これまでガーデニング雑誌で幾度も紹介されてきた庭を持つ千葉県在住の橋本景子さんは、自宅を囲む敷地を生かしてDIYでパーゴラを備えたテラスを作り、斜面地には階段を設けて両脇を植栽スペースにするなど、長年に渡ってたくさんの植物を育ててきました。今回は、そんな橋本さんの庭で育つ植物選びについて、ガーデンストーリー編集部から橋本さんへ、メールでテレワークインタビューを実施。植物選びに迷っている人や、新しい植物の知識を増やしたい人へのヒントが隠れています。

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Q1 現在の庭で、春夏秋冬この植物はなくてはならない! ベスト5と、その魅力を教えていただけますか?

春夏秋冬のお気に入りの植物をピックアップしてご紹介します

クリスマスローズ
お気に入りのクリスマスローズを水に浮かべて。

【早春】

  • クリスマスローズ 
  • ギボウシ(ホスタ)
  • カラス葉ヒメリュウキンカ 
  • イカリソウ 
  • 雪割草
ギボウシ
庭のあちこちで、みずみずしく葉を広げ始めたギボウシ。

クリスマスローズは、セミダブルが好きです。病気にも虫にも強くて、手間がかからず、地植えすれば放任でも咲いてくれるところがいいですね。ギボウシの芽が動き始めると春が来たなぁと幸せな気持ちになります。

カラス葉ヒメリュウキンカ

カラス葉ヒメリュウキンカは、黄色の花が春の訪れを告げてくれる元気の出る植物です。

イカリソウ「天の川」
イカリソウ「天の川」。

イカリソウも強くてどんどん増え、手間のかからない植物ですね。でも私みたいにマニアックなものに手を出すと、底なし沼のようになります(笑)。雪割草もカラフルな色の可愛らしい花を咲かせてくれる早春を代表する山野草ですが、これもマニアックな世界に入ってしまうと大変です。

【春】

  • バラ 
  • ヒューケラ 
  • ヒメフウロ 
  • ブルンネラ
バラ

バラはいうまでもなく美しさや香りで誰をも魅了する、花の女王としての存在感がある植物です。ヒューケラは、葉色のバリエーションもあって、花も楽しめる名脇役として活躍します。

ヒューケラ
ヒューケラ。
ヒメフウロ
ヒメフウロ。

ヒメフウロはシオヤキソウとも呼ばれ、小さくて可愛らしい花を咲かせ、こぼれ種で好きな場所に毎年咲いてくれる手のかからない野草。

ブルンネラもシェードガーデンのカラーリーフとして使いやすく、わすれな草に似た小さな白い花を咲かせる植物です。夏越しが難しいらしく、なかなか増えないと言う人もいますが、うちでは何年も残っています。

ブルンネラ
カラーリーフとして活躍するブルンネラ。

【初夏】

  • 山アジサイ
  • クレマチス 
  • アスチルベ‘チョコレートシーグン’
  • ヨーロッパブドウ 
  • アッツザクラ

小さなスペースでのガーデニングには、山アジサイがおすすめです。うちの庭のように朝日も当たらないような日陰の庭でも咲いてくれますし、バラの開花時期とも合い、5月頃からずっと咲いていますので、花を切らないでドライになる秋までずーっと楽しみます。山アジサイの剪定時期が分からないとか、切ると咲かないという方は、無剪定で育ててみてください。私はここ数年、ほとんど剪定をしていませんが、ちゃんと咲いてくれています

クレマチスとブドウ
クレマチスとブドウの競演。

クレマチスはバラの一番花が終わった頃から咲き始め、花が終わっても剪定するとまた咲いてくれますので、夏のガーデンには重宝します。秋の花のあとは剪定しないで、綿毛を生やした果球を楽しみましょう。

クレマチスの果球
クレマチスの果球。Anastassiya Bezhekeneva/Shutterstock.com

アスチルベ‘チョコレートショーグン’は、オーレア系(黄金色)の植物が好きで多用する私のシェードガーデンには、アクセントとしてなくてはならない植物の一つです。

銅葉のアスチルベ‘チョコレートショーグン’
銅葉のアスチルベ‘チョコレートショーグン’。

ヨーロッパブドウ・プルプレアは、観賞用で食べませんが、小型の葉とまさにブドウ色の可愛らしい実が、夏のガーデンの主役になってくれます。寒い地方では葉が紅葉して、観賞用としては最高の、まさにインスタ映えする品種です。

アッツザクラ「ジューンブライド」
アッツザクラ「ジューンブライド」。

通常のアッツザクラの中でも、一重で白く星咲きの「ジューンブライド」という品種が大好きです。小さい花が好きな私の心を鷲掴みにしているこのアッツザクラは、ポットでの管理ですので、毎年出てきてくれるのかドキドキします。ですから、もしものことを考えて、仲のよい友人に株分けして育ててもらっています。

