庭づくりは、自分の手で少しずつ理想の形に近づけていくのも楽しみの一つです。これまでガーデニング雑誌で幾度も紹介されてきた庭を持つ千葉在住の橋本景子さんは、長年の庭づくりを通してDIYの腕も上げ、毎年ひらめきと手仕事で庭のクオリティーをアップさせています。ここでは、橋本さんが実際に行った庭づくりのプロセスをご紹介。今回は、デッキから石材へ変える、小道のメンテナンスリフォームをご紹介します。

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ローコストで作ったデッキ風通路

DIYのテラス
バラの咲く頃のテラス。この二代目パーゴラと新しいレンガ敷きで、さらに引き立ちました。

千葉にある我が家の庭のDIYについて、これまで母屋の裏手にあるテラスの二代目パーゴラの完成と、レンガを敷き直したプロセスのご紹介までを綴ってきました。

DIYは楽しくやりがいのあるものですが、木材を使った構築物には必ず寿命があり、また、ペンキ塗りなどのメンテナンスも必須となっています。寿命を伸ばそうと思えば、防腐性や防虫性に優れたセランガンバツやイペなどの資材を使えばよいのですが、SPF材に比べるとコストがかなりかかります。そして、ウリン材などは、密度が高いために、硬くてカットなどの加工が大変なうえ、ビス打ちも一度しっかりと下穴を開けてからという手間も必要になります。

DIYのデッキ風の小道
パーゴラ側から反対方向を見ると数年前に作ったデッキ風の小道が続いています。

私はプロではなくアマチュアで一般主婦なので、コスト面を最優先し、ローコストで簡単に作れる方法を選んでしまったことと、構築物のメンテナンスや作り直すことも楽しみの一つだと考えてできたのがこのデッキ風通路でした。

DIYのパーゴラとデッキ
パーゴラとデッキを上から撮影。

小道のデザインは年とともに変化

芝生の通路
2007年9月。人ひとりがやっと通れる幅の通路は、デッキにする前は芝生でした。

まさか今のように、この狭い敷地の中で建物以外のほぼすべてのスペースを庭として使うことになるなんて。当時は想像していなかったほどの狭い庭なのですが、敷地の一番奥にテラスができたので、そこまでの通路として、最初の頃は芝生を敷いて、ステップとしてレンガを並べていました。

しかし、西からの太陽が照りつける小道は、オープンガーデンに訪れたお客さまがステップに気づかずに芝を踏んで行き来したことにより、擦り切れて傷んでしまいました。その後数年で、さらには雑草だらけの情けない状態になってしまい、芝の代わりの案として思い浮かんだ、デッキに変えることになったのです。

防腐加工のSPF材は私にとっては高額でしたが、少しでも耐久性に優れたものをと選びました。施工するにあたり、デッキの下に砂利をたくさん入れて、木材と地面ができるだけ接しないようにと気を使い、さらには再塗装も何度かしました。ですが、10年近く経つと、歩くだけで「腐っているな」とわかるようにまで傷んだので、デッキを撤去し、テラスのレンガ敷きにつながるようにレンガを敷くことにしました。

傷んだデッキ
デッキを上げてみると、やはり腐っていました。

デッキを撤去する作業も一苦労!

DIYの小道
小道の脇に植えたホップは、見た目に涼しげですが、正体は凶暴ということが判明。デッキの隙間からも好き放題伸びてきました。

いざデッキ材の撤去を始めてみると、何年か前に植えたホップの根が防草シートの上にも下にもゴボウのような根を伸ばしているじゃないですか! こららをすべて撤去するのは本当に大変な労力でした。

また、ホップ以外にも植えていたプミラとヘンリーヅタも絡んでいて……。

どれも旺盛に生育する植物なので、こんな狭い場所に気軽に植えてはいけなかったのです。「もう二度と植えないで!」と過去の自分に怒りながら、やっとの思いで撤去を終了しました。

ホップの根
デッキを剥がし、ホップの根っこを取るという作業を1週間ほどかけて延々と繰り返しました。

小道を作る素材集めのコツ

DIYの小道材料

テラスにレンガを敷いた時は、石やレンガ、コンクリートブロックなど、形も大きさも厚みも多種多様な素材を使って、モザイクのように置いて砂ぎめをする方法でした。それと同じ技法で通路をつなげるために、まずは手持ちの素材の在庫を確認。さらに買い足す必要があったので、出掛けついでに通りがかったあちこちのホームセンターで少しずつ素材を買い足していきました。モザイク状にするなら、たくさんの種類を使えば使うほどパターンが複雑になって面白いので、素材集めのお買い物も楽しいものです。

