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観葉植物でインテリアをさらにおしゃれに!飾り方のコツや注意点を解説

観葉植物とインテリアが最適にマッチングすると、日常の暮らしが豊かになるだけでなく、理想的な癒しを得ることができます。ただ、どんな観葉植物がどんなインテリアにマッチするのか?どうやったら映えるのか?知りたいですよね!そこで、お馴染みオザキフラワーパーク後藤さんと、今回は特別に当連載でお馴染みのインスタグラマーあやまめさんにもお話を伺いました。
目次
観葉植物の選び方
観葉植物を購入するとき、事前に置きたい場所や、何を主眼に選ぶかを決めておくことで、頭の中で思い描いたような理想の観葉植物に出会うことができます。
ここではおさえるべきポイントを解説します。
置く場所で決める

私たちが目にする観葉植物の多くは、東南アジアや中南米の亜熱帯地域を原産としています。
しかし、同じ品種でも“観葉植物”として街の園芸店に並ぶものは、過酷な気候の下で育った野生種と異なり、国内外のナーセリー(育苗業者)がハウス内で光、温度、湿度などを緻密にコントロールしながら商品として大切に育てたものなので、相応の環境で迎え入れてあげなければなりません。

観葉植物が最も苦手とするのが直射日光。
肌の弱い人がいきなり強い陽射しで肌を焼くと、肌にダメージを受けますよね。それと同じことが観葉植物の葉にも起きます。いわゆる「葉焼け」です。

観葉植物の一番の魅力は、自然の作り出す葉の造形美。
その美しさを維持するためには、激しすぎず暗すぎずのちょうどよい光が必要で、そんな光を与えてくれる場所こそ、レースのカーテン越しにたっぷりと陽射しを浴びることができる場所なんです。

リビング・ダイニングに置く
オーガスタ(写真下)や、モンステラ、フィカスなど、個性的な葉が魅力の観葉植物を、ダイニングやリビングのレースのカーテン越しに陽射しが入る場所に置くことで、活き活きと育ち、部屋全体の雰囲気も明るくしてくれるでしょう。

リビングが広い場合は、それらの大きなサイズを選ぶことにより、シンボルツリーとしての抜群の存在感をアピールすることができます。
水回りに置く
水回りには湿気が好きなシダなどの小さめの観葉植物を、同様にやさしい光が入ってくる場所にいくつか置けば、殺風景な空間に爽やかな彩りが加わります。

天井などから吊るす(ハンギングする)
ポトスやアイビーなど、ツルをたくさん出す植物は耐陰性が強く、日陰でもたくましく成長するため、天井や壁などの高所にハンギング(吊るす)したり、背の高い棚に置いて飾るのもおすすめ。

玄関や廊下に置く
もし、玄関や廊下など、日照条件の極端に良くない場所に植物を置きたい場合は、耐陰性がさらに強いフィロデンドロンなどが適しています。

テーブルや棚に置く
観葉植物の中には、多肉植物と同じ性質を持ち合わせたものもあります。
中でも、サンセベリア属はユニークな見た目をしているため、テーブルや棚などに飾ると空間がスタイリッシュになります。
サンセベリア属は種類も豊富なため、写真下のテーブル中央にあるような小ぶりなものを選ぶことにより、自由自在に置き場所を変えることができます。
例えば、昼夜で場所を変えたり、水やりの時に手軽に水場へ運べるなど、日常のお世話の面でもメリットがあります。

このように観葉植物には種類ごとに適した環境や育て方があるため、まずはどこに置くのか決めてからの購入をおすすめします。
観葉植物を購入の際は、店舗スタッフに「お部屋の○○に置きたいのだけど」と置き場所を相談してみると、最適な答えを得ることができると思います。
見た目で選ぶ

見た目がおしゃれな観葉植物ですが、そのバリエーションはとても幅が広いです。
見た目でチョイスする場合は、まずは置く場所のテイスト的にどんな雰囲気の観葉植物が合っているかなど、ある程度のディテールを決めておくと選びやすいです。
例えば、おしゃれなカフェ風の部屋なので(にしたいので)、近所のスタバに置いてあるような葉の大きな観葉植物を置きたいな、など。
観葉植物マッチングFAQ
オザキフラワーパークの観葉植物担当後藤さん監修のもと、お部屋のテイスト別に、葉の大きさ、葉の形状、葉の色、幹の形状、幹の太さ、開花、全体のフォルム、飾り方の8項目からなる観葉植物マッチングFAQを作りました。
下記画像をクリックするとFAQに遷移するので、ぜひ参考にしてみてください。
きっと自分にマッチした観葉植物に出会えるはずです!
お世話のしやすさで選ぶ

