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「私の庭・私の暮らし」オープンガーデン仲間で良きアドバイザー 千葉県・齋藤邸

「私の庭・私の暮らし」オープンガーデン仲間で良きアドバイザー 千葉県・齋藤邸

花や緑に親しみ、季節感に溢れる暮らしを訪ねる「私の庭・私の暮らし」。自宅の庭を公開するオープンガーデンによって、“庭づくり”という共通の楽しみをもつ友人と巡り会えるのも、庭づくりを続ける喜びの一つです。今回は、自身も自宅で庭づくりを楽しむ千葉在住の橋本景子さんが、かれこれ25年という長いお付き合いで、いつも一番身近にいるスーパーガーデナーであり、近隣に住む友人、齋藤京子さんの庭をご紹介します。

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一番好きなのは早春の庭

クリスマスローズを浮かべたバードバス
バードバスにクリスマスローズを浮かべる花遊びは、この季節限定のお楽しみ。

年中きれいに掃除が行き届き、雑草ひとつない植物好きの京子さんの庭ですが、いつ誰に尋ねられても「早春の庭が一番好き!」という答えは変わりません。

バラのシーズンには、その存在さえ忘れられているたくさんのクリスマスローズが、早春になると控えめに美しいうなじを見せて咲きます。冬の間は何もなかった地面から芽吹いてくる、たくさんの植物たちの可愛らしく、愛おしい姿……。

クリスマスローズの咲く庭
クリスマスローズの咲く3月の庭。

それらを発見するたびに感動を覚え、生命の息吹を感じるこの季節ならではの楽しみは、庭の主だけに与えられた、特権のようなものかもしれません。

大きな壺が庭のアクセント
中央に置いた大きな壺が庭のアクセントに。
シダとイカリソウ
くるんと丸い新芽を展開させ始めたシダとイカリソウ。

出会いはニューヨーク

住宅街の中のガーデン
静かな住宅街にあるガーデンは、道行く人の視線を誘います。*

夫の仕事の関係でニューヨークに暮らしていた頃、単身赴任のご主人のもとへ時々通っていた京子さんとは「アンティークが好き」という共通の趣味で意気投合。その頃よく2人で、せっせと週末のアンティークマーケット通いをしたり、買い物に行ったりと楽しい時間を過ごしていました。私が日本に帰国し、新居を構えるときにも、京子さんの住まいのすぐ近くで売りに出ていた建売住宅を、ほぼ即決の形で購入。それから現在まで、長い交流が続いています。

パーゴラに咲くバラ‘コーネリア
5月の庭。パーゴラから‘コーネリア’が降り注ぎます。**
ガーデンのデッキとテーブルセット
通路の奥には広いデッキがあり、左奥にテーブルセットが置かれています。*
ルドベキア‘ヘンリー・アイラーズ’
夏の終わりの庭、ルドベキア‘ヘンリー・アイラーズ’の個性的な花姿。

庭づくりの楽しさを教えてくれた人

 つるバラ‘ギスレーヌ・ドゥ・フェリゴンド’
つるバラ‘ギスレーヌ・ドゥ・フェリゴンド’は、通りに面した場所で咲く人気のバラ。

社宅住まいの頃は、花好きだった母の影響から、ベランダのコンテナで一年草を育てていた経験もあった私ですが、購入した建売住宅の外構は、業者のお仕着せで既に植栽もされていて、「庭」として自由に利用できる空間は、ほんの小さなスペースに限られていました。

バラ ロサ・レイラニ
実生のバラ、ロサ・レイラニ。小鳥からのプレゼントのこのバラは、今ではたくさんのお友達の庭に植えられています。

「新居での庭づくりを楽しみにしていたのに、狭すぎてどこにもお花を植えられない! こんなの庭じゃない」と嘆く私に、「狭くてお花を植えられないのなら、自分で植える場所をつくればいいじゃない! この階段の段差を利用しない手はないわよ。きっと面白い庭になると思うわ」と、力強く提案してくれたのが京子さん。

アンティーク雑貨のコーナー
季節ごとにディスプレイが変わるアンティーク雑貨のコーナー。京子さんのセンスがあふれています。

業者の手で植え込まれていたサツキやツツジを敷地の裏に移植して、お隣との境にフェンスをつくり、建物と建物の隙間のような狭い通路に敷かれていた砂利を剥がして、掘って、土を入れて…。そうやって花壇に変化させて、今の私の庭の基礎の形を一緒につくり上げてくれたのでした。

得意なDIYが庭中に

DIYガーデン
キャビネット風だけど、実は下は室外機カバー。フェイクの引き出しが決め手です。*

京子さんは、元来とても器用な人です。結婚してすぐに住み始めた会社の社宅がかなり古かったことから、室内を自由に改造した経験もあって、その頃からDIYを楽しんでいたそう。今の庭でもフェンスやパーゴラなどのほとんどすべてが手作りです。京子さんは、何もできなかった私にDIYの楽しさを教えてくれた師匠でもあります。

ガーデンのレンガの小道
少しくねらせて並べたレンガの小道。
タイルで作った方位磁石
その小道の途中に、手持ちのタイルなどで作った方位磁石。
窓の形の鏡で広がりを演出
狭さを感じさせる通路のコーナーには、窓の形の鏡をつけて広がりを演出しました。*

庭をつくり始めた15年前は、今のようなネットの情報もなかった時代。買い集めた洋書を参考にして、2人でオリジナルのデザインを考えながら、工夫してDIYを楽しんでいました。まだ女性でDIYをする人が少なかった頃ですので、数々の失敗もありました。狭い庭で脚立を2つ立て、苦労しながらパーゴラを建てていた時、たまたま通りがかった大工さんに「女2人でだいじょうぶかー?」とからかわれたことも、笑い話の一つです。

手作りのフェンスとシェルフ
戸袋隠しのために作ったフェンスと、パーゴラの柱と柱の隙間を利用したシェルフ。

オープンガーデンのたびに「こんな素敵なDIYをしてくれるご主人、羨ましいわ〜」と言われます。「いえいえ、全部女手だけで作ってますから」と涼しく答えて、相手が目を丸くして驚く反応も想定内です(笑)。

バックヤード
バックヤードまでも決して手を抜かない完璧さ。庭の道具の収納も絵になります。

今でも、庭の構築物のメンテナンスやレンガ敷きなど、一人では作業が難しい場合は2人で助け合って作業を進めます。

「これでいいのかなぁ?」と迷ったときには、遠慮のない正直な意見を言い合える仲。お互いの庭をリスペクトしつつ、的確なアドバイスをし合える理想的な間柄です。

流山オープンガーデン

私達2人が所属しているガーデニングクラブのオープンガーデンは、毎年5月に開催されています。

開催日時/2019年5月12日(日)〜14日(火)9:00〜17:00

Map&Guideを発売中

詳細お問い合わせは、「流山市みどりの課」
TEl.04-7150-6092

齋藤京子さんインスタ kyoko.leilani

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Credit

写真・文/橋本景子
千葉県流山市在住。ガーデングユニットNoraの一人として毎年5月にオープンガーデンを開催中。趣味は、そこに庭があると聞くと北海道から沖縄まで足を運び、自分の目で素敵な庭を発見すること。アメブロ公式ブロガーであり、雑誌『Garden Diary』にて連載中。インスタグラムでのフォロワーも3.1万人に。大好きなDIYで狭い敷地を生かした庭をどう作ろうかと日々奮闘中。花より枯れたリーフの美しさに萌える。
Noraレポート https://ameblo.jp/kay1219/
インスタグラム kay_hashimoto

写真協力/齋藤延夫(*)、田中亮子(**)

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