パリのグランメゾンなどの装飾を手掛け、フランスはもちろん日本にも多くのファンをもつフローリストのエリック・ショヴァンさん。花の貴公子とも称され、人々を魅了する「花」を常に発信しています。今回は、新型コロナ感染拡大前の12月に訪れた、彼の花店からのレポートです。

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12月の色は白。静謐な色は冬のひと時にぴったり

雑誌『花時間』でも人気のフローリスト、エリック・ショヴァンさんのショップ『アン・ジュール・ド・フルール』は、花好きなら一度は訪れたい場所です。

パリの花屋『アン・ジュール・ド・フルール』 パリの花屋『アン・ジュール・ド・フルール』

店の外にまで溢れる、ふんだんな植物たち。中はどんな雰囲気なのだろうと興味が湧くここは、看板がなく、花店というよりはアトリエのような店構えです。

入ってすぐの棚は、12月という季節柄、白い花のグラデーションで統一されていました。

パリの花屋『アン・ジュール・ド・フルール』

店内は切り花だけが、美しくディスプレイされています。選び抜かれた新鮮な素材が発する爽やかな香りに包まれる空間は、何時間でも滞在できそう。

パリの花屋『アン・ジュール・ド・フルール』 パリの花屋『アン・ジュール・ド・フルール』

この時期ならではの花、ポインセチアも白の品種が用意されていました。やはり、クリスマスシーズンには、白い色がよく似合います。

パリの花屋『アン・ジュール・ド・フルール』

店内にあるのは、白い花ばかりではありません。クリスマスローズ、アネモネ、スイートピー、ワスレナグサなど、冬から春にかけてのさまざまな花が揃っていました。

そして、花が飾られているのは、素焼きや石で造られた存在感のある器たちです。それらの重厚な素材感と相まって、茎や葉のみずみずしさ、花びらの繊細さが際立つのです。ディスプレイの仕方は、さすが、トップフローリストの花店ならでは!

花、器、オブジェ…。随所に気品が感じられます

こちらは、ピンクのグラデーションで魅せる正面の棚です。

パリの花屋『アン・ジュール・ド・フルール』

ピンクのなかでも、やさしい柔らかな色みばかり。バラ、ネリネ、ラナンキュラス、トルコギキョウなどの人気花が並びます。

パリの花屋『アン・ジュール・ド・フルール』

シックで落ち着いた印象のコーナーもあります。

エリック・ショヴァンさんの美意識が伺える、花器やオブジェ。1点1点観察したくなりますね。

この連載の第6回『ソフィテル・パリ・ル・フォーブール』でも、エリック・ショヴァンさんの花アレンジを紹介しました。このとき、担当のフローリストが教えてくれたように、枝ものはエリック・ショヴァンさんのアレンジに欠かすことができません。ショップにも枝ものやグリーンがじつに豊富でした。これらの名脇役たちが、彼のポエティックな花アレンジを支えているということでしょう。

パリの花屋『アン・ジュール・ド・フルール』

さまざまな花が並ぶ美しい光景の裏では、4名のスタッフが大きなブーケをあちこちへ配送するなど休みなく仕事を続けていました。美を作り美を贈るこの仕事は、とても素敵ですね。宝石や他のものでは与えることができない「潤い」を、私たちの心に届けてくれます。

アン・ジュール・ド・フルール un jour de fleurs
ホームページ/https://chauvinparis.com
住所/22, rue Jean Nicot 75007 Paris

Credit

記事協力

角野恵子 Keiko SUMINO-LEBLANC
在仏日本人ジャーナリスト、コーディネーター。日本の企業に就職後、東京在住フランス人ジャーナリストのアシスタントを経て、1997年よりパリに移住し、在仏歴21年に。食とライフスタイルを中心に、日仏の雑誌およびwebで活躍中。共著に「DIYでつくるパリのインテリア」(エクスナレッジ)「パリでうちごはん そして、おいしいおみやげ」(小学館)など。プライベートでは、ふたりのパリジェンヌの母。
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