育てやすいものが多い観葉植物ですが、中にはちょっと育てるのにコツがいるものも。
多肉植物としての顔もあわせ持つサンセベリアやグリーンネックレスなどは、水のあげすぎに注意しながら乾燥気味の環境で育てなければなりません。
逆に、シダの仲間のビカクシダなどは、植え付けている水苔を常に湿らせておかなければなりません。
このため、初めて植物を育てるという方や、多忙でなかなか植物と向き合う時間が取れないという方は、以下の条件に当てはまる育てやすいものを選ぶとよいでしょう。
育てやすい観葉植物を選ぶコツとしては、①乾燥に強く、②耐陰性が高く、③寒さに強い、この3本柱が揃っていれば大丈夫。
アイビー(へデラ)などがそれに該当します。もちろん、まだまだたくさんありますが。
あやまめ流、観葉植物でインテリアをワンランクアップさせる7つのコツ

当連載でもお馴染み、インドアグリーンのエキスパートとしてインスタグラムでも活躍しているあやまめさんの例をもとに、観葉植物でインテリアをランクアップするテクニックをご紹介します。
1.ハンギングする
ハンギングは、フックなどを使用し、アイビーやポトス、リプサリスやホヤのようなツル性の観葉植物を、天井などの高所から吊るして(ハンギングして)楽しむディスプレイ方法です。
吊るすことで空間が立体的になるため、一鉢吊るすだけでもお部屋の見栄えが数段上がります。
では、上級者がどのようなハンギングを楽しんでいるのか、あやまめさん宅をのぞいてみましょう。

高窓から射し込んで白壁が反射した光が、遮られずに高所の植物に届いているので、これは理想的なハンギング環境ですね!
レイアウト的にも、写真上のようにハンギング直下に何も置かなければ抜け感を楽しむことができ、写真下のように直下に植物を配置することでジャングル感を楽しむことができます。

ただこの場合、下に置く植物が上方向に旺盛に成長していくものだと、やがて直上のハンギング鉢に届いてしまうため、下に置くものはシダ科の植物など、こんもりとしたボリュームのあるものを選ぶとよいでしょう。
このように、ハンギングはアイデア次第でいろんな楽しみ方ができます。
ハンギングにおすすめの観葉植物は、後ほどオザキフラワーパークの後藤さんがご紹介します。
【ハンギングのさらに詳しい記事はこちらから】
ハンギングの方法と必要なもの
ハンギングは、鉢を吊るすためのハンギングロープやハンギングバスケット、引っ掛けるためのS字フックさえあれば簡単にできます。

吊るし方もさまざまな方法があります。
持ち家の方は、天井や壁にポールやフックなどを設置し、そこから吊るすことができますが、賃貸の場合は設置自体が難しいため、カーテンレールに引っ掛けるか、突っ張り棒を用いてハンギングします。
また、天井に照明レールが設置されている場合は、レール用吊りフックを使えば部屋の中央付近でのハンギングも可能です。

そこで、あやまめさんがおすすめするのがコレ!

DRAW A LINE(ドロー・ア・ライン)というブランドが販売している「モリモリツリー」。
天井と床の間にセットするタイプの突っ張り棒に、ハンギングフックとトレイが付いているというスグレもの!
フックもトレイも好みの高さに調節できるので、思いのままに空中ディスプレイを楽しむことができます。
ハンギングの注意点
吊るすという性質上、鉢はなるべく軽量のものが望ましいです。
また、ハンギンググッズには耐荷重が明記されていないものも多いので、細いハンギングロープに重い素焼き鉢をセットするといったような、アンバランスな組み合わせは避けましょう。
天井の強度は住宅によって異なるため複数の観葉植物をハンギングする場合は、施工会社に一度相談してみるとよいでしょう。
2.壁面に飾る

壁面ディスプレイは、壁に観葉植物を飾って立体的に使うことで、無機質になりがちな空間に瑞々しい彩りを加えることができます。
壁に飾る植物といえばビカクシダやティランジア(エアプランツ)のイメージが強いと思いますが、アイテムやアイデア次第では、そこに縛られずにいろんな可能性を見出せるのが壁面なんです。

