日常に豊かさと公園のような心地よさを提案しているparkERsが、観葉植物を日本の四季のある暮らしに取り入れる新しい植物の楽しみ方をご紹介。
日本の文化には移り変わる季節に合わせた行事や習わしがたくさんあり、それらを大切にして暮らしてきました。慌ただしい毎日に、その時々の旬の花や自然の情景を取り込んで日本人らしく植物と生きる考え方を未来へ運びます。

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蘇らせよう!

前回の江戸時代の話の続きですが、園芸の黄金期ともいわれたこの時代には、公共の場や自宅で植物と接することを嗜む時間が多くあったようです。

私たちが自然を求めて訪れる“公園”という概念はまだなく、誰かが植えた梅や桜の花がきれいに咲いたとき、何となく近くに住む人たちが座布団や食べ物を持って花の下に集まり、花を愛でながら話に花を咲かせたとか。その植物の一番美しい時期に自発的につくられる集いの場。これこそが、今求められている、“あるべき公園の姿”なのかもしれません。

自然とつながること

家の中に土手で取ってきた花を飾ったり、育てた植木を近くにおいて眺めたり…自然や庭など、外と部屋の中とを草花が行き来することで、小さな季節の変化に敏感になり、いつの間にか自然美への感性を養っていたのかもしれません。

また、日本には季節ごとに神様がいて、その時期になるとそのとき旬のものを室礼(しつらえ)てもてなしました。早春には梅を飾ったり、中秋にはススキを飾ってお団子を供えるなど、移り行く時間を取り入れることで、その小さな空間が大自然へと広がります。

窓辺に飾ることで内と外がつながります

しつらえる

ランに包まれた空間。
試験管の一輪挿し。

お客様を迎えるときも、その人の好きな花を生けたり、季節の花を飾るなど、その人に合わせた室礼をすることで気持ちが伝わり、心和らぐ時間が流れます。

今の私たちの生活にもこの文化を蘇らせてみたら、新たな豊かな時間が生まれるかもしれません。

季節の草花を切って浮かべた花飾り。

今月の植木屋:椎名洋ラン園

一輪の大きさがモンシロチョウくらいの小ぶりなコチョウラン。

椎名洋ラン園さんのハウスで育ったランは、蕾の状態からでもしっかり先端まで開き、蕾~開花まで、2か月にわたって表情の変化を楽しめます。近づいてよく見るとキラキラした輝きに魅了され、小さい葉や根がニョキッと出てくる様子など、変化を楽しんでいるうちに愛着が湧いてきます。椎名さんは、もっと身近でランを楽しんでほしいとの想いから、手軽さと可愛らしさを追求して、愛情たっぷりにランを咲かせ続けています。

きらきらしている‘ココロ′。

■椎名洋ラン園
http://www.ranran.co.jp/

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Credit

児玉絵実(kodama emi)
パーカーズ。プランツコーディネーター。熊本県出身。農学部を卒業後、花店や造園、観葉植物、生産とあらゆる角度から植物に携わる経験を経て、現在室内から外構まで植物に関する幅広いプランをご提案します。植物と人との関係を園芸療法士の立場からも考え、「人と植物が気持ちよく生活できる空間」をご提供するために、企画から施工までお客様にとってベストな植物選びを心がけています。
https://www.park-ers.com/

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