラリア先住民の傷薬 ティートリー ティートリー(Melaleuca alternifolia)の名を精油としては知っていても、どんな植物か、姿を思い浮かべられる方は少ないのではないでしょうか。ティートリーはオーストラリア原産の、細い枝葉を茂らせる木で、先住民のアボリジニはその葉を砕いて傷薬として用いていました。驚異的な成長を見せる、力強い生命力を持つ植物です。 1770年、英国の海洋探検家キャプテン・クックがオーストラリアに上陸した際に、香りの強い葉をお茶にして飲んだことから、ティートリー(tea tree)と呼ばれるようになりましたが、いわゆるお茶の木とは異なります。 葉から抽出される精油は、抗菌、抗ウィルス、抗真菌(抗カビ)作用に優れ、風邪予防といえば、まず頭に浮かぶ精油です。また、免疫強化の作用もあるので、インフルエンザの予防にも向いています。子供や高齢者にも使える精油として、1本あると重宝します。 解熱に役立つユーカリ 一方、ユーカリはコアラの食べ物としてよく知られています。強い殺菌力があり、アボリジニの人々は感染症や発熱の際に、その葉を燃やして煙を吸入していました。 ユーカリの種類は600以上ありますが、精油によく使われるのは5種類ほどです。今回使うユーカリ・ラディアータ(Eucalyptus radiata)の精油は刺激が少なく、小さなお子さんでも使えます。解熱、呼吸器のケアに効果的で、鼻水や痰の切れをよくする作用もあります。 芳香浴レシピ:ティートリー2滴+ユーカリ・ラディアータ2滴+オレンジ・スイート2滴 6~8畳のディフューザー用のレシピです。ティートリーとユーカリのシャープな香りをオレンジの甘い香りが包み、お菓子のラムネのような香りなので、小さなお子さんでも受け入れやすいでしょう。 風邪やインフルエンザ予防に日常使いしてほしいブレンドで、特に、乾燥している朝や、外出から帰った時、人が集まる時に使ってみてください。 ティートリーとユーカリには、血液(静脈)やリンパ液の流れをよくする作用もあり、停滞気味の心身を活気づけたい時にも効果的です。香りが気にならなければ、寝る前に焚くのもよいでしょう。心身の疲れを取り去ってリセットし、新しい一日を迎えるのに役立ちます。 *『おうちでアロマテラピー』シリーズ、その他のブレンドはこちら 『オレンジ・スイートのリラックス・ブレンド』 『ゼラニウムのクリスマス・ブレンド』 *精油はアロマテラピー専門店での購入が安心です。下記の取扱い時の注意をぜひご一読ください。 〈精油を使用する際の注意〉 ・原液を皮膚に付けない。付いたらすぐ石鹸で洗い流す。 ・飲用しない。目に入れない。 ・火気に注意する。 ・医師による治療や投薬を受けている場合は、必ず当該医療機関に相談する。 ・3歳未満の乳幼児には芳香浴以外は行わない。また3歳以上であっても使用量を半分以下にし、十分注意を払う。 ・高齢者、既往症のある人は半分以下の量を目安に。妊娠中は体調を考慮し、芳香浴以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。 〈精油の保管・保存について〉 ・直射日光と湿度を避け、火気のない冷暗所に保管する。 ・子どもやペットの手の届かないところへ保管し、誤飲に注意する。 ・開封後1年以内を保存期間とし、柑橘系の精油は半年以下を目安にする。香りに異変を感じたら使わない。 〈精油の品質について〉 ・次の内容を箱やラベル、使用説明書で確認できるものを選ぶ。 ブランド名、品名、学名、抽出部分(位)、抽出方法、生産国(地)または原産国(地)、内容量、発売元または輸入元。 Photo/1) skyboysv 2) tamayura 3) janaph 4) pinkomelet /Shutterstock.com
オレンジ・スイートのリラックス・ブレンド【おうちでアロマテラピー】
太陽の恵み 明るい香りのオレンジ・スイート オレンジ・スイート(Citrus sinensis)の精油は、オレンジの果皮から圧搾法で抽出したもので、親しみやすく、明るい香りです。多くの日本人にとって、みかんは子どもの頃から親しんでいるもの。皮を剥く時に弾ける、ぱっと華やぐような香りは、みなさんよくご存じではないでしょうか。まさに、あの香りです。原産地はインドや中国ですが、現在は、アメリカ、イタリア、スペイン、ブラジルが、主な生産地となっています。 オレンジ・スイートは、ほっとくつろぎたい時、安眠したいと思う夜に、ぴったりの精油です。また、胃腸の働きを助ける作用もあります。 【アロマレシピ】オレンジ・スイートのリラックス・ブレンド 明るい気持ちにしてくれるオレンジ・スイートと、鎮静効果のあるラベンダー(Lavendula angustifolia)は、相性のよい組み合わせです。ラベンダーは、心と体の緊張を和らげ、落ち着かせる効果があります。このブレンドは、寝る前に焚くと安眠に導いてくれます。ちょっとくよくよと気分が落ち込む時など、試してみてください。また、なんとなくおなかの調子が悪いとぐずるお子さんを寝かしつけるのも助けてくれます。はしゃいで興奮している小さなお子さんの寝つきにも効果的。しばらくするうちに落ち着いて、すっと眠ってくれます。 芳香浴レシピ: オレンジ・スイート3滴 + ラベンダー2滴 芳香浴にはいくつかの方法がありますが、日常的に行うには、火の扱いの心配がない、超音波式のアロマディフューザーを使うのがオススメです。商品によって対応する空間の広さが異なるので、使う場所に合わせて選んでみてください。使用後はよく乾燥させて、汚れを拭き取るのを忘れずに。そのまま放置しておくと雑菌が繁殖するので、注意しましょう。 精油はアロマテラピー専門店での購入が安心です。下記に取り扱い時の注意をまとめましたので、ぜひご一読ください。 〈精油を使用する際の注意〉 原液を皮膚につけない。ついたらすぐ石鹸で洗い流す。 飲用しない。目に入れない。 火気に注意する。 医師による治療や投薬を受けている場合は、必ず当該医療機関に相談する。 3歳未満の乳幼児には芳香浴以外は行わない。また3歳以上であっても使用量を半分以下にし、十分注意を払う。 高齢者、既往症のある方は半分以下の量を目安に。妊娠中は体調を考慮し、芳香浴以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意する。 〈精油の保管・保存について〉 直射日光と湿気を避け、火気のない冷暗所に保管する 子どもやペットの手の届かないところへ保管し、誤飲に注意する 開封後1年以内を保存期間とし、柑橘系の精油は半年以下を目安にする。香りに異変を感じたら使わない。 〈精油の品質について〉 次の内容を箱やラベル、使用説明書で確認できるものを選ぶ。ブランド名、品名、学名、抽出部分(位)、抽出方法、生産国(地)または原産国(地)、内容量、発売元または輸入元。 写真/1)VAlekStudio/2)ElenaGaak/3)hagiwara4)Nanako Yamanaka/Shutterstock.com