壁面ディスプレイにおすすめの観葉植物は、後ほどオザキフラワーパークの後藤さんがご紹介します。
壁面に飾る方法と必要なもの
壁面ディスプレイは、引っ掛けフックを釘やネジで壁に固定し、そこに観葉植物が植えられた鉢などをかけるのが最もスタンダードな方法です。
賃貸の方は退去時に問題が生じるのを避けるためにも、ネットなどで販売している釘の抜き跡の目立たない特殊フック(写真下)の使用がおすすめ。

ただし、耐荷重が軽いものを用いると、壁から脱落した際に逆に釘穴を広げてしまう可能性があるため、観葉植物に用いる場合は必ず耐荷重が7kg以上の商品を使用してください。
壁面にフックが固定できれば、後はディスプレイする植物を選ぶだけ。
そこで、あやまめさんがおすすめの壁面ディスプレイは、ミドリエデザインの「GREET」。

壁掛けの専用フレームに、サントリーが開発した土の代替素材”パフカル”を苗床としたさまざまな観葉植物をセットして、壁面栽培するというものです。
土を使っていないので壁面を汚すことなく衛生的で、水やりはフレームに付いている給水口からあげれば全ての苗に行き渡ります。
フレームにセットできるのはパフカル苗の観葉植物であることが条件となるため、どんな観葉植物でも植えられるというわけではありませんが、パフカル苗はミドリエデザインのショッピングサイトのほか、楽天などのネット通販でもとても多くの種類が販売されているため、好みのパフカル苗を購入し、自由度の高い組み合わせが可能です。
壁面ディスプレイの注意点
持ち家の方も、賃貸の方も、ハンギング同様に飾るものの重量に注意する必要があります。
引っ掛けフックを設置する場合、商品の耐荷重を必ず確認して最適なものを購入してください。
3.出窓や窓枠に飾る
出窓や窓枠は、観葉植物で室内の雰囲気作りをするうえでとても便利なディスプレイ空間。
出窓が通りに面している場合は、道路を往来する人に対しても植物の癒しを共有できる場所にもなります。

出窓や窓枠は空間的にあまり広くはないため、アラレア(写真上右)やガジュマル、ユッカといった小ぶりの観葉植物や、グリーンネックレス(写真上左)やサボテンといった小さい多肉植物を織り交ぜながら複数置くのがおすすめ。
観葉植物のみでなく、オーナメント(小物雑貨)などでアレンジを加えて、街ゆく人の目を楽しませるという目的でコーディネートするのも面白いです。
特にハロウィンやクリスマスなどのイベントシーズンは、どんなアイテムを置こうか考えるだけで心が躍ります!
出窓や窓枠におすすめの観葉植物は、後ほどオザキフラワーパークの後藤さんがご紹介します。
窓枠がない場合は作っちゃおう!
出窓がなかったり、窓枠に飾りたいけど窓枠が細いので・・・という方は必見!
あやまめさん流「窓枠と同じ高さに棚を取り付けちゃう!」技をご紹介します。

その技とは、無印良品の販売している「壁に付けられる家具箱」(写真上)を窓枠の下に設置するだけ!(写真下)。

この製品の特徴は、付属の取り付けフックを小さなピンで設置できるため、撤去後の釘穴が目立たず、賃貸住まいの方でも安心して、しかも一人でも簡単に設置できます。
ただし耐荷重が5kgなので、鉢は軽めのものがよいですね。
窓と同じくらいの高さのラックなどを置くという手もあるのですが、この家具箱のほうが、下が空間になっている分スッキリと見え、おしゃれにキマるんです!
そしてこの棚を設置するメリットがもう一つ。ここに置くことによって、観葉植物にとって一番理想的な「レースのカーテン越しの光」を与えることが可能になるんです。
また、時折窓を開けて自然の風を感じさせてあげることもできます。
その際、カーテンが風に煽られて植物たちに触れないように、窓枠の下部に突っ張り棒を設置し、これを防いでいます。

出窓や窓枠に飾る場合の注意点
夏は太陽光が激しくなるため、葉焼けを防ぐためにもレースのカーテンや遮光シートを用いて直射日光が当たらないようにし、気温も上昇するため水切れに注意しましょう。
冬は、冷え込む夜間から朝方にかけては出窓から離してあげましょう。
4.大型の観葉植物をシンボルツリーとして置く

