[ROSE LABO通信 Vol.7]バラ農家が教える“食べられるバラ”を楽しむ簡単レシピ
食用の花“エディブルフラワー”の中でも、バラに着目し、“食べられるバラ”の栽培から、バラを使った食品やコスメの販売までを行うのがROSE LABO株式会社。今回は、ROSE LABO代表取締役の田中綾華さんに、食べられるバラの栄養成分や食品開発秘話、簡単バラレシピをご紹介いただきました。
目次
“食べられるバラ”は栄養満点って知っていましたか?
私たちは、女性が9割の会社で、埼玉県深谷市にて「食べられるバラ」を自分たちの手で育てています。
家族に農家がいない私にとって、昔は農業と聞くと「紫外線が怖いなぁ…」「お肌がボロボロにならないかなぁ…」と不安でした。
実際にオフィスワークの方より紫外線を浴びる時間は長く、夏はすごく暑く冬はすごく寒い環境です。
私が言うのも恐縮なのですが、、、
私たちROSE LABOスタッフは、そんな環境下でも美肌と健康を保っています!!
その秘密は、やはり私たちが育てている「バラ」です!
バラの花びらにはビタミンA、ビタミンC、ポリフェノール、そしてゲラニオールという美容と健康に嬉しい成分がたっぷりと含まれています。
ビタミン群は、シミやシワといった悩みに。ポリフェノールはエイジングケアとしてとても有名ですよね!
「ゲラニオールってなんだろう?」と思われる方も多いと思いますが、実はバラの香りの元でもあり、コラーゲンの生成をしてくれたりします。
そして、私が最も着目しているゲラニオールの嬉しい力は、女性ホルモンの一種であるエストロゲンという成分の分泌を促してくれることです。
私自身、過度なダイエットによる生理不順やPMSに、学生時代とても悩んでいました。
痛み止めを飲んでもお腹が痛かったり、なんだかイライラして優しくなれなかったり…「自分はなんて器の小さい人間なんだろう」とがっかりする日々でした。
これらは全てホルモンバランスの乱れからくる症状だということを後から知り、女性に生まれたからには、ホルモンレベルから自身の体のことを学び、理解して上手に付き合うことが美しさと幸せへの近道だと確信しています。
バラはクレオパトラも愛したといわれるくらい、古来から現代に至るまで、たくさんの女性に支持されてきました。
バラのルックスや香りはもちろん魅力的なのですが、ホルモンレベルで女性はバラを欲してきたのではないのかな、と体感しています。
ROSE LABOの食品開発秘話
今でこそ、エディブルフラワー(食用花)は認知されるようになりました。しかし、私が起業をした4年前はまだまだ認知度が低く、需要より供給が勝る状態にありました。
私の営業力不足で、せっかく毎日愛情を込めて育てたバラがお客様に届かないという、悔しい日々が続きました。
バラは生き物なので販売先がなければ枯れてしまう…。自分たちが愛情を込めて育てたバラを、枯らしたり捨てたりすることなんて、絶対にできませんでした。
当時のパートさんやご近所さんに、余ってしまったバラを渡して「バラ風呂でもして楽しんでね!」と笑顔で言っていましたが、内心はとても深刻でした。
「どうしたらこの子たち(バラ)の命を長くすることができるのだろうか」と、頭を悩ませました。
そんな時に「余ったバラでパートさんたちにローズジャムを作って喜ばせたいな」と思い、ジャムを作ったのがきっかけで、「そうか!加工食品にすれば、この子たち(バラ)の命を長くすることができる。これは商品化できるぞ!」と確信し、ワクワクしたのを今でも覚えています。
そして、深谷市内のお菓子屋さんに食べられるバラを持っていき、ジャムを製造してもらい、本格的な商品化へと至りました。
私たちは、お客様への販売を自分たちで行っています。お客様の声を一つひとつ拾い上げ、幾度もプチリニューアルを重ねてきました。
そこから「食べて美しく」をコンセプトとし、白砂糖は一切使わずに北海道産の大根から取れる甜菜糖を採用したり、着色料も一切使わず、バラそのものの色を煮出して色付けを行っています。
そしてまずは、見た目からワクワク、キュンキュンとハッピーな気分になっていただきたいなと思い、食べられるバラの花びらを、たっぷりと形を崩さずに入れています。