アンティークレンガ
さまざまな素材の中でもお手軽価格だったアンティークレンガは大人買い。

『好きだなぁ、いいなぁと思ったら、素材も形もサイズも気にしないで買い込む』。これが私のスタイルです。

石材には定番ではないものもあるので、気にいったレンガは見つけたら買っておき、庭の隅に積んでおいたり、並べて置くのがよいでしょう。そうして庭で自然に汚れたものをDIYに使えば、作ったばかりとは思えない味が出ます。また、アンティークのレンガはなかなか出合えないので、お財布が許す限り大人買いがおすすめ。

あまり大きなサイズのものは狭い通路には使いにくいですが、小さなものは隙間に使えるので重宝します。

モザイク張り小道作りスタート

DIYの小道づくり
防草シートは傷んでなかったので使いまわして、砂利も使いまわしでできそうです。
DIYの小道づくり
地面の高さを揃える際に重宝したのが、友人から教えてもらったこのアルミの1,995mmの丸パイプ。

小道作りに大切なのが地面の水平を出すことですが、ここで登場するのが「アルミ製1,995mm丸パイプ」。この2本のパイプの上に水平器を置いて地面の高さを調整します。アルミ製なら材木などと違って歪みがなく、長いものなら広い範囲の水平を確認できます。

まずはじめは、砂利の高さを決めます。『すでにできあがっている部分』と、『いちばん高いレンガと敷く砂利の高さを足した高さ』が水平になっている必要があります。

DIYの小道
レンガを買ってきたらその都度小道に置いて「あとどのくらい必要かな?」と確認。ちゃんと計算しないで、適当なのが気楽なDIY(笑)
DIYの小道
レンガの下に敷く川砂利と、最後の仕上げ用の川砂も準備完了。
DIYの小道
並べただけだと、高さがまちまちなのがよくわかります。砂や砂利で地盤を微調整して、仕上がった時に凹凸がないように直していきます。

さていよいよレンガを敷く作業です。不揃いの石材をパズルのように組み合わせながら敷き詰めてみて、そこから最後に水平などを調整していきますが、ここでも重要なのは高さです。

一番厚みのあるレンガの上に水平器を乗せて、すでにでき上がっているテラスの敷石と水平を取りながら小道の石材を並べていきます。薄いレンガは、後から砂利や砂を入れて高さを出しますので、素材の高さが違えば違うほど微調整が面倒な作業になります。でも、この一苦労がモザイクのような面白いパターンを成功させる秘訣です。

DIYの小道
高さの調整が終わったら最後に川砂を隙間に入れて『砂ぎめ』します。

レンガの高さを微妙に調整していくのは根気が必要な細かい作業です。

DIYの小道
水を撒いて、ホウキを使いながら丁寧に砂を隙間に入れます。
DIYの小道

完成しました!

小道とテラスが一続きになりました

DIYの小道とテラス
左がBefore、右がAfter。デッキとレンガのアプローチがすべてレンガになったことで、より自然に繋がりました。

完成して1カ月後にオープンガーデンがあり、たくさんの人が通過したことで踏まれて、レンガは多少沈みました。

すぐにメンテナンスしましたが、大雨が降ったり、霜で持ち上がったり寒さで凍って割れたりと、天候の影響で補修が必要な事もあります。

しかし、コンクリートで固めていないので簡単に補修ができますし、飽きてきたら違うパターンにしたりと応用が効くのもアマチュアのDIYの楽しさです。自分で作ると多少の歪みも「味だから」と愛おしく思えます。

10年で芝生、デッキ、レンガと変遷した通路は、もうしばらくはこのままだと思いますが、次の懸案事項は階段庭のレンガ敷き。

レンガ敷きの庭

このエリアのレンガ敷きも同じパターンにしようかなと思っているのですが、さていつできることでしょうか(笑)。

Credit

写真・文/橋本景子
千葉県流山市在住。ガーデングユニットNoraの一人として毎年5月にオープンガーデンを開催中。趣味は、そこに庭があると聞くと北海道から沖縄まで足を運び、自分の目で素敵な庭を発見すること。アメブロ公式ブロガーであり、雑誌『Garden Diary』にて連載中。インスタグラムでのフォロワーも23,000人に。大好きなDIYで狭い敷地を生かした庭をどう作ろうかと日々奮闘中。花より枯れたリーフの美しさに萌える。
Noraレポート https://ameblo.jp/kay1219/
インスタグラム kay_hashimoto

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