シンボルツリーとは、その家のシンボルとなるような、庭に植えられた大きな木を本来は指しますが、屋内でも存在感のある大きな観葉植物を置けば、“お部屋のシンボルツリー”として楽しむことができます。
写真上はあやまめさんチョイスの、ゴムの木の仲間のパンダガジュマル。
ちょっとクセのある観葉植物が好きというあやまめさんは、この目を引くワイルドな樹形と、普通のガジュマルとは異なる丸みのある葉に一目惚れして即決購入したとのこと。
このように、シンボルツリーを選ぶコツとしては、視界が捉えやすい、背丈が1.5m以上あるものを選ぶか、あるいはインパクトのある形のものを選ぶとよいでしょう。
部屋に大きな植物があるとリラックス効果が期待でき、また、ビジュアル的にもリッチな感じになるため、部屋にシンボルツリーを置くのはかなりおすすめです。
シンボルツリーにおすすめの品種は、オザキフラワーパークの後藤さんが後ほどご紹介します!
大型の観葉植物を飾るのに必要なもの便利なもの
大型の観葉植物には鉢カバーを使用しましょう。
鉢が大きい分、無機質なプラ鉢のまま飾るより、お部屋の雰囲気に合わせた鉢カバーと合わせることで、より一層おしゃれな空間になります。

[参考商品]ファイバーセメントポット
また、重量から床面を保護するためにも受け皿もあるとよいですね。
受け皿は、キャスター付きのものだと、移動が楽になって便利です。

このほか、鉢が大きい分、水やりのタイミングを見極めるのも重要となってくるので、水やりチェッカーがあると便利ですね。

シンボルツリーはここに置こう!
“シンボル”ツリーというくらいなので、その存在感が十分に発揮できる場所に置きましょう。
部屋に入った時、最初に視界に入る場所を見つけてそこに置くか、逆に、意図的に視線を誘導したい場所に置くのも手です。
また、大きさを活かすためにも、周囲に小さい観葉植物を配置するのもGood!

大型の観葉植物を管理するうえでの注意点
大型の観葉植物は、購入する前に置く場所をしっかり確認してから購入することをおすすめします。
天井にぴったりと迫るほど大きなものを選んでしまうと、天井に近づくにつれ新芽が出にくくなる恐れがあります。この場合は適宜剪定して高さを調整してください。
5.フラワースタンドやスツールを活用する
高さのないものは、フラワースタンドやスツールを活用し、底上げをして飾るのがおすすめ!
高低差をつけて飾ることで、見栄えがグンとUPします。

あやまめさんお気に入りは、このサークル型が印象的なアイアンのフラワースタンド(写真上)。マットブラックな質感が観葉植物のグリーンを引き立たせています。
フラワースタンドやスツールで観葉植物を管理するうえでの注意点
フラワースタンドやスツールは、バランスのよいものを選びましょう。
また上に置く観葉植物も、左右のバランスがよいものを選び、極端に背が高いものや、片方にしなだれるようなタイプのものは、バランスを崩して倒れる可能性があるので避けましょう。
6.組み合わせてディスプレイする
組み合わせてディスプレイする場合は、同一の植物を異なる鉢や鉢カバーで組み合わせる方法と、異なる植物を同一の鉢や鉢カバーで組み合わせる方法の2通りがあります。

自然素材のウッドは経年劣化が避けられませんが、木にワックスを塗ることで木肌が新品同様の艶を取り戻すことができます。
木工用ワックスはいろんな製品が販売されていますが、猫を飼っているあやまめさんは、ペットが舐めても安全な、ミツバチ由来の天然成分で作られた蜜蝋(みつろう)製のクリームをチョイス。

ちなみに、ソファ横にある、飲み物とスプレーボトルが置いてあるウッドボードは、鉢の天面にセットするだけで使えるプランツテーブル(ポットテーブル)。
気軽にカフェ気分が味わえるスグレモノです!