愛情と思いが詰まったローズジャムを、ぜひ五感で堪能していただきたいです。
バラレシピのご紹介
それでは、バラのオススメレシピを2つご紹介します。
華やかロシアンティー
紅茶好きの方なら「ロシアンティー」と聞いて、どんな飲み物か、すぐにイメージがわくと思います。
ロシアンティーは名前の通り、ロシアの飲み物で、砂糖が貴重だった時代にジャムを代替品として使用したといわれています。また、その飲み方にもいろいろとバリエーションがあり、紅茶の中に入れて飲む方法や、中には入れずにジャムをちょっとずつなめながら、紅茶の苦みとの相性を楽しむという方法も。
さて、私たちは日本ならではのロシアンティーの飲み方をご紹介します。
■準備するもの(1人分)
・ティースプーン1杯(2~3g)
・沸かす水の量は1杯150ml~160ml
・ROSE LABOのコンフィチュールローズ
■作り方
①茶葉を入れる前に、ティーポットとカップにお湯を注ぎ温めておきます
②温まったティーポットに茶葉を入れ、お湯を注ぎます。蒸らす時間は2~3分です。
③ROSE LABOのコンフィチュールローズをティースプーン1〜2杯入れ、静かにまぜます
ROSE LABOのコンフィチュールローズにはバラの花びらがそのままの形で入っているので、花びらが紅茶の中でひらひらと舞う様子に、ぜひ癒されてください。
夏のさわやかコーディアルドリンク
コーディアルはヨーロッパやオーストラリアで飲まれている、ハーブやフルーツをシロップに漬けこんで濃縮させたドリンクです。1,000年以上の歴史があるといわれており、民間療法の薬として取り扱いもされている伝統的な飲み物です。
ROSE LABOのコーディアルローズは、埼玉県深谷市で、愛情を込めて手作りしています。この鮮やかなピンク色は着色料を使用していない、バラを煮出した色そのものです。リキッドタイプなので、水分補給が必要となるこの時期にオススメのアイテムです。
見た目大変華やかなドリンクなので、家族やお友達との集まりなど、夏のちょっとしたおもてなしにぜひ作ってみてください!
■準備するもの(1人分)
・ROSE LABOのローズコーディアル
・炭酸水
・氷 適量
・レモンのスライス
・イチゴ 1個
・ミントの葉 適量
■作り方
①イチゴとレモンを適当な大きさにスライスします。
②炭酸水とローズコーディアルを7:3の割合で、氷を入れたグラスに注ぎます。これは基本の配合比率ですが、お好みによって調整してください。
③イチゴをグラスの中に入れたら、レモンのスライスを浮かべます。
④お好みでミントを飾ると、見た目にも清涼感がUPします。
イチゴはバラ科の果実なので、そもそもバラと相性がよく、レモンとミントがさらに炭酸のすっきり感を高め、夏に最適なドリンクです。
ローズコーディアルは、混ぜるだけでバラの香りを簡単に楽しむことができます。
シャンパンやヨーグルトに混ぜたり、いつもとは違うバラの楽しみ方を発見してみてくださいね!
ROSE LABOでは皆さまからのレシピを募集しています!
ROSE LABOでは皆さまからのレシピを随時募集しております。皆さまからのご意見をもとに“食べられるバラ”の可能性を探っていきます!レシピとお写真をこちらまでお送りください info@roselabo.com。 皆様からのレシピやお写真を弊社HPやSNSにてご紹介させていただくかもしれません。また、今後レシピコンテストなども開催するかも…!ROSE LABOの食品ラインにぜひご期待ください!
*採用者様には掲載前に直接ご連絡をさせていただきます
*粗品進呈あり
Credit
文/田中 綾華(たなか あやか)
ROSE LABO株式会社代表取締役。
農林水産省農林女子プロジェクトメンバー。世界56カ国から世界一の学生起業家を決めるGSEA2016日本代表。SNB女性起業家賞受賞。埼玉県深谷市にある約1,000坪(約3,000平方メートル)のビニールハウスで、無農薬の“食べられるバラ”を栽培している。栄養も摂りながら、五感で楽しめる加工食品やコスメなど、オリジナル商品の生産・販売も行う。
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