【秋】

  • ビオラ 
  • パンジー 
  • シクラメン 
ビオラ
あれこれ育てたくなるビオラ。

ビオラとパンジーが出回る10月末頃からは、私の庭にはケースがいくつも並びます。

毎年出回る育種ビオラはどれも興味があるし、手に入りにくい品種を買っては全国の花友たちに発送することが、いつのまにか恒例になってしまいました(笑)。

シクラメン「天使のはね」
シクラメン「天使のはね」。

シクラメンも11月頃から12月にたくさん出回りますが、最近のヒットは「天使のはね」と「かがり火」です。私の場合、シクラメンはギフトでいただき部屋の中で観賞するものですが、暖房の効いた部屋での管理は難しくて、たいていは失敗してしまうというパターンです。

シクラメン「かがり火」。
シクラメン「かがり火」

でも、この2種は千葉県北部に住む私の庭の軒下で(今年はマイナス5℃の日もありました)11月から5月上旬までずっと変わらず花を咲かせています。霜や寒風が吹きすさぶ日だけ、玄関の中に避難させれば大丈夫なようです。「かがり火」は、翌年も咲いた年がありました。

Q2 庭で一番長生きしている植物はどんな種類ですか? また、その植物を維持するために必須の作業はありますか?

そうですね、バラとプミラ、それにシンバラリア、エリゲロンですね。

つるバラ‘フォーチュンズ・ダブルイエロー’
やや早咲きの丈夫なつるバラ‘フォーチュンズ・ダブルイエロー’。

一番古いバラは、庭をつくり始めた頃からありますので、17年くらいは経っているでしょうか? かつて千葉県佐倉市にあった「ローズガーデン・アルバ」から連れ帰った、やや早咲きのバラです。ガーデンではなく、道路脇のうちの敷地内に植えていますが、肥料どころか、水も一度もやったことはありません。テッポウ虫も入ったようですが、そんなことにはおかまいなしで毎年咲いてくれる手間いらずのバラです。

プミラはコンクリートの基礎が嫌だったので隠すために何株も植えてしまいましたが、今では何度も剪定するほど旺盛に茂っています。

シンバラリア
這って広がるグラウンドカバー、シンバラリア(写真右側)。

シンバラリア、コロセウムアイビーとも呼ばれますが、これはもういつ買ったのかも忘れるほど。昔、寄せ植えで使ったのだったか……。それも忘れてしまいましたが、とにかく繁殖力がすごいです! うちから数軒先の庭でも咲いていますから、きっと種子が飛んだのでしょうね。

あちこちに勝手に、まるで雑草のように生えてきますから、好き放題にさせてグラウンドカバーとして使っています。もし邪魔になっても抜くのはとっても簡単。柔らかいし、力を入れる必要もなく、引っ張れば取れます。

エリゲロン
庭の隙間を可愛く埋める小花、エリゲロン。

エリゲロンも放任で育てられる強い植物です。「ぺらぺらよめな」なんてかわいそうな名前でも呼ばれるそうですが、どんな場所でもたくましく育ち、グラウンドカバー代わりに使えて、虫もつかない。小さくて控えめな花が咲く重宝する植物で、私はむしろ、エリゲロンはとっても優秀な植物だと思います。

Q3 新しい植物を見つけるために日頃心がけていることはありますか?

こまめに園芸店に通います。山野草が好きな私は、各地にある山野草店や産直に併設されている山野草のコーナーや花木センターもよくチェックします。

最近ではインスタグラムで流れてくる植物の情報がとても新鮮で楽しいですね!

好きなテイストが似ている人の投稿は見逃さないようにチェックです。名前が分からなかったり、忘れていたりする植物も、インスタグラムにアップして教えてもらうことが何度もありました。

Q4 今シーズン開花を楽しみにしている植物、新入りの植物はありますか?

階段の庭
山アジサイが植わる階段庭。
北海道からの植物
北海道の友人が送ってくれた植物コーナー。

山アジサイが好きなので、この春大人買いしてしまった株がどんな花を咲かせるのかが楽しみです。北海道のお友達が送ってくれた植物(名前が分からないものも)や、関西で種子をいただいたスイートピーもスタンバイしています。

庭旅の思い出に繋がる植物の成長は、とても楽しみです。

Credit

写真・回答/橋本景子
千葉県流山市在住。ガーデングユニットNoraの一人として毎年5月にオープンガーデンを開催中。趣味は、そこに庭があると聞くと北海道から沖縄まで足を運び、自分の目で素敵な庭を発見すること。アメブロ公式ブロガーであり、雑誌『Garden Diary』にて連載中。インスタグラムでのフォロワーも26,000人に。大好きなDIYで狭い敷地を生かした庭をどう作ろうかと日々奮闘中。花より枯れたリーフの美しさに萌える。
Noraレポート https://ameblo.jp/kay1219/
インスタグラム kay_hashimoto

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