7.鉢カバーをアレンジして楽しむ
鉢カバーって、アイディア次第でけっこう遊べるんです。
あやまめさんテクニックは、敢えて「鉢カバー」として販売されているものを使わずに、園芸資材の麻袋で巻いたプラ鉢を、ホームセンターの日用品コーナーで販売しているランドリー用のカゴにセットしてしまうというもの。

観葉植物が大きいと自ずと鉢カバーも大きく高額なものになりますが、この方法だと5,000円以下で組み合わせることができるので、お金を節約しながら、ちょっとほかとは違うテイストを楽しみたい方におすすめです!
また、麻袋は保温効果もあるため、冬は植物たちが喜びます!
スタンドはホームセンターで販売している植木鉢用のもので、末広がりの4本足が全体の安定感を向上させています。
このように、身の回りにあるもので鉢カバーをアレンジすると、観葉植物の楽しみ方も広がりますね!
観葉植物をインテリアとして飾る前の注意点
置きたい場所の日当たり

とかく一目惚れで選びがちな観葉植物ですが、観葉植物栽培に慣れていない方は、先に植物を決めるよりは、置きたい部屋の日照状況(陽の入る方角や時間)を事前にチェックし、それに合った観葉植物を選びましょう。
部屋の陽当たりが良ければそれだけ観葉植物の選択肢は広くなりますが、前述したように、多くの観葉植物は直射日光をNGとするため、レースのカーテンなどの遮光グッズも取り揃える必要があります。
部屋の陽当たりが悪い場合、観葉植物の選択肢はどうしても狭まってしまいます。
しかし陽当たりの悪さは、植物育成LEDランプを使うことで補うことができます。

植物育成LEDランプもさまざまな商品が販売されていますが、編集部の見解としては、光源が太陽光に近い「フルスペクトル」という仕様で、出力が15W以上のランプを観葉植物1鉢に1灯、という使用方法がおすすめ。
置くスペースと鉢サイズ

置くスペースにも注意が必要です。
特に、大型の観葉植物を予定している場合は置く場所に対して適切なサイズのものを選びましょう。
大きすぎるものを選ぶと、早々に天井に到達したりして成長に影響を及ぼす場合があります。
この場合剪定すればよいと考えるかもしれませんが、植物は上を切れば下が広がっていくものなので、逆に想定よりも大きく育ってしまう場合も。
このため、ほしい観葉植物が、縦にも横にも、どのように成長していくものなのかを事前に調べ、ざっくりと予測を立てたうえで、置き場所の面積に照らし合わせて購入することをおすすめします。
ペットを飼っている場合は種類と置き場所をチェック!

観葉植物の中には、犬や猫などペットに害をもたらすものが少なからずあります。
置いてあるだけで害を及ぼすというものではありませんが、葉をかじったり幹から出る樹液を口にしたり皮膚に付着することで、なんらかのトラブルが発生し、場合によっては命に関わることも。
ただ、そういった植物とペットが上手に同居しているケースもあり、これに関してはペットの個性によるものも大きいと思います。
しかし、どんな犬も猫も小さいうちは好奇心が旺盛なため、仔犬仔猫がいる場合は確実に手の届かない範囲で栽培するほうがより安全です。
成犬成猫で危険なものを察知する能力が備わっていても、万一を考えて、購入予定、あるいは既に所有する観葉植物が、ペットに及ぼす影響を知っておくことも重要です。
当連載では、観葉植物のペットへの安全性に関しては、アメリカ動物虐待防止協会が監修している「ペットに対する有毒無毒リスト」を指針にしているので、ペットのいる方は下記リンクをぜひチェックしてみてください。
ASPCA/Toxic and Non-Toxic Plants List
オザキフラワーパークがおすすめ! インテリアにマッチする観葉植物13選と便利グッズ7選

インテリアに加えるだけで癒しを与えてくれる観葉植物。今回も、お馴染みオザキフラワーパークの後藤さんに、インテリアにマッチする観葉植物と、それらを飾るのに便利なグッズを紹介していただきました。
おすすめのディスプレイ方法を【】内に表示しています。
※掲載の商品の在庫の有無は店舗にお尋ねください。
【ハンギング】アイビー


ハンギングの定番アイビー。斑模様の入った葉は眺めているだけで癒されます。
耐陰性耐寒性ともに強いので、家の中のどこに飾っても難なく育ってくれます。
ただし、乾燥するとハダニが発生しやすいので、こまめに葉水をしてあげてください。
【ハンギング】ポトス


