おかい・みちこ/ライフスタイルとしてのガーデニングを提唱する「マイ・ガーデニング・オフィス」を主宰。オリーブの栽培法と楽しみ方を日本に伝えた『まるごとわかるオリーブの本 育てる・食べる・楽しむ』の著者。NHKテレビやラジオのほか、セミナーなどで活躍中。
岡井路子 -ガーデニングカウンセラー-

おかい・みちこ/ライフスタイルとしてのガーデニングを提唱する「マイ・ガーデニング・オフィス」を主宰。オリーブの栽培法と楽しみ方を日本に伝えた『まるごとわかるオリーブの本 育てる・食べる・楽しむ』の著者。NHKテレビやラジオのほか、セミナーなどで活躍中。
岡井路子 -ガーデニングカウンセラー-の記事
-
ライフスタイル
ガーデンイメージの夏の飲み物をつくって栄養補給&気分もリフレッシュ!
栄養をぎゅっと濃縮した赤い飲み物 Davis Dorss/Shutterstock.com 目にも鮮やかで、しっかり栄養補給ができる飲むサラダ「ガスパチョ」。スペインの南部、アンダルシア地方生まれの冷製スープです。トマトの爽やかな酸味とピーマンやキュウリなどの夏野菜も入った、夏が旬の飲み物。庭の摘みたてトマトや夏野菜を使ったら、我が家の味になりますね。 Prostock-studio/Shutterstock.com 夏になるとガスパチョを何度もつくるという“ガスパチョマスター”の岡井さんのレシピは、でき上がりが1.5ℓと多めですが、水筒で持ち運んで、出かけた先の仕事仲間や友人たちとシェアするのが定番。みんなと旬の味を分かち合えるガスパチョのレシピです。 How to cook 材料(1.5ℓ分)完熟トマト 大4〜5個、ピーマン 小1個(大1/2個)、キュウリ 1本(皮をむく)、フランスパン 2切れ(食パンの場合は1枚)、水 100〜150㎖、オリーブオイル 80〜100㎖、ビネガー 大さじ2〜3、塩 少々 野菜とパンを適当なサイズに切り、すべての材料をミキサーに入れる。1を、もったりと乳化するまで1分以上攪拌する。器に注いだら、少し残しておいたトマトとキュウリ、ピーマンのみじん切りを浮かべる。仕上げにオリーブオイルを垂らすと、風味も増して美味しい! sarsmis/Shutterstock.com 注ぐグラスを変えたり、トッピングもひと工夫すると、ぐっとお食事感が増すので、夏のパーティーの前菜にもぴったり。小さく刻んだキュウリやトマト、パプリカを上に散らして彩りよく、最後にバジルとオリーブオイルを垂らせば完璧です。 ジャガイモの冷製スープを簡単アレンジ NoirChocolate/Shutterstock.com 夏の冷製スープの定番といえば、「ヴィシソワーズ」。誕生は1917年6月、ニューヨークの「ザ・リッツ・カールトン」屋上のレストラン「ルーフ・ガーデン」のオープンに合わせて導入された一品で、フランス中央部にあるヴィシー出身のルイ・ディアシェフにより考案されたスープです。シェフの母がつくったジャガイモとポロネギのスープに、夏の暑い日、冷たい牛乳を入れてもらったことが「ヴィシソワーズ」誕生のきっかけだったそう。 Iuliia Timofeeva/Shutterstock.com ポルトガルでは、ジャガイモを使ったスープに、ケールとチョリソーが入る、緑のスープという意味の「カルド・ヴェルデ」が国民食。この「カルド・ヴェルデ」を日本でつくりやすくアレンジした岡井流、ポルトガルの黄色いスープのレシピをご紹介します。 How to cook 材料(4〜5人分)ジャガイモ 3個、タマネギ 1個、オリーブオイル 100㏄、ニンニク 1片、水 4カップ(800㏄)、塩 小さじ2 すべての材料を鍋に入れて、中火でコトコト煮る。具材が柔らかくなったらそのまま置き、粗熱が取れたらブレンダーなどでポタージュ状にしてでき上がり。器に注いだら、オリーブオイルをひと垂らしすると美味しさアップ。 ポルトガルでは熱々で飲まれていますが、冷やして夏のスープとしてもオススメです。 ノンアルコールのモヒート風緑のドリンク 岡井さんが丹精する野菜畑では、夏にはミントが青々、たっぷり茂ります。生育旺盛なミントは切り戻すのもお手入れの一つ。花が咲き進むと葉が硬くなるので、花が咲いた頃が切り戻しのタイミング。香り高いフレッシュミントとライムの酸味が利いた、夏の疲れを癒してくれるノンアルコールドリンクのレシピをご紹介します。 How to cook 材料(1杯分)砂糖 グラスに1cmほど、ライム 1/2個、ミント ひとつかみ、炭酸水、氷 1.グラスに砂糖を1cmほど入れ、ライムを小さめにカットし、ミントの葉を茎から外しておく。 2.砂糖、ライム、ミントを入れたら、マッシャーやすりこぎでミントとライムを潰す。 3.グラスをしっかり持ってギュッ、ギュッと潰す。ライムのジュースが出てきたら、ミントの香りが立ち、グラスの底の砂糖もとけ始めます。割れないように、厚手の丈夫なグラスを使うとよいでしょう。 4.しっかり絞れたら炭酸を注ぐ。氷を入れてよく混ぜたらできあがり。2杯目からは、砂糖やミント、ライムの量を調整して、自分好みの味にしてください。