観葉植物の中でもダントツに育てやすいポトスも、ハンギングの定番ですね。
でもハンギングだけでなく、当店のお客様の中にはポトスのためだけに棚を作って飾られている方もいるほど、熱心なファンが多いんです。
ポトスは当連載で特集もしているので、こちらもチェックしてみてください。
【ハンギング】リプサリス・キルベルギー


ハンギングできるサボテンとして人気のリプサリス。
よ〜く見ると、毛のようなトゲが生えているのがわかります。
熱帯雨林で自生しているため「森林のサボテン」とも呼ばれているので、一鉢飾るだけで部屋にちょっとしたジャングルテイストが加わります。
【ハンギング】エスキナンサス・ラディカンス(斑入り)


当店でとてもよく売れるエスキナンサス。
やや肉厚な葉には水分がたっぷりと貯め込まれているため、乾燥に強い品種です。
水のあげすぎには注意が必要ですが、葉が乾燥を嫌うので、1日1回は葉水してあげてください。
全体的に凛とした雰囲気があるので、和室にもお似合いです。
【壁掛け】ビカクシダ・ビーチー

ビカクシダ(プラティセリウム)は、熱帯雨林でほかの木に着生して生きている不思議な植物。写真のように水苔に植え、板付けして栽培します。
中でも銀色に輝く葉(胞子葉)が人気のビーチーは、絵画代わりに壁に飾れば、どこかリッチな雰囲気を漂わせてくれます。
ビカクシダは当連載で特集もしているので、こちらもチェックしてみてください。
【壁掛け・ハンギング】ティランジア・カプトメデューサ

エアプランツの呼び名で知られているティランジアは、土がなくても生きていける不思議な植物。
種類が豊富なため、一度買った方の多くが沼落ちします。
写真上のように壁面にひっかけたりハンギングするのが一般的ですが、インテリアの猛者はこんなディスプレイ方法で楽しんでいます(写真下)。

エアプランツは当連載で特集もしているので、こちらもチェックしてみてください。
【壁掛け】着生ラン デンドロビウム・キンギアナム’マルコ’

着生ランは文字通りランの仲間。実はランの多くは、前出のビカクシダのようにほかの木に着生して生きているんです。なので、同様に板付けにして栽培することができます。
ビカクシダが油絵なら、こちらは掛け軸といった感じでしょうか、和室に飾ることで気品ある雰囲気を醸し出してくれます。
育て方はビカクシダを参考にしてください。
【シンボルツリー】パキラ



初心者でも簡単に育てられるため、観葉植物の入門品種としても大人気のパキラ。
ご覧ください、この中尾彬さんを彷彿させるネジネジと、ご利益がありそうな大きな葉!
原産地の中南米ではマネー・ツリーとも呼ばれ、幸運をもたらす木として崇められています。
とにかく2mはデカいです! 幸運を呼ぶシンボルツリーになるかも。
【シンボルツリー】フィカス・ベンガレンシス


存在感のある樹形と、皮革のような手触りの葉が人気のフィカス・ベンガレンシスは、ゴムの木の仲間。
この存在感は、まさにシンボルツリーに相応しいと思います。
実際、シンボルツリーとして購入されていくお客様が多いですね。
フィカス(ゴムの木)は当連載で特集もしているので、こちらもチェックしてみてください。
【シンボルツリー】シェフレラ


オリエンタルな佇まいが人気の「シェフレラ」。私、後藤も大好きな品種です!
生命力がとても強いため成長が早く、剪定して作り込めばボリューミーな樹形を楽しむことができます。
栽培も容易なので、初心者には特におすすめです。
家族を見守るシンボルツリーとして、シェフレラのやさしい表情を楽しんでください。
【出窓・テーブル】ガジュマル

沖縄では聖霊が宿るという言い伝えもあり、どこか神秘的な雰囲気も漂う観葉植物ガジュマル。
コンパクトな可愛さとインパクトのある樹形は、どこに置いても目を引きます。
出窓に置けば、可愛らしい風景を楽しむことができますよ!
【リビング・寝室・出窓】オーガスタ

カジュアルなカフェや高級リゾートホテルなど、さまざまな場所で愛用されているオーガスタ。
写真の商品は小ぶりですが、オーガスタは成長が早いので、最初は出窓に置き、成長したらリビングや寝室に移動、という風に段階を踏んで楽しめます。
オーガスタは当連載で特集もしているので、こちらもチェックしてみてください。
【出窓・テーブル】ユッカ・エレファンティペス(青年の木)