-
野菜
アーティチョークを育てよう!自宅で栽培できるイチ押し野菜
蕾を食べるアーティチョーク 日本ではまだ珍しいアーティチョークは、和名をチョウセンアザミといい、キク科の多年草です。原産は地中海沿岸で、若いつぼみを食べるイタリア料理やフランス料理には欠かせない食材のひとつです。栗や百合根のようなホクホクとした食べ物が好きという岡井さんは、数ある野菜の中でも、今育てるならアーティチョークがイチ押し! といいます。 「ちょっとスペースがある庭なら、株張りが大きなアカンサスモリスを育てるよりも、食べられるアーティチョークのほうが断然お得で育てがいがあるよ。時々、スーパーに並ぶこともあるけれど、農家で採取されてから私たちが入手できるまでには3〜4日は経っているし、まだまだお高い。一株庭に植えたらたくさんつぼみがつくから、家族みんなでアーティチョークパーティーもできるくらい。それに、食べきれなかったら巨大な花も見応えあるし、銀色の葉が展開するのもカッコいい! 花も葉っぱも花瓶に挿して飾っても素敵よ」。 アーティチョークを大絶賛する岡井さん。アーティチョークの情報を求めてトルコにまで旅しました。 トルコでは一般的な野菜「アーティチョーク」 街のマルシェでは、さまざまな野菜の屋台の中にアーティチョークの専門店があるほど、トルコではメジャーな野菜のようです。採取したての蕾の束や、すぐ調理できるようにアク抜きなどの処理をした蕾、真空パックにした蕾まで売っていました。またアーティチョークは株分けで増やすので、写真右のような子株も売っていましたよ。アーティチョークは灰汁(あく)が多いので、食べたいけれど下処理がめんどくさいと思っていた人は、マルシェでやっていたように、むいてからレモン水に浮かべる方法を試すといいですね。 アーティチョークを庭で採取してから食卓までのプロセス 神奈川の某所にある岡井さんの畑では、毎年採りどきは5月下旬。開花の時期が5~6月なので、花が咲き始める前のつぼみが膨らんできたときが食べごろ。「もっと大きくなるかなぁ」と眺めていたら、いつの間にか咲いていたということがないように。 採取したら早速調理に取りかかりましょう! 調理1 まずは外側の厚く堅い部分をむき取ります。 調理2 上部をザクっと切り落とす。 調理3 蕾の付け根付近を削り、包丁で2つに割る。 調理4 中央の綿のような部分(雌しべ)を取り除く。 調理5 たっぷりのオリーブオイルでカラッと揚げ焼きに。 食卓へ。揚げたてに塩をふるなど、お好みでいただきましょう。つぼみも茎もサクサクホクホクがたまらない! アーティチョークの珍しい品種はタネ播きもオススメ アーティチョークには、コロラド・スターやグリーングローブなど、棘の有無や蕾の色などが頃なるいくつかの品種があります。写真左は、秋にタネ播きをした若い株。少しずつ株を大きくすれば、写真右のように鉢植え(直径30㎝程度のスリット鉢のプランター栽培)でも育てることができます。 アーティチョークのタネは「ナチュラル・ハーベスト」で販売中。 アーティチョークの育て方 アーティチョークを庭に植え付けて10年にもなるという岡井さんの畑では、つぼみの採取シーズンを迎える頃には背丈程度まで育ち、ダイナミックな姿を見せてくれます(写真左)。写真右は、植え付けて2年目の冬の姿。地植えならば、60㎝四方のスペースがあればOKです。アスパラほど肥料がいらず、乾燥にも強いので、暑さが厳しい地域でも育ちます。また神奈川・横浜では株元に少し葉を残しながら越冬するので、関東以西の暖地ならば適温で、冬越しが可能です。 今年は何を育てようかと迷っている人に、ぜひチャレンジしてほしい育てがいのある野菜です。 併せて読みたい ・おしゃれでフォトジェニックな菜園‘キッチンガーデン’を作ろう! ・庭がなくてもOK! 室内でおしゃれなガーデンライフが叶う最新グッズ ・「私の庭・私の暮らし」食と香りの楽しみに満ちた庭 新潟・渡辺邸〈Watanabe Garden 蔵〉 Credit 写真&文/岡井路子 ガーデニングカウンセラー。ライフスタイルとしてのガーデニングを提唱する「マイ・ガーデニング・オフィス」を主宰。オリーブの栽培法と楽しみ方を日本に伝えた『まるごとわかるオリーブの本 育てる・食べる・楽しむ』の著者。NHKテレビやラジオのほか、セミナーなどで活躍中。