まるで育ち盛りの青年のように活発に成長するため、「青年の木」の異名を持つユッカ。
観葉植物としては定番中の定番ですが、選ばれるには理由があります。
それは全てにおけるバランスの良さ。
出窓やテーブルに、オーナメントと一緒に飾ってみてください。
【ハンギング】ハンギングボール・ストライプ7号(ダークグレー)


ダークグレーのプラスチック製の吊り鉢は、スリットの入った部分から下の受け皿部分が外れるため、溜まった水を捨てることができます。
また、ストラップ部分を簡単に着脱できるため、ツルがたくさん伸びた観葉植物をセットするときに重宝します。

【ハンギング】ハンギングロープ

(下)ナイロン素材 1,760円(税込) 全長80cm セット可能鉢15cm(5号鉢)まで。
(写真上)マクラメとは紐を複雑に交差させながら編んでいく中東発祥の編み物で、主に船の装飾などに用いられていました。
そのマクラメで作られたハンギングロープは、飾る植物をエキゾチックに魅せてくれます。
(写真下)シックなアースカラーのほうは、しなやかなナイロン製。どんな鉢にもマッチし、葉の緑色を綺麗に引き立たせてくれます。
螺旋状の編み込みがまるでDNA配列のようで、どこか神秘的なものを感じます。
【ハンギング】ハンギングワイヤーバスケット

シンプルなワイヤー製のハンギングバスケットは、直径15cm(5号鉢)までの植物をセットすることができます。
フックがついているので、すぐにでもカーテンレールなどにかけて楽しめます。
【ハンギング・壁掛け】吊り鉢フック(アルミ製)

リングの径内に収まる鉢をセットしてハンギングを楽しむ吊り鉢フックは、アルミの質感がおしゃれ。
雰囲気がキッチンアイテムっぽいので、明るいキッチンにポトスなどを合わせて飾ったら、すごく似合うと思います!
【シンボルツリー】鉢カバー

シンボルツリーにおすすめのこちらの鉢カバーは、錆びた鉄のような模様をしていますが、実際はグラスファイバー製なので、とても軽量です。
試しにフィカス・ベンガレンシスを合わせてみました。

映えますね!
【シンボルツリー】キャスター付きプレート(キャスター付き鉢受け皿)


あやまめさんも愛用のキャスター付きのプレートは、大型の観葉植物にはもはや必須! 一度使うと手放せません。
映像(下)をご覧いただければ納得するはず。
【出窓・テーブル】流木

出窓やテーブルをナチュラルに演出する流木。
いろんな形のものがありますが、今回はティランジアをセットすることを念頭に選んでみました。
実際にセットしたのがこれです。

う〜ん、我ながらナイスなコーディネートです(笑)。
このように、まず何を飾るかを最初に決めると、流木も選びやすくなると思います。
編集後記:観葉植物を素敵なインテリアとして飾ろう
いかがでしたか? 観葉植物がインテリアにとっていかに“良き友”であるかが伝わったかと思います。
筆者の私は、個人的にはハンギングが好きですね。
さてそこで、本編ではご紹介していない我が家おすすめのハンギングテクニックをこの編集後記でご紹介いたします。
それは、天井の照明を外して、そこに本来はシャンデリアなどの吊り照明のために使う「天井照明フック」を用いて観葉植物をハンギングするという技。
特に賃貸にお住まいの方におすすめです!
ただ、この技を使うと部屋の主照明が使えなくなってしまいますが、代わりにフロア照明をコンセントから取れるタイプのものに代えれば問題ありません。
[参考商品]チェーン吊り用 引っ掛けシーリングキャップ
では、次回の観葉植物基礎講座もお楽しみに!
記事協力
『オザキフラワーパーク』
1961年に東京は練馬区石神井で創業以来61年、人気の観葉植物からニッチな珍奇植物まで、全国屈指を誇るその品揃えは「買える植物園」としての異名を持つ。植物や園芸グッズの豊富さもさることながら、アクアリウムや爬虫類の生体販売も行っているため、近隣はもちろん、全国各地からお客様が途絶えることなく来店する話題の超大型園芸店。編集部スタッフもプライベートで足繁く通う。
東京都練馬区石神井台4-6-32
TEL : 03-3929-0544
URL https://ozaki-flowerpark.co.jp
営業時間:9:00~19:00
Credit
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